回転す る巻 糸体周 りの流 れ と動力損失 (第1報)実 験 とそ の考察
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(2) 繊維機械学会誌. 88. そ こで本 研究 で は,巻 糸 体周 りの流 れの可 視化実. り に軸 方 向9点 ×半 径方 向16点 の計144点 上 に25 mm間 隔 で取 り付 けて流 れ場 の写 真撮 影 を行 う,. 験 に よ る定性 化 及 び巻糸体 周 りの流 速 の定量 化測 定 を試 み た.具 体 的 には,流 れ域 各点 の空気 抗 力 をひ. 以下,本 報 告 で は巻 糸 体上 端 部 中心 を原 点 に と り,巻 糸体 の半径 方向 は座標rは 半 径 が大 き くな る. ず み計 を利用 して測定 し,こ れを流速 に換 算 す る こ とに よ り高 速 回転 域 で の流 れ 状態 を定 量 化 した.. 方 向 を正 に,円 周 方 向へ座標 θは巻 糸体 の回 転方 向. 又,巻 糸 体 の動 力 を直 接測 定 して流 れ状態 との関連. を正 に,ま た軸方 向座 標zは 下方 向 を正 に と った円. 性 を考 察 した.そ して,回 転 す る巻糸 体 の摩擦 抵抗 に つ いて は巻 糸 体 を容 器 で囲 う と動 力 が30%下 が. 筒 座標 系 を用 いる.. る 例 等 を著 者 の1人5)が 報告 してい るので,本 報 で. 装 置 を図2に 示す.イ ンバ ー タ(1)によ りモ ー タ(2)の. 巻糸体 周 りの流 れ を定 量的 に測 定 す るため の実験. は これ を応 用 して,巻 糸 体周 りに流 れを ス ムーズ に. 回転 を制 御 し,プー リ(3)及びベ ル ト(4)を 介 して巻糸. 、 す るよ うな カバー 在上 の実験 結 果か ら予測 ・設 計 して,こ の カバ ーを設置 す る ことに よ り流 れ状態 の. 体(5)を回 転 させ る.流 速 測定 に は一方 向性 のUゲ ー ジの 先 に直 径10mmの 球 を取 り付 け た セ ンサ(6). 改 善 を図 りそ の効果 を検討 した.. を用 い る.円 筒 座標 の 円周 方 向 に速 度変 化 は ない と. 2. 2.1. 仮定 して,測 定面 は図2の よ うに任 意 の θにお け る r‑z平 面 を とる.測 定 点 は巻糸 体上 部 のテ ーパ部 で. 巻 糸 体 周 りの 流 れ. 5点,円 柱部 で40点,計45点. を設 け る.空 気抗 力 の 測 定値 は多少 のば らつ きがあ るので,測 定 値 が安定. 実験方法. 巻 糸 体 は通 常 の3kg巻 ビ ン径50mm,最 円 柱 部200mmで,又 して20degの. す るこ とを確 認 しなが ら行 った.な お,予 備実 験 に. で あ り,外 形 の 詳 細 は,ボ. 大 直 径116mm,高. さ420mm,. よ り巻糸 体上 下部 の流 れ の対 称性 が ほぼ確 認 されて い るため,測 定 は巻糸体 の上 部 を優先 した.こ の よ うな方法 で流 れ域 各点 にお いて,球 が流体 か ら受 け. テ ー パ 部 は巻 糸 体 中 心 軸 に対. 傾 きを 持 つ.. る抗 力bか. 巻 糸 体 周 りの 流 れ の 可 視 化 実 験 を す る た め に,本 実 験 で は種 々 の 可 視 化 法6)を試 み た が,こ 従 性 が 良 く,取. こで は追. (1) こ こで,Cd及. り扱 い も容 易 な タ フ ト法 を 用 い た.. 本 実 験 で 用 い た 単 繊 維 と ス ポ ン ジか らな る複 合 タ フ トを 図1に. 示 す.こ. 性 の 役 割 を,ス って い る.こ. びAbは. 投 影 面 積 で,ρ. の 複 合 タ フ トは単 繊 維 部 が 追 従. 球 の 空 気 抗 力 係 数(0.39)及. 測 定 値 の ば らつ き が大 き い. が,(1)式 の よ う にFbとV2と. 実験装 置 の巻糸 体周. で,Vの. ば らつ き はFbの. よ っ て,こ. び. は空 気 密 度 で あ り,以 上 は本 実 験 範. 囲 内 で 一 定 と す る.Vは. ポ ン ジ部 が 見 や す さ の役 割 を 受 け 持. の タ フ トを 図2の. ら流 速Vを 次 式 よ り算 出 す る.. は比例 の関 係 があ るの ば らつ き の 平 方 根 に な る.. の 方 法 に よ る流 速 決 定 は 直 接 測 定 する よ. り も容 易 で あ る. 用 意 した試 料 は,巻. 糸体表 面上 の違 いをみ るた め. に 表 面 が な め らか な 旭 化 成 ㈱ 製 の ナ イ.ロ ン巻 糸 体 (7.8tex/13F)と. 表 面 が あ ら い綿 巻 糸 体(前 者 の ナ. イ ロ ン巻 糸 体 の 表 面 に 大 和 紡 績 ㈱ 製 の19.7texの 糸 を 一 重 巻 い た もの)の2種 2.2. 類 で あ る.. 実験結果. 4000rpmで. 回 転 さ せ た ナ イ ロ ン巻 糸 体 周 りの 流. れ の可 視 化 の 撮 影 結 果 を図3(a),(b)に. 示 す.図3の. (a)によ り巻 糸 体 周 りの 半 径 方 向 と軸 方 向 の 流 れ が, 又(b)に よ り巻 糸 体 の 円 周 方 向 と 軸 方 向 の流 れ が 可 視 化 さ れ て い る.こ れ よ り,図3の(a),(b)を. 合成 す る. こ と に よ り巻 糸 体 周 りの 流 れ 状 態 を定 性 化 す る こ と が で き る. 図1複I合. タフ ト. T2.
(3) (論 文 集)Vo1.43,No.1(1990). 89. 図2流. 速測定 の実験装 置概略図 次 に,回 転 数 が7000rpmの. ナ イロ ン巻糸 体 の 円. 柱部 につ いて の流速 測定 値 を巻糸 体軸方 向矩離zに よ って整理 した結果 を図4番に示す.パ. ラメー タは測. 定 した半径 方向 距離rで あ る.こ こで は縦軸 の 各速 度 成 分 の符 号 は表1の 意 味 を持 つ.又 図5は,半 方 向距離68mm(巻. 糸 体表面 よ り10mm)で. 径 の速. 度成分 の回転 数 によ る違 い及 び表面 あ らさに よ る違 いを比 較 した 測定結果 を示す. 以 上 のVr及 びVzの 結 果 を利用 して,速度. をr‑z. 平 面上 でベ ク トル表示 し た もの を図6に 示す. (a)r‑z平〓. の 流れ. 2.3. 考. 察. 複合 タフ トを 用い た可視化 実験 の結 果 であ る図3 より,巻 糸体 周 りの空気 は巻 糸体 の上下 部 で吸 い込 まれ,中 央 部 で巻糸 体 に垂 直な方 向 に吹 き出 しで い る ことが定性 的 に確認 で巻 る.た だ し,流 速が小 さ い ところで は,可 視 化実 験 は タフ トΦ重力 の影響 に よ り正確 な方 向 を示 しで いな い. 次 に流 れ の速度 定量化 実番験 の結 果で あ る図4及 び 図5よ 分Vzの. (h)θ=z平面の流れ(半径方向〓離p=78(mm) 図3巻. り,半 径方 向速度 成 分Vr及 び軸方 向 速 度成 流 れ の逆 転 位置 は,半 径 方 向 題離,や 回転. 数 及 び試料 に よ らず ほ とん ど同 じ位置 で あ る ことが わ か る.又 図4の 各 速度成 分 につ いて 詳 し くみ る. 糸 体周りの流れの司視化. T3.
(4) 繊 維 機械 学 会 誌. 90. 図4巻. 糸 体 周 りの 流 速 測 定 値(ナ 7000rpm). 表1各速. イ ロ ン巻 糸 体,. 図5巻. 度 成 分 と符号 の意 味. 糸 体 周 りの 流 速 測 定 値(半 (mm)). 径方 向距 離r=68. な って い る もの と考 え られ る. 次 に図5よ. り,回 転 数 に 対 す る各 速 度 成 分 の 差 は. 小 さ い が,巻 糸 体 表 面 状 態 の 違 い に よ る各 速 度 成 分 の差 は大 き い こ と が確 認 で き る.表 面 が この よ う に あ ら く な る と 速 度 ヘ ッ ド及 び 流 量 が 大 き くな る の で,後. 述 す る これ らの 乗 算 で あ る動 力 は さ らに 大 き. な差 と な って 現 れ る.V.及 と,ま ずVrに. つ い て は,測 定 部 が 巻 糸 体 よ り遠 くな. る に 従 っ て 吹 き 出 しの 幅 及 びVrは して い る こ と が わ か る.こ. で はVrはVθ. わ ず かず つ増 加. れ は,巻 糸 体 か ら遠 ざ か. る に つ れ て 流 れ の 主 流 は,円. び 硫 は,Vθ に よ り発 生. す る二 次 的 な速 度 成 分 で あ る が,巻 の 半 分 を 越 え,無. 糸体 の中央 付近. 視 す る こ と はで き. な い ほ ど に 大 き くな る.. 周 方 向 か ら半 径 方 向 へ. 以 上 述 べ て きた 結 果 は 図6の. 流 速 の ベ ク ル ト表 示. と移 り,こ の 方 向 の 吸 き出 しの 幅 も大 き くな る こ と. を み れ ば さ らに 明 確 に な る.つ. ま り巻 糸 体 周 り の流. を 示 して い る.そ れ ゆ え,Vθ はrの 増 加 と と も に減. れ の 状 態 は,そ. 少 す る.こ. 空 気 が 巻 糸 体 中 央 の 円 柱 部 か ら半 径 方 向 へ と 吹 き 出. こ で は示 して い な い が,空 気 抗 力 セ ンサ. の 球 の 直 径 を 小 さ く した場 合 に,ま がVθ の 逆 流 が 確 認 さ れ た.こ と こ ろ で 多 くみ ら れ,こ. れに値 は小 さい. して お り,こ の 幅 は 円 柱 部 長 さの 約1/2で あ り,巻. の現 象 はrが 大 き い. 糸 体 全 長 の1/3で あ る.こ. の よ う な乱 流 せ ん 断 流 れ は. た.こ. の 図3の. 巻. あ る.. つ い て は,巻 糸 体 中 央 付 近 で そ れ. ら の 向 き が 逆 転 す る.即. の こ と は,先. 糸 体 周 りの 流 れ の 可 視 化 実 験 結 果 と ほ ぼ 同 じ結 果 で. 巻 糸 体 の 回 転 に 多 大 の 動 力 損 失 を与 え て い る と考 え られ る.又,Vzに. の 上 下 の テ ーパ 部 か ら吸 い 込 ま れ た. 又,流 れ の 方 向 は 回 転 数 及 び 表 面 状 態 に よ らず. ち流 れ の衝 突 が 確 認 され. 同 じで あ り,流 速 の 大 き さ の み が 変 化 して い る こ と. の よ う な 流 れ の 衝 突 現 象 は動 力 損 失 の要 因 と. が わ か る.さ. T4. ら に 図6(a)と(c)よ り,r‑z平. 面 の流 れ.
(5) (論 文 集))Vol.43,No.1(1990)). (a). 91. ナイロン巻 糸 体,7000rpm. (b). 図6r‑z平. 図7毛. ナイロン巻 糸 体,5000rpm. (c). 綿 巻 糸 体,7000rpm. 面 の速 度 ベ ク トル表 示. 羽周 りの渦流れ. の速度 ベ ク トルの大 きさは巻糸 体 の表面状 態 に大 き く影響 されて い る ことがわか る.こ れ は表面 に毛羽 があ る場合,図7の. よ うに毛羽 周 りに θ‑z平面 で の. 渦 流 れが形 成 され,こ れが速度境 界層 の厚 さ及 び大 気 との圧力 差 を増 大 させ て いるた めで あろ う. 以上 の実 験 によ って得 られ た流 れ状 態 に よ り,巻 糸 体 の動力損 失 を改善 す るため には,z方 向 の流 れ の衝突 を な くし,巻 糸体 中央付 近 の吹 き出 しの速度. 図8カ. バ ー. お よび流量 を小 さ くす れば良 い こ とが推察 で きる. そ こで,こ の よ うな流 れ 場 を 改善 す る一 方 法 と し. て,ナ. て,巻 糸体 の テーパ 部 を延長 した図8に 示す よ うな. 下 し,動 力 損 失 の 主 原 因 と な る吹 き 出 しは ほ と ん ど. カバ ーを巻 糸体周 りに設 置 してみ た.図9は. お さ え られ て い る こ と が わ か る.そ. カバ ー. イ ロ ン,綿 の 巻 糸 体 を 問 わ ず 全 体 の 速 度 は低. して この こ と が. 付 き巻 糸体 周 りの流 速 の測 定実 験 に よ り得 られ た速. 後 述す る消費 動力 を全体 的 に低減 させ る ことに な っ. 度 ベ ク トル図 で あ る.こ れ よ りカ バ ー設 置 に よ っ. た も の と考 え られ る.. T5.
(6) 繊維機械学会誌. 92. (d)ナイロ. (e)綿. ン巻 糸 体,7000rpm. 図9カ. 3. 3.1. 巻 糸 体,7000rpm. バ ー付 巻 糸 体 周 りの 流 れ のr‑z平 面 の 速 度 ベ ク トル 表 示. 巻 糸体 の動 力損 動力損失の実測. 巻 糸 体 の 回 転 す に 要 す る動 力 モ ー タ の 反 力 か ら求 め る実 験 装 置5)を図10に 示 す.そ 節 に 同 じで あ る が,モ. の 装 置 の 概 要 は2. ー タ に 作 用 す る反 力 を 測 定 す. る た め に モ ー タ の 両 端 を ベ ア リ ン グ(3)で支 持 す る. こ れ よ り モ ー タ(2)自体 は 自 軸 周 り を 自 由 に回 転 で き る状 態 と な る.そ. して,モ. ー タの 外 枠 に 巻 き 付 け た. 糸 の 張 力 をUゲ ー ジ(7)で測 定 す る こ と に よ って モ ー タ外 周 で の 反 力 が 測 定 さ れ る .た だ し,こ の 測 定 に は,モ. ー タの 反 力 が 安 定 化 す る た め に 十 分 な 時 間. を お く必 要 が あ る.こ. の よ うに して 巻 糸 体(6)を取 り. 付 け た と き と外 した と き の 反 力 の差 を と り,こ よ る トル ク をT,回. 転 角 速 度 を ω とす る と,動 力L. は これ らの積(Tω)で 実 験 で は,回. る 動 力Lの. 与 え られ る.な お,動 力 測 定. 転 数 は2000〜7000rpmの200rpm. 間 隔 と し,試 料 は2節 図11は,こ. れに. と 同 じ もの を 用 い た.. の よ うに して 求 め ら れ た 各 試 料 に 対 す 値 を,横. 軸 に 次 式 の レ イ ノ ル ズ数Reを. と って 示 した も の で あ る.. 図10動. T6. 力測定実験装置概略図.
(7) (論 文 集)Vol.43,No.1(1990). 93. 図12流. 量の説明図. 図13仮. 定1の 説 明 図. (5)式に お い て,積 発 範 囲 は 巻 糸 体 のZ方 向 の 全 長 の0 〜0 .42mで. あ る.こ こ で 流 量 及 び速度 ヘ ッ ドに 対 し. て 次 の よ うな 仮 定 を お く. 仮 定1.図13の. よ う な流 れ 域 中 のr=一. の 点Aとz方. 向 に隣接 す る点B,Cに. ぞ れ の 中 点 をX,Vと. し,XV間. 定 の面 内. お い て ,そ れ. の速 度Vは. 点Aの. 速 度Vθ,に 等 しい. 仮 定2. な り,吸. 吹 き 出 した 空 気 の 流 速 は 無 限 遠 点 で0と い込 ま れ る空 気 の速 度 エ ネ ル ギ は 常 に0で. あ る. 以 上 の 仮 定 に よ りLaは, 図11巻. (6) こ このiは測 定点 を,ΔZiはi点でのZ方 向 の測定 点間距. 糸 体 回 転 に要 す る動 力Lと レイ ノル ズ数Reの 関係. 離 を示 す.な お計 算 の対象 とな る面 は,巻糸体 の表面 に最 も近 い測 定 点(本 実 験 で は巻 糸 体 表 面 か ら10. (2) た だ し,rsは 巻 糸 体 の 最 大 半 径 で,Vsはrsの. 巻 糸体. mm離. 表 面 め 周 速 度 で あ り,μ は空 気 の動 粘 度 で あ る.. 3.2. れた面)と す る.. 次 にカバ ー を取 り付 けた場合 の巻 糸体 とカバ ー間 のせ ん断 流 を考 え る.こ こで は巻 糸体 の表面 を平板. 速 度 分 布 に よ る動 力 の推 定. とみ な した境 界 層 理 論 よ りせ ん 断 応 力τを求 め る. 巻糸 体周 りの流 れ状 態 が流体機 械 の ポ ンプ に似て い る ことか ら,本 報 で はすで に確立 され て いる ポ ン. 1/8乗 法則 か ら出発 して次 式7)が与 え られ る. (7). プ の動 力 理 論 を利 用 して そ の 空気 動 力 を求 め る. 又,カ バー を取 り付 けた場合 は,巻 糸 体 とカバー 間 のせん 断流 を扱 うに当た り,巻 糸 体 の表面 を平板 と. こ こ でlに は巻 糸 体 円 周 長 を代 入 す る. せ ん 断 応 力 τに巻 糸 体 の カ バ ー 部 分 の 表 面 積Ap. みな した速度 境界 層理 論 よ り,せ ん断 力 を求 めて前. を 乗 ず る こ と に よ っ て 巻 糸 体 全 体 の せ ん 断 力Fpを. 者 の空気 動力 に加 算す る ことを考 え た.. 求 め,こ. ま ず巻 糸体 回 転 に要 す る動 力Leを 巻 糸 体周 りの 速度 分布 か ら算 出す る.図12の. (8). 次式 で与 え られ. (9) Lcを(5)式. (3) の帯 を通 過 す る流 体 の 速 度 ヘ ッ ドHは. Lcは. 加算 す るとカバ ー付 きの. 算 出 され る.た. だ し,上. 式の. 平 板 の 表 面 が な あ らか な 状 態 の 場 合 の み に あ. て は ま り,表 面 が あ らい 状 態 の 場 合 は 境 界 層 の 剥 離. 動 力 加 速 で あ る.. よ っ て,空 気 動 力Laは. の 空 気 動 力Laに. 巻 糸 体 回 転 動 力Leが. ち. (4) こ こでgは. 乗 ず る と巻 糸 体 と カ バー 間. 求 め ら れ る.. よ うな微 小幅dzの. 帯 を半 径方 向 に通過 す る流量dQは る. 又,こ. れ に 周 速Vsを. の 消 費 動 力Lcが. な どを 考 慮 しな け れ ば な らな い が,今. 次 式 で 与 え ら れ る.. 回 は これを含. ん で い な い. 3.3. (5). 考. 察. 動 力損失 の実 験結 果図11と,こ の縦 軸 の動力Lを. T7.
(8) 繊維 機 械 学 会 誌. 94. 一方. ,カ. バ ー を設 置 す る こと で,回. らず ナ イ ロ ン巻 糸 体 で 約20%,綿. 転数 に かかわ. 巻 糸 体 で 約30%. も消 費 動 力 が 減 少 し,カ バ ー 効 果 が 十 分 に あ らわ れ た こ と が 確 認 で き る.こ. の カ バ ー 設 置 に よ る動 力 の. ほ と ん ど は巻 糸 体 と カ バ ー 内 側 間 の せ ん 断 力 で 消 費 さ れ る.表2に. お い てLとLeが. ナ イ ロ ン巻 糸 体 の 場 合,せ Lcは10.91Wで. よい一致 を みせ た. ん 断 力 に よ る消 費 動 力. あ り,形ポ ン プ.作用 に よ る 空 気 動 力. Laは1.33Wで'こ. の 動 力 値 は 全 体 の11%以. 上で. あ る. 次 に流 速 測 定 結 果 か ら ポ ンプ の空 気 動 力 及 び 境 界 層 理 論 を 引 用 し た値 を 表 零2に示 す.こ. の結 果 よ り両. 者 は ほ ぼ よ い一 致 を み せ た と い え る が う 一 般 に 流 速 か ら求 め た 動 力 値 が 低 い.こ の 測 定 誤 差,特. の 両 者 の 差 は流 速 分 布. に計 算 対 象 面 が 巻 糸 体 の 表 面 で な い. こ と 及 び機 械 的 損 失 だ と考 え られ る.又 表2中 の ケ ー ス(e)で ,流 速 に よ る計 算 値 と測 定 値 と に か な り大 き な 差 が 出 て い る の は,こ. の巻 糸 体 の 表 面 が あ ら く. 先 に 示 した 境 界 層 理 論 の 適 用 に 無 理 が あ っ た も の と 図14摩. 解 釈 され る. 擦 係 数Cfと レイ ノ ル ズ数Reの 関 係. 次 の(10)式で 無 次 元 化 した 摩 擦 係 数C5)で した 結 果,図14に. 4.. 整 理 しな お. り,レ. rpm)付. イ ノ ル ズ 数0.9×105(回. 部か ら回転 しなが ら中央部 に集 中 して,こ こか ら半 径方 向 に吹 き出 して いた.こ の現象 を その速度 分布 か ら定 量的 に示 す こ とが で きた.. 転 数4000. 近 で 層 流 か ら乱 流 へ の 遷 移 が 認 め られ た.. 又,図11よ. 2) 巻糸 体周 りの流 速分 布か ら回転 に要 す る動 力. り,綿 巻 糸 体 の 動 力 は ナ イ ロ ン の そ れ に. を推定 す る ことがで きた.. 比 して 非 常 に 大 き く,こ れ は流 れ 場 解 析 で も述 べ た. 3) 本実験 範 囲内 で は,回 転数 や巻 糸体 表面状 態. よ う に,綿 表 面 の 毛 羽 周 り に も渦 流 れ が 発 生 して 巻 の. に よ る流 れ状 態 の変化 は少 な く,た だ回転 数が大 き. らか の 原 因 で 巻 き取 り の 工 程 中 に 巻 糸 体. い ほ ど,ま た表面 状態 が あ らい ほど流 速 が大 き くな. 糸 体 表 面 の 境 界 層 厚 さ が 増 加 す る た め で あ る.こ こ と は,何. 言. 1) 回転 す る巻糸体 周 りの流 れ は,巻 糸 体 の上下. 注 目 しよ う.. (10) 図14よ. 結. 表 面 に ほ つ れ や 毛 羽 が 生 じた 場 合 に,動. た.こ の傾向 は動力 に. 力 は急 激 に. いて も同様 で あ った. っ. 4) 設計 ・試作 したカベ ー によ り,巻 糸体 周 りの. 増 加 す る こ と を意 味 して い る.. 表2流. れ場 か ら求 め た動 力 と測 定 した動 力 の比 較. ※ 表 内 の(a)〜(e)の意 は 次 の 様 で あ る.. た だ し(d)と(e)の場 合 に 限 り,巻 糸 体 と カバ ー 間の せ ん断 力 か ら 算 出 さ れ る動 力Lcは. い ず れ の 場 合 も10.91Wと. T8. した..
(9) (論 文 集))Vol.43,No.1(1990). 95. 吹 き出 しをお さえ スム ーズ な流 れ が生 じ,こ れよ り 動 力 は20%も. 参考文献. 改 善 され た.. 1). 中 村 ら;日. 本 機 械 学 会 論 文 集B,49,446,2230. ,(1983‑. 10). な お,本 研 究 は,平 成元 年度 の 日本繊維機 械学 会 の年 次大 会 で発表 した もので あ る.又,本 研究 の流. 2). 中 村 ら;日. 本 機 械 学 会 論 文 集B,51,470,3391,(1985‑. 10). れ場 の理 論 的考察 につ いて は,本 学 の上野 久儀,松. 3) 中 村 ら;日. 井良 雄両 先生 にお世話 にな った.そ して実験 実施 に. 4). 小 林 ら;日. 本 機 械 学 会 論 文 集B,52,478,2374,(1986‑6) 本 機 械 学 会 関 西233回. 講 演 論 文 集:308. ,p.24. (1975‑6). あた って,伴 場 秀樹 君,加 藤 宏 明君 の協 力 を受 けた. さ らに旭 化成 工業 ㈱ よ り試料 を提 供 して頂 い た.い ず れ も ここに記 して感 謝 の意 を表 したい.. T9. 5). 新 宅 ら;繊. 学 誌,39,10,96,T=432(1983‑10). 6). "技 術 資 料. 流 体 計 測 法",p.308.日. 7). "機i械 工 学 便 覧",p.8‑49,日. 本 機 械 学 会(1985) 本 機 械 学 会(1976).
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