• 検索結果がありません。

中山間地域の在宅医療提供体制の構築と条件不利性の克服に向けた支援モデル

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "中山間地域の在宅医療提供体制の構築と条件不利性の克服に向けた支援モデル"

Copied!
55
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2016 年度一般公募「在宅医療研究への助成」 中山間地域の在宅医療提供体制の構築と条件不利性の克服に向けた支援モデル. いの町吾北地区 生活支援ニーズ調査報告書. 平成 30 年 2 月 1.

(2) 目次 1.アンケート調査の概要 ........................................................................................................................1 (1)研究の背景と目的 ........................................................................................................................1 (2)研究の計画・方法 ........................................................................................................................3 2.個人属性 .............................................................................................................................................6 (1)年齢構成別住民属性 ....................................................................................................................6 (2)地区別住民属性............................................................................................................................7 3.食料品の購買行動と食生活 ...............................................................................................................12 (1)買い物環境と購買行動 ...............................................................................................................12 (2)食品摂取多様性得点 ..................................................................................................................19 4.ソーシャル・キャピタル ..................................................................................................................22 (1)コミュニティ機能とソーシャル・キャピタル ...........................................................................22 (2)ソーシャル・キャピタル指標 ....................................................................................................23 5.ソーシャル・キャピタル指標と他の指標との相関分析 ....................................................................27 (1)集落別回答者数とソーシャル・キャピタル指標との関係 .........................................................27 (2)ソーシャル・キャピタル指標と食品摂取多様性得点低群割合との関係 ....................................27 (3)ソーシャル・キャピタル指標と老研式活動能力指標との関係 ..................................................28 6.生活支援ニーズ(困りごと) ...........................................................................................................33 (1)困りごとの内容..........................................................................................................................33 (2)生活支援ニーズの具体的事例 ....................................................................................................36 7.生活支援拠点の配置..........................................................................................................................39 (1)新たな生活支援拠点の候補 ........................................................................................................39 (2)生活支援サテライト拠点の内容.................................................................................................40 8.独居高齢世帯に対する生活支援のあり方 .........................................................................................42 (1)本調査の要約 .............................................................................................................................42 (2)公的支援のあり方 ......................................................................................................................44 (3)残された課題 .............................................................................................................................45 文献 ........................................................................................................................................................47 参考:アンケート調査 ...........................................................................................................................48. 2.

(3) 1. ア ン ケ ー ト 調 査 の 概 要 ( 1) 研 究 の 背 景 と 目 的 日本の社会保障における最重要政策課題は,問題を抱えても住み慣れた地域の中で生活 を継続可能とするための生活支援を含めた在宅医療提供体制を,地域ごとの実状を踏まえ て構築することである。特に,今後,保健,医療,福祉サービスが相対的に不足する中山 間地域において,関連する事業者や住民が協力することで,地域の在宅医療ニーズを充足 することが課題とされる。しかしながら,2つの要因によって在宅医療の空白地域が生じ ている。第1は空間的要因である。中山間(農山村)地域では,公共交通網が不十分なた め,都市部に集中する医療関連施設や小売店などインフラへのアクセシビリティが低い。 人口減少や市町村合併を機に,インフラは都市部への集中傾向をいっそう強める一方,中 山間地域では公共交通が衰退していることから,アクセシビリティの地域格差はむしろ拡 大している。第2は社会的要因である。アクセシビリティが悪い状況において,家族によ る介護や近隣住民によるコミュニティ機能は在宅医療を可能にするためのセーフティネッ トの役割を果たしてきた。しかし,高齢化や独居・高齢夫婦世帯の増加,コミュニティ機 能の低下は,互助や共助による介護力の低下につながり,在宅医療の提供を難しくしてい る。また,必要な医療・介護サービスが満足に利用できない低所得世帯も多い。これに対 して,患者や家族との信頼関係の構築,認知症やがんなどに対する知識不足,在宅医療に 取組む医療施設や専門職の絶対的不足が,在宅医療の提供主体の課題とされる。 先行研究のうち,疫学・公衆衛生学では,ソーシャル・キャピタルを活用したコミュニ ティの再構築,社会福祉学では,社会的弱者に対する個別支援の実践やノーマライゼーシ ョンを軸とした政策介入を指向している。ソーシャル・キャピタルとは,家族や地域住民 とのつながりを意味する。ソーシャル・キャピタルが低下すると,人は社会から孤立しや す く な る と い わ れ る( 岩 間 編 著 ,2017)。社 会 学 や 地 理 学 は そ れ ぞ れ 社 会 的 要 因 と 空 間 的 要 因に焦点を当てて,医療や健康の格差問題を実証的に追究してきた。経済学や経営学はマ ネジメントの視点から限られた資源の最適配分のあり方に注目する。このように,従来の 研究は個々の専門分野の視点から,保健,医療,福祉の特定の領域に限定した議論を展開 し て き た 。し か し ,在 宅 医 療 の あ り 方 を 議 論 す る た め に は ,医 学 的 合 理 性( 効 果 ),経 済 的 合 理 性( 効 率 ),社 会 的 合 理 性( 公 正 )の バ ラ ン ス を 考 え て ,利 用 者 や 職 種 に よ る 立 場 の 違 い を 超 え た 分 野 横 断 的 な 研 究 に よ る 普 遍 的 な 位 置 づ け が 必 要 で あ る ( 近 藤 , 2017)。 こ う し た 背 景 か ら ,本 研 究 で は ,関 連 す る 複 数 の 学 問 分 野 の 知 見 や 成 果 を 援 用 し な が ら , 高知県の中山間地域における在宅医療提供体制の構築と条件不利性の克服に向けた支援モ デルの提示を試みる。条件不利性の高い中山間地域において,いかなる要因が在宅医療の 利用を困難にしているのかを特定する。そして,在宅医療の成立要件を検討したうえで, 在宅医療にかかわる各提供主体が健全な勤務環境を維持しつつ,中山間地域の条件不利性 を克服するための課題を抽出し,その課題解決に向けた支援モデルの提示を試みる。 在宅医療とは「患者の生き方に関する医師や選択を尊重し,住み慣れた居宅において, 他者との関係性を持って生活を送ることを支える医療である」と定義できる。とりわけ, 生活習慣病が増加し,病気と共存することが常態になれば,病院で治す医療だけでなく, 1.

(4) 生活を支える医療の重要性が増す。したがって,在宅医療の守備範囲は狭義の医療にとど ま ら ず ,隣 接 す る 保 健・介 護・福 祉・住 宅 ,さ ら に は ま ち づ く り ま で 広 が る( 島 崎 ,2013)。 在宅医療が生活支援と密接に関係している以上,提供者や職種による立場の違いを超えた 生活支援のあり方について考えなければならない。特に,条件不利性を抱えた中山間地域 における,独居高齢世帯においては潜在的な生活支援ニーズが少なからず存在すると考え られる。しかし,実際にどこにどれほどの生活支援ニーズが存在するのか,さらにこうし たニーズがどのようにして生じるのかについて,個人的な要因だけではなく,交通アクセ スなどの地理的要因と,家族関係や近所づきあいといった社会的要因の双方から解釈して いく必要がある。. 2.

(5) ( 2) 研 究 の 計 画 ・ 方 法 表 1-1. 地 区 別 の 高 齢 者 人 口 ( 2015 年 ). 人口 清水 上八川 小川 下八川 旧吾北村 旧本川村 旧伊野町 いの町. 372 617 741 479 2,209 466 20,092 22,767. 65歳以上 75歳以上 75歳以上 高齢化率 人口 人口 人口比率 194 121 52.2% 32.5% 328 196 53.2% 31.8% 386 250 52.1% 33.7% 237 153 49.5% 31.9% 1,145 720 51.8% 32.6% 232 152 49.8% 32.6% 6,728 3,385 33.5% 16.8% 8,105 4,257 35.6% 18.7%. 資料)国勢調査報告. 清水 程野 敷槙. 伊守川 川窪 土居 西川 大野 槇川 柿薮 奥大野 日比原馬路 松ノ木 古江 中峯 成川 仏堂 津賀谷 高樽 枝川 本郷 南越 妙見 川又 致川 寺野 西津賀才 大久保 新別上 高岩 土居 上八川 広瀬 木ノ瀬 新別下 柿奈呂 川原田 横野 柳野上 打木 十田 長引 柳野本村 土居 下八川 大野内 漉地. 小川. 0. 2. 4. 6. 8 km. 人 741. 800 700. 617 250. 600. 479. 196. 500 372. 400 300. 121. 200. 73. 100. 144 34. 0. 清水 15歳未満. 図 1-1. 136 132. 153 84. 312. 258. 200. 31. 43. 42. 上八川. 小川. 下八川. 15~64歳. 65歳以上75歳未満. 75歳以上. 地 区 別 の 年 齢 3 区 分 別 人 口 ( 2015 年 ). 資料)いの町役場吾北支所提供資料および国勢調査報告. 3. 小申田. 連行.

(6) 上記の目的を踏まえて,具体的な中山間地域の調査事例として,高知県いの町を選定し た。いの町は人口低密度の中山間地域であり,在宅医療の実施に遠隔性や自然条件などの 地理的特性を背景に困難がともなう。東南部は県庁所在都市である高知市と接し,北部は 愛媛県に接するほど広大な面積を抱え,その地域特性は一様ではない。役場のある伊野地 区の人口は2万人余りを数え,平地部に人口密度の高い市街地や集団的な農地が広がって いる。一方,その他の地域(吾北・本川地区)では,山林が卓越する人口低密度地域であ る 。い の 町 の 高 齢 化 率 は 2015 年 現 在 ,35.6% で あ る が ,伊 野 地 区( 旧 伊 野 町 )で は 33.5% を 示 す 一 方 , 吾 北 地 区 ( 旧 吾 北 地 区 ) で は , 51.8% , 本 川 地 区 ( 旧 本 川 村 ) で は 49.8% を 示 す な ど 高 齢 化 の 進 展 度 に お け る 地 域 差 は 大 き い( 表 1-1)。吾 北 地 区 に お け る 4 地 区 別 の 人 口 構 成 を み る と ,高 齢 化 率 の 進 展 度 に 大 き な 違 い は な い 。65 歳 以 上 の 人 口 比 率 は い ず れ の 地 区 も 50% 前 後 の 値 を 示 し , 75 歳 以 上 の 人 口 比 率 は 約 30% の 値 を 示 す 。 た だ し , 人 口 総 数 の 差 に 起 因 し て ,高 齢 者 の 絶 対 数 に は 地 域 差 が あ る( 図 1-1)。す な わ ち ,65 歳 以 上 の 人 口 は ,上 八 川 お よ び 小 川 地 区 で 多 く ,75 歳 以 上 人 口 に お い て も そ れ ぞ れ 196 人 ,250 人 が居住している。医療機関や介護施設は伊野地区に集中することから,河川沿いに点在す る山村集落の住民にとって,こうした施設へのアクセシビリティは悪い。独居高齢世帯の 増加によって,コミュニティ機能の低下も危惧される。 こうした条件不利性を抱えるいの町の在宅医療は,担当する医師や専門職の献身的な努 力によって支えられている側面が大きいと考えられる。実際,伊野地区に立地する,いの 町立国民健康保険仁淀病院は,自院内に訪問看護ステーションを設置し,多職種によるチ ー ム・ア プ ロ ー チ に よ っ て ,吾 北 地 区 に お け る 病 状 安 定 期 の 患 者 を 対 象 に ,往 診 に 加 え て , 訪問看護師・訪問リハビリスタッフによる訪問看護・リハビリサービスを行っている。ま た,伊野地区には,いの町あったかふれあいセンターが立地している。あったかふれあい センターは,年齢や障害の有無にかかわらず,誰もが気軽に集い,必要なサービスを受け る こ と が で き る 地 域 福 祉 の 拠 点 で ,地 域 福 祉 活 動 に 係 る 課 題 へ の 対 応 ま た は ニ ー ズ の 把 握 , その他小規模多機能支援拠点として必要な機能を担っている。 一方,いの町伊野地区以外の周辺部において,小売店をはじめ,医療機関や福祉施設, 公共施設が限られることから,一人暮らしの在宅高齢世帯にとって,これらの施設へのア クセシビリティを確保することが課題である。周辺部のうち,本川地区においては,旧自 治体や住民による多様な生活支援が行われている実績がある。一方,吾北地区では,あっ たかふれあいセンターによって,小川(高岩)と清水(日比原)2 カ所のサテライト拠点 において隔週のデイサービスが実施されているものの,日常生活の不便を抱える世帯が潜 在的に多いことが予想された。 以上は行政関係者にとっての課題の一つとして認識されており,生活支援ニーズの把握 と そ の 具 体 的 対 応 策 の 検 討 が 急 務 で あ る 。 2017 年 3 月 に 策 定 さ れ た , 第 2 期 い の 町 地 域 福祉計画・いの町地域福祉活動計画において,①地域の相談機能・支え合いの強化,②拠 点型つどいの充実,③みんなで進める小地域福祉,④小地域福祉推進のコーディネート機 能の充実,の 4 本柱が据えられている。とりわけ,①のニーズとして,課題の早期発見や 解決に向けて,さらなる相談窓口と相談場所の周知が必要であることが明記されている。 4.

(7) そのために,地域福祉の拠点として,あったかふれあいセンター・サテライトのさらなる 充実とニーズに応じた事業の展開や新拠点の設置などの検討が必要であるとの課題が指摘 さ れ て い る( い の 町・い の 町 社 会 福 祉 協 議 会 ,2017)。そ こ で ,吾 北 地 区 に お い て ,あ っ た かふれあいセンターの生活支援機能を充実させるための拠点づくりを目的として,生活支 援ニーズを把握するためのアンケート調査を実施することになった。 調 査 の 計 画 か ら 実 施 に 至 る ス ケ ジ ュ ー ル は 以 下 の 通 り で あ っ た 。2017 年 春 期 ,① 個 人 属 性,②食生活,③活動能力指標,④社会参加と生活支援ニーズに関するアンケート用紙作 成 し た 。 2017 年 6 月 に い の 町 ほ け ん 福 祉 課 お よ び い の 町 社 会 福 祉 協 議 会 と 調 査 の 打 ち 合 わ せ を 実 施 し , 生 活 支 援 ニ ー ズ が 高 い と 予 想 さ れ た , い の 町 吾 北 地 区 の 75 歳 以 上 の 一 人 暮 ら し( 在 宅 )の 高 齢 者 160 世 帯 に 対 し て ,戸 別 訪 問 に よ る ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 す る こ と に な っ た 。 2017 年 7 月 か ら 9 月 に か け て , い の 町 あ っ た か ふ れ あ い セ ン タ ー の 職 員 に 同行して,調査対象世帯に対して,戸別訪問によるアンケート調査を行った。その結果, 149 世 帯 か ら 有 効 サ ン プ ル を 回 収 し た 。 回 収 率 は 93.1% で あ っ た 。 な お , 未 回 収 11 世 帯 の う ち ,拒 否 3 世 帯 ,入 所 3 世 帯 ,入 院 3 世 帯 ,不 在 2 世 帯 で あ っ た 。2017 年 10 月 か ら 12 月 に か け て 全 サ ン プ ル の 分 析 を 行 っ た 。. 5.

(8) 2. 個 人 属 性 ( 1) 年 齢 構 成 別 住 民 属 性 最 初 に ア ン ケ ー ト 調 査 の 回 答 者 の 個 人 属 性 を 質 問 し た 。 表 2-1 は , 年 齢 5 歳 階 級 別 に 集 計した結果を示す。 男 女 別 に 回 答 者 数 を み る と , 女 性 が 111 人 と 男 性 の 38 人 よ り も 多 い 。 年 齢 階 級 別 に み る と ,男 性 で は 85 歳 以 上 90 歳 未 満 が 13 人( 34.2% ),80 歳 以 上 85 歳 未 満 が 12 人( 31.6% ) と 多 い 。女 性 で は 85 歳 以 上 90 歳 未 満 が 48 人( 32.2% )で も っ と も 多 く ,80 歳 以 上 85 歳 未 満 の 38 人 ( 25.5% ), 75 歳 以 上 80 歳 未 満 の 34 人 ( 22.8% ) と 続 く 。 車 や バ イ ク の 運 転 者 は , 全 体 で 35 人 ( 23.5% ) 存 在 し , 男 性 ( 17 人 ) と 女 性 ( 18 人 ) で ほ ぼ 半 数 ず つ で あ っ た が 運 転 者 比 率 を 男 女 別 に み る と ,そ れ ぞ れ 44.7% ,16.2% と な り , 男 性 の 運 転 者 割 合 が 高 い 。年 齢 階 級 別 に み る と ,男 性 で は 90 歳 未 満 ま で の 運 転 者 比 率 が 5 割 前 後 で 高 く ,90 歳 以 上 で は 0 人 と な る 。女 性 で は 加 齢 と と も に 比 率 が 低 下 す る 傾 向 に あ り , 85 歳 以 上 90 歳 未 満 で は 1 人 の み ( 2.9% ), 90 歳 以 上 で は 0 人 ( 0.0% ) と な る 。 近 隣 ( 吾 北 地 区 ) に 住 む 親 族 が あ る 回 答 者 は , 131 人 ( 87.9% ) で あ り , 男 性 の 36 人 ( 94.7% ), 女 性 の 95 人 ( 85.6% ) と も に 高 い 割 合 で あ っ た 。 年 齢 階 級 別 に み る と , 男 性 は 85 歳 未 満 で は す べ て の 回 答 者 が 近 隣 に 住 む 親 族 を 有 し て お り , 加 齢 と と も に 親 族 の い な い 回 答 者 が 増 加 す る が , 90 歳 以 上 で も 5 人 ( 83.3% ) が 近 隣 に 住 む 親 族 を 有 し て い る 。 女 性 は 80 歳 以 上 85 歳 未 満 で 37 人 ( 96.2% ) と も っ と も 高 い 割 合 を 示 し , そ れ 以 外 の 年 表 2-1. (n=149) 合計 75歳以上80歳未満 80歳以上85歳未満 85歳以上90歳未満 90歳以上. (n=149) 合計 75歳以上80歳未満 80歳以上85歳未満 85歳以上90歳未満 90歳以上. (n=149) 合計 75歳以上80歳未満 80歳以上85歳未満 85歳以上90歳未満 90歳以上. 年齢構成別住民属性. 性別および年齢構成 車やバイクの運転者 男性 女性 男性 女性 全体 全体 38 100.0% 111 100.0% 149 100.0% 17 44.7% 18 16.2% 35 23.5% 7 18.4% 27 24.3% 34 22.8% 4 57.1% 10 37.0% 14 41.2% 12 31.6% 26 23.4% 38 25.5% 5 41.7% 7 26.9% 12 31.6% 13 34.2% 35 31.5% 48 32.2% 8 61.5% 1 2.9% 9 18.8% 6 15.8% 23 20.7% 29 19.5% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 近隣に住む親族あり 畑仕事をしている 男性 女性 全体 男性 女性 全体 36 94.7% 95 85.6% 131 87.9% 28 73.7% 74 66.7% 102 68.5% 7 100.0% 22 81.5% 29 85.3% 7 100.0% 22 81.5% 29 85.3% 12 100.0% 25 96.2% 37 97.4% 11 91.7% 19 73.1% 30 78.9% 12 92.3% 28 80.0% 40 83.3% 10 76.9% 24 68.6% 34 70.8% 5 83.3% 20 87.0% 25 86.2% 0 0.0% 9 39.1% 9 31.0%. 男性 33 86.8% 4 57.1% 12 100.0% 12 92.3% 5 83.3%. 罹患している 自分で買い物をしている 女性 全体 男性 女性 全体 105 94.6% 138 92.6% 32 84.2% 93 83.8% 125 83.9% 25 92.6% 29 85.3% 4 57.1% 25 92.6% 29 85.3% 26 100.0% 38 100.0% 12 100.0% 22 84.6% 34 89.5% 33 94.3% 45 93.8% 12 92.3% 29 82.9% 41 85.4% 21 91.3% 26 89.7% 4 66.7% 17 73.9% 21 72.4%. 資料)アンケート調査. 6.

(9) 齢 階 級 で は 80% 台 を 示 す 。 畑 仕 事 を し て い る 人 は ,全 体 で 102 人( 68.5% )で あ る が ,男 性 28 人( 73.7% )の ほ う が 女 性 74 人( 66.7% )よ り 高 い 。年 齢 階 級 別 に み る と ,男 女 と も に 加 齢 と と も に 畑 仕 事 を し て い る 割 合 は 低 下 す る 。 男 性 で は 75 歳 以 上 80 歳 未 満 で は 7 人 ( 100% ) が 畑 仕 事 を し て い る が , 90 歳 以 上 で は 0 人 ( 0.0% ) と な る 。 女 性 で は 75 歳 以 上 80 歳 未 満 で 22 人 ( 81.5% ) が 畑 仕 事 を し て い る が , 90 歳 以 上 で は 9 人 ( 39.1% ) に 低 下 す る 。 何 ら か の 病 気 に か か っ て い る 人 は ,全 体 で 138 人( 92.6% )で あ る が ,男 性 33 人( 86.8% ) に 比 べ て , 女 性 105( 94.6% ) の 割 合 が 高 い 。 年 齢 階 級 別 に み る と , 男 性 の 場 合 , 75 歳 以 上 80 歳 未 満 で は 4 人( 57.1% )に と ど ま る も の の ,80 歳 以 上 85 歳 未 満 で は 12 人( 100.0% ) 全 員が 何 ら か の病 気 に か かっ て い る 。女 性 の 場 合,す べ て の年 齢 階 級 にお い て 9 割 を 超 え る 罹 患 率 で あ り ,と り わ け 80 歳 以 上 85 歳 未 満 で は 26 人( 100.0% )全 員 が 何 ら か の 病 気 にかかっている。 自 分 で 買 い 物 を し て い る 人 は , 全 体 で 125 人 ( 83.9% ) で あ り , 男 女 に よ る 差 は ほ と ん ど な い 。年 齢 階 級 別 に み る と ,男 性 で は 75 歳 以 上 80 歳 未 満 で 4 人( 57.1% )と 低 い 割 合 に と ど ま る が , 80 歳 以 上 85 歳 未 満 で 12 人 ( 100.0% ) と な り , そ れ 以 降 で は 加 齢 と と も に 自 分 で 買 い 物 を す る 割 合 は 低 下 す る 。 女 性 の 場 合 , 自 分 で 買 い 物 を す る 割 合 は 75 歳 以 上 80 歳 未 満 で 25 人 ( 92.6% ) で あ る が , 加 齢 に と も な っ て 低 下 し , 90 歳 以 上 で は 17 人 ( 73.9% ) に な る 。. ( 2) 地 区 別 住 民 属 性 吾 北 地 区 内 の 4 地 区 別 に 年 齢 階 級 別 人 口 を み る と , 下 八 川 で は 90 歳 以 上 が 不 在 で , 85 歳 以 上 90 歳 未 満 の 人 口 が 半 数 を 占 め て お り , 他 の 地 区 に 比 べ て 若 い 年 齢 層 が 多 い ( 図 21)。 一 方 , 小 川 で は ど の 年 齢 階 級 に お い て も ほ ぼ 同 数 と な っ て い る 。 次 に ,男 女 別 人 口 を み る と ,上 八 川 の 男 性 割 合 が 13 人( 38.2% )と 吾 北 地 区 平 均( 25.5% ) に 比 べ て 高 い( 図 2-2)。一 方 ,清 水 お よ び 小 川 の 女 性 割 合 が そ れ ぞ れ 34 人( 79.1% ),49 人 ( 79.0% ) と 吾 北 地 区 平 均 ( 74.5% ) に 比 べ て 若 干 高 く な っ て い る 。 車 や バ イ ク の 運 転 者 を み る と ,清 水 で は 吾 北 地 区 平 均( 23.5% )よ り 高 い 13 人( 30.2% ) で あ る 一 方 , 小 川 で は 平 均 よ り 低 い 10 人 ( 16.1% ) と な っ て い る ( 図 2-3)。 近隣に住む親族の有無をみると,親族が近隣に住む割合では,上八川では吾北地区平均 ( 87.9% )よ り 低 い 29 人( 85.3% )で あ る 一 方 ,清 水 で は 39 人( 90.7% ),下 八 川 で は 9 人 ( 90.0% ) と な っ て い る ( 図 2-4)。 病 気 の 有 無 に つ い て み る と ,各 地 区 と 回 答 者 の 9 割 以 上 が 何 ら か の 病 気 に か か っ て い る ( 図 2-5)。罹 患 し て い る と 回 答 し た 者 の 多 く が ,健 康 診 断 で 糖 尿 病 や 高 血 圧 と 診 断 さ れ た た め に 定 期 通 院 や 服 薬 を 続 け て い る 。 と り わ け , 清 水 で は 41 人 ( 95.3% ) が 罹 患 し て い る。 畑 仕 事 の 有 無 に つ い て み る と , 吾 北 地 区 平 均 で は 97 人 ( 65.1% ) が 畑 仕 事 を し て い る ( 図 2-6)。地 区 別 に み る と ,下 八 川 で は 8 人( 80.0% ),上 八 川 で は 27 人( 79.4% )が 畑 仕 事 を す る 一 方 ,清 水 で は 28 人( 65.1% ),小 川 で は 34 人( 54.8% )が 畑 仕 事 を す る に と 7.

(10) 0%. 20%. 清水. 40%. 小川 下八川 合計. 8 . 2 . 3 . 34 . 38 . 5 . 80歳以上85歳未満. 85歳以上90歳未満. 90歳以上. 地区別にみた年齢階級別人口. 0%. 20%. 清水. 40%. 60%. 80%. 21. 13 49. 13. 下八川. 3. 7. 合計. 38 . 111  男性. 図 2-2. 0%. 20%. 清水. 女性. 地区別にみた男女別人口. 40%. 60%. 13 . 上八川. 52  3 . 7 . 35 . 114  運転者. 図 2-3. 100%. 25 . 10 . 合計. 80%. 30 . 9 . 下八川. 100%. 34. 9. 上八川. 小川. 29 . 48 . 75歳以上80歳未満. 図 2-1. 小川. 16 . 14 . 15 . 17 . 100% 5 . 12 . 9 . 5 . 80% 17 . 11 . 10 . 上八川. 60%. 非運転者. 地区別にみた車やバイクの運転者. 資料)アンケート調査. 8.

(11) 0%. 20%. 40%. 清水. 60%. 80%. 100%. 39. 4. 上八川. 29. 5. 小川. 54. 8. 下八川. 9. 1. 131 . 18 . 合計. 近隣に住む親族あり. 図 2-4. 0%. 近隣に住む親族なし. 地区別にみた近隣に住む親族の有無. 20%. 40%. 清水. 60%. 80%. 100%. 41. 2. 上八川. 31. 3. 小川. 57. 5. 9. 1. 138 . 11 . 下八川 合計 罹患している. 図 2-5. 0%. 罹患していない. 地区別にみた病気の有無. 20%. 40%. 清水. 60%. 80%. 28. 上八川. 15 27. 小川. 7. 34. 28. 下八川. 8. 合計. 2. 97 . 52 . 畑仕事をしている. 図 2-6. 100%. 畑仕事をしていない. 地区別にみた畑仕事の有無. 資料)アンケート調査. 9.

(12) 0%. 20%. 40%. 清水. 60%. 80%. 100%. 37. 上八川. 6. 31. 小川 下八川 合計. 3. 51. 11. 8. 2. 127  自分. 図 2-7. 0%. 40%. 80%. 100%. 17. 21. 31. 小川. 51. 下八川. 8. 合計. 図 2-8. 60%. 37. 上八川. 自分. それ以外. 地区別にみた買い物担当者. 20%. 清水. 22 . 9 22 2. 127  子ども. 12. 1. ヘルパー. 1. 41 1 1. 50 . 兄弟姉妹・親戚. 1. 8 5 3  その他. 地区別にみた買い物担当者(複数回答). 資料)アンケート調査. ど ま る な ど 地 域 差 が 大 き い 。畑 仕 事 を し て い る 人 の 割 合 は 加 齢 と と も に 減 少 傾 向 に あ る( 表 2-1)。下 八 川 で は 90 歳 以 上 が み ら れ な い 地 区 で あ る 一 方 ,小 川 で は 90 歳 以 上 の 構 成 比 が 高いという年齢構成の違いが,畑仕事の有無における地域差を生じているものと考えられ る。 買 い 物 担 当 者 を み る と ,自 分 が 買 い 物 し て い る 人 の 割 合 は 吾 北 地 区 平 均 で 127 人( 85.2% ) で あ る 。地 区 別 に み る と ,上 八 川 で は 31 人( 91.2% )が 自 分 で 買 い 物 を す る 一 方 ,下 八 川 で は 8 人 ( 80.0% ) が 自 分 で 買 い 物 す る に と ど ま る ( 図 2-7)。 次に,買い物担当者(複数回答)を地区別に重複集計してみたところ,いずれの地区に お い て も 6 割 以 上 が 自 分 で 買 い 物 を し て い る( 図 2-8)。吾 北 地 区 平 均 で は 127 人( 65.8% ) が 自 分 で 買 い 物 を し て い る 。自 分 以 外 の 買 い 物 担 当 者 で は ,子 ど も が 50 人( 25.9% )と も っ と も 多 く ,兄 弟 姉 妹・親 戚 の 8 人( 4.1% ),ヘ ル パ ー 5 人( 2.6% ),そ の 他 1 人( 0.5% ) 10.

(13) 0%. 20%. 清水. 40%. 5. 上八川. 4. 小川. 8. 80%. 100%. 36 30 22 4. 46. 下八川 合計. 60%. 10 9 23 13. 週2回以上 図 2-9. 122 週1回. 月1~3回. 年に数回. していない. 地区別にみた収入のある仕事の頻度. 資料)アンケート調査. と続く。 地 区 別 に み る と ,上 八 川 で は 自 分 で 買 い 物 を す る 人 の 割 合 が 31 人( 70.5% )と 他 の 地 区 に比べ高い。自分以外の買い物担当者についてみると,清水や小川では,子どもが買い物 を す る 人 の 割 合 が ,そ れ ぞ れ 17 人( 29.3% ),22 人( 27.8% )と 他 の 地 区 に 比 べ て 高 く な っている。 収 入 の あ る 仕 事 に つ い て み る と , 吾 北 地 区 平 均 で は , 122 人 ( 81.9% ) が 収 入 の あ る 仕 事 を し て い な い ( 図 2-9)。 仕 事 を し て い る 27 人 の う ち , 約 半 数 の 13 人 ( 8.7% ) が 年 に 数 回 の 仕 事 を し て い る に と ど ま る 。週 2 回 以 上 仕 事 を し て い る 人 は 9 人( 6.0% )の み で あ る。地区別にみると,下八川では,回答者全員が収入のある仕事をしていない。一方,小 川 で は ,収 入 の あ る 仕 事 を し て い る 回 答 者 が 16 人( 25.8% )と 多 く ,う ち 半 数 の 8 人 は 週 2 回以上仕事をしている。. 11.

(14) 3. 食 料 品 の 購 買 行 動 と 食 生 活 ( 1) 買 い 物 環 境 と 購 買 行 動 表 3-1. 買い物先実店舗一覧. 店舗名 サニーマート伊野店 サニーアクシスいの レストパークいの サンプラザ新鮮館天王 西峰 大久保商店 コスモス農協吾北支所上八川ストアー 道の駅633美の里 門田商店 小石屋(西津賀才) 津賀商店 黒岩商店(自営) ふれあいの里柳野 コンビニMOMA コスモス農協吾北支所下八川出張所 サンプラザ越知店 サンシャイン佐川店 コスモス農協池川支所 業務用スーパー スエヒロ 生協 マルナカ 高松の店. 住所 いの町118 いの町205 いの町418 いの町天王南4丁目1−2 いの町清水下分1182−2 いの町清水下分1411‐1 いの町上八川甲1928‐2 いの町上八川甲1160‐2 いの町上八川甲4507-1 いの町小川西津賀才580‐5 いの町小川東津賀才188−3 いの町小川樅ノ木山1071 いの町小川柳野2482 いの町下八川甲366 いの町下八川乙448‐1 越知町越知甲2130 佐川町甲1786 仁淀川町土居甲807. 資料)アンケート調査. 本章では,食料品の買い物環境と購買行動を検討したうえで,食品摂取多様性得点の集 計結果から低栄養のリスク分析を行う。まず,生鮮食料品を買うときに最もよく利用する 店舗あるいは移動販売の名前を質問した。買い物先の実店舗の名前をみると,徒歩圏内に ある個人商店やコンビニエンスストア,農協店舗に加えて,道の駅,集落活動センターが 挙 げ ら れ る( 表 3-1)。自 家 用 車 や バ イ ク で 買 い 物 す る 場 合 や ,家 族 の 買 い 物 支 援 を 受 け て い る 場 合 ,買 い 物 先 は 広 範 囲 に 及 び ,伊 野 地 区 に あ る ,ス ー パ ー や シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー , 越 知 町 や 佐 川 町 の ス ー パ ー な ど が 挙 げ ら れ る 。自 家 用 車 で 買 い 物 を す る 場 合 は 往 復 で 1 時 間以上を要する。また,通院のついでに買い物をするという回答もみられた。 次 に , 実 際 の 店 舗 の 位 置 を プ ロ ッ ト し , そ れ ぞ れ の 店 舗 か ら の 道 路 距 離 500m お よ び 1,000m の 到 達 範 囲 を 図 3-1 に 示 し た 。 消 費 者 が 不 自 由 な く 店 舗 に ア ク セ ス で き る 距 離 は 徒 歩 で 片 道 約 10 分 ,距 離 に 換 算 し て 約 500m と さ れ ,500m 以 内 に 生 鮮 食 料 品 に ア ク セ ス で き な い 範 囲 を フ ー ド デ ザ ー ト ( 食 の 砂 漠 ) と 定 義 さ れ る 。 こ の 500m と い う 距 離 は , ベ ビ ー カ ー を 押 し て 歩 け る 距 離 ( pram-pushing distance) と し て 知 ら れ , 徒 歩 圏 距 離 と し 12.

(15) 吾北地区. 伊野地区. 図 3-1. 実店舗の相対的アクセシビリティ. 注 ) カ ー キ 色 が 対 象 店 舗 か ら の 道 路 距 離 500m 以 内 , 緑 色 が 1,000m 以 内 を 示 す 。. 13.

(16) て 一 般 的 に 用 い ら れ て い る( 岩 間 編 著 ,2017)。し か し ,吾 北 地 区 に お い て 生 鮮 食 料 品 店 は 低 密 度 で 分 布 し て い る た め , 500m 到 達 範 囲 で カ バ ー さ れ る 地 域 は 限 ら れ る 。 対 象 店 舗 か ら の 1,000m の 到 達 範 囲 を み て も , ア ク セ ス で き る エ リ ア が 若 干 広 が る 程 度 で あ り , 店 舗 から遠距離にある住民にとって実店舗へのアクセシビリティは低い。他地域との比較のた めに,吾北地区住民の自家用車による利用が中心となる伊野地区の実店舗の相対的アクセ シ ビ リ テ ィ に つ い て も 求 め た 。伊 野 地 区 に は ,サ ニ ー マ ー ト 伊 野 店 や サ ニ ー ア ク シ ス い の , サンプラザ新鮮館天王など,比較的規模の大きなスーパーやショッピングセンターが中心 部に立地している。店舗からの相対的アクセシビリティをみると,伊野地区内の大部分の 人口をカバーしている。そのほかにも,回答には挙げられていない個人商店も複数存在す ることから,伊野地区では吾北地区に比べて相対的に規模の大きな店舗が稠密に分布して いる。このことから,吾北地区は伊野地区に比べて,自宅と店舗との物理的距離に基づく 生鮮食料品の相対的アクセシビリティは低く,吾北地区内をみると,相対的アクセシビリ ティの地域差が大きいことがうかがえる。 次に,生鮮食料品を買うときに最もよく利用する店舗として,回答のあった移動販売業 者をみると,サンプラザや複数の個人商店が実施している移動販売を利用していることが わ か る( 表 3-2)。な か に は ,越 知 町 や 佐 川 町 ,仁 淀 川 町 か ら 移 動 販 売 を 行 っ て い る 業 者 を 利用する住民も存在する。移動販売は主要国道沿いから離れた交通が不便な集落を中心と して,個人商店へのアクセスが悪い地域の住民によって利用されている。 表 3-2. 地区名 小川 上八川 小川 清水 小川 上八川 上八川 清水 小川 小川 清水 清水 小川 小川 小川. 買い物先移動販売業者一覧. 店舗名 移動販売吾川,山中 移動販売大久保商店 移動販売小田 移動販売越知小田 移動販売川村(越知) 移動販売魚屋 移動販売サンプラザ 移動販売サンプラザ 移動販売サンプラザ・とくし丸 移動販売サンプラザ・徳広 移動販売しきびパン 移動販売生協 移動販売とくし丸 移動販売もりやん(佐川) 移動販売山中(西津賀才)・山田(仁淀川町). 資料)アンケート調査. 表 3-3 は , 情 報 が 得 ら れ た 移 動 販 売 業 者 の 販 売 品 目 や 販 売 曜 日 , 販 売 場 所 , 販 売 時 間 を 列挙している。これによると,吾北地区において,サンプラザが数多くの曜日と時間帯に おいて,複数の販売場所を巡回していることがわかる。すなわち,水・土曜日は午前中に 下八川,午後に清水および上八川,月曜日は下八川,月・木曜日は清水および小川,水曜 14.

(17) 表 3-3 業者名. いの町の移動販売業者の概要. 所在地. 内容 食料品,衣料品, サニー サニーマート 日用品など マート とくし丸 伊野店. 曜日. 吾北社協デイサービス 水曜日. 水・土曜日. サンプラザ. 土佐市. 食料品 月曜日. 月・木曜日. 水曜日. サンプラザ. 土佐市. 食料品. 水・土曜日. 西川寿明商店. 勝賀瀬 衣料品,食料品, 976-1 金物,雑貨. パンのみ. 三倉屋. 上八川 甲 3098-5. 食料品,注文が あった場合は,日 用品や衣料品も ある. 販売場所. 火・金曜日 金曜日 木曜日 木曜日. 金曜日. 津賀商店 小川小学校跡地 思地 清水土居A,B 日比原 上八川(吾北生コン) 上八川(野地) 上八川(寺野)A,B 津賀の谷(7カ所停車) 上八川(安丸) 古江(下,上) 上八川(柿藪) 上八川(連行) 長引 十田A,B,C 下八川郵便局 槇野 西川A,B,C 成川 槙川 奥の谷 岡林食品 旧清水小学校 清水 川窪 下八川(堂が畝) 下八川(広瀬) 高岩 新別背越 新別西ナロ 新別古土居 新別本村 西津賀才岩ヶ内 妙見 川又 柳野本村アリのコエ 柳野上野竹中 柳野上野竹下 柳野大平上 打木 柿奈路 清田A,B 高岩(松本電気) 西津賀才A,B,C 新別A,B 筋川 中追西集会所付近 中追(明神地区) 能津(日高村) 高岩,JA前,商工会,森 林組合,四国ネット,吾 北小学校,保育園,吾 北総合支所 清水西内さん宅前 上東中央小学校付近 楽市 津賀商店 下八川郵便局 吾北社協デイサービス 本川デイサービス. 販売時間 15:00 15:15 16:00 13:15 13:40-13:55 14:10 14:35 14:40 15:00-15:10 15:20-16:25 16:45 16:55-17:00 17:20 18:20 13:40 14:18-14:43 15:10 15:20 13:05-13:25 14:00 14:35 14:55 15:10 15:25 16:05 18:15 11:00 11:10 11:20 11:40 11:55 12:10 12:20 12:30 13:00 13:20 13:55 14:20 14:30 14:45 10:45 11:05 11:20-11:30 11:40 12:00-12:35 12:40-12:55 13:05 16:00-17:00 16:00 午後 15:00 10:30 11:00 11:30 11:40 11:50 12:00 15:00. 資 料 ) い の 町 社 会 福 祉 協 議 会 あ っ た か ふ れ あ い セ ン タ ー ( 2016):『 地 域 支 え 合 い 資 源 集 』. 15.

(18) 日は午前中に下八川,午後に小川のそれぞれの販売場所を巡回している。そのほかに,サ ニーマートのとくし丸が水曜日に,食料品,衣料品,日用品などを小川の中心部を巡回し ている。また,三倉屋は食料品(注文があった場合は,日用品や衣料品もある)を国道沿 いの集落を中心に巡回している。. 0%. 20%. 75歳以上80歳未満. 男性 女性. 2 13. 1. 合計. 2. 75歳以上80歳未満. 1. 80歳以上85歳未満. 1. 85歳以上90歳未満. 4 30 7. 17. 17 0. 週に1~2日. 月に1~3日. その他. 生鮮食料品の購買頻度. 20%. 40%. 2. 60%. 80%. 1 5. 1. 4. 1 1 11 2 2 11. 19 11 51 タクシー. 2 7 2 2 3 50 13. 買い物の移動手段. 16. 2 15 6. 自動車・バイク (自分で運転). 資料)アンケート調査. 1 1. 7. 3 14 11 10. 100%. 4 1. 4. 図 3-3. 3. 73. 0% 75歳以上80歳未満 80歳以上85歳未満 85歳以上90歳未満 90歳以上 合計 75歳以上80歳未満 80歳以上85歳未満 85歳以上90歳未満 90歳以上 合計. 5 15. 週に3~5日. バス. 5. 26. 図 3-2. 自転車. 4. 17. 3. 4. 1. 15. 3. 2. 合計. 1. 5. 4. 90歳以上. 徒歩. 100%. 8. 85歳以上90歳未満. ほとんど毎日. 80%. 5. 2. 90歳以上. 男性. 60%. 2. 80歳以上85歳未満. 女性. 40%. 1 4 4 2 4 3 7 7 10 17 22. 自動車・バイク (家族が運転). その他.

(19) 生 鮮 食 料 品 の 購 買 頻 度 を み る と ,男 性 の 78.9%( 30 人 ),女 性 の 65.8%( 73 人 )が 週 に 1~ 2 日 で あ っ た ( 図 3-2)。 続 い て , 男 性 で は 週 に 3~ 5 日 が 5 人 , 女 性 で は 月 に 1~ 3 日 が 17 人 と 多 か っ た 。 年 齢 階 級 別 に み る と 加 齢 に と も な う 購 買 頻 度 の 変 化 は 男 性 で 顕 著 で あ り ,85 歳 以 上 90 歳 未 満 で は 13 人 全 員 が 週 に 1~ 2 日 の 購 買 頻 度 で あ っ た 。都 市 住 民 に 比べて生鮮食料品の購買頻度が低い理由として,自給用作物を栽培しているために野菜な どは購入する必要がない世帯が多いことが指摘できる。ただ,総菜や加工食品を中心とし た食生活を送っているために,生鮮食料品を購入していないケースも少数ながら見受けら れる。 買い物の移動手段をみると,男性は女性と比べて,自家用車やバイクの保有率が高いこ と か ら ,自 動 車・バ イ ク( 自 分 で 運 転 )の 割 合 が 15 人( 39.5% )と も っ と も 高 い 。続 い て , 徒 歩 14 人( 36.8% )が 多 か っ た 。自 転 車 ,バ ス や タ ク シ ー ,自 転 車・バ イ ク( 家 族 が 運 転 ) と の 回 答 は 1~ 2 人 と ご く 少 数 で あ る 。 一 方 , 女 性 は 自 家 用 車 や バ イ ク の 保 有 率 が 低 い こ と か ら ,徒 歩 の 51 人( 45.9% )の 割 合 が も っ と も 大 き い 。続 い て ,自 動 車 ・ バ イ ク( 家 族 が 運 転 )が 17 人( 15.3% ),自 動 車・バ イ ク( 自 分 で 運 転 )が 13 人( 11.7% )の 順 に 多 い 。 このことから,男性は自家用車の運転,女性は家族による運転で移動する割合が高いこと が わ か る 。男 女 と も に 加 齢 と と も に 徒 歩 の 割 合 が 増 加 す る 傾 向 に あ る が ,90 歳 以 上 で は 男 女とも「その他」の構成比が大きくなっている。これは家族による買い物支援に依存し, 自らは買い物に出かけないケースが多くを占めることによるものと推察される。. 0%. 20%. 清水. 100%. 15. 1. 8. 31. 25. 2 6. 10 92 常設店舗. 図 3-4. 80%. 24. 下八川 合計. 60%. 27. 上八川 小川. 40%. 48 移動販売. 9. 不明. 生鮮品を買うためにもっともよく利用する店舗の形態. 資料)アンケート調査. 生 鮮 品 を 買 う た め に も っ と も よ く 利 用 す る 店 舗 の 形 態 を み る と , 吾 北 地 区 全 体 で は 92 人( 61.7% )が 常 設 の 実 店 舗 を 利 用 し て お り ,48 人( 32.2% )が 移 動 販 売 を 利 用 し て い る ( 図 3-4)。地 区 別 に み る と ,下 八 川 で は す べ て の 回 答 者 が 常 設 の 実 店 舗 の み 利 用 し て い る 。 一 方 ,小 川 で は 25 人( 40.3% ),清 水 で は 15 人( 34.9% )が 移 動 販 売 を 利 用 す る な ど ,実 店舗へのアクセスが悪い地域を中心に移動販売の利用割合が高い。. 17.

(20) 0%. 20%. 配食 サービス. 宅配 サービス. 清水 9  上八川 1  小川 7  下八川 3  合計 20  清水 8  上八川 7  小川 12  下八川 合計 32 . 40%. 5 . 5  117 . 生鮮品 インスタント・ 弁当・総菜・ レトルト食品 パン類. 20%. 利用しない. 40%. 60%. 22 20 27 6 22 17. 6 19 2 11 15. 6 12. 6 8. 6. 80%. 10. 20. 1 1. 12. 100%. 2 4 5 1 7 12 13 3 1 4 6 10 24 1 2. 26. 4 4 5 3 12 1 1. コンビニ(個人商店) 図 3-6. 100%. 宅配・配食サービス利用の有無. 0% 清水 上八川 小川 下八川 清水 上八川 小川 下八川 清水 上八川 小川 下八川. 80%. 34  33  55  7  129  35  27  50 . 利用する 図 3-5. 60%. 26 50 8 移動販売. 宅配. その他. 買わなかった. 最近一週間の品目別の購入先(複数回答). 資料)アンケート調査. 宅 配 サ ー ビ ス 利 用 の 有 無 に つ い て , 吾 北 地 区 全 体 で は 20 人 ( 13.4% ) が 利 用 し て い る ( 図 3-5)。 地 区 別 に み る と , 下 八 川 の 3 人 ( 30.0% ), 清 水 の 9 人 ( 20.9% ) が 宅 配 サ ー ビスを利用すると回答しており,他の地区に比べて利用割合が高い。配食サービス利用の 有 無 に つ い て ,吾 北 地 区 全 体 で は 32 人( 21.5% )が 利 用 し て い る 。地 区 別 に み る と ,下 八 川 の 5 人 ( 50.0% ) が 配 食 サ ー ビ ス を 利 用 す る と 回 答 し て お り , 他 の 地 区 に 比 べ て 利 用 割 合が高い。 最近一週間の品目別の購入先について,吾北地区全体では生鮮品,弁当・総菜・パン類 18.

(21) ともコンビニ(個人商店)で購買している割合が高い。インスタント・レトルト食品は買 わなかった回答者が多い。地区別にみると,小川では生鮮品や弁当・総菜・パン類の購入 先として,コンビニ(個人商店)に次いで,移動販売を多く選択している。清水では,イ ン ス タ ン ト・レ ト ル ト 食 品 を 購 入 し た と い う 回 答 が 17 人( 39.5% )と 他 の 地 区 に 比 べ て 高 い 割 合 を 示 す 。 そ の う ち , 8 人 が コ ン ビ ニ ( 個 人 商 店 ), 6 人 が 移 動 販 売 を 購 入 先 と し て 選 択している。下八川では,弁当・総菜・パン類をコンビニ(個人商店)で購入する割合が 6 人 ( 60.0% ) と 高 い が , 実 際 の 購 入 先 店 舗 の 自 由 回 答 欄 を み る と , コ ス モ ス 農 協 吾 北 支 所下八川出張所やサニーマート伊野店が挙げられている。農協店舗が自宅からの徒歩圏内 にある住民や自家用車による移動手段をもつ住民によって,上記の店舗が購入先として利 用されていることがうかがえる。. ( 2) 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 次に,回答者の栄養事情を検討するため,食品摂取多様性調査を実施した。食品摂取多 様性調査とは,医学や栄養学の分野で用いられる,高齢者の低栄養リスクを測定する調査 法 で あ る ( 熊 谷 ほ か , 2003)。 具 体 的 に は , 質 問 票 を 高 齢 者 に 渡 し , 10 の 食 品 群 ( 肉 類 , 魚介類,卵類,牛乳,大豆製品,緑黄色野菜,海藻類,果物,芋類,および油脂類)のそ れ ぞ れ の 摂 取 頻 度 を ,① ほ と ん ど 毎 日 食 べ て い る ,② 2 日 に 1 回 ,③ 1 週 間 に 1~ 2 回 ,④ ほとんど食べない,のいずれかで回答してもらう。①と回答した品目数が,食品摂取多様 性得点となる。多様性得点低群(多様性得点 4 点未満)は,栄養素の摂取量,摂取習慣, および身体栄養指標がいずれも低くなる傾向が顕著であり,低栄養状態に陥る確率がきわ めて高い。低栄養とは,偏食などにより本人が気づかないうちに栄養不足に陥る一種の栄 養失調状態を意味する。食品摂取多様性調査は,高齢者の食生活と健康状態の関係を測定 す る う え で 有 効 な 指 標 で あ る ( 岩 間 編 著 , 2017)。 年 齢 別 に 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 を み る と ,相 関 係 数 は -0.19 で あ り ,高 齢 で あ る ほ ど 多 様 性 得 点 が 低 く な る と い う 負 の 相 関 は ほ ぼ み ら れ な い( 図 3-7)。こ の こ と か ら ,栄 養 事 情 は 年 齢とは関係なく,別の規定要因が存在する可能性がある。 年齢階級別に低栄養のリスクが高い食品摂取多様性得点の低群(3 点以下)割合をみる と , 吾 北 地 区 全 体 で 51.7% ( 77 人 ) で あ る ( 表 3-4)。 低 群 割 合 を 男 女 別 に み る と , 男 性 で は 24 人( 63.2% )と 半 数 以 上 が 低 栄 養 状 態 で あ る の に 対 し て ,女 性 で は 77 人( 47.7% ) と半数以下が低栄養状態である。男性は女性と比べて,食生活の悪化がより顕著である。 年 齢 階 級 別 に み る と ,男 性 で は 80 歳 以 上 85 歳 未 満 の 低 群 割 合 が も っ と も 高 く ,75.0%( 9 人 )を 示 す 。し か し ,85 歳 以 上 90 歳 未 満 で は 低 群 割 合 が 46.2%( 6 人 )と 大 幅 に 低 下 し , 高 群 割 合 の 7 人 を 下 回 る 。女 性 で は 85 歳 以 上 90 歳 未 満 以 外 の 年 齢 階 級 に お い て 低 群 割 合 が 男 性 を 下 回 っ て い る 。 女 性 で は 75 歳 以 上 80 歳 未 満 の 低 群 割 合 が 37.0% ( 10 人 ) で , すべての年齢階級のなかで食生活が最もよく,加齢にともなって低群の割合が高くなる。 な お ,食 事・料 理 に 困 っ て い る と 回 答 し た 高 齢 者 の 多 様 性 得 点 低 群 割 合 は 72.7% と 相 対 的 に 高 い 。一 方 ,買 い 物 に 困 っ て い る と 回 答 し た 高 齢 者 の 多 様 性 得 点 低 群 割 合 は 38.5% と 相対的に低い。このことから,物理的な食料品アクセスではなく,食事や料理に困ってい 19.

(22) 点 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 ‐1. 70. 図 3-7. 75. 80. 85. 90. 95. 100 歳. 年 齢 と 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 の 関 係 ( 相 関 係 数 -0.19). 表 3-4. 年齢階級別にみた食品摂取多様性得点低群割合. 75歳以上男性 80歳以上男性 85歳以上男性 90歳以上男性 男性計 75歳以上女性 80歳以上女性 85歳以上女性 90歳以上女性 女性計 全体計. 高群 低群 低群割合 2 5 71.4% 3 9 75.0% 7 6 46.2% 2 4 66.7% 14 24 63.2% 17 10 37.0% 13 13 50.0% 18 17 48.6% 10 13 56.5% 58 53 47.7% 72 77 51.7%. 資料)アンケート調査. るという生活支援ニーズが満たされていないことが,食生活の悪化に影響する要因の一つ として指摘できる。 それでは,集落別のよりローカルなスケールでは栄養状態にどのような地域差がみられ るのであろうか。そこで,回答者が 3 名以上の集落に限定して,食品摂取多様性得点低群 割 合 を 集 計 し た ( 図 3-8)。 低 群 割 合 が 高 か っ た の は , 小 川 の 仏 堂 で 100% で あ る 。 一 方 , 低 群 割 合 が 低 か っ た の は ,清 水 程 野 の 0% ,続 い て ,小 川 川 又 の 14% で あ る 。こ の よ う に , 集 落 別 に み る と ,低 群 割 合 に は 大 き な 地 域 差 が 認 め ら れ た 。こ う し た 地 域 差 の 要 因 と し て , 20.

(23) 近年ではソーシャル・キャピタルとの関連が指摘されている。次章において具体的に検討 する。. 図 3-8. 集落別にみた食品摂取多様性得点低群割合. 資料)アンケート調査. 21.

(24) 4. ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル ( 1) コ ミ ュ ニ テ ィ 機 能 と ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 本章では,ソーシャル・キャピタルの測定とその他の変数(食品摂取多様性得点や老研 式活動能力指標)との関連について検討する。 まず,地域組織への参加を示す変数として,会・グループへの参加状況を質問した。質 問内容は, 「 最 も 楽 し み に し て い る 趣 味 活 動 は 何 で す か 」と し ,選 択 肢 の う ち ,ミ ニ デ イ サ ービス,体操,陶芸・手芸,グラウンドゴルフ,その他(会・グループ)を回答し,さら に ,そ の 活 動 頻 度 に つ い て ,① 週 4 回 以 上 ,② 週 2~ 3 回 ,③ 週 1 回 ,④ 月 1~ 3 回 ,⑤ 年 に 数 回 , ⑥ 参 加 し て い な い , の 6 つ の 選 択 肢 の う ち , 月 に 1~ 3 回 以 上 ( 選 択 肢 1~ 4) の 回答について,趣味グループ参加高群として,変数 1 を与えた。それ以外の回答について は,変数 0 とした。したがって,趣味活動のうち,野菜づくりといった他者との交流を含 まない内容や,活動頻度が年数回以下の活動については,会・グループには参加していな いとみなされる。 集 落 別 に 趣 味 グ ル ー プ 参 加 高 群 割 合 を 集 計 し た( 図 4-1)。高 群 割 合 が 高 か っ た の は ,上 八 川 ・ 連 行 の 100% , 下 八 川 ・ 大 野 内 の 75% で あ っ た 。 一 方 , 高 群 割 合 が 低 か っ た の は , 清 水 ・ 大 野 , 小 川 の 仏 堂 , 中 峯 , 高 樽 で い ず れ も 0% で あ っ た 。 連 行 で す べ て の 回 答 者 が 高群になった要因の一つして,同集落において,週 1 回,送迎付きミニデイサービスが実 施されていることが挙げられる。. 図 4-1. 集落別にみた趣味グループ参加高群割合. 資料)アンケート調査. 次 に ,社 会 的 ネ ッ ト ワ ー ク を 示 す 変 数 と し て ,友 人 と 会 う 頻 度 を 質 問 し た 。質 問 内 容 は , 22.

(25) 「 友 人・知 人 と 会 う 頻 度 は ど れ く ら い で す か 」と し ,① 週 4 回 以 上 ,② 週 2~ 3 回 ,③ 週 1 回 ,④ 月 1~ 3 回 ,⑤ 年 に 数 回 ,⑥ 会 っ て い な い ,の 6 つ の 選 択 肢 の う ち ,月 に 1~ 3 回 以 上( 選 択 肢 1~ 4)の 回 答 に つ い て ,友 人・知 人 と の 面 会 頻 度 高 群 と し て ,変 数 1 を 与 え た 。 それ以外の回答については,変数 0 とした。 集 落 別 に 友 人 ・ 知 人 と の 面 会 頻 度 高 群 割 合 を 集 計 し た( 図 4-2)。そ の 結 果 ,す べ て の 対 象 地 区 に お い て 高 群 割 合 が 67% 以 上 を 示 し た 。こ の こ と か ら ,集 落 全 体 で 友 人 や 知 人 と の 付き合いがほとんどみられない地域は存在しない。ただし,相対的に高群割合が低い集落 と し て ,清 水・川 窪 と 小 川・仏 堂 の 67% が 挙 げ ら れ る 。い ず れ の 集 落 も 吾 北 地 区 の 中 心 部 からは遠距離に位置しており,集落内の人口規模がきわめて小さい。. 図 4-2. 集落別にみた友人・知人との面会頻度高群割合. 資料)アンケート調査. ( 2) ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 表 4-1 は ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 を 示 す 。 ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル は さ ま ざ ま な 側 面や要素から構成され,多くの指標を作成することが可能である。それらのうち,どの側 面や要素,指標が,健康や生活支援ニーズとの関連を示すのか,研究が十分進んでいるわ け で は な い ( 近 藤 , 2014)。 そ こ で , 本 調 査 で は 近 藤 ( 2014) が 示 し た 暫 定 的 な ソ ー シ ャ ル・キャピタル指標の調査項目に依拠して,アンケート調査票から作成できる社会的サポ ート,地域組織への参加および社会的ネットワークの指標について,6 つの変数を作成し た。 地域組織への参加については,第 1 節同様,地域にある会・グループへの参加状況につ 23.

(26) 表 4-1 変数. 質問内容 情緒的サポート受領. 社会的 サポート. ソーシャル・キャピタル指標. 情緒的サポート提供 手段的サポート受領 手段的サポート提供. あなたの心配事や愚痴を聞いてくれる人 反対に,あなたが心配事や愚痴を 聞いてあげる人 あなたが,病気で数日間寝込んだ時に, 看病や世話をしてくれる人 反対に,看病や世話をしてあげる人. 選択肢 1.子ども 2.孫 3.兄弟姉妹・親戚 4.近隣 5.友人 6.その他 7.いない. 1.週4回以上 2.週2~3回 最も楽しみにしている趣味活動は何ですか 3.週1回 地域組織 会・グループへの参加 (ミニデイ,体操,陶芸・手芸, 4.月1~3回 への参加 グラウンドゴルフ,その他) 5.年に数回 6.参加していない 1.週4回以上 2.週2~3回 3.週1回 社会的 友人と会う頻度 友人・知人と会う頻度はどれくらいですか 4.月1~3回 ネットワーク 5.年に数回 6.参加していない 注1)情緒的サポートとは共感したり,同情したり,勇気づけたりするなどの情緒面でのサポートを指す。 注2)手段的サポートとは問題解決のために必要な行動や手段などの具体的サポートを指す。 出典:近藤(2014)を修正. 変数作成(0,1) サポート有 (選択肢1~6)=1 サポート有 (選択肢1~6)=1 サポート有 (選択肢1~6)=1 サポート有 (選択肢1~6)=1. ・月に1~3回以上 (選択肢1~4)=1. ・月に1~3回以上 (選択肢1~4)=1. いて質問した。社会的ネットワークについても,第 1 節同様,友人と会う頻度について質 問した。社会的サポートについては,情緒的サポート受領(あなたの心配事や愚痴を聞い て く れ る 人 ), 情 報 的 サ ポ ー ト 提 供 ( 反 対 に , あ な た が 心 配 事 や 愚 痴 を 聞 い て あ げ る 人 ), 手 段 的 サ ポ ー ト 受 領( あ な た が ,病 気 で 数 日 間 寝 込 ん だ 時 に ,看 病 や 世 話 を し て く れ る 人 ), 手段的サポート提供(反対に,看病や世話をしてあげる人)の 4 つの変数を用意し,いず れの質問内容に対して, 「 い な い 」と 回 答 す れ ば ,変 数 0,そ れ 以 外 の 選 択 肢 に 該 当 す れ ば 変 数 1 と し た 。以 上 ,各 集 落 の 被 調 査 者 に お け る 変 数 の 合 計 を ,被 調 査 者 数 の 6 倍 の 数 で 割った値を,当該集落のソーシャル・キャピタル指標とした。 そ の 結 果 ,対 象 集 落 平 均 の ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 は ,0.67 と な っ た( 表 4-2)。集 落別にソーシャル・キャピタル指標を,各変数の値と並べてみると,趣味グループ参加率 や情緒的サポート提供割合,および手段的サポート提供割合において,低率にとどまる集 落が多いことがわかる。すなわち,趣味グループ,情緒的サポート提供,手段的サポート 提 供 の 低 群 集 住 地 区 が , ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 を 下 げ て い る 。 図 4-3 に お い て , 集 落 別 の ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 を み る と , 清 水 ・ 日 比 原 ( 0.87) や 程 野 ( 0.83) は き わめて高いソーシャル・キャピタル指標を示す。いずれの集落も,趣味グループ参加率が 高く,情緒的サポートや手段的サポートを高頻度で提供している回答者が多い。一方,上 八 川 ・ 古 江 ( 0.44) や 小 川 ・ 仏 堂 ( 0.44), 上 八 川 ・ 西 川 ( 0.47) は 他 の 集 落 に 比 べ て 低 い ソーシャル・キャピタル指標を示す。こうした集落では,趣味グループの参加率が低調に とどまるとともに,社会的サポートの受領,提供ともに低い割合にとどまっている。すな わち,自分の心配事や愚痴を聞いてくれる人や聞いてあげる人もいないし,病気で数日間 24.

(27) 25. 大野 川窪 土居 日比原 程野 枝川 木ノ瀬 土居 西川 古江 連行 川又 新別上 新別下 高岩 高樽 致川 中峯 西津賀才 仏堂 柳野 大野内 平均. 資料)アンケート調査. 清水 清水 清水 清水 清水 上八川 上八川 上八川 上八川 上八川 上八川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 下八川. 地区名. 4 6 11 9 3 4 8 5 5 3 3 7 4 10 6 4 4 3 9 3 9 4 5.64. 全体. 集落別ソーシャル・キャピタル指標. 変数 割合 趣味グ 友人・ 情緒的 情緒的 手段的 手段的 食品多 趣味グ 友人・ 情緒的 情緒的 手段的 手段的 食品多様 ループ 知人面 サポー サポー サポー サポー 様性得 ループ 知人面 サポー サポー サポー サポー SC指標 性得点低 参加率 会頻度 ト受領 ト提供 ト受領 ト提供 点低群 参加率 会頻度 ト受領 ト提供 ト受領 ト提供 群割合 0 3 4 1 4 0 3 0% 75% 100% 25% 100% 0% 0.50 75% 3 4 4 3 5 1 3 50% 67% 67% 50% 83% 17% 0.56 50% 6 11 11 9 10 2 5 55% 100% 100% 82% 91% 18% 0.74 45% 6 9 9 7 9 7 6 67% 100% 100% 78% 100% 78% 0.87 67% 2 3 3 2 3 2 0 67% 100% 100% 67% 100% 67% 0.83 0% 1 4 4 2 3 0 2 25% 100% 100% 50% 75% 0% 0.58 50% 1 6 7 4 7 1 5 13% 75% 88% 50% 88% 13% 0.54 63% 3 5 4 5 5 0 3 60% 100% 80% 100% 100% 0% 0.73 60% 1 4 3 2 3 1 2 20% 80% 60% 40% 60% 20% 0.47 40% 1 3 1 1 2 0 2 33% 100% 33% 33% 67% 0% 0.44 67% 3 3 2 2 3 1 1 100% 100% 67% 67% 100% 33% 0.78 33% 4 7 7 5 6 4 1 57% 100% 100% 71% 86% 57% 0.79 14% 2 4 4 4 3 0 0 50% 100% 100% 100% 75% 0% 0.71 0% 5 9 9 9 9 4 7 50% 90% 90% 90% 90% 40% 0.75 70% 2 5 6 5 5 0 4 33% 83% 100% 83% 83% 0% 0.64 67% 0 3 4 3 2 1 3 0% 75% 100% 75% 50% 25% 0.54 75% 2 4 3 2 2 1 1 50% 100% 75% 50% 50% 25% 0.58 25% 0 3 3 2 3 1 2 0% 100% 100% 67% 100% 33% 0.67 67% 4 8 9 5 8 4 5 44% 89% 100% 56% 89% 44% 0.70 56% 0 2 3 1 2 0 3 0% 67% 100% 33% 67% 0% 0.44 100% 3 9 7 5 8 3 6 33% 100% 78% 56% 89% 33% 0.65 67% 3 4 4 2 4 2 2 75% 100% 100% 50% 100% 50% 0.79 50% 2.36 5.14 5.05 3.68 4.82 1.59 3.00 40.1% 90.9% 88.0% 62.4% 83.7% 25.2% 0.67 53%. 表 4-2.

(28) 寝込んだ時に,看病や世話をしてくれる人も,逆に看病や世話をしてあげる人も少ないこ とがうかがえる。. 図 4-3. 集落別にみたソーシャル・キャピタル指標. 資料)アンケート調査. 26.

(29) 5. ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と 他 の 指 標 と の 相 関 分 析 ( 1) 集 落 別 回 答 者 数 と ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と の 関 係 ソーシャル・キャピタルには,健康状態との関連性が示唆されており,健康に関する変 数との因果関係についてさまざまな研究が行われている。しかし,その因果関係が完全に 解明されているわけではない。ソーシャル・キャピタルは家族や地域住民とのつながりを 意味するが,同世代の人口密度がソーシャル・キャピタルに影響を与える可能性は十分に 考 え ら れ る 。そ こ で 集 落 別 回 答 者 数 と ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と の 関 係 を み た( 図 51)。相 関 係 数 は 0.332 で 回 答 者 数 と ソ ー シ ャ ル・キ ャ ピ タ ル 指 標 に は 弱 い 正 の 相 関 が あ る 。 すなわち,回答者数が多いほど,ソーシャル・キャピタルが充実しているという弱い関係 がみられた。. 0.90 0.85 0.80 0.75 0.70 0.65 0.60 0.55 0.50 0.45 0.40. y = 0.0166x + 0.5572 R² = 0.1101. 3 図 5-1. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12 人. 集落別回答者数とソーシャル・キャピタル指標との関係. 資料)アンケート調査. ( 2) ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 低 群 割 合 と の 関 係 次に,ソーシャル・キャピタルが栄養事情とどのような関係にあるのか検討する。集落 別 の ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 低 群 割 合 と の 関 係 に つ い て 図 5-2 を み る と , 相 関 係 数 は -0.453 と な り , ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル と 食 品 多 様 性 得 点 低 群 割 合 との間には負の相関があった。すなわち,ソーシャル・キャピタルが充実しているほど, 食品多様性得点の低群割合は低いという関係がみられた。. 27.

(30) 0.90 0.85 0.80 0.75 0.70 0.65 0.60 0.55 0.50 0.45 0.40. y = ‐0.2348x + 0.7721 R² = 0.205. 0% 図 5-2. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. 集落別ソーシャル・キャピタル指標と食品摂取多様性得点との関係. 資料)アンケート調査. ( 3) ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標 と 老 研 式 活 動 能 力 指 標 と の 関 係 高 齢 者 の 生 活 機 能 と し て は ,基 本 的 日 常 生 活 動 作 能 力( Basic Activity of Daily Living; BADL)と 呼 ば れ る ,歩 行 や 移 動 ,食 事 ,更 衣 ,入 浴 ,排 泄 ,整 容 な ど の 基 本 的 な 身 体 動 作 が よ く 知 ら れ て い る 。し か し ,生 活 機 能 に は BADL だ け で な く ,手 段 的 日 常 生 活 動 作 能 力 表 5-1. 老研式活動能力指標. 配点. 項目 Q1.バスや電車を使って一人で外出できますか Q2.日用品をご自分で買い物されますか Q3.食事の用意をご自分でできますか Q4.請求書の支払いができますか Q5.郵便局・銀行へ行きますか Q6.書類(役所や病院などに出す書類)が書けますか Q7.新聞を読んでいますか Q8.本や雑誌を読んでいますか Q9.健康についての記事や番組に関心がありますか Q10.友達の家を訪ねることがありますか Q11.家族や友達の相談に乗ることがありますか Q12.病人を見舞うことができますか Q13.(若い)人に自分から話しかけることがありますか. 1 はい はい はい はい はい はい はい はい はい はい はい はい はい. 0 いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ いいえ. 評価. 手段的 自立. 知的 能動性. 社会的 役割. それぞれのスコアが満点(すべて「はい」)で活動能力高群と評価。それ以外は低群と評価。 資 料 : 古 谷 野 ほ か ( 1987). 28.

(31) 29. 大野 川窪 土居 日比原 程野 枝川 木ノ瀬 土居 西川 古江 連行 川又 新別上 新別下 高岩 高樽 致川 中峯 西津賀才 仏堂 柳野 大野内 平均. 資料)アンケート調査. 清水 清水 清水 清水 清水 上八川 上八川 上八川 上八川 上八川 上八川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 小川 下八川. 地区名. 集落別老研式活動能力指標高群. 割合. 食品多 食品多 手段的 知的能 社会的 手段的 知的能 社会的 様性得 全体 総合点 様性得 総合点 SC指標 自立 動性 役割 点低群 自立 動性 役割 点低群 割合 4 1 2 0 1 3 25% 50% 0% 25% 75% 0.50 6 4 4 1 3 3 67% 67% 17% 50% 50% 0.56 11 6 7 3 3 5 55% 64% 27% 27% 45% 0.74 9 7 7 5 6 6 78% 78% 56% 67% 67% 0.87 3 1 1 1 0 0 33% 33% 33% 0% 0% 0.83 4 0 2 0 0 2 0% 50% 0% 0% 50% 0.58 8 4 4 1 1 5 50% 50% 13% 13% 63% 0.54 5 3 4 3 3 3 60% 80% 60% 60% 60% 0.73 5 2 2 0 1 2 40% 40% 0% 20% 40% 0.47 3 3 2 1 1 2 100% 67% 33% 33% 67% 0.44 3 2 1 1 1 1 67% 33% 33% 33% 33% 0.78 7 7 7 2 3 1 100% 100% 29% 43% 14% 0.79 4 3 3 0 3 0 75% 75% 0% 75% 0% 0.71 10 6 5 1 4 7 60% 50% 10% 40% 70% 0.75 6 5 4 5 2 4 83% 67% 83% 33% 67% 0.64 4 2 3 0 1 3 50% 75% 0% 25% 75% 0.54 4 2 2 0 0 1 50% 50% 0% 0% 25% 0.58 3 3 3 1 2 2 100% 100% 33% 67% 67% 0.67 9 7 6 2 4 5 78% 67% 22% 44% 56% 0.70 3 1 1 0 0 3 33% 33% 0% 0% 100% 0.44 9 5 5 3 2 6 56% 56% 33% 22% 67% 0.65 4 2 3 1 2 2 50% 75% 25% 50% 50% 0.79 5.64 3.45 3.55 1.41 1.95 3.00 59.5% 61.8% 23.1% 33.1% 51.8% 0.65. 高群. 表 5-2.

(32) ( Instrumental ADL; IADL) と 呼 ば れ る , 交 通 機 関 の 利 用 や 電 話 の 応 対 , 買 物 , 食 事 の 支度,家事,洗濯,服薬管理,金銭管理などのより複雑な生活関連動作,さらには状況に 対応する能力や社会的役割を担う能力などさまざまな水準がある。わが国では,より高次 の 生 活 機 能 の 評 価 を 行 な う こ と を 目 的 と し て 古 谷 野 ほ か( 1987)が 開 発 し た 老 研 式 活 動 能 力 指 標 が よ く 知 ら れ て い る 。こ れ は ,IADL,知 的 能 動 性 ,社 会 的 役 割 の 3 つ の 下 位 尺 度 に つ い て 評 価 す る こ と も 可 能 な 尺 度 で あ る ( 長 寿 科 学 振 興 財 団 ウ ェ ブ サ イ ト )。 ここでは,手段的自立,知的能動性,社会的役割の評価が行なえる指標として,老研式 活 動 能 力 指 標 を 用 い た( 表 5-1)。下 位 項 目 は「 ① 公 共 の 交 通 機 関 を 使 っ て 外 出 ,② 日 用 品 の 買 い 物 ,③ 食 事 の 用 意 ,④ 請 求 書 の 支 払 い ,⑤ 預 貯 金 の 出 し 入 れ 」の 5 項 目 か ら な る「 手 段 的 自 立( 5 点 満 点 )」,「 ① 書 類 作 成 ,② 新 聞 を 読 む ,③ 雑 誌 を 読 む ,④ 健 康 に 関 す る 話 題 に 興 味 が あ る 」の 4 項 目 か ら な る「 知 的 能 動 性( 4 点 満 点 )」, 「 ① 友 人 の 家 を 訪 ね る ,② 家 族や友人の相談にのる,③若い人に話しかける,④病人を見舞うことができる」の 4 項目 か ら な る「 社 会 的 役 割( 4 点 満 点 )」に 3 分 割 さ れ ,「 で き る 」に 1 点 ,「 で き な い 」に 0 点 の 2 段 階 の 13 点 満 点 で 評 価 す る 。3 つ の 下 位 尺 度 は ,そ れ ぞ れ 個 別 に 自 立 度 の 水 準 を 設 定 す る こ と も で き る ( 熊 谷 ほ か , 2003)。 質 問 項 目 の 文 言 は , 古 谷 野 ほ か ( 1987) に な ら っ て作成した。高齢者に対して,文言をわかりやすくした部分が一部あるものの,文言を変 えると,尺度の信頼性や妥当性が損なわれる可能性があるため,文言の修正は必要最小限 に と ど め た 。 本 調 査 で は , 総 得 点 10 点 以 上 を 生 活 機 能 が ほ ぼ 自 立 し て い る 老 研 式 活 動 能 力 指 標 高 群 と す る ( 藤 原 ほ か , 2003)。 下 位 尺 度 に つ い て は , そ れ ぞ れ 満 点 を 高 群 と み な す。 そ の 結 果 , 総 合 点 に お け る 老 研 式 活 動 能 力 指 標 高 群 ( 10 点 以 上 ) の 割 合 は 地 区 平 均 で 59.5% で あ っ た ( 表 5-2)。 集 落 別 に み る と , 上 八 川 ・ 古 江 , 小 川 ・ 川 又 , 中 峯 は 100% で す べ て の 回 答 者 が 高 群 で あ っ た 。 一 方 , 上 八 川 ・ 枝 川 で は 0% , 清 水 ・ 大 野 で は 25% , 清 水・程 野 と 小 川・仏 堂 で 33% と 低 い 割 合 に と ど ま る 集 落 が み ら れ る な ど ,高 群 割 合 に は 集 落間で相当のばらつきがある。 次に,3 つの下位尺度を個別にみてみると,手段的自立,知的能動性,社会的役割の高 群 割 合 は 集 落 平 均 で そ れ ぞ れ , 61.8% , 23.1% , 33.1% と , 手 段 的 自 立 の 高 群 割 合 が 飛 び ぬ け て 高 い 一 方 ,知 的 能 動 性 や 社 会 的 役 割 の 高 群 割 合 は 低 率 に と ど ま っ た 。こ の こ と か ら , 地区全体では手段的自立はおおむね問題ないものの,知的能動性や社会的役割に問題を抱 えた地域が多いことがうかがえる。 集 落 別 に み る と , 手 段 的 自 立 で は 高 群 割 合 が 小 川 ・ 川 又 や 中 峯 で 100% , 上 八 川 ・ 土 居 で 80% , 清 水 ・ 日 比 原 で 78% と 高 い 一 方 , 清 水 ・ 程 野 や 小 川 ・ 仏 堂 で 33% と 低 か っ た 。 知 的 能 動 性 で は ,高 群 割 合 が 小 川 ・高 岩 で 83% ,上 八 川・ 土 居 で 78% と 高 い 一 方 ,清 水・ 大 野 , 上 八 川 ・ 枝 川 , 小 川 ・ 新 別 上 , 高 樽 , 致 川 , 仏 堂 で 0% と 低 か っ た 。 社 会 的 役 割 で は ,小 川・新 別 上 で 75% ,清 水・日 比 原 と 小 川・中 峯 で 67% と 高 い 一 方 ,清 水・程 野 ,上 八 川 ・ 枝 川 , 小 川 ・ 致 川 と 仏 堂 で 0% と 低 か っ た 。 こ の こ と か ら , 下 位 尺 度 に よ っ て , 高 群割合における集落間のばらつきには差がみられる。 それでは,こうした集落間の活動能力指標の差異はどのような変数と関係しているので 30.

(33) 120%. r=‐0.076. 120%. 100%. 100%. 80%. 80%. 60%. 60%. r=‐0.022. 40%. 40% y = ‐0.0768x + 0.6347 R² = 0.0057. 20%. y = ‐0.017x + 0.6264 R² = 0.0005. 20% 0%. 0% 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. 0%. 20%. 総合点. 90%. 40%. 60%. 80%. 80%. 70%. 70%. 60%. 60%. r=‐0.060. 50%. 50%. y = ‐0.0543x + 0.3588 R² = 0.0035. 40% y = 0.06x + 0.1997 R² = 0.0044. 30%. 100%. 手段的自立. r=0.066. 40%. 80%. 30% 20%. 20%. 10%. 10%. 0%. 0% 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 0%. 100%. 40%. 60%. 80%. 100%. 社会的役割. 知的能動性. 図 5-3. 20%. 集落別老研式活動能力指標高群割合と食品摂取多様性得点との関係. 資料)アンケート調査. あろうか。まず,集落別に老研式活動能力指標高群割合と食品摂取多様性得点との関係を 検 討 す る( 図 5-3)。総 合 点 と 3 つ の 下 位 尺 度 の 計 4 つ の 指 標 に つ い て ,高 群 割 合 と 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 と の 相 関 係 数 は ,総 合 点 で -0.076,手 段 的 自 立 で -0.022,知 的 能 動 性 で 0.066, 社 会 的 役 割 で -0.060 と い ず れ の 指 標 も 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 と の 相 関 は み ら れ な か っ た 。こ のことから,活動能力と栄養事情には関係がないことが明らかになった。 次に,集落別に老研式活動能力指標高群割合とソーシャル・キャピタル指標との関係を 検 討 す る( 図 5-4)。総 合 点 と 3 つ の 下 位 尺 度 の 計 4 つ の 指 標 に つ い て ,高 群 割 合 と ソ ー シ ャ ル・キ ャ ピ タ ル 指 標 と の 相 関 係 数 は ,総 合 点 で 0.26,手 段 的 自 立 で 0.30,知 的 能 動 性 で 0.48,社 会 的 役 割 で 0.44 と ,総 合 点 お よ び 手 段 的 自 立 と ,ソ ー シ ャ ル・キ ャ ピ タ ル 指 標 に は弱い正の相関,知的能動性および社会的役割と,ソーシャル・キャピタル指標には正の 31.

図 3-1  実 店 舗 の 相 対 的 ア ク セ シ ビ リ テ ィ
図 3-8  集 落 別 に み た 食 品 摂 取 多 様 性 得 点 低 群 割 合
図 4-3  集 落 別 に み た ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 指 標

参照

関連したドキュメント

We evalu- ated shear wave velovites of subsurface and accelerarion at surface by ground response analysis based on equivalent linear method at a site of borehole in Maizuru City,

(表2)。J-CAPRAポイントを合計したJ-CAPRA スコアについて,4以上の症例でPFSに有意差

±Z十12J)Ⅱ 左岸 三条市 諏訪(lH1渕) 117m 刈谷田川 左岸 に1コ尾島町 中之島(妙栄寺) 50m 刈谷田111 右岸 見附市 関屋MUJ 42m 刈谷田川 谷田川 左岸

東北大学大学院医学系研究科の運動学分野門間陽樹講師、早稲田大学の川上

地区公園1号 江戸川二丁目広場 地区公園2号 下鎌田東公園 地区公園3号 江戸川二丁目そよかぜひろば 地区公園4号 宿なかよし公園

西が丘地区 西が丘一丁目、西が丘二丁目、赤羽西三丁目及び赤羽西四丁目各地内 隅田川沿川地区 隅田川の区域及び隅田川の両側からそれぞれ

一般社団法人 葛西臨海・環境教育フォーラム事務局作成 公益財団法人 日本財団

※1 13市町村とは、飯舘村,いわき市,大熊町,葛尾村, 川内村,川俣町,田村市,富岡町,浪江町,楢葉町, 広野町, 双葉町, 南相馬市.