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Graduate School of Policy and Management, Doshisha University 75 観光地の魅力向上の要因分析 香月 概 要 本稿は 観光振興における魅力ある観光地域 づくりに関して 観光地の魅力向上につながる 要因を定量的に明らかにするものである 全国

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概 要

 本稿は、観光振興における魅力ある観光地域 づくりに関して、観光地の魅力向上につながる 要因を定量的に明らかにするものである。全国 的に観光振興の手法として観光地域づくりの取 り組みが進められているが、持続的な誘客に結 びついていないのが現状である。これらは、観 光地ブランドが明確でないことが原因であると 考える。  本稿では、最初に観光地域づくりの現状と課 題について述べ、その取り組みが観光客の誘致 に結びついていない原因を推測する。次に、観 光地の魅力とその定量化に関する先行研究を踏 まえて、観光統計の限界と魅力向上につながる 要因に関する定量的な先行研究が存在しない点 について触れ、本稿の意義を明らかにする。そ して、観光地の魅力に影響を与える要因の分析 を行い定量的に明らかにする。具体的には、分 析対象を城址天守閣が存在する地域に限定し、 登閣者数を観光入込客数の代理変数として従属 変数に設定し、当該地における観光資源数と観 光地ブランドの定量化として観光資源の「ハー フィンダール・ハーシュマン指数」を算出し、 コントロール変数として当該地からの移動距離 別の周辺地区人口を設定して、その関連性を分 析した。分析の結果、観光資源の充実と観光地 ブランドの明確化は、観光地における魅力向上 に影響を与えることが定量的に明らかとなっ た。最後に分析結果を踏まえて、魅力ある観光 地域づくりのあり方について述べた。

1.はじめに

 2006 年の観光立国推進基本法の成立や 2008 年の観光庁設置等に後押しをされ、地域活性化 の手法として改めて観光振興が注目され、過疎 化や低迷する地域経済の対策として取り組みが 行われてきた。施策の中心は観光客誘致と観光 地域づくりに代表されるニューツーリズムの取 り組みである。観光客誘致は、旅行代理店の 招聘や ICT による情報発信等である。そして、 観光地域づくりは、地域住民を中心に行政機関 とともに地域としての魅力向上に関する取り組 みである。   観光地域づくりの取り組みとして、着地型観 光商品開発、新たな観光施設の整備等、様々な 取り組みが行われている。しかし、現状では魅 力向上の要因が定量的に明らかでなく、地域の 限られた経営資源が多様な分野に分散して投入 されている。その結果、効果的な魅力向上につ ながらず、持続的な観光客の誘致に結びついて いないのが現状である。  本稿は、観光地の魅力向上につながる要因は 観光資源の充実と観光資源に基づく観光地ブラ ンドの明確化と考え、定量的にこれを明らかと することを目的とするものである。  第 2 章では、観光地域づくりの現状と課題に ついて述べ、その取り組みが観光客の誘致に結 びついていない原因を推測する。第 3 章では、 観光地の魅力とその定量化に関する先行研究を 踏まえて、観光統計の限界と魅力向上につなが る要因に関する定量的な先行研究が存在しない ことに点について触れ、本稿の意義を明らかに する。第 4 章では、観光地の魅力に影響を与え る要因の分析を行い定量的に明らかにする。最 後に第 5 章では、分析によって得られた結果に

観光地の魅力向上の要因分析

香 月   義 之

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2. 1. 2 観光資源の定義

 溝尾(2009)は、資源とは資産の源の意味で、 人間が社会生活を向上させる源泉として働きか けの対象となる自然や労働力であり、資源の中 で旅行者にとって価値があるものが観光資源で あると述べている(溝尾 2009:46)。また、井 口(2005)は、人々が住み続けてきた地にはそ の営みの証としての固有の光は必ず存在し、こ の固有の光が地域の資源であり、ブラッシュ アップすることによって観光資源となる可能性 があると述べている(井口 2005:3)。すなわち、 地域の人々の営み、逸話、伝承、民話等である。  観光資源の分類に関しては、足羽(1997)は 自然的資源、文化的(人文的)資源、社会的資 源、産業的資源の四つに分類し、香川(2007) は日常生活に存在する無形資源について述べて いる。また観光資源は自然資源と人文資源の両 面性を備えている。例えば、京都府綾部市で は、鮎のヤナ漁体験が行われている。鮎は自然 資源だが、漁業体験は人文資源である。このよ うに地域において資源の体験プログラムなどの 観光資源化がすすめられており、現状に合わせ て観光資源の分類の定義が追認されている(森 重 2011)。  本稿では、先行研究を踏まえて観光資源を自 然資源、歴史資源と近年作られた現代資源に分 類し、表 1 にその定義を示す。

2. 2 地域活性化としての観光振興

 観光振興について、大橋(2009)は地域に とってのその必要性を、「経済活性化の力にな るからである。第一に観光は輸出産業であり、 基づき、魅力ある観光地域づくりの方向性につ いて述べていきたい。 

2.観光振興の現状と課題

 本章では、観光地域づくりの現状と課題につ いて述べ、その取り組みが地域の魅力向上につ ながらず結果として観光客の誘致に結びついて いない原因を推測する。

2. 1 観光と観光資源

2. 1. 1 観光の定義

 観光という言葉の語源は、中国の書物『易経』 の六四爻辞の「観国之光、利用賓于王」(国の 光を観るは王に賓たるに利し)との一節による といわれ、「国の光を観ること」という意味に なる。今日では観光は人々が風物や名所の訪問 を目的とし、気晴らしや保養のために定住的場 所を一時的に離れて行う自由時間における消費 活動であるといえる(大橋 2010:1)。また観 光は、歴史・自然・景観・施設・食など可視的 なものから、雰囲気・人情といった感覚的なも のまで広範に含まれ、いずれも共通するのは「そ こに行かなければ味わえない」という非転移性 や有機的連鎖性といった特長を有する(深見 2009:46)。  本稿では、居住地を離れ異なる地域を訪れ、 訪問先の固有の光を見る、自分の生活圏と異な る地域の誇るもの、異文化と接点を持つという ことを観光と定義する。 表 1 本稿における観光資源の定義 自然資源 12. 岩石・洞窟 13. 動物・植物 14. 自然現象 15. 動物園・植物園 16. 水族館 17. 自然体験型プ1. 山岳  2. 高原 3. 原野 4. 湿原 5. 湖沼 6. 峡谷 7. 滝 8. 河川 9. 海岸 10. 岬 11. 島嶼  ログラム . 歴史資源 1. 史跡 2. 寺社、城跡・城郭 3. 歴史的庭園 4. 伝統行事 5. 碑・像 6. 建造物 7. 歴史系博物館8. 田園風景 9. 郷土景観 10. 人物 11. 逸話、伝承、民話 12. 語り部、ボランティアガイド  13. 歴史体験型プログラム . 現代資源 1. 建造物 2. 博物館・美術館 3. 都市景観 4. 近年の人物  5. 現代産業体験型プログラム 6. 公園 7. 各種イベント 溝尾(2009:44-6)の観光資源分類および森重(森重 2011:113-24)の述べる体験型プログラムに無形の資源を歴史資源と現代資源に加えた。

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2013:125)1。そして観光地の特性を示すこと

から、消費者の訪問先選定と来訪に影響を与え る。Konecnik and Gartner(2009)は、観光地ブ ランドが購買動機の最大要因となると述べてい る(Konecnik and Gartner 2009:400-21)。  以上から、本稿における観光地ブランドと は、他の観光地との差別化を明確におこない観 光地の中心的・本質的部分を表し、観光地とし ての特性を恒久的に示すものと定義する。

2. 5 不明確な観光地としてのブランド

 着地型観光商品開発を中心とした観光地域づ くりは、観光客の持続的な誘致に結び付いてい ないのが現状である。じゃらんリサーチセン ター(2014)の調査によると、着地型観光商 品を旅行目的とする回答は全体の 1.5% にとど まっている。多くの地域では単一的な先進地域 事例の模倣に終始し成功に結びついていないの が現状である(桑田 2014)。  その原因は、観光地ブランドの欠如であると 考えられる。観光資源は地域固有資源から他地 域からもたらされた外来資源まで多岐にわた る。多岐にわたる領域への取り組みが進められ ると、多様な分類の資源が混在し、地域性すな わち観光地ブランドが不明確になる。そのため、 地域の特性は何なのか、他地域との違いを消費 者は識別することが困難となり、訪問先候補と して選ばれにくくなる。これは、地域の価値の 向上につながる要因に関する定量的指標が存在 しないため、試行錯誤の中で多岐にわたる領域 への取り組みが行われているからであると考え る。

3. 観光地の魅力の構成要因の定量化に

関する先行研究

 本章では、観光地の魅力とその定量化に関す る先行研究を踏まえて、観光地域づくりにおい て魅力向上につながる要因に関する先行研究が 存在しない点について触れ、本稿の意義を明ら かにする。 初期投資不要で旧来からの資源、名所、自然環 境等を資本として活用することできる。第二に 当該資源の所在地の人たちには全く日常的で特 別な価値があるものではないが、訪れた観光客 にとっては相当なる価値があるからである。」 と述べている(大橋 2009:15)。各地で過疎化 や地域経済の対策として観光振興が取り組ま れ、地域住民を中心として地方行政機関及び関 連団体と連携して進められることとなる。すな わち、観光地域づくりである。 

2. 3 観光地域づくりの現状

 観光客を誘致するには、観光客に対して観 光地としての価値が必要である。井口(2007) は、居住する地域住民が自らのまちの代替不可 能な固有価値を認識し、誇りとともにそれを第 三者や来訪者に示すことから観光が始まると述 べている(井口 2007:187)。そして地域には 時間の歴史があり、地域固有の文化に根ざしな がら人々の暮らす物的・社会的環境の向上を目 指す取り組みが地域づくりである(永瀬 2013: 156)。  観光地域づくりは、その段階を二つの段階に 分類することができる。一つ目は大規模集客 を目的としたマスツーリズム、二つ目は Poon (1993)が述べたニューツーリズム、すなわち 着地型観光である。一つ目のマスツーリズム は、旅行代理店の大量集客等に依存し、消費者 の観光形態の変遷に伴い衰退する。その結果、 二つ目の着地型観光の取り組みが始まる。尾家 (2010)が述べるように地域住民が主体となり 地域の様々な資源を磨くことによって観光商品 の開発を行い、地域の価値の向上を目指す取り 組みである。

2. 4 観光地のブランド

 観光地ブランドとは競争上のアイデンティ ティであり、風景・人・文化・歴史等を内在し たものであり、他の観光地との差別化を明確に おこない観光地の中心的・本質的部分を表し観 光地の特性を恒久的に示すものである(竹林 1 観光庁(2014)もブランド観光地域認定の要件のひとつとして、地域に根ざした「独自の価値」を述べている。

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府県等の入込客に関する調査結果」は、各都道 府県単位の観光入込客数等が明確であり都道府 県間の比較を行うことが可能である。しかし、 市町村単位での調査結果は発表されていない。  国土交通省が実施する「全国幹線旅客純流動 調査」は、都道府県間移動を行った観光客の発 着地、利用交通手段とその旅行目的が明らかで あるのが特徴である。  その他にも、各地方自治体単位で観光入込客 数に関する調査が行われているが、調査対象に は地域住民の利用数の占める割合が高いと思わ れる教育関連施設などが含まれ、観光客数の比 較分析に用いることは困難である。

3. 2. 2 魅力と構成要因の定量化

 観光地の魅力と構成要因の定量化に関連する 研究は数多く存在し、交通量、観光入込客数、 旅行費用、観光消費額などが魅力として論じら れている。

3. 2. 2. 1 観光入込客数と交通量

 観光入込客数と交通量を観光地の魅力とした 研究では、溝上ほか(2000)は発生交通量を観 光地の魅力とし、交通費用および寺社と自然公 園の数を魅力の構成要因として、観光地の魅力 度を推定している。鎌田・山内(2006)は、観 光入込客数を魅力とし観光資源を魅力の構成要 因として因果関係について述べているが、観光 入込客数の観光統計の統一基準がないことか ら、行った分析は分析手法に対する一つの提案 であると述べるにとどまっている(鎌田・山内 2006:8)。また、味水(2006)も観光入込客数 を観光地の魅力と定義し、観光公共投資額や観 光財価格と一部の地域資源等を魅力の構成要因 として分析を行っている。

3. 2. 2. 2 旅行費用と観光消費額

 旅行費用や観光消費額も観光地の魅力を表 すものと考えることができる。濱田(2011) は、旅行費用法(TCM)を用い、旅行費用と 訪問者数から地域の魅力を定量化している。ま た、観光消費額について、Mangion and Sinclair

3. 1 観光地の魅力の構成と観光地ブランド

 観光地の魅力向上要因を論じる前に、観光地 の魅力とこれを構成する要因について述べる必 要がある。観光地の魅力とは観光客を引き寄せ るもので、これを構成する要因には多くの構成 要素が考えられる(田村 2012:5)。  観光地の魅力の定義について室谷(1998)は、 「観光地の魅力とは、当該観光地に存在する通 常複数の観光資源が醸し出す誘客エネルギー」 としている(室谷 1998:32)2  魅力の構成要素については、土居(2009)は 「宿泊費用」、「温泉の有無」、「雰囲気」、「人の 対応」、「店の数」、「観光ポイントの数」、「交通 渋滞・混雑」と述べ(土居 2009:168-69)、鎌田・ 山内(2006)は「自然資源」、「施設型の観光」、 「大都市」、「海洋資源」、「温泉地」としている (鎌田・山内 2006:12)。大井(2013)はこれ らの研究を踏まえて、「自然資源」、「観光資源 の豊富さ」、「宿泊施設」、「歴史・文化資源」、「固 有性・独自性」と「雰囲気」の六つの要素を掲 げている(大井 2013:24)。「固有性・独自性」 と「雰囲気」は観光地としてのブランドを顕著 に表すものである。その他に、観光地までの移 動距離や費用も魅力を構成する要因と考えられ る。

3. 2  観光地の魅力とその構成要因の定量化

3. 2. 1 観光統計の現状と限界

 観光客は地域の価値に引き寄せられ訪問する ことから、観光入込客数は地域の魅力を表すも のの一つとして考えることができる。   観 光 庁 は「 宿 泊 旅 行 統 計 調 査 」( 観 光 庁 2013)と、全国統一基準による「『観光入込客 統計に関する共通基準』(観光庁 2012)に基づ いた都道府県等の入込客に関する調査結果」を 発表している。  「宿泊旅行統計調査」からは延宿泊者数と実 宿泊者数を読み取ることが可能であり、「『観光 入込客統計に関する共通基準』に基づいた都道 2 大井(2013)は、観光地の魅力の定義については、明確に述べた研究はなく、唯一、室谷(1998)が述べているとしている。

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4.観光地の魅力向上の要因分析

 本章では、観光地の魅力向上に影響を与える 要因の分析を行い、定量的に要因を明らかにす る。  観光地の魅力の定量的な表れの一つが観光入 込客数である。しかし、既に述べたように、観 光統計に関しては比較分析を行う上で問題点が 存在する。  本章ではこの状況下において、観光入込客数 の代理変数として全国の城址の天守閣登閣者数 を使用し、分析対象を城址天守閣が存在する地 域に限定し、観光地ブランドと観光資源の充実 が入込観光客数に与える影響の分析を行い定量 的に明らかにする。

4. 1 仮説とモデル

 本稿の分析の目的は、観光地域づくりにおい てどのような取り組みが観光地の魅力向上につ ながるのかを定量的に明らかにすることであ る。

4. 1. 1 本分析の仮説

 本分析の仮説は、以下の通りである。  観光地としての地域の魅力を向上させる取り 組みは、観光資源の充実と観光資源による観光 地ブランドの明確化である。

4. 1. 2 モデル

 本分析では、地域の魅力とこれに影響を与え る観光資源や観光地ブランドなどの要因との因 果関係の明確化を目的として、重回帰分析(最 小 2 乗推定法)を行う。

4. 2 変数の設定

4. 2. 1 区域に対する定義

 本稿の分析にあたっては、当該観光地とは分 析対象とする市町村行政区域とし、周辺地域と は当該観光地周辺の市町村行政区域と定義す る。周辺地域の圏域については、独立変数の設 定説明の際に述べる。 (2005)は、長期滞在型旅行では宿泊施設が訪 問地選択に影響を及ぼすことから、宿泊施設内 の各種設備を魅力の構成要因とし、魅力である 旅行代金に与える影響を明らかにしている。

3. 2. 2. 3 市場における競合力

 観光地間の価格競争力も観光地の魅力を表す ものと考えることもできる。Dwyer, Forsyth and Rao(2000)は、国際価格競争力の要因分析を 行い、価格競争力は交通費用と滞在費に影響 を受けることを示している。また、Melian and Garcia(2003)は公共交通機関、宿泊施設や食 事箇所、地域の雰囲気、ホスピタリティや安全 性などが魅力の構成要因とし、市場における観 光地の競合力にあたえる影響について述べてい る。

3. 2. 2. 4 観光地の気候

 観光地の気候に着目した研究としては、Troy, Gang and David(2016)はカリブ海を対象とし て分析を行い、出発地から目的地への距離と両 地点の気候の類似性が観光需要に影響を与える と述べている。

3. 3 先行研究のまとめ

 これまでの研究では、魅力とその構成要因と しての観光資源に関しては、地域の全ての観光 資源を網羅した定量的研究はみられない。従っ て、本稿の目的である観光資源と観光資源に基 づく観光地ブランドの明確化が観光地の魅力向 上に与える影響に関しては明らかになっておら ず、どのような取り組みが魅力向上に結び付く のか明確でないのが現状である。

3. 4 本稿における観光地の魅力の定義

 先行研究を踏まえて、本稿における観光地の 魅力は観光客を引き寄せるものであり、その定 量的な指標を観光入込客数し、次章にてその向 上に必要な要因を明らかとする。

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なわち観光客の比率が他の資源より高くなるこ とになり、観光統計が有する課題を軽減するこ とができる。  よって、観光入込客数が地域の魅力を定量的 に表すものと定義する本稿においては、城址の 天守閣の登閣者数を観光入込客数の代理変数と し、分析対象を城址天守閣が存在する地域に限 定して分析を行う。対象は全国城郭管理者協議 会(URL 1)加盟の城址とする。登閣者数デー タは各自治体発表で加盟城址全ての数値が入手 可能な平成 24 年度の発表数値を使用する。

4 .2. 3 独立変数の設定

 本分析では先行研究を踏まえて、「観光資源 数」および観光地ブランドの定量化として観光 資源の「ハーフィンダール・ハーシュマン指数」、 地域の価値を表す指標として「伝統的建造物群 認定」と「国宝認定」を魅力の構成要因として 独立変数として設定する。 ①観光資源  本分析は従属変数の設定にあたり観光客であ る天守閣の登閣者数を使用しているため、観光 資源に関するデータの収集は観光客の視点から 収集を行う必要がある。観光資源の情報収集に 関しては、図 1 に示すように消費者は旅行の目 的地を決定する際に 62.4% が ICT から情報を

4. 2. 2 従属変数の設定

 本稿では、観光地の魅力の定量的な指標を観 光入込客数と定義している。しかし、既に述べ たように、観光統計に示される観光入込客数を 本分析に使用することは、次に述べる理由から 本稿の分析に用いるのは好ましくない。まず、 観光庁の観光統計は区域設定が都道府県単位で あり本分析の区域定義と異なる。また、各地方 自治体の観光入込調査には地域住民の利用数の 占める割合が高いと思われる教育関連施設など が含まれるなど、これらの観光入込客数を比較 分析に用いるのに適さない。  これらの課題を軽減する指標を検討した結 果、本稿の分析における従属変数の設定につい ては次の三点の理由から城址の天守閣の登閣者 数に着目したい。第一に天守閣の大半は江戸時 代に建築されたものであり建築時期の差異が小 さく、歴史資源として一定程度同じ属性を持つ ものとして扱うことができる。第二に大半の城 址は地方自治体が管理者であるため、登閣者数 の正確なデータが管理されている。よって観光 統計の統一基準が不明確な自治体間において、 登閣者数を用いることにより同一基準による比 較分析を行うことができる。そして第三に、資 源の特性から、地域住民が日常生活において利 用する公園、博物館など他の資源と比較した場 合に、地域住民が有料入場する頻度は低い。す 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 家族・友人の話 ガイドブック パンフレット インターネット 旅行専門雑誌 新聞・雑誌の広告・チラシ 旅行業者 新聞・雑誌の記事 ラジオ・テレビの番組 観光案内所・情報センター 旅行・歴史に関する本、小説 駅・車内のポスター テレビ・ラジオのCM 観光物産展 携帯電話 コンビニの端末 (単位:%) 出典:「時系列推移データ 16 参考とするもの(複数回答)」(日本観光振興協会 2014:12)をもとに筆者作成。 図 1 宿泊観光レクリエーションの推移 参考にするもの

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多くのものが考えられる。本分析の対象は城址 と城址を中心として構成される町であることか ら、伝統的建造物群認定および国宝認定をダ ミー変数として設定する。

4. 2. 4 コントロール変数の定義

 上記の独立変数以外に従属変数に影響を与え ていると思われるコントロール変数は、当該地 に対する移動距離毎の周辺地区の居住人口が考 えられる。 ①周辺地区の居住人口  本分析では、城址が存在する当該地からの 移動距離が 50km を最小距離圏とし最大距離 100km 圏までの周辺人口を距離別に算出し変数 として設定する3 。居住人口数については平成 25 年住民基本台帳(URL 2)を使用する。  移動距離算出に際しての観光客の移動手段は 自動車を設定する。図 2 は、国土交通省(URL 3)が 2010 年に実施した第 5 回全国幹線旅客純 流動調査による移動距離帯別の代表交通機関の 分担率を表したものである。本分析においては、 周辺地区の設定を当該地からの移動距離を片道 100km 以下で設定しており、代表交通機関は 100km 未満では自動車が 95.6% となっている。 よって、本分析においては観光客の利用交通機 関を自動車と見なす。移動距離の算出は、㈱ナ ビタイムジャパンの提供サービスより最短移動 距離を求める。発地及び着地の設定にあたって は、次の二点に留意した。発地に関しては、当 該行政区域内の JR 主要駅または私鉄主要駅と し、鉄道駅が当該行政区域内に存在しない場合 は、市町村庁舎を発地とする。着地点は、従属 変数である城址の大手門前とする。 ②周辺観光地の年間宿泊者数  周辺観光地における宿泊客は、宿泊前後に当 該観光地を訪れると想定される。  周辺宿泊地の設定に関しては、宿泊客の大半 が観光客であると想定される温泉地を設定し、 関西地区では宿泊客の大半が観光客である京都 収集している。また、地域から情報を発信して いない観光資源に関しては、旅行代理店、マス メディアとも、その存在を知ることができない。 従って、商品企画や取材等に関しては、その作 業の初期段階で地域の観光協会ホームページが 利用される。よって観光資源に関するデータの 収集は、本稿の観光資源の定義に従って各地域 内の観光協会ホームページに掲載されている観 光資源情報から集計を行う。なお、観光協会を 有しない地域に関しては、当該地方自治体ホー ムページから観光資源情報を収集する。 ② 観光資源のハーフィンダール・ハーシュマン 指数  観光地ブランドは、他の観光地との差別化を 明確におこない観光地の中心的・本質的部分を 表し、観光地としての特性を恒久的に明確化さ れたものである。  本分析では観光地ブランドの定量化として、 観光資源のハーフィンダール・ハーシュマン指 数(HHI)を算出し、これを用いる。    ハーフィンダール・ハーシュマン指数は、市 場の集中度を測る指標として用いられる。本分 析においては、収集した観光資源情報を歴史資 源数、自然資源数と現代資源数に 3 分類し、各 資源数の資源全体占有率を二乗した値を総和す ることにより、観光資源の分類における集中度 を明らかにすることができる。   HHI=Rni=1Ci2   Ci:観光資源の資源分類占拠率(%)   n:観光資源数  求められた値は、値が大きいほど同じ属性の 観光資源が多いことを示し、地域としての特性 つまり観光地ブランドが明確化されていること を示す。値が小さいほど多種にわたる観光資源 が混在していることを示し、地域としての特性 すなわち観光地ブランドが不明確であることを 示す。 ③伝統的建造物群認定および国宝認定  地域の価値を表すものには、町並や自然など 3 観光庁(2012)は日帰り旅行の定義を、移動距離が 80 km以上、又は移動時間と滞在時間の合計である所要時間が 8 時間以上の非日 常圏への旅行としている(観光庁 2012:5)

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会の予算等が、観光振興費ではなく農業・水産 関係予算など他の予算科目に計上されている。 地域によって予算計上の分類が異なることか ら、比較分析における独立変数とすることに適 さないと考える。 

4. 2. 5 除外したデータ

 分析を行うにあたって、対象から除外する データについて述べる。 ①東北 6 県の城址  表 2 に示されるように、東北 6 県の観光入込 客数は平成 23 年の東日本大震災の影響を受け 市を追加設定する。温泉宿泊地の選択に関して は、JTB 宿泊統計年報(JTB 総合研究所 2012) に定める箇所を対象とする。当該地からの移動 距離に関しては、片道 100km 圏内と設定する。  なお、想定されるコントロール変数のうち、 次に掲げる二つについては、以下の理由により 本分析においては採用しないこととする。  一つ目は、当該地における宿泊者数である。 当該地における宿泊者数は城址登閣者数と同時 性問題が存在するため、独立変数の設定から除 外する。  二つ目は当該地における地方自治体の観光振 興予算である。地方自治体によっては、観光協 表 2 東北 6 県の観光入込客数(平成 22 年〜 24 年) (単位:千人) 出典:「第 5 回全国幹線旅客流動調査」(国土交通省 2013:8)をもとに筆者が作成。 図 2 距離帯別代表交通機関別分担率 (単位:%) 95.6 87.6 80.4 49.4 15.3 10 .0 2.7 3.2 10.1 16.3 43.7 69.1 45.2 10.8 2.6 12.4 41.4 85.7 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 自動車 鉄道 航空 出典:『図でみる東北の運輸 2013』「県別観光入込客数の推移」(URL4)をもとに筆者作成。   平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年   観光入込数 観光入込数 対 22 年比 観光入込数 対 22 年比 青 森 34,213 31,538 92.2% 32,954 96.3% 岩 手 27,870 22,711 81.5% 27,417 98.4% 宮 城 61,286 43,158 70.4% 52,082 85.0% 秋 田 43,888 29,448 67.1% 31,745 72.3% 山 形 40,389 35,168 87.1% 38,176 94.5% 福 島 57,179 35,211 61.6% 44,459 77.8% 計 264,825 197,234 74.5% 226,833 85.7%

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4. 3 分析結果

 分析結果を表 4 に示す。回帰直線の自由度調 整済み決定係数は 0.5599 であることから、本 分析で求められた回帰直線の説明力は良いと言 える。個々の変数に関しては、表 5 に示すよう に多重共線性は見られなかった。各変数に関す る分析結果は以下となる。  本分析の結果、5 パーセント有意水準で「観 光資源数」、「観光資源・HHI」「周辺地区人口 (50km 圏内)」、「周辺地区人口(81 ~ 100km 圏 内)」「国宝認定(ダミー)」が正の有意な影響 を与え、「周辺地区人口(51 ~ 80km 圏内)」が 負の有意な影響を与えるとする結果となった。 「伝統的建造物群認定(ダミー)」と「周辺観光 地の宿泊者数」は有意な結果を得ることができ なかった。  観光資源は消費者の旅行目的そのもので、分 析結果は「観光資源数」の充実は観光地の魅力 向上に繋がる旨を定量的に示している。観光資 源の価値を表す「国宝認定」も、その認定は観 光入込客数の増加に結びつく。「観光資源のハー フィンダール・ハーシュマン指数」は、当該地 の観光資源分類における資源の集中度を表した ものであり、観光地ブランドの明確化の度合い ていることから、他地域と同条件下での比較分 析を行うことはできない。よって、本分析にお いては東北 6 県に所在する城址を分析対象から 除外する。 ②大河ドラマに関連する城址  NHK 大河ドラマの内容と地域間に深い関わ りが存在する場合、放送年度を起点に地域の観 光入込客数が変動する。表 3 は、平成 18 年以 降の NHK 大河ドラマ(URL 5)と関連地域の 城址登閣者数である。長浜城と彦根城に関して は、平成 23 年の放送の影響を受けて平成 24 年 度の登閣者数が大幅に低下しており、他地域の 城址と同条件下での比較分析を行うことはでき ない。よって、本分析においては長浜城と彦根 城を分析対象から除外する。 ③姫路城  姫路城については、大天守保存工事により平 成 24 年の姫路市の発表数値は保存工事見学施 設への入場者数である。よって、本分析におい ては、その対象から除外する。 表 3 平成 18 年以降の NHK 大河ドラマと関連地域の城址天守閣登閣者数 『功名が辻(放送期間:H18.1 ~ 12)』 (単位:人) H16 H17 H18(放送年) H19 登閣者数 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 高知城 149,648 181,230 121.1% 372,753 205.7% 214,535 57.6% 長浜城 121,837 140,713 115.5% 343,379 244.0% 140,743 41.0% 『龍馬伝(放送期間:H22.1 ~ 12)』 (単位:人) H20 H21 H22(放送年) H23 登閣者数 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 高知城 208,500 252,445 121.1% 344,641 136.5% 277,117 80.4% 『江 ~ 姫たちの戦国 ~(放送期間:H23.1 ~ 12)』 (単位:人) H21 H22 H23(放送年) H24 登閣者数 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 登閣者数 対前年比 長浜城 157,210 156,657 99.6% 232,249 148.3% 135,833 58.5% 彦根城 738,822 719,254 97.4% 813,478 113.1% 719,500 88.4% 出典: 「大河ドラマ一覧」(日本放送協会 2014:URL 5)、「平成 23 年度全国城郭管理者協議会加盟城郭総入場者数」(全国城郭管理者協議 会 2013)、「平成 24 年滋賀県観光入込客統計調査書」(滋賀県 2013)、「長浜城歴史博物館の入館者状況」(長浜市 2013)をもとに筆 者作成。

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おいては、「周辺観光地における宿泊者数」を 宿泊客の大半が観光客と考えられる温泉地と 京都の宿泊者数に限定し、他の周辺観光地の 宿泊観光客数を使用しないことが原因と考え られる。また、「51-80km 圏内居住人口」は負 の有意な結果を得られた。本分析対象の城址 は、37 箇所中 10 箇所が名古屋および大阪近郊 圏の 51km-80km 圏内に位置する。このことか ら、名古屋・大阪近郊圏における各城の登閣者 数は、それぞれの間で市場競合が働いたと考え られる。この 2 点については、今後の他の研究 にて述べたい。 を表す。分析結果から、観光資源開発を同分類 の領域に特化することは、観光地の魅力向上に 結びつく。  「伝統的建造物群認定」は、有意な結果を得 ることができなかった。これは、観光協会等の HP に記載されていない場合が散見されること から、消費者に認知されず有意な結果を得られ なかったと考えられる。  「周辺観光地における宿泊者数」は、有意な 結果を得ることができなかった。現在の宿泊統 計では、市町村毎の観光を目的とする宿泊客の 数値を得ることはできない。よって、本分析に 表 4 分析結果 変動 自由度 分散 サンプル数 = 36 回帰 3.9553e+12 8 4.9441+e F(9, 27) = 6.56

残差 2.0334e+12 27 7.5311+e Prob > F = 0.0001

合計 5.9887e+12 35 1.7111+e 重決定 R2 = 0.6605 補正 R2 = 0.5599 標準誤差 = 2.70E+05 入込客数(登閣者数) 係数 標準誤差 t P- 値 下限 95% 上限 95% 観光資源数 5022.589 1319.376 3.81 0.001 2315.452 7729.725 観光資源・HHI 59.4833 26.45458 2.25 0.033 5.202983 113.7636 国宝認定 411132.4 127320.8 3.23 0.003 149891.7 672373.2 伝統的建造物群認定 -23991.8 166523.5 -0.14 0.887 -365670 317686.1 周辺地区人口(50km 圏内) 0.052882 0.020303 2.6 0.015 0.011224 0.09454 周辺地区人口(51 ~ 80km 圏内) -0.10009 0.036459 -2.75 0.011 -0.1749 -0.02528 周辺地区人口(81 ~ 100km 圏内) 0.058367 0.027447 2.13 0.043 0.002049 0.114684 周辺観光地の宿泊者数 0.035095 0.022605 1.55 0.132 -0.01129 0.081477 切片 -557860 214489.6 -2.6 0.015 -997956 -117764 表 5 多重共線性

Variable VIF 1/VIF

周辺地区人口(81 ~ 100km 圏内) 2.94 0.3405 周辺地区人口(51 ~ 80km 圏内) 2.81 0.35567 周辺観光地の宿泊者数 1.87 0.534123 周辺地区人口(50km 圏内) 1.64 0.610281 観光資源数 1.36 0.732665 観光資源・HHI 1.35 0.742811 国宝認定 1.34 0.746642 伝統的建造物群認定 1.31 0.763833 Mean VIF 1.83

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 以上の結果から、観光地域づくりにおいて中 心となる地域住民が取り組むことが可能な地域 の魅力向上に繋がる要因は、観光資源の充実と 観光地ブランドの明確化である。観光資源の充 実は、第 2 章で触れたように、地域固有の文化 や人々の営み等の地域資源を見つめなおすこと により可能である。「観光資源のハーフィンダー ル・ハーシュマン指数」が示す観光地ブランド の明確化は、観光資源の充実を同分類の領域に 特化して行うことにより可能である。一方、観 光資源の価値を表す「国宝認定」も観光入込客 数の増加に結びつくが、地域住民の取り組みに より認定を受けるのは困難である。

5.魅力ある観光地域づくり

 本章では定量分析により得られた結果に基づ き、観光地の魅力向上につながる取り組みにつ いて述べていきたい。  本稿では、分析対象を城址天守閣が存在する 地域に限定して分析を行った。分析結果から、 観光地としての地域の魅力向上に結びつく要因 のうち地域が取り組むことができるのは、観光 資源の充実と観光資源による観光地ブランドの 明確化である。

5. 1 観光資源の充実

 観光資源は、地域資源を見直すことによりそ の充実を行うことが可能である。すなわち、地 域資源の再発掘である。第 2 章でふれたように、 これまで観光資源と認識されていなかった資源 が観光資源となり得る可能性がある。これらの 資源は、地域の人々にとっては日常でありその 大切さが認識されていない場合や、形として現 存せず人々の記憶の中にだけ存在する。すなわ ち地域内においては埋もれた状態であり、これ 表 6 変数間の相関 入込客数 (登閣者数) 観光資源数 観光資源・HHI 国宝認定 伝統的建造物群認定 入込客数(登閣者数) 1 観光資源数 0.1596 1 観光資源・HHI 0.3343 -0.3085 1 国宝認定 0.5108 -0.1993 0.229 1 伝統的建造物群認定 -0.0813 -0.2573 0.3317 0.0236 1 周辺地区人口(50km 圏内) 0.4362 -0.1156 0.2729 0.2226 0.026 周辺地区人口(51 ~ 80km 圏内) -0.0254 -0.0644 0.237 -0.1596 0.2061 周辺地区人口(81 ~ 100km 圏内) -0.0118 -0.2703 0.1826 -0.2199 0.1908 周辺観光地の宿泊者数 0.4034 -0.2085 0.2159 0.205 -0.0955   (50km 圏内)周辺地区人口 (51-80km 圏内)周辺地区人口 (81-100km 圏内)周辺地区人口 周辺観光地の宿泊者数 入込客数(登閣者数) 観光資源数 観光資源・HHI 国宝認定 伝統的建造物群認定 周辺地区人口(50km 圏内) 1 周辺地区人口(51 ~ 80km 圏内) 0.3487 1 周辺地区人口(81 ~ 100km 圏内) 0.0486 0.707 1 周辺観光地の宿泊者数 0.451 0.4411 0.4343 1

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らの再発掘が必要である。 事例としては、兵庫県姫路市があげられる。 姫路市は戦災で旧城下町地区が焼失し、住民は 旧城下町地区には観光資源は現存していないと いう認識であり、観光客も姫路城見学のみの通 過型観光地であった。平成 22 年からの姫路城 大天守保存修理をきっかけに、地域住民が中心 となって旧城下町地区の歴史を掘り起こし、観 光マップやガイドによる町歩きコースの作成を 行った。その結果、観光客が旧城下町地区を回 遊するようになった(日本旅行業協会 2014: 20)。  地域の資源は、その地域で脈々と受け継がれ た地域固有の光である。すなわち、そこに住む 人々の誇りであり、未来へ受け継がれていかな ければならない。

5. 2 観光地ブランドの明確化

 観光地としての魅力を高める取り組みは、観 光地ブランドの明確化を念頭において取り組む 必要がある。すなわち、同じ属性をもつ資源に より観光地ブランドを明確にしなければならな い。  分析結果からも、城址天守閣が存在する地域 においては、観光資源開発を歴史的資源に特化 し観光地ブランドの明確化を行った場合は観光 地の魅力向上に繋がり、結果として観光入込客 数の増加に結びつくことが明らかである。  観光地ブランドの明確化の成功例としては、 愛媛県大洲市があげられる。大洲市は大洲城址 を中心とした城下町であり、自然資源も豊富な 地域である。歴史的な資源は、大洲城天守閣や 明治期に造られた臥龍山荘等があり、まち並み は昭和初期の景観を残し、郊外には幕末期に土 佐藩の坂本龍馬が利用した脱藩街道がある。こ のように多様な領域の資源を有しながら、テー マを幕末期の坂本龍馬に絞り込み着地型観光商 品を提供することを行った。その結果、大手航 空会社に継続的に商品として取り上げられ、首 都圏からの来訪者も多い(姫路観光コンベン ションビューロー 2011)。  このように、どのような地域においても引き 継がれた記憶、例え戦災により町が消失しても、 地域固有の光すなわち資源は必ず存在し、これ らをもとに観光地ブランドの明確化を行うこと は可能である。

おわりに

 本稿では、城址を有する地域を対象に、観光 地域づくりにおける地域の魅力向上の要因を定 量的に分析し、観光資源の充実と観光地ブラン ドの明確化の有効性について考察した。その結 果、城址を有する地域での観光地域づくりにお いては、観光資源の充実と観光地ブランドの明 確化は地域の魅力を向上させる要因であること が定量的に明らかになった。  今後の課題として、次の 4 点を明らかとする 必用がある。1 点目は、全国を対象とした魅力 向上要因の明確化である。2 点目は観光資源の 充実を行うには、どのような取り組みが有効な のか、3 点目は地域の歴史・文化を踏まえた上 での観光資源の魅力や重要性の明確化、そして 4 点目は観光地で提供されるサービスの質であ る。1 点目は、本稿では城址を有する地域に限 定して分析を行った。全国レベルで城址を有し ない地域を含めて、魅力向上の要因を明らかに する必要がある。2 点目は、第 5 章でふれた地 域資源の再発掘である。どのような地域におい ても取り組む事が可能であることから、その取 り組み内容を明らかにする必要がある。3 点目 は、観光資源は数量のみで魅力のすべてを述べ ることはできない。地域の生活や文化、歴史等 の背景を踏まえて述べる必要がある。そして観 光地の提供サービスの質は、訪問者の満足度等 である。  これらの研究により、観光資源の充実すなわ ち地域固有資源の再発掘と観光地ブランド形成 の有効性およびその取り組みを明らかにし、地 方における観光振興への貢献を目指す。

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