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メタ認知的知覚と抑うつの再発予防との関連 The Relationship between Metacognitive Awareness and Relapse Prevention of Depression.

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Academic year: 2022

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(1)人間科学研究 Vol. 19, Supplement (2006). 修士論文要旨. メタ認知的知覚と抑うつの再発予防との関連 The Relationship between Metacognitive Awareness and Relapse Prevention of Depression.. 晃(AkiraHasegawa). 長谷川 メタ認知的知覚とは、自己のネガティブな思考や感情を. 指導:根建. 金男教授. 自分自身の実態や現実として捉えるのではなく、心的な事. 実施する実験群(9名)と実施しない統制群(8名)とに 無作為に割り付け、介入を行った。その結果、実験群にお. 象として関連づけて経験する過程である。抑うつは症状を. いて、 MAWARE評点の有意な増加が認められなかった。. 再発しやすいという特徴がある。これは、抑うつの再発を. これは、本研究では現在は抑うつ症状がおさまっている実. 重ねるにつれ、メタ認知的知覚の減少が顕著になり、抑う. 験参加者を対象としたため、トリートメントに対する動機. つを維持・重症化させるような思考パターンが持続しやす. づけが低かったためと考えられる。今後は動機づけを高め. くなるために、更なる抑うつを経験しやすくなると考えら. る手続きを含めるなどして、介入プログラムの改良を行っ. れている。そして、抑うつ経験者のメタ認知的知覚を増加. た上で再検討を行う必要性があるだろう。また、およそ2ケ. することにより、更なる抑うつを防げると考えられている。. 月間に渡る実験期間における実験群と統制群の抑うつエピ. そこで、本研究では、 「2週間以上持続した抑うつ気分、あ. ソードの再発率はそれぞれ11%、 13%であり、 x2検定の結. るいは興味・喜びの喪失を経験した期間」を抑うつエピソー. 果、両群の再発率に差が認められなかった(x2( D ‑0.08,. ドと操作的に定義し、上記の2つの仮説を検討することを 目的とした。. n.s.)c これについては、フォローアップ期間が短く、再発. 研究1では、 ①抑うつエピソードの経験者においてメタ. 率自体が低かったために、長期間に渡る追跡を行うことに より、両群の再発率に差が生じる可能性もありうるだろう。. 認知的知覚の減少が認められる、 ②抑うつの再発回数が増 えるにつれ、メタ認知的知覚の減少がより顕著になる、とい. 本実験では、 1年後にフォローアップテストを実施する予 定であり、その結果が得られた後に再検討を行う必要があ. う2つの仮説を検討した。大学生の中から、過去に抑うつエ. るだろう。 MAWARE評点以外の指標では、統制群と比べ. ピソードを経験したことがあるが、現在は症状が落ち着い. て思考と行動の検討得点と思考の枠組みの変更得点に増加. ている抑うつエピソード経験群18名と抑うつエピソードを. が認められた。 「思考の枠組みの変更」因子の得点の増加は. 経験したことがない非抑うつ群11名の2群を抽出した。そ. 抑うつ傾向の減少と関連があるとされており、良好な反応. して、両群の実験参加者に対し、抑うつ気分を経験した時の. であると言える。一方、 「思考と行動の検討」因子の得点の. メタ認知的反応を評定する半構造化面接法である日本語版. 増加により、抑うつ傾向が高まるという可能性も示唆され. 自伝的記憶についての知覚と対処評定法(勝倉,2004)のメ. ている。そのため、この2因子の得点の増加が抑うつの再. タ認知的知覚(metacognitive awareness:MAWARE)を 測定する項目を実施した。その結果、抑うつエピソード経験 群は非抑うつ群よりもMAWARE評点の有意な減少が認め. 発予防とどの程度関連があるか精査していく必要があるだ. られた。一方、抑うつエピソード経験群において、エピソー ドを1回経験したことがない群と、 2回以上経験したこと. 的知覚の減少が認められた。しかし、メタ認知的知覚の減 少が将来の抑うつエピソードを経験する危険性を高めるの. がある群のMAWARE評点を比較したとろ、差が認められ. か、また、その増加により、抑うつエピソードの再発を予. なかった。以上のことより、メタ認知的知覚の減少は抑うつ. 防することができるのかを明らかにできなかった。今後は. エピソードの経験と少なからず関連が認められることが明. サンプルを増やし、手続きを見直した上で両変数間の関連. らかにされた。しかし、抑うつエピソードの再発回数とメタ. を検討する必要があるだろう。また、本研究では、抑うつ. 認知的知覚には関連が認められず、更なる検討の必要性が 示唆された。. の再発のメカニズムとしてメタ認知的知覚の減少のみを取. 研究2では、抑うつエピソード経験群に対しメタ認知的. す個人の存在も考えられる。そのため、異なる抑うつの再. 知覚を増加させる効果があることが確認されている数息観 を実施し、メタ認知的知覚の増加と抑うつエピソードの再. 発のメカニズムがあるかを検討し、もし異なったメカニズ ムが明らかにされた場合、それぞれのメカニズムにおいて. 発予防との関連性を検討した。研究1の抑うつエピソード. メタ認知的知覚がどのような役割を果しているのかを検討. 経験群の実験参加者を、心理教育と2週間に渡る数息観を. していく必要があるだろう。. ろう。 本研究では、抑うつエピソード経験群においてメタ認知. り上げたが、それ以外の要因により抑うつの再発を繰り返. ‑ SEE.

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