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社内弁護士 (Ⅱ) 利用統計を見る

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(1)

社内弁護士(、)(大矢息生)113

社内弁護士(Ⅱ)(HouseCounselll)

大矢息生

I序論

Ⅱわが国の企業における会社法規部と社内弁護士 1会社法規部の概念

2わが国における会社法規部の実態

Ⅲアメリカの企業における会社法規部と社内弁護士 1会社法規部誕生の背景

2会社法規部充実強化の背景

Ⅳ社内弁護士の有利性 1社内弁護士の地位

2社内弁護士の有利点と不利点(以上前号)

V社内弁護士の役割

1社内弁護士による会社法規部 2社内弁護士の使命

3企業経営者と法的危険

Ⅵ社内弁護士対社外弁護士 1社内弁護士充実化の必要性 2社内弁護士対社外弁護士

3社内弁護士の経営戦略的機能(以下次号)

Ⅶ社内弁護士とロー・ファーム

Ⅷ社内弁護士と準法律家

Ⅸ結論

V社内弁護士の役割 1社内弁護士による会社法規部

スタソ.C・カイマン(StanCKaiman)が,その論文で述べているよ(1)

(2)

114

うlこ,今日,アメリカの企業経営においては,においては,あらゆる方面で,法律専門家 および助言(advice)なくしては,ほとん による法律上の指導(guidance)

どの企業が会社を運営することが事実上不可能であると思われるほど, ビジ ネス社会は多くの法律と行政指導(administrationruling)とで囲まれてい

(2)(3)

るといっても過言で'よない゜このような傾向は年点顕著になりつつある。

わが国の企業においてもようやく近年においてアメリカ的傾向の萠芽が見受 けられ法規部署強化の必要性の認識が高まってきている。

日米両企業におけるいわゆる会社法規部署については顕著な相違 しかし,

点を見い出しうる。それは,前号で述べてきたように,アメリカの会社法規 部署は法律専門家としての社内弁護士(housecounsel,corporatelawyer,

attomey)を人的構成要素とする完全なる会社法規部(legaI depart- corporate

ment,1avlawdepartment,generalcounsel),つま り。。社内弁護士による法規部,, を設置している企業が多いのに対し, わが国における会社法規部署では, 力の企業のように社内弁護士を擁する企業はご <僅少であって,ほとん

メリ

どの企業は社内弁護士を人的構成要素とせず, 準法律家によって構成され,

必要に応じて社外弁護士(outsidecounsel))を利用するという不完全なる会 かつ,アメリカの企業による会社 社法規部を設置しているのが実情である。

法規部は社内弁護士を擁するほかに社外弁護士やロー・ファーム(lawfirm)

をフルに活用している。ここに,日米企業両者の根本的な相違点力xある。(4)

本稿は,アメ リカの企業における社内弁護士の機能と社内弁護士対社外弁 護士との関係を論述するものである。

社内弁護士の使命

アメ リカの企業における社内弁護士の必要性は, 会社法規部設置の必要性 と表裏一体をなすものである。アメリカの企業における会社法規部設置の必 要性は,すでに述べてきたようIこ,19世紀末から20世紀初頭にかけて私企業(5)

(industrialcorporation)をとりまく,

済的,法的環境が著しく複雑化し,弁

その活動のすべての面に関連して経 弁護士の診断(counselofattomey)を

(3)

社内弁護士(m(大矢息生)115 必要とする企業が急増してきたことによるのである。

このような会社法規部設置の必要性の背景は, 基本的には政府とりわけ連 邦政府と私企業との間に起った公法と行政介入等政府規制による大きな変化 にまでさかのぼることができる。つまり,近代的企業の経営において,この ような変化に伴い,社内弁護士による会社内での法律上のサービスを満足さ せる機衞巳を果たす領域が形成されてきたのである。(6リ

もっとも, 個別の企業によって要求される法律上のサービスや助言は, 個 別企業の業務活動の性質によって決定されるものであろう。 しかしながら,

S・C・カイマソは前掲の論文で次のような領域は,

のものであるとして引き合いに出している。(7)

ほとんどの会社に共通

反トラスト法 契約法

会社財務・有価証券法 会社法

一般商事法 国際法 労働法

特許。商標・著作権法 財産法

不法行為法 不動産法 税法

い②③倒伺⑥い⑧⑨⑩⑪⑫

社内弁護士の使命は,会社法規部の機能を完全に果たすためにあるといえ る。その会社法規部の機能とは,すべてのしべ'しにおいて,経営管理の意思(8)

決定を行なうさいの背景として, 完全な法律上のサービスを与えることが機 能となっている。目的は, 会社に最大限の利益をもたらし, 最小限のコスト

におさえ,他の機能への妨害を最小限にするというわく組の中で,

十分な従I債を維持することである,といえる。(9)

法律への

(4)

116

第一に,経営管理におけるトップ゜マネージメント(topmanagement)の 意思法定におけるいわゆる主観主義から発生する法的危険 (legalrisk)を排 いわゆる客観主義を維持するためには常に法律専門家としての弁護士 除し,

の法律上のサービスを受けることの必要性がある。 いうまでもなく企業経営

,すべての面についての 者の中には法律に詳しい者も少なくないが, しかし,

法律知識を有する法律専門家ではない。ここに,客観的な意思決定一つま り許されたる一定の法の枠の中(generalframeworkoflaw)で行なうため には法律専門家の法律上のサービスを受けざるを得ないのである。

トップ・マネージメントに要求される法律上のサービスは完全な 第二に,

るものでなければならない。この“完全なる法律上のサービス,,を受けるに は,いわゆる完全なる会社法規部を必要とする。私は,完全なる会社法規部00

の設置は企業経営上のコストであると考えているが,さらに進んで生産活動 のための投資であるとも解されている。完全なる会社法規部とlま,社内弁護⑪

±を人的構成とする法規部である。 社内弁護士によらない不完全なる会社法 ソトは完全なる法律上のサービスを受けにく 規部では,ト,

いといえよう。

ツプ・マネージメ

わが国における企業の会社法規部は, この不完全なる会社法 規部であるところに問題が存するといえる。

第三に,社内弁護士は会社の最大限の利益を追求するものである。

規部にIま種々なる機能(function)があるが,S・Coカイマンは,⑫

会社法 その論 文のなかで会社法規部のモデルがいまだ存在しないことと,その機能につい てもいまだ定説はない,としている。しかし,その論文の中で@.会社法規部

会社が監獄に行かないようにするために存在するもの', だといったあ とは,

るト ツプ・マネージメントの例をあげている。

完全なる会社法規部 会社法規部の種々ある機能を要約すると,

ところで,

には,紛争処理機能,予防的機能,そして経営戦略的機能という三つの機能 に集約できると解されている力:,会社法規部の,そして社内弁護士のもつと⑭

&重要な機能は何といっても経営戦略的機能であるといえる。 換言すれば,

会社の最大限の利益を追求するものといえる。

(5)

社内弁護士(、)(大矢息生)117 (1)紛争処理機能

会社法規部の紛争処理機能は, いわば会社法規部設立の歴史的経緯からく る沿革的機能である。すなわち, 企業経営において発生した法的危険を処理 することを動機として, 会社法規部は設置されるケースが多い。 紛争処理機 企業活動において発生した法的紛争の解決処理を目的とするものであ 能は,

る。I法規部としては, いったん惹起された紛争を迅速にかつ有利にその うえ 経済的に解決することが要請される。そのために,最善の努力をするのが法 規部である。⑬

会社法規部の紛争処理機能では第一に,法的紛争が迅速に処理できるとい う機能をあげることができる。

を擁しており,かかる法規部I

完全なる会社法規部にあっては, 社内弁護士 法的紛争や法的問題に対する法的 かかる法規部においては,

処理や法的検討を加えるときは, いつでも,タイムリーにかつ即時にこれら 処理を迅遠に行なうことができる(会社法 の法律専門家を活用し,その事務処理を迅遠に行なうことができる

自社に有利に法的紛争を処理することも期待 規部の迅速処理的効用)。さらに,

できる。

トップ・マネージメントにとって社内弁護士は高い給料を支払っ 第二に,

てもそれだけの価値あるスペシャリストといえよう。法的紛争が発生するた ぴごとに社外弁護士にその処理を依頼するより経済的であることはいうまで

&ない(会社法規部の経済的機能)。事実,アメリカの企業においては会社法規 部設置企業の急増と社内弁護士の数の増加には著しいものがある。 訴訟件数 の増加,悪性インフレ,政府の各種規制の増加などによる社外弁護士に支払

う報酬lの高騰にネをあげている,ということもその背景にある。㈹

社内弁護士を擁する完全なる会社法規部においては, 社内事情に さらに,

よく精通しているだけに一般的には法的紛争の問題点を正確に把握でき訴訟 戦略にも有利であるといえよう

(2)予防的機能

会社法規部の予防的機能とは,

(会社法規部の正確的機能)。

特定企業にかかわるあらゆる法的危険を未 会社法規部のいわば基本的役割 然に防止することを目的とするものである。

(6)

118

とし、える機官目である。 企業経営の意思決定から予防法学的に法的危険 (法的 のあるもの*阻止しなければならない 会社法規部がいったん発生し

,たとえ,その紛争を迅速に

紛争) 【■。

た法的紛争を会社法規部 の紛争処理機能として,

かつ有利にそのうえ経済的に処理したといっても, 一旦,発生した紛争は,

いかに迅速,有利な解決を図ったとしても,当該企業にとってはすでに手遅 れの状態と言えるほか,完全な回復ということlまありえないからである。屯⑰

ソトが法規部をもって紛争処理機関としてのみ解釈 し,トップ・マネージメ

しているならば,時代鐸時代錯誤であると言わざるを得ないであろう。

会社法規部 の予防的機能を必要とするゆえんがある(会社法規部の ここに,

予防的機能)。

この予防的機能は,まず第一に,社内弁護士たる法規部員が,企業の重要 予防法学の見地からトップ・マネージメント な総合的施策や計画に対して,

に対して法的危険を回避するための法的助言を行なう ことである(会社法規部 この法的助言は積極的に行なうべきものであり,

の助言的機能)。また, この

完全なる会社法規部はそれが可能となる。 まさしく,会社法規部員の経 点,

営法務は行動的事務であり, 一種の創造的活動であるともいえよう。

このことは,シカゴ大学のルエリ元教授が法律家の仕事は「本質的に経営 を企画し組織することである」と述べていることに帰結するとし、えよう。⑬

西欧で優秀な会社法規部をもっていることで知られているス イスのガイギ

_社では「法規部創設の根本的要請は『経営における主観主義の排除」であ り,組織としての協力態勢の確立であった……」という。つまり,ガイギー⑬

企業にとって重要な事項については,

社など西欧企業でも, 法律専門家とし

ての法規部員および法規部が検討し,法的助言をトップ・マネージメントに 反映させるシステムとなっており,決定事項のうち重要なものについては常

に法規部長の連署を必要としている企業もある 〔会社法規部の協調的機能)。

〕社員に対し,それぞれの分 第二に,社内弁護士により,企業内の各部門の社員に対し,

法的紛争を未然に予防するための 野における法律問題をあらかじめ解説し,

これによって全社的に法的知識のしべ 注意や教育を行なうことができる。

(7)

社内弁護土(m(大矢息生)119

ル・アップを計ることが可能となる(会社法規部の教育的機能)。また,この法

的知識のレベル. アップを計ることにより全社的に法律事務の統一的処理を

することが期待できる(会社法規部の統一的機能)。なお,会社法規部に法律専 門家としての社内弁護士を擁することにより企業の内外において当該企業全 体の信用を高めることがある(会社法規部の信用的機能)。

(3)経営戦略的機能

会社法規部の経営戦略的機能とは, 法規部員としての社内弁護士が企業の トップ・マネージメントが開催する政府規制・取締法規の立法・企業の買収.

合併・合弁・新製品の開発・消費者運動その他重大事項についての各種委員

会に出席し企業戦略に参画し,法律的分析や調査を通じて,経営上最も有利

な意思決定の方法をトップ・マネージメ る(会社法規部の経営戦略的機能)。㈱

ソトに助言することができる点にあ

3企業経営者と社内弁護士

(1)意思決定と法的危険

経営法学(BusmessLaw)の第一の基本的理念は,企業経営の意思決定 (decisionmaking)から法的危険(legalrisk)を回避すること,つまり法的 危険の回避である。⑪ その意思決定は先きに述べた如く法の一般的枠組の中で

かつ企業経営I:最も有利な意思決定を行なわなければならない。

法的紛争は法の一般的枠組を超えたときに問題となる。

この法的危険,

の法的危険は法が許している企業活動の限界をいう。 もっとも,その限界 ,社会的かつ時代的背 Iま,固定的ではなく,流動的であり,政治的,経済的,

あるいは立法化により量的にも質的にも大きく変化するものであ 景により,

る点に留意しなければならない。

企業経営におけるトップ・マネージメ 中で行なうためには,個食の具体的な

ソトの意思決定を法の一般的枠組の 個食の具体的な意思決定は,意思決定者(decision が,それを規制する法の存在を企業経営における法的要素 として|まつきり捉えたうえで行なわねばならない。⑫

mZdエer)

factor)

(legal

(8)

120

この意思決定者であるトップ・マネージメントが意思決定を行なう際には,

意思決定の合理化を図るために常に種盈な法的要素を検討し,

I蚤ならない。たとえば,次のようなものである。倒

考慮しなけれ

第一に,意思決定I 法のうえから染ても,

第二に,意思決定I

意思決定により特定される行為が,私法のみならず,行政法等公 力、を検討すること。

合法的なものであるか否

意思決定により決定される提案事項について,違法性の存否を確 違法性が特定された場合の処置を検討すること。

認し,もし,

第三に,ラ から検討し,

り決定される行為についての法的要素をあらゆる面 意思決定によ

法的危険を回避する手段の有無をも明確化する。

(2) 企業経営者と社内弁護士との関係

このような意思決定者の法的要素の検討は, トップ・マネージメントに要 先きに述べた如く企業経営者は法律専門家では 求することは不可能である。

ない,からである。この点Iこの点について,企業経営者がが「また,かりに法律専門 意思決定のための判断とそ 家に匹敵しうる法的素養を有していたとしても,

の前提となる要素の特定とは全く別個の問題であり,同一の者が行なうこと は不可能l乙近いといわねばならない」とも述べられている。剛

意思決定者と意思決定から法的危険の回避を判 すなわち,他面において,

断する者とは,同一人が行7同一人が行なうものではないことも認識しなければならない 事項である。 企業経営における意思決定のいわゆる主観主義を排除するため にもここに企業経営者と社内弁護士との分業関係が必然的に要求されるもの また重大な役割が存するので ここに社内弁護士の存在理由があり,

であり,ここに社内弁護=

ある。

この分業関係は,まず, 企業経営者は企業経営をめぐる合理的な意思決定 をするための資料・情報を社内弁護士に提供し, 社内弁護士による有効適確 なる事実の認識に対する助言,勧告等によって始めてその多くが未然に回避 できうるものである。すなわち,社二内弁護士が企業経営における合理的な意因

思決定のための法的要素に対する法的な分析 (analiying),法的な価値判断 に対して提供し,企業経営者 (valuejudgment)を加え,それを企業経営者に対して提供し,

(9)

社内弁護土(、)(大矢息生)121 (choice)し,意思決定に反映する

|まそれを自己の責任においてさらに選択

意思決定そのものは企業経営者が行なう

のである。 ものであって,社内弁護

士自体の役割ではない。

企業経営者と社内弁護士との深いかかわりあいカミあり,岡

以上のように, 社

内弁護士が企業経営者の意思決定の判断に決定的に関与してくるのである。

(1)StanCKaiman,CO”o麺2eLggzzZSeγujce:APγ”e7. TheR11Rfn忠s

Lawyer,VOL26,No.4,P.P1131-1141.(1971)

(2)DavidS,Ruder,ASzJggEsti”F・'2"cre`zsedUSeCyCo”oγαオeLazu D”αrZ77ze7zオI〃Mode”CO”omZio"、VOL、23,No.2,TheBusiness Izlwyer,P、347(1968)

拙著「会社法規部小論」国士舘法学7号111頁以下 (3)「日本経済新聞」1977年1月8日付朝刊1頁。

(4) 拙稿「社内弁護士(1)」比較法制研究創刊号239頁以下, なお,本稿は同稿の続 編的役割を果たすものである

(5)Char1esS・Maddock,TheCo”omtjo〃LazDDePαγ〃ze7ロメ,30Harvard BusinessReview,P.P119--136.(1951)(なお,拙稿『前掲』参照)。

(6)Kaiman,op,cip.p1133

(7)TheCommitteeOnComorateLawDepartmentOfTheCorporation,

BankingAndBusinessLawSectionOfTheAmezicanBarAssociation,

2.(1964)

lawPmcticelnACorporateLawDepartment (8)拙著『国際経営法学序説」49頁以下(1972年)

(9)Kaiman,oPcip、1137,

⑩拙稿「会社法規部小論」第7号123頁

⑪拙箸『前掲』99頁以下

小島武司「現代の会社法務部」法学セミナー1977年12月号 私は,会社法規部には次の十の機能を説く

1正確的機能 2経済的機能 3予防的機能 4迅速処理的機能 5協調的機能 6教育的機能 7統一的機能

(10)

102腸

8助言的機能 9信用的機能 1o経営戦略的機能

予防的機能そして経営戦略的機能に これらの機能を要約すると紛争処理機能,

集約できると思われる(拙著『前掲』82頁以下)

⑬Kaiman,opcip、pll35

⑭関西生産件本部『アメリカにおける経営法務の実態』13頁以下 飯島澄雄「アメリカの会社法規部」別冊NBLNo.2,54頁参照。

⑮家近而直「企業と経営戦略法務」

⑯「日経ビジネス」1975年2月3日

季刊経営と法律28号4頁以下(1977)

「日経ビジネス」1975年2月3日号77頁以下〃弁護士費用にネをあげる米企業 一訴訟件数うなぎ登り,インフレが拍車〃

『法とは何か』178頁~201頁以下 (1969年)

1以下(1964年)

⑰鵜飼信成

⑬道田信一道田信一郎『アメリカのビジネスと法』3頁以下 染野啓子「経営法」法律時報第38巻5号20~21頁

染野義信述「外国会社の法規部の活動」法律スペシャリスト 3号2頁以下

⑲⑩②⑫⑬⑭閲㈱

飯島澄雄『前掲」54頁 拙著『前掲』28頁以下 染野啓子「企業と法律」

染野啓子「前掲」48頁 染野啓子「前掲」48頁 染野啓子「前掲」52頁

法学セミナー1965年5月号48頁

Ruder,op,ciPp347

Ⅵ社内弁護士対社外弁護士

I社内弁護士充実化の必要性

社内弁護士を人的構成要素と した完全なる会社法規部の設置およびすでに 設置された法規部の充実化の必要性と して発生的には種々なる原因が考えら

のとして次の事項をあげるこ とができるであろう。

れる゜その主たるも

第一に,企業をと企業をとりまく法的環境の変化である。会社法規部の概念を生ん だ母国アメリカにおいては,1930年代に早くも会社法規部の設置を必要とし た。その直接の契機を与えたのは1929年10月24日の“ウオール街の大暴落”(1)

(11)

社内弁護士(ID(大矢息生)123 に象徴されるアメリカの金融恐慌である。 この大恐慌はたちまち全産業部門 に影響をおよぼし1931年~33年には全世界に波及したことは周知の如くであ る。(2)

当時,アメリカでは,物価は急激に下落し,輸出は大減退をきたし,銀行 はつぎつぎに倒産し,企業は連鎖倒産に巻き込まれ,街には失業者があふれ,

Iま急激に下落し,輸出は大減退をきたし,銀行 連鎖倒産に巻き込まれ,街には失業者があふれ それは,,.A・シャノンが述べているように 深刻な社会不安を招来した。

想像lこ絶するしの力:あった。(3)

リカの政権は共和党のフーヴァ(HerbertCleZkHoo.

その後,1933年にアメ ver、1874~1964)からl Roosevelt、1882~194の

ソ。ルーズベルト(FranklmD.

から民主党のフランクリ Roosevelt、1882~194のに移り,アメ ゆるニューディール(NewDeal)政

リカの金融恐慌を救済するためにいわ 政策が打ち出された。このニューディー 従来の資本主義経済の欠陥を補充するために,

ル政策は,要するに,

義的要素を導入し,g したものである。

以上のような,社:

社会主 金融,産業, 物価問題等に対して強力な国際統制を実施

社会的・政治的・経済的背景にあったアメリカの企業右ごと りまく法的環境は従来のような政府の規制から自由でなくなり,企業経営を 規制する立法その他政府規制力:急激に強化されてきた。このような法的環境③

の変化に私企業(mdustrialcorporation)が対応するためには,マドックが

その論文「会社法規部」(TheColporationLawDepartment)で述べている り,企業活動のすべての面に関連して, 弁護士の診断(CO‐

三前までは,政府規 ように1930年頃よ

の必要性を認めだしたのである。 その2~3年前までは,政府規 なった多くの法律に,私企業が nsultation)

制から自由であった諸問題を取り扱うようになった多くの法律に,

関心をもたざるを得なくなった。

私企業が法的危険を未然に防ぐためには,

そのような政府規制に対応し,

社外弁護士による診断だけでは, とうてい対応できず,v、対応できず,社内弁護士による診 というのも企業は,企業活動にあた 断を受けざるを得なくなったのである。

ってこれらの法律や政府規制との衝突を感じるようになったため, 法律を解 そして種々の政府行政機関と取引するために, それらの法律やそれを 釈し,

(12)

124

もととして実施せられる規制を十分に認識すること力f。 必要不可欠となった。

したがって多くの会社は,内密の活動において,弁護士による適切に配慮さ れた法的な指導を要求するようになった,という。企業としては,このよう

ときには法廷で対決する必要もあろう。 そのための経営法務 な政府規制と,

の一種の創造的活動を企業経営者は社内弁護士に期待せざるを得なくなって きたといえよう。

このような政府規制は昨今のアメ リカではと糸に強化されてお 主すますアメリカ企業は,意 ところで,

り,“法が】"法が政治化,,した傾向はさらに深化し,

思決定の客観主義を維持するために社内弁護士による企業防衛のための行動 的活動が必要になってきている。それは,U・S。S・スチールのE・Boスピ 古くさい福祉国家論めくが,米 ア会長が「揺りカゴから墓場までといえば,

国は揺りカゴから墓地まで規制ずくめ。 これではFlFh経済体制が窒息してし まう」といい,R・フレアー社のP。F・ロハチン氏が「企業経営をチェッ クするのは経営者でなく,いまや法律家だ。企業は法律家のものになりつつ ある」といい,テネコ社のW・E・スコット会長などは「法律家に相談した ければ,なに一つ経営の決定はできない。 規制と法律家が経営から楽し糸を 奪い去ってしまった」と,言う経営者が出るに至っているほど,アメリカ企 業は政府規制でがんじがらめにしめつけられつつあるという。アメリカの

"支配者は法律家,, といっても過言ではないのである。 今や,企業経営者に とって政府が次に打つ規制を予見し, それに対応する経営戦略を確認するた めの情報の分析も社内弁護士に頼らざるを得ない。

一方,コンシューマリズム(Consumerism・消費者主義)の台頭や付近住民 の反公害運動あるいは一般市民や従業員による内部告発などに承られる反企 業精神の出現により,企業をとりまく法的環境が変化せざるを得ないのであ る。ここでも法的環境の変化に対応していくプヒニめに,企業は社内弁護士の充(7)

美化を要求されてくるのである。

ところで,わが国の企業においては,以上のようなアメリカの企業に象ら うな法的環境の変化は比較的近時においてあらわれた。 すなわち,す れブ上よ

(13)

社内弁護士(Ⅱ)(大矢息生)125

でに述べてきたところであるが.とくに,その傾向力:顕著になってきたのは昭

1日からのいわゆる資本の自由化に伴う開放経済体制への移行か 和42年7月

らである。 わが国の企業にとって, とくに法的環境の変化を期し, これに対

応するために屯已むと巳まざるとにかかわらず,法意識の高揚と企業経営に

おける法的側面からの充実化の強化力:必要となってきた。また技術革新に伴

う特許戦略も会社法規部の強化を迫ってきたのである。

その後,反企業ムードや公害鎖と一連の公害諸立法,

環境権思想の台頭,サリドマイド事F件その他の医事紛争,

日照権,いわゆる オイルショック後 の低成長時代を迎えての産業界に多発する企業倒産,産業界の再編成,人員削 減などの雇用調整による合理化や私的独占禁止法の改正による企業規制の強

化,コンシューマリズムによるいわゆる製造物責任(PmductLiablity)の追

及力、ら訪問販売その他の消費者保護の規制などの法的環境の変化に伴い,子

想される紛争多発時代に対処するために,会社法規部の設置とすでに設置し ている企業のその強化の認識力:高まってきている。他面においても国家の個

人に対する経済行為への関心は, その発展の度合によってその関与が量的な 屯のから質的なものへと変化してきている。 すなわち,単なる例外規定,特 別法規の制定の承では規制できず企業活動に対する届出制, 許可制,あるい 'よ資格制など多角的な行政介入が急増してきたことも, わが国の企業におけ る社内弁護士による会社法規部の充実化に拍車をかけてきているのである。

第二に,権利意識の高揚化傾向である。

アメリカの企業における会社法規部が,完全なる法規部として発展してい るのに対し,わが国の会社法規部は一般的には,いまだ純法律家としての社 内弁護士を人的構成要素としない不完全なる会社法規部である。 その違いの 基礎的条件は,アメリカ人は権利意識が高いが日本人はいまだ権利意識が低 し、ところにあるともいえる。㈲

“冷い社会',という言葉に象徴されているように,アメリカ人の権利意識 の高いことは,いまさら言うまでもなく, 広大な大地に人種を異にする者同 志が自から権利と義務の観念をいわば自動的に創造し, 契約によって建国ざ

(14)

126

れているという沿革的理由によるものと言えるであろう。これに反し,日 本人の権利と義務の観念は,福沢諭吉の『脱亜論』に象徴されるように,明 治の初期に外国法が導入され,

ものである。このような両国’

権利意識を高くし,それゆえ1

この法律によっていわば他動的に与えられた うな両国の相異が, わが国よりアメリカの国民のほうが

わが国の企業における会社

それゆえに, 法規部よりアメ

リカの企業における社内弁護士を人的構成要素とする会社法規部のほうが充 実化していることの原因となっていると言えるであろう。さらに,わカミ国に⑱

おいては,真の市民革命を経ていない,ということも権利意識がアメリカ人 より低い原因であるとも考えられる。

このような権利意識の高さの故に企業経営上の法的紛争に企業がまき込ま れる可能性が高く,契約達f

いば集団訴訟(classaction)

契約違反の損害賠償事件も多く,また製造物責任,ある Lすでに広く普及している所以であると言えよ う。ここに,訴訟事件の増加に伴い,

性が存するのである。

ところで,わが国においても,近!

社内弁護士をさらに充実化させる必要 リカ社会と同じく“冷たい社会,,

近時アメ

の意識がめばえ, 徐交にではあるが企業取引における権利意識も高まりつつ あり,これにスライドして,アメリカのような“賠償社会,,が到来しつつあ る。企業のトップ・マネジメ ソトがこれに対抗するためには, また法的環境 と企業取引活動とを調和させるためにも社内弁護士による完全なる会社法規 部へと充実化させて企業の防衛と発展のために寄与させるべき時期を迎えて いるとし、えよう。⑰

第三に, 悪性インフレによる弁護士報酬の高額化である。

『日経ビジネス」によると,アメリカ企業は政府規制の強化,訴訟事件の 増加,それに加えてインフレが拍車をかけて弁護士費用にネをあげていると 報道してし、る。⑬

右のような事情でアメリカでは,ロー・ファームまたはロー・オフィス (1awoHice) としての社外弁護士に法律上のサービスを依頼するにせよ,

社内弁護士を擁するにせよ, その法律関連サービスの費用はこの10年間で倍

(15)

社内弁護士(m(大矢息生)127 企業によってはこの弁護士費用が経営を圧迫させる 増してきているという。

だからといって弁護士を抜きにして法律事務を処理するこ 危険すらあるが,

とは事実上不可能に近いほど政府規制が強化され, また,公害問題,環境保 全問題,消費者問題,製造物責任などとのかかわりあいで企業をめぐる法的 環境力:変化し複雑化している。⑲

このような法的環境の 急変に企業活動を調和させ, 法が要求する一般的枠

組の中で,かつ経済的効率を維持しながら,企業目的を達成させるためには,

社外弁護士に支払う弁護士費用を最低限に押え,社内での法律上のサービス

を合〕理化しつつ,社内弁護士の充実化を図らざるを得ないのである。鋤

この点,GoM・ザパット(GeorgeMSzabad)とD・ガーゼン(Daniel Gersen)はその論文の中で,社内弁護士を人的構成要素とする完全なる会社 法規部の登場が年念増カロしつつあるという。同論文には1970年,アメリカ法御

曹財団(AmencanBarFoundation=ABF)が行なったアメリカの法曹人

ロ調査を紹介しながらアメリカにおける社内弁護士が増えつづけていること を説明している。

すなわち,1957年には, 15000人から20000人の社内弁護士が存在しており,

1970年には,社内弁護士の数は3359 全法律家の約7~8%を占めていたが,

3人と増カロしている。岡

このように,アメリカ企業においては, 社内弁護士を多数擁することによ デルモンテの副社長で法規部長の り法規部の機能を追求しているのである。

メンサー氏は「われわれの仕事は会社が裁判に巻き込まれないようにするこ とだ」と述べているという力:,まさしく,社内弁護士による法律サービスを燭

受けるための費用は企業活動によって必要不可欠のコス

卜であると言えよう。

こ,わが国の企業に リカの企業の実情を迫↓、かけるように,

以上のようなアメ

おいてもその萌芽がみられる。すなわち,アメリカ企業に承られるような会 社法規部の充実と,いわ'少る経営法学的人間像を備えたスペシャリストの育伽

成を希望するトップ・マネージメントカミ出現しつつある。固

(16)

1彫!

2社内弁護士対社外弁護士

以上のように,企業が特別立法,政府規制,公害問題,環境問題,消費者

問題や雇用問題その他企業をめぐるあらゆる法的環境の変化に伴う法的紛争

を未然に防ぐために社内弁護士による会社法規部の充実化を図らねぼならな

い◎

しかし,

一夕にアメ

わが国の企業においては, 社内弁護士の導入がむずかしく, 一朝 リカ型の完全なる会社法規部の設置とその充実を図る ことば困難 である。その理由としてわが国においては,弁護士の使命を“プロフェッシ

ヨソ(profession)としての弁護士,'に置き弁護士の本質を自由業に求めよ うとする観念力:根深く存在することを挙げることカミできる。さらに,弁護士

、Q

自由な立場で弁護士業務に従事してこそ弁護士であって,

Iま, アメリカの企

業におけるように社内弁護士になってしまえば, たとえ弁護士の登録はなさ れていても,それは実質的には弁護士ではなく,

であるとし、う極論まである。勧

法律的な素質のある会社員

加えて,兼職および営業等を制限し,このようなプロフェッショソとして の弁護士,自由業と

30条3項である。こ

しての弁護士という観念を規制しているのが弁護士法第 り弁護士の私企業への就職の許可制による制限規 これによ

定の存在をあげねばならない。 さらに,わが国企業における年功序列,終身 雇用, 学歴偏重の賃金体系では企業への進出意欲を阻害されることも無視で きないであろう。これらの問題の解決なく しては,わが国企業においてアメ

"完全なる会社法規部,,の形成は 力型の社内弁護士を人的構成要素とする

むずかしい, と言わざるを得ないであろう。

いうまでもなく零細企業にあっては会社法規 アメリカの企業においても,

部を設置していない。 これに反して大企業においては, そのほとんどが例外 なく会社法規部を設置していることは, S・C・カイマンの論文で紹介して いる次のナショナル・イソダストリアル・カソフ

年行なっ7t二調査報告書からも明確である。⑤

アレソス・ボード社が1967

(17)

社内弁護士(ID(大矢息生)129

会社の規模(従業員数)|会社総数|離稀蕊を設|比率

1,000人以下 34 3 9

1,000~5,000人 雛! :陽 51

5,001~25,000人 60 50 83

25,000人以上 34 31 91

191 116 61

このような社内 弁護士を擁する会社法規部を有する企業におい ところで,

ても社外弁護士を利用している企業が多い。 ここに社内弁護士と社外弁護士

との関係が問題となる。蓋し,理論的に会社法規部が充実すれば社外弁護士

の矛I用Iま不必要となるからである。完全なる会社法規部の社内弁護士による凶

さらに社外弁護士によるダブル・チェックは,

法律処理に, 企業にとっては

二重のコストとなるからかえって不経済となる。

社内弁護士のほかに社外弁護士の利用を必要とする所以は,

ところが, 小

型法規部ではあらゆる専門分野についての専門の弁護士を擁しえない企業が 社外弁護士を補充的機能として利用するものと解される。しかし,社外弁護 士はむしろ大企業の法規部にこそ積極的に利用されているのであって,ピン チヒッター論Iま消極的であるという。企業が社内弁護士のほかに社外弁護士鋤

を擁することの積極的な必要性は,会社法規部員 (社内弁護士)の不利性(dis.

advantage)をカバーすること,

制化にあるといえよう。

と社内弁護士と社外弁護士との相互協力体

第一に, 社外弁護士は社内弁護士の不利性をカバーするものである。 社内 弁護士の有利性(advantage)は,

事実の認識(knowledgeoffacts)

①社内弁護士は社外弁護士より し適確な ができること。②予防法学(Preventive

③迅速に法律実務の処理ができること等をあげる Law)の実践にあること。

ことカミできる。(31)

しかし,このような社内弁護士にも, マドックが論じているように, 不利

①法規部員が会社の方針のためにはいわゆる「イエス.

性がある。すなわち,

(18)

130

マン」たりやすいこと。②法律事務を法的観点よりもビジネスの観点から処 理しがちなこと。③社外の事情にうとくなること,などをあげることができ

このような社内弁護士の不利性は, 社内弁護士自身で自律的に解決しう

oo

るものであるが,そこには限界があり, 社内弁護士の不利性をカバーするた めに社外弁護士の活用の必要性が存するといえる。

社内弁護士と社外弁護士との相互協力体制化である。 第一の社外 両者は相互 第二に,

弁護士に‘士により社内弁護士の不利性を力, ミーする場合においても,

に協力する体制をとるべきである。

8b合う役割関係にある。たとえば,(32)

すなわち,両者は互いに補ないあい,強 企業における税務,反トラストおよび企 業規制関係,製造物責任,契約,有価証券関係,企業買収や合併,国際契約,

特許その他の法律問題の処理にあたっても, 相互にその特性を活かし合う関 係にあると言えよう(未完)。

(1)CharlesS、Maddock,TheCo7Poγαオガo〃LazDD”αγ”e"オ,30HarvardBu‐

sinessReviewP・P、11鮨136.(1952),

飯島澄雄「アメリカの会社法規部」別冊NBLNo2所収(1976年)

拙稿「会社法規部の今日的必要性」月刊事務と経営1976年3月号 拙稿「会社法規部小論」国士舘法学7号113頁以下

(2),。A・シャノン署,玉野弁芳郎他訳『大恐慌』中央公論社(1963年)

(3)拙著『国際経営法学序説」50頁以下

(4)たとえば,1931年以来制定された法令のほんの若干の例をあげてみるとFHir LaborStanda工dsAct,NationalLaborAct,SecuritiesAct,FederalCosm‐

eticAct,DrugandCosmeticAct,RObinsonPatmanActなどがある。

M・CHaward,LegalAspectsofMarketing.(1964).翻訳としてはマーシャ ル.C・ハワード署,徳永豊他訳『企業競争と法律規制』(1968年訳)

K、W・KapP,T/ieSociaZCosfsげPγjzla2e勘#e”7ise.(1950).

(5)Maddock,op・cippll9

G、W・Domhoff,W7hoR皿陀sA加erica?(1967).P.F・Drucker,ThePγαCf‐

iceQ/nfa7zag”elC2.(1954).

拙著『前掲」102頁

(6)『日本経済新聞』〃企業とは何か〃(7)1977年1月8日付朝刊

染野啓子「法的要素と経営組織」(経営法学講座9)法学セミナー117号76頁以下

(19)

社内弁護士(Ⅲ)(大矢息生)131 小島武司「会社法規部一課題と解決指針」別冊NBLNo.2所収 (1976年)

拙稿「企業法務管理」(国際取引,、ソドプヅク所収)825頁 (7)『日本経済新聞』伽企業とは何か〃⑫1977年1月14日付朝刊

3頁以下(1972年)

関西生産性本部編「アメリカにおける経営法務の実態」

大阪弁護士会編『法・裁判・弁護士』1頁以下(1977年)

生田典久「米国における環境権(EnvironmentalRight)

の新動向」ジュリスト第467号468頁

にもとづく公害訴訟

都留重人編『現代資本主義と公害』143頁以下(1968年)

村田喜代治編署『環境権の考え方』3頁以下(1971年)

(8)拙稿「社内弁護士(1)」比較法制研究第1号242頁 (9)『日本経済新聞」1967年7月3日付朝刊

山田雄三編『70年代社会の課題と目標」4頁以下(1970年)

正田彬編署『法と経済社会』12頁以下(1975年)

拙稿「外資上陸作戦の参謀本部一会社法規部」マネジメント1969年6月号頁 以下

拙稿「スペシャ リストへの道」中央公論(経営問題1966年秋季号) 368頁 拙著『企業組織法序説』8頁(1974年)

⑩⑪

戒能通孝『環境破壊」163頁以下(1971年)

加藤一郎編『公害法の生成と展開』1頁以下(1968年)

沢井裕『公害の私法的研究』(1969年)

竹谷喜久雄他共著『新公害14法の解説』 2頁以下(1971年)

(1971年)

拙編『公害をめぐる法律相談』13頁以下

⑫⑬

大阪弁護+今環境権研究会「環境権確立のための提言」 ジヤリスト第479号 竹内昭夫『特殊販売規制法」(1977年)

拙著『訪問販売法セミナー」(1977年)

⑭「日本経済新聞」1976年8月27日付夕刊

「朝日新聞」1976年10月1日付夕刊

『日経ビジネス』1977年3月28日号36頁以下

「サンケイ新聞」1977年7月22日付朝刊

小島武司「現代の会社法規部」法学セミナー1977年12月号32頁以下

⑬川島武宣『日本人の法意識』3頁以下(1967年)

石井照久『経営と法』58頁(1969年)

田中英夫『アメリカの社会と法」3頁以下(1972年)

木全心一他『冷たい社会暖かい社会』95頁以下(1973年)

⑯関西生産件本部編『前掲」3頁

(20)

132

⑰「来るか〃賠償倒産〃時代」日経ビジネス1972年11月13日号28頁以下

⑬「日経ビジネス」1975年2月3日号77頁以下

⑲飯島澄雄『アメリカの法律家上』208頁以下(1975年)

⑪この点について「フィラデルフィアのコンサルタント会社アルトマン.アン ド。ウニイル社のパートナーであるウェイル氏は,もし一般的な法律事務を外 部に依頼し10万ドルの費用がかかっているとしたら,弁護士を一人社内スタッ フとして年2万8,000ドルで雇うことができると染ている。また,別の推定で Iま,社内スタッフにすれば外部に頼るのに比ペーストは3分の1で済むともさ れている」という(『日経ビジネス』前掲79頁)

⑪GeorgeM,SzabadandDanielGersen,I刀siaeVsO“siaeCoz`刀seZ,VOL.

28,No.1,TheBusinesslawyer・P、235.(1972)

⑫TheAmericanBarFoudation,LawyerStatisticalReport(1971)なお HickmanSupraNotelの数字によると,おそらく50,000人以上の弁護士が社 内弁護士として企業に雇用されているという。これに反して,わが国における 社内弁護士数(弁護士資格を有する者の数)は,種汽の障害もあって,商事法 務研究会と経営法友会が昭和50年6月に調査(法務部・第3次実態調査報告)

によると462社中4社が延べ5名となっている(別冊NBLNo2「会社法務部」

98頁以下)

J、D、Dnunell,TheCo”orαオcc・卿"SeZARoZeSm`Zy・P,29.(1970),

⑬「日経ビジネス」前掲79頁

御染野義信「経営法学的人間像」経営法学ジャーナル13号35頁以下(1966年)

⑬前掲「会社法務部」105頁以下 拙著『前掲』25頁以下

拙著『経営法学教科書』26頁(1977年)

⑬石井成一編「弁護士の使命.倫理」(講座現代の弁護士1)70頁以下(1970 年)

R・W・ラビノウイツ「日本弁護士の史的発展」自由と正義8巻9号6頁以下 拙稿「会社法規部小論」国士舘法学7号124頁

⑰中村勝美「弁護士と会社法務部」法曹同志会会報3号27頁

⑬StanC・Kaiman,CO”oγa2eLegaZSb7z(icefAPγ”G7,The B11Riness Lawyer,VOL、26,No.4,P1135.(1971).

②飯島澄雄「アメリカの会社法務部」64頁以下

⑩飯島澄雄「前掲」65頁

B])Maddock,op・cipP、135.DavidS,Ruder,ASizgges2jo〃FoアI"cγczzsea UseCyCoやoγαZeLazoDePαγZ刀ze"Zr〃〃oaer〃CO”oγαオブo",VoL23,

(21)

社内弁護士(、(大矢息生)133 TheBusinessLawyer,P、346

Nb、2.

拙稿「前掲」128頁

鯛 G,MSzabad,op. c1p・P、239

参照

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