香港会社法
著者
朱 大明
雑誌名
アジア文化研究所研究年報
号
50
ページ
303(44)-296(51)
発行年
2016-02-29
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00010884/
香港会社法
朱 大 明
(1) 目次: 第1章 総論(1) 一 一国二制度と香港会社法制 二 香港会社法制の根拠 三 香港「会社条例」の適用 第2章 会社の種類 一 会社の種類 (一)株式会社 (二)担保有限会社 (三)無限会社 二 会社とパートナーシップ 三 公開会社と閉鎖会社 四 上場会社 第3章 会社の設立 一 発起人 (一)定義 (二)義務と責任 (三)発起人の報酬 (四)発起人義務の終結 二 会社の成立 (一)申請の資料 (二)登記事項の開示 (三)登記の費用 (四)会社の社印 (五)会社成立証書 三 会社の定款 (一)会社定款に関する法改正 (二)定款の記載事項(以上,本号に掲載) 第4章 資金調達 第5章 株主と株主総会 第6章 取締役と取締役会 (1) 朱大明(北京大学准教授,法学博士)珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 香港会社法 第7章 会社秘書 第8章 会計監査人と監督 第1章 総論 一 一国二制度と香港会社法制 香港は現在中華人民共和国の特別行政区である。周知のとおり,香港は1997年7月1日以降イギ リスから中華人民共和国に返還された。1997年7月1日までに,香港は英米法を実施する法域とし て独自の完備された法体系を有していた。1997年7月1日より中華人民共和国に返還された後,中 国政府は 一国二制度 という国策を採って香港を中華人民共和国の特別行政区として香港の法体 制をそのまま維持することにした。一国二制度を実施するために,中国は基本法を制定することに よって,香港の政治,司法,立法等の問題を法律によって確立した。基本法は実質的に香港の憲法 であるといって過言ではない。 一国二制度のもとで,会社法制度に関して見ると,現在実際香港で施行されている会社法制度は 1997年7月1日以前と概ね同様である。 二 香港会社法制の根拠 香港会社法制は,制定法とコモンローにより構成される。香港会社法制の制定法については基礎 法となる「会社条例」が存在する。「会社条例」は制定法として香港会社法制における最も重要な 根拠となる。 香港の「会社条例」には長い歴史がある。最初の「香港『会社条例』」は1865年に当時の香港当 局により制定・公布された。この「会社条例」は1863年のイギリス会社法を手本に制定されたと言 われている。 1933年に香港の「会社条例」は独自の法令から「香港法令」の第32章に変更された。「会社条例」 が「香港法令」の一部となる法体系は現在に至るも維持されている。 香港「会社条例」の使用言語については,1995年までは英語版のみであり,1995年以降から中国 版も提供されている。 香港は英米法を採っている一法域であるため,香港会社法制においてはコモンローも存在する。 香港会社法制のコモンローはほとんどイギリスの裁判例により構成されている。1905年から,香港 は当地の判例を記録することを法制度として確立した。香港で蓄積されている裁判例の数が多くな るにつれて,香港はイギリスによる強い影響から脱去して「香港コモンロー」という独自の法体系 を形成する可能性があると指摘されている。 三 香港「会社条例」の適用 香港「会社条例」の適用については,1997年7月1日以前には,香港の「イギリス法律適用条例」 にしたがって,香港の裁判所が裁判する際に,イギリスの衡平法(Equity law)とコモンロー (Common law)を適用しなければならないとされている。コモンローの適用については,イギリ スの全ての裁判例を適用できるか,それとも一定レベル以上の裁判所(例えば上訴裁判所,高等裁 判所)による裁判例のみが適用できるかについては,「イギリス法律適用条例」には明確に定めら れていない。この問題を解決するために,香港の合議廷(Full Court)(1975年以降は上訴廷(Court of Appeal)と呼ばれていた)によりイギリスの上議院(House of Lords)と枢密院(Privy Coun-cil of the United Kingdom)の判例のみ香港に対して拘束力を有すると決定した。また,香港の裁
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 判所は香港及びイギリスの適切な判例を援用することができない場合,アメリカ等の英米法の国の 判例を援用することもできるとされている。 しかしながら,香港が中国に返還されたことにより,上記の「イギリス法律適用条例」は中国の 全国人民代表大会常務委員会により香港基本法に違反し失効すると決定された。これにより,1997 年7月1日以降,香港の裁判所は裁判する際に,理論上はイギリスだけでなく全ての英米法の国の 衡平法(Equity law)とコモンロー(Common law)を適用することが可能になった。
第2章 会社の種類 一 会社の種類 香港においては,会社の種類は株式会社,担保有限会社,無限会社と三種類に分けられる(2)。 (一)株式会社 香港においては,投資者は株式会社を設立することができる。 株式会社は典型的な商業会社であると考えられている。日本の会社と同様に,株式会社において は,会社は利益を追求することを目的にし,その獲得した利益を持株の比率によって投資者である 株主に分配する。このように,株式会社においては株式制度は重要な意義があり,会社の所有権と 有限責任に関連する重要な制度でもある。 株式会社の定款には発行可能な株の最大数及び株式ごとの額面を定めなければならない。 (二)担保有限会社 香港においては,投資者は担保有限会社を設立することもできる。 担保有限会社は日本の現行の会社制度にはない会社の種類である。 担保有限会社においては,その投資者はその投下資本を限度として会社の債権者に対して責任を 負う上,会社定款に定められている各投資者の保証金額以内の責任を負う。 担保有限会社は会社設立当初,資金が必要とされない場合によく利用され,公益機構,学校,病 院等の非営利機構の成立によく見られる。 (三)無限会社 香港においては,投資者は無限会社を設立することができる。 無限会社においては,その投資者は会社の債務に対して無限責任を負う。すなわち,無限会社が 清算する際には,会社がその債権者に対し債務を弁済することができない場合,投資者が当該会社 の債務に対して弁済しなければならない。従って,無限会社は必ずしも資金を有するとは限らない。 二 会社とパートナーシップ 香港においては,会社の特徴に関して法人格,有限責任,株式自由譲渡等の世界に共通する特徴 を有している。 香港においては,会社と別に,パートナーシップという組織も存在する。香港においてはパート ナーシップに関連する法令は「パートナーシップ条例」と「有限パートナーシップ条例」との二つ がある。 上記の「パートナーシップ条例」と「有限パートナーシップ条例」によれば,香港においてはパー トナーシップに法人格は与えられず,パートナーシップの種類については一般的パートナーシップ と有限パートナーシップに分けられている。一般的パートナーシップでは全ての株主は債務に対し (2) 香港「会社条例」4条2項。
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 香港会社法 て無限責任を負い,有限パートナーシップにおいてはそのメンパーは無限責任を負う株主と有限責 任を負う株主との二種類のパートナーシップから構成される。有限パートナーシップにおいては無 限責任を負う構成員は最低1名必要とされている。 三 公開会社と閉鎖会社 香港会社法制には,公開会社と閉鎖会社との概念がある。香港「会社条例」11条1項の規定によ れば,閉鎖会社とは会社定款において次のことを定めている会社を言う。①株式の譲渡を制限する こと,②会社の株主人数については50人を上限とすること,③公衆が会社の株式又は社債を購入す ることを禁止すること。 公開会社の定義については,香港「会社条例」には存在せず,一般的には会社定款に上記の香港 「会社条例」11条1項に規定されていることが定められない会社は公開会社と言うことができる。 閉鎖会社は,公開会社と同じように会計帳簿を作成しなければならないが,利益財務諸表を作成 する必要がないとされている(3) 。 会社の定款においては上記の香港「会社条例」11条1項①∼③のいずれかに違反した場合は,当 該会社は公開会社と見なされ,「会社条例」における公開会社の規定を適用しなければならない。 仮に会社が意図せず又は過失により香港「会社条例」11条1項①∼③のいずれかに違反したのであ れば,裁判所は会社又は会社の利害関係者の申請によって会社に閉鎖会社の地位を保有させる判断 を下すことができる(4) 。 会社は定款変更によって公開会社に該当する際に,当該定款変更がなされた日から14日以内に, 登記機関(登記所長官)に届出なければならない(5) 。 四 上場会社 香港においては香港連合取引所が設置されている。香港における上場会社とは香港連合取引所に 上場する株式会社をいう(本稿でいう上場会社は香港連合取引所に上場している会社を指す)。 香港連合取引所は,メインボード(中国語で「主板」と呼ばれている)とグロース・エンタープ ライズ・マーケット(中国語で「創業板」と呼ばれている)との二つの取引システムがある。メイ ンボード(主板)とグロース・エンタープライズ・マーケット(創業板)は香港に設立された会社 のみならず,イギリスのケイマン諸島等のタックス・ヘイヴンに設立された会社及び中国大陸で設 立された会社の上場申請をも受理する。香港連合取引所におけるグロース・エンタープライズ・ マーケット(創業板)は1999年11月に設置され,メインボード(主板)と区別して独自の行政管理 体制,上場審査委員会を有する。 2010年の年末までに,香港連合取引所において,メインボード(主板)主板に上場した会社は 1244社となり,グロース・エンタープライズ・マーケット(創業板)は169社となる。そのうち, 香港以外のところに設立された会社の数は少なくない。香港においては,香港に設立された会社の 全体としては90万社の数がある。その数からすれば,香港の上場会社はそれほど多くないと言える。 (3) 香港「会社条例」190条3項。 (4) 香港「会社条例」30条3項。 (5) 香港「会社条例」30条1項。
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 第3章 会社の設立 一 発起人 (一)定義 香港「会社条例」においては,発起人(Promoter)の定義が存在しない。判例によれば,「発起 人は事前の計画方案にしたがって特定の手続きを採って会社を設立し,かつ会社を運営することを 実現する者をいう」。 また,香港においては,自然人でも法人でも会社の発起人になることができる。 (二)義務と責任 1 義務 香港においては,一般的に発起人は受託者の地位を有することによって設立中の会社に対して信 認義務を負うと解されている。ここでいう信認義務は設立中の会社に対する義務であるため,発起 人は設立中の会社の機関ではなく,法律上の特別の地位を有しない。 発起者は会社に対して信認義務を負うものの,当該発起人は会社の代理人ではない。設立中の会 社は実際に存在していないため,代理人を有することはないからである。 また,発起人の会社に対する信認義務は伝統的受託者の信認義務とが多少異なることがある。例 えば,普通の受託者は利益を得ることはできない。但し,発起人は会社設立の活動において会社に 情報開示をする前提のもとで,利益を得ることができる。もちろん,会社は設立中の会社と発起人 との契約を否認することができる。 2 責任 発起人は上記の信認義務に違反した場合は,損害賠償責任を負いうる。 (三)発起人の報酬 原則としては,約定がない限り,発起人は会社から報酬を得ることは許されない。会社が成立す る前に発起人が会社と報酬契約を締結した場合,当該契約は法律的効力を発生させないとされてい る。これは「過去の約因(Past Consideration)」という理論と呼ばれている。つまり,契約は法律 的拘束力が発生する前の約因に該当する場合は,発起人は訴訟を提起しても勝訴することが極めて 困難であると言われている。 また,上記にも触れたが,発起人は報酬を得ることができないが,会社の同意を得る前提で会社 設立の活動についての利益を得ることができる。 (四)発起人義務の終結 発起人の義務は会社の成立により終結するわけではなく,会社が初回株式を発行することによっ て必要な資本を獲得して,会社の管理権が発起人から取締役会に移されるときまで,発起人の義務 は終結することはできないとされている。 二 会社の設立 (一)申請の資料 1 提出資料 会社設立の提出資料のうち,最も重要なものは申請表と会社の定款である。以下では,申請表と 会社の定款の内容を纏めて説明する。
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 香港会社法 (1)申請表 申請表には全ての株主が署名しなければならず,申請書における主要な記載項目は以下のとおり である。 ① 会社の名称 ② 本店所在地 ③ 会社の種類 ④ 閉鎖会社に該当するか否かの記述 ⑤ 資本金及び株式の数 ⑥ 担保有限責任会社を設立する場合は,各株主は会社が清算する際に,承諾する負担金額 ⑦ 取締役の情報 ⑧ 会社登記の法令及び会社の定款を遵守する声明 ⑨ 申請書に署名する者が会社の取締役になる場合,当該署名者が取締役を担当する声明。また, 当該署名者が自然人である場合,満18歳以上であることとの声明をしなければならない(年齢声 明)こと ⑩ 「会社条例」に従って会社の定款に関する文書に署名したことを説明すること ⑪ 登記機関に提出する会社の定款は定款の副本の内容と同様であること (二)登記事項の開示 香港においては,香港登記機関は登記された情報を国民に公開している。国民は登記機関におい て会社の成立日,会社の種類,会社の名称等の情報を無料で調べることができる。香港「会社条例」 によれば,登記機関である登記処は合理的な時間内に保有する全ての資料の閲覧サービスを国民に 提供しなければならない。 登記機関は有償で会社成立の証書又は登記機関の保有する全ての情報の記録の副本を提供する。 また,裁判所は登記機関の保有している資料の謄写の提供を強制することができる(香港「会社条 例」305条2項)。 (三)登記の費用 会社設立の登記費用については,香港「会社条例」には明確な規定が存在する(香港「会社条例」 s304)。具体的には,資本金がある場合は,この会社の登録費用は1720香港ドルとなり,会社の申 請が認められない場合は,そのうち,1425香港ドルが返還される。 そのほか,資本金がある会社は資本金の千分の一の比率の金額を登記費用として支払わなければ ならない。但し,その金額は3000香港ドルを超えてはならないとされている。 上記の登記費用については香港財政司の司長(長官)は公報上に指令を公告することによって調 整することができる(香港「会社条例」360条3A 項)。 (四)会社の社判 香港においては,会社は社判を有しなければならない。さらに,会社の社判は金属の材料によっ て作らなければならない。 会社は社判の使用規則を作成することを強制されている。 また,社判を捺す必要がある場合は,会社の代表により契約書に社判が捺さなければならない。
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 (五)会社成立証書 会社の申請表及び会社の定款が登記された日から会社は成立するとされている。香港の登記処の 処長(香港登記機関の長官,香港特別行政区行政長官により任命)より会社成立証書が発行される。 当該証書は会社の成立を証明できる。 三 会社の定款 (一)会社定款に関する法改正 香港会社法制においては,2014年会社条例改正前には,会社の定款は「基本定款」と「付属定款」 との二種類に分けられ,会社は両方とも定めなければならないとされていた。2014年の改正香港「会 社条例」によれば,「基本定款」と「付属定款」が「定款」として一体化された。つまり,会社は「基 本定款」と「付属定款」を作成せずに,「定款」を定めれば足りるとされている。 「基本定款」には,会社の名称,株主の責任が有限であること,会社が登記した営業所の住所(香 港の住所),授権資本,目的を記載しなければならないとされていた。「付属定款」は会社内部の運 営に関する規則,つまり会社の自治に関する規則であり,たとえば,株主の人数制限,株式の譲渡, 取締役会,取締役の権限,株主総会,利益配当,秘書役等に関する規則である。ところで,「基本 定款」の必要記載事項である会社の目的条項は,1997年の改正で会社の能力外法理(ultra vires doctrine)に関する規定を廃止したことに伴い,それを記載する重要度が比較的低くなった。また, 会社の目的条項及び授権資本以外の「基本定款」の記載事項は,「付属定款」及び会社設立登記に 求められる登記申請書にも記載しなければならない。これらのことから,「基本定款」を存続させ る必要性は自ずと低くなった。そのため,2014年改正香港「会社条例」は「基本定款」を廃止し,「付 属定款」のみを残して,「定款(articles)」という用語にした。 (二)定款の記載事項 香港においては,定款における下記の絶対的記載事項以外については,モデル定款が用意されて いる(6) 。会社は当該モデル定款の規定の一部分または全部を採用することができる(7) 。また,当該モ デル定款の規定と異なる規定や,モデル定款の適用を排除することを会社の定款に記載しない限 り,当該モデル定款は会社の定款の一部分とみなされる(8) 。 会社定款の絶対的記載事項は次の通りである。 ① 会社の名称 香港においては,会社の名称には,英文表記あるいは中国語表記,または両方の併記が認められ る。英文表記は名称の最後に「limited」という表示をつけなければならず,中国語表記であれば, 「有限公司」という表示をつけなければならない(9) 。 ② 会社の住所 香港においては,会社は香港に住所を有しなければならない。また,その住所は会社の定款に記 載しなければならない。 ③ 会社の事業目的(Type of Business) 香港では,通常,定款上で事業目的の制限を入れていないので,基本的にはどのような事業も行 なえる(但し,旅行業,医薬品関係,教育業,不動産業,金融業,飲食業などは設立後に別途ライ (6) 香港「会社条例」40条。 (7) 香港「会社条例」79条。 (8) 香港「会社条例」80条。 (9) 香港「会社条例」102条。
珠江デルタ地帯における西洋近代法と伝統的宗法規範の対立と同化に関する研究 香港会社法
センス申請が必要である)。しかし,毎年更新する商業登記証(Business Registration Certifi cate) 上に記載するために,予め,主な業務だけは決定しておくのが一般的である。 ④ 株主の責任 株主の責任は有限であり,また,株主の責任は所有している株式の払込未了の部分を限度とする ことを記載しなければならない(10) 。 ⑤ 株式の出資金等 香港においては株主は自分の引き受けた株式の出資金を分割して支払うことが認められている。 そして,会社の定款には,会社が設立ときに発行する株式総数,設立時の株主が引き受けた株式の 数,設立時の株主が引き受けた株式について,払い込んだ金額及び未払い金額(未払い金額がある 場合),種類株式を発行する場合,当該種類株式に関する上記の内容を記載しなければならない(11) 。 また,香港においては最低資本金制度がないので,資本金は1香港ドル以上であれば認められる。 他方,香港においては授権資本制が認められることから,絶対的記載事項ではないが,会社が任意 に発行することができる株式の上限(授権資本)を会社の定款に記載することができるとされ る(12) 。 なお,法律の適用問題については,2014年改正香港「会社条例」の前に存在している会社に対し ては,2014年改正香港「会社条例」を適用せずに定款を修正しなくても認められるが,その場合は, 「基本定款」と「付属定款」が会社の定款とみなされることになる。 【追記】 本稿は,朱大明著『香港会社法』中国,法律出版社,2015年刊行の著者自身による日本語訳の一 部である。本研究計画推進のための資料として掲載する。なお,原著においては,中国人読者を対 象として豊富な注記が施されているが,本稿では,関連条文の指摘のみを注記の対象とした。 (10) 香港「会社条例」83条,84条。 (11) 香港「会社条例」85条1項。 (12) 香港「会社条例」85条2項。