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網状発熱体を用いた橋梁用融雪装置に関する検討

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Academic year: 2022

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網状発熱体を用いた橋梁用融雪装置に関する検討

 

○川田工業㈱ 正会員 内海  靖    ㈱コート              豆山  昌孝  川田工業㈱        上田  仁    ㈱ティーネットジャパン 正会員 高橋  英雄  川田工業㈱ 正会員 越後  滋    ㈱ティーネットジャパン        今井  明   

1.はじめに 

降雪地においては下路式橋梁の上弦材や上横構からの落雪,落氷による事故の危険性が指摘されている(写真- 1).これにたいし三角帽子形状の着雪防止工(写真-2)が設置される例があるが降雪状況によっては効果を十分に 発揮できない場合もある.また,電熱線や面状発熱体を用いた融雪装置もあるが使用電力といったコスト面の懸念も ある.そこで,ロードヒーティング向けに開発された廉価で発熱効率がよいといわれているホットネット工法を橋梁用 融雪装置に適用するため各種基礎的試験を行った.ここでは,その結果の一部について概要を報告する. 

 

       

写真-1  着雪した上横構      写真-2  着雪防止工の例   

2.ホットネット

ホットネットとは,繊細な炭素繊維を撚り合わせた遠赤外線発熱線を,50または100mmピッチで電極間に並列に 配線し,これを縦横2方向にネット状に設置したものである.このため個々の発熱線はあまり長くならず,発熱線の両 端に大きな電圧をかける必要がない.従来の発熱線による装置では線が長くなるため,敷設面積とともに附加すべき 電圧が増大し,そのために設備コストが増大しまた電源装置や敷設形状の設計に制約が生じる.これにたいしホット ネットは初期投資を抑えることができるとともに,並列度を調整することによって柔軟性のある設計が可能となる.また 発熱線がネット状であるため,万一断線が生じた場合でもその影響を最小限にとどめることができる. 

また,ホットネットでは交流電流を周期に応じて縦横2方向に分配しているため,電力を有効に利用し従来の電熱 を節約することができる. 

線や面状発熱体を用いた装置に比べ,大幅に電力量

 

カバープレート 

(アルミ板 t=3mm) 

ボトムプレート 

(アルミ板 t=3mm) 

断熱材 

(発泡ウレタン 5mm+スチロール 30mm) 

ホットネット 

(50mm ピッチ) 

写真-3  ホットネット試験体  図-1  試験体構成模式図 

【キーワード】:ホットネット工法,遠赤外線,融雪装置 

    川田工業㈱技術研究本部  Tel:03-3940-6071 

【連絡先】:〒114-0024  東京都北区西ヶ原 3-45-4

土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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6‑252

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3.降雪地試験

前述のホットネットを用いた融雪装置試験体を製作し(図-1写真-3),2002 年 12 月末から 2003 年 2 月まで富 山県の山間降雪地で融雪試験を実施した.降雪時における融雪状況と試験体内外の温度計測例を

発熱体を用いた試験体も設置した.その結果,

写真-4図-2 に示す.約2ヶ月に渡る試験から本試験体は 200W/㎡程度の消費電力で約 2cm/h の降雪に対する融雪能力を有 することが確認できた.また,初期の試験では融雪水により装置前縁につららが発生したが,縁端にも発熱線を敷設 するよう改良を行い写真のようにつららの発生を完全に防止できた. 

なお,比較のために単線の発熱線を縦横に敷設した試験体と面状

線および面状発熱体の融雪能力はホットネット試験体に比べ若干高かったが,融雪能力/使用電力比はホットネ ットを用いた試験体のほうが大きかった. 

-5 0 5 10 15

14:09 14:38 15:08 15:38 16:08 16:40 17:10 17:40 18:10 18:40

ホットネット表面 ホットネット内部 外気温

      写真-4  降雪時の融雪状況      図-2  降雪時の試験体温度計測例(2003.2/3) 

.恒温室試験

結果から,ホットネットを使った融雪装置が小電力でも ある程度の融雪能力を有することが確認されたが,ドカ雪のような降雪に

表面到達温度は,断熱材,保温材の材質にはさほ ど

り変動しないことがわかったが(図-3),この

.まとめ

試験で,ホットネットを用いた融雪装置の基礎的な特性を把握することができた.特に,橋梁部材に対し

融雪装置のみならず鋼床版凍結防止工としての利用も検討していきたい. 

  4

降雪地試験の

も対処するためにはより高い融雪能力が求められる.そこで4cm/h 程度 の降雪にも対応できることを目標に,発熱体や回路を改良し,様々な材 質の断熱材,保温材,カバープレートを使用した比較試験を大型恒温 室でおこなった. 

その結果,試験体

影響されないが,橋梁部材を想定して試験体を取り付けた鉄骨へ伝 達し逸散する熱の影響の方が大きいことが判明した.また,室温を変え て表面到達温度を測定した結果,表面到達温度と室温の温度差はあま

温度差は融雪能力の1つの指標になると思われる.試験体と取り付け部材との密着を避けた場合,この温度差は最 大 18℃まで達しており,降雪時試験におけるこの温度差が10℃弱であったことを考えれば,この装置の融雪能力は ほぼ2倍近くまで改善されたものと推測される. 

0 2 4 6 8 10 12 14 16

-10 -8 -6 -4 -2 0

室温℃

温度

表面温度 温度差

降雪量    約 1cm/h   2cm/h   1cm/h (総降雪量 6cm)

使用電力:196W/㎡

図-3  室温と表面到達温度の差

  これまでの

断熱効果の高い取り付け方法を用いれば,十分実用可能と推測される.また,ホットネットは小電力で動作可能であ り,表面温度をアクティブ制御することで敷設面積が大きくなっても総電力を大幅に抑えることができるため,今後は

土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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