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三 浦 半 島西 岸 の小 規 模 な ポケ ッ トビー チで の海 浜変 形 の実態

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Academic year: 2022

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(1)海 岸 工 学 論 文集,第55巻(2008) 土 木 学 会,711‑715. 三 浦 半 島西 岸 の小 規 模 な ポケ ッ トビー チで の海 浜変 形 の実態 Beach. Changes. on Small-scale. Pocket. Beaches. Located. on West Shore. 宇 多 高 明1・ 高 村 光 雄2・ 藤 元 和 雄3・ 中 西 史 一. of Miura. Peninsula. ・壱 岐 信 二5・ 石 川 仁 憲6. Takaaki UDA, Mitsuo TAKAMURA, Kazuo FUJIMOTO, Fumihito NAKANISHI Shinji IKI and Toshinori ISHIKAWA Beach changes of five pocket beaches located on the west shore of Miura Peninsula were investigated through the comparison of aerial photographs and bathymetric survey data. The clockwise rotation of the shoreline was observed on each beach, resulting in shoreline recession in the north part of the beach, whereas accretion in the south part. It was found that a port breakwater or a river mouth jetty was extended at the south end of the pocket beach under the conditions of the oblique wave incidence from the southwest. To mitigate both beach erosion in the north part and accretion in the south part, sand recycling is required.. 1.. は じ め に. 2.. 三 浦 半 島西 岸 は多 くの 岬 と入 江 を有 す る複 雑 な海 岸 線. 研 究 対 象 海 岸 の概 況. 対 象5海 岸 の う ち逗 子 海 岸 は 最 北 端 に,初 声 海 岸 は南. か らな り,沿 岸 に は数 多 くの ポ ケ ッ トビー チ を発 達 させ. 端 に 位 置 して い る.こ の間,北. か ら順 に堀 内 ・秋 谷 ・秋. て い る.こ れ ら の ポ ケ ッ トビ ー チ は,小 河 川 か らの 流 入. 谷 漁 港 の各 海 岸 が 位 置 す る.各. ポ ケ ッ トビー チ の規 模 と,. 土 砂 や沿 岸 に 発 達 す る 海 食 崖 の崩 落 土 砂 な ど に よ って 形. ポ ケ ッ トビー チ 中 央 に お け る平 均 汀 線 へ の 法 線 の方 向角. 成 さ れ た もの で あ って,流 入 河 川 の 規 模 が い ず れ も小 さ. は表‑1の よ うで あ る.ポ ケ ッ ト ビー チ の規 模 は いず れ も. い た め に海 浜 の規 模 も小 さ いが,そ. 小 規 模 で あ り,最 大 は秋 谷 海 岸 の1.6kmで あ る.こ. れ ら は長 い 間 安 定 的. に存 在 して き た.し か し近 年 で は これ らの ポ ケ ッ ト ビー. の 海 岸 の う ち,秋. チ で も侵 食 が 目立 って い る.侵 食 要 因 と して は,わ が 国. 調 べ る た め に,2006年12月. の他 地 域 の 海 岸 と同 様(宇 多,2004),沿. 粒 度 分 析 を 行 っ た.サ. 岸 域 に 造 られ た. れら. 谷 海 岸 を 除 く4海 岸 の海 浜 構 成 材 料 を に は汀 線 砂 を サ ンプ リ ン グ し. ンプ リ ング地 点 数 は逗 子 海 岸 が3,. 各 種 構 造 物 に よ る影 響 が 顕 在 化 した こ と や,河 川 か らの. 堀 内 海 岸 が2,秋. 谷 漁 港 海 岸 が1,初. 流 入 土 砂 量 の減 少 な どが 考 え られ る.将 来 的 に これ らの. 地 点 で あ る.こ れ らの サ ン プ リ ン グ地 点 は,後 述 す る各. ポ ケ ッ ト ビー チ を 健 全 な形 で残 す に は,こ れ らの 侵 食 要. 地 域 の最 新 の 空 中写 真 に示 す.南 端 の 初 声 海 岸 を 除 けば. 因 を 整 理 し,そ れ に適 した対 策 を 立 て る こ とが 必 要 とさ. 汀 線 砂 の 中 央 粒 径 は ほ ぼ0.3mmで. れ る.こ の こ とか ら,本 研 究 で は図‑1に 示 す よ う に,三. 方,初. 声 海 岸 で は0.6〜1.0mmの. 声 海 岸 が2,の. 細 砂 中砂 か らな る.一 中 砂 粗 砂 か らな る.. 浦 半 島 西 岸 に位 置 す る逗 子 ・堀 内 ・秋 谷 ・秋 谷 漁 港 海 岸 と と も に三 浦 半 島 先 端 部 に位 置 す る初 声 海 岸 を 選 び,こ れ ら5海 岸 の 事 例 よ り三 浦 半 島 西 岸 で の海 浜 変 形 に つ い て 空 中 写 真,深. 浅 測 量 デ ー タを も と に 総 括 的 に論 じ る.. これ らの うち 秋 谷 海 岸 に つ い て は詳 細 な 分 析 が 済 ん で い る(宇多 ら,2007)の. で,こ こで は逗 子 ・堀 内 ・秋 谷 漁 港 ・. 初 声 海 岸 に つ い て具 体 的 検 討 を進 め る.. 1正 会 員. 2神 3神 4神 5ア 6正 会 員. 財団法人土木研 究 センター理事 な ぎさ総合 研究室長兼 日本大学客員教授理 工学部海洋 建築工学科 奈川県横須賀土木事務所前河川砂 防部長 奈川県横須 賀土木事務所河 川砂防部河川 砂防課長 奈川県横 須賀土木事務所 河川砂防部河 川 砂防課副技幹 ジア航測(株) 工修(財)土 木研究 セ ンターな ぎさ総合研究 室主 任研究員. 図‑1. 工博. 表‑1. 合 計8. 調査 位 置図. ポ ケ ッ トビー チ の 方 向角.

(2) 712. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 同様 な 特 徴 が読 み 取 れ る.ま た,1995年. 3. 個 別 海 岸 の 事 例 検 討. か ら2000年 ま で. に建 設 さ れ た葉 山 港(新 港)の 防 波 堤 の す ぐ北 側 に も堆 積. (1) 逗 子 海 岸. 域 が 集 中 して い る.図. よ り この 間 の堆 積 量 は約8,000m3,. 逗 子 海 岸 は 図‑1に 示 した よ う に両 端 を 大 崎 と鐙 摺 ノ鼻. 侵 食 量 は約51,000m3で. あ る.以 上 の よ う に,逗 子 海 岸 南. (あ ぶ ず る の はな)に 挟 ま れ た 奥 深 い ポ ケ ッ ト ビー チ で あ. 部 で 堆 積 傾 向 とな っ た の は,ポ ケ ッ トビー チ の 南 端 部 に. るた め に長 い 間 安 定 して い た が,1996年. 葉 山 港(新 港)の 防 波 堤 が 建 設 さ れ た 結 果,波. に南 側 の岬 の 先. の遮蔽域 が. 端 部 に葉 山 港 の 防 波 堤 が建 設 され て か ら海 浜 変 形 が 著 し. 形 成 され,そ. くな っ た.ま た,ポ. こ とに よ る.こ の よ う に逗 子 海 岸 南 部 で は砂 が 堆 積 し,. ケ ッ トビ ー チ南 端 部 の 岬 の陰 に は 田. 越 川 が 流 入 して い る.図‑2は 1954〜2005年. 空 中 写 真 に よ る逗 子 海 岸 の. の 変 遷 を示 す.1954年. に は,海 岸 線 に沿 っ. れ に 伴 って 海 岸 南 部 が 波 の遮 蔽 域 に入 った. 逆 に 北 部 で は侵 食 され て,ポ. ケ ッ ト ビー チ の 汀 線 の時 計. 回 りのrotationが起 きた.. て 幅50mの 砂 浜 が 延 びて い た.南 端 に流 入 す る田 越 川 の 河 口 で は砂 州 が 沖 向 き に大 き く延 び,鳥 嘴 状 デ ル タ が 発 達 して い た.ま た 当 時 の汀 線 の 沖 合 に は緩 勾 配 の極 浅 海 底 が 広 が って お り,汀 線 と この 極 浅 海 底 の 沖 合 の外 縁 線 の な す 幅 は北 部 で は狭 く,南 部 の 田越 川 河 口へ と 向 か っ て 広 が り,P付 近 で の最 大 幅 は100mに 達 して い た.こ. の. よ う に1954年 に は 汀 線 沖 に 細 粒 の 土 砂 が堆 積 し,緩 勾 配 の 海 底 面 が あ った こ とが 分 か る.さ. らに 田 越 川 河 口 で は. 右 岸 側 か らの 河 口 砂 州 の発 達 が 著 し く,河 川 流 が 大 き く 狭 め られ て 海 へ と流 入 して い た.1973年. で は,既 に 田越. 川 河 口の 右 岸 導 流 堤 と浄 水 管 理 セ ンタ ー の 埋 立 地 が 完 成 して い た.1954年. に は 田越 川 河 口で は右 岸 砂 州 が 河 道 内. に伸 び 川 幅 が狭 め られ て い た が,導 流 堤 の 建 設 と同 時 に 行 わ れ た掘 削 に よ って 川 幅 が 大 き く広 げ られ た.ま. た北. 端 の 岩 礁 を 取 り巻 くよ う に 国 道134号 が 造 られ た.1996 年 で は,1973年. と比 較 して そ れ ほ ど大 き な 変 化 が 見 られ. な い が,北 部 で の 汀 線 後 退 が 目立 ち始 め た.2005年. で は,. 図‑2. 逗 子 海 岸 の 空 中 写 真(1954〜2005年). 田越 川 河 口導 流 堤 か ら北 側 に0.4kmま で の 区 域 に お い て 汀 線 が 前 進 し,こ れ と対 照 的 に 北 部 で は汀 線 の 後 退 が 起 き た. 図‑3は,1954年 あ る.1973年. を 基 準 と した2005年 ま で の 汀 線 変 化 で. ま で で は 田越 川 河 口 隣 接 部 を 除 い て 河 口導. 流 堤 か らX=0.68kmま. で の 区 間 で 汀 線 が 前 進 す る一 方,. そ の北 側 で は汀 線 が 後 退 して い た.1996年 で あ った が,2005年. も同 様 な 傾 向. に は海 岸 北 部 で の 汀 線 後 退 量 と南 部. 図‑3. 逗 子海 岸 の汀線 変化(1954年 基 準). で の前 進 量 が 増 大 し,最 大 前 進 量 は20mと な っ た. 次 に,深 浅 測 量 デ ー タ を も とに 沿 岸 方 向 に100〜200m, 岸 沖 方 向 に10m間 隔 で 分 割 し,海 底 地 盤 高 の変 化 を 算 出 した.図‑4は,1988年. を 基 準 と した2006年 ま で の 海 底 地. 形 変 化 量 の 分 布 を2006年 の 深 浅 図 と と も に示 す.逗 子 海 岸 北 部 の 水 深4m以. 深 に は 複 雑 な形 状 の岩 礁 が あ る た め. そ こ で の 地 形 変 化 に つ い て は正 確 な 判 断 は難 しい.一 方, 水 深 ほ ぼ3mま で の等 深 線 は汀 線 と ほ ぼ平 行 に 延 び て い る こ とか ら,沿 岸 漂 砂 に 起 因 す る地 形 変 化 は 水 深 ほ ぼ3 m以 浅 で 活 発 と考 え られ る.こ れ を 考 慮 す れ ば,逗 子 海 岸 の 中央 〜 北 部 で は侵 食 傾 向 で あ る の に対 し,田 越 川 河 口 の東 側 隣 接 部 で は堆 積 傾 向 で あ り,汀 線 変 化 図 と ほぼ. 図‑4. 逗 子 海 岸 の 地 形 変 化 量(1988年vs.2006年).

(3) 三 浦半 島西 岸 の小規 模 なポ ケ ッ トビーチで の海浜 変形 の実 態 6,000m3,航. (2) 堀 内海 岸 堀 内 海 岸 は逗 子 海 岸 の 南 側 に位 置 し,北 端 を葉 山 港 に. 713. 路 浚 渫 を 除 く侵 食 量 は約10,000m3で あ る.. 以 上 の よ うに,堀. 内海 岸 の 海 浜 変 形 は主 と して 南 端 の. よ り,ま た南 端 を森 戸 川 河 口 に 隣 接 す る岬 に よ って 区 切. 森 戸 川 河 口導 流 堤 と海 岸 北 部 にお け る不 透 過 性 の長 さ50. られ て い る.海 岸 線 は ほ ぼ南 北 方 向 に伸 び る.逗 子 海 岸. mの 離 岸 堤 の建 設 に伴 って そ の 背 後 に波 の遮 蔽 域 が 形 成. で は砂 浜 が 連 続 的 に 延 びて い た の に 対 し,堀 内海 岸 で は. され た結 果,遮. 海 岸 線 北 部 に多 くの 岩 礁 が 露 出 す る点 に違 い が あ る.全. す る と い う特 徴 を 有 して い る.と. 体 的 に見 る と,南 端 の 突 出 した 岬 の 北 側 に フ ッ ク状 の汀. は南 側 に あ る岩 礁 自体 の造 る波 の遮 蔽 域 か ら20m突 出 し. 線 が 形 成 さ れ て い る.. たの み で あ るが,波. 図‑5は,1954〜2005年. の海 岸 線 の 変 遷 で あ る.1954年. 蔽 域 の外 側 が 侵 食 さ れ,遮 蔽 域 内 で堆 積 くに 森戸 川 河 口導 流 堤. の 入射 方 向 が 南 寄 りで あ る こ とか ら. 導 流 堤 の北 側 に大 き な 波 の 遮 蔽 域 を 形 成 させ る結 果 と な. で は,葉 山港(本 港)部 分 を 除 け ば,海 岸 線 に は規 模 の大. り,そ の影 響 が 森 戸 川 の 北 側 に大 き く及 ん だ と考 え られ. きな 施 設 も設 置 され て お らず,手 づ か ず の海 岸 状 況 を示. る.. して い た.た. だ岩 礁 帯 南 端 部 のAで は 斜 め に突 堤 が 造 ら. れ て い た.さ. らに 森 戸 川 河 口 か らA付 近 の 岩 礁 に至 る 区. 間 で は 幅30〜50mの. 前 浜 が広 が っ て い た.森 戸 川 は大 き. く蛇 行 して 岬 の 陰 か ら海 に 注 いで い た.南 部 で の相 対 的 に広 い前 浜 と対 照 的 に北 部 で は岩 礁 が露 出 し,そ の 陸 側 に狭 い前 浜 が あ る の み で あ っ た.1973年. で は,葉 山 港 の. 南 側 に は葉 山 マ リー ナ が建 設 さ れ た だ けで は な く,新 た にBに 延 長30mの. 斜 め 離 岸 堤 が 伸 ば さ れ た.離. 岸 堤Bは. 岩 礁 上 に造 られ た が,波 の 遮 蔽 効 果 が 高 ま っ た た め そ の 背 後 の舌 状 砂 州 の発 達 を 促 した.ま た 森 戸 川 河 口 に は約 100mの 右 岸 導 流 堤 が 建 設 され た.導 ま で伸 ば され た結 果,そ. 流堤 が岬 の陰 の外. の 北 東 側 で 波 の遮 蔽 効 果 が 上 昇. し汀 線 の 前 進 を招 い た.1996年. で は,葉 山 港(新 港)の 斜. め 防 波 堤 が 新 設 さ れ る と と もに,海 岸 中 央 部 に お いて 離 岸 堤Bが100mま. で 延 長 され,同. 堤Cが 建 設 さ れ た.こ. 時 にA,Bの 間 に別 の 離 岸. の 間 も森 戸 川 河 口 の 北 側 隣 接 部 で. の 汀 線 の 前 進 は 続 い て い る.2005年. で は,離 岸 堤A,B,C. に 加 え て 新 た にDが 建 設 さ れ た.離. 岸 堤Dの 背 後 で は大. きな 舌 状 砂 州 が 形 成 され た が,そ. れ に要 す る 砂 は突 堤A. の 背 後 お よ び 離 岸 堤Dの 北 側 隣 接 部 か ら運 び込 ま れ た. ま た 南 側 で は,森 戸 川 河 口右 岸 導 流 堤 建 設 の 影 響 が 強 く 現 れ,最. 大20mの 汀 線 前 進 が 起 き た.こ. れ に 要 す る砂 は. 北 部 の海 岸 か ら運 び込 ま れ た. 図‑6は1954年. か ら2005年 ま で の汀 線 変 化 で あ る.汀 線. は,海 岸 北 部 に建 設 さ れ た 離 岸 堤 周 辺 は別 と して,中 央 部 の岩 礁域 を 境 と して 北 部 で は後 退,南. 部 で は前 進 傾 向. に あ る.汀 線 が 最 も前 進 した の は離 岸 堤 背 後 のX=1.46k mで2005年. ま で に22m前 進 した.ま. す るX=2.4km地. 図‑5. 堀 内 海 岸 の 空 中 写 真(1954〜2005年). た森戸川 河 口に隣接. 点 で も20m前 進 して い る.逆. に汀線 の. 後 退 が 著 しい の は,岩 礁 域 と葉 山 港 の 南 側 隣 接 域 で あ っ て そ れ ぞ れ 約10m後 退 して い る. 図‑7は,1999年. か ら2006年 ま で の 海 底 地 形 変 化 量 の平. 面 分 布 と2006年3月 の 深 浅 図 を 示 す.堀 以 浅 が 侵 食 さ れ,森. 内 海 岸 の 水 深5m. 戸 川 河 口 に 隣 接 す る水 深3m以. 集 中 的 な堆 積 が 生 じて お り,こ の 結 果 は,図‑7に 汀 線 変 化 と調 和 的 で あ る.図. 浅に. 示 した. よ り こ の 間 の 堆 積 量 は約. 図‑6. 堀 内海岸 の汀 線変 化(1954年 基 準).

(4) 714. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 図‑9 図‑7. 秋 谷漁港 海岸 の 汀線変 化(1954年 基 準). 堀 内 海 岸 の 地 形 変 化 量(1999年vs.2006年). (4) 初 声 海 岸 初 声 海 岸 は三 浦 半 島 南 端 に 近 い場 所 に位 置 す る.南 側 に西 ノ崎 が 延 び,そ の 北 側 に フ ッ ク状 の 汀線 が 延 び て い (3) 秋 谷 漁 港 海 岸. る点 は,堀 内海 岸 と類 似 して い る.初 声 海 岸 の 南 端 に は. 秋 谷 漁 港 海 岸 は,立 石 の 岩 盤 域 と秋 谷 漁 港 の あ る小 規. 初 声 漁 港 の 防 波 堤 が 延 び て い る.図‑10は,空. 中写真 に. 模 な 岬 に 挟 ま れ た延 長 約0.6kmの ポ ケ ッ トビ ー チ で あ り,. 基 づ く1954年 か ら2005年 ま で の海 岸 線 の変 遷 で あ る.初. 海 岸 の 南 端 に は前 田 川 が 流 入 し,河 口左 岸 の 前 面 に秋 谷. 声 海 岸 は ほ ぼ南 西 方 向 を 向 い た ポ ケ ッ トビー チ で あ っ て,. 漁 港 が 位 置 して い る.海 岸 北 部 に は岩 盤 が 露 出 して い る.. 南 側 の 岬 が 大 き く突 出 して い る た め 北 向 き に フ ッ ク状 と. 図‑8は1954〜2005年. な って い る.北 端 は 黒 崎 の 鼻 で 区切 られ て い るが,北 端. の 海 岸 線 の 変 遷 で あ る.1954年. 海 岸 線 に構 造 物 はな く自然 状 態 で あ っ た.1973年. では. で は岬. の 岬 か ら南 に500mま. で は 岩 盤 が 露 出 して い る.ま. た海. の北 端 に秋 谷 漁 港 の コ の字 形 防 波 堤 が 建 設 さ れ る と と も. 岸 中 央 部 に も い くっ か の 岩 礁 が 存 在 す る.1954年. に,立 石 の 南 東 側 隣 接 部 の海 浜 に駐 車 場 が 造 られ た.そ. 部 の海 浜 は最 大80m幅. の後 秋 谷 漁 港 は1985年 まで に南 側 に 大 き く拡 張 され た.. 初 声 漁 港 位 置 に あ る岩 礁 上 に は長 さ50mの 防 波 堤 が 延 び. 1996年 に は拡 張 さ れ た 漁 港 防 波 堤 の 北 側 に波 の 遮 蔽 域 が. て い た が,南 側 の 岬 の 陰 に 入 って い た た め そ の影 響 は小. 当時南. の 海 浜 地 が 広 が って い た.ま た 現. 形 成 さ れ た こ と が見 て とれ る.こ れ に よ っ て立 石 の 南 側. さか っ た.1973年. 隣 接 部 で 汀 線 が 後 退 し,秋 谷 漁 港 に よ る波 の遮 蔽 域 で は. 見 られ な い が 前 浜 は狭 ま った.こ. 砂 が 堆 積 して 汀 線 が前 進 した.2005年. 利 用 が 進 み従 来 の 海 浜 地 ま で 各 種 施 設 が 進 出 した た め で. で も ほ ぼ 同 じ状 況. を呈 す る.. あ る.1996年. 図‑9は,1954年. に は1954年 の海 岸 線 と ほ と ん ど変 化 が の理 由 は,背 後 の土 地. で は初 声 漁 港 の 防 波 堤 が伸 ば され た結 果,. を基 準 と した2005年 まで の汀 線 変 化 を. 防 波 堤 の背 後 で は砂 が 堆 積 して 汀 線 が 前 進 したが,海 岸. 示 す.経 年 的 に海 岸 北 部 で は汀 線 が後 退 し,南 部 の 秋 谷. 北 部 の 岩 礁 帯 との 境 界 付 近 を 中 心 と して 汀 線 の 後 退 が生. 漁 港 の防 波 堤 に よ る波 の 遮 蔽 域 で は汀 線 の 前 進 が 起 きた.. じた.2005年. 観 察 さ れ た現 象 は,逗 子 海 岸,堀. 堤 背 後 の 波 の遮 蔽 域 内 で は 汀線 の 前 進 が 見 られ るが,そ. 内海 岸 の 場 合 と 同様 で. あ る.. に な る と こ の特 徴 が 一 層 顕 著 とな り,防 波. の ほ か の 大 部 分 で 汀 線 が 後 退 した.な 波 堤 は,1990年 全 長 が190mと. お,初 声 漁 港 の 防. か ら1994年 に一 文 字 堤 が 急 速 に 伸 ば さ れ, な っ た.ま. た 初 声 漁 港 で は浚 渫 も行 わ れ. て お り,浚 渫 量 は表‑2の よ うで あ る.1990年 の 間 に合 計 で4,561m3の 浚 渫 が 行 わ れ,浚. か ら1993年. 渫 土 砂 は城 ヶ. 島 沖 約10.5kmに 捨 て られ た. 図‑11は1954〜2005年. の 汀 線 変 化 で あ る.初 声 海 岸 に. あ って もポ ケ ッ トビー チ南 端 にお け る防 波 堤 の建 設 に伴 っ て 汀 線 に は時 計 回 り のrotationが生 じ た.北. 部 の最大 汀. 線 後 退 量 は15m,南. 部 の初 声 漁 港 で の前 進 量 は30mで あ. る.図‑12は,2003年. を基 準 と した2007年 ま で の 地 形 変. 化 量 の平 面 分 布 と2007年2月 の 深 浅 図 で あ る.ポ. ケット. ビー チ の 北 部 で の 侵 食 と南 部 で の 堆 積 が 対 を な して い る 図‑8. 秋 谷 漁 港 海 岸 の 空 中 写 真(1954〜2005年). こ とが 分 か る.図. よ り こ の 間 の堆 積 量 は約4 ,000m3,侵. 食 量 は約12,000m3で あ る..

(5) 三 浦半 島西 岸 の小規 模 な ポケ ッ トビーチで の海浜 変形 の実 態. 図‑13 図‑10. 初 声 海 岸 の 空 中 写 真(1954〜2005年). 表‑2. 初声漁港 の浚渫 実績. 一方. 715. 三浦 半 島西岸 で起 きた侵食堆 積機 構 の模式 図. ,対 象 とす る5ポ ケ ッ ト ビー チ の う ち4海 岸 で は 流. 入 河 川 が ポ ケ ッ ト ビー チ の 南 端 に流 入 して い る.三 浦 海 岸 西 岸 で は 地 形 的 理 由 か ら卓 越 波 浪 は 南 寄 りか ら入 射 す る.こ の た め 宇 多 ら(1997)が 示 した機 構 か ら,流 入 河 川 は南 端 の 岬 の 陰 の波 の 遮 蔽 され る場 所 で の み 安 定 的 に 流 入 可 能 で あ る.ま た これ らの 河 川 か らの 供 給 土 砂 は これ らの ポ ケ ッ ト ビー チ の 海 浜 構 成 材 料 とな る.一 方,港. 湾. や 漁 港 はポ ケ ッ トビー チ の 南 端 の 岬 に 立 地 さ れ た.こ れ に よ って 防 波 堤 の北 側 隣 接 部 に は新 た な 波 の遮 蔽 域 が 形 成 さ れ,そ の 外 側 へ と供 給 土 砂 が移 動 で きず,土. 砂 は従. 来 以 上 に 河 口周 辺 に堆 積 しや す くな っ た と考 え られ る. こ の よ うに して 堆 積 した 土 砂 は漁 港 や 港 湾 を維 持 す る上 で の 障 害 物 と な る の で,浚 渫 を行 う必 要 が 高 ま る.し か し浚 渫 土 砂 の 処 分 を 続 け る と ポ ケ ッ ト ビー チ全 体 の 土 砂 図‑11. 初 声海 岸 の汀線 変化(1954年 基準). 量 の減 少 を 招 く こ とに な る. 5. ま と め 三 浦 半 島 西 岸 の ポ ケ ッ ト ビー チ で は,南 端 に 漁 港 等 が 建 設 され た た め遮 蔽 域 が 形 成 さ れ,南 向 き の沿 岸 漂 砂 に よ って ポ ケ ッ トビー チ の北 部 で侵 食,南 部 で堆 積 が 進 む とい う現 象 が 起 きた.今 後 ポ ケ ッ ト ビー チ を健 全 な 形 で 保 ち,か っ 漁 港 や 港 湾 の 維 持 を 図 る た め に は,河 川 か ら. 図‑12. 4. 考. 初 声 海 岸 の 地 形 変 化 量(2003年vs.2007年). 利 用 す る こ と が必 要 で あ る.. 察. 三 浦 半 島 西 岸 の ポ ケ ッ トビ ー チ の うち,本 研 究 で 取 り 上 げ た4海 岸 と宇 多 ら(2007)で 検 討 を加 え た秋 谷 海 岸 は いず れ の場 合 に もポ ケ ッ トビ ー チ の南 端 に港 湾 ・漁 港 の 防 波 堤,ま. た は河 口導 流 堤 が 伸 ば さ れ,そ れ に よ って 波. の遮 蔽 域 が 形 成 さ れ た 結 果,南. 向 きの 沿 岸 漂 砂 が励 起 さ. れ て ポ ケ ッ ト ビー チ の 北 部 で 侵 食 が,南 部 で 堆 積 が 進 む と い う現 象 が 起 き た.こ れ が 三 浦 半 島 西 岸 で 起 きた 侵 食 堆 積 の 主 因 で あ る.こ き る.. 流 入 し 波 の 遮 蔽 域 に 堆 積 した 土 砂 を 浚 渫 後 リサ イ ク ル. の 機構 は 図‑13の 模 式 図 に要 約 で. 参. 考. 文. 献. 神 奈 川県 (2007):「 平 成18年 度 海岸 高 潮対 策工 事 (委託)(県 単)(そ の4)」 報 告書, 平成19年3月. 宇 多 高 明 (2004):「 海 岸 侵 食 の 実 態 と解 決 策 」, 山海 堂, p.304. 宇 多 高明 ・高 村光 雄 ・久保 田隆 司 ・石 川 謙作 ・三 波俊 郎 ・石 川 仁 憲 (2007): 神 奈川 県秋 谷 海岸 の侵 食機 構 と養 浜材 の 条 件,海 洋 開発 論文集, 第23巻, pp.1099‑1104. 宇 多 高 明 ・酒 匂敏 次 ・野 村光 寿 (1997): ポ ケ ッ トビー チに流 入 す る中小 河川 の河 口位 置 の決定 メカニ ズ ムと河 口処理, 水工学 論文 集, 第41巻, pp.863‑870..

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参照

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