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資料1-1

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(1)

令和元年度キョン防除事業実施結果

1.防除事業の実施結果

事業名 防除委託(単価契約) 防除委託(防除市街地)(単価契約)

事業者 (株)奥山工務店・(有)久城造園土木 (株)外来生物 目的 島内全域を対象として、張り網、わな、

銃器により、捕獲を実施する。

市 街 地 周 辺 地 域 で の キ ョ ン の 捕 獲 及 び 既存柵の点検を行う。

期間 H31/4/1~R2/3/31 H31/4/1~R2/3/31 主な

内容

・張り網、わな、誘導柵、細分化網等の 設置、巡回、補修、撤去等

・銃器による捕獲

・箱わな、張り網、誘導柵の設置、巡回、

補修、撤去等 実施

範囲

島内全域(銃器捕獲事業(防除その 1,

2,3)を実施していない地域)

結果 ・銃器1,016頭

・張り網:1,379頭

・くくりわな:101頭

そ の 他 、 死 体 回 収 等 を 含 め て 合 計 で

2,667頭を捕獲した。

※台風被害により、一時捕獲を中止。

・箱わな及び張り網により74頭 その他、死体回収等を含めて合計で 92頭を捕獲した。

※台風被害により、一時捕獲を中止。

区画 捕獲頭数

28-8 23

29-8 9

30-8 50

その他 10

資料1-1

(2)

事業名 防除その 1 及び防除その 1 の 2 防除その 2 及び防除その 2 の 2 事業者 (株)野生動物保護管理事務所 (一財)自然環境研究センター

目的 キョンの生息密度の低下を図るため、分断柵や細分化網を活用して銃器による追い 込み捕獲を実施する。

期間 その1 H31/4/1~R/7/31 その1の2 R 元/8/1~R2/3/31

その2 H31/4/1~R元/7/31 その2の2 R 元/8/1~R2/3/31 内容 ・捕獲人工数

その1、その1の2それぞれ 7名以上8日程度×4回以上

・捕獲人工数

その 2、その2の2それぞれ 7名以上8日程度×4回以上

実施 範囲

結果 ・銃器による追い込み捕獲:139頭 その他、死体の回収等により、

合計181頭を捕獲した。

※台風被害により、9月~12月は捕獲を 中止。

・銃器による追い込み捕獲:249頭 その他、死体の回収等により、

合計300頭を捕獲した。

※台風被害により、9月~12月は捕獲を 中止。

区画 捕獲頭数

29-2 37

29-7 7

30-1 64

31-2 36

31-4 34

その他 3

区画 捕獲頭数

29-1 61

29-4 66

30-2 59

30-11 62

31-1 33

31-5 19

(3)

事業名 防除その 3 及び防除その 3 の 2 捕獲コーディネーター 事業者 (有)久城造園土木 合同会社AMAC

目的 キョンの生息密度の低下を図るため、分 断 柵 や 細 分 化 網 を 活 用 し て 銃 器 に よ る 追い込み捕獲を実施する。

各事業の調整、助言及び指導を行い、防 除 事 業 が 円 滑 に 進 む よ う な 調 整 役 を 担 う。

期間 その3 H31/4/1~R元/7/31

その3の2 R 元/8/1~R2/3/31 H31/4/1~R2/3/31 内容 ・捕獲人工数

その3 :7名以上5日間×10回以上 その3の2:7名以上 5日間×6回以上

・細分化網を設置

・捕獲のコーディネート(捕獲戦術等の 立案、検証、関係事業者間の調整、助 言及び指導、工程会議の運営)

・銃器の安全管理基準案の作成

・市街地周辺地域における捕獲戦術の立 案及び指導等

実施 範囲

結果 ・銃器をによる追い込み捕獲:219頭 その他、死体の回収等により、

合計 286頭を捕獲した。

※台風被害のため、9 月~1 月は捕獲を 中止。

・各防除事業間の調整、助言及び指導、

捕獲実績の整理や分析等を実施。

・銃器の安全管理基準案を作成

・市街地周辺における誘導柵設置場所の 設計等を実施。

区画 捕獲頭数 区画 捕獲頭数

29-2 42 30-12 42

29-3 39 31-3 36

29-4 42 31-8 62

30-9 23

(4)

事業名 土地使用承諾業務 防除柵設置工事(単価契約)

事業者 (株)大進測量設計 (有)ジャスティス 目的 キ ョ ン の 防 除 を 実 施 す る た め の 土 地 使

用について地権者情報を整理し、承諾を 得るための補助作業を行う。

キ ョ ン の 移 動 を 防 ぐ と と も に 銃 器 捕 獲 事業を効果的に進めていくために、島全 体を大きく区切る柵を設置していく。

期間 H31/4/1~R2/3/31 H31/4/1~R2/3/31 内容 ・承諾書を得るための補助作業(説明会

の開催案内・承諾書類の発送等)

・承諾状況図の作成、データベース更新

・鉄筋柱、単管柱を用いて高さ 1.5m 程 度の分断柵を設置する。

実施 範囲

結果 台風被害により、予定していた範囲のう ち、北部地区(泉津、岡田、元町)に限 定して業務を実施。

・約10km新設(赤線部分。)

・台風により多数損壊した。

分断柵設置状況

平成 30年度までに設置 令和元年度設置

令和元年度実施 令和元年度未実施

(令和2年度に延期)

(5)

事業名 細分化網設置委託(単価契約) 細分化網復旧作業委託(単価契約)

事業者 (株)栄代 (有)久城造園土木

目的 銃 器 捕 獲 事 業 を 効 果 的 に 行 っ て い く た めに、細分化網の設置等を行う。

台風被害からの復旧作業を行い、各防除 事業の捕獲環境を整備する。

期間 H31/4/1~R2/3/31 R元/12/5~R2/3/31 内容 ・既存立木を用いて高さ 1.2m 程度の細

分化網を設置

・細分化網の修繕及び撤去

・支障木処理等

実施 範囲

結果 ・新設した細分化網(赤線部分)

・台風により多数損壊した。

・補修した細分化網(青線部分)

倒木処理 約400箇所 網補修 約100箇所

細分化網補修済

(6)

事業名 特定外来生物(キョン)防除対策運営管 理調査業務

事業者 (一財)自然環境研究センター

目的 各 種 調 査 を 行 い キ ョ ン の 生 息 状 況 を 把 握し、効率の良い防除対策運営管理に向 けた基礎資料とする。

期間 H31/4/1~R2/3/20

内容 ・モニタリング(糞粒密度調査、センサ ーカメラ調査、植生調査)

・捕獲効率調査、防除事業の評価等

・個体数推定及び将来予測

・検討委員会等の運営

・普及啓発

・次年度の防除事業実施計画案の作成

結果 ・モニタリングでは、新規に 3箇所の地 点を設定し、計20箇所で調査した。

・捕獲努力量や CPUEを分析したほか、

捕 獲 事 業 を 評 価 す る た め に カ バ ー 率 や捕獲率を算定した。

新 規 調 査

(7)

2.捕獲事業の結果

2-1.捕獲頭数

 令和元年度の合計捕獲頭数は3,576頭であった(図2-1)。

 事業別の捕獲頭数は、防除委託(単価契約(以下、単契南北))が合計2,667頭、防除 その1~3が合計767頭、防除市街地が92頭であった(図 2-3)。

 単契南北では張り網による捕獲が最も多く合わせて約52%を占め、次いで銃器による

捕獲が約38%を占めていた。(図2-3)

 メスの捕獲割合は、単契南北では合わせて約31%、防除その1~3では合わせて約46%

であった(図 2-4)。銃器による捕獲に関しては単契南北でもメスの捕獲割合は約 47%

であった。

図 2-1 捕獲頭数の推移

※上記のほかに、大島町による防除事業により、箱わなとエビ網を用いて合計 63 頭が捕獲 された。

94 259

876 726 753 827 727 1,022

1,412 2,191

3,541 4,110

3,576

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

捕獲頭数

年度

(8)

図 2-2 月別捕獲頭数の推移

図 2-3 事業別手法別捕獲頭数 284

437 354

306 222

190 245

298 220

297

372 351

0 100 200 300 400 500

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月

捕獲頭数

その他 市街地 その3 その2 その1 単契南部 単契北部

単契北部 単契南部 その1 その2 その3 市街地 その他

計 1,350 1,317 181 300 286 92 50

その他 16 8 6 30 11 2 28

死体回収 43 103 36 21 56 1 21

箱わな 1 74

首くくりわな 61 40

張り網 695 684 15 1

銃器 534 482 139 249 219

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400

捕獲頭数

(9)

図 2-4 性別捕獲頭数

図 2-5 捕獲事業区

単契北部 単契南部 その1 その2 その3 市街地 その他

合計 1,350 1,317 181 300 286 92 50

性不明 14 17 7 4 22 8

オス 908 902 99 144 138 55 28

メス 428 398 75 152 126 37 14

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400

捕獲頭数

(10)

モニタリング結果

キョン防除事業の事業目標に対する進捗状況を把握するために、以下のモニタリングを 行った。

・生息状況モニタリング(糞粒密度調査、センサーカメラ調査)

・植生モニタリング

図 1 糞粒密度調査・センサーカメラ調査・植生調査の調査地(20 箇所)

E1(急傾斜地)、 E2(三原山南斜面)、E3(裏砂漠)の 3 箇所が新規設置地点

資料1-2

(11)

1.糞粒密度調査

(1)方法等

昨年度と同地点の17箇所に新規地点の3箇所を追加した計20箇所において、各3本の ラインを設定し、各ライン上に 5m間隔で50×50cm のコドラート30個を設置し、糞粒数 を計測した。なお、H30 年度にD5の一部が囲い込み柵により囲われたため、隣接する柵 外に 1ラインを追加している。昨年度と同時期の令和元年 12月上旬に調査した。

ここでは、過年度からのデータの継続性を考慮して、既設の 17箇所の結果を集計した。

(2)結果

 糞粒密度は、千波崎の A4と三原山火口域の C1で高く、2地点とも他に比べて突出し て高かった。糞粒密度が最も低かった調査地は、北部のD5であった。(表 1)

 新規地点3箇所を除く 17箇所の平均糞粒密度は H26年度以降増加傾向にあったが、

今年度は減少し、H29年度と同等の結果であった。(図 2)

 糞粒密度が昨年度より増加した調査地は、 大島公園近くの A2-2、三原山東の B6、北 部の市街地のD4とD5等であった。(表 2)

 糞粒密度が昨年度より減少した調査地は 8 箇所あり、野増の B4、三原山南西斜面の

C2、白石山のC3は昨年度と比較して、糞粒密度が半分以下に減少した。(表2)

 空間補完図から、火口域と島南西部の糞粒密度が高い状況や、かつては糞粒密度が高 かった島北東部で比較的低くなった状況は昨年度と同様であった。一方、島北西部の 市街地周辺ではこれまで糞粒密度が低かったが、今年度は若干高くなっていた 。(図3)

表 1 各調査地の糞粒数及び糞粒密度

調査地 糞粒数(個) 調査面積(㎡) 糞粒密度(個/㎡) 備考

A1 411 22.5 18.3

A2-1 309 22.5 13.7

A2-2 388 22.5 17.2

A3 280 22.5 12.4

A4 860 22.5 38.2

B1 481 22.5 21.4

B3-1 484 22.5 21.5

B3-2 287 22.5 12.8

B4 71 22.5 3.2

B5 209 22.5 9.3

B6 524 22.5 23.3

C1 818 22.5 36.4

C2 217 22.5 9.6

C3 96 22.5 4.3

D2 378 22.5 16.8

D4 472 22.5 21.0

D5 90 30.0 3.0

E1 451 22.5 20.0 参考

E2 160 22.5 7.1 参考

E3 194 22.5 8.6 参考

(12)

図 2 糞粒密度の経年変化(新規地点:E1~3 を除いた 17 箇所)

表 2 糞粒密度(個/㎡)の経年変化

H30 年度に比べて糞粒密度が上昇した地点■、低下した地点■

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0

H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

糞粒密度(/㎡)

平均糞粒密度(エラーバーは標準偏差)

調査地 H18年度 H22年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

A1 10.7 26.3 25.3 15.8 30 23.9 26.8 18.3

A2-1 8.9 44.3 36.0 15.6 20.1 27.9 13.2 13.9 13.7

A2-2 27.3 22.4 14.0 5.3 4.5 19.1 35.3 6.8 17.2

A3 16.3 31.7 4.8 1.9 8.4 2.4 6.4 11.9 12.4

A4 44.9 46.1 50.3 17.2 19.7 16.9 29.4 59.0 38.2

B1 4.3 0.0 21.7 8.4 10.8 43.3 21.8 20.6 21.4

B3-1 39.3 0.5 17.5 19.0 11.4 12.4 8.4 16.8 21.5

B3-2 3.9 8.2 14.0 18.8 8.7 21.5 21.8 23.7 12.8

B4 12.2 3.5 6.8 8.7 16.4 17.2 3.2

B5 0.0 0.0 4.3 5.5 12.5 8 13.2 14.8 9.3

B6 1.0 9.7 2.5 22.0 12 6.7 6.8 23.3

C1 10.0 1.0 3.6 5.2 10 59.6 36.4

C2 4.4 0.0 19.0 21.1 10.4 8 16.9 26.1 9.6

C3 0.0 0.0 3.8 0.2 2.0 2.8 13 26.2 4.3

D2 22.6 8.7 2.6 7.8 1.9 24.4 15.7 16.8

D4 2.7 0.4 0.3 2.3 0 10.0 21.0

D5 0.0 3.0 0.6 0.4 0 0.9 0.3 3.0

(13)

図 3 H25 年度から R 元年度の糞粒密度調査結果の空間補間図の比較

H25 H26 H27

H28 H29

R1

H30

(14)

2.センサーカメラ調査

(1)方法等

昨年度と同地点の17箇所に新規地点の3箇所を追加した計20箇所において、各3台の センサーカメラを設置して撮影を行い、キョンの性齢別の撮影頭数を集計した。なお、H30 年度にD5の一部が囲い込み柵により囲われたため、隣接する柵外に1台を追加している。

昨年度と同時期の令和元年8月に調査を開始し、令和 2年1月まで調査を行った。今回

は 11~12月撮影分の結果を示す。

ここでは、過年度からのデータの継続性を考慮して、既設の 17箇所の結果を集計した。

(2)結果

 今年度は、泉津開拓の A1 三原山北西斜面のB3-1 と B3-2、千波の A4、火口域の C1 で撮影頻度が特に高かった。(表 3)

 新規地点3箇所を除く17箇所における11~12 月の平均撮影頻度は、これまでと同様 に増加傾向にあった。(図 4)

 昨年度と比べて撮影頻度が増加した地点は大島公園近くの A2-1と A2-2、千波の A4、

裏砂漠東部のB1、市街地のD4と D5であった。(表 4)

 減少した地点は三原山東部のB6や白石山のC3などであった。(表 4)

 継続して撮影頻度の高かった千波や三原山北部に加え、火口域では H28年度以降に撮 影頻度が高くなっており、市街地も含めて島の北部全体に撮影頻度の高いエリアが広 がっていた。本調査では生息数の減少が示唆される結果は得られなかった。(図5)

 撮影頻度が高いか増加傾向にある地域ではメスの撮影割合が高い地点が 多かった。メ スが多く生息することで、撮影頻度の増加や、撮影頻度が高い状態が維持されている と推察される。

図 4 撮影頻度の経年変化(11~12 月)(新規地点:E1~3 を除いた 17 箇所)

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0

H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

撮影頻度(/台日)

平均撮影頻度(エラーバーは標準偏差)

(15)

表 3 R 元年 11~12 月における各調査地の撮影頻度

D5 については4台の結果を使用した.

表 4 撮影頻度の経年変化

H30 年度に比べて撮影頻度が増加した地点■、減少した地点■

調査地点 稼動日数(日) 撮影個体数(頭) 撮影頻度(頭/台日) 備考

A1 183 577 3.15

A2-1 183 466 2.55

A2-2 168 246 1.46

A3 183 360 1.97

A4 178 858 4.82

B1 183 127 0.69

B3-1 183 711 3.89

B3-2 183 622 3.40

B4 183 238 1.30

B5 183 227 1.24

B6 183 272 1.49

C1 158 903 5.72

C2 183 230 1.26

C3 183 155 0.85

D2 183 364 1.99

D4 183 103 0.56

D5 244 474 1.94

E1 183 244 1.33 参考

E2 165 174 1.05 参考

E3 183 11 0.06 参考

調査地点 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

A1 0.50 3.03 1.96 2.16 1.70 2.39 3.15

A2-1 0.40 1.38 1.02 2.43 1.75 1.07 2.55

A2-2 1.40 0.93 0.85 0.66 1.78 0.58 1.46

A3 1.25 1.31 1.67 1.72 1.77 2.87 1.97

A4 2.44 1.52 3.06 2.37 1.84 2.75 4.82

B1 1.17 2.19 0.72 2.01 1.80 0.27 0.69

B3-1 2.43 0.89 1.64 0.74 1.08 4.02 3.89

B3-2 0.19 0.43 1.70 1.06 1.28 2.64 3.40

B4 0.27 1.02 0.96 1.28 2.34 1.03 1.30

B5 0.38 0.66 0.95 0.62 1.08 1.36 1.24

B6 0.58 1.91 0.91 1.19 3.00 2.67 1.49

C1 1.02 1.21 0.81 4.10 3.61 4.83 5.72

C2 0.64 2.01 1.31 0.39 1.28 1.08 1.26

C3 0.68 0.77 1.02 1.24 1.45 1.44 0.85

D2 1.72 1.88 1.31 2.16 1.77 1.38 1.99

D4 0.02 0.00 0.01 0.10 0.31 0.22 0.56

D5 0.17 0.08 0.23 0.48 0.44 0.26 1.94

(16)

図 5 H25 年度から R 元年度のセンサーカメラ調査結果の空間補間図の比較 11~12 月に撮影されたデータを使用 .

2013 2014 2015

H25 H26 H27

H28 H29 H30

R1

(17)

図 6 調査地点ごとの撮影個体の性別、齢区分別割合

(18)

3.植生モニタリング

(1)方法等

島内20地点(図7、表5)に設置した10×10m調査区(10mコドラート)おいて、高さ

2m 以下に出現する植物種を対象に、種別の被度(%)と食痕の有無をそれぞれ記録した。

また、10×10m 調査区内に設置された 5×5m の調査区(5m コドラート)内において、高 さ 2m以下に出現する植物種を対象に、種別の個体数と、個体別の食痕の有無を記録した。

令和元年 6月 30日~7月 3日に調査を実施した。

今回は、新規の3地点を除く 17地点を解析の対象とした。

なお、今年度より次の点を加えた。

・キョンの採食可能な高さと考えられる高さ 1m 以下の植物を対象に種別の被度を計測 することとした。

・希少植物の生育状況のモニタリングとして、調査区に出現したシュスラン属植物を対 象に 5個体を上限としてサイズが大きい個体の葉の最大長さを計測することとした。

(オオシマシュスラン:8地点、シュスラン:7地点、カゴメラン:1地点に出現)。

・標識杭を設置して調査区を固定した。

図 7 植生モニタリングの調査地点

(19)

表 5 植生モニタリングの調査地点の概況

(2)結果

被度及び食痕率を対象に結果をとりまとめた。ただし、被害状況の把握の上ではキョン の嗜好性を考慮する必要があるため、今年度までの食痕率の調査結果から不嗜好性植物と 考えられた種(※)については、適宜分けて結果を示した。

※H27~R 元年まで調査結果における 10mコドラートでの合計出現回数が 10 回以上の種 のうち、食痕確認回数が 10%未満のもの、または 5m コドラートでの合計個体数が 10 個体以上の種のうち、食痕確認個体数の割合が 10%未満のものを不嗜好性植物と定義し

た(表 6)。ただし、どちらかの割合が10%以上の種、及び既存情報(有識者による情報

や過去の胃内容分析の結果(H22年度特定外来生物(キョン)生息状況等調査委託報告 書))より採食するとされている種についても除外した。

表 6 今回選定した不嗜好性植物リスト

低木層 草本層 低木層 草本層

A1 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 23 200 40 10 30

A2-1 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 12 150 30 5 30

A2-2 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 16 200 30 5 25

A3 クロマツ群落 針葉樹林 19 200 50 20 1

A4 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 19 200 30 45 25

B1 ハチジョウイタドリ群落 火山荒原草原 30 200 20 60 3

B3-1 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 22 200 30 15 30

B3-2 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 17 200 30 15 35

B4 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 18 200 30 10 20

B5 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 14 170 30 30 25

B6 スダジイ二次林 常緑広葉樹二次林 18 200 30 5 3

C1 ニオイウツギーオオバヤシャブシ群集 自然低木群落 22 200 20 10 3

C2 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 27 170 30 15 60

C3 ニオイウツギーオオバヤシャブシ群集 自然低木群落 28 200 30 60 30

D2 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 27 200 20 15 5

D4 スギ・ヒノキ・サワラ植林 植林地 31 170 40 20 40

D5 スダジイ二次林 常緑広葉樹二次林 36 200 30 10 45

E1 新規 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 12 200 30 5 1

E2 新規 オオバエゴノキ-オオシマザクラ群集 落葉広葉樹二次林 31 200 30 15 50

E3 新規 ハチジョウイタドリ群落 火山荒原草原 16 80 40 1 65

植被率(%)

調査地点 群落区分 植生区分 出現種数 植生高(cm)

科名 種名 科名 種名

ヒカゲノカズラ トウゲシバ ツヅラフジ アオツヅラフジ

ハナワラビ シチトウハナワラビ クワ イタビカズラ

イワデンダ ヘラシダ ウルシ ツタウルシ

オニドコロ ミカン カラスザンショウ

ヤマノイモ シソ ツルニガクサ

サトイモ ウラシマソウ ツワブキ

チヂミザサ(エダウチチヂミザサを含む) ノアザミ

シマノガリヤス ノコンギク (シマコンギクを含む)

ススキ(ハチジョウススキを含む) ハチジョウアキノキリンソウ

オオバジャノヒゲ セリ ミツバ

ヤブラン ウコギ キヅタ

キク ヤマノイモ

イネ

キジカクシ

(20)

1)被度の変化

 今年度の17地点の下層植生(高さ2m 以下)の被度の平均値は、H30年度と同程度で あり、H27年度からH29年度の値に比べて低かった。(図 8)

 各地点の合計被度は、年変動が大きく、経年的な傾向は認められなかった。(図9)

 C3 を除き、不嗜好性植物の被度は小さく、全体に占める割合は増加していなかった。

(図9)

 下層植生の被度とキョンの生息密度指標の変化との関係は多くの地点において不明瞭 であった。(図 9)

 島内に比較的多く生育し食痕の見られるアオキ、ハチジョウイヌツゲ、ヤブコウジの 3種に減少傾向がみられた。(図10)

図 8 下層植生(高さ 2m 以下)の合計被度の平均値の経年変化(新規地点を除く)

0 20 40 60 80 100 120 140

H27 H28 H29 H30 R1

合計被度(%)

0 20 40 60 80 100 120 140

H27 H28 H29 H30 R1

合計被度(%) (不嗜好性植物を除く

(21)

図 9 地点別の下層植生(高さ 2m 以下)の合計被度の経年変化(新規地点を除く)

(22)

図 10 変化傾向が見られた種の地点別の被度の経年変化

2)食痕率の変化

 柵内のD5を除き、すべての調査区においてキョンによる食痕が確認された。 各地点 の食痕率は年変動が大きく、傾向は不明瞭であるが、多くの地点で食痕率が 5~65%

程度であり、依然としてキョンによる食害が継続していた。(図 11)

 全ての調査年において17地点の合計個体数が 10個体以上であった種を対象に、種別 の食痕率を集計したところ、全ての種で食痕が確認され、特にハチジョウイヌツゲ、

ヤブニッケイ、ヒサカキ、アオキ、ヤブツバキ、ヤブコウジなどは高い食痕率で推移 しており、キョンの嗜好性が認められた。(表 7)

 アオキの食痕率は減少していた。これは、採食可能な高さの個体が全島的に減少傾向 にある結果、食痕率が低下していることを示唆している。(表 7)

(23)

図 11 5m コドラートの食痕率(食痕が確認された個体の割合)及び キョンの生息密度指標の経年変化

0 10 20 30 40 50 60 70

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1

A1 A2-1 A2-2 A3 A4

糞粒密度個/㎡)

食痕率(%)

糞粒密度

(個/㎡)

食痕率 不嗜好性植物を 除く食痕率 1.962.16

1.70 2.39

3.15

1.02 2.43

1.75

1.07 2.55

0.85 0.66

1.78 0.58

1.46 1.67 1.721.77

2.87 1.97

3.06 2.37

1.84 2.75

4.82

撮影頻度

(頭/台日)

0 10 20 30 40 50 60 70

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

糞粒密度(個/㎡)

食痕率%)

0.72 2.011.80

0.270.69 1.64

0.741.08 4.023.89

1.70 1.061.28

2.64 3.40

0.961.28 2.34

1.031.30

0.950.621.08 1.36

1.240.911.19 3.002.67

1.49

H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1

B1 B3-1 B3-2 B4 B5 B6

0 10 20 30 40 50 60 70

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1

C1 C2 C3 D2 D4 D5

糞粒密度(個/㎡)

食痕率%)

0.81 4.10

3.61 4.83

5.72

1.31 0.39

1.281.081.261.021.241.451.44 0.85

1.31 2.161.77

1.38 1.99

0.01

0.100.310.220.56

0.230.480.440.26 1.94

(24)

表 7 5m コドラートの種別の食痕率の経年変化

(3)考察

 合計被度と食痕率は年変動が大きく、経年的な傾向は認められなかった。これは 昨年 度まで調査区の位置が固定されていなかったため、年度によってずれが生じていたこ とも影響していると考えられる。

 ほとんどの調査区において食痕が確認されており、かつ被度の回復傾向も認められな いことから、依然としてキョンによる採食の影響が続いていると考えられる。

 アオキ、ハチジョウイヌツゲ、ヤブコウジなどの種は、キョンによる採食によって被 度を減少させている可能性が高い。また、アオキの食痕率の低下は、キョンの食害に よって個体数が減少したり、可食部が減ることが関係していると考えられる。

 希少植物に関しては、調査区内に出現した希少植物 7 種のうち、シマヤマブキショウ マに食痕が観察された。他の種に関して食痕は観察されず、昨年度と比べて生育状況 は大きく変化していないと考えられる。

 過去の調査結果等の情報を利用して不嗜好性植物の選別を試みた。その結果、大半の 調査地点に関しては下層植生(高さ 2m 以下)に占める不嗜好性植物の割合は低く、

これまでのところ不嗜好性植物が増加する傾向は観察されなかった。

H27 H28 H29 H30 R1 H27 H28 H29 H30 R1

ヤブコウジ 9.3% 23.3% 17.9% 7.5% 6.7% 107/1152 198/851 49/274 61/815 62/923 オオシマカンスゲ 20.6% 29.9% 11.2% 12.1% 9.4% 122/593 152/509 34/303 69/568 58/620 ハチジョウイヌツゲ 43.0% 34.8% 69.9% 33.0% 41.1% 171/398 186/534 79/113 123/373 125/304 シロダモ 7.5% 16.2% 18.4% 3.8% 2.0% 25/334 60/371 52/283 19/497 12/591 ナガバジャノヒゲ 1.0% 13.7% 31.0% 1.2% 2.5% 2/191 35/255 27/87 1/82 3/118 ヤブニッケイ 56.0% 52.1% 86.0% 42.9% 22.6% 70/125 110/211 123/143 82/191 100/442 ヒサカキ 45.7% 58.0% 70.6% 14.9% 21.2% 21/46 29/50 12/17 14/94 7/33 マンリョウ 2.2% 14.0% 33.3% 3.6% 10.0% 2/90 12/86 12/36 2/56 6/60 アオキ 47.6% 34.3% 71.4% 0.0% 16.7% 39/82 12/35 15/21 0/16 3/18 イタドリ 41.7% 0.0% 22.7% 0.0% 26.8% 10/24 0/61 10/44 0/43 33/123 ミゾシダ 10.0% 0.0% 12.5% 14.6% 6.3% 2/20 0/14 3/24 7/48 2/32 ヤブツバキ 48.7% 67.4% 81.8% 25.7% 31.1% 19/39 29/43 36/44 9/35 19/61 イヌマキ 26.5% 25.6% 31.3% 27.3% 18.2% 9/34 10/39 10/32 9/33 6/33 オオシマツツジ 20.0% 10.0% 100.0% 0.0% 7.1% 2/10 1/10 10/10 0/19 2/28

種名 食痕率(%) 食痕数/総個体数

(25)

個体数推定

大島島内でのキョンの生息状況を把握し、今後の防除計画の立案に資することを目的に、

東京都でこれまでに収集された生息状況調査の結果と防除による捕獲データを用いて、階 層ベイズモデルによりキョンの自然増加率と生息する個体数を推定した。

●個体数推定

 対象期間は平成18年から令和元年末までとし、対象地域は重点地域(北東)、重点地域

(南西)、密度抑制地域、現状把握地域、理解促進地域の 5 地域とした。

 推定には、捕獲数、追出し法、糞粒密度、センサーカメラの撮影頻度、首くくりわな

CPUE、張り網CPUE、箱わなCPUE、森林面積のデータを用いた。

 平成29年度業務の推定に準拠する形で、ハーベストベースドモデルに基づく階層ベイ ズモデルを構築し、個体数ならびに自然増加率等のパラメータ値を推定した。

 推定の結果、大島全域における令和元年末の推定個体数は、中央値19,611(95%信用 区間:10,252~32,298)頭となった(表1、図1)。また、個体数の推移は、平成18 年から平成28 年までは一貫して増加傾向の一方で、平成29年以降は増加傾向がゆる やかになった。

 各地域の推定個体数は、重点地域(南西)で中央値 463(95%信用区間:283~694)

頭、重点地域(北東)で中央値1,947(95%信用区間:559~3,835)頭、密度抑制地域 で中央値7,857(95%信用区間:4,193~12,820)頭、現状把握地域で中央値5,650(95%

信用区間:3,503~8,631)頭、理解促進地域で中央値3,694(95%信用区間:1,714~

6,318)頭となった(図2)。

 重点地域(南西)では、平成18年以降増減を繰り返しており、平成28年に一旦減少 したが、平成29年度から増加傾向がみられた。重点地域(北東)では、平成18年か ら平成 20年にかけては増加傾向であり、その後平成27年頃まで横ばい傾向であった が、近年は減少傾向の推定結果となった。密度抑制地域と理解促進地域はいずれも平成 18年以降増加傾向であるが、直近の1~2年は増加傾向が緩やかになっている。現状把 握地域は平成29年度から平成30年度にかけて増加傾向が緩やかであったが、平成30 年度から令和元年度にかけて再び増加傾向が強くなった(図2)。

 増加率は、中央値で20.3 %(95%信用区間で16.6 ~27.4%)と推定され、平成30年 度の推定結果から増加した。

資料1-3

(26)

表1 全島全域の生息個体数の推定結果

年 2.50% 25% 50% 75% 97.50%

平成 18(2006) 2,986 4,553 5,389 6,199 7,576 平成 19(2007) 3,828 5,544 6,443 7,316 8,884 平成 20(2008) 4,697 6,556 7,516 8,454 10,178 平成 21(2009) 5,330 7,321 8,335 9,340 11,222 平成 22(2010) 6,075 8,179 9,251 10,329 12,403 平成 23(2011) 7,021 9,274 10,426 11,602 13,933 平成 24(2012) 8,123 10,500 11,742 13,032 15,660 平成 25(2013) 9,584 12,061 13,409 14,830 17,831 平成 26(2014) 11,126 13,776 15,275 16,900 20,397 平成 27(2015) 12,462 15,393 17,089 18,966 23,065 平成 28(2016) 13,333 16,701 18,657 20,855 25,712 平成 29(2017) 12,951 16,950 19,270 21,869 27,733 平成 30(2018) 11,666 16,490 19,319 22,435 29,634 令和 01(2019) 10,252 16,129 19,611 23,411 32,298

図1 大島全域におけるキョンの推定結果

(27)

図2 地域ごとの個体数推定結果

黒実線が中央値、破線が 95%信用区間、グレーの範囲が 25%~75%値を示す.

重点区域(南西) 重点区域(北東)

密度抑制地域 現状把握地域

理解促進地域

(28)

【使用したデータと推定方法】

(1)使用したデータ

解析には、東京都で収集されてきた下記のデータを用いた(表 2)。

表 2 推定に使用したデータの概要

1)捕獲数 各年の防除事業による全ての捕獲数。轢死などの数も含める。生 息数の時間的な変化に影響するデータとして解析に用いる。

2)追出し法 当年の追い出し法による調査面積当たりの発見頭数(頭/km2)を 示す。密度を反映する指標として解析に用いる。

3)糞粒密度 当年の糞粒密度調査による調査面積当たりの発見糞粒数(個/

m2)。密度を反映する指標として解析に用いる。

4)撮影頻度(センサ ーカメラ)

当年のセンサーカメラによる稼働日数当たりの撮影イベント数

(頭/日)。密度を反映する指標として解析に用いる。

5)CPUE(首くくり) 当年の防除事業の首くくりわなによる単位努力量当たりの捕獲 数(頭/設置晩数)。密度を反映する指標として解析に用いる。

6)CPUE(張り網) 当年の防除事業の張り網による単位努力量当たりの捕獲数(頭/

m・日数)。密度を反映する指標として解析に用いる。

7)CPUE(箱わな) 当年の防除事業の箱わなによる単位努力量当たりの捕獲数(頭/

m・設置晩数)。密度を反映する指標として解析に用いる。

8)森林面積 管理区分内の森林面積を示す。生息密度の期待値を計算する際に 用いる。

(2)推定方法

①対象期間

個体数推定の解析対象期間は、平成18年から令和元年末までとした。

②対象地域

対象地域は、防除事業における管理区分(重点地域、密度抑制地域、現状把握地域、理解 促進地域)の範囲とし、重点地域については防除の実施状況も異なることから、従来通り、

2地域(重点地域(北東)・重点地域(南西))に分けた(図2)。

③使用したモデル

 個体群の動態を示すモデル(プロセスモデル)

(29)

個体群の時間的な変化を示すプロセスモデルは、以下のハーベストベースドモデルを採 用した。生息数は平成18年度を起点として、令和元年末までの変化を以下のモデルで推移 するとした。

翌年の生息数 = 自然増加率×ある年の生息数 -ある年の捕獲数

以上のモデルにおいて、生息数は正規分布に従うと仮定した。

 生息数と観測データの関係を示すモデル(観測モデル)

推定する生息密度と観測データとの関係を、観測データごとに以下のように記述した。

・追出し法による発見数の観測モデル log(追出し法)= log(生息数/森林面積)

・糞粒密度の観測モデル

log(糞粒密度)= log(糞粒係数×生息数/森林面積)

・センサーカメラ撮影頻度の観測モデル

log(撮影頻度)= log(撮影係数×生息数/森林面積)

・首くくりわな CPUE の観測モデル

log(首くくり CPUE)= log(首くくり捕獲係数×生息数/森林面積)

・張り網 CPUE の観測モデル

log(張り網 CPUE)= log(張り網捕獲係数×生息数/森林面積)

・箱わな CPUE の観測モデル

log(箱 CPUE)= log(箱捕獲係数×生息数/森林面積)

③事前分布の設定

可能な限り広くなるように事前分布は設定した。

以上の観測モデルにおいて各密度指標の値(対数値)は正規分布(各密度指標の期待値, 各密度指標の期待値の分散)にしたがってばらつくと仮定した。各密度指標の分散の事前 分布は一様分布(0,100)とした。

(30)

東京都キョン防除実施計画 令和 2 年度事業実施計画

(案)

令和 2 年7月 東京都

資料2

(31)

目次

1 はじめに ... 1 2 防除を行う区域 ... 2 3 令和元年度の対策と生息状況等の現状 ... 3

(1) 防除事業の結果 ... 3

(2) 各防除事業 ... 8 ア 大島キョン防除委託(単価契約) ... 8 イ 大島キョン防除委託(防除市街地) ... 8 ウ 大島キョン防除委託(防除その1) ... 8 エ 大島キョン防除委託(防除その2) ... 8 オ 大島キョン防除委託(防除その3) ... 8 カ 大島キョン防除委託(捕獲コーディネーター)... 8 キ 土地使用承諾業務委託 ... 8 ク 防除柵設置工事(単価契約) ... 9 ケ 細分化網設置委託(単価契約) ... 10 コ 細分化網復旧作業委託(単価契約) ... 10 サ 大島町による住民参加による防除事業 ... 11

(3) 生息状況と被害状況 ... 11 ア 生息状況モニタリング ... 11 イ 植生モニタリング ... 13 ウ 農業被害の発生状況 ... 14

(4) 島民への理解促進活動 ... 14 ア 普及啓発チラシの配布等 ... 14 イ 講習会の開催等 ... 14 ウ その他 ... 15

(5) 検討委員会等の開催 ... 15 ア 東京都キョン防除対策検討委員会 ... 15 イ 東京都キョン専門家意見交換会 ... 15 ウ 大島キョン防除事業工程会議 ... 15 4 令和 2 年度の取組み ... 16

(1) 防除事業 ... 16 ア 大島キョン防除委託(単契南北) ... 16 イ 大島キョン防除委託(防除市街地) ... 16 ウ 大島キョン防除委託(その1、その2、その3) ... 17 エ 土地使用承諾業務委託 ... 17 オ 捕獲事業のコーディネート ... 17 カ 柵の設置... 18

(2) モニタリング ... 18

(3) 島民への理解促進活動 ... 19 ア 普及啓発チラシの作成 ... 19 イ 講習会等の開催 ... 19

(4) 検討委員会等の開催 ... 19 ア 東京都キョン防除対策検討委員会 ... 19 イ 東京都キョン専門家意見交換会 ... 19 ウ 大島キョン防除事業工程会議 ... 20

(5) 防除実施計画の改定 ... 20

(32)

1 はじめに

東京都伊豆大島において、特定外来生物であるキョンが野生化し、個体数増加と分布拡大 に伴い、自然植生への影響、農作物被害などが問題になっている。

こうした状況を踏まえ、東京都では平成16年度に制定された特定外来生物による生態系 等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)(以下「外来生物法」という。) に基づき、平成19年度から、キョンの捕獲を開始した。

近年は、主に銃器や張り網、わな等での捕獲を実施するとともに、キョンの移動を妨げる ために全島を分断する柵の設置を行っている。また、市街地周辺の地域では、キョンを箱わ なに誘導する捕獲を進めている。さらには、防除事業者間の調整役として捕獲コーディネー ターを配置し、効率的な捕獲の推進に向けて連携を図っている。

これらの取組の結果として、キョンの捕獲数は年々増加しているが、生態系に対する悪影 響や農作物被害は続いており、依然として捕獲を強化しなければならない段階にある。

そこで令和元年度は、土地の立ち入りに関して外来生物法に基づく手続きを行い捕獲の 拡大を図った。しかし、9月8日及び10月12日に通過した二つの台風により林内が荒廃 し、柵等の工作物が損壊する被害を受けたことから、捕獲を一時中断せざるをえない事態と なった。11 月以降は年度当初の予定を変更し、台風被害からの復旧作業を優先しつつ、順 次捕獲を再開した。

令和2年度は、この復旧作業を完了させ、より一層の捕獲の拡大を検討していく。本計画 は、令和元年度までの防除事業の結果に基づき、令和 2 年度のキョンの防除を計画的に進 めるために各事業の方針について定めるものである。

(33)

2 防除を行う区域

防除を行う区域は伊豆大島全域とする。

図1 防除を行う区域

(34)

3 令和元年度の対策と生息状況等の現状

(1) 防除事業の結果

各防除事業の対象範囲を図2に示す。

大島キョン防除委託(北部地区・南部地区、それぞれ単価契約(以下、「単契南北」とい う。))は全島(後述する銃器捕獲事業の対象範囲以外)において主に銃器・張り網・わなに よる捕獲を実施した。大島キョン防除委託(防除市街地)は、市街地周辺地域(主に岡田地 区)において誘導柵や箱わな等を用いた防除を実施した。山域においては大島キョン防除委 託(防除その1、防除その2、防除その3)(以下「銃器捕獲事業」)として捕獲事業区を設 定し、その内部を網で細分化して、銃器による追い込み捕獲を実施した。

なお、捕獲の範囲を拡大するために、全国で初めて外来生物法第18条第4項において準 用する第13条を適用した。

図2 防除市街地,銃器捕獲事業(その 1,その 2,その 3)の対象範囲

(35)

単契南北及び銃器捕獲事業において銃器による捕獲を実施した範囲をメッシュ当たりの カバー率で示した(図3)。市街地周辺地域を除く全島で広く捕獲を行っているが、三原山 の中央部から南部にかけての地域や、島東部の急傾斜地などに捕獲の空白がみられた。

図3 銃器による捕獲の実施範囲(捕獲カバー率)(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

単契南北の銃器捕獲作業ルートにキョンの行動圏面積(半径 116.6m)のバッファを発生させ た範囲と銃器捕獲事業の捕獲事業区とが 250m メッシュに占める面積の割合から算出.

捕獲を開始した平成19年度から捕獲数は増加傾向にあり、令和元年度の捕獲数は3,576 頭であった(図4)。

図4 捕獲数の経年変化

94 259

876 726 753 827 727 1,022

1,412 2,191

3,541 4,110

3,576

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

捕獲頭数

年度

(36)

月別捕獲数の推移を表1及び図5に示す。

捕獲数は5月に400頭を越えたが、その後9月まで減少した。要因としては、銃器捕獲 事業において土地使用承諾の調整状況により新規の捕獲事業区が増えなかった点や、新規 の捕獲事業区のSPUEが低く思うように捕獲数が伸びなかった点、夏季の酷暑や多雨が影 響した可能性が考えられる。

9月に台風の影響で捕獲数が減少した後、単契南北と防除市街地に関しては比較的早期に 捕獲を再開し、10 月以降の捕獲数はおおむね台風前の水準に回復した。銃器捕獲事業に関 しては、台風の影響で一時捕獲を中断したが、1月以降に順次再開した。

表1 事業別月別捕獲数(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

※その他…通報等により大島公園事務所が直接回収した捕獲数

図5 事業別月別捕獲数(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

事業 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

単契北部 149 134 120 113 113 73 92 113 83 100 103 157 単契南部 86 135 94 95 100 85 141 153 128 99 100 101

その1 23 29 32 29 43 25

その2 66 36 27 24 59 88

その3 22 86 57 27 34 60

市街地 4 5 17 12 8 4 9 11 5 5 4 8

その他 11 1 1 4 3 21 4 5

計 284 437 354 306 222 190 245 298 220 297 372 351

284 437

354 306

222 190

245 298

220 297

372 351

0 100 200 300 400 500

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月

捕獲頭数

その他 市街地 その3 その2 その1 単契南部 単契北部

(37)

事業別捕獲方法別の捕獲数を表2及び図6に示す。銃器と張り網による捕獲が多く、全体 の大半を占めていた。単契南北では張り網による捕獲数が最も多く、次いで銃器による捕獲 数が多かった。銃器捕獲事業(防除その1、防除その2、防除その3)では銃器による捕獲 のほか、細分化網にかかった個体の手捕りや死亡個体の回収分も含まれている。

表2 事業別捕獲方法別の捕獲数(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

図6 事業別捕獲方法別の捕獲数(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

事業 銃器 張り網 首くくりわな 箱わな 死体回収 その他

単契 北部 534 695 61 1 43 16

単契 南部 482 684 40 103 8

その1 139 36 6

その2 249 21 30

その3 219 56 11

市街地 15 74 1 2

その他 1 21 28

計 1,623 1,395 101 75 281 101

1,350 1,317

181

300 286

92 50 0

100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400

単契 北部

単契 南部

その1 その2 その3 市街地 その他

捕獲数(頭)

その他 死体回収 箱わな 首くくりわな 張り網 銃器

(38)

事業別の捕獲個体の性比を図7に、捕獲方法別の捕獲個体の性比を図8に示す。

個体群の増加率に大きく関係するメスの捕獲数は全体の3分の1程度であった。平成28 年度以降、銃器による捕獲数の増加に伴いメスの捕獲割合は上昇している。

銃器による捕獲ではメスとオスの捕獲割合は同程度であったが、張り網による捕獲では オスに大きく偏っている。

図7 事業別の捕獲個体の性比(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

図8 捕獲方法別の捕獲個体の性比(平成 31 年 4 月~令和 2 年 3 月)

428 398 75 152 126 37

14

908 902 99

144

138 55

28

14 17 7 4 22

8

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

単契 北部

単契 南部

その1 その2 その3 市街地 その他

捕獲数(頭)

性不明 オス メス

806

268

43 34

52 27 1,230

817

1110

57 41

182

67 2,274

17 1

47 7 72

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

銃 張り網 首くく りわな

箱わな 死体 回収

その他 全体

捕獲数(頭)

性不明 オス メス

(39)

(2) 各防除事業

ア 大島キョン防除委託(単価契約)

全島(銃器捕獲事業の対象範囲以外)を対象とし、銃器、張り網、わな等による捕獲を実 施した。

イ 大島キョン防除委託(防除市街地)

岡田地区を対象に、誘導柵や箱わな、張り網を用いた捕獲を捕獲した。

ウ 大島キョン防除委託(防除その1)

三原山南東部及び北東部の捕獲事業区において、細分化を活用し、銃器による追い込み捕 獲(網に絡まった死亡個体の回収等を含む)を実施した。

エ 大島キョン防除委託(防除その2)

三原山北部と南部の捕獲事業区において細分化網を活用し、銃器による追い込み捕獲(網 に絡まった死亡個体の回収等を含む)を実施した。

オ 大島キョン防除委託(防除その3)

三原山北東部と南西部の捕獲事業区において、細分化網を活用し、銃器による追い込み捕 獲(網に絡まった死亡個体の回収等を含む)を実施した。

カ 大島キョン防除委託(捕獲コーディネーター)

効率的な防除事業の展開を図るために、毎月の工程会議の運営、各防除事業者間の調整、

捕獲実績の整理や分析等を実施したほか、各防除事業に係る戦術の立案、銃器の安全管理基 準案の作成等を行った。

キ 土地使用承諾業務委託

キョンの捕獲に関する土地使用承諾を得るための補助作業(説明会の開催案内・承諾書類 の発送等)と、承諾状況(非承諾・承諾・未返信・未達)のデータ整理等を行った。台風被 害により、令和元年度に予定していた範囲のうち北部地区(泉津、岡田、元町)に限定して 業務を実施した。

また、外来生物法第18条第4項において準用する第13条の適用のため、平成28年度か ら平成30年度までの調査範囲について承諾状況を整理したうえで、承諾書未返信の土地に 対して再度承諾書を送付するなどした。

(40)

図9 土地使用承諾業務の対象地域

ク 防除柵設置工事(単価契約)

キョンの移動を防ぐとともに銃器捕獲事業を効果的に行うために、高さ1.5m程度の分断 柵を約10km設置した。また、台風により損壊した分断柵の補修等、復旧作業を行った。

図10 分断柵の設置位置 令和元年度実施

令和元年度未実施(令和2年度に延期)

分断柵設置状況

平成30年度までに設置 令和元年度設置

(41)

ケ 細分化網設置委託(単価契約)

銃器捕獲事業を効果的に実施するため、5箇所の捕獲事業区内に細分化網を設置した。

図11 細分化網の設置位置 コ 細分化網復旧作業委託(単価契約)

台風により損壊した細分化網の補修及び支障木処理等、復旧作業を行った。

(42)

サ 大島町による住民参加による防除事業

大島町による防除事業により、農地を中心とした防除ネットの設置と捕獲が行われた。箱 わなにより40頭、エビ網により23頭、計63頭(うち、メスは36頭)が捕獲された。

なお本事業は、農地への防除ネットの設置が完了したことから、令和元年度末をもって終 了した。

(3) 生息状況と被害状況 ア 生息状況モニタリング

キョンの生息状況を把握するために、継続的なモニタリングとして糞粒密度調査とセン サーカメラ調査を実施した。

糞粒密度調査は、昨年度と同地点の 17箇所に加え、新規に3箇所の調査地点を設定し、

昨年度と同時期の12月2日~8日に実施した。各3本のラインを設定し、ライン上5m間

隔で50×50cmのコドラート30個を設置し、糞粒数を計測した。なお、昨年度に1ライン

が分断柵内になったため、今後のモニタリングのために隣接する柵外に 1 ラインを追加し ている。結果は、昨年度に続いて三原山火口域と大島南西部で糞粒密度が高い傾向にあった。

センサーカメラ調査は、糞粒密度調査と同地点の17箇所に加え、

新規に3箇所の調査地点を設定し、各3台計60台のセンサーカメラを設置し、令和元年 8月~令和2年1月まで撮影した。このうち、経年比較には11月~12月撮影分のデータを 使用した。なお、糞粒密度調査と同様に昨年度に1台を追加している。結果は、三原山火口 域と大島南西部に加えて大島北部の広範囲で撮影頻度が高くなっていた。

図13以降、経年変化を確認するために既設の17箇所の結果を示す。糞粒密度と撮影頻 度いずれも一部では減少した地域もあるが、全体的には依然として高い水準にあった。

図13 令和元年度のキョンの生息状況(既設の 17 箇所)

(左:糞粒密度,右:センサーカメラ撮影頻度(11~12 月のデータを使用))

(43)

図14 糞粒密度の経年変化(既設の 17 箇所)

図15 センサーカメラ撮影頻度の経年変化(既設の 17 箇所)

キョンの生息状況を把握し、今後の防除事業に資することを目的に、これまでに収集され た生息状況調査の結果と捕獲データを用いて、階層ベイズモデルによりキョンの生息個体 数を推定した(図16)。令和元年末の推定個体数は中央値19,611(95%信用区間:10,252

~32,298)頭となった。個体数の推移は、平成18 年から平成28年までは一貫して増加傾 向が継続していたが、平成29年以降横ばい傾向になっている。

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0

H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

糞粒密度(/㎡)

平均糞粒密度(エラーバーは標準偏差)

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0

H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 R1年度

撮影頻度(/台日)

平均撮影頻度(エラーバーは標準偏差)

(44)

図16 推定された個体数の推移

イ 植生モニタリング

キョンによる植生被害の状況を把握するために、6月30日~7月3日に植生モニタリン グを行った。20地点に設置した10×10m調査区おいて、高さ2m以下に出現する植物種を 対象に種別の被度を記録するとともに、概ね高さ 1m 以下の範囲を対象にキョンの食痕の 有無を記録した。また、10×10m 調査区内に設置した 5×5m の調査区内において、高さ 2m以下に出現する植物種を対象に種別の個体数を記録するとともに、概ね高さ1m以下の 範囲を対象にキョンの食痕のあった個体数を計測した。

被度と食痕率は年変動が大きく、経年的な傾向は認められなかった。ただし、ほとんどの 調査区において食痕が確認されており、かつ被度の回復傾向も認められないことから、依然 としてキョンの採食は継続しており、影響が大きい状態が継続していると考えられる。

また、キョンによる希少植物への影響について大島の植物に詳しい有識者にヒアリング を行い、情報を収集した。

図17 下層植生(高さ 2m 以下)の被度の変化と食痕率の変化 食痕率は 10m×10m のコドラート内における出現種数に占める食痕 の見られた種数の割合.エラーバーは標準偏差.

0 20 40 60 80 100 120

H27 H28 H29 H30 R1 合計被度(%) (不嗜好性植物を除く)

0 20 40 60 80 100

H27 H28 H29 H30 R1 食痕率(%) (不嗜好性植物を除く)

(45)

ウ 農業被害の発生状況

キョンの摂食等により野菜類や園芸植物等の農業被害が報告されている。大島町による アンケート調査によれば、平成30年度にはアシタバ、ネギ、サトイモ、ダイコン、サツミ モ、ホウレンソウ、花卉(トウチクラン)等の被害が報告された。これらの被害発生場所に は、大島町による事業において設置した防除ネット等が設置されていたが、キョンに侵入さ れて被害が生じた。

(4) 島民への理解促進活動 ア 普及啓発チラシの配布等

キョンの生態や防除事業の概要を周知するために普及啓発チラシを作成した(図18)。 大島の在住者に向けて令和2年2月の広報おおしまで全戸配布を行うとともに、支庁、役場、

船客待合所(元町港・岡田港)及び大島空港ロビーにて配布を行った。

図18 令和元年度キョン普及啓発チラシ

イ 講習会の開催等

キョン防除事業への理解を促すため、キョンとるずを対象に講習会を開催した。

参照

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