学長あいさつ(シンポジウム 世界のなかの「わたし
」と「われわれ」)
著者 杉山 康彦
雑誌名 東西南北
巻 1995
ページ 8‑11
発行年 1996‑01‑15
URL http://id.nii.ac.jp/1073/00003896/
学長 あい さつ 杉 山
康 彦
⑨ 学 長
学長の杉山です︒といっても︑僕の顔を知って
いる人はあまりいないのではないかと思いますけ
れども︑こういう顔をしています︒途中ですれ違
ったときには︑﹁ゃあ﹂とか﹁おう﹂とか︑声をか
けてもらいたいと思います︒
初代の学長は梅根悟という方で︑大学入口の階
段を上がった正面にある︑あの銅像︑ではなくて︑
図書館にあります胸像が梅根悟初代学長です︒あ
の方は教育学の専攻で︑大学論についても権威者
であられたわけですが︑この大学をつくるに当た
って︑こういう理念でうちはいくのだという方向
を示されて︑それを基礎にしてこの大学は進んで
きたわけです︒その中で一番強調されたことの一
つは︑大学は第一に研究機関だということです︒
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大学には研究と教育とある中で︑教育を無視する
わけではないけれEも︑まず大学は研究機関であ
るということを強調されました︒その場合の研究
というのは︑何も教師だけではなくて︑学生諸君
の学習も研究なので︑そういう点を重視しようと
いうことがあったわけです︒
きょうのシンポジウムもこういう格好で閲かれ
ておりますが︑このシンポジウムの参加者として
は︑教師も学生も対等の立場にあります︒だれが
意見発表をしてもよいし︑教員も学生も対等の研
究者として発言をしていく︑こういう建て前がこ
のシ
ンポ
ジウ
ムで
す︒
もちろん教員の研究というものが大学の力の原
点だと︑思っています︒梅根学長は︑よい教師を
集める
t
いう方針で始め︑希望どおり集まったというふうに言っておられました︒それからだいぶ
代がわりをして新しい教師も来ております︒
いま和光大学の教師は︑どの程度の研究者なの
かという︑その辺について学生の皆さんの感想は
わからないのですが︑私の感想としては︑学生一
流︑教師三流と言われている大学がありますが︑
そういうことは決してないと思っております︒そ
れぞれの教員のそれぞれの研究分野の学会があり
ますが︑そういう第一線でも高い評価を受けてお
られる方々が多数おられると私は信じております︒
これは私の提案で図書館にやっていただいたこtなのですが︑教員著作コーナーというのがこの
十月から聞かれております︒図書館の二階の一番
奥にあります︒それを見て︑うちの教師はこうい
うことを研究しているんだなということを知って
もらいたい︒もちろん教員の研究業績というもの
は本だけではないですね︒そのほかに論文という
のがありますが︑それをなかなか本にしに︿いと
いうものもあるので︑あそこに並んでいるだけが
業績だということは言えません︒
あの様に学長としての趣旨が簡単に書いてあり ますけれども︑絵を描︿方は絵︑彫刻の方は彫刻とか︑いろいろありますので︑あれだりが業績では
あり
ませ
ん︒
もう一つ︑あそこに出ておりますのは現在の教
員です︒大学がスタートして以来の方々の業績は︑
これも大事な宝物︑て︑和光大学の歴史であります︒
それはまだ出ておりませんが︑これもおっつけ出
ます︒ですから︑あそこに飾られているもの以外
のものもたくさんあるけれども︑あれが和光大学
の財産なんですね︒ですから皆さんも手に取って
見ていただきたい︒
学生の皆さんにとって︑教員の書く学術論文と
いうものは我々と関係ないんだということではな
くて︑・全部はわからないということがあっても︑
読んでみると︑ああ︑この人はこういうことを考
えているんだな︑とかいうことがわかって︿ると
思う
ので
す︒
本を読む場合に︑その人の顔を知らないで読む
のとちがって︑実際に日ごろ会っている人の書い
ている論文を読んでみますと︑その活字の中から
声が聞こえてくるんですね︒だから︑本が難しく
ても︑知っている人の本を見てみるというのは面
9一一一学長あいさつ
白いことです︒私の本もありまずから︑そういう
視点で読んでみてもらいたいと思います︒
今度︑これは知っている方もあるかと思います
が︑﹃和光に集う教師たちのプロフィール・教育と
研究一覧﹄という本をこの三月に出しました︒あ
ちらこちらに置いてありまずから︑ごらんになっ
た方もあるかと思います︒これは
B
5判で見聞き
二ページに︑それぞれの先生に自分が何をやって
いるかということを書いてもらっています︒書き
方は自由ということで書いてありまずから︑人に
よって書き方が違う︒そこがまずおもしろい︒私
は学生諸君には﹁ふぞろいのリンゴ﹂でいこうと
言っていますりれども︑教師もふぞろいでこれを
書いていますので︑これも見ればなかなかおもし
ろいものです︒ぜひ読んでいただきたい︒本当は
イラストか何かで顔を入れればよかったのですが︑
入れそこなって︑少しかたい感じですが︑そうい
うものもあります︒これも教員著作コーナーの隣
に置いてあると思います︒それに見るだけではな
くて︑欲しい人には大学は配付することにしてい
ますから︑ぜひ一冊もらって見てもらいたいと思
いま
す︒
ところで︑この﹁共同研究機構﹂ですが︑
はいろいろな研究グループがあって︑それを全体
にまとめるものという格好で﹁和光大学共同研究
機構﹂と称しています︒私Eもでは学部学科の枠
を超えて︑教師たち︑学生も含めて︑研究をする
という方向で来ているものですから︑こういうも
のができてきているわけです︒普通の大学は大体
縦割りですから︑学部学科が共同して何かをやる
という姿は︑私の知っている限りはまずありませ
ん︒私どもの大学の場合には︑今のところ二学部
五学科ですが︑教員控え室のサロンでは教員は一
緒に混じり合いますし︑非常勤の先生方も混じり
合います︒学部学科を超えてこういう研究をやっ
ていくということは和光大学の特色なんですね︒
そういうつもりでやっております︒
本学では︑来年の四月から︑現在の人文学部の
人間関係学科というのを学部に独立させることを
計画しております︒その中に︑人間関係学科と人
開発達学科があり︑それぞれにニコl
スが
あっ
て︑
二学科四コlスを持つ学部に昇格するという計画
です︒このような改変については文部省の認可を
受けなければならないのですが︑いろいろ手続き
IO
これ
の作業を行なってきまして︑ほぽ確実に来年の四
月からスタートするというところに来ております︒
実は十月二十五日に学長面接があったのです︒
文部省のお役人ではな︿て︑ほかの大学の学長さ
んなどが来られて︑その面接を受けてきまして︑
大体大丈夫ということになりました︒これは最後
のセレモニーですけれEも︑書類的には既に九分
九厘いっておりますので︑確実に来年の四月から
は人間関係学部が新しく発足するということにな
ります︒それで︑人間関係学部の発足と同時に︑
この共同研究機構というものを︑﹁和光大学総合文
化研究所﹂という名称で︑研究所という形にした
いと
思っ
てお
りま
す︒
それからもう一つ︑来年は和光大学創立三十年
という節目を迎えるわけで︑新しい学部ができる︑
研究所ができる︒そのほかいろいろ催しも計画し ております︒そういうわけで︑来年は和光大学にとっては飛躍の年となるであろうというように思っておりますので︑皆で頑張りましょうということ
です
︒
それから︑人間関係学部については︑﹃和光大学
通信﹄というものがあちこちに置いてあります︒
これは置いてあるのだけれEも︑なかなか減りま
せんね︒ということは皆さんが読んでいないとい
うことですけれEも︑人間関係学部についても説
明してありますので︑ぜひ手に取って読んでいた
だきたい︒私なEは活字魔ですから︑駅を通って
何か置いてあるとみんなもらって︿るという癖が
あるのですけれども︑どうか活字を嫌わないで読
んで
いた
だき
たい
︒
以上
です
︒
11一一一一学長あいさつ