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『東西南北2010』発刊にあたって(あとがき)

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『東西南北2010』発刊にあたって(あとがき)

著者 塩崎 文雄

雑誌名 東西南北

巻 2010

ページ 250‑251

発行年 2010‑03‑18

URL http://id.nii.ac.jp/1073/00001568/

(2)

『東西南北2010』発刊にあたって

『東西南北2010』をお届けします。

先代の山村睦夫所長から引き継いで、はじめての号 ということになります。

打ち明けていえば、私はこれまで『東西南北』のあ まり良い読者ではありませんでした。それというのも、

自分の専門領域やそれにかかわる人文・社会諸学の論 考には目を通すものの、教育学や経済・経営学関係の 論文についてはほとんど風馬牛できてしまったからで す。

ところが、今回は役目がら掲載論文のすべてを否応 なく再読、三読しなければならない瀬戸ぎわに立たさ れたわけです。そして、いまさらながらに、これまで のおのれの不明を思い知らされ、あわせて総合雑誌編 集の醍醐味を存分に満喫したのでした。

ここにはさまざまな知のいとなみが凝縮されたかた ちで展開し、相互に連関しています。

自画自賛にも似たこと挙げのようですが、そうした 興奮に駆られているところです。

「ご用とお急ぎでない方は」/「ご用とお急ぎの方 も」個別のシンポジウムやプロジェクト報告をお読み いただくだけでなく、ぜひとも隣の垣根も、そのまた 隣の芝生も覗いていただければと思います。

本号は 2 本のシンポジウムのほか、各研究プロジェ クトの報告その他で成り立っていることは、これまで の号と変わりがありません。研究所の公開シンポジウ ム「島の想像力」の討議の場が湛えていた静かな知的 熱狂を追体験していただければさいわいです。

250

──和光大学総合文化研究所年報『東西南北』2010

(3)

しかし、本号には従来の号とは異なった面もありま す。それというのも、もうひとつのシンポジウム「流 域主義」は研究所の研究プロジェクトの成果であると ともに、文科省のGPの成果の一端でもあるからです。

同様なことは、ワークショップ「幼小接続」につい てもいえます。これもまた、和光大学があらたに立ち 上げようとしている幼児教育養成コースのための助走 だからです。

学園内の幼・小・中・高に連なる学習主体の形成を 追う論も、ムーブメント教育の実践報告も、さらには 中国人留学生教育、スリランカ、バローチスタンなど のレポートも、それぞれが独立した個別の問題関心の ように見えながら、その実、これからのプロジェクト 活動の指標だったり、過去の研究プロジェクトの実り だったりします。

研究所の共同研究活動が学内の各方面に胎動し、伏 流している学問的諸欲求や教育実践とも相互乗り入れ をすることで、本号は編まれているということです。

こうした動きを反映する意図もあって、あらたに過 去の研究プロジェクトの成果としての刊行図書のブッ クレビュー欄をあらたに設けてみました。この欄が途 絶えることなく、いやましに栄えていくことを願って います。

和光大学総合文化研究所所長 塩崎文雄

──

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