奈良教育大学学術リポジトリNEAR
黄銅の応力腐食割れに関する研究(第3報)−腐食 液温度の影響−
著者 岡 俊博
雑誌名 奈良教育大学紀要. 自然科学
巻 34
号 2
ページ 45‑52
発行年 1985‑11‑25
その他のタイトル A Study of Stress Corrosion Cracking in Brass (?) −Effects of Corrosive Solution
Temperature−
URL http://hdl.handle.net/10105/2194
兵長教育大学紀要 第34巷 第2号(自然)昭和60年 Bull. Nara Univ. Educ, Vol. 34, No.2 (Nat.), 1985
黄銅の応力腐食割れに関する研究(第3報)
‑腐食液温度 の影響一
岡 俊 博 (奈良教育大学技術教室) (昭和60年4月30日受理)
A Study of Stress Corrosion Cracking in Brass (1)
‑Effects of Corrosive Solution Temperature‑
Toshihiro OKA
{Department of Technology, Nara University of Education, Nara 630, Japan) (Received April 30, 1985)
Abstract
Effects of corrosive solution temperature on the failure time in stress corrosion crack‑
ing of Cu‑30wt^Zn alloy have been investigateted by the Weibull distribution method.
All test pieces were full annealed and their average grain sizes were controlled in 20/<m.
The test pieces have been stress corrosion tested at various solution temperatures of 14, 19, 24,29, 34 and 39℃ under the constant applied stress 80?ォof the yield stress in Mattsson's solution of pH 7. 5.
The failure time(tf), crack initiation time(ti) and crack propagation period(tc) obey the single Weibull distributions with high values of shape parameter(m) that are from 9. 3
to 13.3 in tf, from 4.8 to 10.1 in u and from 3.8 to 10.7 in tc.
The Weibull distributions with estimated location parameters (γ) of failure times have been confirmed to be right by comparison with histograms of actual failure times and the cumulative failure distribution function vs time curves or plots of calculated failure pro‑
bability densities.
By illustrating the cumulative failure distribution function F(t), the failure probability density function f(t) and the failure rate 入・(t) vs time curves at every temperature, it is found that solution temperature dependence on failure time is very remarkable.
Apparent activation energies evaluated from Arrhenius plots of reciprocals of median values(M) are 16.1 kcal/mol in tf, 14.1 kcal/mol in ti and 18.1 kcal/mol in tc.
1.描 言
黄銅は管,棒,プレス板材などの実用銅合金材料として広く用いられている. Cu‑30wt%Zn合 金は七三黄銅と呼ばれ,室温における展延性が良いので,特にプレス用加工材として用いられる
45
46 開 俊 博
ことが多い.しかし,一見耐食性の良い藁銅も引張り応力のかかった構造物あるいはプレスによ る残留応力のある製品として使用されている時.アンモニア雰囲気中で応力腐食割れ(以下SCC) を起して破壊することが多々ある.従って,特に大量輸送機閑などに使用する場合に十分留意し なければ多くの犠牲者を出すことになる.
SCCは応力と腐食の‑二つの作用によっておこる金属材料特有の破壊で,応力J)み,あるいは腐 食のみでは破壊がおこらない場合でも,その二つがIll時に働く場合に各々が単独で働く場合の算 術和よりもはるかに大きくて,また性質の臭った現象が起るのが特徴である. secは銅合金ばか りでなく,軟銅,オーステナイト系不鋳鋼,超高力鋼,チタン合金,アルミニウム合金に至る有 用で実用的な合金材料で起るため,幾多の研究がなされてきたが,その統一された破壊機構に関 する一致した理論はいまだ見当らず,現在でも数多くの研究がなされている.
最近,浅輪1)や柴山ら2.3)は,ステンレス鋼の沸騰塩化マグネシウム中におけるSCC破断寿命 の確率論的評価法の確立のために,信頼性工学で広く用いられているワイプル確率分布を用いて その評価を試みた.続いて,著者ら4f5)も藁銅のMattsson氏液6)中におけるSCC破断寿命をワ イブル分布により定量的に評価出来ることを示した.
さらに,既報60 Cu‑35wt% Zn7)ならびにCu‑40wt% Zn8)において, Mattsson氏液のpH 値と負荷応力の影響についてワイブル分布による統計的定量化を試みたなかで,ワイブル分布の 形状パラメータmの値が破断寿命の中央値Mと正の相関関係にあること,即ち長寿命の場合はど その分布のバラツキが少ないことから,実験中の腐食液温度の変化が破断寿命値に大きく影響し ているのではないかと推測された.そこで,本研究は既報に引き続きCu‑30wt%Znで腐食液温 度の影響をくわしく調べることにしたものである・
2.実 験 方 法
Cu‑30wt%Zn試料は三宝伸銅製で,特別に本研究のために平均結晶粒径20Mmに調整した厚さ 1mm,巾300 mm,長さ1200mmの板材を使用した.その板材より長手(圧延)方向と‑平行に巾 10mmで良さ100 mmの試験片素材を勢断機で採取し,これらの‑一部はJIS 6号引張り試験片 に準拠した形状の引張り試験片に仕上げ,他は既報と同じ形状の中央部に1mm巾のノッチをも っSCC試験片に仕上げた.引張り試験による黄銅試料の機械的性質は,最大引張り強さ crBが 33.48Kg/mmsで,降伏応力 (0.2%伸びの耐力)が14. 35Kg/mm2,最大伸びは完全焼鈍材の
ため大きく」‑54%であった.
腐食液はMattson氏液(0.05M CuSO*, 0.5M (NH4) SO4+NH▲OH)のpH7.5に調盤し たもので,液温は60Wの投入式小形ヒータを用いて,所定の温度より数度低めの液温から加熱し て,温度コントローラを用いて所定の液温14, 19, 24, 29, 34, 39℃の6段階に士1℃の精度に 保つようにした.
SCC試験機は40 : lの自製塙FF式定荷重引張:)試験機で,負荷応力が正確にかかるように静歪 計を用いて入念に調整したものを使用した・試験片の伸びは,損杵の先にとりつけた差動トラン スの芯の動きを電気的に拡大してX‑YレコーダのY軸方向に記録するようにし, X軸方向に1 mm/minの速度で記録紙を巻き取って伸び一時間曲線を面くようにした.これとは別に,破断時 に槙杵が大きく下がるのを利用して, 24時間タイマの供給電源を切ることにより破断寿命値を知
黄銅の応力腐食割れに関する研究(第3報) 47
るようにした・また,腐食液の温度は液中に投入したCC熱電対を多チャンネルA/Dハイブリ ッドレコーダに接続し,試験片の伸びとともにGP‑IBインタフェースを介してパーソナルコン ビュ‑タに出力させ,モニタにグラフ表示させて液温と試験片の伸びの監視に供した.
試験方法は,まず試験片表面をアセントで脱脂し,西経23mmで長さ56mmのガラス管内に 挿入しサ つに割ったシリコンゴム栓で液がもれないようにし,試験機の上下両チャックに取り 付けた・次にMattsson氏液を約12cc入n,測温用のCC熱電対を2対液中に挿入し,投入式 小形ヒータで所定の温度まで加熱後.所要の荷頭を煩杵の先に1 gまでの精度で負荷してSCC試 験を開始した・上記のようにして,各液温につき19個の試験片を降伏応力の80%の応力にてSCC 試験し言判れ開始時間(誘導期間)と割れ伝播期間をX‑Yレコーダ記録から読みとt),また破 断寿命値を測定しtI.
闇L M^;:
腐食液温度を14, 19, 24, 29, 34, 39℃に保一)て測定した各19個の試験片の破断時間(寿命 値) tn言別れ開脚寺間tiならびに割れ伝播時間t,(‑tr‑tl)の伯は,小幅ながらバラツキを示し
tz.
木実験のように少数U:)試料の場合の統計解析に有効であるリ(ブル分布で処理するために,同 一温度で得られたtf (あるいはtl, tc)の値を小さな値から大きな値に並べかえ,噸序統計量と した.従ってn番目の寿命値tの累積砕率F(t)は,総数N(‑19)としてF(t)‑n/(1十N)で ある. tf (あるいはtl, t̀')の値とそれに対応する累積確率F(t)をワイブル確率紙にプロットす るとFig.1のようである・本研究では,パーソナルコンピュータによb, N個の試験片の測定 値を昇順位に並べかえ,ワイブル確率紙の必要な部分を高解像ディスプレイに表示して,この中 にプロットするようにした.
ワイブル分布において,累積確率分布関数は時間tを変数として, F(t)‑ 1 ‑expト(t‑γ)m/αI
によって表される9).ここで, ryは位置パラメ‑タ, mは形状パラメータ, αは尺度パラメータで ある. Fig. 1のワイプルプロットに最小2乗法による直線を引き,その勾配を算出すると, (1)式 の分布の勾配を表す形状パラメータmの値が求まる.ここでγ‑0である.
各温度におけるtf, tiならびにt.・のmの値と中央値M (19個中の10番目の伯)をTable lに 示す.この結果より, mの値はいずれも大きく trでおよそ9.3‑13.3, tiで4.8‑10.1, teで3.
8‑10.7の間にあE).腐食液温度をj=1℃にコントロールするとかなりバラツキが少なくなること がわかった.そして, Mの値は腐食液温度によって大きく変化し,破断寿命は昇温によって短く なることがわかった.この結果のなかで, trに比較してtiとtcのmの値が低いのは, X‑Yレコ ーダー記録による伸び一時間曲線の伸び量の変化が腐食液温度の士1℃の温度変化に影響されて 正確に把握されないためと考えられる.
次に, tfについて各腐食液温度におけるワイプノし分布関数の位置パラメータγの値に関して,こ れ以トでは破断がおこらない値(時間)を推定し,(1)式に代入したワイブル分布をFig.2に示 す. Fig. 1と同様に最小2乗法による直線を引くといずれもγを含むワイブル分布として解析で きると考えられる.この時のワイブル分布関数の三つのパラメータm, αならびにγの値を求め
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Fig. 1. Weibull plots of failure time(tt),
crack intiation time(ti) and crack propagation period(tc) at solution temperatures of 14, 19, 24, 29, 34
and 39℃.
岡 俊 博
てTable2に示す.形状パラメータmの値 はおよそ4.4‑6.6の閲にあり,温度の影響 を受けていないが,尺度パラメータαと位置 パラメタ‑γは温度の影響を大きく受けてい
る.
ワイブル分布において,確率密度関数は,
f(t)‑m/α・(卜γ)m‑1.exp{‑ (卜γ)押t/
故障率朋数は,
九(t)‑m/a.(t‑γ)rn‑1 ‑‑‑‑‑‑ (3)
平均寿命(由ま,
IL+γ‑α1/′"・/¥l‑f‑1/m)+γ ‑‑・‑ (4)
で表わされる9).ここでIlはガンマ関数であ る.
平均寿命偵(IL十の は三つのパラメータ m言α言γで求められるので算出してTable 2に示す. :この他はTable lに示した中央 伯Mとはぼ‑一致していることがわかる.
さらに,これらの関数を使って破断寿命の 分布の解析が適当であるかを検討するため に,各温度における19個のtrの他を適当な 設定区間に度数分布で表し,ここに(1)式より F(t)‑t曲線を, (2)式よ'; f(t)‑t曲線なら びに(3)式より九(t)‑t曲線を重ねて画くこと
Table 1. Variation of the Weibull distribution shape parameter (?ォ) and median
time (M) of failure time (tf), crack intiation time (ti) and crack
propagation period (tc) at various solution temperatures in fig. 1.
・n>
13. 257 ll. 487 9. 312 9. 873 ll.755 10. 264
M ( × 103sec)
32. 520 23. 040 15. 300 8. 760 5. 340 3. 720
M ( × 103sec)
ーー;霊IS.Sill
5. 844 7. 010 4. 840 5. Obb
9. 600 5. 400 3. 900 2. 460
tc
M I (×103sec)
1
10. 651 13. 560
1
4. 823 9. 240
1
6. 836 4. 980 3. 790 3. 360 3. 843 1. 800
1
3.950 1. 140
[
にした.ただし, f(t)と九(t)の値は小さいのでN倍している.また, f(t)の値より計算で求めた 度数fcを黒丸印で示した.その結果を14, 19, 24℃についてはFig. 3に, 29, 34, 39℃につ
いてはFig. 4に示す.
黄銅の応腐食割れ力に関する研究(第3報)
2.0 ‑I.0 0.0 1.Olnt2.0 3.0 40
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2 4 7 .2 2 9 4 l2 3 4 2 .4 3 9 1 .8
01 05 1 5 10
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2.0
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・・●J ヽ■̲..′
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‑3.0
50 一oo
Fig. 2. Weibull distributions of failure time with location parametere (;) at solution 39℃.
Table 2. Variation of location parameter (j‑) estimated, shape parameter(m), scale parameter (α) and mean failure time (〟+γ) calculated from the Weibull distributions at various solution temperatures in Fig. 2.
Temp.
℃
IE 19 24 29
γ ( × 103sec)
16. 2 11.4 7.2 4.2 34 2. 4 39 1.8
(1
m ( × 103sec)
6. 640 1. 552× 108 5. 574 2. 038× 106 4. 459 1. 297× 104 4. 893 2. 046× 103
1
6, 284 9. 362×102 5. 302 4. 130×10
.サ+?・
( × 103sec)
32. 173 23. 920 14. 830 8. 592 5. 162 3. 658
49
これらの結果から,実測の破断寿命値trはいずれの温度の場合でも累積確率分布F(t)が存在 する時間tの中にあり,確率密度関数f(t)より計算で求めた設定区間の度数fcの分布と良く一 致していることがわかる.また,その時閥における故障率を示す故障率関数九(t)‑t曲線はmの 値が大きいためいずれも急上昇している.これらからγ伯を含むいわゆる3母数ワイブル分布10)
として統計的に解析出来たと解せられる.
そこで, F(t)‑t曲線, HOxN‑t曲線ならびに九(tト1曲線について,腐食液温度の影響を 示すと, Fig.5のようである.この結果からj=1℃に腐食液温度をコントロ‑ルしても,なおバ ラツキがあり, 5℃の温度差では分布の重りが存在する.しかし,これらの曲線から破断寿命値 は腐食液の温度に著しい影響を受けているということがわかる.
最後に, tf, tl, tcについて,それらの中央値Mの逆数を速度としてアレニウスプロットすると Fig.6のようになる.このプロットの勾配から, tf, ti, tcについて見かけの活性化エネルギQを
求めると,割れ誘導期間tlの活性エネルギQti‑14.8kcal/molで,割れ伝播期間tfの活性化エ
50
2 0 「 ‑‑
C
一ん
0 5 10 15 20 Time t ズ103sec)
25
Fig. 3. Cumulative failure distribution function F(t), failure probability density funcト ion f(t)xN and failure rate function 九(t)xN vs time curves and plots of calculated frequency(fc) on the histo‑
grams of samples a亡solution tempera‑
tures of 14, 19and 24 ℃
050‑1・‑≡x'‑‑nx(woH >uuも⊃bajj 0 0 02
Fig. 4. Cumulative failure distribution function F(t) , failure probability density function f(t)xN and failure rate function九(t)xN
vs time curves and plots of ca一culated
frequency(fc) on the histograms of sa一
mples at so一ution temperatures of 29,
34 and 39 ℃.
Fig. 5. Cumulatve failure distribution function F(t), failure probability density function f(t)xN and failure rate function九(t) vs time curves of samples at solution temp‑
eratures of 14, 19, 24, 29, 34 and 39℃.
黄銅の応力腐食割れに関する研兜(第3報)
ネルギQtc‑18.lkcal/molとなE),破断寿命の活性化エネルギQtf‑16.lkcal/molとなる.
Cu‑30γ。Zn. pH7.5 , 80†・
‑3
U QJ Ul
ヽ ‑
三‑4
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ヽ̲′
01 0
‑5
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u ‑ **‑
1日. HHP H‖一 ㍉
‑サ.‑一・‑三:‑
Qtc=18.1 Kcal/mol Qt,=14.8 Kcal!moL Qtf=16‑1 Kcal/mol
3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 1/T (XIO"3‑oK‑1) Fig. 6. Arrhrenius plots of reciplocals of
median values(M) of failure time (tf,), crack intiation time(ti) and crack propagation period(tc).
が熱活性化過程を律速していると考えられる・
51
これらの伯は,大谷ら11)が求めたアンモニ アガス「tHこおけるCu‑30at% Zn合金のSCC における割れ誘導期閥の見かけの活性化エネル ギAHiここ4. 8kcal/molや伝播期間の見かけの活 性化エネルギJHe‑5.3kcal/molより3倍程度 大きな熱活性化過程である.この原因は腐食環 境がアンモニアガスの湿潤大気腐食とMattson 氏液による液中腐食の差異,あるいは粒内割れ と粒界割れの差が出たとも解せられる.むし ろ,大谷ら12)が求めたAトCu合金のアノード 溶解中の分極曲線による活性化エネルギ値Q≒
16kcal/molや18‑8ステンレス鋼の42%MgCl<
巾のSCCについて求めtzIS) ^Hi‑18.6kcal/
mol, ^Hc二=16. 3kcal/molの値に近いことが判 明した・これらのことから,pH7.5のMattsson 氏液中七の本試料のSCC現象は,脱亜鉛と Cu20の形成による安定な酸化皮膜の生成と応 力集中を起している結晶粒界での腐食孔の形成
4.ま と め
結品粒径を20Mmに調整したCu‑30wt%Zn 合金(L'三蓑銅)杏, Mattsson氏液の温度を士 1℃の精度で19, 24, 29, 34, 39℃の6段階に保持して応力腐食mn試験を行い,破断寿命値, 割れ開始時間,ならびに割れ伝播期間の測定を行った・そしてそれらの値をワイブル分布によE) 統計的に処理し,それらにおよぼす腐食液温度の影響を検討した結果,次のことが判明した.
(1)結晶粒径を一定にし,腐食液温度を±1℃に保つと,ワイブル分布の形状を表すパラメータ mの値は非常に大きな値となる.即ち,いずれの温度においてもバラツキが少なくなった.
(2) 5℃刻みに14℃から39℃まで6段階に腐食液温度を上昇させると,破断寿命値は明らかに温 度の影響を受けて短くなるが, A布の形状は同じでいずれも‑(U‑‑7イブル分布であー,た.
(3)試験片数が19個と少ない場合でも,ワイブル分布の位置パラメータを推定代入するいわゆる 3母数ワイブル分布で実測値の度数分布と比較した結果,十分に実際の分布を推定評価できるこ とがわかった.
(4)腐食液温度によ‑)て分布の形状が変わらないので,各温度における中央他の逆数(1/M)を 速度としてアレニウスプロットより算出した見かけの活性化エネルギは,割れ開始時間で14.6 kcal/mol言判れ伝播時間で18. lkcal/molとなt) ,破断寿命値ではそれらの値の平均値に近い16. 1 kcal/mol とな‑ tz.
以上のことから,腐食液の温度によってその寿副的i大きく変化するので,引き続き同一の尖
52 岡 俊 博
験方法により pH値を7.0, 6.5と下げながら統計的に解析を進めなければ,その分布の形状に よる検討はできないと考えられる.今後引き続き研究を進めて次の機会に報告する.
終りに際し,本研究は昭和58‑59年文部省特定研究費によって行われたことを記し,その際お世 話下さいました関係諸氏に感謝の意を表します.
引 用 文 献 1)浅輪光男:日本金属学会誌, 40 (1976), 433.
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3)柴田俊夫・竹山太郎:防蝕技術, 30 (1981), 47.
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5) T. Yamane, K. Hirao, K. Yoshimoto, T. Oka and Y. Takeda : Z. Metallkde, 74 (1983), 603.
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