• 検索結果がありません。

金融構造と経済成長との関係

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "金融構造と経済成長との関係"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

論 文》

金融構造と経済成長との関係

時系列データを用いた韓国に関する実証分析

李 美 善

キーワード:金融構造, 銀行中心システム, 資本市場中心システム, 単位根,

GARCH

検定,

VAR

検定

は じ め に

金融発展の程度と経済成長率の間の関係を明ら かにすることを目的として, 多くの研究が行われ てきた。

Gurley and Shaw

(1955) を始め,

McKinnon

(1973),

Goldsmith

(1969) などの 多くの経済学者が, 両変数間の相関関係を明確に しようと努力してきた。 それ以来, もし両変数間 に正の関係が見出されるとすると, 本当に金融発 展が経済成長を誘導 (

cause

) するだろうかとい う問題に関心が集まった。 最近では, 金融部門と いう総体的な概念を分けて, 銀行に代表される金 融仲介機関 (

financial intermediaries

) が経済 成長に及ぼす効果と, 株式市場に代表される資本 市場の発展が経済成長に及ぼす効果とについて分 析が行われている。 これらは金融構造 (

financial structure

) という概念に表現されることになり, 金融構造が経済成長にどのような影響を与えるの かという分析に繋がった。

本研究の目的は, 金融発展の程度, あるいは金 融構造と経済成長間の関係について実証的証拠を 提示することにある。 先行研究の結果をみると, 金融発展と経済成長間に正の相関関係が存在する ことは確かである。 しかし, 多くの研究が一定の 時点で各国の資料を分析した横断面資料により行 われていて金融発展が経済成長に影響を与えてい るという因果関係を明らかにすることには限界が ある。 つまり, 両者間に相関関係が存在すること

については表すことができるが, 因果関係がある かについては明らかに表すことができない。 従っ て, 本研究では

1971

年から

2005

年までの期間に おける, 韓国の四半期時系列データを利用した時 系列分析を行いたいと思う。 このため以下では, まず金融の機能について述べたのち, 銀行中心シ ステムと資本市場中心システムの相対的優位性な どの観点に基づいた既存の実証研究について議論 する。 次に, 実証分析に利用する資料とモデルを 説明してから, 実証分析を行う。

Ⅰ. 金融の機能

金融の機能については論者によって強調点に多 少の違いはあるが, おおよそ金融活動は, 貯蓄の 動員, 資金の効率的配分, 経営者監視と統制, 流 動性増大という機能を通して経済活動に寄与する と把えられる(1)

第一に貯蓄動員の機能は, 金融制度がどれほど 効果的に貯蓄を動員し企業の投資資金を供給する のかということであるが, これは金融制度が企業

利用可能な資金

の大きさを増大させる機能 をもつことを意味する。 この貯蓄動員は金融仲介 機関の情報生産, 取引費用減少, および流動性増 大を通してよりうまく遂行できる。

第二に資金の効率的配分機能は, 金融制度が一 定の資金を収益性の高い投資プロジェクトに配分 する機能を遂行することをいう。 この機能は貸出 市場の利子率や資本市場での株価などのような価

(2)

格機構を通して達成できる。 勿論, 情報が不完全 な金融市場で情報収集と分散, そして借手の選別 はこの価格機構の動きを補完し資金の効率的配分 を助ける。

第三に経営者監視と統制機能は, 資金需要者に 資金が供給された後, その資金が契約通り適切に 使用されているかを金融制度が効率的に監視し統 制する機能をいう。 銀行などの金融仲介機関の場 合, 貸出後に役員の派遣または直接訪問調査の形 態で監視を遂行している。 一方, 株式市場の場合 は, 株価の変動を通して間接的に経営者を統制し たり, 敵対的

M & A

により経営者を直接的に統 制できる。

第四に流動性増大機能は, 流動資産 (現金) の 非流動化 (実物投資) という問題を解消する機能 をいう。 銀行の場合, 長期貸出を短期預金で繋げ 満期返還をし, これを通して貸出金の非流動性を 流動的にする。 資本市場の場合は, 証券流通市場 で売買を自由にさせることで債券や株式の非流動 性が解消できる。 最近は, 債権を証券化を通じて 流動化させ販売することで, 貯蓄者の資金流動性 を増大させている。

上記の金融機能は, 同一の金融制度や金融構造 のもとで生成されてきたものではない。 ある国は 銀行を中心に, またある国は株式市場を中心にこ れらの金融機能を遂行してきた。 例えば, 英国や 米国は株式市場を中心に金融サービスを提供し金 融機能が達成され, またドイツ・日本・フランス などは銀行のような金融仲介機関を中心に金融サー ビスが提供され金融機能もこれを通して遂行され てきた。 経済学者達は, 互いに違う金融構造を区 分するため, 前者のような金融構造を

資本市場 中心システム

といい, 後者のような金融構造を

‘銀行中心システム’

と区分して呼んでいる(2) このような金融システムの発達の違いをめぐっ て, どのシステムがより優秀な金融サービスを提 供し, また金融機能を効率的に遂行するのかに関 心が集まった。 多くの研究者は両システムのパフォー マンスを理論的そして実証的に比較分析してきた が, 時代や分析対象国によって異なる結果が表れ た。 次には, これについて既存の実証的研究を中

心に検討してみることにする。

.

既存の実証研究に関する議論

1. 銀行中心の見解

初期の調査研究は, 英国とドイツの金融システ ムを比較し, どちらのシステムがよりうまく産業 化を促進させるか, また政府の産業振興政策を効 果的に遂行させることができるのかに焦点を当て た。

Gerschenkron

(1962) は, ドイツの銀行中 心金融システムが銀行と企業の関係をより密接に することで企業情報コストを減らし, 市場中心シ ステムをもつ英国より優位な貯蓄動員と投資への 資金配分を可能にしたと主張する。

このような比較は, 再びドイツと米国, 日本と 米国の比較に発展した。 これらの国家間の比較で は, どの金融システムが消費者や企業の厚生をよ り増大させるのか, またどのシステムが金融市場 に内在している情報の非対称性をうまく処理し企 業投資や経済成長に有利なのかについて焦点が当 てられた。

まず,

Allen and Gale

(1995) は, アメリカ とドイツの金融システムに関する包括的な比較調 査を通して, どのシステムがより厚生増加に関し て優位なのかを調査した。 ドイツの銀行はアメリ カの銀行に比べ

GDP

に占める割合がより高く, 銀行家はアメリカの銀行家より企業の経営に深く 介入している。 アメリカの金融システムはドイツ のそれと比べ株式市場の規模がより大きくより効 率的で, 個人消費者が貯蓄手段として株式を多く 保有している。 そこで, 彼らは, ドイツの銀行中 心システムの方が, 同一時点及び異時点間のリス ク分散に有利であり金融サービス提供にも優位で あるため, 個人消費者の厚生を高めると主張する。

またドイツの銀行中心システムは, 企業の資金調 達や経営者モニタリングにおいて, アメリカの資 本市場中心システムより優位であるとは言えない が劣等ではない代替手段を持っていると主張して いる。 さらに, 異時点間のリスク分散において株 式市場より銀行が優位である理由について, 預金 者が株式に投資する場合, 銀行に貯蓄する場合に

(3)

比べて資産価値変動が非常に高いからであるとい う。

次 に ,

Calomiris

(1995) と

Hoshi, Kashap, Scharfstein

(1990) は, 金融市場の情報非対称 性と関連して両システムの資金配分及び企業投資 に対する効果を調査した。

Calomiris

は,

1870 1914

年間のドイツの兼業銀行と米国の銀行制度 を比較し, ドイツの銀行システムが情報の非対称 性を減少させ, 資本をより効率的に配分し, 経営 者統制をより効果的に遂行してきたと主張する。

また

Hoshi

らは, 日本の銀行システムが銀行と 企業の密接な関係を通して企業モニタリングをう まく遂行することで情報非対称性を弱化させ, 企 業の投資を流動性制約から引き離し, また企業が 経営不振の時には持続的な資金供給を通して企業 の再生を助けたと報告している。

2. 資本市場中心の見解

1990

年代に入り, 日本経済の長期沈滞, ドイ ツ経済の遅れ, そしてヨーロッパ大陸各国で展開 される銀行中心システムから資本市場中心システ ムへの転換は, 金融システムの理解に再検討を促 した。

Rajan and Zingales

(1998a) は, 銀行中心シ ステムの関係金融 (

relationship banking

) は, 価格シグナルを基にしない不透明な関係に基づき 資金を配分するので資金配分を非効率的にし, ま た現金の流れ (キャッシュフロー稼得の能力) が 弱い企業にも持続的に資金を支援することで結局 その企業の長期的価値に損傷を与える, と主張す る。 もちろん, 銀行中心の関係金融は契約が効果 的でなく, 資本が不足して, 価格シグナルが情報 をうまく反映できない後進国では, 市場より資源 配分がうまくできる可能性もある。 しかし, 契約 制度の発達が遅れていたとしても, 資本が豊富に なると, 市場あるいは価格システムを無視する銀 行中心の関係金融は資源配分を歪曲する結果を生 むというのである。 彼らは,

1997

年東アジアの 金融危機も, 関係金融を基にして資金を配分した 結果であると主張する。 すなわち, これらの国々 が, 資本自由化により資本が豊富になったにもか

かわらず, 価格シグナルによる資源配分を行わず 関係金融に基づいて資金を配分したことで, 海外 資本が短期貸出しかできない状況を作る結果にな り, これが資金配分の歪曲と金融混乱をもたらす 原因になったという。

Levine and Zervos

(1998) は, 株式市場によ る流動性の増加が経済成長の重要な決定要因にな ることを主張する。 彼らは, 株式市場により提供 された流動性サービスが長期経済成長に独立的に 重要であること, 株式市場は金融機関により提供 されるサービスとは異なる金融サービスを提供す るということを述べている。

上記のような主張は

1997

年東アジア金融危機 以後, 大きな説得力を得た。

IMF

のエコノミス ト達や米国連邦準備銀行の前総裁であるグリーン スパンも, 東アジアの金融危機を銀行中心システ ム下での銀行のモラルハザードやそれによる資金 配分の歪曲, そして資本市場の低発展による市場 規律の不在にその原因があると主張した(3)

3. 金融サービスの見解と法・制度の見解

一方, 最近の研究は, 両金融システムの違いだ けではなく, 両金融システムの相互補完性, そし て金融活動を規定する下部構造, すなわち法と制 度及び秩序を含めた研究内容を拡大するとともに, 調査研究の対象国も米国, 英国, 日本に限らずよ り多くの国々を取り入れている。

このような実証分析対象国の増大と金融下部構 造に対する研究の進展の結果は, 一国の経済成長 や資金配分の効率性が, その国の金融システムよ り金融市場とサービスの発展程度, あるいは金融 下部構造に大きく依存し, また各国の銀行と株式 市場機能の相対的優位性についても金融下部構造 の発展水準により異なるということを提示してい る。

まず, 金融サービス見解を提示した

Levine

(1997) に続き,

Levine and Zervos

(1998) の 株式市場と銀行に対する研究は, 株式市場の流動 性と銀行の発展程度によって将来の経済成長が予 測可能であることと, 両システムへの金融方式の 二分化は適切ではないことを主張する。 つまり,

(4)

株式市場と金融仲介市場はそれぞれ異なる機能を 提供し, 代替的な関係ではなく相互補完的な関係 であるという。 彼らは, 銀行中心ステムの長所を 強調する銀行中心見解 (

bank-based view

) と 資本市場中心システムの優秀性を強調する資本市 場中心見解 (

market-based view

) を金融サー ビス見解 (

financial services view

) と名づける。

次 に , 法 と 制 度 見 解 を 主 張 し た

La Porta, Loped-de-Silane, Shleifer, Vishny

(1997,

1998, 2000) は, 金融システムを銀行中心と資本市場中

心に区分することは有用ではなく, 各国ごとに資 本市場あるいは銀行がより重要な役割をしている 理由を明らかにすることが重要であると主張する。

彼らは世界各国を

英米法体系の国家グループ

,

フランス法体系の国家グループ

,

ドイツ法体系 の国家グループ

,

スカンディナビア法体系の国 家グループ

に区分し, 株主権限, 債権者権限, 法的執行などの特性を検討する(4)。 彼らの検討に よると, 株主権限と債権者権限は英米法諸国で最 も強くフランス法諸国で最も弱く現れる。 ドイツ 法体系では株主権限は最も弱く債権者権限は多少 強く, 法的執行力はスカンディナビア, ドイツ, 英米, フランス法体系の順に強く現れる。 このよ うな法的秩序の差は, 英米法の伝統をもつ国に資 本市場の発達をより大きくもたらし, ドイツ法の 伝統をもつ国にはより大きな銀行負債市場の発達 を可能にした。 またフランス法の伝統をもつ国は 投資家保護が弱く, 従って資本市場の発達も最も 低く現れた。 つまり, 各国の資本市場と銀行の相 対的発達程度はその国の法的環境に依存するとい う。 結局, 金融の発展と経済成長を理解するため には, 金融システムを資本市場中心システムと銀 行中心システムに分けてその成果を比較すること は有用でなく, 投資家保護と契約履行に対する法 と制度がどれほど発展しているのかにより, 資本 市場も銀行も発展が保障され, その結果により経 済成長ももたらされるという。

Levine

(2002) は, 従来主に調査されてきた 英国, 米国, ドイツ, 日本の

4

か国を超え

1980 1995

年の期間の

48

か国に対する調査を行う。 彼 は金融構造と経済成長との関係を調べたが, 資本

市場中心見解あるいは銀行中心見解を根拠付ける ような結果は得られなかった。 しかし, 銀行・株 式市場のいずれであれ, より発達した金融制度が 経済成長を正の関係に導くこと, 投資家保護制度 と契約執行の効果が経済成長を促すことを確認し, したがって金融サービス見解と法制度見解が妥当 であることを確認したと主張する。

Beck, Demirguc-kunt, Levine, Maksimovic

(2001) は, 金融構造と経済発展を企業水準, 産 業水準, 国家水準で調査し分析を行う。 彼らは, 企業水準の調査に

33

か国, 産業水準の調査に

34

か国, 国家水準の調査に

48

か国を対象とし, 次 のような六つの問題を設定する。 ①銀行中心シス テムをもつ国が資本市場中心システムをもつ国よ り早く成長するのか, ②法制度は金融制度の効果 に影響を与え経済成長を容易にするのか, ③外部 に大きく依存する産業がどのシステムでより速く 成長するのか, また創業はどのシステムでよく起 きるのか, ④法制度は外部金融利用可能性におい て重要な影響を与えるのか, また創業率にも影響 を与えるのか, ⑤銀行中心システム下にある企業 が資本市場中心システム下にある企業より外部金 融により大きく接近し, またより速く成長するの か, ⑥法的環境により規定される金融制度の構成 要素が企業成果に影響を与えるのか, である。

結果として彼らは, 金融構造別に国を区分する ことは, 長期的な

GDP

成長や産業成果, 企業の 外部資金への接近, 企業成長などの差を説明する のに役に立たないと主張する。 しかし, 全般的に 金融発展水準が高かったり投資家を効果的に保護 する法制度をもっている国では経済成長が速く, 産業発展や創業も活発に起こると主張する。 また, このような国では企業の金融への接近も容易であ り, 企業の成長速度も高く現れるという。 再び彼 らは, 金融サービス見解と法制度見解が妥当であ ることを主張する。

以上, 既存の実証研究を金融機能の遂行と関連 付けて銀行中心見解, 資本市場中心見解, 金融サー ビス見解と法見解に分けてサーベイした。 次には, 上記の研究結果を念頭に置きながら, 実証分析を 通して韓国の事情について考えてみることにする。

(5)

Ⅲ. 実証分析

1997

年金融危機以後, 韓国は, 短期的には金 融構造調整と不良債権処理を目標に, 長期的には 資金調達と経営者統制を銀行中心から資本市場中 心に改編することを目標に, 金融改革を推進して きた。 その結果, 韓国の資金調達構造は株式発行 の比重が高まり, 韓国の株式市場はとても高い水 準の規模と活発性及び流動性を持つようになった。

次の表

3.1

は, 韓国企業部門の外部資金調達の構 成比である。

韓国企業の資金調達パターンをみると, 表のよ うに

1990

年代半ばまでは銀行やノンバンクを通 じた間接金融による資金調達が多くの比重を占め ており, 株式市場からの資金調達は平均

15%程

度に留まっている。 しかし, 金融危機以後の

1998

年以降には株式市場を中心とした資金調達

が平均

40%台に至り, 倍以上増加していること

が分かる。

しかし, このような株式市場の活性化が本当に 韓国経済の成長と安定に大きく寄与するだろうか。

この点には疑問の余地があり, 検証を必要とする。

1. 資料選択

本研究の分析のために

1971

年から

2005

年まで の四半期時系列資料を利用する。 金融発展と経済 成長間の関係を分析するにあたって最も重要な要 因の一つが, 金融発展の程度を表す代理変数の選

択である。 本研究では金融構造の二つの側面であ る金融仲介 (

financial intermediation

) 機関の 発展程度と流動性 (

liquidity

) 指標を利用する。

金融仲介機関の発展程度を表す代理変数として一 般に総貨幣量をよく使うが, この変数はまず, 多 様な種類の貨幣量定義が金融仲介の多様な役割に 対応する代理変数となりうる。 しかも民間銀行, 中央銀行, 非銀行金融機関の負債間の区分ができ ない欠点がある。 そこで本研究では, 民間部門の 国内与信

/

名目

GDP

(以下,

BANK

と表記) を 使用する。 この変数は公共部門に対する与信を排 除しているので, 個別市場参加者に資金を供給す る金融仲介の役割をより正確に表す利点がある。

出所は韓国銀行が提供する資料で,

X12 ARIMA

で季節調整を行う。

流動性指標は株式市場発展を表す指標で, 一般 に株式市場の規模 (

size

)(5)と株式取引額

/

名目

GDP

, そして株式取引額

/

市場資本化(6)などが使 用される。 後二者の変数は株式市場の流動性を表 す。

Levine and Zervos

(1998) によると, 株式 市場発展指標の中で株式市場規模と経済発展の間 には強い相関関係は発見できないが, 株式市場の 流動性と経済発展の間には強い相関関係が発見で きるという。 したがって, 本研究では株式市場の 発展指標として株式市場の規模は除外することに する。 本研究で重点的に分析しようとすることは, 金融構造, すなわち金融仲介機関と株式市場が

GDP

に占める比率による経済発展の程度なので, 株式市場の流動性指標として株式取引額

/

名目

3.1

企業部門の外部資金調達構成比

(%)

1985 1990 1995 1998 1999 2000 2001 2002 2005

間接金融 銀 行 ノンバンク

46.7 29.4 17.3

38.3 15.7 22.6

31.8 14.9 16.9

−56.6

2.5

−59.1

4.1 29.2

−25.0

17.1 35.2

−18.0

−0.6

6.3

−7.2

59.5 47.9 11.1

30.5 17.3 13.2

直接金融

株 式 社 債 公 債 企業手形

25.2 10.8 13.4 0.7 0.3

42.4 14.2 21.5 2.9 3.7

47.9 17.5 15.3

−0.9

16.1

176.7 52.5 163.9 2.0

−41.7

46.8 82.6

−5.3

0.0

−30.4

28.6 35.6

−3.2

−2.2

−1.7

74.5 31.9 22.6

8.7

26.6 33.3

−9.0

−0.4

44.2 19.8 7.7

海外借入

4.2 6.5 8.6

−33.9

24.1 23.7 1.2 9.9

(出所) 資金循環 , 韓国銀行

(6)

GDP

(以下,

STOCK

と表記) を利用する。 株式 取引額の出所は韓国証券取引所が提供する資料で,

X12 ARIMA

で季節調整を行う。

Levine and Zervos

(1998) によると, 株式取 引の変動性は経済成長に影響を及ぼすという。 韓 国の場合でも, 図

3.1

でみるように株式市場の変 動性が

1980

年半ばからとても大きく現れている ことが分かる。 このような変動性は株式市場が経 済成長に影響を与える一つの要因になる可能性が ある。

株式市場の変動性を測定する方法は様々である。

過去には主に分散及び標準偏差で測定されてきた。

しかし, このような分散は一定なものではなく時 間を通じて変動するものであると認識されること で, 最近は主に条件付き分散 (不均一,

condi- tional heteroskedasticity

) を 仮 定 す る

ARCH

(

Auto Regressive Conditional Heteroskedasti- city

) または,

GARCH

(

Generalized ARCH

) モデルが利用される。

本研究では, 次のような

GARCH

モデルを利 用し株式取引の変動性を測定する。

ここで,

は条件付き分散 (不均一) を表す。

も し ,

,

であれば, これは分散がない場合で,

であ れば

ARCH

モデルである。 式(

3

)は,

GARCH

モデルである。 本研究では

GARCH

(1,

1)

モデルを使用し条件付き分散の要否について検定

した。

GARCH

モデルの推定及び検定の結果は,

次のようである。

注:( ) は

t

統計量,

*は 5

%有意水準で有意。

上の

GARCH

モデルで推定された

を株式取 引の変動性 (以下,

STOCKV

と表記) 測定値と して使用する。 このように条件付き分散で測定さ れた株式取引額

/GDP

の変動性は次の図

3.2

のよ うに表れる。

最後に, 経済成長指標である。 経済成長の指標 は実質

GDP

である。 ここに, 自然対数を取り,

X12 ARIMA

で季節調整を行う。 資料の出所は 韓国銀行で提供されたものである。

3.1

韓国株式市場の変化

(7)

2. 実証分析の結果

一般的に時系列分析の場合, まず, 利用するデー タの安定性 (

Stationary

) 検定を実施しなけれ ばならない。 時系列データが不安定的 (

Non- Stationary

) な場合, 虚偽的回帰 (

Spurious Re- gression

) 現象が発生する可能性があるからであ る。 したがって, 時系列データが何回目の階差で 安定的なのか, その特性を確認した後, 方程式に どのような形態の変数を含めるべきかを判断しな ければならない。 時系列安定性要否は各時系列の 特性方程式が単位根 (

unit root

) を持つかどう かを検定することで確認できる。

本研究では, 一般的に多く使われている

ADF

(

Augmented Dickey Fuller

) 検定方法を使用す る。

ADF

検定は, 次の回帰式の推定に基づいて いる。

検定過程は, 回帰分析の結果推定された

値を

Mackinnon

(1991) 基準値と比較すること で, 帰無仮説

が検定できる。 一般 的に, マクロ経済時系列が水準変数の場合は不安 定性 (非定常) を持ち, 階差をとった変数の場合

は安定性 (定常) を持つと言われている。

ADF

検定で, ラグ次数検定は

AIC

(

Akaike’s infor- mation criterion

) と

SIC

(

Schwarz informa- tion criterion

) により行われる。

実証分析の順序として, 選択された資料に対す る単位根検定 (

unit root test

) を行い定常であ ることが確認されたら

VAR

モデルに進みたいと 思う。

① データの時系列特性:単位根検定 (

unit root test

)

各変数の時系列特性は表

3.2

に提示した。

ADF

単位根検定結果, 水準変数がいくつかを除いて単 位根をもつという帰無仮説を棄却できないことで 不安定的 (

non-stationary

, 非定常的) 系列で あることが分かった(7)。 しかし, 階差を取った場 合にはすべてが単位根をもつという帰無仮説を棄 却できることで安定的 (定常) 系列であることが いえる。 また, 定数項を含めた

ADF

検定結果は すべての変数が水準変数で単位根をもち階差を取っ た場合安定的な時系列変数であることを表してい る。

3.2

株式取引/GDPの変動性

Conditional variance

(8)

VAR

(ベクトル自己回帰:

Vector Auto Regressive

) 検定(8)

VAR

は, 経済変数間の時間を通じた関係を捉 える動学モデル (

Dynamic Model

) である。

VAR

モデルを使って経済予測や経済政策の効果 分析を行うことができる。 本研究では,

VAR

利用して代理変数が経済成長に及ぼす効果を因果 性検定とインパルス反応 (

Impulse Response

) そして分散分解 (

Variance Decomposition

) を 通して調べることにする。

因果性検定

まず, 因果性検定(9)を行う。 この検定は変数の 過去の値が他の変数の現在の値に影響を与えてい

るような組み合わせを選ぶ。 影響を与えない変数 を用いると意味が無くなる。 結果は, 次の表

3.3

に示されている。

表で分かるように, 韓国の場合, 株式市場が発 展するにつれて株式取引変動性 (リスク) が高く なり, それが銀行発展にやや影響を与えてはいる が, 株式市場発展自体が経済成長に影響を与える ということについては強くいえない。 韓国の株式 市場は金融自由化などにより

1980

年代半ば (図

3.1, 表 3.1

参照) から大きく発展し始め

1997

金融危機以後資本市場活性化という目標の下での 金融改革により本格化してきたが, 株式市場発展 を支えられるほどの金融下部構造が整っていない

3.2 ADF

検定結果

Intercept Trend and intercept None

変数 〜I (0) 〜I (1) 〜I (0) 〜I (1) 〜I (0) 〜I (1)

lnRGDP

BANK

STOCK

STOCKV

2.493

(4) (1.00)

1.221

(4) (0.998)

−2.249(1) (0.189)

1.953

(1) (0.99)

−8.451(3) (0.00)

−6.152(4) (0.00)

−12.01(1) (0.00)

−7.324(1) (0.00)

−1.348(4) (0.87)

−1.817(4) (0.691)

−4.067(2) (0.008)

−0.497(1) (0.982)

−8.401(3) (0.00)

−6.140(4) (0.00)

−11.98(1) (0.00)

−12.60(1) (0.00)

4.365

(4) (1.00)

2.483

(4) (0.996)

−1.3037(1) (0.182)

−2.804(1) (0.005)

−8.482(3) (0.00)

−6.184(4) (0.00)

−12.025(1) (0.00)

−6.497(1) (0.00) (注) **, ***5%,1%の有意水準, ( ) はラグ数 (AIC) を表す。

3.3

金融発展と経済成長間の因果性関係検定結果

帰 無 仮 説

F

統計量

P-value

銀行発展が経済成長を因果しない 経済成長が銀行発展を因果しない

0.42113 1.35797

0.7932 0.2523

株式市場発展が経済成長を因果しない

経済成長が株式市場発展を因果しない

1.01244 4.38190

0.4036 0.0024

株式取引変動性が経済成長を因果しない

経済成長が株式取引変動性を因果しない

0.45163 1.16027

0.7710 0.3316

株式市場発展が銀行発展を因果しない

銀行発展が株式市場発展を因果しない

1.65157 7.07046

0.1654 4.E−05

株式取引変動性が銀行発展を因果しない

銀行発展が株式取引変動性を因果しない

2.66932 1.71668

0.0352 0.1504

株式取引変動性が株式市場発展を因果しない

株式市場発展が株式取引変動性を因果しない

4.77383 8.85627

0.0013

2.E−06

(注) **,***5%,1% の有意水準で帰無仮説を採択できないということを意味する。

(9)

ことに問題があると思われる。 逆に, 経済成長か ら株式市場発展への関係が見られる。

一方, 銀行発展と経済成長とは相互因果しない という関係が示された。 これについて, 韓国の金 融システムを遡って考えてみる。

1960

年代〜

1970

年代には, 「官治金融」(10)の下で銀行の人事 や予算, 融資などに政府が深く関与し銀行の自律 性は失われることとなった。 しかも政府は経済力 の集中や信用配分の偏重を防ぐため財閥による銀 行業への参入を規制し, 財閥が直接支配するよう な銀行や日本にみられるような銀行と財閥企業に よる株式の持ち合いも許さなかった。 特に

70

代に政府は重化学工業重視の政策を行ったが, 開 発金融機関としての韓国産業銀行などが金融面で 重要な役割を果たした。

1980

年代には, 金融制 度の自由化や国際化を背景として, 政府の財閥へ の対応は, 金融部門への進出は引き続き抑えたも のの, ノンバンクへの進出については規制を緩め, その結果財閥系列ノンバンクによる対財閥融資が 増加した。

1990

年代に入ると, 金融自由化政策 下のノンバンク設立の認可が安易に行われ, ノン バンクによる財閥企業融資はさらに増加した (表

3.1

参照)。

そして

1997

年金融危機以後の韓国金融機関は, 不良債権問題や貸し渋りなどを経て健全化に向か う中で, 金融危機の経験からか, 投資対象がない ためか, 貯蓄を投資に回さなくなり, 貯蓄超過現 象が続いている状態である。 従って, 上記の結果 はある程度納得のいく結果となっていると思われ る。

株式取引変動性 (リスク) と株式市場発展の間 には, 当然のように短期的・長期的な正の相関関 係がみられる。 強いていえば, 株式市場発展が株 式取引変動性に大きく寄与すると示される。

インパルス反応 (

Impulse Response

) 次に, インパルス反応について考えてみよう。

インパルス反応とは, ある変数に衝撃 (インパル ス) があったとき, 他の変数がどのように動くか を示すものである。

3.3

をみると, まず銀行発展の衝撃に対して 経済成長の反応は第

2

期,

3

期にわたって負の反

応をみせながら

4

期に正の反応をみせて消えてい く。 逆に, 経済成長の衝撃に対して銀行発展の反 応は第

2

期で小さく正の反応を示している。 また, 銀行発展の衝撃における株式市場発展の反応は株 式市場発展の衝撃に対する銀行発展の反応より変 動が大きく表れる。 株式市場発展と株式取引変動 性の効果については, 両変数とも正の効果を表し ているが株式市場発展の衝撃による株式取引変動 性の効果のほうが大きく表れる。 銀行発展の衝撃 に対する株式取引変動性の反応は株式取引変動性 の衝撃に対する銀行発展より反応が大きい。 そし て, 株式市場発展の衝撃に対しての経済成長の反 応と経済成長の衝撃に対する株式市場発展の反応 は, 両変数とも第

2

期で正の効果を表してから徐々 に収束していくが, その変動は経済成長の衝撃に よる株式市場発展の反応のほうが大きい。 次に, 株式取引変動性に衝撃を与えたときの経済成長の 反応は第

2

期で負の効果をみせながら消えていく が, 経済成長の衝撃に対する株式取引変動性は第

1

期から正の反応を示す結果となる。 インパルス 反応と

Granger

因果性検定を比較してみると, インパルス反応の結果のほうがより明確であると 思われる。

分散分解 (

Variance Decomposition

) 次に, 分散分解はある変数の変動に他の変数が どの程度影響しているかを見るものである。

分散分解の結果からは, 銀行発展の変動を説明 する上での経済成長の変動の影響より, 株式市場 発展を説明する上での経済成長の変動の影響が大 きいこと, つまり相対的に説明力が高いというこ とが分かる。 また銀行発展の変動を説明する上で の株式取引変動性の影響より, 株式市場発展を説 明する上での株式取引変動性の影響のほうが説明 力が高い。 そして銀行発展の変動を説明する上で は株式市場発展が他の変数より説明力がある。 株 式市場発展を説明する上では長期的にすべての変 数がほぼ同一な変動の影響を見せている。

これらの結果は, インパルス反応の結果とほぼ 整合的である。

(10)

3.3

インパルス反応の結果(11)

3.4

分散分解の結果 銀行発展

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

経 済 成 長

0.00 0.29 0.33 0.35 0.41 0.68 0.82 0.84 0.94 0.99

株 式 市 場 発 展

0.00 0.00 0.38 0.58 4.10 4.21 4.82 5.35 5.34 5.37

株式取引変動性

0.00 0.23 0.29 1.89 1.96 1.96 2.26 2.25 2.29 2.30

株式市場発展

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

経 済 成 長

0.00 1.67 1.93 2.87 5.79 6.28 6.47 6.36 6.54 6.54

銀 行 発 展

4.81 5.29 6.84 6.47 5.84 5.80 5.81 5.69 5.71 5.75

株式取引変動性

0.00 0.32 2.74 6.04 6.26 6.43 6.42 6.32 6.42 6.43

(11)

お わ り に

本研究では, 金融構造と経済成長との関係につ いて, 韓国の時系列データを用いた実証分析を行っ た。 単位根検定でデータの定常性 (安定性) を調 べた後,

VAR

検定を行い, そこから因果性検定, インパルス検定および分散分解を行った。 実証分 析における代理変数は, 銀行部門の発展指標に名

GDP

対比銀行貸出金を, 株式市場の発展指標 には名目

GDP

対比株式取引総額を使用した。 ま た, 株式取引総額の変動性を説明変数として追加 した。

実証分析の結果, 金融発展を表す指標と経済成 長を表す指標間において, 因果性検定によると株 式市場発展程度が経済成長に与える影響はやや弱 く, 逆に経済成長が株式市場発展を因果するとい う結果となり, また銀行発展と経済成長との関係 は相互因果性をもたない結果となった。 しかし,

VAR

検定でインパルス反応と分散分解において は株式市場発展と経済成長との関係は相互に影響 を与えるという結果となったが, 銀行発展は経済 成長に影響を与えないという結果となった。 銀行 発展と経済成長間については本文の中でも示して いるように, 韓国の金融システムの歴史上ノンバ ンクの役割が大きい時期が含まれているためでは ないかと思われる。

この意味で, 韓国の場合, 金融発展と経済成長 との関係は有意味な正の関係であると考えられる。

特に, インパルス反応や分散分解の結果で株式市 場発展が経済成長に影響を与えるということと株 式取引変動性 (リスク) と経済成長間に負の関係 が表れたことについては説明力がある。

韓国は金融危機以後資本市場活性化を目標とす る金融改革を推進してきた。 これは資本市場の活 性化を通して資金調達と資金配分の効率性を高め, また経営統制の効率性を高めようとする目標の下 で推進されてきた。 その結果, 韓国の株式市場は きわめて高い水準の規模と活発性及び流動性をも つようになった。 このような活発性と流動性は米 国や英国のような株式市場の長い歴史をもつ国よ

りも高い水準となり, 韓国と同じような発展をみ せている東南アジアの国と比較してもより高い水 準となった(12)

しかし, 韓国において株式市場の発展が中期的・

長期的にも経済成長に正の影響を与えるだろうか。

本研究の実証分析の結果からも分かるように強い 正の関係は表れなかった。 逆に, 経済成長から株 式市場発展への影響の方が因果性検定でもインパ ルス検定でも強い説明力をもった。 例えば, 資金 調達の上で企業が公開を通して資金調達をしたと してもそれが実物資本への投資に繋がるのかとい う問題と, 株式市場の発達により株式市場に流入 する資本の量が増加し, また取引が活発に行われ るようになっても, これらの大部分は流通市場で 財産権の再分配の形態として表れるという問題が, 株式市場には内包されている。 従って, 株式市場 の規模や流動性が投資規模の増大および経済成長 と共に発展するとしても, 株式市場の発展が投資 増大や経済成長をもたらすという点には疑問の余 地がある。

従って, 筆者は, 韓国で行われている金融改革 がその目的を達成することは必ずしも確実ではな いと考える。 それよりも, 銀行の情報収集, 借り 手の選別および事後監視能力を向上させ, 資金動 員の効果と資金配分の効率性を高め, 企業経営監 視をうまく遂行できるようにすることが, 金融改 革としてより実効的になると思われる。 無論, 金 融全体の発展のためには株式市場の発展も必要で ある。 しかし, 株式市場の肯定的機能を得るため には, 法と制度のような金融下部構造を前提とし て改善する必要があると思われる。

《注》

(

1

)

Levine

(

1997

) は, リスク分散 (Pooling) 及 び流動性提供, 効率的資源配分, 経営者監視及び 企業統治, 貯蓄動員, 財・サービス及び契約の容 易な交換などを金融制度の機能であると主張する。

(

2

) このような金融構造の違いに対する認識は,

Gershenkron

(1962) により始まった。 しかし, 彼は英国やドイツでの金融発達と銀行機能の相違 点について注目しただけで, 両金融構造の特性や 違いを明らかには提示しなかった。 それ以来,

(12)

1980

年代初に入ってから学者達が銀行中心シス テムと資本市場中心システムの金融構造に関する 相違点を比較分析し始めた。

(

3

) グリーンスパンは

1999

年に開催された演説で, 日本など東アジアでは資本市場の発達が非常に緊 急であると主張する。 その理由として, 日本の長 期沈滞や東アジアの金融危機は資金調達を主に銀 行のみに依存してきたことからで, それは銀行が 混乱に陥るときに資本市場がないと経済全体に急 激な資金不足状態が起ることを避けられないから であるという。

(

4

) 彼らの区分により各法的源流の伝統別主要国家 をみると, 英国法伝統をもつ国家は英国, 米国, ニュージーランド, カナダ, オーストラリア, マ レーシア, シンガポール, タイ, パキスタンなど である。 また, フランス法伝統をもつ国家はフラ ンス, ギリシア, エジプト, イタリア, トルコ, スペイン, フィリピン, ベルギー, メキシコ, イ ンドネシア, ブラジル, アルゼンチンなどで, ド イツ法伝統をもつ国家はドイツ, オーストリア, 日本, 韓国, スイス, 台湾などである。 スカンディ ナビア法伝統をもつ国家はデンマーク, フィンラ ンド, ノルウェー, スウェーデンなどである。

(

5

) 株式市場の規模を表す変数として, 市場資本化 (Capitalization)=(上場株式総額/GDP) を利用 する。

(

6

) この比率を回転率 (turnover) といい, 株式 取引額/size(規模) を測定するものである。

(

7

) 単位根検定を行うためのラグ数を決めるのに

AIC

(Akaike’s information criterion) を利用 する。

(

8

) 基本的な

VAR

モデルの推定式は,

である。

VAR

推定に利用される ラグ次数は,

AIC

(Akaike’s information crite-

rion) と SIC

(Schwarz information criterion),

HQ

(Hannan-Quinn information criterion) に より行われる。

(

9

)

Granger Causality

検定を行う。

Granger

果性が追求する目的は, 無論通常的な意味として の因果関係ではない。 ただし, ある時系列

A

B

がある場合,

A

の動きが

B

の動きに優先する か, あるいはその反対なのか, または同時的なの かをみるものである。

(10) 政府, 即ち官が開発目的達成のため治める金融 体制をいう。

(11) ここで使用している変数名は,

DBANK_SA:

銀行発展,

DSTOCK_SA:株式市場発展, DGA

RCH01:株式取引変動性, DLNRGDP_SA:経

済成長

(12)

Demirguc-Kunt, A. and Levine, R.

(2001) 参

参考文献

Allen, F. and Gale, D.

(1995), “A Welfare Compari-

son of Intermediaries and Financial Markets in Germany and the U. S.,” European Economic Review, 39, 179 209.

Beck, T., Demirgucs-Kunt, A., Levien, R. and Maksimovic, V.

(2001), “Financial Structure

and Economic Development: Firm, Industry and Country Evidence,” in Demirgucs-Kunt, A.

and Levien, R.

(Eds.),

Financial Structure and Economic Growth: A Cross-Country Comparison of Banks, Markets, and Development, MIT Press, Cambridge, MA.

Calomiris, C. W.

(1995), “The Costs of Rejecting

Universal Banking: American Finance in the German Mirror, 1870 1914,” in Naomi, L. and Daniel, R.

(Eds.),

The Coordination of Activity within and between Firms, University of Chi- cago Press, Chicago.

Demirguc-Kunt, A. and Levine, R.

(2001), “Bank-

based and Market-Based Financial Systems: A Cross-Country Comparison,” in Demirguc- Kunt, A. and Levine, R.

(Eds.),

Financial Struc- ture and Economic Growth: Cross-Country Comparisons of Banks, Markets, and Develop- ment, MIT Press, Cambridge, MA.

Goldsmith, R. W.

(1969),

Financial Structure and Development, Yale University Press.

Hoshi, T., Kashyap, A. K. and Sharfstein, D.

(1990),

“Bank Monitering and Investment: Evidence from the Changing Structure of Japanese Corperate Banking Relationship,” In Hubbard, G.

(ed.),

Asymmetric Information, Corporate Fi- nance, and Investment, University of Chicago Press, Chicago.

La Porta, R., Lopez-de-Silanes, F., Shleifer, A., Vishny, R. W.

(1997), “Legal Determinants of

External Finance,” Journal of Finance, 52

(3),

pp.1131 1150.

La Porta, R., Lopez-de-Silanes, F., Shleifer, A., Vishny, R. W.

(1998), “Law and Finance,”

Jour- nal of Political Economy, 106

(6), pp.

1113 1155.

La Porta, R., Lopez-de-Silanes, F., Shleifer, A.,

(13)

Vishny, R. W.

(2000), “Investor Protection and

Corporate Governance,” Journal of Financial Economics, 58, pp. 3 29.

Levine, R.

(

1997

), “Financial Development and

Economic Growth: Views and Agenda,” Jour- nal of Economic Literature, 35

(2), pp.

688 726.

Levine, R.

(2002), “Bank-Based or Market-Based

Financial Systems: Which is Better?” Journal of Financial Intermediation, 11

(4), pp.

398 428.

Levine, R. and Zervos, S.

(1998): “Stock Markets,

Banks and Economic Growth,” American Eco-

nomic Review, 88

(3),

537 558

Mckinnon, R.

(1973),

Money and Capital in Eco- nomic Development, Washington DC: Broo- kings Institution.

Rajan, R. G., and Zingales, L.

(1998a), “Which Capi-

talism? Lessons from the East Asian Crisis,”

Journal of Applied Corporate Finance, 11, pp.

40 48.

Shaw, E.

(1973),

Financial Deepening in Economic

Development, New York: Oxford Univ.

図 3.3 インパルス反応の結果 (11)                                                                                                              表 3.4 分散分解の結果 銀行発展 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 経 済 成 長 0.00 0.29 0.33 0.35 0.41 0.68 0.82 0.84 0.94 0.99 株 式 市 場 発 展 0.00 0.00 0.38

参照

関連したドキュメント

1、研究の目的 本研究の目的は、開発教育の主体形成の理論的構造を明らかにし、今日の日本における

行列の標準形に関する研究は、既に多数発表されているが、行列の標準形と標準形への変 換行列の構成的算法に関しては、 Jordan

不変量 意味論 何らかの構造を保存する関手を与えること..

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

点から見たときに、 債務者に、 複数債権者の有する債権額を考慮することなく弁済することを可能にしているものとしては、

(2011)

最愛の隣人・中国と、相互理解を深める友愛のこころ

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を