長崎 大 学 水 産 学 部 研 究報 告 第53号27〜32(1982) 27
ロ ラ ンCシ ス テ ム の 評 価―Ⅲ
日本 海 沿 岸 海 域 に お け る9970チ ェー ン の 航 走 中 の 精 度
合 田 政 次 ・中 根 重 勝 ・吉 村 浩
Evaluation of the Loran C System— III
Accuracy of the 9970 Chain while the Ship is Cruising in Coastal Areas of the Japan Sea
Masaji GODA, Shigekatsu NAKANE and Hiroshi YOSHIMURA
Generally speaking, it is very difficult to evaluate the accuracy of measurement of a ship's position by means of navigational receivers, while the ship is cruising at sea, because we can not know the "true position" of the ship.
We recorded continuously the position of the T. S. Kakuyo Maru by the Loran C, 9970 chain and by radar at the same time when the ship voyaged through the Japan Sea in August, 1981 and compared with the data of two positions of the ship in order to evaluate the accuracy of the Loran C System, 9970 chain.
The mean distances from the position decided by radar to that by the Loran C system were about 0.4 nautical miles toward the south west in the sea off the north west of Kyushu, about 0.1 nautical mile toward the north west in the sea off Yamaguchi Prefecture to Okinosima, and about 0.1 nautical mile toward the north east in the sea off Noto Hanto.
Standard deviation of the distance was 0.3•4.4 nautical miles in each area. There was a slip in the reading of time difference in 90 % of cases north of 38°N, but the mean distance and standard deviation between two positions of the ship were about the same value as in the area south of 38°N after correction of the slip.
The difference between two positions by processer and by the Loran C table varied in each area, but the mean value of distance and standard deviation were 0.1±0.2 nautical miles
日本海 の沿 岸 海域 は,全 域 が ロ ラ ンAの 利 用 範 囲 と' され,北 東 部 と南 西部 に はデ ッカチ ェー ン も設 置 され て い る.し か し,そ れ ぞ れ 限 界 付近 に お け る精 度 の 低 下 や,基 線 延 長 線付 近 の利 用 不 可能 な海 域 が 存 在 す る な どの欠 点 が あ る.日 本 海 で も韓 国 に5970チ ェー ンが 開設 され た こ と と,自 動 受信 機 の 開発 とが あい ま って ロ ランCシ ス テ ム の利 用 範 囲 拡 大 と精 度 の向 上 が 期待 され て い る.
本 シ ステ ム め精 度 の総 合 的 な 評価 に よ り,他 シス テ ム と の比 較 や適 切 な シ ステ ム の 利用 を はか り,よ り高 精 度 な 船位 を得 られ る よ うに努 め る こ とが 重 要 で あ る.
『著 者 等 は先 に 日本 海 南 西 部 の 海上 定 点 に お け る評 価 を
行 い,短 期 間 なが らそ の 再現 性,安 定 性 が高 く,位 置 誤 差 は0.'2〜0.'5で あ る との結 果 を 得 た(1).本 報 で は 9970チ ェー ン(SS3)の,航 走 中 の精 度 につ いて,レ
ー ダ位 置 を 基準 と して相 対 位 置 誤 差 を求 め る こ とに よ って,そ の 評価 を行 った結 果 に つ いて 報 告 す る.
測 定 方 法
測 定 は1981年8月,本 学 部 練 習船 鶴 洋 丸 に よ る長 崎
〜 小 樽 問 往 復 の練 習 航 海 中 に行 った.同 船 の 航 走 中 に
30分闇隔でレーダ位置を測定すると同時に,セナー・
ロランC受信機LLC−80で9970チェーンのM局一 X局(以下Xと記す),M二一Y局(以下Yと記す)
のディジタル表示される時間差値および緯度・経度を 読み取り記録した.
測定海:域を離岸距離や陸上伝搬距離の長短などを考 慮して,九州北西部(A),山陰沖(B),能登半島付近
(C),東北西岸沖(D),および北海道南西部(E)の5 海域に区分した.鶴洋島の航跡と各海域および送信局 の配置をFig.1に示す.
Table 1. Measuring data.
Area*
No. of data No. of slips
Total Slip Day Night X Y X,Y
ABCDE
噌⊥nヲ000049θハb2005 2 1 1 1 1 06 1 5 2 3 1 2 1 1 1 1 0
32 7 25 O 22 10 50 23 27 16 34 O Total 20s 92 33 59 20 61 11
400 N
300 N
x 9
.g)?〈/ltGj
げ。
NAGASAKI
b
Y
︾︒−
N N G
N c
拶
D
E rila
D o
OTARU HAKODATE
診
NIrGATA
M x
130eE 140eE
Fig. 1. The wake of the T.S. Kakuyo Maru,
observation areas (A, B, C, D and E)
and arrangement of the Loran C
stations (M, X, Y), 9970 chain.
M; master station. X, Y: secondary stations.
資料整理にあたり,レーダ位置がコースラインとほ ぼ一致して均一に並んでいるにもかかわらず,ロラン C位置が著しく前後あるいは左右に偏在している場合 には,10μsec単位のスリップがあったものとした.
各海域の測定数とスリップの発生状況をTable 1に
示す.
X:in the case of X rate Y:in the case of Y rate
XY:inthecaseofXandYrate
ラ
*areas shown in Fig.1.
結果と考察
時間差値からテーブルにより算出し測地系の変換を した位置(以下CT9と記す)と,基準としたレーダ 位置との相対誤差を変緯:,東西距および距離であらわ し,海域ごとに平均値と標準偏差を求めた.昼夜別の 区分については,その差は平均値,標準偏差とも0!1 前後であり,必ずしも昼間の方が小さいとは限らず,
虚報1)の場合においてもほとんど昼夜間の差がなかっ たのでここでは省略した.また,スリップが認められ た場合には,レーダ位置(以下RPと記す)から逆算 して測定値に10μsec単位の補正を行い, CT9を算出 した.以上の結果をTable 2に示す.さらにRPを 中心としてCT9をフ。ロットとし平均位置と1σ誤差 円および位置の線の方向を示したものがFig.2,1〜4.
である.
1 スリップの発生率
スリッフ。の発生率はTable 1にみられるようにA
〜C海域では10%以下であるが,D, E海域では90%
前後に達する.陸上定点で測定した浜田,斉藤(2)によ れば「新潟以北ではスリップしているか,あるいは受 信できなかった.」とあり,今回の測定でも同様な結 果であった.一般に本システムの有効範囲としては昼 間には約1,400海里,夜間でも約1,000海里まで地表波 が測定できるとされている㈲.また南西太平洋では夜 間でも約1,500海里で地表波を測定できた(4).D, E 海域は主局(Fig.1, M)から900〜1,100海里, Y局 から1,000〜1,200海里であるのに,スリップの発生率 が著しく高いのは,伝搬経路上に日本列島が存在し,
陸上伝搬による信号の減衰が大きく影響していること を示している.XにスリップがみられるのはM局信号 のスリップによるもので,同時にYでも発生している
長崎大学水産学部研究報告 第53号(1982) 29
Table 2. The mean values and standard deviations of differences of latitude, departure and distance between the position calculated by the Loran C system and that estimated by radar.
Area* No. of data
D. lat. (NM) Dep. (NM) Dist. (NM)
Mean SD** Mean SD Mean SD
A B C
D
E
21 69 23 38 54
一〇.195
O,047 O.056 一〇.126 O.055
O.230 O.296 O.172 O.253 O.325
一〇,329 一〇.045
O.126 O,206 一〇.016
O.194 O.272 O.184 O.208 O.319
O.383 O.065 O.138 O.241 O.058
O.301 O.402 O.252 O.327 O.456
* areas shown in Fig. 1.
** standard deviation
のは,M局信号のスリップとY局信号のスリップに大 小があるためで,この場合いずれかが20μsec以上の スリップをしたことになる.またD,E海域でXのみ にスリップがみられる場合でも,M局信号とY局信号 とのスリップが等しくて,キャンセルされたものと考 えられ,Y局信号には常時スリップが生じていたと考 えるべきであろう.従って夜問のスリップに充分注意 し,できるだけ短時間の間隔で測定してその発見に努 めなければならない.特にD海域以北では昼間でもス リップが発生することが多く,充分な誤差界を見込む 必要がある.
2 位置誤差
A海域ではほぼ南西方向に偏位し,平均距離O.ノ30で
(NM)
i.o
O,5
o.o
一〇.5
Y \、
\、
\ 6・、
へ ● 、
●璽一,一一.一,,X}一一一一一一一一一一 口x ● ● 、
● ● ● 、
・ き ● \ 、
ヘ
へ
● ● ● ● 、
も
● ● \
\ \
他海域に比べ最も大きいが,その標準偏差は0.ノ3で平 均的な値である(Fig.2−1).南西に偏位しその平均値 が大きいのは,伝搬経路の違いによるものである.本 海域のみがY局からの経路はすべて海上であることか ら,伝搬速度が速くなり西偏することと,X局信号は,
いったん海上に出て再び陸上を通過するのでおくれを 生じて南偏するためであるが,特にY局信号の影響が 大きいことによるものである(5).
(NM)
,.o@F
O.5
o,o
一〇. 5
Y l●
㌔ . 、
ロ
・● Dイ参\..●.
鴻鵜嘱
・》こ」単ノご ● 、●● l o 、 、 ●
一1 .0 一一 O.5 O.O o.5 1.0 (N M)
Fig. 2−1. LOP of the Loran C (X and Y),
distribution of ship s position cal−
culated by Loran C table relative to ship s position determined by radar
(a crossed point of LOP) and the 68 % probability circle and its center (a crossed circle) in area A shown in Fig. 1.
一.e 一〇.s o.o o.s 1.o(NM)
Fig. 2一一2. LOP of the Loran C (X and Y),
distribution of ship s position calcu−
lated by Loran C table relative to ship s position determined by radar (a crossed point of LOP) and the 68 v% ptr−o bability circle and its center (a crossed circle) in area B shown in Fig. 1.
B海域では平均距離は。.ノ07と小さいものの,バラ ツキは大きく全象限にわたって散在している (Fig.
2−2).この海域は他の海域より測定範囲が東西に広が
っていることが一因と考えられる.Fig.2−2の1σの 誤差円外にあるものは,本海域の両端付近で離岸距離 が20海里前後の地点で測定されたものが多い.またそ れぞれのCT9と受信機で直接読み取った位置(以下 CP9と記す)を比較するといずれも0!1〜0!2の差し かない.これは伝搬経路の変化にともなう信号の遅速 による誤差にレーダ位置誤差が加わったものと考えら れる.また反対にレーダ位置誤差によりキャンセルさ れてしまう場合もあるから,この1σの誤差円がこの 海域の精度をほぼ示しているものと考えられる.絶対 位置が不明で定量的な分解は不可能であるが,レーダ 位置の誤差は物標までの距離と比例関係にあると考え られるから評価をするには離岸距離の近いほど良いこ とになるが,反面あまり近いと実際の航海や,沖合へ の応用に不適当となろう.Yの位置の線の西側か東側 のみに偏しているAやC海域に比べ,両側に同様な分 布をしているのは本海域が東西に長く,場所によって Y局からの陸上伝搬距離に長短があることによるもの で,陸上経路が長くなるにつれ信号がおくれ,東側へ 偏位する傾向がみられる.本海域のほぼ中央部を境に し東西に二分すれば,その西側ではY局信号伝搬速度 が速くてW lyの位置誤差を生じ,東側では遅れて E/lyの誤差を生ずる。
本海域の東側は北九州デッカチェーンの限界付近で あり,本システム。において0.ノ1±0/4の精度で測定 可能であることは,デッカシステムに代るものとして 高い利用価値をもつものといえる.
(NM)
1.0
O.5
o.o
一e.s
L
Yーーーーー ● ●
● ● ● ︑ ︑ ︑ X
「
︑ ︑●涯﹁〜
、、 嚇
C海域では平均距離は北東方向へ0.!14であるが,A,
B海域よりもバラツキが小さく,標準偏差が0.!25で ある (Fig.2−3).この海域は東北デッカチェーンの 紫パターンの基線延長線付近であり,本システムの利 用価値は高いが,Y局信壕のお認れはB海域より大き くなり,全般に東偏することに注意しなければならな い.X局信号については,陸上経路に対する海上経路 の割合が小さくなり,信号のおくれによるxの位置の 線より南側に偏位することが予想されるが,反対にや や北側に偏位するものが多い.その原因としては,レ ーダ位置に緯度方向の誤差が混入することが考えられ るが,測定データ数が少なく.C誤差の値も小さいから 断定はできない.
(NM)
1.0
O.5
o.o
一〇.5
・γ ! ! !
、 !
へ
\、 o.6!・言咳.
∴鴨審蔚.
ノ ・● \、
へ
t ω.. x / 。・
1 ● 1 . ●
コ ロ コう コく いう
LOPof the Loran C(X andY),
distribution of ship,s position calcu−
lated by Loran C table relat童ve to ship s position determined by radar
(acrossed point of LOP) and the 68 % probability circle and its center (a crossed circle) in area C shown in Fig.1.
;1.0 一〇.5 O.O o.5 1.o(NM)
Fig. 2−4. LOP of the Loran C (X and Y),
distribution of ship s position calcu−
lated by Loran C table relative to ship s position determined by radar (a crossed point of LOP) and the 68 % probability circle and its center (a crossed circle) in area D shown in Fig. 1.
一一P.O
Fig. 2−3.
D,E海域では夜間はほぼ全体でスリップし,昼間 でもD海域の南部をのぞけばほぼ全体でスリップして いる(Fig.2−4,5).スリッフ。を修正した場合のCT9 はD海域ではYの位置の線の東側に偏し,平均距離 標準偏差ともC海域より増大している。・さらにE海域 では,北西〜南東へXの位置の線に沿って,Yの位置 の線の両側に広く分布し,標準偏差は0!46と最大で ある.北上につれてYの位置の線の西側に分布するの は,Y局信号が陸上を通過して海上に出てからの距離 が長くなるとともに伝搬速度のおくれが回復するもの と考えられる.両海域とも定点における連続測定によ り,スリップの発生状態の把握をし,それに伴う誤差
長崎大学水産学部研究報告 第53号(1982) 31
界の設定が必要である.従ってD,E海域の位置精度 については,参考値とし言及しない.
(NM)
,.om
O,5
o.o
一〇,5 ヒ
N
為、e
ix
e
o ●
/=こ
i NN
/ e SNx
●●
ヘ
e X ttl ll
のツ
ノ。●●R
1●●\ρN
1 G\●
t,i●馬の●・、
/●・\x
.ピ︑% .
一1.0 一〇.5 O.O O.5 1.0(NM)
Fig. 2−5. LOP of the Loran C (X andY),
distribution of ship s position calcu−
lated by Loran C table relative to ship s position determined by radar (a crossed point of LOP) and the 68 % probability circle and its center (a crossed circle) in area E shown in Fig. 1.
3 プロセッサー位置「(CP9)の精度
自動受信機ではプロセッサーにより時間差値と同時 に緯度,経度がディジタル表示されるから,今後はロ ランCテーブルやチャートによる位置決定は行われな くなろう.また現在のところ新設の5970チェーンのテ ーブルは刊行されて いないので,相互の比較はプロセ
ッサーによる位置によらざるを得ない.今回の測定で 使用した受信機ではスリップ修正後の時間差でCP9
の再計算はできないので,A, B, Cの3海域におけ る読取り位置についてRPを基準として変緯,東西 距および距離の平均値と標準偏差を求め,その結果を Table 3に示す.なお参考までにA, B, Cの3海域 におけるCT9とCP9とを比較したものをTable 4 に示す.RPを基準とした場合A海域ではCT9, CP9 ともに,ほぼ同r方向に偏位しているが平均距離,標 準偏差ともCP9の方が小さく, RPに近い. B海域 ではRPを中心としてCT9は西側, CP9は東側で はあるが,距離は0!07〜0/08にすぎず,標準偏差 もほとんど等しい.C海域ではCP9の方が約0/1南 東側であるのに対し,CT9は北東側であるが,標準 偏差はほぼ等しい.海域によりCP9の偏位方向が異 なり,A, Bでは東方であるのに対してCでは南南西 であるが,平均距離は0. 13〜0.ノ20で,標準偏差も
Table 3. The mean values and standard deviations of differences of latitude, departure and distance between the position calculated by the Loran C system and that estimated by radar.
Area* No. of data
D. lat. (NM) Dep. (NM) Dist. (NM)
Mean SD** Mean SD Mean SD
A
B C
19 63 21
O.154 O.044 一〇.061
O.214 O.271 O.174
一〇.134
O.060 O.077
O.176 O.269 O.241
O.204 O.075 O.099
O.277 O.382 O.297
* areas shown in Fig. 1.
** standard deviation
Table 4. The mean values and standard deviations of differences of latitude, departure and distance between the position calculated by the Loran C system and that estimated by radar.
Area* No. of data
D. lat. (NM) Dep. (NM) Dist. (NM)
Mean SD** Mean SD Mean SD
A B C
19 63 21
O.041 一〇.003 一〇.117
O.068 O.128 O.073
O.195 O.106 一〇.049
O.106 O.196 O.146
O.199 O.106 O.127
O.126 O.234 O.163
* areas shown in Fig. 1.
** standard deviation
0.'13〜0.'23で,海 域 に よ る差 は わ ず かで あ る.全 般 にCP9はCT9よ りRPに 近 くな る傾 向が あ り, 標 準 偏 差 も小 さい か ら,そ の まま使 用 して も精 度 は充 分 で あ ろ う.し か し受信 機 の機 種 に よ りWGS‑72の 測地 系 に よ る位 置 を表 示 す る もの が あ るか ら,そ の 補 正 を 加 え る こ とが 必 要 な 場 合 が あ る こ とに留 意 しな け れ ば な らな い.
要 約
日本 海 の 沿 岸海 域 に お け る9970チ ェー ンの 航 走 中 に お け る精度 に つ い て,レ ー ダ に よ る測 定位 置 と の比 較 に よ る 評 価 を 行 った.そ の結 果,九 州 北西 部 で は 9970チ ェー ンに よ る位 置 は 西 偏 し,山 陰 沖 を 境 と し て 北 東 部 へ 移 るに つ れ て 東偏 す る傾 向が あ る.平 均 偏 位 距 離 は,海 域 に よ って 差 が あ るも の の0.'07〜0.'38
で あ り,そ の 標 準 偏 差 は0.'25〜0.'40で,安 定 した デ ッカ シ ス テ ム とほ ぼ 同 じ精 度 と言 え る.
新 潟 以 北 の海 域 で は,ス リ ップ の発 生 率 が 高 く,昼 間 で も回復 しな い こ とが 多 い.し か しス リ ップ の修 正 を 行 え ば,そ れ 以 南 の海 域 と ほ ぼ同 じ精度 で位 置 を 得 る こ とが で き るが,修 正 量 の決 定 に誤 りを生 ず る お そ れ が あ り,デ ッカ,ロ ラ ンAな ど と の併 用 を考 え るべ きで あろ う.
自動 受 信 機 で は,測 定 方 法 が容 易 で あ り,そ の位 置
は,テ ー ブル や チ ャー トに よ る もの よ りも レー ダ位 置 に近 くよ い精 度 で あ るか ら,今 後 一 層 広 く利 用 され る べ きで あ ろ う.し か し,海 域 に よ り定 偏 差 が 異 な り, 変 動 幅 が あ る こと に留 意 し,充 分 な誤 差 界 を設 定 して 利 用 され ね ば な らない.
今 後 の 問題 と して は,海 域 に よ り適 正 な チ ェー ン の 利 用 を は か るた め に5970チ ェー ン との相 互 比 較 に よ る 評 価 が 必 要 で あ る.
本 研 究 に あ た り,御 協 力 を 賜 った 鶴 洋 丸船 長 阿 部 茂 夫 教 授,測 定 に 御協 力 い ただ い た 同 船 の 乗組 員各 位 と 実 習 生 の諸 君,測 定 機 器 を 使 用 させ て い た だ い た セ ナ ー 株 式 会 社 福 岡営 業 所 の各 位 に深 甚 の 謝 意 を表 す る.
参 考 文 献
(1)合 田 政 次 ・中 根 重 勝(1982).本 誌,52,55‑61.
(2)浜 田 悦 之 ・斉 藤 清 隆(1981).日 航 海 論 集,65, 83‑87.
(3)電 波 航 法 研 究 会 編(1977).双 曲 線 航 法.海 文 堂, 東 京,54‑76.
(4)吉 村 浩 ・中 根 重 勝 ・合 田 政 次(1982).本 誌, 55,19‑25.
(5)田 ロ ー 夫 ・松 野 保 久(1968).日 航 海 誌,40,89
‑95.