• 検索結果がありません。

連携中枢都市圏の実態と比較分析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "連携中枢都市圏の実態と比較分析"

Copied!
21
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

連携中枢都市圏の実態と比較分析

横 山   彰

The Actual Situation and Comparative Analyses of

“Urban Areas by Collaboration Agreement with Central City”

YOKOYAMA Akira In response to such socio-economic changes in Japan as the progress of population decline, low birthrate and aging, there have been arguments about how we can maintain sustainability of communities. The Japanese government has promoted a plan called “Urban Areas by Collaboration Agreement with Central City” which aims at creating a basis for maintaining socio-economic stability with population of a certain size, by rejuvenating the areas and making the economy sustainable. This paper describes the actual situation concerning “Urban Areas by Collaboration Agreement with Central City” by conducting data and comparative analyses and points out that sustainability of the community would be advanced if the rate of change in the DID population is larger than the rate of change in the population. The paper confi rms the existence of sustainable cities that satisfy such conditions as they do indeed exhibit a rate of change in the DID population that is larger than the rate of change in the population.

キーワード:人口減少・少子高齢化,地域社会の持続可能性,連携中枢都市圏,

DID人口

Key Words : population decline, low birthrate and aging; sustainability of communities;

Urban Areas by Collaboration Agreement with Central City; DID population

1.は じ め に

 近年の人口減少・少子高齢化等の社会経済情勢の変化に対応して,地域社会の持続可能 性をいかに高めるかが議論されている.地域社会という言葉も持続可能性という言葉も多 義的で,論者により異なった概念で論じられている.広義において,地域社会とは,地域 を選択する人々が自らの意思で一定地域に定住し他の人々と生活を共にして,より良い社

中央大学政策文化総合研究所研究員,中央大学総合政策学部教授

Research Fellow, The Institute of Policy and Cultural Studies, Chuo University; Professor, Faculty of Policy Studies, Chuo University

「日本社会の持続可能性:経済と環境と福祉の相互補完の総合政策研究」プロジェクト

(2)

会を目指し共同して取り組んでいくことで形成する地域的な社会を意味する.したがって,

地域社会は,都道府県・市町村といった行政単位だけではなく,それを越えた広域圏や,行 政単位内の特定地区としても考えることができる.また,持続可能性という概念は,環境 と経済だけではなく社会を含めたより広い人間を取り巻くシステムが長期的に維持・保全 され発展できることを含意し,論者によって多様な意味内容をもって論じられてきている.

 地域を活性化し経済を持続可能なものとし,国民が安心して快適な暮らしを営んでいけ るようにするために,人口減少・少子高齢社会においても一定の圏域人口を有し活力ある 社会経済を維持するための拠点を形成することを目指す「連携中枢都市圏」構想推進の取 組(総務省,2015a,2017 )が,「地方中枢拠点都市圏」(総務省,2014 )を拡充する形で,

2015 年から実施され現在に至っている.連携中枢都市圏に関しては,鈴木(2016)や森川

( 2016 )などの批判的考察や,三浦( 2016 )や横山( 2018 )などのように特定の連携中枢 都市圏に焦点を当てた先行研究はあるが,データに基づく連携中枢都市圏全体の比較分析 や圏域間の比較分析は,筆者の知る限りほとんどなされていない.

 本稿の目的は,地域社会の持続可能性に関する考察の一助として,データに基づき連携 中枢都市圏の実態を把握し比較分析を行うことである.以下,第 2 節で連携中枢都市圏構 想推進の制度について整理したうえで,第 3 節では連携中枢都市圏の実態を把握し,連携 中枢都市圏全体の比較分析と,圏域人口が最大の広島広域都市圏とそれに次ぐ北九州都市 圏域との比較分析を行う.そして,第 4 節では簡単な結論を述べる.

2.「連携中枢都市圏」構想推進の制度

 一般に都市圏とは,中核となる都市すなわち中心市を中心に,その行政管轄区を越えて,

中心市外縁部の周辺都市を含めた地域を意味している.日本における「大都市圏」及び「都 市圏」は,広域的な都市地域を規定するため行政区域を越えて設定された統計上の地域区 分であり,「中心市」及びこれに社会・経済的に結合している「周辺市町村」によって構成 され,「大都市圏」の中心市は東京都特別区部及び政令指定都市(人口 50 万以上の市のう ちから政令で指定される市)で,「都市圏」の中心市は大都市圏に含まれない人口 50 万人 以上の市である(総務省,2015b:57 ).本節では,こうした統計上の地域区分としての

「大都市圏」や「都市圏」とは異なり,国の政策として形成を促された都市圏としての「連 携中枢都市圏」に関する制度を整理する.

⑴ 連携中枢都市圏の形成と取組

 連携中枢都市圏は,連携中枢都市となる圏域の中心市と近隣の市町村が連携協約(地方

(3)

自治法第 252 条の 2 第 1 項)を締結することにより形成される都市圏で,コンパクト化と ネットワーク化により「経済成長のけん引」,「高次都市機能の集積・強化」及び「生活関 連機能サービスの向上」を行うことにより,人口減少・少子高齢社会においても一定の圏 域人口を有し活力ある社会経済を維持するための拠点を形成することを目的としている.

連携中枢都市は,原則として,①政令指定都市または中核市(人口 20 万以上の市の申出に 基づき政令で指定)であること,②昼夜間人口比率がおおむね 1 以上であること,③当該 市が所在する地域が,原則として,三大都市圏(埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県,岐 阜県,愛知県,三重県,京都府,大阪府,兵庫県及び奈良県の区域の全部をいう)の区域 外に所在することである(総務省,2017: 1 3 ).

 連携中枢都市圏形成に係る連携協約は,連携中枢都市としての宣言を行った 1 つの連携 中枢都市(宣言連携中枢都市)と,その近隣の 1 つの市町村が,圏域全体の経済をけん引 し圏域の住民全体の暮らしを支えるため,連携中枢都市圏構想推進要綱(総務省,2017 ) に規定された事項について,それぞれの市町村における議会の議決に基づき締結・変更さ れる.宣言連携中枢都市は,原則として,少なくとも経済的結びつきが強い通勤通学割合 が 0.1 以上である全ての市町村と連携協約締結の協議を行うことが望ましいとされている.

そして,連携中枢都市圏形成に係る連携協約を締結する近隣の市町村が連携市町村で,連 携市町村は,宣言連携中枢都市と近接し,経済,社会,文化又は住民生活等において密接 な関係を有する市町村であることが望ましいとされる.連携中枢都市圏の形成の手順は,

①連携中枢都市宣言書の作成・公表(地方圏において相当の規模と中核性を備える圏域の 中心都市が宣言),②連携中枢都市圏形成に係る連携協約(宣言連携中枢都市と連携市町村 との 1 対 1 協約)の締結,③連携中枢都市圏ビジョン(宣言連携中枢都市が各連携市町村 と当該市町村に関連する部分について協議を行ったビジョン)の策定となっている(総務 省,2017 ).

 連携中枢都市圏の圏域で,「連携する取組は,地域の実情に応じて柔軟に定めうるもので あるが,圏域全体の経済をけん引し圏域の住民全体の暮らしを支えるという観点から,ア 圏域全体の経済成長のけん引,イ 高次の都市機能の集積・強化,ウ 圏域全体の生活関連 機能サービスの向上,の 3 つの役割を果たすことが必要である.特にア及びイの役割につ いては,主に宣言連携中枢都市が中心となって実施することが想定されるが,地域公共交 通,ICTInformation and Communication Technology)インフラ,交通インフラの整 備等に加え,企業間連携や病診連携等の取組を含む連携市町村とのさまざまなネットワー クを強化することによって,連携市町村もその便益を共有できるようにすることが極めて 重要である.」(総務省,2017: 5 6,下線部分筆者加筆).

 そして,総務省( 2017:6 10 )は各役割に応じた取組について箇条書きで,列挙してい

(4)

る.「ア 圏域全体の経済成長のけん引」では,①産学金官民一体となった経済戦略の策定,

国の成長戦略実施のための体制整備,②産業クラスターの形成,イノベーション実現,新 規創業促進,地域の中堅企業等を核とした戦略産業の育成,③地域資源を活用した地域経 済の裾野拡大,④戦略的な観光施策,⑤その他,圏域全体の経済成長のけん引に係る施策 の 5 項目に関する取組が記述されている.「イ高次の都市機能の集積・強化」では,①高 度な医療サービスの提供(圏域内の重篤な救急患者に対する三次救急医療,ハイリスクの 妊娠・出産に対する母子周産期医療など),②高度な中心拠点の整備・広域的公共交通網の 構築,③高等教育・研究開発の環境整備,④その他,高次の都市機能の集積・強化に係る 施策の 4 項目が挙げられている.「ウ 圏域全体の生活関連機能サービスの向上」について は,①生活機能の強化に係る政策分野で,地域医療,介護,福祉,教育・文化・スポーツ,

土地利用,地域振興,災害対策,環境の 8 項目に関する圏域内連携の取組が示され,②結 びつきやネットワークの強化に係る政策分野で,地域公共交通,ICTインフラ整備,道路 等の交通インフラの整備・維持,地域の生産者や消費者等の連携による地産地消,地域内 外の住民との交流・移住促進,その他の結びつきやネットワークの強化に係る連携の 6 項 目の取組が挙げられ,③圏域マネジメント能力の強化に係る政策分野では,人材の育成,

外部からの行政及び民間人材の確保,圏域内市町村の職員等の交流,その他の圏域マネジ メント能力の強化に係る連携の 4 項目の取組が示されている.

⑵ 地方財政措置

 連携中枢都市圏構想推進のため,連携中枢都市及び連携市町村の取組に関する包括的財 政措置,外部人材の活用に対する財政措置,連携中枢都市圏民間活力創出ファンド形成事 業についての財政措置,個別の施策分野における財政措置などの地方財政措置もなされて いる(総務省,2016 ).以下,総務省( 2016 )に基づき,みておこう.

①連携中枢都市及び連携市町村の取組に関する包括的財政措置

 これは,連携中枢都市圏に関する取組を推進するため,連携中枢都市圏ビジョンに基づ き実施する事業,連携中枢都市圏ビジョン懇談会等に要する経費に対して,普通交付税措 置と特別交付税措置を講ずるものである.連携中枢都市に対しては,「経済成長のけん引」

及び「高次都市機能の集積・強化」の取組に要する経費について圏域人口に応じた普通交 付税措置(圏域人口 75 万の場合に約 2 億円)と,「圏域全体の生活関連機能サービスの向 上」の取組に必要な事業に要する経費,連携中枢都市圏ビジョン懇談会の開催に要する経 費,連携中枢都市圏の取組について圏域住民への普及啓発に要する経費の一般財源の合計 額が所定の上限額以内ならば,その合計額に 0.8 を乗じて得た額の特別交付税措置がなさ れている.連携市町村に対しては,「圏域全体の生活関連機能サービスの向上」だけではな

(5)

く「経済成長のけん引」及び「高次都市機能の集積・強化」の取組に必要な事業に要する 経費,連携中枢都市圏の取組について圏域住民への普及啓発に要する経費の一般財源の合 計額が 1,500 万円以内ならばその合計額,1,500 万円を超えるときは 1,500 万円を上限とす る特別交付税措置がなされている.

②外部人材の活用に対する財政措置

 これは,連携中枢都市圏ビジョンに基づく取組を展開するため,専門性を有する人材を 活用するための経費を対象とした特別交付税措置である.連携中枢都市と連携市町村が取 り組む施策等の分野において相応の専門知識,経験及び実績を有し,全国的に活動してい る人材等の活用に係る謝金,旅費,資料作成費,会議費,調査委託費等を対象とし,1 市 町村当たり年間 700 万円を上限とする特別交付税措置で,同一の連携中枢都市圏の圏域を 構成する市町村の上限額の合計の範囲内において,各市町村の上限額を変更することがで きる.

③連携中枢都市圏民間活力創出ファンド形成事業についての財政措置

 これは,連携中枢都市圏ビジョンに基づく取組の推進に資する事業を支援するために,

公益法人等が民間事業者等に融資,債務保証又は投資等をするための資金として,連携中 枢都市や連携市町村が出資又は貸付を行い,原則として圏域全体で 1 つのファンドを形成 する事業(地方単独事業に限る)についての財政措置である.出資等に係る経費を一般単 独事業債の一般事業の対象とし(充当率については 90%),その償還金利子に 0.5 を乗じた 額について特別交付税措置を講じている.

④個別の施策分野における財政措置

 これには, 病診連携等による地域医療の確保に対する財政措置と, へき地における 遠隔医療に対する特別交付税措置率の引き上げがある. に関しては,連携中枢都市圏の 中核的な病院として位置付けられ,その名称が連携中枢都市圏ビジョンに記載された市町 村立病院又は民間病院が中心となって行う病診連携等の事業に要する経費に対して,市町 村が支出する負担金の額に 0.8 を乗じて得た額(負担金の額が 1,000 万円を超えるときは,

1,000 万円に 0.8 を乗じて得た額を上限とする)について特別交付税措置が講じられている.

ただし,同一の連携中枢都市圏の圏域を構成する市町村の上限額の合計の範囲内において,

各市町村の上限額を変更することができる. については,連携中枢都市圏ビジョンに明 記する連携中枢都市圏の取組の一環として,へき地医療拠点病院の指定を受けている連携 中枢都市圏の中核的な病院が遠隔医療を行う場合にあっては,へき地保健医療事業実施計 画に計上された遠隔医療システム運営に要する経費に対する特別交付税措置を,通常の 0.6 から 0.8 に引き上げることとしている.

(6)

3.連携中枢都市圏の実態と比較分析

 前節で整理したような制度のもと,連携中枢都市圏形成の取組がなされている.本節で は,連携中枢都市圏の実態を把握し,連携中枢都市圏域全体の比較分析と,圏域人口が最 大の広島広域都市圏とそれに次ぐ北九州都市圏域との比較分析を行う.

⑴ 圏域全体の実態と比較分析

 2018 年 1 月 30 日現在で,連携中枢都市圏形成に係る連携協約を締結し,連携中枢都市 圏ビジョンを策定した連携中枢都市圏は表 1 の通り 24 圏域で,圏域を構成する市町村数は 211 市町村(市町村数は延べ数で連携中枢都市含む)である.表 1 から,次のようなこと が読み取れる.

連携中枢都市を最も早く宣言したのは宮崎市で,次いで姫路市,倉敷市である.こ れらの 3 市は連携中枢都市圏に先立つ地方中枢拠点都市圏構想で宣言の準備をして いた.

最も早く連携協約を締結したのが「備後圏域」(福山市)と「みやざき共創都市圏」

(宮崎市)で次いで,「高梁川流域連携中枢都市圏」(倉敷市),「播磨圏域連携中枢都 市圏」(姫路市)であった.

連携中枢都市圏ビジョンを最も早く策定公表したのは「備後圏域」(福山市),次い で「高梁川流域連携中枢都市圏」(倉敷市),「播磨圏域連携中枢都市圏」(姫路市)

である.

連携中枢都市圏を構成する連携中枢都市と連携市町村の市町村数(以下では,圏域 市町村数という)をみると,「広島広域都市圏」(広島市)が最大の 24 市町,次いで

「熊本連携中枢都市圏」(熊本市)の 17 市町村と「北九州都市圏」(北九州市)の 17 市町であった.

最小の圏域市町村数は「下関市連携中枢都市圏」(下関市)の 1 市で,次いで圏域市 町村数の少ないのが,「みやざき共創都市圏」(宮崎市)と「長崎広域連携中枢都市 圏」(長崎市)の 3 市町であった.

圏域人口(総務省「平成 27 年国勢調査」,以下同じ)の規模をみると,最大が「広 島広域都市圏」(広島市)の 2,324,756 人,次いで「北九州都市圏」(北九州市)

1,394,457 人,「播磨圏域連携中枢都市圏」(姫路市)1,307,003 人の順であった.

圏域人口規模の最小圏域は「下関市連携中枢都市圏」(下関市)の 268,517 人で,次

(7)

圏域名(連携中枢都市)連携中枢都市宣言連携協約都市圏ビジョン連携市町村圏域人口等 1播磨圏域連携 中枢都市圏 (姫路市)H27年2月13日H27年4月5日締結式H27年4月5日

【兵庫県】相生市,加古川市,高砂 市,加西市,宍粟市, 稲美町播磨町市川町 町,神河町,太子町,上郡町, 用町,赤穂市(計:7市8町

1,307,003 (うち姫路市 535,664人) 41.0% 2備後圏域 (福山市)H27年2月24日H27年3月25日締結式H27年3月25日【岡山県】岡市原市,【広 県】三原市,尾道市,府中市, 羅町,石高原町52

857,212 (うち福山市 464,811人) 54.2% 3高梁川流域 連携中枢都市圏 (倉敷市)H27年2月17日H27年3月27日締結式H27年3月27日【岡 高梁市,新見市浅口早島町 里庄町,矢掛63

770,183 (うち倉敷市 477,118人) 62.0% 4みやざき共創都市圏 (宮崎市)H26年12月1日H27年3月25日締結式H27年5月12日【宮崎県】国富町,綾町(計2町)428,089 (うち宮崎市 401,138人) 93.7% 5久留米広域 連携中枢都市圏 (久留米市)H27年11月2日H28年2月23日締結式H28年2月23日【福岡県】大川市,小郡市, 市,大刀洗町,大木町(計3 2町

456,196 (う久留米市 304,552人) 66.8% 6みちのく盛岡広域 連携中枢都市圏 (盛岡市)H27年10月30日H28年1月15日締結式H28年3月25日【岩手県】八幡平市,滝沢市,雫石 町,葛巻町,岩手町,紫波町, 巾町(計:2市5町

476,758 (うち盛岡市 297,631人) 62.4% 7石川中央都市圏 (金沢市)H27年12月4日H28年3月28日締結式H28年3月28日【石川県】白山市, 市市,津幡町,内灘町(計3 2町

728,259 (うち金沢市 465,699人) 63.9% 8長野地域連携 中枢都市圏 (長野市)H28年2月17日H28年3月29日締結式H28年3月29日【長野県】須坂市坂城 小布施町山村濃町 2市4町2村

543,424 (うち長野市 377,598人) 69.5% 9下関市連携 中枢都市圏 (下関市)H27年9月30日H27年12月18日 (形成方針策定)H28年3月29日【山口県】下関市 (合併1市圏域)268,517 100.0%

表1 連携中枢都市圏の形成の動き2018年1月10日

(8)

圏域名(連携中枢都市)連携中枢都市宣言連携協約都市圏ビジョン連携市町村圏域人口等 10大分都市広域圏 (大分市)H27年12月22日H28年3月29日締結式H28年3月29日【大分県】別府市,臼杵市,津久見 竹田市豊後大野市 市,日出町(計:6市1町

778,237 (うち大分市 478,146人) 61.4% 11瀬戸・高松広域 連携中枢都市圏 (高松市)H27年9月4日H28年2月16日締結式H28年3月30日【香川県】さぬき市東かがわ市 三木町綾川町土庄町 島町,直島町 計2市5町

585,348 (うち高松市 420,748人) 71.9% 12熊本連携 中枢都市圏 (熊本市)H27年6月18日H28年3月30日締結式H28年3月31日【熊本県】宇土市宇城市 市,美里町,玉東町,大津町, 陽町西原村南阿蘇村 町,嘉島町,益城町,甲佐町, 蘇市,高森町,山都町(計4 10町2村

1,123,424 (うち熊本市 740,822人) 65.9% 13広島広域都市圏 (広島市)H28年2月15日H28年3月30日締結式H28年3月31日【広島県】呉市竹原市三原市 大竹市東広島市廿日市市 安芸高田市江田島市 府 海田町熊野町 芸太田町北広島町大崎上島 町,世羅町 【山口県】岩国市,柳井市,周防大 島町和木町上関町田布施 町,平生町(計:1013

2,324,756 (うち広島市 1,194,034人) 51.4% 14北九州都市圏域 (北九州市)H27年12月24日H28年4月18日締結式H28年4月18日【福岡県】直方市行橋市 市,中間市,宮若市,芦屋町, 巻町岡垣町遠賀町 小 町,鞍手町,香春町,苅田町, 上毛町,築上町(計5 市11町

1,394,457 (う北九州市 961,286人) 68.9% 15しずおか中部連携 中枢都市圏 (静岡市)H28年3月1日H28年3月31日H28年4月28日【静岡県】島田市焼津市 牧之原市吉田町川根本 町(計:4市2町

1,168,000 (うち静岡市 704,989人) 60.4% 16松山圏域 (松山市)H28年7月8日H28年7月8日締結式H28年7月8日【愛媛県】伊予市,東温市,久万高 原町,松前町,砥部町(計2 3町

646,055 (うち松山市 514,865人) 79.7%

(9)

圏域名(連携中枢都市)連携中枢都市宣言連携協約都市圏ビジョン連携市町村圏域人口等 17【複眼型】 とやま呉西圏域 (高岡市・射水市)H28年8月26日H28103日締結式H28年10月3日【富山県】南砺市氷見市 市,小矢部市(計:4市)

443,151 (うち高岡市172,125人, 射水市92,308人) 57.9% 18八戸圏域連携 中枢都市圏 (八戸市)H29年1月4日H29年3月22日締結式H29年3月22日【青森県】三戸町五戸町 町,南部町,階上町,新郷村, いらせ町(計:6町1村

323,447 (うち八戸市 231,257人) 71.5% H29年1月1日中核市移行 19新潟広域都市圏 (新潟市)H28年12月16日H29年3月28日締結式H29年3月28日【新潟県】三条市新発田市 市,五泉市,阿賀野市,胎内市, 聖籠町,弥彦村, 田上町,阿賀 町(計:6市3町1村

1,258,878 (うち新潟市 810,157人) 64.4% 20岡山連携中枢都市圏 (岡山市)H28年8月9日H281011日締結式H29年3月28日【岡山県】津山市玉野市 市,備前市,瀬戸内市,赤磐市, 真庭市和気町早島町 南町,美咲町,吉備中央町(計 7市5町

1,170,158 (うち岡山市 719,474人) 61.5% 21

【複眼型】 山口県央連携 都市圏域 (山口市・宇部市)

H28年11月28日H29年3月30日締結式H29年3月30日【山口県】萩市防府市美祢市 山陽小野田市 【島根県】津和野町(計41

628,836 (うち山口市197,422人, 宇部市169,429人) 58.3% 22長崎広域連携 中枢都市圏 (長崎市)H28年6月10日H281227日締結式H29年3月30日【長崎県】長与町時津町(計2 町)

501,860 (うち長崎市 429,508人) 85.6% 23かごしま連携 中枢都市圏 (鹿児島市)H28年10月31日H29年1月19日締結式H29年3月31日【鹿児島県】日置市,いちき串 市,姶良市(計:3市)

753,518 (う鹿児島市 599,814人) 79.6% 24富山広域連携 中枢都市圏 (富山市)H29年9月5日H30年1月10日締結式H30年1月10日【富山県】滑川市舟橋村 1市2町1村

501,670 (うち富山市 418,686人) 84.5% 出所:総務省(2018)に基づく.但し,表題部分などを筆者修正,圏域人口は総務省「平成27年国勢調査」,圏域人口等欄の%表記は連携中枢都市の人口比率で筆者加筆.

(10)

いで圏域人口数の少ないのが,「八戸圏域連携中枢都市圏」(八戸市)323,447 人,「み やざき共創都市圏」(宮崎市)428,089 人である.

連携中枢都市で人口規模(総務省「平成 27 年国勢調査」,以下同じ)の最大は広島 市の 1,194,034 人,次に北九州市 961,286 人と新潟市 810,157 人である.

人口規模の少ない連携中枢都市は,複眼型連携中枢都市圏を形成している射水市 92,308 人,宇部市 169,429 人,高岡市 172,125 人である.

連携中枢都市圏域人口に占める連携中枢都市人口比率の割合が最も低いのは,「播磨 圏域連携中枢都市圏」(姫路市)41.0%,「広島広域都市圏」(広島市)51.4%,「備 後圏域」(福山市)54.2%であった.

 2018 年 1 月 10 日現在で連携中枢都市圏ビジョンの策定がなされていないため表 1 には 記載されていないが,呉市は 2017 年 9 月 4 日に宣言連携中枢都市となり,同年 10 月 16 日 に呉市と近隣の 7 市町とで連携協約が締結されている.呉市を連携中枢都市とする「広島 中央地域連携中枢都市圏」は,広島市を連携中枢都市とする「広島広域都市圏」に内包さ れており,呉市を含めた 8 市町は広島市を連携中枢都市とする「広島広域都市圏」の連携 市町村でもある(呉市,2017 ).また,高梁川流域連携中枢都市圏と備後圏域の両方の連 携市町村になっている岡山県の笠岡市・井原市のようなケースもある.このように,2 つ の連携中枢都市圏に属する自治体の存在は,連携中枢都市圏の重複を意味し,各々の連携 中枢都市圏の機能や圏域における活力ある社会経済を維持するうえでの効果にいかなる影 響を与えるのかについては,改めて検討する必要がある.

 2015 年度と 2016 年度の連携中枢都市圏に係る地方交付税の実態は,表 2 の通りである.

表 2 からは,以下のような事柄が読み取れる.

2015 年度では,4 の連携中枢都市圏に地方交付税措置がなされており,普通交付税 算定額の総計 840,698 千円,特別交付税算定額の総計 376,558 千円であり,圏域人 口が大きい連携中枢都市の姫路市に最大の 267,244 千円の普通交付税措置がされて いる.また,①連携中枢都市及び連携市町村の取組に関する包括的財政措置として の特別交付税算定額も,姫路市を連携中枢都市とする播磨圏域連携中枢都市圏が最 大であった.みやざき共創都市圏の連携中枢都市である宮崎市には,④ 病診連携 等による地域医療の確保に対する財政措置により医療負担金の上限である 8,000 千 円の特別交付税措置がなされている.

2016 年度では,17 の連携中枢都市圏に地方交付税措置がなされており,普通交付 税算定額の総計 3,208,001 千円,特別交付税算定額の総計 1,454,033 千円であり,圏

(11)

2 連携中枢都市圏に係る地方交付税 2015年度(単位:千円) 連携中枢都市 圏の名称区分県・市名普通交付税 算定額 特別交付税 算定額 ①包括的財政 措置②人材の活用③ファンド 医療 負担金 へき地 遠隔医療

合計 +②+③ +④+④ 播磨圏域連携 中枢都市圏

連携中枢都市兵庫県・姫路市267,244116,265116,265 連携市町村 合計140,696140,696 合 計267,244256,9610000256,961 高梁川流域連 携中枢都市圏

連携中枢都市岡山県・倉敷市202,57831,90031,900 連携市町村合計*―8,7308,730 合 計202,57840,630000040,630 高梁川流域連 携中枢都市圏 ・備後圏域連携合計**岡山県・笠岡市・ 井原市2,00200002,002 備後圏域

連携中枢都市広島県・福山市214,71435,48635,486 連携市町村合計*―9,3469,346 合 計214,71444,832000044,832 みやざき 共創都市圏 連携中枢都市宮崎県・宮崎市156,16222,7428,00030,742 連携市町村合計1,4001,9933,393 合 計156,16224,142009,993034,135 総  計840,698366,565009,9930376,558

(12)

2016年度(単位:千円) 連携中枢都市 圏の名称区分県・市名普通交付税 算定額 特別交付税 算定額 ①包括的財政 措置②人材の活用③ファンド 医療 負担金 へき地 遠隔医療

合計 +②+③ +④+④ みちのく盛岡 広域連携 都市圏

連携中枢都市岩手県・盛岡市163,10336,97036,970 連携市町村 合計52,3996,272 合 計163,10389,369000089,369 とやま 呉西圏域 

連携中枢都市富山県・高岡市7,0197,019 連携中枢都市富山県・射水市869869 連携市町村 合計12,79912,799 合 計20,687000020,687 石川中央 都市圏 

連携中枢都市石川県・金沢市194,7426,0686,068 連携市町村合計910910 合 計194,7426,97800006,978 長野地域連携 中枢都市圏 

連携中枢都市長野県・長野市172,60824,40224,402 連携市町村合計16,59116,591 合 計172,60840,993000040,993 しずおか中部 連携中枢 都市圏 

連携中枢都市静岡県・静岡市212,58779,79479,794 連携市町村合計15,00015,000 合 計212,58794,794000094,794 播磨圏域連携 中枢都市圏 連携中枢都市兵庫県・姫路市273,862144,349200144,549 連携市町村合計31,52331,523 合 計273,862175,872200000176,072 高梁川流域連 携中枢都市圏

連携中枢都市岡山県・倉敷市202,57863,37263,372 連携市町村合計*―35,63135,631 合 計202,57899,003000099,003 高梁川流域連 携中枢都市圏 ・備後圏域連携合計**岡山県・笠岡市・ 井原市4,55300004,553

(13)

備後圏域

連携中枢都市広島県・福山市214,71459,4617,20066,661 連携市町村合計*―18,71118,711 合 計214,71478,1727,20000085,372 広島広域 都市圏 

連携中枢都市広島県・広島市406,709135,028135,028 連携市町村合計55,15055,150 合 計406,709190,1780000190,178 下関市連携中 枢都市圏連携中枢都市広島県・下関市136,80493,2428,000101,242 瀬戸・高松 広域連携 中枢都市圏 連携中枢都市香川県・高松市177,780104,7588,000112,758 連携市町村合計10,5037,50318,006 合 計177,780115,2610015,5030130,764 松山圏域

連携中枢都市愛媛県・松山市11,49211,492 連携市町村合計42,62542,625 合 計54,117000054,117 北九州 都市圏域

連携中枢都市福岡県・北九州市286,71993,89493,894 連携市町村合計20,92920,929 合 計286,719114,8230000114,823 久留米広域 連携中枢 都市圏 連携中枢都市福岡県・久留米市160,21142,16142,161 連携市町村合計32,49932,499 合 計74,660000074,660 熊本連携 中枢都市圏

連携中枢都市熊本県・熊本市246,23821,71921,719 連携市町村合計4,0854,085 合 計246,23825,804000025,804 大分都市 広域圏

連携中枢都市大分県・大分市203,18430,25130,251 連携市町村合計4,6143,065 合 計203,18434,865000034,865 みやざき 共創都市圏

連携中枢都市宮崎県・宮崎市156,16287,5438,00095,543 連携市町村合計5,0619,15514,216 合 計156,16292,6040017,1550109,759 総  計3,208,0011,405,9757,400040,65801,454,033 備考: 連携市町村合計*は,高梁川流域連携中枢都市圏と備後圏域の両方の連携市町村になっている岡山県の笠岡市井原市を除いている.また,連携市町村合計**高梁川 流域連携中枢都市圏と備後圏域として笠岡市・井原市に措置された合計金額で,連携中枢都市圏ごとの算定額の内訳は示されていない. 出所:総務省自治行政局市町村課資料に基づき,筆者作成.

(14)

域人口の大きい連携中枢都市の広島市に最大の 406,709 千円の普通交付税措置がさ れている.①連携中枢都市及び連携市町村の取組に関する包括的財政措置としての 特別交付税算定額は,連携中枢都市としては,姫路市が 2015 年度と同じく最大で 144,349 千円,次いで広島市の 135,028 千円であったが,圏域全体では広島広域都 市圏が播磨圏域連携中枢都市圏よりも多額の包括的財政措置を得ている.④ 病診 連携等による地域医療の確保に対する財政措置により医療負担金の上限である 8,000 千円の特別交付税措置がなされた連携中枢都市は,下関市・高松市・宮崎市の 3 市 である.また,②外部人材の活用に対する財政措置を受けた連携中枢都市は,姫路 市・福山市の 2 市であった.

⑵ 広島広域都市圏と北九州都市圏域の比較分析

 既に述べたように,表 1 に基づくと,連携中枢都市圏として最大の圏域(圏域人口数:

連携協約市町村数)は広島広域都市圏( 2,324,756 人:24 市町)で,次いで北九州都市圏 域( 1,394,457 人:17 市町)である.この 2 つの連携中枢都市圏の人口とDID (Densely Inhabited District:人口集中地区)人口の関連データは,表 3 と表 4 に示した.DID(人 口集中地区)は,総務省(2015b: 56)で定義されているように,市区町村の境域内で人口 密度の高い基本単位(原則として人口密度が 4,000 人/km2以上)が隣接して,その人口が 5,000 人以上となる地域であるので,中心市街地の代理変数とも考えられる.人口が減少し 続ける社会や地域は持続可能でないという視点から,地方創生施策でも,KPIKey Performance Indicators:重要業績評価指標)の一指標として人口数がとられ,人口が地 域・地方自治体の持続可能性の尺度と想定されている.表 3 と表 4 の比較を通して読み取 れることは,以下の通りである.

「国勢調査」による 2010 年(平成 22 年)から 2015 年(平成 27 年)の人口増減率 をみると,広島広域都市圏では広島市・東広島市・甘日市市・府中町・海田町の 5 市町がプラスで人口が増加しているのに対し,北九州都市圏域では行橋市のみがプ ラスで人口が増加しているのは 1 市だけである.他方,圏域の人口増減率について は,広島広域都市圏も北九州都市圏域もマイナスであったが,北九州都市圏域の人 口減少率の方が大きい.連携中枢都市としても,北九州市は人口減少しているのに 対し広島市は人口増加している.

2015 年時点での人口密度では,広島広域都市圏で府中町( 4,904.2 人/ km2・海田 町( 2,078.8 人/ km2)・広島市( 1,317.1 人/ km2)が上位 3 市町で,北九州都市圏 域の上位 3 市町は水巻町( 2,633.7 人/ km2)・中間市( 2,618.8 人/ km2)・北九州

参照

関連したドキュメント

76 【謝辞】 本研究の分析にあたっては、公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構「第5回独身

都市と農村における高齢者の生活実態の比較分析

10 事 業 名 事 業 内 容 連携市町合計事業費(千円) H30 年度 5年間概算 (エ) 交流促進プロジェクト ①文化・観光施設等の相互利用

The purpose of this study is to extract the characteristics concerning the process of pulse formation of young children through the analysis of the practical process of

り, その意味で十分に研究書に値するといえる (著者 はどちらかというと学究肌で, 欧州連合での勤務を踏 まえた

[r]

5 / 21 ページ.. 主要施策 施策の概要 KPI 現況 目標値 出典等 No. 実績値 実績値に対する説明

実績値 実績値に対する説明 主な取組の内容及び成果 課題