第5章 中国の 貿易取 引 に関 す る私 法 的規 制
企業法学科 桑原康行
第 一節 総説 第二節 国際私法 第三節 物 品売買 第四節 物 品運送 第五節 貨物保 険 第六節 代金決済 第七節 紛争解決
第 一節 総説
本報告 では、 国際取 引の うち、 一般 に貿 易取引 といわれ る物 品の売 買お よび それ に 関連 してな され る取引(具 体 的 には、運送 、保 険、代金 決済 の各取 引)に 関 する 中国 の私法的規制 を概観 す る1。
とこ ろで、貿 易取引 は通常次 の ような過 程 を経て 行われ る(こ こでは最 も典型的な ケー スで あ るCIF条 件 売 買で代金決 済 を荷 為替信用状 に よる とす るケース を前提 と し て説 明す る)。 まず、複 数国 に所在 す る当事者 が売 買契約 を締 結す る。次 に、買主 は売 買契約 に基 づ き自己の取 引銀 行 に対 して荷為替信用 状 の開 設 を依頼 す る。続 いて、 買 主 の取引銀行 は荷為替 信用状 を売主 に通 知 ・交付 す る。一方、売 主は売 買契 約 に基 づ き船会 社 と運 送契約 を締結 し、損保会社 と保 険契約 を締結 す る。次 に、 売主は船会社 か ら入手 した船 荷 証券 、損保 会社 か ら入 手 した保険証券 に 自己の商業送 り状 を添 えて 為替手形 を振 り出す。商業 送 り状 な どの売 主が買主 に提供 すべ き書類 を総称 して船積 書類 とい う。 さ らに、売 主か ら船積 書類 な どの提供 を受け た買主の取 引銀 行 は支払い を行 う。最終的 には、 買主が取 引銀 行 に支 払 を して船 会社 か ら商品 を受け取 るこ とに
1中 国 法 一 般 に つ い て は 、 邦 語 文献 に限 って み て も多 くの文 献 が あ る。 こ こでは 貿 易取 引 に関係 の 深 い も の を 挙 げ る に と ど め る 。塩 田 親 文 『現 代 中 国 渉 外 取 引 法 論 』(1990年);早 稲 田 大 学 エ ク ス テ ン シ ョ ン セ ン タ ー 『中 国 ビ ジ ネ ス の 法 と実 際 』(1994年);張 青 華 『中 国 渉 外 関 係 法:最 高 人 民 法 院 の 司 法 解 釈 を 織 り込 ん で 紹 介 す る 』(1997年);月 刊 誌 「経 済 の 眼 晴 」 編 集 部 『中 国 契 約 法:ポ イ ン トと 実 務 フ ォ ー ム集 』(1999年)。 な お 、 中 国 法 の 翻 訳 は 、 中 国 綜 合 研 究 所 『現 行 中 華 人 民 共 和 国 六 法 』 に よ っ て い る 。
な る23。
な お 、 第 二 節 以 下 で は 、 売 買 ・運 送 ・保 険 ・代 金 決 済 に 関 す る 私 法 的 規 制 だ け で は な く、 契 約 当 事 者 間 で 紛 争 が 発 生 した 場 合 に 特 に 重 要 な 国 際 私 法 お よ び 仲 裁 に 関 す る 私 法 的 規 制 に つ い て も 説 明 す る こ と に し た い 。
第二節 国際私 法
各 国 の 私 法(民 法 や 商 法)の 内 容 が 異 な っ て い る こ とか ら、 貿 易 関 係 の よ う な 、 国 際 間 に ま た が る 、 い わ ゆ る 渉 外 的 私 法 関 係 に つ い て 、 い ず れ の 国 の 法 律 を 適 用 す る か の問題 を取 り扱 うのが国際私法 であ る4。そ して 国際私 法 によって渉外 的私法 関係 に適 用 さ れ る も の と して 決 定 さ れ た 私 法(例 え ば 民 法 ・商 法)の こ と を 準 拠 法 と い う 。
わ が国で国 際私 法 に当た るのは法例 とい う名称 の法律で あるが、 貿易取引契約 の準 拠 法 に つ い て 、 法 例 は 、 当 事 者 自 治 の 原 則 す な わ ち 契 約 当 事 者 が そ の 準 拠 法 を 決 定 す る こ と が で き る と の 原 則 を 採 用 して い る(7条1項)。 し た が っ て 、 契 約(書)中 で 「本 契約 の準拠 法 は 中国法 とす る」 とか 「本契約 か ら生 ず るすべて の問題 は 中国法 に よっ て 規 律 さ れ る 」 と さ れ て い る 場 合 に は 、 中 国 法 が 適 用 さ れ る こ と に な る 。
これ に 対 して 、 中 国 に お い て 貿 易 取 引 契 約 の 準 拠 法 に つ い て は 、 「渉 外 経 済 契 約 法 」 お よ び 「民 法 通 則 」 に 規 定 が あ る 。 渉 外 契 約 法5条1項 に よ れ ば 、 「契 約 の 当 事 者 は 、 契 約 紛 争 の 処 理 に 適 用 す る 法 律 を 選 択 す る こ とが で き る 。 当 事 者 が 選 択 して い な い 場 合 に は 、 契 約 と 最 も 密 接 な 関 係 を 有 す る 国 の 法 の 法 律 を 適 用 す る 」 も の と さ れ て い る 。 ま た 、 民 法 通 則 第145条 に よ れ ば 、 「1渉 外 契 約 の 当 事 者 は 、 法 律 に 別 段 の 定 め が あ る 場 合 を 除 き 、契 約 の 紛 争 処 理 に 適 用 す る 法 律 を 選 択 す る こ と が で き る 。2渉 外 契 約
2貿 易 実 務 全 般 に つ い て は、 浜 谷 源 蔵 『最 新 貿 易 実 務(増 補 改 訂 版)』(1997年)に 詳 し い 。 貿 易 取 引 法 一 般 に つ い て は 、絹 巻 康 史 『国 際 取 引 法 入 門 貿 易 取 引 へ の 法 的 ア プ ロ ー チ 』(1995年);
山 田 錬 一 ・佐 野 寛 『国 際 取 引 法[新 版]』(1998年)な ど を 参 照 。 な お 、 本 報 告 書 で 検 討 して い る 国 際 取 引 法 規 を 幅 広 く収 録 して い る 法 令 集 と し て 、澤 田 嘉 夫 編 『解 説 国 際 取 引 法 令 集 』(1994 年)が あ る 。
3貿 易 取 引 を 含 め 国 際 取 引 一 般 の 契 約 書 式 に っ い て は、 国 際 事 業 開 発 株 式 会 社 編 『国 際 取 引 契 約 書 式 集 』(1992年);国 際 商 事 仲 裁 協 会 『標 準 契 約 条 項 』 な ど が あ る(国 際 商 事 仲 裁 協 会 に つ い て は 、 注26参 照 の こ と)。 特 に 売 買 に つ い て は 、 田 中 伸 幸 ・中 川 英 彦 ・仲 谷 卓 芳 編 『国 際 売 買 契 約 ハ ン ドブ ヅク[改 訂 版]』(1994年)に 詳 しい 。 ま た 、 書 式 で は な い が 、 貿 易 中 国 語 に 関 す る 邦 語 文 献 と して 、 以 下 の も の が あ る 。 張 聡 仁 『実 践 貿 易 中 国 語 』(1987年);遠 藤 紹 徳 『パ タ ー ン で 学 ぶ 最 新 貿 易 中 国 語 』(1989年)な お 、 中 国 と の ビ ジ ネ ス に つ い て は 、以 下 の 邦 語 文 献 も 参 照 。 糸 賀 了 ・鈴 木 啓 介 ・立 石 揚 志 『中 国 ・ロ シ ァ ビ ジ ネ ス の 実 務 と 交 渉 ノ ウ ハ ウ 』(1994年);朱 建 栄 ・呉 小 芸 『ビ ジ ネ ス マ ン の た め の 中 国 人 と 上 手 に つ き あ う 法 』(1997年)さ ら に 、 中 国 との ビ ジ ネ ス を 取 り扱 っ た 邦 語 文 献(講 演 録)と して 、 以 下 の も の が あ る 。 北 海 道 経 済 国 際 化 推 進 会 議
『中 国 ・東 北 三 省 ビ ジ ネ ス(1)(II)(皿)』(1999年 〜2000年)ち な み に こ れ らの 講 演 録 の 内 容 は 、 北 海 道 の ホ ー ム ペ ー ジ で も 見 る こ と が で き る。 ホ ー ム ペ ー ジ ア ド レ ス は 以 下 の と お り。
http:〃www.pref.hokkaido.jp/keizai/kz‑bkkry/koen/koen.list.htm 4国 際 私 法 に つ い て は
の 当 事 者 が 、 選 択 を して い な い 場 合 は 、 契 約 と 最 も 密 接 な 関 係 に あ る 国 の 法 律 を 適 用 す る 」 も の と さ れ て い る 。 さ ら に 、 最 高 人 民 法 院 に よ っ て 公 布 さ れ た 「渉 外 経 済 契 約 解 答 」 と 「民 法 通 則 の 貫 徹 ・執 行 に 関 す る 若 干 の 問 題 に つ い て の 意 見 」 が そ れ ぞ れ 渉 外 経 済 契 約 の 準 拠 法 に 関 す る 補 充 規 定 を 設 け て い る 。 こ れ ら の 規 定 等 か ら、 中 国 に お
い て も 当 事 者 自 治 の 原 則 が 採 用 さ れ て い る こ とが わ か る 。
と こ ろ で 、 渉 外 経 済 契 約 の 準 拠 法 は 以 下 の よ う な 特 色 を 有 す る も の と さ れ て い る5。
第 一 に 、 当 事 者 自治 の 原 則 の 適 用 に つ い て 、 渉 外 経 済 契 約 法5条 お よ び 民 法 通 則145条 が 当 事 者 に 広 い 選 択 範 囲 を 与 え て い る こ とで あ る 。 す な わ ち 、 当 事 者 は い ず れ の 国 の 法 律 を 選 択 す る こ と も で き る し、 ま た 契 約 の 内 容 と 関 係 の な い 第 三 国 の 法 律 を 選 択 す る こ と が で き る 。 さ ら に 、 当 事 者 が 法 律 選 択 を 行 う 期 間 に つ い て も 、 契 約 締 結 時 だ け で な く紛 争 発 生 後 も 認 め ら れ て い る 。 こ の 点 に つ い て は 渉 外 経 済 契 約 法 解 答 二(四)
に 定 め が あ る 。
第 二 に 、 当 事 者 に よ る 法 律 選 択 の 方 式 に つ い て 、 明 示 選 択 の み を 認 め て い る こ と で あ る 。 法 律 選 択 の 方 式 に は 明 示 選 択 と 黙 示 選 択 が あ り、 明 示 選 択 は 当 然 有 効 で あ る が 、 黙 示 選 択 の 効 力 に つ い て は 渉 外 経 済 契 約 法 お よ び 民 法 通 則 に は 規 定 さ れ て い な い 。 し
か し 、 渉 外 経 済 契 約 法 の 解 答 二(二)に お い て 、 当 事 者 の 法 律 選 択 は 明 示 選 択 で な け れ ば な らな い も の と さ れ て お り、 黙 示 選 択 が 否 定 さ れ て い る 。
第 三 に 、 渉 外 経 済 契 約 法 の 適 用 範 囲 に っ い て 、 反 致 を 排 除 して い る こ と で あ る 。 渉 外 経 済 契 約 法 解 答 二(四)(五)に お い て 、 当 事 者 が 選 択 した 法 律 ま た は 人 民 法 院 が 最 密 接 関 連 原 則 に よ っ て 決 定 し た 法 律 は 、 そ の 選 択 さ れ た 国 の 現 行 法 の な か の 実 質 法 で あ り、 抵 触 法 を 含 ま な い も の と さ れ て い る 。
第 四 に 、 当 事 者 自 治 の 原 則 が 適 用 さ れ な い 契 約 の 種 類 に っ い て 、 渉 外 経 済 契 約 に 特 別 の 定 め が あ る こ と で あ る 。 本 法5条2項 に よ れ ば 、 中 国 国 内 で 履 行 す る 中 外 合 弁(合 資 経 営)企 業 契 約 な ど の 契 約 に っ い て は 、 中 国 の 法 律 が 適 用 さ れ る も の と さ れ 、 当 事 者 自 治 の 原 則 が 排 除 さ れ て い る 。 そ の 他 の 経 済 契 約 に つ い て は 、 民 法 通 則 に か か る 制 限 が な い こ と か ら 、 ど の よ う な 契 約 で も 当 事 者 自 治 の 原 則 に 基 づ き そ の 契 約 に 適 用 す
る 法 律 を 選 択 す る こ とが で き る 。
第 五 に 、 当 事 者 の 選 択 した 法 律 の 適 用 範 囲 に つ い て 、 渉 外 経 済 契 約 法 お よ び 渉 外 経 済 契 約 法 解 答 二(一)に 明 記 さ れ て い る こ とで あ る 。 渉 外 経 済 契 約 法5条1項 は 、 当 事 者 が 「経 済 紛 争 」 の 処 理 に 適 用 す る 法 律 を 選 択 す る こ と が で き る と規 定 し て い る 。 こ こ で い う 経 済 紛 争 と は 、 渉 外 経 済 契 約 法 解 答 二(一)に よ れ ば 、 当 事 者 が 契 約 締 結 時 ま た は 紛 争 発 生 後 に 、 契 約 成 立 の 時 期 、 契 約 内 容 の 解 釈 、 契 約 の 履 行 、 契 約 違 反 の 責 任 、 契 約 の 変 更 ・中 止 ・譲 渡 ・解 除 ま た は 終 了 等 に 関 す る 紛 争 を 意 味 して い る 。
5張 ・前 掲 注(1)66項 。
第 六 に 、 国 際 条 約 と 国 際 慣 習 に っ い て 、 渉 外 経 済 契 約 法 も 民 法 通 則 も 重 視 して い る こ とで あ る 。 渉 外 経 済 契 約 法5条3項 に よれ ば 、 「我 が 国 の 法 律 に 規 定 が な い 場 合 に は 、 国 際 慣 例 を 適 用 す る こ とが で き る 」 と さ れ て い る 。 ま た 、民 法 通 則142条2項 に よ れ ば 、
「中 華 人 民 共 和 国 が 、締 結 ま た は 参 加 し て い る 国 際 条 約 に 中 華 人 民 共 和 国 の 民 事 法 律 と 異 な る 規 定 が あ る 場 合 は 、 国 際 条 約 の 規 定 を 適 用 す る 。 た だ し、 中 華 人 民 共 和 国 が 留 保 を 声 明 し た 条 項 は 、 こ れ を 除 く も の と す る 」 と さ れ て い る 。 ち な み に 、 中 国 が 当 事 国 と な っ て い る 貿 易 取 引 関 係 の 条 約 と し て は 、 国 連 物 品 売 買 条 約 、 国 際 海 上 物 品 運 送 に 関 す る船 荷 証 券 統 一 条 約 、 国 際 航 空 運 送 に 関 す る ワ ル ソ ー 条 約 が あ る(い ず れ も 後 述)。
第三節 物品売 買
そ れ で は 、 貿 易 取 引 の 流 れ に 一 応 従 い 、 売 買 、 運 送 、 保 険 、 決 済 の 各 取 引 に 関 す る 中 国 の 私 法 的 規 制 を み て い こ う 。
日本 に お い て は 民 商 法 の な か に 関 連 す る 規 定 が あ る が 、 中 国 に お い て は1999年10月 か ら施 行 さ れ た 「契 約 法 」 の な か に 関 連 す る 規 定 が あ る6。
ま た 、売 買 に 関 して 特 に 注 目 す べ き も の と して 、 「日 中 一 般 貨 物 売 買 契 約 条 項 集 」7が あ る 。 本 条 項 集(以 下 前 記 条 項 集 と略 称)に は 以 下 の 条 項 が 含 ま れ て い る 。 す な わ ち 、 頭 書 、 商 品 名 、 仕 様 ・品 質 、 単 位 、 数 量 、 単 価 、 総 額 、 原 産 地 国 及 び 製 造 業 者 所 在 国 、 荷 印 、 船 積 み 、 支 払 条 件 、 引 渡 条 件 、 保 険 、 品 質 保 証 、 検 査 、 不 可 抗 力 、 違 約 金 、 ク
レ ー ム 、 契 約 解 除 、 イ ン コ タ ー ム ズ 、 仲 裁 、 通 知 で あ る 。
と こ ろ で 、 現 在 中 国 と の 貿 易 取 引(売 買)に お い て は 、 ど の よ う な 商 品 が 輸 出 入 さ れ て い る の で あ ろ う か 。 こ の 点 に つ い て は 、 日 本 で 使 用 さ れ て い る ト レ ー ド ・タ ー ム ズ の 実 態 調 査 を 行 っ た あ る 報 告 書8の 「No.1ア ン ケ ー ト(社 団 法 人 日本 荷 主 協 会 加 盟 企 業 の 使 用 す る ト レ ー ド ・タ ー ム ズ)回 答 分 析 」 か ら も 知 る こ と が で き る 。 本 報 告 は 、 貿 易 取 引 を 以 下 の4つ に 分 け て い る 。 す な わ ち 、 船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 出)、 船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 入)、 航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 出)、 航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 入)の4つ で あ る 。 ま ず 船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 出)に お い て は 、 回 答126件 の う ち 、 化 学 品11.9%、
6日 本 法 の 売 買 に 関 連 す る 諸 規 定 に つ い て は 、例 えば、 江 頭憲 治 郎 『商取 引法(第2版)』(1996 年)1頁 以 下 参 照 。中 国 の 契 約 法 に つ い て は 、羽 田 野 宣 彦 ・李 相 哲 『中華 人 民 共 和 国 契 約 法 』(1999 年)参 照 。
7本 条 項 集 は 、 日 中 経 済 協 会 か ら 入 手 で き る 。 本 協 会 の ホ ー ム ペ ー ジ ア ド レ ス は 、 http:〃www.jc・web.or.jpノ で あ る 。な お 、 本 条 項 集 に 関 す る 必 読 文 献 と して 、 河 村 寛 治 「中 国 との 貿 易 に お け る 契 約 条 件 の 取 り決 め 方 一 契 約 法 の 考 え 方 と 「日 中 一 般 貨 物 売 買 契 約 条 項 集 」 」 早 稲 田 大 学 エ ク ス テ ン シ ョ ン セ ンタ ー ・前 掲 注1所 収 が あ る 。
そ の 他 の 一 般 機 械11.9%、 そ の 他 の 軽 工 業 品11.9%、 繊 維 品10.3%、 鉄 鋼9.5%の 順 位 と な っ て い る 。 次 に 、 船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 入)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く112 件 の う ち 、繊 維 製 品23.2%、 化 学 品13。4%、 そ の 他 の 加 工 製 品12.5%、 穀 物 ・飼 料9.8%
の 順 位 に な っ て い る 。 続 い て 航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 出)に お い て は 、 そ の 他 の 一 般 機 械20.0%、 金 属 加 工 機 械13,3%、 以 下 化 学 品 事 務 用 機 械 、 電 気 回 路 洋 品 、 音 響 機 器 な ど6.7%の 順 位 と な っ て い る 。 最 後 に 、 航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 入)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く22件 の う ち 、 繊 維 製 品45.5%、 そ の 他 の 食 料 品13.6%、 機 械 電 気 機 器 13.6%、 化 学 品9.1%の 順 位 と な っ て い る 。
貿 易 取 引 に 関 し て はFOB,CIF等 と い っ た 定 型 取 引 条 件(tradeterms)が 存 在 し て お り、 日 本 で も 中 国 で も 使 用 さ れ て い る 。 中 国 と の 貿 易 取 引 に お い て ど の よ う な 定 型 取 引 条 件 が 使 用 さ れ て い る か は 前 記 動 向 調 査 報 告 書 で 取 り上 げ ら れ て い る 。 「総 合 商 社A社 の 使 用 す る ト レ ー ド ・タ ー ム ズ の 国 別 、 商 品 別 分 析 」 に よ れ ば 、 以 下 の と お り で あ る 。船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 出)で は 、CIF44.0%、FOB23.0%、C&F17.6%
と い う 順 序 で あ る 。 船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 入)で は 、C&F51。5%、FOB28.5%、
CIF13.0%の 順 序 で あ る 。 航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 出)で は 、CIF70.9%、FOB 25.0%の 順 序 で あ る 。航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 入)で は 、FOB72.8%、C&F11.6%
の 順 序 で あ る 。
中 国 と の 取 引 に お い て も 他 の 国 との 取 引 の 場 合 と 同 じ よ う に 、CIFC&FFOBの 3取 引 条 件 が 重 要 で あ る と い え よ う 。
で は 、 か か る 取 引 条 件 の 解 釈 は い か な る 国 際 規 則 に 準 拠 して い る の で あ ろ う か 。 か か る 取 引 条 件 の 解 釈 に つ い て は 日 中 に お い て イ ン コ タ ー ム ズ に よ っ て い る と い っ て よ い で あ ろ う 。 ち な み に 、 前 記 条 項 集 に お い て も イ ン コ タ ー ム ズ に 関 す る規 定 が あ る 。
イ ン コ タ ー ム ズ と は 、 国 際 商 業 会 議 所 が 作 成 し た 「定 型 取 引 条 件 の 解 釈 に 関 す る 国 際 規 則 」 の こ と で あ る9。 イ ン コ タ ー ム ズ(1990年 版)で は 、13種 の 定 型 取 引 条 件 が 取 り上 げ ら れ 、そ の そ れ ぞ れ の 取 引 条 件 に っ い て 売 主 及 び 買 主 の 義 務 が 列 挙 さ れ て い る 。 こ こ で は 実 際 上 の 重 要 性 に 鑑 み 、FOB(本 船 渡)条 件 、CIF(運 賃 保 険 料 込 み)条 件 、 C&F(運 賃 込 み)条 件 の3つ を 中 心 に 取 り上 げ る10。
8日 本 大 学 経 済 学 部 産 業 経 営 研 究 所 『我 が 国 で 使 用 さ れ る ト レ ー ド ・タ ー ム ズ(貿 易 定 型 取 引 条 件) の 動 向 調 査 』(1997年)
9国 際 商 業 会 議 所(lnternationalChamberofGommerce)は 、 ヨ ー1]ヅ パ と ア メ リ カ の 産 業 界 の リ ー ダ ー に よ っ て1919年 に 設 立 さ れ た 国 際 的 な 民 間 団 体 で あ る 。 一 般 にICCと 略 称 さ れ 、 イ ン コ タ ー ム ズ の ほ か 信 用 状 統 一 規 則(第 六 節 参 照)な ど を 作 成 し て い る 。ICCに は ホ ー ム ペ ー ジ が あ る が 、 そ の ア ド レ ス は 、 以 下 の と お り で あ る 。http:〃www.iccwbo.org!『1990年 イ ン コ タ ー ム ズ 』 お よ び 『1990年 イ ン コ タ ー ム ズ の 手 引 き 』 は 、 い ず れ もICCの 日 本 委 員 会 か ら 入 手 で き る 。 イ ン コ タ ー ム ズ に つ い て は 、Bredowetal.INCOTERMS19902Auf.1994な ど 参 照 。 な お 、 Schutte,"lncoterms1953"undandereKlauselnimsowjetischenAussenhandelsrechtl970
も 参 照 。
10こ れ ら の 取 引 条 件 に つ い て は 、Sasson&Merren,CIF.andFOB.C。ntracts3rded.1984に 詳 し い 。
FOB(FreeonBoard)条 件 は 、 売 買 契 約 上 定 め られ た 船 積 港 に お い て 売 主 が 船 舶 に 物 品 を 船 積 み す る こ と に よ り売 主 の 引 渡 義 務 が 完 了 す る 契 約 条 件 で あ る 。 イ ン コ タ ー ム ズ に よ れ ば 、FOB条 件 に お い て 、売 主 は 以 下 の よ う な 義 務 を 負 う 。1、 売 買 契 約 に 適 合 し た 物 品 を 供 給 す る こ と(A‑‑1)2、 約 定 品 を 約 定 日(期 間 内)に 買 主 が 指 定 す る 本 船 上 で 引 き 渡 す こ と(A‑4)こ れ に 対 し て 、 買 主 は 以 下 の よ う な 義 務 を 負 う 。 1、 売 買 契 約 の 定 め に 従 っ て 代 金 を 支 払 う こ と(B‑1)2、 自 己 の 費 用 で 運 送 契 約 を 締 結 し、 売 主 に 対 して 船 積 に 関 す る 十 分 な 情 報 を 与 え る こ と(B‑3,B‑7)3、 本 船 上 で 約 定 品 の 引 渡 を 受 け る こ と(B‑4)
CIF(Cost,InsuranceandFreight)条 件 は 、 売 主 が 売 買 契 約 上 定 め られ た 仕 向 地 ま で の 海 上 運 賃 及 び 海 上 保 険 料 を 負 担 す る 契 約 条 件 で あ る 。イ ン コ タ ー ム ズ に よ れ ば 、 CIF条 件 に お い て 、 売 主 は 以 下 の よ う な 義 務 を 負 う 。1、 売 買 契 約 に 適 合 す る 物 品 を 供 給 す る こ と(A‑1)2、 自 己 の 費 用 で 運 送 契 約 を 締 結 し、 運 送 書 類 を 買 主 に 提 供 す る こ と(A‑3)3、 自 己 の 費 用 で 保 険 契 約 を 締 結 し、保 険 書 類 を 買 主 に 提 供 す る こ と(A
‑3)こ れ に 対 して
、 買 主 は 以 下 の よ う な 義 務 を 負 う 。1、 売 買 契 約 の 定 め に 従 っ て 代 金 を 支 払 う こ と(B‑1)2、 約 定 品 の 引 渡 を 受 け る こ と(B‑4)3、 運 送 書 類 が 契 約 に 合 致 す る と き は こ れ を 受 領 す る こ と(B‑8)運 送 書 類 の 中 で 最 も 代 表 的 な も の は 海 上 運 送 に 関 す る 書 類 で あ る 船 荷 証 券 で あ る 。
C&F(CostandFreight)条 件 は 、CIF条 件 とい わ ば 兄 弟 の 関 係 に あ る 条 件 で 、 売 主 に 保 険 契 約 締 結 義 務 が な い こ と を 除 け ば 、 あ とはCIF条 件 と 同 じ と 考 え て よ い 。
FOB条 件 もCIF条 件 も い ず れ も 船 積 地 に お い て 物 品 を 引 き 渡 す 積 地 売 買(条 件)で あ る こ と か ら、 船 積 港 に お い て 物 品 が 本 船 の 舷 側 手 摺 を 通 過 し た と き に 、 危 険 が 売 主 か ら買 主 に 移 転 す る(FOBA‑5,B‑5;CIFA‑5,B‑5)。 した が っ て 、 売 主 は 船 荷 証 券 に 記 載 さ れ た 数 量 に 比 較 して 仕 向 地 に お け る 物 品 数 量 が 不 足 して い て も 、 こ れ に つ い て 責 任 を 負 わ な い の で あ る 。
イ ン コ タ ー ム ズ は 、 売 主 ・買 主 の 権 利 ・義 務 を 定 め て い る が 、 各 当 事 者 が か か る 義 務 に 違 反 し た 場 合 の 効 果 に つ い て は 言 及 して い な い 。 従 っ て 、 義 務 違 反 の 効 果 お よ び 相 手 方 の 救 済 に つ い て は 、 当 事 者 が 契 約 中 で 定 め て い な け れ ば 、 各 国 国 内 法 ま た は 条 約 の 規 定 が 適 用 さ れ る こ と に な る 。
次 に 国 際 物 品 売 買 に 関 して は 、1980年 の 「国 際 物 品 売 買 契 約 に 関 す る 国 際 連 合 条 約 」 (1988年 発 効)が あ り、 中 国 は そ の 当 事 国 と な っ て い る 。 日本 は ま だ 当 事 国 と な っ て い な い が 、 当 事 国 で な く と も 本 条 約 が 適 用 さ れ る 可 能 性 が あ る の で(そ の 適 用 範 囲 に つ い て 規 定 す る1条 参 照)、 こ こ で 触 れ て お く こ と に した い 。
本 条 約 は 、 国 連 国 際 商 取 引 法 委 員 会(UNCITRAL)が 作 成 し た も の で 、 全 文101カ
条 か ら な り、 大 き く4部 に 分 か れ て い る11。 条 約 の 適 用 範 囲 及 び 総 則 規 定 を 定 め た 第1 部(適 用 範 囲 及 び 総 則)に 続 い て 第2部(契 約 の 成 立)で は 、 申 込 ・承 諾 な ど に つ い て 規 定 が あ る 。 第3部(物 品 の 売 買)は 、 売 主 ・買 主 の 権 利 ・義 務 に つ い て 詳 細 に 規 定 し て い る 。売 主 の 主 た る 義 務 と して は 、1物 品 の 引 き渡 し2関 連 書 類 の 交 付3物
品 の 所 有 権 の 移 転 の3つ が 挙 げ ら れ て い る(本 条 約30条 参 照)。 売 主 の 義 務 不 履 行 の 場 合 に 買 主 に 与 え られ る 救 済 に は 、1履 行 請 求2契 約 解 除3代 金 減 額4損 害 賠 償 の4つ が あ る(条 約45条)。 買 主 の 主 た る 義 務 は 、1代 金 支 払 い2物 品 の
受 領 の2つ で あ る(条 約53条)。 買 主 の 義 務 不 履 行 の 場 合 に 売 主 に 与 え られ る 救 済 に は 、1履 行 請 求2契 約 解 除3損 害 賠 償 の3つ が あ る(条 約61条)。 第4部 は 、 最 終 規 定 で あ る 。
な お 、 中 国 は 本 条 約 に 加 入 す る に あ た り、 以 下 の 二 点 に つ き 留 保 を 宣 言 し て い る 。 第 一 に 、 条 約 の 一 般 的 適 用 基 準 を 定 め る1条1項(b)の 拘 束 を 受 け な い こ と 、第 二 に 、 国 際 売 買 契 約 の 方 式 に 関 す る 本 条 約 の11条 お よ び29条1項 の 両 規 定 が 適 用 さ れ な い こ
と で あ る 。
第四節 物 品運 送
次 に 、 運 送 に っ い て で あ る が 、 運 送 は そ れ が 行 わ れ る 場 所 如 何 に よ り 陸 上 運 送 、 海 上 運 送 、 航 空 運 送 に 分 け る こ と が で き る が 、 以 下 で は 海 上 運 送 、 航 空 運 送 を 取 り上 げ
る 。
第 一 に 、 海 上 運 送 に つ い て で あ る が 、 わ が 国 は1924年 の 「船 荷 証 券 に 関 す る あ る 規 則 の 統 一 の た め の 国 際 条 約 」(ハ ー グ ・ル ー ル)を 批 准 し 、 そ れ に 伴 い 国 際 海 上 物 品 運
送 法 を 制 定 して い る12。
中 国 も ハ ー グ ・ル ー ル の 当 事 国 で 、 「海 商 法 」の な か に 海 上 運 送 に 関 す る 規 定 が 設 け られ て い る 。 本 法 は1992年11月7日 に 公 布 さ れ 、 翌93年7月1日 か ら施 行 さ れ た 。 全15 章278条 に 及 ん で い る 。 こ の 中 で 特 に 重 要 な の が 第4章 、 海 上 物 品 運 送 契 約 で あ る 。 総 則 規 定 の 一 っ で あ る41条 に よ れ ば 、 海 上 物 品 運 送 契 約 と は 、 運 送 人 が 運 賃 を 収 受 し、
荷 送 人 の 委 託 し た 物 品 を 海 路 を経 て 一 の 港 か ら他 の 港 に 運 送 す る こ と に 責 任 を 負 う契
11国 連 物 品 売 買 条 約 に 関 す る 邦 語 文 献(図 書)と し て 以 下 の も の が あ る 。 新 堀 聰 『国 際 統 一 売 買 法 一 ウ イ ー ン 売 買 条 約 と 貿 易 契 約 』(1991年);曽 野 和 明 ・山 手 正 史 『国 際 売 買 法 』(1993年);
シ ュ レ ヒ ト リ ー ム 『国 際 統 一 売 買 法 』(1997年)国 連 国 際 商 取 引 法 委 員 会(UnitedNations
CommissiononInternationalTradeLaw)は 、 「国 際 商 取 引 法 の 漸 進 的 調 和 お よ び 統 一 の 促 進 」 を 目 的 と し て1966年 に 設 立 さ れ た 国 連 総 会 直 属 の 委 員 会 で あ る 。一 般 にUNCITRALと 略 称 さ れ 、 国 連 物 品 売 買 条 約 の ほ か 国 際 商 事 仲 裁 模 範 法 な ど を 作 成 し て い る 。UNCITRALに も ホ ー ム ペ ー ジ が あ る が 、 そ の ア ド レ ス は 、 以 下 の と お り で あ る 。http:〃www.un.or.atluncitral/
約 を い う も の と さ れ て い る 。
海 上 運 送 人 の 責 任 に つ い て は 、 第2節 運 送 人 の 責 任(第46条 か ら第65条 ま で)に 規 定 が あ る 。 ま ず 、 運 送 人 は 、 運 送 す る 物 品 を 適 切 か っ 慎 重 に 船 積 み し、 移 動 し、 積 載 し、 運 送 し、 保 管 し、 配 慮 し、 及 び 陸 揚 げ し な け れ ば な らな い(48条)。
ま た 、 運 送 人 は 、 船 舶 の 航 海 開 始 前 お よ び 航 海 開 始 時 に 、 慎 重 に 処 理 し、 船 舶 を 航 海 に 適 す る 状 態 に お き 、 船 員 の 配 備 、 船 舶 の 装 備 お よ び 供 給 品 の 配 備 を 適 切 に 行 い 、 物 品 船 腹 、 冷 蔵 船 腹 、 冷 気 船 腹 そ の 他 の 物 品 を 積 載 す る 場 所 を 物 品 の 受 取 、 積 載 お よ
び 保 管 に 適 す る 状 態 と し、 か っ 、 こ れ ら を 安 全 に 行 う こ と が で き る よ う に しな け れ ば な ら な い(47条)。 運 送 人 が こ れ ら の 義 務 に 違 反 し、物 品 に 滅 失 ま た は 損 壊 が 生 じ た 場 合 に は 、 運 送 人 は 別 段 の 定 め あ る も の を 除 き 賠 償 責 任 を 負 わ な け れ ば な ら な い 。 運 送 人 の 責 任 期 間 は 、 コ ン テ ナ 積 載 物 品 に 対 す る 運 送 人 か そ れ と も コ ン テ ナ 以 外 に 積 載 さ れ た 物 品 に 対 す る 運 送 人 か で 異 な る 。 す な わ ち 、 前 者 の 運 送 人 の 責 任 期 間 は 、 物 品 船 積 港 に お い て 物 品 を 受 け 取 っ た 時 か ら物 品 陸 揚 港 に お い て 物 品 を 引 き 渡 す 時 ま で で 、 物 品 が 運 送 人 の 管 理 の 下 に お か れ て い る 全 期 間 で あ る 。 こ れ に 対 して 、 後 者 の 運 送 人 の 責 任 期 間 は 、 物 品 が 船 積 み さ れ た 時 か ら 陸 揚 げ さ れ る 時 ま で で 、 物 品 が 運 送 人 の 管 理 下 に お か れ て い る 全 期 間 で あ る(46条)。
し か し、 責 任 期 間 に お い て 物 品 に 発 生 し た 滅 失 ま た は 損 壊 で あ っ て も 、 以 下 に 掲 げ る 事 由 の 一 つ に よ り も た ら さ れ た も の に っ い て は 、 運 送 人 は 賠 償 責 任 を 負 わ な い 。 か か る 事 由 と は 、(1)船 長 、 船 員 、 曳 航 船 員 ま た は 運 送 人 の そ の 他 の 被 用 者 が 船 舶 を 運 航 し、 ま た は 船 舶 を 管 理 す る な か に お け る過 失(2)火 災(運 送 人 本 人 の 過 失 に よ り
も た ら さ れ た も の を 除 く)(3)天 災 、 海 上 そ の 他 航 行 可 能 な 水 域 の 危 険 ま た は 予 想 外 の 事 故(4)戦 争 ま た は 武 力 衝 突(5)政 府 も し くは 主 管 部 門 の 行 為 、 検 疫 制 度 ま た は 司 法 に よ る 差 押 さ え(6)ス トラ イ キ 、 サ ボ タ ー ジ ュ ま た は 労 働 に つ い て の 制 限(7)海 上 に お け る 人 命 ま た は 財 産 の 救 助 ま た は 救 助 の 企 て(8)荷 送 人 、 物 品 所 有 者 ま た は そ れ ら の 代 理 人 の 行 為(9)物 品 の 自 然 的 特 性 ま た は 固 有 の 欠 陥(10) 物 品 包 装 の 不 良 ま た は 表 示 の 欠 如 も し くは 不 明 確 性(11)慎 重 に 処 理 を し た に も か
か わ ら ず 発 見 さ れ な か っ た 船 舶 の 潜 在 的 欠 陥(12)運 送 人 ま た は 運 送 人 の 被 用 者 も し くは 代 理 人 の 過 失 に よ ら な い で も た ら さ れ た そ の 他 の 事 由 で あ る(51条)。
海 商 法 は 、 運 送 人 の 損 害 賠 償 額 お よ び 責 任 限 度 額 に っ い て 以 下 の よ う な 規 定 を 設 け て い る 。、ま ず 、 損 害 賠 償 額 に つ い て は 、55条 に 規 定 が あ る 。 物 品 の 滅 失 の 賠 償 額 は 、 物 品 の 実 際 価 値 に した が っ て 計 算 す る 。 一 方 物 品 の 損 壊 の 賠 償 額 は 、 物 品 が 損 害 を 受 け る 前 後 の 実 際 価 値 の 差 額 ま た は 物 品 の 修 復 費 用 に し た が っ て 計 算 す る 。 こ の 物 品 の 実 際 価 値 は 、物 品 船 積 時 の 価 値 に 保 険 料 お よ び 運 賃 を 加 え た 額 に した が っ て 計 算 す る 。
12ハ ー グ ・ル ー ル を 国 内 法 化 し た 国 際 海 上 物 品 運 送 法 に つ い て は 、戸 田修 三他 編 『国 際海 上 物 品運
そ し て 、 物 品 の 実 際 価 値 に つ い て は 、 賠 償 す る 時 に 、 物 品 の 滅 失 ま た は 損 壊 に よ り支 払 い が 軽 減 さ れ ま た は 支 払 い を 免 れ た 関 係 費 用 を 控 除 しな け れ ば な ら な い と さ れ る 。
責 任 限 度 額 に つ い て は 、 次 の56条 に 規 定 が あ る 。 物 品 の 滅 失 ま た は 損 壊 に 関 す る 運 送 人 の 責 任 限 度 額 は 、 物 品 の 個 数 そ の 他 の 物 品 運 送 単 位 数 に し た が っ て 計 算 し、 一 個 に つ き 、 も し く は そ の 他 の 物 品 運 送 単 位 に っ き、666.67を 計 算 単 位 と し 、 ま た は 物 品 の グ ロ ス ・ウ ェ イ トに し た が っ て 計 算 し、1kgは2単 位 と し 、 二 者 の う ち の 賠 償 限 度 額 の 高 い も の を 基 準 と す る 。 た だ し、 荷 送 人 が 物 品 運 送 前 に そ の 性 質 お よ び 価 値 を 申 し出 て 、 か つ 、 船 荷 証 券 に 明 記 さ れ て い る 場 合 、 ま た は 運 送 人 と 荷 送 人 と が こ の 規 定 に 定 め る 賠 償 限 度 額 を 上 回 る 旨 の 別 段 の 約 定 を して い る 場 合 は 、 こ の 限 り で な い(1 項)。 物 品 が コ ン テ ナ 、物 品 用 パ レ ヅ ト ま た は 類 似 す る 運 送 器 具 を 用 い て 集 積 さ れ る 場 合 は 、 船 荷 証 券 中 に 明 記 さ れ て い る 当 該 運 送 器 具 に 積 み 込 ま れ た 物 品 の 個 数 ま た は そ の 他 の 物 品 運 送 単 位 数 は 、1項 の 物 品 の 個 数 ま た は そ の 他 の 物 品 運 送 単 位 数 と み な す 。 明 記 さ れ て い な い 場 合 は 、 各 運 送 器 具 は 、 こ れ を 一 個 ま た は 一 運 送 単 位 と み な す と さ れ る(2項)。
引 渡 遅 延 の 場 合 の 限 度 額 に つ い て は 、57条 で 、 引 渡 遅 延 の 物 品 の 運 賃 金 額 を 限 度 と す る も の と さ れ て い る 。
海 商 法 は 、 船 荷 証 券13に つ い て も 規 定 を 設 け て い る 。 船 荷 証 券 と は 、 こ れ に よ り海 上 物 品 運 送 契 約 お よ び 物 品 が す で に 運 送 人 に よ り受 領 さ れ 、 ま た は 船 積 さ れ た 旨 を 証 明 し、 な ら び に 運 送 人 が こ れ に よ り物 品 の 引 渡 を 保 証 す る 書 類 を い う(71条)。 船 荷 証 券 に は 船 舶 の 名 称 を は じめ と す る 一 定 の 事 項 を 記 載 しな け れ ば な ら な い(73条)。
さ ら に 、 傭 船 契 約 書14に も 、 一 定 の 事 項 を 記 載 し な け れ ば な ら な い こ と と さ れ て い る(93条)。
第 二 に 、 航 空 物 品 運 送 に つ い て で あ る が 、 わ が 国 も 中 国 も 、1929年 の 「国 際 航 空 運 送 に つ い て の あ る 規 則 の 統 一 に 関 す る 条 約 」(ワ ル ソ ー 条 約)を 批 准 して い る15。 わ が 国 も 中 国 も ワ ル ソ ー 条 約 を 改 正 す る 、1955年 の ハ ー グ 議 定 書 を 批 准 して い る の で 、 同 議 定 書 に よ っ て 改 正 さ れ た ワ ル ソ ー 条 約(改 正 ワ ル ソ ー 条 約)が 適 用 さ れ る こ と に な
る 。
送 法2(1997年)に 詳 し い 。
13海 上 運 送 で 使 用 さ れ る 書 類 、 例 え ば 船 荷 証 券 ・傭 船 契 約 書 な ど の 書 式 に つ い て は 、 日 本 海 運 集 会 所 『日 本 海 運 集 会 所 契 約 書 式 集 』 に 収 録 さ れ て い る 。 ち な み に 、 日 本 海 運 集 会 所(JapanShipping ExchangeInc.)は 、 海 事 に 関 す る 商 取 引 の 健 全 な 進 歩 発 達 を 図 り 、 広 く海 事 関 係 諸 産 業 の 隆 盛 に 寄 与 す る こ と を 目 的 と し て1921年 に 創 立 さ れ た 機 関 で あ る 。 本 集 会 所 に も ホ ー ム ペ ー ジ が あ る が 、 そ の ア ド レ ス は 以 下 の と お り で あ る 。http;〃www.jseinc.org1
14傭 船 契 約 書 式 の 詳 細 な 解 説 と し て、 高 橋 正 彦 『標 準 航 海 傭 船 契 約 の 研 究 』(1976年)が あ る 。 15(改 正)ワ ル ソ ー 条 約 に つ い て は 以 下 の 文 献 参 照 。 ま ず 邦 語 文 献 と し て は 、 坂 本 昭 雄 『国 際 航 空
法 論 』(1992年)236頁 以 下;坂 本 昭 雄 『新 し い 国 際 航 空 法 』(1999年)147頁 以 下 、 次 に 外 国 語 文 献 と し て は 、Giemullaetal.,WarschauerAbkommen・Internationales
Lufttransportrecht・Kommentar1986;Goldhirsch,TheWarsawConventionAnnotatedA LegalHandbook1988.
改 正 ワ ル ソ ー 条 約(以 下 で は ワ ル ソ ー 条 約 と 略 称)は 運 送 人 の 責 任 に つ い て 過 失 を 推 定 し、 無 過 失 の 立 証 責 任 を 運 送 人 に 負 わ せ る 一 方 で 、 運 送 人 の 責 任 に 限 度 額 を 設 け
て い る 。
す な わ ち 、 航 空 運 送 中 の 事 故 に よ る 物 品 の 破 壊 、 滅 失 、 殿 損 に よ る 損 害 及 び 物 品 の 航 空 運 送 に お け る 延 着 か ら生 じ る 損 害 に っ い て 、 運 送 人 は 責 任 を 負 わ な け れ ば な らな い(ワ ル ソ ー 条 約18条1項 、19条)。 航 空 運 送 中 と は 、 物 品 が 飛 行 場 も し くは 航 空 機 上 に お い て ま た は 、 飛 行 場 外 に 着 陸 し た 場 合 に は 場 所 の 如 何 を 問 わ ず 運 送 人 の 管 理 の も と に あ る期 間 を い う(18条2項)。 運 送 人 が 責 任 を 免 れ る た め に は 、 自 己 お よ び そ の 使 用 人 の 無 過 失 を 証 明 す る こ と が 必 要 で あ る(20条)。 運 送 人 の 責 任 限 度 額 は 、 物 品1k
gに つ き250フ ラ ン(約6千 円)で あ る(22条2項a号)。
も っ と も 、 責 任 限 度 額 の 適 用 さ れ な い 例 外 の 場 合 が3つ 存 在 して い る 。第 一 に 、 荷 送 人 が 運 送 人 に 物 品 を 引 き 渡 す 際 に 、 そ の 価 額 を 申 告 し、 必 要 な 割 増 料 金 を 支 払 っ た 場 合 に は 、 こ の 限 度 額 は 適 用 さ れ な い(同 号 但 書)。 第 二 に 、 物 品 の 損 害 が 、 運 送 人 ま た は そ の 使 用 人 の 「損 害 を 生 じ さ せ る 意 図 を も っ て 、 ま た は 無 謀 に か つ 損 害 の 生 ず る お そ れ が あ る こ と を 認 識 して 行 っ た 」 行 為 か ら生 じ た こ とが 証 明 さ れ た 場 合 に は 、 運 送 人 は 責 任 限 度 額 を 援 用 す る こ と は で き な い(25条)。 こ の 規 定 は 英 米 法 の 考 え を と り い れ た も の と理 解 さ れ て い る が 、 改 正 前 の 規 定 と 類 似 性 の あ る も の と い え よ う 。 改 正 前 ワ ル ソ ー 条 約25条 で は 、 運 送 人 は 故 意 ま た は 故 意 に 相 当 す る と 認 め られ る 過 失 が あ る 場 合 に は 責 任 限 度 額 を 援 用 す る こ と は で き な い も の と さ れ て い た 。 最 高 裁 判 決 で 、 故 意 に 相 当 す る と 認 め ら れ る 過 失 と は わ が 国 で は 重 過 失 の こ と で あ る と す る も の が あ る 。 第 三 に 、 航 空 運 送 の 書 類 で あ る 航 空 運 送 状 の 不 発 行 、 ワ ル ソ ー 条 約 に 関 す る 注 意 書 の 航 空 運 送 状 へ の 不 記 載 の 場 合 に は 、 運 送 人 は 責 任 限 度 額 を 援 用 す る こ と は で き な
い(9条)。
航 空 運 送 に お い て 、 海 上 運 送 の 船 荷 証 券 に 相 当 す る 書 類 は 航 空 運 送 状 で あ る が 、 航 空 運 送 状 は 、荷 送 人 が 作 成 して 運 送 人 に 交 付 す る こ と に な っ て い る(5条1項)。 実 務 で は 、 航 空 貨 物 代 理 店 が こ れ を 作 成 して い る 。 航 空 運 送 状 の 記 載 事 項 も 、 船 荷 証 券 と 同 じ よ う に 法 定 さ れ て い る(8条)16。
中 国 で は 、 航 空 運 送 に つ い て 、 「民 間 航 空 法 」 と い う 法 律 が あ る 。 本 法 第 九 章 は 公 共 航 空 運 送 に 関 す る 規 定 で あ る 。 こ の 章 は 、 公 共 航 空 運 送 企 業 が 民 間 航 空 機 を 使 用 して 経 営 す る 旅 客 、 手 荷 物 ま た は 物 品 の 運 送 に 適 用 さ れ る(106条)。 国 内 航 空 運 送 に も 国 際 航 空 運 送 に も 適 用 さ れ る が 、 こ こ で い う 国 際 航 空 運 送 と は 、 当 事 者 が 締 結 した 航 空
16航 空 運 送 状 に つ い て は 、 来 見 田 実 『新 訂 航 空 貨 物 の 理 論 と 実 務 』(1995年)111頁 以 下 参 照 。 国 際 航 空 運 送 協 会 は(lntemationalAirTransportAssociation)は 、 航 空 産 業 を 代 表 し 、 か つ 同 産 業 に 貢 献 す る こ と を 目 的 と し て1945年 に 設 立 さ れ た 協 会 で あ る 。 一 般 にIATAと 略 称 さ れ 、 航 空 運 送 状 の 統 一 様 式 も 作 成 し て い る 。 本 協 会 に も ホ ー ム ペ ー ジ が あ る が 、 そ の ア ド レ ス は 以 下
運 送 契 約 に 基 づ き、 運 送 の 中 断 の 有 無 ま た は 積 替 運 送 の 有 無 を 問 わ ず 、運 送 の 出 発 地 、 目 的 地 ま た は 約 定 し た 経 由 停 留 地 の 一 つ が 国 内 に な い 運 送 を い う(107条2項)。
運 送 人 の 責 任 に つ い て は 第 三 節 に 詳 細 な 規 定 を 設 け て い る 。 航 空 運 送 期 間 中 に 生 じ た 事 故 に よ り物 品 の 殿 滅 、 遺 失 ま た は 損 壊 が も た ら さ れ た 場 合 は 、 運 送 人 は 責 任 を 負 う 。 た だ し 、 運 送 人 が 物 品 の 殿 滅 、 遺 失 ま た は 損 壊 が 以 下 に掲 げ る 事 由 の 一 つ に よ り も た ら さ れ た も の で あ る こ と を 証 明 し た 場 合 は 、責 任 を 負 わ な い 。1物 品 自 体 の 自然 , 的 属 性 、品 質 ま た は 欠 陥2運 送 人 ま た は そ の 被 用 者 も し くは 代 理 人 以 外 の 者 が 物 品 を 包 装 し た 場 合 に お い て 、物 品 の 包 装 が 不 良 で あ る と き 。3戦 争 ま た は 武 力 衝 突4 政 府 の 関 係 部 門 が 実 施 す る 物 品 の 出 入 国 ま た は ト ラ ン ジ ッ ト と 関 係 す る 行 為(125条)。
国 際 航 空 運 送 人 の 責 任 限 度 額 は 、2号 の 規 定 に よ り決 定 さ れ る 。2号 に よ れ ば 、 物 品 の 責 任 限 度 額 は1kgに っ き17計 算 単 位 で あ る 。 も っ と も 、 こ の 原 則 が 適 用 さ れ な い 例 外 が 若 干 あ る 。
第 五節 貨物保険
続 い て 、 保 険 の な か で 最 も 重 要 な 海 上 保 険 に つ い て 説 明 す る 。
わ が 国 で は 商 法 の 中 に 海 上 保 険 に 関 す る 規 定 は あ る が 、 国 際 貨 物 保 険(一 般 に 外 航 貨 物 保 険 と 呼 ば れ る)は 、 イ ギ リ ス の 法 と慣 習 に 準 拠 して な さ れ て い る 。 「イ ギ リス 海 上 保 険 法 」 に よ れ ば 、 海 損(海 上 損 害)は 、 全 損 と 分 損 に 分 け ら れ る 。 全 損 と は 被 保 険 利 益 一貨 物 に つ き 保 険 事 故 が 発 生 す る こ と に よ り保 険 契 約 の 利 益 を 受 け る 者 が 損 害 を 被 る 恐 れ の あ る 経 済 的 利 益 の こ と一 が 全 部 滅 失 し た 場 合 を い い 、 そ れ 以 外 の 場 合 が 分 損 で あ る 。 分 損 の 中 に は 、 被 害 を 受 け た 者 の み が 損 害 を 負 担 す る 単 独 海 損 とそ れ 以 外 の 者 も 損 害 を 負 担 す る 共 同 海 損 が 含 ま れ る 。 ま た 、 分 損 に は 、 損 害 防 止 費 用 や 救 助 料 な ど の 費 用 損 害 も含 ま れ る 。
わ が 国 の 損 保 会 社 は 、 今 日 二 種 の 保 険 証 券 を 使 用 し て い る 。 依 然 と して 多 く使 用 さ れ て い る の が 一 般 に 旧 証 券 と略 称 さ れ る 、 ロ イ ズSG保 険 証 券 を 模 範 と し た 英 文 保 険 証 券 で あ り、 そ の 裏 面 に は 一 般 に 旧 約 款 と略 称 さ れ る 協 会 貨 物 約 款 が 印 刷 さ れ て い る 。 も う 一 種 が 一 般 に 新 証 券 と略 称 さ れ る ロ イ ズ 海 上 保 険 証 券 を 模 範 と し た 英 文 保 険 証 券 で あ り、 そ の 裏 面 に は 一 般 に 新 約 款 と 略 称 さ れ る新 協 会 貨 物 約 款 が 印 刷 さ れ て い る17。
17我 が 国 の 外 航 貨 物 保 険 に つ い て は、東 京 海 上 火 災 保 険 株 式 会 社 編 『損 害 保 険 実 務 講 座4貨 物 保 険 』 (1987年)56頁 以 下 参 照 。 我 が 国 損 保 会 社 が 使 用 し て い る 英 文 保 険 証 券 に つ い て は 、 葛 城 照 三
『1981年 版 英 文 積 荷 保 険 証 券 論 』(1981年)で 詳 細 な 検 討 が な さ れ て い る 。 イ ギ リ ス の 海 上 保 険 に つ い て は 、Arnould,TheLawofMarineInsuranceandAverage,16thed.1981な ど 参 照 。 ロ イ ズ に も ホ ー ム ペ ー ジ が あ る が 、 そ の ア ド レ ス は 以 下 の と お り で あ る 。 http:〃www.110ydsofiondon.co.uk/homepages/welcome.html
中 国 で は 保 険 に 関 す る 法 規 と して 、 ま ず1995年 に 公 布 ・施 行 さ れ た 「保 険 法 」 を 挙 げ る こ と が で き る 。 そ の 他 、 海 商 法 、 経 済 契 約 法 に も 保 険 に 関 す る 規 定 が あ る 。 さ ら に 、 「中 国 保 険 条 項 」 な る 条 項 も あ る18。
中 国 で も ロ イ ズSG保 険 証 券 に 基 づ い た 保 険 証 券 が 使 用 さ れ て い る と い わ れ る 。 そ こ で 、 以 下 で は 我 が 国 の 保 険 証 券 を 対 象 と して そ の 内 容 を 説 明 す る こ と に した い 。 我 が 国 に お い て は 依 然 と して 旧 証 券 が 多 く使 用 さ れ て い る こ と か ら、 旧 証 券 に つ い て 詳 し
く説 明 し、 新 証 券 に つ い て は 簡 単 に 言 及 す る に と ど め た い 。
旧 証 券 の 表 面 の う ち 右 側3分 の2の 部 分 が 「証 券 本 文 」 と 呼 ば れ る も の で 、 こ れ に 対 して 追 加 的 な 規 定 を 設 け て い る の が 左 側3分 の1の 「欄 外 約 款 」 で あ る 。 こ れ ら の 証 券 表 面 に 対 し 、 さ ら に 裏 面 に あ る協 会 貨 物 約 款 が 契 約 内 容 の 補 足 ・修 正 を な して お り、
き わ め て 複 雑 な 様 式 の 証 券 と い え る 。 証 券 本 文 の な か で も っ と も 重 要 な 約 款 が い わ ゆ る 危 険 約 款 で あ る 。 本 約 款 に よ れ ば 、 保 険 者 が 担 保 す る 危 険 は 以 下 の も の で あ る 。1
海 固 有 の 危 険2軍 艦3火 災4外 敵5海 賊6漂 盗7強 盗8投 荷
9捕 獲 免 許 状10報 復 捕 獲 免 許 状11襲 撃12海 上 に お け る 占 有 奪 取13 あ ら ゆ る 国 王 ・君 主 お よ び 人 民 の 強 留 ・抑 止 お よ び 抑 留14船 長 ・海 員 の 悪 行15 そ の 他 一 切 の 危 険 で あ る 。 こ の う ち 欄 外 約 款 で 免 責 さ れ る 危 険 を 除 く と 、 証 券 表 面 で 保 険 者 が 担 保 す る 危 険 は 以 下 の 六 つ で あ る こ と に な る 。 す な わ ち 、1海 固 有 の 危 険 2火 災3強 盗4投 荷5船 長 ・海 員 の 悪 行6そ の 他 一 切 の 危 険 で あ る 。
こ れ ら の 幾 つ か に つ い て は 、 イ ギ リ ス 海 上 保 険 法 解 釈 規 則 に 規 定 が 設 け ら れ て い る 。 海 固 有 の 危 険 に つ き 、解 釈 規 則7条 は 「海 固 有 の 危 険 と い う 文 言 は 海 の 偶 然 な 事 故 ま た は 災 害 の み を い う 。 こ の 文 言 は 風 お よ び 波 の 通 常 の 作 用 を 含 ま な い 」19と 定 義 し て い る 。 強 盗 に つ き 、 解 釈 規 則9条 は 「強 盗 と い う 文 言 は 、 ひ そ か な 窃 盗 、 ま た は 、 海 員 で あ る と旅 客 で あ る と を 問 わ ず 乗 船 者 の あ る 者 の 行 っ た 窃 盗 を 含 ま な い 」 と定 義 し て い る 。 船 長 ・海 員 の 悪 行 に つ き、 解 釈 規 則11条 は 「船 員 の 悪 行 と い う 文 言 は 、 船 主 ま た は 場 合 に よ っ て は 傭 船 者 に 損 害 を 及 ぼ す 船 長 ま た は 海 員 の 故 意 に 行 っ た 一 切 の 不 正 行 為 を 含 む 」 と定 義 して い る 。 そ の 他 一 切 の 危 険 に つ き、 解 釈 規 則12条 は 「そ の 他 一 切 の 危 険 と い う 文 言 は 、 保 険 証 券 に 列 挙 さ れ た 危 険 と 同 種 類 の 危 険 の み を 含 む 」 と定 義 して い る 。 こ れ ら の 危 険 に 加 え て 、 証 券 裏 面 に 印 刷 さ れ て い る 協 会 貨 物 約 款 の な か で さ ら に 保 険 者 が 担 保 す る危 険 が 追 加 さ れ て い る 。
保 険 者 は 本 来 担 保 危 険 に よ っ て 生 じた 損 害 を す べ て て ん 補 す る こ と に な る は ず で あ る が 、 外 航 貨 物 保 険 の 場 合 に は 保 険 者 は あ ら か じめ 約 定 した 損 害 の み を て ん 補 す る こ と に な る 。保 険 証 券 裏 面 に 印 刷 さ れ て い る協 会 貨 物 約 款5条 に よ れ ば 、基 本 的 な 損 害 て ん 補 条 件 は 、 分 損 不 担 保 条 件 、 分 損 担 保 条 件 、 全 危 険 担 保 条 件 の 三 つ で あ る 。 全 危 険
18な お 、 坂 元 毅 『ソ 連 ・中 共 の 海 上 保 険 』(1961年)も 参 照 。
担 保 条 件 は 、 原 則 と し て 、 す べ て の 危 険 に よ っ て 生 じた 損 害 を て ん 補 す る が 、1貨 物 の 固 有 の 欠 陥 ・性 質 に よ る 損 害2遅 延 に よ る 損 害3戦 争 に よ る 損 害4ス トラ イ キ に よ る 損 害 は 除 外 さ れ る 。 分 損 不 担 保 条 件 は 、 全 損 、 共 同 海 損 お よ び 費 用 損 害 を て ん 補 す る が 、 単 独 海 損 は 、 船 舶 の 座 礁 ・沈 没 ・大 火 災 、 ま た は 火 災 、 爆 発 、 船 舶 の 衝 突 な ど 特 定 の 事 故 に よ る も の(特 定 分 損 と呼 ば れ る)の み を て ん 補 す る 。 分 損 担 保 条 件 は 、 分 損 不 担 保 条 件 に お け る 損 害 に 加 え て 、 特 定 の 事 故 に よ ら な い 単 独 海 損(不 特 定 分 損 と 呼 ば れ る)を も て ん 補 す る 。 新 証 券 は 、 旧 証 券 と異 な り、 担 保 危 険 に 関
す る 規 定 も な く、 い わ ば 約 款 の 受 け 皿 の よ う な も の で あ る 。 し た が っ て 新 協 会 貨 物 約 款 が 契 約 内 容 を 自 己 完 結 的 に 規 定 し て い る 。 新 約 款 も 三 つ あ り 、 そ れ ぞ れA条 件 、B 条 件 、C条 件 と 呼 ば れ て い る 。新 約 款 に お い て は 第1条 に 掲 げ られ た 担 保 危 険 に よ っ て 生 じ た 損 害 が て ん 補 さ れ る が 、 第4条 か ら第7条 ま で に 該 当 す る 場 合 に は て ん 補 さ れ な い 。 ち な み に 、 第4条 は 一 般 免 責 約 款 、 第5条 は 不 堪 航 お よ び 不 適 合 免 責 約 款 、第6条 は 戦 争 免 責 約 款 、 第7条 は ス トラ イ キ 免 責 約 款 で あ る 。
第六 節 代金決 済
中 国 と の 貿 易 取 引 に お い て は 、ど の よ う な 決 済 手 段 が 利 用 さ れ て い る の で あ ろ う か 。 前 記 動 向 調 査 に お い て は 、代 金 決 済 手 段 に つ い て も ア ン ケ ー ト調 査 して い る(No.1 ア ン ケ ー ト回 答 分 析)。 そ れ に よ れ ば 、1.船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 出)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く122件 の う ち 、 荷 為 替 信 用 状81.8%、 送 金 為 替12.3%、 そ の 他4.1%、 荷 為 替 手 形2.5%の 順 位 と な っ て い る 。2.船 舶 利 用 貿 易 取 引(輸 入)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く115件 の う ち 、 荷 為 替 信 用 状76.5%、 送 金 為 替12.2%、 荷 為 替 手 形11.3%の 順 位 とな っ て い る 。3.航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 出)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く22件 の う ち 、送 金 為 替45.5%、 荷 為 替 信 用 状36.4%、 そ の 他13.6%、
荷 為 替 手 形4.5%の 順 位 と な っ て い る 。4.航 空 機 利 用 貿 易 取 引(輸 入)に お い て は 、 不 明 回 答 を 除 く23件 の う ち 、 荷 為 替 信 用 状78.3%、 送 金 為 替…21.7%と な っ て い る 。
こ こ で は 中 国 と の 貿 易 取 引 で も 使 用 さ れ て い る 荷 為 替 手 形 と 荷 為 替 信 用 状 を 特 に 取 り上 げ る20。 こ の う ち 、 荷 為 替 手 形 は 、 船 積 書 類(船 荷 証 券 、 保 険 証 券 、 商 業 送 り状 な ど)の 添 付 さ れ た 為 替 手 形 の こ と を い う 。 か か る 荷 為 替 手 形 に は2つ の 種 類 が あ る 。
19解 釈 規 則 の 翻 訳 は、 葛 城 照 三 他 『1906年 英 国 海 上 保 険 法 』(1977年)に よ っ て い る 。 20決 済 手 段 一 般 に つ い て は 、例 えば 、高 桑 昭 ・江 頭憲 治 郎編 『国 際取 引法(第2版)』(1993年)
201頁 以 下 、 さ らに 、 荷 為 替 手 形 に つ い て は 、 吉 原 省 三 編 『現 代 銀 行 取 引 法 』(1987年)頁 以 下 参 照 。
一 つ はD/P(DocumentsagainstPayment)条 件 の も の で あ り 、 も う 一 つ はD/A (DocumentsagainstAcceptance)条 件 の も の で あ る 。 前 者 は 為 替 手 形 の 支 払 と引 換 に 船 積 書 類 を 引 き 渡 す 条 件 の も の で あ り、 後 者 は 為 替 手 形 の 引 受 と 引 換 に 船 積 書 類 を 引 き 渡 す 条 件 の も の で あ る 。 為 替 手 形 の 引 受 と は 為 替 手 形 の 支 払 人 が 手 形 金 額 の 支 払 義 務 を 負 担 す る こ と を い う 。
か か る 荷 為 替 手 形 の 取 り立 て に 関 し て は 、 国 際 商 業 会 議 所 が1978年 に 作 成 し た 「取 立 統 一 規 則 」(最 新 版 は1995年 版)21が あ る 。 本 規 則(1995年 版)は 全 部 で23力 条 か ら な り、 総 則 と 定 義 、 義 務 と 責 任 、 呈 示 、 支 払 、 引 受 な ど の 見 出 しの も と に 取 立 取 引 に お け る 手 続 き 、 当 事 者 の 義 務 お よ び 責 任 に つ い て 規 定 して い る 。
次 に 、 荷 為 替 信 用 状 で あ る が 、 こ れ は 、 買 主(発 行 依 頼 人)の 依 頼 に 基 づ い て 、 そ の 取 引 銀 行(発 行 銀 行)が 一 定 の 条 件 の 下 に 売 主(受 益 者)が 提 供 す る 書 類 の 支 払 い な ど を 約 束 し た 書 面 の こ と で あ る22。 売 主 お よ び 買 主 が 売 買 契 約 の 中 で 代 金 決 済 を 荷 為 替 信 用 状(以 下 、 信 用 状 と 略 称)に よ る こ と を 合 意 し た 場 合 に 、 買 主 は 自 己 の 取 引 銀 行 に 売 主 に 対 す る 信 用 状 の 開 設 を 依 頼 す る 。 買 主 の 取 引 銀 行 が 信 用 状 開 設 に 同 意 す る と 、 買 主 ・取 引 銀 行 間 に 信 用 状 開 設 契 約 が 締 結 さ れ る 。 本 契 約 に基 づ き 、 取 引 銀 行 は 売 主 に 対 して 信 用 状 を 開 設 す る 。 売 主 は 信 用 状 で 定 め ら れ た 書 類 を 発 行 銀 行 に 呈 示
して 支 払 を 受 け る こ と に な る 。
荷 為 替 信 用 状 に 関 し て は 、 国 際 商 業 会 議 所 が1983年 に 改 訂 した 「荷 為 替 信 用 状 に 関 す る統 一 規 則 及 び 慣 例 」(以 下 統 一 規 則 と略 称 一 最 新 版 は1993年 版)が あ る23。 本 規 則 (1993年 版)は 全 部 で55力 条 か ら な り、 総 則 と定 義 、 信 用 状 の 形 式 と 通 知 、 義 務 と 責 任 、 書 類 、 雑 則 お よ び 譲 渡 の 見 出 し の も と に 信 用 状 取 引 に お け る 手 続 き 、 当 事 者 の 義 務 お よ び 責 任 に つ い て 規 定 して い る 。 前 記 条 項 集 の な か に も 統 一 規 則 に 関 す る 規 定 が 設 け られ て い る 。
信 用 状 は 、 発 行 銀 行 の 確 約 の 有 無 を 基 準 と して 、 取 消 不 能 信 用 状 と 取 消 可 能 信 用 状 に 分 け ら れ る(統 一 規 則7条)。 取 消 不 能 信 用 状 は 、 関 係 当 事 者 全 員 の 同 意 が な け れ ば 発 行 銀 行 が 取 消 ・条 件 変 更 の で き な い 信 用 状 の こ と を い う(統 一 規 則10条)。 こ れ に 対 し、 取 消 可 能 信 用 状 は 、 発 行 銀 行 が 事 前 の 通 知 な し に い つ で も 取 消 ・条 件 変 更 の で き
21『 取 立 統 一 規 則1995年 改 訂 版 』 は、IGC日 本 委 員 会 か ら 入 手 で き る 。 こ れ に 関 連 す るICGの 出 版 物 と し て 、 『取 立 統 一 規 則 の 手 引 き 』(1996年)が あ る 。
22荷 為 替 信 用 状 に つ い て は 以 下 の 文 献 参 照 。 東 京 銀 行 シ ス テ ム 部 編 『貿 易 と 信 用 状 』(1996年);
ア イ ゼ マ ン!シ ュ ッ ヅ ェ 『荷 為 替 信 用 状 の 法 理 概 論 』(1994年)(こ の 本 は 、Eisemann/SchUtze, DasDokumentenakkkreditivimInternationalenHandelsverkehr3Auf.1989の 翻 訳 で あ る) 23『 荷 為 替 信 用 状 に 関 す る 統 一 規 則 お よ び 慣 例1993年 改 訂 版 』 も、ICC日 本 委 員 会 か ら 入 手 で き
る 。 こ れ に 関 連 す るICCの 出 版 物 と し て 、 『標 準 荷 為 替 信 用 状 関 係 書 式 』(1994年)お よ び 『荷 為 替 信 用 状 取 引 の 手 引 き 』(1995年)が あ る 。1983年 版 統 一 規 則 に つ い て は 、ICCPublication No.400の 他 、 朝 岡 良 平 編 著 『実 務 家 の た め の 逐 条 信 用 状 統 一 規 則 』(1985年);Balossini,
NORMEEDUSIUNIFORMIRELATIVIAICREDITIDOCUMENTARI,4ed.1988参 照 。 な お 、 小 峰 登 『1974年 信 用 状 統 一 規 則(上)(下)』 は 、1974年 版 統 一 規 則 に 関 す る も の で あ る
る信 用 状 の こ と を い う(統 一 規 則9条)。 実 務 で は 圧 倒 的 に 取 消 不 能 信 用 状 が 利 用 さ れ て い る 。
信 用 状 に は2つ の 重 要 な 原 則 が あ る 。そ の 一 っ は 独 立 抽 象 性 の 原 則 で あ り、 も う 一 つ は 厳 格 一 致 の 原 則 で あ る 。 独 立 抽 象 性 の 原 則 と は 、 信 用 状(債 務)は 信 用 状 発 行 の 原 因 と な っ た 売 買 契 約 そ の 他 の 契 約 か ら独 立 し た 、 別 個 の 債 務 で あ る と い う こ と で あ る (統 一 規 則3条)。 か か る 原 則 の 認 め ら れ る 根 拠 は 、 信 用 状 を 売 買 契 約 な ど の 原 因 関 係 か ら切 断 す る こ と に よ っ て 、 信 用 状 の 迅 速 か っ 円 滑 な 取 引 を は か る こ と に あ る と さ れ て い る 。 独 立 抽 象 性 の 原 則 の 効 果 と し て 、 発 行 銀 行 は 、 売 買 契 約 上 の 事 由(例 え ば 、 売 主 に よ る 債 務 不 履 行)を も っ て 、 売 主 に 対 し て 支 払 を 拒 絶 す る こ と は で き な い 。 ま た 、 発 行 銀 行 は 、 信 用 状 開 設 契 約 上 の 事 由(例 え ば 、 買 主 の 破 産)を も っ て 、 売 主 に 対 して 支 払 を 拒 絶 す る こ と も で き な い 。
厳 格 一 致 の 原 則 と は 、 売 主 の 提 供 す る 書 類 が 信 用 状 に 定 め られ た 条 件 と厳 格 に 一 致 して い な け れ ば な ら な い との 原 則 で あ る 。 わ が 国 の 判 決 で 、 信 用 状 条 件 と し て 包 装 明 細 書 が 要 求 さ れ て い る の に 、 包 装 明 細 書 が 独 立 の 書 類 と な っ て い な い 「重 量 ・包 装 お よ び 品 質 明 細 書 」 を 売 主 が 提 供 した 場 合 に 、 条 件 不 一 致 は な い と した も の が あ る が 、 批 判 が あ る 。 信 用 状 取 引 に お い て は す べ て の 関 係 当 事 者 は 書 類 の 取 引 を 行 う も の で あ っ て 、 そ の 書 類 が か か わ る 物 品 の 取 引 を 行 う も の で は な い(統 一 規 則4条)。 し た が っ て 、 銀 行 は 相 応 の 注 意 を も っ て す べ て の 書 類 が 信 用 状 条 件 と 文 面 上 一 致 して い る か ど う か を 点 検 ・確 認 す れ ば よ い 。 文 面 上 相 互 に 矛 盾 して い る 書 類 は 信 用 状 条 件 と 文 面 上 一 致 して い な い も の とみ な さ れ る(統 一 規 則15条) 。
と こ ろ で 、 前 記 条 項 集 は 代 金 決 済 に 関 して も 規 定 を 設 け て い る 。 第10項 は 代 金 決 済 方 法 と して 、 荷 為 替 信 用 状 、 荷 為 替 手 形 、 送 金 を 定 め て い る 。 こ の う ち 、 荷 為 替 信 用 状 に つ い て は 、過 去 の 取 引 で 多 か っ た ト ラ ブ ル を 念 頭 に お き 、 以 下 の4点 に つ い て 参 考 と な る 条 項 が 設 け ら れ た 。 す な わ ち1信 用 状 の 開 設 時 期2信 用 状 開 設 遅 延 の 損 害 賠 償3信 用 状 自体 の 有 効 期 限4信 用 状 開 設 銀 行 等 の 手 数 料 の 負 担 の4点 で
あ る 。
な お 、 国 内 信 用 状 に っ い て は 、 全48力 条 か らな る 「国 内 信 用 状 決 済 弁 法 」 が1997年
か ら施 行 さ れ て い る 。 、