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児童の遊具と遊びについて 松 永 淳 一*

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(1)

児童の遊具と遊びについて

松  永  淳  一*

(昭和59年10月31日受理)

A Study on Recreation Equipments   and Plays in School Children

Jyunichi MATSUNAGA

(Received October31,1984)

はじめに

 近年,児童期における体力の低下や問題行動の増加が報告されているが,これは,高度 な文明化による運動不足,あるいは社会構造の多様化に対する適応力の低下とコミュニ ケーション不足に起因することは明らかである。

 これらに対する学校生活での対策としては,多様な仲間とコミュニケーションを重視し ながら,自主的・自発的な活動の場を創り出すこと,即ち,自由時間での豊かな運動(遊 び)の展開が最も有効と考えられる。

 また,児童期の運動(遊び)は遊具とともにあり,その運動(遊び)は体力はもとより,児童の 生活態度,学力にまで影響をおよぼすことが明らかにされている。

 従って,児童にとって遊具は,生活場面に不可欠なものであり,運動(遊び)と遊具の 関係を明確にしておくことが必要である。

 さらに,現行学習指導要領1)の学習内容に目を向けると,領域「基本の運動」に「固定施 設や器具を使っての運動」が設けられている。これは,固定施設(器具)を使用した運動 を経験させることにより,運動の楽しさ,喜びを味わわせ,運動の効果とともに,運動へ の接近行動をねらうものであり,遊具と運動教材との関係を明確にしておくことが必要で

ある。

 よって,本研究では,教科体育時の教具として,あるいは自由時間の遊具として2面性 を持つ固定された遊具に視点を置き,遊具の持つ運動要因と観察された運動(遊び)の中の運動要 因を明らかにすることにより,領域「基本の運動」の教材づくりと指導の指針を得ようと

した。

 あわせて自由時間において,児童の運動欲求を喚起し,豊かで創造された運動が展開さ れるような遊具の環境づくりの資料をも得ようとした。

*長崎大学教育学部保健体育教室

(2)

研究方法

 調査期間は1981年9月〜11月であり,長崎・佐賀両県の公立小学校7校,児童数5108名 を対象とした。

 遊びと遊具の実態については,遊具別の利用人数,遊具数,配置,管理の良否,遊具の 工夫,遊びの種類,性別を観察記録紙により記録し,29種95の遊具と延べ3068名の観察資 料を得た。

 運動遊びへの意識については,普段の遊びの状況,遊びへの意欲など13項目にわたる質 問紙を作成し,各学校各学年1クラスの児童を対象に,担任を通じて調査を依頼し,1780 名の回答を得た。

 なお,固定遊具の動作分析には石河ら2)の幼稚園体育カリキュラム作成小委員会の基本 的動作とその分類を参考にした。

結果と考察

 はじめに,小学校における固定施設(固定遊具)と学習内容の変遷を学習指導要領から 整理すると表1のようであった。

表1.学習指導要領の改訂と固定遊具

改訂年度 領     域 固 定 遊 具  (大型器具)

昭和22年 体操(器械) 登り棒,(とび箱),(マット),(鉄棒)

28年

固定遊具を使って遊ぶ(低)

械器具および,その他の固定施 による運動(中)

械器具を使って(高)

ジャングルジム,雲梯,登り棒,すべり台,

ランコ,シーソー(懸垂,回転),回旋塔,

均台(固定円木),砂場,遊動木 とび箱),(マット),(高・低鉄棒)

33年

器械運動・固定施設による遊び 低),鉄棒運動(遊び),マット 動(遊び)とび箱運動(遊び)

28年と同じ

43年

体操

械運動

ジャングルジム,肋木,雲梯,登り棒,すべ 台,ブランコ,シーソー,平均台

とび箱),(マット),(鉄棒)

53年

基本の運動・固定施設,器具を使っ の運動(低)

械運動(高)

43年と同じ

 即ち,昭和22年戦後初の学習指導要綱3)が制定された。これによると学習内容では,運動 の種別「体操」の形式「器械」に「登り棒の運動」が低学年・高学年にわたって挙げられ,

固定遊具としては,とび箱,マット,鉄棒とともに登り棒が見られるのみである。

 次いで昭和28年4)には,それまでの体操中心の学習内容が見直され,低学年では「A.学 校や学校外で行える望ましい活動を経験して興味を深め,必要な技術,能力を発達させる」

の2.に「固定施設を使って遊ぶ」,中学年では同じく A.の「1.力試しの運動をす

る」の (2)で「器械・器具を使って,回転シーソー,とび箱,低鉄棒,その他の固定施設

(3)

による運動」をとり上げている。

 一方,施設・用具については,児童の活動における環境的条件の重要性から,その価値 が見直され,「施設や用具はすべての児童の望ましい学習・たのしい活動のために設けられ たものであって,学校の指導はまずすべての児童に活用の機会を与えるようくふうすべき である。施設や用具は単に教科時の活動のために設けられたものではなく,教科以外の組 織的ならびに自由な活動を強く考えるべきである。4)」と述べ,学校規模(学級数)当りの 施設・用具の標準を示している。

 昭和33年5)には各学年の領域が整理され,低学年の領域「器械運動」の中に「(1)固定 施設による遊び」があり,さらに体育授業時の施設・用具の参考基準が示された。これは

1学級50人6グループを基に算出されたものである。

 以後,昭和43年6),昭和53年1)に体育の目標との関係から,学習内容の整理統合が行わ れ,現在では領域「基本の運動」の低学年に「固定施設・器具を使っての運動」がある。

 しかし,施設・用具については基本的に昭和28年改訂のものと変化は見られない。

 従って本研究では,昭和28年の固定遊具のうち,現行学習指導要領1)に直接には名称が見 られず,観察でも見られなかった遊動木を省いて考察を行った。

 児童期の運動は,体格・体力の発達を考慮すると,筋力・持久力や身体の部分的発達を強調 したものではなく,協応性・平衡性・敏捷性などの全身的神経支配能力を高めることが適切で あり,バランス良く,各種運動を経験させることが望ましいと言われている。従って,これらの 運動を行わせる遊具については,個々の遊具が多種の動作を内包するとともに,全身の調和 的発達を促すよう,バランスのとれた動作内容を考慮して配置されるべきであり,さらに児童 の遊びのなかに,その動作がまんべんなく観察されることが最も望ましいと考えられる。

 表2はこの仮説から,石河,勝部ら7》の体育カリキュラム小委員会の基本的動作84種 と,今回観察された児童の遊びの動作を基に,固定遊具が有する35種の動作を抽出し,各 遊具との関係を表にしたものである。表中,○は固定遊具が動作を内包しているが,児童 の遊びの観察に見られなかったもの,◎は固定遊具が内包する動作が観察の中にも見られ たものを示す。

 また,遊具名のジャングルジムからタイヤまでは1遊具のみの遊具(以下単独遊具とす る)であり,複合遊具A、〜Eまでは,2遊具以上で構成されたものであった。

 単独遊具17種と複合遊具9種の運動要因を比較すると,単独遊具で補足できた動作は全 運動の50.4%であるが複合遊具では80.0%を補足し,全ての運動技能についても複合遊具 が有意に多種の動作を持ち合せていた。そのうち,単独遊具では水平動作26.5%,回避動 作23.5%が特に少なかった。個々の動作については,「乗る」,「登る」,「とびあがる」,「と びのる」,「はいる」,「こぐ」,「止める」,「回す」などの動作が少なかった。しかし,「すべ

り台」,「登り棒」,「のぼり網」のように,これらの動作を内包する遊具が数種あるので,

貴重なこれらの動作特性をふまえて,運動遊びの中ヘバランス良く取り入れさせる指導が 必要であろう。

 遊具単位で考察すると,「つり環」,「すべり台」,「平均台」,「とび箱」に見られるよう

に,また「押す」,「押し出す」動作に代表されるように,遊具が動作を持ち合せているに

もかかわらず,運動の方法を未知なのか,児童の遊びに観察されない動作があった。各遊

具の動作特性を把握し,遊具の利用方法,さらには遊具を使った運動の方法まで教授する

(4)

表2.固定遊具が内包する運動要因と観察された運動要因

趨動癩皆 安 定 性 移 動 性 操 作 性

匁漆

姿勢変化・平行動作 上 下 動 作 水平動作 回避動作 荷重動作

脱荷重動作

補捉動作

 錫庚の

   磐

   脇遊    作具名

詣ユつ立ちあがる 逆立ちする 渡る かがむ●しやがむ 歩き渡る 寝る●寝ころぶ ぶらさがる まわる のる のぽる とびあがる とびおりる とびのる はいのぽるよじのぽる すべりおりる とびつく おりる とびこす はう 走る 追う追いかける とぶ くぐる喝くぐりぬける にげるにげまわる はいるはいりこむ 止まる 支える 持ちかえる こぐ 押す押し出す おりる つかむoつかまえる 止める 回す ふるふりまわす

シャングルシム(方形) ◎ ○ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

ジャングルシム(円形) ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ O

肋      木 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎

雲      梯 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

太   鼓   橋 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎

3

◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

の ぽ  り 棒 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎

の  ぽ  り 網 ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

す へ  り 台 ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

ブ  ラ  ン  コ ◎ ◎ O ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎

つ   1)   環 ◎ ◎ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎

シーソー(懸垂) ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

回   施   塔 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

平均台・丸太橋 ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎

鉄      棒 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

平   行   棒 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

タイヤ(大・小) ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○

と   び   箱 ◎ ○ ◎ O O

複合遊 具 Al ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ O ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

〃    A2 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ O ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ O ◎ ◎ ◎ ◎

〃    BL ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

〃    B2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

〃    C ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

〃    D聖 ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎

〃    D2 ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

〃   D3E ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ O ◎ ◎

●…観察で見られた動き O…遊具の持ち得る動き

ことにより,児童が自らその方法を駆使して運動遊びが行えるよう指導することが必要で ある。なかには「シーソー」,「回施塔」,「とび箱」のように,内包する動作が少ないも のもある。

 これらは動作の必要性が生じた時,他の遊具と組み合せて有効な運動遊びを構成すべき であろう。

 最近特に「自然に親しむ」あるいは「総合された体力づくりを」などのねらいから,フィー ルドアスレチックに代表される複合遊具の設置率が高まっている。

 今回観察された複合遊具は対象校中5校であった。これらの遊具の構成については,表 3の遊具数欄から構成する単独遊具数が確認され,表4からその単独遊具名を知ることが できる。即ち,A校複合遊具A1の単独遊具は,有無の欄のA1と記されたものの集合であ

り,さらに表4右下の「上表以外に含まれる固定遊具」を加えたものである。

 これより,特に構成遊具が多いA、,B1とA2では,多種の動作を内包し,児童の遊びの

中にも多種の動作が観察されている。

(5)

 表3では,複合遊具を1個の遊具として見

た場合と単独遊具に分離した場合の運動要因  表3・複合遊具と運動要因 (〉は%を示す を比較している。

 A、,B1のように多種の遊具の集合体の場 合は,2者間に動作数の差があるとは言えな いが,A2のように7遊具の組合せでも,その 構成方法によっては13遊具を組合せたB1と 同数の動作を持つことが可能となる。

 逆、にCやD3,Eに見られるように運動要因 の減少が見られるものもあった。

 また,複合遊具を良く利用する児童の75%

は「色々な遊びができる」,「面白い遊び場で

       注 く >一考察の対象とした遊具数 ある」,「一度に沢山の友達と遊べる」を理由       不一不可能な運動要素

に挙げている。

 さらに遊具への要望については全児童の55〜84%が「もっと面白い遊具がほしい」と述 べ,好奇心の強さが窺えた。特にこの意見は,単純な遊具の組合せの複合遊具を設置し たD,E校に多かった。

 以上より,複合遊具の1遊具当りの利用率は,単独遊具と比較し高いといえるが,児童 はさらに,動作や運動遊びの多様性を持つ遊具への感心が高いことが明らかである。従っ て,複合遊具の構成については,ただ単純に単独遊具を継ぎ合せるとか,既製の遊具を設 置するのではなく,児童の運動遊びへの欲求と遊びの観察の中から,遊具の持つ動作を列 挙し,有機的に活動できるよう工夫し構成する必要がある。

 自由時における児童の自発的遊び,およびその中で社会性を養うと考えられる集団遊び の展開は,遊具の設置条件に影響されると考えられる。

 そこで今回は,児童数と遊具数を比較的多数観察できた鉄棒とタイヤと観察した遊びの 関連から,これらを究明しようとした。

 表4より,この2遊具は男児,女児共に興味を示すが,特に女子が興味を示している。

 表5より,鉄棒については,校舎に近い施設がより遠くのものより利用率が高く,さら に欄数の多い方が集団遊びに発展している。特に利用率が高かったf、は校舎に近く,しか

も表6のタイヤf、へも近く,鉄棒遊びからタイヤ遊びへ,タイヤ遊びから鉄棒遊びへと遊 びの移行が観察され,遊具と遊具の適切な距離の配置が,複合された集団遊びへの発展に 寄与していると考えられる。

 またg1,g2では,g、は校舎に近いが錆びている等管理が悪いので利用率が低く,g2につい てはf1同様他の遊具と共存し,集団遊びが観察された。

 これより,遊具の配置については単独な遊具でも周囲の遊具と動作的に関連を持たせ,

動きが継続される距離に設置することにより,遊びの内容と集団も多様化し,児童の興味 も高まることが明らかとなった。

 表6より,タイヤについては,設置場所と個数の関係だけでなく,間隔にも利用率や集 団遊びが影響を受けていた。配置については鉄棒同様,校舎に近いものが利用率が高く,

遠いものが利用率が低かった。そのうちe,9については校舎から遠い上にタイヤの間隔

複 合 遊 具 単独遊具に分離した場合 運動要因数 不 遊具数 運動要因数 不 A1 34(97.1) 1 13〈10> 196(64,4) 2

A2 33(94.3) 2 7〈3〉

B1 33(94.3) 2 13〈8> 153(54.6) 4

B2 18(51.4) 17 5〈2>

C 26(74.3) 9 3く3〉 64(61.0) 8

D1 29(82.9) 6 6〈2〉

D2 25(71.4) 10 3〈3> 55(52.4) 10

D3 26(74.3) 9 2〈2> 45(64.3) 8

E

(6)

4. 

O 1l  C 21  O 3  O 41  

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(7)

()は%を示す

E F G 全    校

有無 男子 女子 有無 男子 女子 有無 男子 女子 遊具数 男子 女子

E 5(10) 11(22) 40(86) 1(02)

5(10)

86(33) 60(25)

○ 12(26) 0 3(5) 30(11) 27(11)

○ 10(130) 24(333) O 17(33) 16(32) 27(58) 9(22)

9(13)

114(43) 71(29)

(1)

○ 10(130) 19(264) ○ 12(24) 25(50) 1(02) 5(12) 4(7) 40(15) 60(25)

○ 11(22) 20(40) 11(24) 19(47)

2(10)

22(08) 39(16)

E 8(17) 9(22) 1(6) 8(03) 9(04)

○ 7(91) 5(69) O 29(63) 9(22) 4(4) 57(21) 29(12)

○ 1(02) 11(27) 2(5〉 19(07) 14(06)

○ 2〔04) 17〔42) 1(1) 2(01) 17(07)

○ 20(43) 119(296) 2(2) 23(09) 152(62)

○ 21(273) 5(69) ○ 4(08) 9(18) ◎ 22(4,8) 19(47)

8(10)

73(27) 56(23)

○ 4(52) 8(111) ◎ 55(108) 76(150) 9(19) 44(109)

15(15)

248(93) 417(171)

4(5) 28(10) 39(16)

O 5(65) 5(69) 36(71) 66(131) 1(02〉 2(05)

14〔14)

185〔69) 247(101)

○ 0 0 0 3(06) 0 2(q5) 7(7) 22(08) 15(06)

1(2) 0 0

⑲ 15(195) 2(28) 120(23)

9 346(129) 295(121)

1(1) 12(04) 0

1(1) 10(04) 0

1(1) 0 1(004)

1(1) 36(13) 36(15)

8(9) 72(920) 68(944)

10

140(597) 226(526)

17

183(786) 266(711) 95 1364(510) 1584(650)

77 72 510 505 463 402 2672 2436

上表以外に含まれる固定遊具 A1一すべり棒,つり橋,タイヤつり環         A2一トンネル,タイヤジム,小山,アスレチック         B1一つり橋,すべり棒,つり縄,遊動木,ケーブル         B2一つり環,タイヤ塔,樹木

        D1一トンネル,丸太段階,小山

が広く,利用率と集団遊びの発生が特に少なかった。逆に利用率と集団遊びが多かった d3,d4,f、については,校舎に近く,間隔も適切であり,d3,d4も前述のf、同様鉄棒 に近接していた。

 以上より,タイヤについてはリズミカルにとび越し,とび渡れる適切な問隔が大切であ り,各学年の生活圏にその学年の体格に適合した間隔と高さで設置する必要がある。

 その他,表4より,最も遊具の利用率の低いF校では,児童数1015名に対し,設置され た遊具数は8種10台と少なく,1遊具当り101.5名(平均55.0名)と他校の2分の1の設置 率であった。

 児童の要望でも「遊具が少ない」,「面白い遊具がない」の意見が多く,グランドは広 いにもかかわらず,遊具管理のずさんさからか,「戸外で遊ぶ」と回答した児童も最も少な かった。これより,遊具が遊具での遊びだけでなく,戸外での遊びへも影響を与えていると 推察された。

 次に遊具の利用率が低かったG校では,1遊具当りの児童数は50.9名と恵まれていたが,

遊具を設置しているグランドが校舎面より一段低い位置にあった。そのため児童の生活圏

から視野に入らない遊具が多かった。比較的好まれるタイヤが特に視野に入りにくい位置

に設置され,3名(0.3%)の利用率であった。

(8)

 またC校では,全体の遊具利用率は高いが,円形鉄棒,平行棒,鉄棒C,が体育館で視野 を遮られたグランドの隅に設置され,利用率が低かった。

 これより,遊具で児童に遊びを発現させるには,距離,数,配置はもとより直接児童の 視覚に訴えることも重要であることが明らかになった。

ま と め

 本研究では,固定遊具を利用した豊かに創造された運動(遊び)を発現させるために,

各固定遊具の内包する運動要因を分析した。

 さらに,児童の遊びの観察から,遊びの中の動作を分析し,次のようなことが明らかに なった。

1)単独遊具では水平動作,回避動作を内包する遊具が少ないが,複合遊具では充足され  るので,複合遊具の動作の多様性を教材および遊びに活用すべきである。

2)押す,押し出すの動作や,つり環,すべり台,平均台,とび箱の内包する動作は,児  童の遊びに観察されない。「基本の運動」などで教材として遊具の活用法と運動の方法を  教授する必要がある。

3)複合遊具は児童の欲求に適合させ,その運動要因を考慮して構成されるべきである。

4)遊具の配置については,ア.校舎近くに数多く。イ.安全性を考慮した上で周囲の遊具と  関連を持たせる。ウ.多種の動作,多人数の遊びを可能とする組合せを。エ.可能な限  り児童の視野に入る範囲に設置する。

 本研究の資料集収にあたっては昭和56年度卒業生に甚大なるご協力をいただいた。ここ に深謝します。

参考文献

1)文部省,小学校指導書 体育編,東山書房,1978。

2)石河利寛他,幼稚園における体育カリキュラムの作成に関する研究 1.カリキュラムの基本的 な考え方と予備的調査の結果について,体育科学,VoL8,体育科学センター,1980。

3)文部省,学校体育指導要綱,東京書籍,1947。

4)文部省,小学校体育指導要領 体育科編,明治図書,1953。

5)文部省,小学校体育指導書,大日本図書,1958。

6)文部省,小学校指導書 体育編,東山書房,1968。

7)石河利寛他,幼稚園における体育カリキュラム作成に関する研究 IV.運動遊び種目の選定とそ の検討一運動(遊び)の種目表の作成r体育科学 VoL11,体育科学センター,1983。

8)勝部篤美,幼児の運動と運動量,体育の科学 Vo1.33,杏林書院,1983。

9)池田猪佐己他,体育施設用具創意集,道:遙書院,1975。

10)高田典衛,子どものための体育施設・用具,大修館,1975。

11)学校施設研究会,学校施設資料集,第一法規,1977。

12〉松田岩男他,新版現代学校体育大事典,大修館,1981。

13)宇土正彦,小学校体育の教材研究,大修館,1983。

14)宇土正彦,小学校体育の展開,大修館,1979。

15)宇土正彦,学校体育経営ハンドブック,大修館,1982。

16)宇土正彦,体育管理学,大修館,1970。

17)勝部篤美,幼児体育の理論と実際,杏林書院,1974。

18)井上一男,学校体育制度史 増補版,大修館,1976。

参照

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