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2 単元について (1) 単元観本単元では, これまでに学習してきた数量関係についての見方をまとめるために, 伴って変わる 2 つの数量の中から, 比例と反比例の関係にあるものを取り上げて考察し, 関数の考えを伸ばしていくことにねらいがある 児童はこれまで, 伴って変わる数量の対応や変化の仕方の特徴

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6 学年算数科学習指導案

1 単元構想図 単元名 「比例をくわしく調べよう」(東京書籍6 年下) 学習の流れ 児童の学びの姿 第1 時 比例関係を見出す ○一方が変わればもう一方が変わる事象を考察して比例か どうかを判断しよう。 第3 時 比例の性質 ○比例する2 つの量には,どんな性質があるのだろうか。 第4・5 時 比例のグラフ ○表中の2 量の関係をグラフに表し,その特徴を調べよう。 第6 時 比例のグラフの考察 ○比例のグラフからいろいろなことを読み取ろう。 ○X の値が 2 倍,3 倍,…,になると,Y の値も 2 倍,3 倍, …,になる関係を比例という。 ○比例にはY=決まった数×X の式が成り立つ。 ○X の値が 0.5 倍,2.5 倍,1/2 倍,1/3 倍などになると,それ に伴ってY の値も 0.5 倍,2.5 倍,1/2 倍,1/3 倍などにな ○比例する 2 つの量の関係を表すグラフは,直線になり,0 の点(原点)を通る。 ○比例のグラフから事象の様子を読み取る時,横軸と縦軸の必 要な数値を対応させていくとX や Y の値を求めることがで きる。 第7・8 時 比例の利用 ○比例の性質を活用して,問題を解決してみよう。(紙の総 数,クリップの個数) 第9・10 時 反比例の意味 ○面積が12 ㎠の長方形の縦や横の長さの変わり方を調べよ う。 第11 時 反比例の式 ○2 つの数量が反比例する関係を式に表しましょう。 ○1 枚分の重さを求めれば,かけ算を使って解決できる。比例 の性質を使えば,全部数えないで総数が求められる。 ○2 つの量 X と Y があり,X の値が 2 倍,3 倍,…,になる と,それに伴って,Y の値が 1/2 倍,1/3 倍,…,になると き,Y は X に反比例するという。 ○Y が X に反比例するとき,X の値とそれに対応する Y の値 の積は,いつも決まった数になり,その式はY=決まった数 ÷X で表される。 ○反比例する2 つの量の関係を表すグラフは,直線にならず, 0の点(原点)を通らない。 第13 時 反比例のグラフ ○反比例の関係をグラフに表し,その特徴を調べよう。 ○Y が X に反比例するとき,X の値が 1/2 倍,1/3 倍,…にな ると,それに伴ってY の値は 2 倍,3 倍,…になります。 第12 時 反比例の性質 ○反比例する 2 つの量の関係には,どんな性質があるのだ ろうか。 ○学習のまとめや練習などをする。 第14・15 時 まとめ 第2 時 比例と比例の式 ○表をもとに比例関係を判断し,その関係を式に表そう。 ○正方形の大きさが変われば面積や周りの長さが変わるよ。 ○一方が変わればもう一方が変わるものって何があるのかな。

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2 単元について (1)単元観 本単元では,これまでに学習してきた数量関係についての見方をまとめるために,伴って変わる2 つ の数量の中から,比例と反比例の関係にあるものを取り上げて考察し,関数の考えを伸ばしていくこと にねらいがある。児童はこれまで,伴って変わる数量の対応や変化の仕方の特徴について,表から読み 取ったり,表に書き表したりしながらその性質や特徴を調べ,考察してきた。そして,第 5 学年では, 簡単な場面について,比例の関係を理解してきている。 本単元で取り上げる「比例」は「2 つの数量A,Bがあり,一方の数量が 2 倍,3 倍,…,と変化す るのに伴って,他方の数量も2 倍,3 倍,…,と変化し,一方が 1/2 倍,1/3 倍,…と変化するのに伴っ て,他方も 1/2 倍,1/3 倍,…と変化する」数量関係としてとらえられるようにしていく。その時,ま ずは,2 つの数量が比例しているかどうかを判断する活動を仕組む。次に,比例の関係に焦点をあて, 式に表す活動を仕組む。このような活動を通して,比例の意味を確かにするとともに,関係を式に表し たり,式で置き換えたりしながら比例の性質について理解させていく。その後,比例関係を表現する方 法としてグラフを扱い,問題解決場面を通してそれらを活用させ,比例関係を考察し判断する見方・考 え方を広げていく。 次に反比例を取り上げる。反比例を取り上げるねらいの一つは,比例ではない関係を考察することで, 比例そのものの理解を深めることにある。そこで,比例の学習と比較しながら指導していく。比例の学 習で取り扱った意味や式,グラフの性質や特徴と対比しながら指導することで,根拠をもって調べ方や 判断の仕方などを説明できる力を育てていく。 (2)児童観 本学年の児童には,課題解決に対して自分なりに試行錯誤することなく,友だちが「きっと言ってく れるだろう」と答えを待ってしまうという実態が見られる。そこで,授業改善に向けた手立ての一つと して,児童が課題と出会う際には,既習の学習内容が想起できるような場面設定を行ったり,友だちと の考えに違いが生じるような教材の見せ方を行ったりすることに取り組んできている。 また,友だちとのかかわりにおいては,自分の言いたいことを言いたいように言うだけで終わってし まっている実態もある。そこで,発言時には,友だちに自分の言いたいことを分かってもらうために, その根拠を最後まで言い切ることを意識させるようにし,その途中ではっきりしないことがあれば起立 したり,手をあげたりすることで,聞き手の意識も途切れないようにすることにも取り組んでいる。そ して,児童がもっているアイディアを明確にしていくために,不十分なものから取り上げ,全員でその 考え方を検討し,付け加えたり別の言葉を使って言いなおしたりすることで,学習内容の焦点化を図る ことにも継続的に取り組んでいる。 (3)指導観 児童は比例関係の素地的な学習を数多く経験してきている。特に第 5 学年「直方体や立方体の体積」 の単元では,用語としても「比例」にふれてきている。それらを既習事項としながら,本単元では,比 例関係の考察を通して,数量関係の見方・考え方を広げたり深めたりする活動に取り組んでいく。 例えば,表に表された数量関係も,これまでは主に表を横に見ながらその変化の仕方を考察してきた。 しかし,本単元では,表を見る方向を変え,縦や斜めに見たりすることで新たな視点で数量関係を考察 することになる。また,グラフに表す等,比例関係の判断の方法としての見方・考え方に迫る学習に取 り組んでいく。これらの活動を通して,判断の根拠を自分なりの言葉と方法で説明する場面を意図的に 設定し,筋道立てて考える力を身につけさせていきたいと考える。

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3 教材の関連 第5 学年 第 6 学年 中学 1 年 中学2 年 中学3 年 4 単元の目標 ○ 伴って変わる2 つの数量の関係を考察することを通して,比例や反比例の関係について理解し,関 数の考えを伸ばす。 5 単元の評価規準 関心・意欲・態度 数学的な考え方 技能 知識・理解 ・比例の関係に着目する よさに気づき,比例の関 係を生活や学習に活用 しようとしている。 ・比例の関係を表や式, グラフに表し,特徴を一 般化してとらえ,身の回 りから比例の関係にあ る 2 つの数量を見出し て問題の解決に活用し ている。 ・比例や反比例の関係に ある 2 つの数量の関係 を式,表やグラフに表す ことができる。 ・比例や反比例の意味や 性質,表やグラフの特徴 について理解している。 6 指導と評価の計画(全15 時間) 次 学習内容(時数) 評価 関 考 技 知 評価規準 評価方法 1 比例の意味を振り返るとともに, 比例の関係を式に表す方法を考え る。(2時間) ◎ ○ 関 身の回りから一方が変われ ば,もう一方が変わる関係を 見つけようとしている。 技 比例の関係を式に表すこ とができる。 発言 ワークシート 観察 ノート 2 比例の性質について理解する。 (1時間) ◎ 知 Y が X に比例するとき,X が 小数倍,分数倍になると,Y も同じ小数倍,分数倍になる ことを理解している。 観察 ノート 発言 直方体や立方体の体積 ・簡単な場合の比例 ・用語「比例」 文字と式 ・数量の関係を文字を用いた式で一般的に表 すこと ・文字を用いた式から数量の関係を読み取っ て具体的な場面に表すこと ・関数関係の意味 ・比例,反比例の意味, 表,式,グラフ ・1 次関数の表,式, グラフ ・関数Y=aX の表, 式,グラフ 比と比の値 ・比,比の値,等しい比の性質,比の利用 比例と反比例 ・比例の式,性質,比例のグラフ,比例の利用 ・反比例の意味,式,性質,グラフ

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3 比例の関係をグラフに表して考察 することができ,比例のグラフの 特徴を理解する。(2時間) ◎ ○ 技 比例の関係をグラフに表 したり,グラフから読み取 ったりすることができる。 知 比例のグラフは原点を通 る直線になることを理解 している。 観察 ノート 発言 比例のグラフを考察することを通 して,比例のグラフについての理 解を深める。(1時間) ◎ 技 傾きの異なる2 本の比例 のグラフから,それぞれ の特徴や事象の様子等を 読み取ることができる。 観察 ノート 発言 4 比例の性質を活用し,問題を解決 することができる。(2時間) ◎ 考 比例の関係にある2 つの 数量を見つけ,比例の性 質を問題の解決に用いて いる。 観察 ノート 発言 5 反比例の意味について理解する。 (2時間) ◎ ○ 関 2 つの量の変わり方に興 味をもち,表を使ってそ の関係を調べようとして いる。 知 反比例の意味を理解して いる。 観察 ノート 発言 反比例の関係を式に表す方法を考 える。(1時間) ○ ◎ 関 反比例の関係に興味をも ち,その関係を式に表そ うとしている。 技 反比例の関係を式に表す ことができる。 観察 ノート 発言 反比例の性質について理解する。 (1時間) ○ ◎ 考 反比例する2 つの量の関係につ いて,比例の関係をもとに,表な どを用いて調べようとしている。 知 Y が X に反比例する時,X の値が 1/2 倍,1/3 倍,…,になると, それに伴って Y の値は 2 倍,3 倍,…,になることを理解してい る。 観察 ノート 発言 反比例の関係をグラフに表し考察 することを通して,反比例のグラ フの特徴を理解する。(1時間) ◎ ○ 技 反比例の関係をグラフに 表したり,グラフから読 み取ったりすることがで きる。 知 反比例のグラフの特徴を 理解している。 観察 ノート 発言 6 学習内容の理解を確認する。 (2時間) ◎ 知 基本的な学習内容を身に つけている。 ノート 診断テスト

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7 本時の指導 ◆第1 次 第 1 時「比例の関係を調べよう」(1/15) (1)指導にあたって 児童は,第5 学年において比例の学習を経験している。しかし,伴って変わる 2 量の関係を考察す る活動は初めてとなる。その時,初めから式表現を求めるには少し無理があると考えた。そこで,児 童の思考の流れを意識し,身の周りには,様々な,伴って変わる2 量の変化が存在することを意識さ せる。そして,表を活用しながら,その性質を考察する中で式やグラフに表す学習へと展開させてい こうと考えた。 そこで本時は,まず,大きさの異なる正方形を順に提示し,「1 辺の長さが変わると何が変わる?」 と問いかけていく。面積や周りの長さに着目していくことになるが,これらは「比例する」「比例し ない」という2 つに分けられる。それらを表に表しながら比例関係を確認し,身の周りの「増えれば 増えるもの」を見つける活動に取り組ませていく。 (2) 目 標 ○ 二つの伴って変わる数量の関係の変化の特徴を調べることを通して,比例関係を見出すことができる。 (3) 準備物 ○ 比例関係を表した表 比例関係ではない表 (4) 展 開 学習活動 言語活動に関する指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・大きさ ・辺の長さが変わったよ ・辺も変わったから面積も変わった 2 身の回りにある一方が変わればもう一 方が変わるものを考える ・高さが10cm の階段と段数 ・水を入れる時間と深さ ・ろうそくの燃える時間と長さ 3 比例関係のものとそうではないものの 違いを考える ・高さが10cm の階段と段数は・・・ ・一方が2 倍,3 倍になっていたら,もう 一方も2 倍,3 倍になっているこれは比 例の関係だ ・こっちは両方1ずつ増えているから比例 ではないね ○はじめに正方形を見せ,次に大きさ がちがう正方形を見せる。そして, 何が変わったのかを児童に問いか ける。 ○身の回りに,一方が変われば,もう 一方も変わるものはないかと問い かける。 ○ここでは,児童達の意見を取り出 し,比例しているもの,比例してい ないものとは区別せずに取りあげ たい。 ○児童から出たものを板書に貼り,そ の表の特徴を確認していく。確認し ていく中で,比例関係になっている もの,そうではないものと説明をさ せていく。 ○もし,児童から比例しているものが 出なければ,比例関係のあるものを 提示し,これはどうだろうかと問い かけ,比例の関係ではないものと見 比べて,比例の特徴を確認してい く。 身 の 回 り か ら 一 方 が変われば,もう一 方 が 変 わ る 関 係 を 見 つ け よ う と し て いる。【関】(発言・ ワークシート) 何が変わった?

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◆第1 次 第 2 時「比例の関係を表や式に表そう」(2/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,児童が見つけた「伴って変わる2 量の関係」を文章で提示し,比例関係といえるか どうか問いかけていく。そして,話し合いを通して,表に表すと判断しやすいことを確認し,2 量の関 係を表に表しながら考察させ,一方が2 倍,3 倍,…,になると,もう一方も 2 倍,3 倍,…,となる ことから比例関係にあることを理解させる。その後,見る方向を変えながら表の中からきまりを見つけ させ,縦に見た時の定数に着目させる。そして,学習のまとめとして,Y=きまった数×X という式を つくり,比例の時に成り立つ式として確認していく。 (2)目 標 ○ 比例関係を表に表したり,式に表したりする活動を通して,Y が X に比例するとき に,Y=決まった数×X と表せることを理解することができる。 (3)準備物 ○ 前時に提示した表 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・1 時間に 60 ㎞進むということ だから… ・2 時間走ったら 120 ㎞進むから ・表をつくって確かめるといい 2 学習課題を考える ・60 ㎞ずつ進んで行っている ・2 倍,3 倍となっている ・比例しているといえそうだ 3 表の中から読み取れるきま りを明らかにする ・表を横に見ると… ・表を縦に見ると… ・どこも道のりを時間でわったら 60 になる Y=60×X ・斜めで見ても… 4 本時の学習をまとめる ○前時に児童が発表した,伴って変 わる2 量の関係を文章として提示 し,比例しているかどうかを考え させる。 ○時速の意味を明らかにしながら, 連続した結果を意識させる。 ○前時と同様に,表に表すことで比 例関係を確かめることを伝える。 ○伴って変わる 2 量の関係の中に一 方が2 倍,3 倍,…,になると, もう一方も 2 倍,3 倍,…,とな ることを確認し,比例関係にある ことを確認する。 ○見る方向を変えながら表を考察さ せ,縦の関係に焦点を当てて決ま った数を明らかにする。 ○縦に見た時に成立する式を確認 し,比例の式として以下のまとめ をする。 比例の関係を式に表すこと ができる。【技】(発言・ノー ト・観察) 【問 題】 「時速60 ㎞で走る自動車の 走る時間と進む道のり」は比 例しているだろうか? 比例しているかどうかを確かめよう Y が X に比例するとき,X の値でそれに対応する Y の値をわっ た商は,いつも決まった数になる。 Y=決まった数×X

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◆第2 次 第 1 時「比例の性質を調べよう」(3/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,教科書P.7 の表を考察する活動を仕組み,比例関係になっているかどうかを判別 する活動に取り組ませる。多くの児童は表を左から右に見ていると予想するが,中にはこれまでと違っ た方向で表を見る児童もいるだろう。その児童たちの気づきを活かしながら,比例関係の中から発見で きる性質について整理していく。小数倍や分数倍についても明らかにし,考察する際の視点を広げてい きたい。 (2)目 標 ○ 表に表された比例関係を考察する活動を通して,比例の性質について理解する。 (3)準備物 ○ 短冊カード,教科書P.7 の表 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・比例の表だと思う ・X が 2 倍になったら,Y も 2 倍にな っているから… ・式でも表せるよ 2 学習課題を考える ・途中にも2 倍があるよ ・今までは左から右に見ていたけど, 逆にみると… ・0.5 倍も見えた! ・右から左に見ても伴って変化するこ とは変わらないね 3 比例の性質についてまとめる 4 適用問題に取り組む ○教科書P.7 の表を提示し,まずは 比例しているかどうかを判別させ る。そして,その根拠を明らかにし ていく中で,比例の定義や式につい ても確認していく。 ○児童の中には,これまでと違った方 向で表を見るものもいるだろう。そ のアイディアを取り上げ,本時の学 習課題を設定する。 ○これまで児童は,表の左端を起点と して2 倍,3 倍,…,を見つけてき た。ここでは,話し合いを通して, 2 倍や 3 倍を他の所から見出した り,右から左に表を見るなどして, 小数倍や分数倍になっている関係 に着目させたりしながら,表の考察 を深めさせていく。 ○児童の言葉をもとにしながら,表の 考察から見出した関係をまとめて いく。 ○小数倍,分数倍の見方が確実にでき るようにしていく。 Y が X に比例すると き,X が小数倍,分数 倍になると,Y も同じ 小数倍,分数倍になる ことを理解している。 【知】(発言・ノート・ 観察) 【問 題】 何が見える? 表の中にある比例のきまりを見つけよう ・X の値が 0.5 倍,2.5 倍などにな ると,それに伴ってY の値も 0.5 倍,2.5 倍などとなる。 ・X の値が 1/2 倍,1/3 倍,…にな ると,それに伴ってY の値も 1/2 倍,1/3 倍,…,になります。

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◆第3 次 第 1・2 時「比例の関係をグラフに表して,その特徴を調べよう」(4・5/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,1 分間に 4 ㎝ずつ水がたまる関係を提示し,表に表したり,式に表したりしながら, 比例関係であることをとらえさせる。そして,短冊カードを使って水の高さを視覚的に表しながら,右 上がりになっていることや高さの○倍関係を見出させていく。この活動は,比例関係をグラフ化してい く見方・考え方の素地となる活動だと位置づけたい。その後,方眼用紙を使って表の中にある関係をY 軸,X 軸を手掛かりにとらえさせ,点をつないでグラフをつくりあげる活動を通して比例のグラフの特 徴をまとめていく。 (2)目 標 ○ 比例の関係をグラフに表して考察することができ,比例のグラフの特徴を理解する。 (3)準備物 ○ 短冊カード,方眼黒板,方眼用紙 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・比例の関係だ ・2 分で 8 ㎝ ・表にできるよ ・式にするとY=4×X だ! ・右にいくにつれて高くなる ・比例だから,高さが2 倍,3 倍,…, になっている 2 学習課題を考える 3 Y=4×X をグラフに表し,その特 徴をとらえる Y (㎝) 0 X(分) ・表の中の点は分かるけど… ・例えば1.5 分だったら… ・点と点の間にも数はあるね ・点と点を結べば直線になったよ ・式の中にX や Y を入れればいいね 4 学習のまとめをする ○左の問題文を板書し,吹き出しの関 係を提示する。そして,同じペース を手掛かりに表に表したり,式に表 したりしながら比例関係を明らか にしていく。 ○ここでは,青色の短冊カードを使っ て,高さを表していく。それを順に 並べていく活動を通して,その変化 の仕方に対する気づきを発表させ ていく。 ○カードを左から順に並べていくと, 視覚的に「右上がり」や「高さの2 倍,3 倍,…,」が見えてくる。こ こでは,グラフ化していく見方・考 え方の素地を扱いたい。そこで,カ ードの上部分をつないで斜めの線 を書きこみ,右上がりの直線を意識 させる。 ○方眼用紙を配布し,縦軸にY,横軸 に X をとりながら,方眼黒板と同 様に,表から分かる点を記入させて いく。 比例の関係をグラフに 表したり,グラフから 読み取ったりすること ができる。【技】(発言・ ノート・観察) 比例のグラフは原点を 通る直線になることを 理解している。【知】 (発言・ノート・観察) 【問 題】 同じペースで水を入れると… 比例のグラフをつくって,その特徴を調べよう 1 分で 4 ㎝たまっ ていきます。 比例する2 つの量の関係を表すグラフは,直線になり,0 の点を通る。

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◆第3 次 第 3 時「比例のグラフを使って問題を解決しよう」(6/15) (1)指導にあたって 本時では,まずは,傾きの異なる2 本の比例のグラフを考察する活動を通して,「距離」「時間」「差」 等の観点に目を付けることで,様々な事象の様子が読み取れることを確認していく。そして,教科書の 例題を解決しながら,見方・考え方を確かにしていく。次に,本グラフを使って作問に取り組ませてい く。学習内容の理解を確かめる手立ての一つとして問題づくりは有効であると考える。出来上がった問 題を全員で解決しながら意欲化も図っていこうと考えた。 (2)目 標 ○ 比例のグラフを考察することを通して,比例のグラフについて理解を深める。 (3)準備物 ○ 教科書P.11 の拡大図 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る Y (m) 0 (分)X ・グラフが2 本出ているよ ・どちらが速いかが分かる ・同じ時間の時の距離の差が分かる 2 教科書P.11☆①~④を解決する ① 兄さんの方が速いね 1 分あたりの距離でわかるよ ② 1400m ③ 7 分 ④ 400m 3 作問に取り組む 例)・9 分後の 2 人の距離はそれぞれ何 mですか。 ・600mの時,2 人はそれぞれ何分 走っていますか。 ・このペースで走った時,15 分後, 2 人はそれぞれどれだけ走ってい ますか。 ○教科書P.11 のグラフを提示し,2 つの比例関係のグラフが表されて いることを確認した後,どんなこと が読み取れるのか問いかけていく。 ○ここでは,「距離」「時間」「距離の 差」等に目を付けることで様々なこ とが読み取れることを明らかにし ながら考察の視点をもたせていく。 ○教科書の問題に取り組ませながら, 表の考察を深めていく。 ○上のグラフを使って作問に取り組 ませていく。比例ということから, グラフに表されていない部分を想 起する活動にも取り組ませていく。 ○つくった問題については,全員で考 え合っていく。 傾きの異なる2 本の比 例のグラフから,それ ぞれの特徴や事象の様 子等を読み取ることが できる。【技】(発言・ ノート・観察) 【問 題】 どんなことが分かる?

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◆第4 次 第 1 時「いろいろな比例の問題に挑戦しよう」(7/15) (1)指導にあたって 本時では,まず「全部の枚数を数えない」という条件を提示することで,枚数と伴って変わる量につ いて考えさせる。その中から枚数と重さの関係に焦点をあて,実測を伴わせながら2 量の関係を短冊カ ードに整理していく。次に,それらを考察することで,およその比例関係にあることをとらえさせ,比 例の性質を活用させながら問題を解決させていく。この過程で「誤差」についての問いが生じると考え る。児童の実態に応じて留意していくようにする。 (2)目 標 ○ 比例の性質を活用し,問題を解決することができる。 (3)準備物 ○ 秤,短冊カード (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・枚数が増えると,伴って増えるもの は何だろう? ・紙の重さが増える ・紙の厚さ(高さ)が増える 2 学習課題を考える ・1 枚の重さは分からないよ ・10 枚だったら… ・実際に測ってみると 3 解決の方法を話し合う ・10 枚で 73g,20 枚で 146gという ことは比例しているといえるのでは ないかな ・300 枚ということは 30 倍で考えれば ・73×30 で求められそうだ ・本当かどうか確かめてみよう ・正確ではないけど… 4 学習のまとめをする 5 適用問題に取り組む ○左の問題文を提示し,紙の枚数を伴 って変化する量について考えさせ る。ここでは,重さや高さが想起さ れると考えるが,まずは,紙の枚数 と重さの関係に焦点をあて,実測を 伴わせながら調べる活動に取り組 ませていく。 ○1 枚の重さははっきりしない。そこ で,10 枚単位,50 枚単位の重さを 実測するアイディアを引き出し,関 係を表に整理していく。 ○表を考察することで,およそ枚数と 重さは比例関係にありそうだとい う見通しをもたせ,比例の性質をも とに解決させていく。 ○解決に活用した比例の性質を板書 していく。 ○誤差についてふれるようにする。 ○教科書P.16 に取り組ませる。 比例の関係にある2 つ の数量を見つけ,比例 の性質を問題の解決に 用いている。【考】(発 言・ノート・観察) 【問 題】 画用紙300 枚を,全部数えない で用意するには… 紙の重さと枚数の関係を調べよう 比例の関係を使うと,画用紙を全部数えなくても,およその枚数を用 意することができる。

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◆第4 次 第 2 時「クリップの重さを調べよう」(8/15) (1) 指導にあたって 発展的な内容として,数えたりはかったりするには多すぎる数量を求める場面で,実験的に比例関係を 確かめることにより,比例の考えを活用すれば効率的に問題を処理することができる。 (2) 目 標 ○ 比例の性質を活用し,手際よく問題を解決することができる。 (3) 準備物 ○ デジタルばかり,ビニルふくろ,大きめのクリップ,学級通信 (4) 展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 学級通信「Falcon2011」を使って,前時までの学習 を想起する。 2 課題をつかむ。 3 見通しを持ち,課題を解決する。 ①直感の予想を聞く。 ・100などと具体的な数字予想。 ・見ただけではわからない。 ②他に知りたい条件があるかどうか聞く。 ・ふくろ全体の重さを知りたい。 ・ふくろ全体の体積を知りたい。 ○ふくろ全体の重さを知らせる。 ・クリップの重さとの数は比例している。 ・1個のクリップの重さをはかって,その重さで ふくろ全体の重さを割るとイクリップの数を求 めることができる。 ・表にして考えてみるといいかも。 個数(個) 1 □ 重さ(g) 1.5 126.2 ○個人思考の後,話し合い。予想をカードに書いて 表示する。(隣同士または班) ・126.2÷1.5=84.111… ・84個。 4 ふくろの中のクリップの数に,より正確に迫る方 法はないか考える。 ・クリップ1個の重さは本当に1.5gなのだろうか。 ・ふくろの中のクリップの重さを10個の重さで割 って10倍するとよい。 ○身の回りには,伴って変わる 2つの量がたくさん存在し, 比例するもの,比例しないも のがある。 ○条件として,クリップは同一 のもので,1個ずつの重さに 大きな違いがないことを知 らせる。 ○「比例の関係見える?」と問 いかけて,比例の考えを使い クリップの数を求めるよう に助言する。 ○デジタルばかりでは小数第 一位までしかはかれないこ とに気付かせる。 ○実際のクリップの数を書い たカードを裏向けにしては っておく。 ○「おしい!でもちょっとちが うなあ。もうちょっと詳しく 調べられない?」と問いかけ る。 ○「一あたり量の考え方もいい ビニルぶくろに入っているクリップの数を調べよう。

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・クリップ10個の重さをはかって,それを10で割 る。その数で全体の重さを割ればよい。 ・こっちの表の方がいい。比例の考え方が見える よ。 個数(個) 1 10 □ 重さ(g) 1.5 15.4 126.2 ・126.2÷15.4=8.195 10×8.195=81.95 82個 ・15.4÷10=1.54 クリップ一個は,1.54gや。 126.2÷1.54=81.95 82個 5 班でクリップを分け,数えてみる。 6 まとめをする。 ○授業の感想を書き,授業の評価をする。 授業のあらすじ,学んだこと,疑問に思ったこと などを書く。質問したいことは赤で書く。 けれど,比例のよさを使えな いかなあ。」 ○まとめの文にこだわらず, 比例のよさをまとめる。 ○ほかにどんなことに使える か,広げて考えてみようと 呼びかける。 比例の関係に ある2つの数量 を見つけ,比例 の性質を問題 の解決に用い ている。【考】( 発言・ノート) ◆第5 次 第 1・2 時(9・10/15) (1) 指導にあたって 反比例を指導するにあたって,その関係の意味を理解させるとともに,比例関係の意味理解を確実に したり,深めたりしていくことを大切にしていきたい。そこで,任意の伴って変わる2 量の関係を考察 したりする場面においては,その判断の根拠として,比例関係と関連付けながら,比例の意味や性質が 適用できる・できないなどの視点を根拠に判断させていきたい。 本時では,面積が 12 ㎠の長方形を想起させるところからスタートする。この時,長方形は一つとは 限らないことを明らかにしながら,面積が 12 ㎠になる長方形の縦と横の長さを発表させながらカード に表し,黒板上に掲示していく。そして,「伴って変わる2 つの数は?」「縦と横の長さが変わっている」 などのやり取りを通して縦の長さをX,横の長さを Y に置き換え,表を想起させる。「これも比例にな っているのかな」「2 量が変わっているから比例でいいのでは?」「でも何か変だぞ」といった話し合い の中から,「比例になっているかどうか」を確かめることを本時の課題として共有させていく。多くの 児童は表の中から比例関係を考察したり,Y=決まった数×X の式を使ったりしながら,比例している かどうかを考察していくことになる。それらを証明に使うカードを選ばせ,そこから言えることを全体 で共有したり,比例関係を表す式を使って説明させたりしながら,比例関係とは言えないことを判断さ せるとともに,比例関係の性質を確実にとらえさせていく。 その後,比例の導入の際に使った,比例とも反比例ともいえない場面と比較させながら,「比例とは 言えないけど適当な減り方はしていないのでは」という思いを引き出し,再度,特徴的な変化の仕方に ついて考察させながら,「X が 2 倍,3 倍,…になると,Y の値は 1/2 倍,1/3 倍,…になっている」と いう特徴をもとに,そのような変化の仕方をしている2 量の関係を反比例ということをまとめていく。 (2) 目 標 ○反比例の意味について理解する。 比例の考えを利用して,クリップの紙をより正確に見つけることができる。

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(3) 準備物 ○12 種類の長方形カード (4) 展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・縦が2 ㎝で横が 6 ㎝の長方形 ・たくさんありそうだよ! ・縦と横の長さが変化する2 つの 数だね ・比例していないのではないかな 2 縦と横の長さの関係を調べる ・カードを並び替えて… 3 比例の関係になっていないこ とを確かめる ・縦が2 倍,3 倍になっていても 横が2 倍,3 倍になっていない ・Y=X×決まった数の式が使えな い ・比例の時の勉強が使えない… 4 縦と横の長さの関係に見られ る特徴について話し合う ・確かに2 倍,3 倍にはなってい ないけど…(適当な変化ではな い) ・どこを見ても X×Y=12 の式が できる! ○左の問題文を板書した後,考えられる長方 形は一つではないことを確認しながら,全 ての場合を縦と横に段分けしたカードに 表しながら黒板上にはっていく。 ○これまでの学習と同様に,伴って変化する 2 つの数量をとらえさせ,縦と横の長さが 比例しているかどうか根拠を明らかにし て判断することを伝える。 ○ここでは,比例の学習において理解してい る性質が同じように言えるのかどうかを 判断の根拠とさせていく。表や式,グラフ に置き換えて考えようとしているアイデ ィアを引き出しながら,全員で根拠の正当 性について話し合っていく。 ○比例していないことを証明していく過程 で,比例はしていないけど,何か特徴があ る変わり方をしているという思いを取り 上げ,その特徴について表で確かめたり, 式に表したりしながら明確にしていく。 2 つの量の変わり方 に興味をもち,表を 使 っ て そ の 関 係 を 調 べ よ う と し て い る。【関】(観察・発 言・ノート) 反 比 例 の 意 味 を 理 解 し て い る 。【 知 】 (観察・発言・ノー ト) 【問 題】 面積が12 ㎠の長方形があ ります。 長方形の縦と横の長さは比例しているといえるのかな 縦の長さ(㎝)X 1 2 3 4 6 12 横の長さ(㎝)Y 12 6 4 3 2 1 まとめ:ともなって変わる2 つの量 X と Y があって,X が 2 倍,3 倍,…に なると,Y の値は 1/2 倍,1/3 倍,…になるとき,Y は X に反比例するという

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◆第5 次 第 3 時「反比例の関係を式に表そう」(11/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,速さの学習を想起させながら,道のり一定の場合の速さと時間の関係を考えさせて いく。これまでの比例の学習から,時速が増えれば,かかる時間も増えると考える児童もいると考える。 そこで,道のり一定の場合をもとに,時速が増えれば,かかる時間は減るという見方を引き出し,反比 例の関係にありそうだという見通しをもたせていく。その後,2 量の関係を表に表し,反比例を確認す る。これまでの学習を通して,児童は表の見方を広げてきている。縦に見ると積一定の関係を引き出し た後,反比例の式としてY=決まった数÷X とまとめていく。 (2)目 標 ○ 反比例の関係は,Y=決まった数÷X と表せることを理解する。 (3)準備物 ○ 短冊カード (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・時速10 ㎞は遅すぎるよ! ・時速20 ㎞だったら 24 時間? ・時速があがったら時間は短くなるはず だから6 時間だよ ・道のりは120 ㎞だから… ・反比例しているよ 2 反比例の表をつくり,関係を調べる ・比例ではないね ・反比例している理由は… ・反比例でも式ができそうだ! 3 反比例の関係に成り立つ式を知る ・表を縦に見ると,どこも120 がある ・X と Y をかければ 120 が求められる ね 4 学習のまとめをする ○左の問題文を提示し,時速を変え ながらかかる時間との関係を明 関していく。この時,「比例」の 性質をもとに,時間も増えると考 える児童がいる。そこで,道のり 一定の時の速さと時間の関係を 話し合いを通して確認し,比例関 係にはないことを理解させてい く。 ○時速が2 倍になると,時間が半分 になることから,反比例の関係で はないかという見通しをもたせ る。 ○2 倍,3 倍,…,すると,1/2 倍, 1/3 倍,…,になることから反比 例であることを確かめていく。 ○表を縦に見ることでX と Y をか け合わせれば常に 120 という一 定の数が導き出されることを確 認する。 反比例の関係に興味を もち,その関係を式に 表 そ う と し て い る 。 【関】(発言・ノート・ 観察) 反比例の関係を式に表 すことができる。【技】 (発言・ノート・観察) 【問 題】 自動車でA 市から B 市へ向かい ます。時速10 ㎞で進むと 12 時間 かかりました。 時速(㎞)X 10 20 30 40 60 120 かかる時間(時間)Y 12 6 4 3 2 1 Y が X に反比例する時,X の値とそれに対応する Y の値の積は,いつ も決まった数になる。また,次の式も成り立つ。 Y=決まった数÷X

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◆第5 次 第 4 時「反比例の性質を調べよう」(12/15) (1)指導にあたって 本時では,まず, 教科書 P.23 の表を提示し,反比例の関係にあるかどうかを判別させていく。こ こでは,X が 2 倍,3 倍,…,になると,Y が 1/2 倍,1/3 倍,…,となることや反比例の式をとりどこ ろに判断していくだろう。その後,比例の学習時に作成した「比例の性質」をまとめたカードを提示し, 関連付けながら反比例の性質を調べていく学習課題を設定する。発表していく場面では,「比例では… だったけど,反比例は…」という発言を取り上げながら,反比例の性質に印象を残していくようにする。 (2)目 標 ○ 反比例の性質について理解する。 (3)準備物 ○ 短冊カード,教科書P.23 の表 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・反比例の表だと思う ・X が 2 倍になったら,Y が 1/2 倍に なっているから… ・式でも表せるよ 2 学習課題を考える ・途中にも1/2 倍と 2 倍の関係がある よ ・分数倍でみると,分かりやすいね 3 反比例の性質についてまとめる 4 適用問題に取り組む ・反比例のグラフもあるのかな? ○教科書P.23 の表を提示し,まず は反比例しているかどうかを判別 させる。そして,その根拠を明らか にしていく中で,反比例の定義や式 についても確認していく。 ○比例の学習時に見つけた比例の性 質(カード化したもの)を提示し, 反比例にも,同じような特徴がある のか調べてみようという学習課題 を設定する。 ○比例の性質を関連させて表を考察 することで,反比例の性質を明確に とらえさせるようにする。 ○調べた結果,どこを見てもX が 1/2 倍,1/3 倍,…,になると Y が 2 倍, 3 倍,…,となっていることを明ら かにする。 ○児童の発見や言葉をもとに,反比例 の性質としてカードに整理してい く。 ○様々な場面を通して,反比例の性質 を確かにしていく。 反比例する2 つの量の 関係について,比例の 関係をもとに,表など を用いて調べようとし ている。【考】(発言・ ノート・観察) Y が X に反比例する 時,X の値が 1/2 倍, 1/3 倍,…,になると, それに伴ってY の値は 2 倍,3 倍,…,になる ことを理解している。 【知】(発言・ノート・ 観察) 【問 題】 何が見える? 反比例にも,比例のような特徴があるのだろうか Y が X に反比例する時,X の値が 1/2 倍,1/3 倍,…,になると,そ れに伴ってY の値は 2 倍,3 倍, …,

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◆第5 次 第 5 時「反比例のグラフをつくろう」(13/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,「反比例にもグラフがあるのだろうか」という児童の問いをもとに,反比例のグラ フ化を学習課題として設定していく。そして,まずは,表に表されている情報から点をとっていく。こ の時,児童は「一直線?」「0 は通るの?」等の問いを持つであろう。それらをもとに,電卓等を用いて, 細かな点を明らかにし,「点を結べば曲線になりそう」「原点0 は通らない」などの気づきを引き出して いきたい。 (2)目 標 ○ 反比例の関係をグラフに表して考察することができ,反比例のグラフの特徴を理解 する。 (3)準備物 ○ 方眼黒板,グラフ用紙 (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 問題場面を知る ・X と Y があるので,グラフはあるは ずだ ・点をつないだらいいよ 2 反比例のグラフを考える ・点を結んでも一直線にならないよ ・このまま結んでもいいのかな? Y ・ ・ ・ ・ ・ X 3 途中の点を見つけ,グラフに表す ・小数で考えれば細かく点が見つかる ・分数だと難しいな 4 反比例のグラフの特徴を知る ・比例のグラフと比べてみると… ・一直線にならず,曲線になっている ね ・原点0 を通っていないよ ○「反比例にもグラフがあるのだろう か」という児童の問いをもとに,面 積が12 ㎠の長方形の縦と横の長さ の関係を使ってグラフ化すること を学習課題として設定する。 ○表の中から分かる点を方眼紙上に とっていく。 ○この時,児童は比例のグラフと関連 付けながら一直線になっていない ことや原点 0 を通っていないこと に気づくだろう。そうした発見を板 書していくようにする。 ○電卓を使って小数部分の値を求め させ,可能な限り方眼用紙に点をう っていく。 ○点を結ぶことで曲線になっている ことに気づかせ,比例のグラフとの 違いを整理していくようにする。 反比例の関係をグラフ に表したり,グラフか ら読み取ったりするこ とができる。【技】(発 言・ノート・観察) 反比例のグラフの特徴 を理解している。【知】 (発言・ノート・観察) 【問 題】 反比例にもグラフはあるのかな 縦の長さ(㎝)X 1 2 3 4 6 12 横の長さ(㎝)Y 12 6 4 3 2 1

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◆第6 次 第 1・2 時「学習内容の適用と習熟を図る」(14・15/15) (1)指導にあたって 本時では,まず,教科書の「力をつけるもんだい」「しあげのもんだい」のページを使って,比例・ 反比例の性質の振り返りや式化・グラフ化の手順の確認などに取り組ませていく。また,教科書やノー トを振り返りながら重要事項についての理解を深めさせていく。 その後,学習成果の評価の目的でテストに取り組ませていく。 (2)目 標 ○ 学習内容の適用と習熟を図り,学習成果の評価をする。 (3)準備物 ○ 練習プリント (4)展 開 学習活動 指導上の留意点 評価 1 教科書P.17「力をつけるも んだい」をする ① 表に表されている比例関係 の判別 ② 比例のグラフの書き方 2 教科書P.25「しあげのもん だい」をする ・平行四辺形の面積求積公式を使 って比例と反比例をとらえる 3 テストをする ○比例の性質の理解を深めるた めに,教科書やノートを使って 確かめさせていく。 ○縦軸,横軸のとらえ方を確認す る。 ○公式のどこを定数とするかに よって,比例・反比例の関係が 存在することを確かめ合って いく。 基本的な学習内容を身につけて いる。【知】(ノート,診断テスト)

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