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マ レー シアの 日系企業

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(1)

マ レー シアの 日系企業

一‑2006年 2月 の実態調査―一 櫻 谷 勝 美

は じめに

マ レーシアは 80年 代か ら日本企業を中心 とする多国籍企業の電子 ・ 電機の製造拠点 として急速に発展 し,先 進国の資本を導入 した外向的発 展の代表的成功例 とみなされてきた。マ レーシア自身 も自信 をつけて 2020年に先進国入 りの目標 を掲げている。 ところが多国籍企業は,立 地 として世界最適地を探 し,生 産の集積の利益,イ ンフラ整備状況,賃 金 コス トの安 さなど勘案 して世界各地を比較する。アジアでは2000年に 入 り中国と, タイが注 目をあび,賃 金コス トの面で不利なマレーシアヘ の投資は下の図が示すように停滞 しているのも事実である。

日本か らの新規製造業投資

1 0 億 円 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0

19961997

(出所)財 務省

1998199920002001200220032004 委巨澤蓋

『 財 政 金 融 統 計 月報』 632号 ,645号 か ら作 成

(2)

資   料

マ レー シアの 日系企業数

― ^

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/

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\ ヽ

1996 1997  1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005

(出所)JACTIM『 数字で見 るマ レーシア経済』2005年 12月

本稿 では,2006年 2月 のマ レーシア 日系企業の実態調査 を踏 まえ,そ う した状況のなかでの在マ レーシア 日系企業 (および地場企業 1社 )の 対 応 をみた ものである。

調査企業

日系 K社 :自動車の シ ョックアブソーバー生産 (セランゴール州) 日系 I社 :フ レキシブルプリン ト配線盤製造,表 面部品実装 (セランゴー

フ レ州1)

ローカル系 KH社 :金型製造,イ ンジェクシ ョン (セランゴール州) 日系 K社 :カ メラ製造 (セランゴール州)

日系 D社 :自動車の電装品製造 (セランゴール州) 日系 M社 :エ アコン製造 (セランゴール州) 日系 HA社 :エ アコン製造 (セランゴール州)

日系 HEPM社 :CD,DVDド ライブ生産 (セランゴール州) プロ ドゥア社 :自動車組立 (セランゴール州)

日系 Y社 :音響装置組立 (イポー市)

1,460 1,440 1,420 1,400 1,380 1,360 1,340 1,320 1,300 1,280 1,260 1,240

(3)

日系 T 社 : 家 具製造 ( イポー市)

I 調 査 企 業 の 概 要 K社 (ショックアプソーバー)

1983年 創立,資 本金現在 2億 6000万 円,出 資者 は 1.UMW(United Motor)41.17%,2.KYB 33.43%, 3.UMWト ヨタ 21.43%,

4.豊 田通商 (M)4.0%で ある。UMWは ローカルの持株会社で,マ レー シアの 日系 め 自動車関連事業 に投 資 している。 この K社 もその投 資先のすつである。

1社 (プリン ト配線盤)

元 は愛知県でカメラメーカーの協力会社 としてカメラ部品を作 ってい たが,マ レーシア進出の経緯 は,そ のカメラメーカーがマ レーシアに進 出 し,愛 知県での仕事が不足 し,カ メラメーカーか ら打診 を受けて 1994 年 にマ レーシアに進出 した。その ときはリスクを考 えて工程のすべてを 移管 しなか ったが, 日本 にとどまっていて も将来性が ないので 2000年

に全行程 を移管 し,現 在 日本 には製造拠点はない。営業 はこの会社の株 主で もある (所有比率 20%弱 )東 京の計測器 メーカーのネ ッ トワ ークを 活用 している。

売上高 は,1996年 5.69百 万 リンギ,2000年 10.75百万 リンギ,2005 年 40.13百 万 リンギ と順調 に伸 びている。事業 は主 に二つで,一 つはフ

レキシブルプリン ト配線盤 (曲げることが出来る 0,1ミ リの薄い軟質配 電盤)で ある。 この業界 は世界で 7000億 円の市場規模 で 日本が 7割 を 占めている。市場 の 30%が 携帯電話向けである。

ライン多 さで規模が決 まるが,この会社 は 2〜 3ラ イ ンがあるだけで,

この規模の会社 は世界 に 200社 ほどある。マ レーシアには日系 2社 ,地

(4)

資  料

場系 1社 ,シ ンガポール系 (元アメリカ系)の 4社 である。二つ 目の事 業は,表 面部品実装である。

会社 によれば自らの強みは,設 計 と現場が同 じ場所 にあ り小 回 りが効 く。利益 を本社 に送金する必要がな く余分 なコス トがかか らない, との ことであった。

現地調達率が 8〜 9割 と高 く,価 格 を安 くで きる。中国の地場企業が 競争相手で,中 国の 日系企業か らも注文が来る。

KH社 (地場企業,金 型,プ ラスチック成型)

今 回調査 した うちで唯一 の地場 企業 であ った。76年 6月 金型 メー カー として設立。88年 プラステ ックのイ ンジェクシ ョンとモールデ ィ ングの仕事が加 わ り,従 業員は 135名 に拡大 した。98年 証券市場の 2部 に上場 した。

2002年 タイのローカル企業 と合弁 (当社 70%,タ イのローカル 30%) で従業員 25名 の会社 をタイに設立 した。

2003年 スプレー塗装工場 を立ち上げた。

金型だけでな く金型のパーツも作 っている。業務 は金型のほ うがイ ン ジェクシ ョンよ りもやや多い比率である。デザイ ン,サ ンプル調査,み が き,CNCマ シー ンを揃 えたマ レーシア地場企業 は数社 しかな く,そ の うちの一つである。UVス プ レー,ス タンピングもしている。

筆者 は 7年 前 に も訪問 したことがある企業で,当 時 と従業員数はほ と

ん ど同 じだったが,タ イに現地資本 と合弁で子会社 を設立 していた点が

大 きな変化であった。機械 関係の業務 はタイの方が仕事が多いこと, ま

たマ レーシアの地場企業 は, タイと中国 とのかかわ りで業務 を拡大 しよ

うとしている と見 えた。

(5)

KM社 (カメラ)

老舗 の カメラメーカーで,マ レーシアでは 1974年 か ら複写機 の組立 をは じめ,81年 にはカメラの組立 を手掛 け,1995年 にカメラの設計 を開 始 した。 この工場では部品内製,金 型,成 型,塗 装 まで全部やっている。

2003年 この工場 は光学ユニ ッ ト (DVDの レンズな ど)に 重点 を移 し, 2004年 デジタルー眼 レフの製造 開始 をしたが,カ メラの原価 の 70%が 電機部品であるにもかかわ らず,デ ジタル ・カメラを手掛 けるのに時期

を逸 し,付 加価値の高い部品を外注 して,安 い部品を内製す る結果 とな り利益があが らず にいた。2006年 1月 カメ ラ部 門を売却す ることにな り,現 地従業員 は全員新会社 に移籍することになった。

D社 (自動車電装品)    1

1983年 マ レーシアで生産開始。現在の生産品は自動車部品生産 (カー エアコン30%,エ ンジンコン トロールコンピュー タ 25%,ラ ジエー ター 6%,ワ イパー関係 6%),産 業機器用各種 コン トローラー 14%,エ アコ ンア ンプ 7%。 1985年 国民車 (プロ トン社)に 納入 開始。1987年 ラジ エー ター輸出,1994年 国民車 (プロ ドゥア社)に 納入開始 した。

同社 のアジア (中国を除 く)拠 点は,マ レーシア,イ ン ドネシア, タ D 社 の 売 上 高 と従 業 員 数

( 1 0 0 万リンギ, 人 ) 売上 高 従業員数 2001 733 1,300

1,216

2003 1,225

2004 1,123 1,310 2005 1,323 1,338

(出所)D社 資料

(6)

資 料

イ 5社 ,ベ トナム,台 湾,オ ース トラ リア,イ ン ド5社 ,そ れ に シ ンガ ポー ル に統括拠点が ある。現在 世界 での売上 (連結 ベ ース)は 3兆 円あ り,そ のうち 1兆 円が海外である。海外拠点は 55カ 国 120〜 130拠点 におよんでいる。

D社 のマレーシアの売上高は,表 の通 りで,順 調に伸びている。D社 では 「 新 自動車政策が 2005年 10月発表され,2010年 自動車関税はゼロ になるというがまだはっきりしない。自動車部品産業の育成を打ち出し た。ただし,国 民車メーカーの支援が意図されているように思われる。」

との見通 しを持っていた。

M社 (エア コン)

1972年創立,1986年 日本向けセパ レー トエアコン生産開始,1991年 R&D,金 型開発部門設立,95年 が売上の ピーク (210万台)で あった。

98年 に 95年 比 60%(130万 台),99年 中国向け輸出停止 (中国が輸入規 制,広 州で生産開始)。

2000年 韓国 (LG)お よび中国 との大競争時代 に入 る。

2001〜 2002年構造改善,社 員の早期退職実施 (半数退職)。

2003年 長いライ ンを短 くす る。

在庫削減のために 2003年 か ら2回 トヨタ自動車関係者の指導 をいれ て,生 産のロスの削減 を行 った。 自動化 を し過 ぎると, トラブルがある と日本か ら人 を呼ぶ ことが多 くなるので,コ ス トにとってかえってマイ ナスになる。

2005年 の売上は 95年 比 (ピーク時)の 85%(180万 台)で ある。社員 1486名 (うち 日本人 12名 ),社 員の うち R&D要 員 100名 ,そ の他社外 工 1195名 である。

当工場 は,全 世界 120カ 国への輸出拠̀点,全 海外市場向けの約 80%を

生産 し,営 業は,マ レーシア国内 とアジア以外 は 日本の営業が担 当 して

(7)

マ レー シアにお ける主要電機 製品の生産量

1996 1997 1998 1999 2002 2004

半導体

(100万個) 4,757 5,237 8,951 9,959 16.373 13,524 15,036 15.958 18.206 テレビ

( 千台) 7,773 8,803 7,610 10,550 10,409 9,915 9,894

エ ア コ ン

( 千台 )

2,973 1,293 2,125 2,180 2,018

(出所)」ACTIM『 数字で見るマレーシア経済』2005年11月

い る。

M 社 の 2 0 0 4 年 のエ ア コ ン生 産 は,   日本 ( 草津) 6 4 万 台, マ レ ー シア 1 2 0 万 台,中 国 227万 台,イ ン ド0.5万 台 (イン ド国内向 け),イ ン ドネ シア 1 3 万 台,フ イリピン 15万 台,台 湾 13万 台,合 計 452万 台,そ の他 E M S 生 産 もあ る。

中国の台頭 で, マ レー シアの家 電 は過去 の ピー クを回復 していない こ とは,エ アコンだけではない。

マ レーシアに M電 器 グループ企業 は 26社 (2005年4月 )あ り,内 訳 は, 製造会社 14,販 売会社 3,R&D会 社 4,金 融会社 1,保 険会社 1,マ ネ ジメ ン トサービス会社 &持 株会社 1,物 流 ・資材調達会社 11,環 境エ ン ジニアリング会社 1で ある。

時系列で見 ると,1960年 代設立 1社 ,70年 代年代設立 4社 ,80年 代年代 設立 5社 ,90年 代設立 10社 ,2000年 代設立 6社

M電 器 グループの海外生産 とアジア ・マ レーシアのウェイ ト (地域別海外生産高 2004年 度連結ベ ース)

アジア 37%,欧 米 35%,中 国 28%

(8)

資  料

ア ジ ア ( 中国 を除 く) 内 の シ ェ ア

マ レーシア 31%,シ ンガポール 23%, フ ィリピン 14%,イ ン ドネシア 12%,台 湾 9%, タ イ 8%,そ の他 3%

マ レーシア M電 器グループの事業規模 (販売高 2003年 度)は ,3164 億 円 (うち輸出 2560億 円,マ レーシア全体の輸出の 2.1%)で 2004年 3 月 までの累積投資額 2236億 円,従 業員数 30197人 である。

M電 器 グループのマ レーシア進出は 60年 代か らで,そ の規模 は日系 企業のなかでは抜 きんでて大 きく,マ レーシア政府の期待 もまたそれに 比例 して大 きい。同社 も政府 の産業政策の動向に注意 をおこたっていな い。今 回の調査 で も M社 か ら次の ようなマ レーシア政府の産業育成政 策の概要の説明を得た。

マ レーシア政府の 日系企業への期待 持続的発展 に向けた 自助努力支援

3つ の柱

I 産 業の高付加価値化

・投資継続

・ニユービジネスモデルの導入 と生産戦略の再構築

・技術移転の促進

・サポーテイングインダス トリーの開拓 ・育成

。ローカライゼー シ ョンの促進 (経営の現地化,部 材の現地調達化, IPO調 達)

。物流資材調達会社の設立

・輸出の拡大

Ⅱ 人 材開発への支援

Ⅲ 環 境保護 ・省エネなどへの支援

(9)

これを受けて,M電 器グループは特に次のような点に留意するとのこと であった。

1 グ ローバル競争 に勝 ち抜 くために,労 働集約的組立工程 を ASEAN なかの タイ,イ ン ドネシア,ベ トナムなどに委託 し, コス トの低減 を 図る。中国お よび AFTAの 動 向を見据 えて部材 の コス トダウンを図 る。 (物によっては中国か ら輸入す る)

2 サ プライヤーの育成

3 技 術者 ・技能者育成のために人材 開発セ ンター設立や 日本事業所へ の派遣

4 ロ ーカル幹部の育成 と登用

ただ中国か ら安 い部材 の入手可能性 が増 えてい る状況 の もとで,マ レーシア政府の要請に応 えた地場産業育成の課題 と世界 中か ら安価 な部 材 を調達 してコス トを低減 しなければな らない経営上の必要性 とをどう 折 り合 いをつけるのか,バ ランスに苦心 を要す る課題であろう。

HA社 (エア コン)

1989年創設,1990年 エアコン生産開始。現在生産能力 は,家 庭用 ル ー ムエ アコン40万 台 /年 ,ロ ー タリーコンプ レッサー 22万 台 /年 。法人 税 は 40%だ が,投 資控 除 (1997年度で終 わった)や 再投資控除の制度で 今 まで免税 の利益 を享受 して きた。96年 までは順調で,日 本向け と中国 向けを生産 していた。

しかし,97年 の通貨危機後生産は落ち込み,中 国市場 と中国での生産

を重視することになった。98年 中国でコンプレッサー生産をはじめ,中

国の地場企業にコンプレッサーを提供 している。現在中国にはこの会社

(10)

資 料

のエアコン関係会社 は 2社 あ り,マ レーシアか ら中国へ の輸出はもはや で きない。2001年 欧州が冷夏 にみ まわれ,販 売減 となった。

当工場の機種 は 391,顧 客数 (販売会社数)49で ある。

生産開発人員は 50人 で,設 計 32人 ,品 質保証 10人 ,製 造 6人 ,技 術 2 人である。開発テス トは,冷 房能カテス ト,温 度テス ト (コイル温度, 半導体温度,露 がたれないか,外 気温度が高い ときのコイルの温度)を 行 っている。

基礎技術 は日本で開発。物 によっては全部 こち らで開発す ることもあ るし,日 本か ら長期 出張者が来 ることもある。

H E P M 社

資本金 3000万 リンギ (9億 円)日 立製作所 と日立 コンシューマーの子 会社 として 1989年に設立 され,当 初 は VTR,カ ラーテ レビ, ビデオー 体型 テ レビ,プ ロジェクシ ョンテ レビを生産 していたが,2002年 に終了 した。他方,98年 に ODS(Optical Data Storage)製品である CDド ラ イブ,DVDド ライブの生産 を手掛 け,現 在では ODS生 産のみ となって いる。ノー ト型 とデス ク トップ型両方 を生産 している。ODS製 品の生 産累計 は,2003年 1000万台,2004年 2000万台,2005年 末 3000万台, 本年末で 4000万 台の見通 しである。月産 100万台のペースである。売 上は8年 前の3倍 となった。年間売上 350億円であるが, このように急 激に売上が増えたのは,2001年 1月 に日立とLDの 合弁企業=日 立デー タス トレージ (日立 51%,LG49%)が 設立 され,日 立 とLGは パ ソコン のメーカー別に生産 を分け合 い,当 社 はそこか ら製造委託 を受けている か らである。 日立データス トレージは,オ プティカル ドライブの開発設 計,営 業を担当 している。

顧客 はパ ソコンメーカーで, 日立 とLG分 を合 わせ ると世界市場の 3

割 を しめ る。 この工場 の生産能力 は 150万 台 /月 で,DVDプ レーヤー

(11)

向けを去年 まで作 っていたが,今年か らLGに 任せた。LGを パ ー トナー に選んだのは,LGが 韓国,中 国,台 湾で大 きなシェアをもってお り,大 量生産品の コス ト削減のノウハ ウを持 っているか らである。同 じ国で も 企業文化が違い,LGと は過去のつ きあい,人 的なつなが りがあるので, LGを 提携先 に選んだ。

プロ ドゥア

マ レーシア政府か ら2番 目の国民車メーカーの認可 を得て,94年 7月 生産開始 した。従業員数 は 9275人 (うち,日 本人 39名 ダイハ ツと三井 物産か ら出向)で 生産能力 は年 20万 台である。 プロ ドウアの持株会社 は,70%を マ レーシア側が保有す るが,生 産統括会社 のプロ ドウア ・オー トコーポ レーシ ヨンはダイハ ツが 41%,三 井物産が 10%を 保有 し,日 本 側がマジ ョリテイーを握 り,社 長 はダイハ ツが派遣 し実質的にダイハ ツ が経営 にあたってい る。 これは国営企業 として発足 した最初 の国民車 メーカーのプロ トンとの違いである。

2005年 の販売台数は国内 139.7千台,輸 出 2.4千 台であった。マ レ ー シア国内販売拠点 176,サ ービス網 144を もっている。

軽 自動車 2ラ イ ンで 3車 種,小 型車 2ラ イ ンで 3車 種,溶 接 の 自動化 率は, 日本では 80〜 90%の ところ,こ の工場 は 35%程 度である。

日本車の コピーなので 日本 メーカーが金型のチュ ーニ ングをす ぐにで きる。 日本の金型 メーカーに発注すると早い。その ようなメリッ トのな い金型 は,韓 国メーカーに発注 している。32名 が二直でメ ンテナ ンスを やっている。

マ レーシアの 自動車育成政策は,同 じASEANに あ りなが ら,タ イと

は対照的な 自動車産業育成政策 を して きた。 タイは外 国 自動車企業 に

は,部 品の現地調達 目標 を課 した程度で,資 本の所有比率 については規

(12)

資   料

ASEAN 5カ 国乗用 車 。商用車 国内販売台数 (単位千台)

タ イ マ レー シ ア イ ン ドネ シア フ イリピン シ ンガ ポ ー ル 1996 589

1997 405 387 145

1998 144 80

И■

1999 289 54

2001

2002 409 435

2003 533 405 354

626 487

И

2005 125

(出所)中 村 弘行 「 ASEAN自 動車産業 の現在 と将来」 日本 自動車工業会資料

制 を しなかった。それに対 し,マ レーシアは 1983年 に国民車構想 に基 づ く国営の 自動車企業プロ トン社 を立ち上げた。プロ トン社 は三菱 自動 車の技術 と少数資本 (三菱 自動車 8%,三 菱商事 8%)参 加であった。

政府 はプロ トン社 にたい してだけ,部 品輸入の際の関税減税お よび購入 者 には自動車 ロー ンなどの優遇,他 メーカーの完成車輸入 に対 しては最 高 300%に お よぶ高率の関税 を課 して,手 厚い保護 を したので,マ レー シアの 自動車産業 は順調 に伸 びた し (表),プ ロ トン社が果た した自動車 産業の裾野育成効果 もあったことは事実である。

プロ トン車 はマ レー シア国内で長 らく70%以 上の シェアを占め,マ

レーシアは ASEANで 唯一の国産車 を持つ国 と言われ,マ レーシアエ業

化の シンボル的役割 を呆た して きた。 しか し,プ ロ トン社 の成功 は政策

的に保護 された ものだった。国内市場 はマ レーシアの人 口が 2000万人

程度であ ることか ら販売量 は大 き く拡大で きず,年 産 20万 台前後 の生

産では,大 量生産効果は発揮で きなかった。

(13)

2004年 自動車販 売台数

台 数 シ ェ ア 乗用車

プ ロ トン 166,833 43.8 プロ ドゥア 114,329 30.0 イノ コム 11,540

起 亜 6,645

国民車小 計 299,347 78.7 非国民車小計 81,221 21.3

乗用車計 380,568 100.0

商用車 (四輪駆動車含 む)

プ ロ トン 1,783

プ ロ ドゥア 7,475

ハ イ

コ ム

4,605 4.3

ナ ザ 10,377

イノコム 4,143

国民車小 計 28,383 26.5 非 国民車小計 78,654 73.5

商用車計 107,037 100.0

総 計

国民車合計 327,730 67.2 非 国民車合 計 159,875 32.8

総 計 487,605 100.0

(注1)シ ェアは,乗 用車,商 用車,総 計 それぞれの シェア

(注2)イ ノ コム社 は現代 自動車 と提携。

2 0 0 4 年1 月 ( A t o s ) , 2 0 0 4 年 9 月 ( M a t r i x ) か ら国民車 ステー タス を受 けた。

(出所 )マ レー シア 自動車連盟 (MAA)

(14)

資  料

マ レーシアを含 む ASEAN諸 国が合意 した AFTA(ASEAN自 由貿 易地域)が 2003年 まで に関税 を 0‑5%に す るこ とを原則 としていたの で,マ レーシア政府 は自動車 についてはその履行 を 2004年 まで延期す ることを ASEAN諸 国 と交渉 して承認 させ ていた。2004年 になって関 税 は下げたが,そ れ と同額の物品税 をかけ,国 民車購入者 には物品税 を 還付す るな ど高関税 の実質的温存 をした。

政府の意図 としては,国 営 自動車企業 (のちに政府が影響力 を保持 し た形の民営企業 に転換)に ,部 品産業 を育てさせて工業の裾野 を広 げる ことであったが, コアとなるべ きプロ トン社が国際競争力 に晒 された と きプロ トン社 自身の経営 は困難 とな るの は明 らか で あ った。 しか も 2004年 三菱 自動車の経営危機 とか らんで同社 はプロ トン社 の株式 を売 却 し,資 本関係 を解消 した。マ レーシア政府 としては,市 場の開放 を漸 進的にすすめ,民 族主義的側面 を手直 しして,外 資であって も現地調達 比率が高い企業 に国民車待遇 を与 えて, 自動車部品産業育成政策 を維持 する方針である。つ ま り,外 資が国民車 メーカーになる道 を広げること で対応 しているように見 える。

Y社 :音 響装置組立

セル方式 に よって生産 は 1週 間短 く,納 品は 2週 間か ら lヶ 月短 く なった。

ベル ト生産の時は 3〜 5工 程 /1人 ,セ ル生産 10〜 20工 程 /1人

T社 :家 具製造

マ レー シアヘ進 出 したのは,ラ バ ーウ ッ ドの利用技術 で安 いサ イクル

ウ ッ ドの入手 を可能にすることだった。 7割 が大建工業やパナホームの

住宅階段用,テ ーブル ・椅子 などの家具が 3割 であるが,中 国,ベ トナ

ム, タイなどと激 しく競争 している。

(15)

Ⅱ 従 業 員 の状 況

K社 (ショックアプソーバー生産)

2006年 1月 末で 731名在籍 し,そのうち間接員 193名,直接員 493名, 女性 28%,平 均年齢 25歳。現場労働は二交代で 7:30‑17:15,21:00‑06:

30と なっている。昼食 45分 ,金 曜 日は2時 間昼休み時にお祈 りの時間 をとっている。従業員はマレー系 65%,中 国系 20%,イ ンド系 5〜 7%

である。

1社 :プ リン ト配線盤製造

450人, うち外国人労働者 180人,規 定により外国人は半数以下でな ければならない。外国人労働者の内訳は,イ ンドネシア人 90人,ベ トナ ム人 90人, 日本人が 6人 , 日本人のうち技術者は3人 である。

マレーシア人は週単位でやめて行 く。この地域は KLか ら離れている の で, 賃 金 は少 し安 い。中心 地 の工 業 団地 た とえ ば, K L に 近 い

Petaling」 ayaなら月650〜700リンギ,Shah Alamな ら月600リンギ

であるが,こ の Banting地 区では基本給 450リ ンギ,残 業 を加 えて も 600リ ンギである。最低工賃 は長 く上がっていない。

スケジュール管理は,従 業員 にスケジュールを守 る意識が弱いのでな かなか改善で きない。

労働基準法の関係で 日本的な労務管理はで きない。た とえば始業前 に 掃 除をや らせ られない。労務局 に訴え られて労務局の監査がはいること

になるか らだ。 日本 と比べて作業者が法律で守 られている。

労働時間は 8:00〜 17:00,途 中三回の休憩お よび昼食時間が合計 1

時間あるので,実 質 8時 間労働 である。

(16)

― ―

資 料

KH社 :地 場金型企業

110名 で,外 国人 は,日 本 人技術 ア ドバ イザ ーが 1人 ,ベ トナム人が数 人 い るだ けで外 国人 はす くない。 あ とはマ レー シア人であ る。 オーナー が 中国系 なので,中 国系 マ レー シア人が多 い。

外 国人労働 者 は住居費 やエ ー ジェ ン ト費がかか る。

ロー カルの従業員 は,賃 金 のほか に 12%の 年金基金の雇用者負担があ る。

賃金 は 1対 1の 交 渉 で決 め る。 シフ トはな く残業 のみ であ る。

KM社 :カ メラメーカー

正規従業員は 994人 。 うちマ レー系 776人 ,イ ン ド系 82人 ,中 国系 32人 ,サ バ州出身者 90人 ,サ ラワク州出身者 5人 。男女比 は男 263人 , 女 731人 である。

正規従業員のほか に短期契約 の労働者 238人 がある。その内訳 はマ レーシア人 50人 ,イ ン ドネシア 175人 ,ベ トナム 13人 である。外国人 労働者 は 2年 契約である。マ レーシア人は 2週 間の予告で解雇で きる。

一 日8.5時 間労働,年 間 245日 。退職年齢は 男 55歳 ,女 51歳 。

D社 (自動車電装品生産)

従業員は 1338人,残 業込みで 1000リ ンギ (3万 円),係 長 クラスな ら 5000リ ンギ (15万円)程 度。

従業員の負担 は社員食堂のランチ 3〜 4リ ンギ/日 程度,高 速道路 は バ イクの場合無料。

産前 lヶ 月,産 後 2ヶ 月休暇があ り,60日 間は 100%給 与保証 される。

離職率 は月 1%。

中間管理職の人種 的配慮 は必要である。人事 はマ レー系,経 理 と情報

は中国系,購 買 は 日本人,そ の下 に中国人,そ の下 にマ レー人 とい うよ

(17)

マ レー シア,タ イ,中 国の賃金比較 (月額,米 ドル) ワー カ ー i l , = 7 中間管理職

2001

KL

1510

2003 KL 202 684 1892

2005

KL

205 790 1643

2001 バ ンコク 302 622

バ ンコク 790

2005 バ ンコク 146

2001 深期│ 43‑106 118‑254 341‑719 深期│ 86‑335 179〜 494 408へ ´1193 2005 深 釧 100‑249 186‑620 496‑991 2001 上 海 190⌒ ´279 285‑463 434‑907 2003 上 海 109^´ 218 269‑601 567‑1574

上 海 172⌒ ´301 334´‑593 772へ ´1521 (出所 )ジ ェ トロセ ンサー 2002,2004,2006年 各 4月 号か ら作成

うに している,上 がイン ド人,下 がマ レー人 とい う構成 にはならないよ っに している。

日本人の出向期 間は 4〜 5年 である。

外人労働者 : ネパ ール人,イ ン ドネシア人 を使 っている。

中国 との関係では,中国一極集中は危険であると思 っている。事件や, 国の政策が大 きく変わった場合 の リスク管理が必要である。

中国人は手先が器用 であるしハ ングリー精神がある。ただ中国の賃金 上昇 は激 しく,い ずれ東南 アジアの水準 と並ぶだろう。

ベ トナムはょぃが,今 の ところベ トナムは部品の輸出のみである。

M 社 : エ アコン

従業員の平均年齢 2 0 〜 2 3歳 , 60 % が 女性 である。

(18)

資  料

離 職率 は 3 〜 5 % で あ るが, 昔 は当社 よ り高 い給料 の会社 が マ レ ー シ ア に出て きて離 職率 は もっ と高 か った。今 で も R & D の 若 い社 員 は入社 して 1 年 以 内 に 2 0 〜 3 0 % が や め る。

日本人の適正 な比率 とい うのがあ り,全 体 の 1%と している。従業員 3000人 の時は 30人 ,2000人 の ときは 20人 とい うことである。

外人労働者 は,ネ パール人 を 3年 契約で 185人使 っている。

HA社 (エア コン)

従業員の人種別構成 は,マ レー系 87%,イ ン ド系 6%,中 国系 4%, その他 4%で ある。

平均勤続年数 10年 。2002年 4月 希望退職 を募 った そ れ以降従業員 は 400人 程度で安定 している。

2005年 4月 外 国人労働者 を雇用 しは じめた。契約期 間は通常 3年 ,2 年間延長 も可能,最 長 5年 。ネパール人男子 を雇用 している。外 国人労 働者 は派遣会社 を通 じて雇用。賃金 は,5〜 6年 前 は年率 7〜 8%上 昇, この 2〜 3年 間 3〜 4%に なった。15年 前 300リ ンギ,当 時の円 レー ト では 1万 5000円 ,今 は 500リ ンギ,今 の円 レー トで同 じ 1万 5000円 で ある。02年 7月 に労組結成,エ アコンは産業別組合が可能でマ レーシア 電機労連であるが,電 子産業は産業別組合が禁止 されているので,隣 の DVDド ライブ生産会社 は企業内組合 しか認め られていない。

中間管理職の部長の うち 5人 はローカルである。

HEPM(DVDド ライブ)

従業員のうち直接員 1500名,間 接員 250名 (うち日本人 14名)で あ る。従業員のうち短期的契約社員 (マレーシア人)は 150名,イ ンドネ シア人 500名強である。

出勤率は 95%,月 20日 なので, 1日 体むと95%と なる。

(19)

人種構成 は,マ レー系 50%弱 ,イ ン ド系 11%,中 国系 4%,日 本人 ・ その他外 国人労働者 37%で ある。マ レー シアでは,50%以 上マ レ ーシア 人を雇用 しなければならない。

IT関 係 ◆PC関 係 はイ ン ド人が多い。政府 は IT関 係 に力 をいれてお り2000年か ら情報系 の私立大学が多 く設立 されている。

プロ ドゥア社 (自動車組立)

初任給 は 500リ ンギ,労 働協約で 2ヶ 月ボ ーナスが必要。業績が悪 く て も2ケ 月分 は出す。

労働協約 は 3年 単位 であ る。それ とは別 に 1〜 2ヶ 月分 の成果給 を出 す。ス タッフの給与 は高いが,オ ペ レ ー ターの初任給は相対的に安い。

離職率は溶接 3%/月 ,組 立 2%/月 。早い場合 は 3日 で辞める人 も いる。 しか しこの工場 は 94年 創業以来働いている人 も 100人程いる。

丁社 (家具)

賃金 は最初の 3ケ 月は 18リ ンギ /日 ,4ヶ 月以降 20リ ンギ (600円) /日

月収 は 500リ ンギのほか残業代。残業は基本給の時間単位の 1.5倍, 休 日出勤 は 2.0倍 ,祭 日出勤 は 3.0倍 と決 まっている。 タイ国境では賃 金が安い と思ったが人材がいな くて失敗だった。

一番長い人で 18年 間勤務。 日本に研修に行けるのが魅力である。

スーパーバ イザーがイン ド人で,彼 が面接 をす るのでイン ド系が多 く

60%を しめる。ついでマ レー系 15%。 外人労働者 は,ミ ャンマー,ス リ

ランカ,ネ パール人等である。外人労働者 は 1回 3年 ,最 高限度 10年 の

規定がある。

(20)

資 料

Ⅲ 技 能研 修

K社 (ショック ・ァブソーバー)

日本人出張者から技術指導をうける。困ったときも臨時の技術指導を うける。 日本で標準化 された技術 を使っているので, トラブル時は日本 の指導を受けることとなる。

設備は日本から輸入,部 品の現地調達率は金額ベースで 65%

5S(整 理,整 頓,清 潔,清 掃,躾 )に 加えて 6Sを標語 としている。追 加は SHITsuKOSAで ある。

日本からの出張者が指導する部分が多い。ローカルの従業員が問題を 見つけて改善できる部分 もある。

日本への派遣は,昨 年 20人程度,1回 6ヶ 月単位で派遣,以 前は製造 現場だけだったが,設 計の部門がはじめて行った。延べ 50人 ぐらい日 本に行っている,全 体の 10%弱 が日本に行った経験がある。

ただ日本に派遣した人のうち4人がスピンアウトした。

1社 (プリン ト配線盤)

新人 を lヶ 月教育すれば使 えるようになる。 3ケ 月の試用期間ののち 本採用。その後解雇 は容易ではない。解雇で きるのは就業規則違反の警 告 を 3回 して,か つ本人が違反 をその都度認めた場合のみ可能である。

マ レーシアでは月収 1500リ ンギ以下の労働者 に対する保護が手厚いと 思う。作業によって目の疲れを訴えるので, 1日1リンギの割増を払っ

てい る。

人 的管理

以前 欧米系 や地場系 で働 いていた従業員 は使 いに くい。特 に欧米系 は

仕事 ?効 率 を上 げ るために無駄 な仕事 を極力省 くとい う考 えだが, 日本

人 か ら見 る と,必 要 な仕事 を省 きす ぎる。 それ に慣 れてい る と従業員 は

(21)

苦労 す る。

ロー カル系 で も一応 5 S の 標 語 は壁 に貼 ってあ るが, トラブルが起 こ る前 に管理 をす るとい う考 えがない。

D社 (自動車の電装品)

残業時間を使 って技能訓練 をやっている。

ASEAN地 域合同でネジ締 め,ハ ンダ付 けなどの技能競技会 をしてい る。当社 は今年 タイに ASEAN地 域の技能学校 を作 った。

改善提案 は報償 として 4リ ンギ,採用 されると 100リ ンギ受 け取れる。

QCサ ークルはまず トップダウ ンでは じめた ところで,中 身の レベル はまだ低 い。掘 り下げ力 はまだ弱いが,マ イ ン ドは育っている。

プロ ドウア社 (自動車組立)

多能工の訓練 はあ ま りしない。離職率が高いこと,人 員 に余裕がある ためである。テームリーダーは 3〜 4の 仕事がで きる。

Y 社 ( 音響装置組立)

教育期間 7日 間で最初 60秒 かかった工程が 20〜 40秒 になる。

1 7年 前 か ら 1年 間 日本 で研 修 す る制度 が で きた。 1年 サ イクル と 3 ヶ 月サイクル,常 時 13人 が 日本 に行 っている。

Ⅳ  不 良品率 1社 (プリン ト配線盤)

客先の注文か ら試作 に 1週 間,量 産設計 に lヶ 月半かかる。設計 は 3

か ら4ヶ 月の頻度で変わる。設備投資の効果がはっき りせず機械化がす

す まない。

(22)

資  料

不良品率は,   5 % で ある。高いようだがという質問にたいして, I 社 は

不良品率の下げ方 は

(1)管 理 の幅 を広 げ る。基盤 を両手 で持つか,片 手で持つか作業 マ ニュアルを変 える。

(2)手 間をかけて不 良 を直す ことは, これは既 にやっている。

(3)設 備 を直す ことは, これは製品の種類が頻繁 に変わるのでで きな

(1)と (2)の や り方で対処す るほかない とのことであった。

KH社 (地場金型企業)

初期不良率が lヶ 月程度で下がると利益がでるが, 3ヶ 月以上かかる と利益がでない し,納 期 に も問題が 出て くる。マ レー シアで は Dying Ovenの 途中の検査 をせ ぎるをえない。 日本 は最終検査 だけで済む。品 質,納 期,価 格 の うち,品 質が最 も大事で,次 いで納期 と価格 は同 じ比 重で考 えている。

M社 (エア コン)

不 良品率 を下げることは大量生産工場であるので非常 に重要である。

去年の不良品率 は 0.624%,今 年の 目標 は 0。 46 0%(25%改 善)で ある。

H A 社 ( エアコン) 不 良品率 は 0.4%

プロ ドゥア社 (自動車)

不良品率 は 1 件 /1 台 が 目標 である。習熟が遅いので生産 ライ ンの工

程変更は出来るだけしないようにしている。効率を追求しすぎると問題

(23)

が生 じる。少 な くとも3ヶ 月は工程 を変 えないようにしている。

Y社 (音響装置組立) 最終不良品率 は 8.74%

V 販 売 市 場 ・顧 客 K社 (ショックアプソーバー)

販売市場 は市販 18.1%,プ ロ トン 15.1%,プ ロ ドゥア 12.9%,モ デナ ス 11.3%,ヤ マハ 10。 4%, ト ヨタ 5.2%,輸 出 16.7%(ア メ リカ,ヨ ー ロッパ)で ある。輸出の営業は日本でやってお り,足 りない ところはマ レーシアがサポー トしている。

マ レーシア市場の特徴 は,乗 用車中心であるため,大 きなシ ョックア ブソーバが売れる。 タイはビックア ップ型中心,イ ン ドネシアはほ とん ど二輪市場 であ るが,そ の二輪市場 が非常 に大 き く,年 間新規需要 は 200万 台ある。

1社 (プリン ト配線盤)

営業は 日本 の計測器メーカーのネ ッ トワークを活用 させて もらってい る。マ レーシア国内の 日系企業特 に精密機械企業が中心である。中国の 日系企業か ら注文が来る。

イ ン ド市場 :マ レーシアのローカルがイン ドに行 って販売チ ャンネルが あるか どうか調査 している段 階である。

KH社 (地場金型製造)

顧客 は電子,電 機,通 信,半 導体, 自動車,設 備機械分野のマ レーシ

アの 日系企業が多い。

(24)

資  料

KM社 (カメラ)

フ ィルム ・カメ ラは, 日 ・米 ・欧が 1:1:1で あ る。 デ ジ タル ・カメ ラは,40%が 欧州 であ る。 アメ リカは価格 にこだわ るので大量 に販売 し ない とい け ないの で無 理 で あ る。

D社 (自動車電装品)

マ レーシアの 自動車市場 は,輸 入車には関税 と物品税 を合 わせ ると日 本車 は 日本国内の 3倍 程度になる。 タイか ら中上級車 を輸入 し,中 国, 韓国車が現地生産をするようになった。従来の市場 は, 日本車は高品 質 ・高価格,国 民車は低品質 。低価格だった。中国車は低品質 。低価格 である力1韓 国車は低価格,中 品質であるので最近シェアを伸ばしてい る。

自動車 の 2 0 0 5 年 の生産台数 シェアは, 国 民 車 ( プロ トン社 )18。9万 台, 国 民車 ( プロ ドゥア社 )18。2万 台, トヨタ 5.5万 台,韓 国車 4.8万 台, 中 国車 を含 むその他 7 . 2 万 台, 計 5 4 . 6 万 台であ る。

タイ とマ レー シアの関係 につ いて言 えば,D社 と しては,ASEANの なか で タイだ け発展 させ る よ りも,ASEAN地 域全体 のバ ラ ンス を考 え てい る。

Ⅵ  サ プライヤー K社 (ショックアブソーバー)

アル ミダイキャス トは,現 地企業 (HICOM所 属)の 現地企業 に外注 している。

1社 (プリン ト配線盤)

マ レーシア国内の 日系企業が最 も多い。

(25)

D社

マ レー シアの 日系 企 業 73社 , 日系 と技術提携 してい るロー カル企 業 4社 ,ロ ー カル企業 62社 ,合 計 139社 であ る。 ただ し,多 す ぎて品質管 理 が 困難 であるので数 を減 らしたい と考 えてい る。

ジ ャス トイ ンタイム

日本 で は 1日 10便 , こ こで は 1週 間 1便 なので在庫 は必要 であ る。

M社 (エア コン)

サ プ ライヤー にたいす る品質管理 は, (1)ラ ベ ル を表示す る

(2)品 質保 証 と監査 を関連 させ ,問 題が あ る とき設備 ,金 型 ,生 産技 術 を調査する

(3)上 のことで解決ができないときは社長が行 く

日系 とローカルに関わりなくAレ ベル,Bレ ベル,Cレ ベルの評価を する。

在庫は半 日分 しかもたないようにしている。

中国か ら部品を輸入 している。物によってはタイであった りする。中 国かアセアンか日本から部材を輸入 している。

HEPM(DVDド ライブ)

保険のために二社購買を原則 としている。

プロ ドゥア (自動車組立)

サプライヤー 177社 (マレーシア国内 145,日外 32),サプライヤーの

指導を去年から購買部門がするようになった。問題が起 きたときはモニ

ター している。小 さい物 はサプライヤーがた くさんで き,   1 社 あた りの

量が小 さ過 ぎる。 レベルが同 じな ら口‐カルに発注す る。

(26)

資 料

同期 化 は 8 5 % 達 成 , 1 5 % は 待 ちの状 態 。仕掛 品 は増 え る傾 向 にあ る。

外 注 部 品 コス トは製 品の 6 〜 7 割 。 マ レ ー シアの樹脂 とプラスチ ックは 日本 や タイや イ ン ドネ シア よ り安 いが, 機 械 加 工 や プ レス機 能 は タイ よ り劣 って い る。

ロー カル企業 が 56社 で,品 質 は満足 で きるが準備 にか か る期 間が長 い。 マ レー シアは生産 コス トが高 い と言 われてい るが,そ れ は数量 の点

でハンディがあるからだ。エンジンエ場として世界レベルで通用すると 考えている。さらに車両組立でアジアで通用することが目標である。

コイルの6割 を韓国のポスコから輸入,残 り4割 は日本メーカーであ る。

Y社 (音響装置組立)

部品の数量 レベルでは 8割 が ローカルか らである。ただ,金 額 レベル では 日系企業か ら6割 , 4割 は地場企業か らであるが,半 々 としたい。

その他 は,中 国,シ ンガポールか ら購入 している。外面部品はほとん ど マ レーシアのローカル企業 に発注。

内部の電子部品はマ レーシアの 日系企業 に発注, 日系偏重はローカル に対す る偏見であ り,現 場の管理次第で 日系 もローカル もかわ らない。

ただ,困 った とき日系 は助 けて くれるし,あ うんの呼吸がはかれるが, ローカルは契約通 りである。

お わ りに

調査の結果マレーシア日系企業のうち大手企業は,か つては外国人労

働者の雇用に消極的であったが,2000年 以降,労 賃対策の重要性が増加

し外国人労働者を雇用 しない企業は少ない。またマレーシア人にたいし

ても短期契約 もみられるようになった。

(27)

日系企業 は技 能訓練 に熱心 に取 り組 んでい る点 は, 以 前 と同 じで, に もかかわらず従業員の離職率が高い点 も以前 と同じ傾向である。

地場系有力企業は海外投資をする傾向が増えてお り,マ レ ーシアにこ だわらない点では先進国の多国籍企業 と同じであることも分かった。

マレーシアの場合, 自動車における国民車構想の帰趨がたえず議論さ れるが,国 民車構想の強力な推進者だったマハテイール氏が首相を引退 した後,マ レーシアの国民車プロジェク トが,こ れまでのプロ トン社育 成中心から,複 数の国民車プロジェク トの並列に変化 しつつあるように 思えた。第 2国 民車であるプロ ドウア社は現在のところ政府の関税支援 を活用 して業績は好調であるが,そ れが将来解消されたときどのような パフォーマンスを示すのか,マ レーシアの自動車産業の将来性 とも関連

して重要な点である。

既存の日系企業については総 じて売上高も増やし,マ レ ーシアは多国 籍企業の立地 としての有利 さをまだ有 しているように思われた。

謝辞

本調査 にあた り,マ レーシアの 日系企業 OBで ,現 地で起業 された小 島

昌美氏 にお世話 になった。記 して感謝いた します。

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