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元気高齢者が支える超高齢社会 高齢化率 30.3% 2025 年には 65 歳以上の高齢者が約 3600 万人 2

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Academic year: 2021

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全文

(1)

公益社団法人 全国老人保健施設協会

会 長

憲 太 郎

元気高齢者の介護助手事業について

(2)

元気高齢者が支える超高齢社会

2025年には、65歳以上の高齢者が約3600万人

(3)
(4)

地域医療介護総合確保基金の活用

元気な高齢者が支える超高齢化社会 社会的実験『モデル事業』 ~高齢者「介護助手」導入による介護職の専門職化~ ① 人材育成事業 地域の高齢者を対象に「介護助手」として働ける よう育成し、職場の労働環境を整備する。 ② 就労マッチング事業 地域の高齢者の「介護助手」 各地区の事業参加施設の周辺地域で、①新聞 等への応募チラシを配布し、②就労事前説明 会、③就労マッチング面接会を実施し、各参加施 設において5~6人の地域の元気な高齢者を「介 護助手」として、パート雇用につなげる。 「介護助手」とは・・・ 老健施設内での部屋の掃除や食事の片付け、 ベッドメイク、シーツ交換、園芸などの趣味活動 の手伝い、話し相手等、介護の補助的な周辺作 業をお手伝い頂くこと。

介護職が本来の介護業務に専念!

(5)

本事業の意義は、大きく

2つ

ある。

介護職の業務を切り分け細分化し、その細分化

した業務のうち、比較的簡単な単純作業の部分

を担う

「介護助手」

という考え方を導入した点。

その 「介護助手」 の担い手として、

元気高齢者

を起用した点。

かつて 「看護助手」の導入により、看護婦が専門性を

高め、社会的地位が向上した(看護婦

看護師

)。

(6)

起床

に伴う周辺作業:

6:00~8:00

【Aクラス】 ①

更衣見守り

誘導

(居室⇒食堂⇒トイレへ)

起床のお手伝い

⇒(認知症の方への対応)

義歯装着

(主に自分で着脱できる入所者)

整髪・整容 等

【Bクラス】 ①

衣類の準備

(本人と一緒に衣類を選ぶ等)

水分補給

(個別の対象者リストを用いて)

義歯の洗浄 等

【Cクラス】

ポータブルトイレ・尿器等の洗浄、片付け

フロア換気など環境整備 等

介護業務の切り分け(介護職自らで)

切分け前にはこんなにも周辺作業に追われていたことがわかった。

(7)

場面

Cクラスの周辺作業(例)

起床

①ポータブルトイレ・尿器等の洗浄、片付け②フロア換気などの環境整備 等

食事

①エプロンかけ、自助具の用意、おしぼり配り ②テーブルの名札、足置きの回収 ③配膳台車の返却 ④テーブル拭き・食後床清掃 ⑤エプロンの洗濯 ⑥自助具洗い・消毒 等

入浴

①風呂に湯を張る ②風呂場の清掃 ③物品補充(シャンプー、石鹸、衛生用品等) ④浴室準備(タオル類、衣服) ⑤タオル類の洗濯・乾燥・片付け 等

その他

①居室の清掃・ゴミ回収 ②手摺拭き ③汚物回収 ④加湿器の水補給 ⑤ポータブルトイレ清掃・消毒 ⑥トイレ清掃・トイレットペーパー補充 ⑦各種物品補充 等

(8)

【Aクラス】

一定程度の専門的知識・技術・経験を要する比較的高度な業務

(認知症の方の見守り、話し相手、趣味活動のお手伝い等)

いろいろと挑戦してもらってるか?

【Bクラス】

短期間の研修で習得可能な専門的知識・技術が必要となる業務

(ADLに応じたベッドメイキング、配膳時の注意、水分補給等)

【Cクラス】

マニュアル化・パターン化が容易で、専門的知識・技術がほとんど

ない方でも行える業務

(居室の清掃、片付け、備品の準備等)

「周辺業務」

施設によっていろいろ違う!

ポイント⇒業務内容を固定化しないこと

8

(9)

「介護助手」さんも、楽しんで

ステップ

アップしている?

マニュアル化・パターン化すれば、専門 知識や技術がほとんどない方でも出来 るお仕事(掃除、片付け、 ベッドメイク①、備品の準備など) 短期間の研修により得られる 程度の専門知識や技術が必 要なお仕事 (ベッドメイク②、食事の配膳 入浴の準備など) 一定の専門知識・技術および 経験が必要な比較的高度な お仕事 (認知症の方への対応、 見守り、お話相手、 趣味活動の手伝いなど)

(10)

12月1日

2月29日

「職場OJT研修」

介護現場がどう変化する

か?

「介護助手」

として育成

介護現場の変化

につながったか?

9月 10月 11月 12月

参加9

1月

2月

3月

施設で

「事

新 聞 折 り 込 み チ ラ シ で 、 参 加 者 募 集 ! 参加9 施設で

「就

事業

雇用期間終了後、継続雇用

につながったか?

「内部研修」周辺業務の切り出し

介護現場がどう変化

したか?

10

(11)

① 60歳~75歳の元気高齢者にとって、「最も働きやすい」条件を個別に面談 して、参加施設側の希望とすり合わせた結果、

1日3~4時間、午前・午後の交代制で、週3~4日

が、高齢者世代にとって「最も働きやすい条件」であることがわかった。 ② 中には、

早朝6時~8時の勤務

を希望される方もおられ、施設では 朝の起床時、特に夜勤明けで人手のない時間帯で非常に助かった。 ③ 面談記録では、「終日勤務では体力的につらい」「親や孫の世話など抱えて る」「自分の時間も大事にしたい」など今後の高齢者就労モデルが見えた。 ④

高齢者就労モデル ⇒

時間モザイク

「就労マッチング」

から見えたこと

(12)

12 6時 7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時 19時 20時 夜勤 備考 介護職..15名 夜勤 4名 介護助手 6名 介護職員 15名 夜勤 4名 配膳・片付け ベッドメイク 趣味活動補助 清掃

介護老人保健施設いこいの森 介護助手就労モデル

入所定員:100名 配膳・片付け 入浴準備 介護助手Cクラス 介護助手Aクラス 介護助手Bクラス

(13)

「介護助手」 働いた感想

(アンケートのポイント)

① 入浴準備など手伝いながら、いろいろな

利用者さんとお話しできること

がとても楽しい

。 ② シーツ交換ばかりで腰や手首が痛くて辞めたくなった。

(固定化・マンネリ化)

③ 介護職員さんと一緒に働けることがとても良い。若い職員さんから

「いつも

助かります。」と感謝の言葉

で、私も役に立っていると感じられる。 Bクラスの事例・・・・入浴準備、シーツ交換、食器洗浄

(14)

①75歳になってまだ自分が働けるとは思ってもいなかった。人生に張り合いが できた。

自分から何かしてやうと思うと楽しみ

。 ②70歳といえども。

「まだまだやれる」と自信

がついた。少しずつ体も 鍛え、これからの社会を支えたいと思うようになった。 ③78歳、

社会に出て再び「働ける」ということの充実感

を感じる。 いつのまにか体調も良くなり、ここに

働きにくるとで元気をもらえる。

「介護助手」の働いた感想

(アンケートのポイント)

Cクラスの事例・・・・食器の下膳、ベッドメイキング、車いすの整備 14

(15)

見えてきた

介護現場

変化

(介護職員・事務長・管理職アンケートのポイント)

① 周辺作業負担が軽減され、利用者への

ケアの質が向上してきた。

② 介護職の利用者への関わりが増え、

リスク軽減につながっている。

③ 介護助手一人で、

190分/日

直接介護に関わる時間が増加

した。

④ 介護職の

残業時間が削減された

(介護助手の人件費とトントン)

⑤ 時間的にも精神的にも余裕ができ、従来したくても何年もできなか

った

レクリエーション活動に取組めた。

⑥ 認知症の利用者の個別対応が困難だったが、「介護助手」の見守

りにより、帰宅願望や徘徊への

個別対応が可能になった。

⑦ 当初、高齢者を職員に受け入れるということに戸惑いや混乱もあっ

たが、結果的に、

組織として多様な人材を「受け入れていく」という

組織力がついたと思う。

(ダイバーシティ能力)

⑧ 最も大きな変化は、

介護職員たち自らが専門性をつけたいという

(16)

「介護助手」参加施設の拡大と募集状況

【平成

28

年度実施地域】 参加

9

施設 参加

18

施設 【平成

27

年度実施地域】

県内全域へ拡大

どんな過疎地でも

有効

(17)

3年目、「介護助手モデル事業」が全国へ普及

三重から全国25以上の都道府県へ普及

(18)

18 募集対象を「子育てを終えた主婦層など中高齢者層」としていた為、全県で6名しか集まらなった。 セミナー参加施設では、今後「元気高齢者」に対象をしぼって独自で募集する予定となった。 都道府県老健協会の「介護助手」募集の事例 ○ C県 老健協会 ○ A県 老健協会 9施設で取組み、「元気高齢者」をメインに参加募集したところ、極寒の時期にも関わらず、1施 設20名~30名の地域の元気な高齢者に集まってもらい、各施設5名~10名の「介護助手」を採 用、3月現在ほぼ全員継続雇用の予定。(当初県の基金担当者より、対象はあくまで中高齢者 層とし高齢者に限定しないようにと指導があったが、事業目的(介護予防目的)を再度説明し て「元気高齢者」をメインに募集することで理解を得た。) 元気高齢者を対象に、「元気高齢者が支える超高齢化社会モデル事業」として8施設で参加者 募集した結果、各施設25名~26名の応募があり、各施設で数名「介護助手」として採用、その 後も口コミで広がり継続募集しているとのこと。 ○ B県 老健協会 ○ D県 老健協会 県の基金担当者より、中高齢者層の介護への就労支援として事業採択されたため、40歳~60 歳の中高齢者層を対象に「介護助手」を募集したが、全く集まらなかった。 中高齢者層の介護への就労支援として事業採択されたため、40歳~60歳の中高齢者層を対 象に「介護助手」を募集したが、ほとんど集まらなかった。 ○ E県 老健協会 成功例 失敗例

(19)

19

「介護助手」募集のポイント

基金事業の事例説明では、「介護人材のすそ野拡大」として、「子

育てを終えた主婦層など、中高齢者層を対象に」との記載がある

ため、多くの県では、高齢者限定にしないよう指導が行われた模

様。

しかし、年齢層を対象に募集しても集まらない状況が各県でみら

れ、

60歳以上75歳の「元気高齢者」に限定し、これからの社会を

支える社会的意義や、働きながら社会参加する「介護予防の効

果」

を前面に出した県では、たくさんの応募となった。

(20)

元気高齢者が支える超高齢社会

39.4 25.2 11.2 11 9.2 3.7 49.3 65.2 84.4 0% 20% 40% 60% 80% 100% 65~69歳 70~74歳 75歳以上 高齢者の就業状況 就業者小計 就業希望者 非就業希望者 出典:平成27年版高齢社会白書 65歳以上の高齢者のうち、

就業希望者

が 約10%と仮定すると(平成27年度の就業状況を参考) 3600万人の10%=

360

万人 このうち、介護関係に働く高齢者が 約10%と仮定しても

36

万人の雇用が

創出

される!!

【メリット】

元気高齢者が介護助手を担うことにより

1.介護職が本来の介護業務に専念できる。

2.介護職の人材不足にも一役(雇用の創出)

3.高齢者の介護予防・閉じこもり予防的な役割

2025年において

(21)

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元気高齢者「介護助手」

参照

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