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−妊娠前及び育児期の比較−

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Academic year: 2021

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育児3

女性の健康管理能力の変化と体重管理に関 する研究−妊娠前と育児期の比較−

中平 悠理子、桂 敏樹

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻

P2-025

【目的】

女性の健康管理能力は、生活習慣病等疾病予防に寄与する。

生活習慣病予防には若年期からの適切な体重管理が重要で あり、女性は妊娠、出産、育児のライフイベントによって 体重管理に支障が生じ中年期以降の肥満につながる可能性 がある。そこで、妊娠前から育児期における女性の健康管 理能力の変化と体重管理との関連を明らかにすることを目 的とする。

【方法】

対 象 は2016年5 〜 9月 に 大 津 市 の1歳9か 月 健 診、3歳6か 月健診を受診した幼児の母親のうち、出産後1年未満を 除外した女性である。調査方法は健診会場で無記名記式 調査票を配布し、郵送回収とした。調査内容は「妊娠前」、

「育児期」における健康管理能力〔修正版Perceived Health Competence Scale日本語版〕及び体重管理、(体格の認識、

ライフスタイル)である。統計的解析は、項目毎の変化を 明らかにするために対応のあるt検定、McNemar検定を用 いた。

【結果】

1.質問紙を配布した1,612人のうち、421人から回答を得 た。このうち、101人(出産後1年未満、無効回答)を除外し、

320人を本研究の分析対象とした(有効回答率19.9%)。2.健 康管理能力は、妊娠前25.9±6.6から育児期22.5±6.8に有意 に低下(p<0.001)した。3.体重は、妊娠前51.2±7.0から育児 期52.6±8.0に、1.5kg有意に増加(p<0.001)した。BMI区分 別の割合も有意に変化し(p=0.002)、肥満が増加、やせが 減少した。体格の認識は、妊娠に比べ育児期において有意 に変化したが、実際の体格分類と体格の認識の相関は、妊 娠前0.613(p<0.001)、育児期0.649(p<0.001)であり、強い 相関がみられた。ライフスタイルは、身体活動以外の項目 で良好群の割合が有意に変化した。育児期に良好群の割合 が増加した項目は朝食摂取、食事時間の規則性、食事量、

喫煙であり、減少した項目は間食摂取、食べる速さ、運動、

睡眠時間、飲酒、ストレスであった。

【考察】

健康管理能力は妊娠前に比べ育児期に低下し、育児は健康 管理能力を低下させることが示唆された。また、妊娠前に 比べ育児期は体重が増加し、体格が変化することが明らか になった。一方、ライフスタイルは、妊娠前から育児期の 間に悪化するものと改善するものがあり、育児がライフス タイルに及ぼす影響は必ずしも悪化だけではない。妊娠、

出産、育児を経験しても、女性自身が健康管理能力を維持 できるような支援を検討することが重要である。本研究は 大津市との共同研究の一部である。

女性の健康管理能力及びライフスタイルの 変化はBMIの変動と関連するか

−妊娠前及び育児期の比較−

中平 悠理子、桂 敏樹

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻

P2-026

【目的】

女性の健康管理能力が育児期に低下し、生活習慣の維持や 適切な体重管理が困難になっている可能性がある。また、

女性の体重は、妊娠前から育児期に増加することが指摘さ れている。そこで、本研究の目的は、妊娠前から育児期の 健康管理能力及びライフスタイルの変化が、BMIの変動と 関連することを明らかにすることである。

【方法】

対象及び調査方法、調査内容は前報と同様である。分析は、

妊娠前及び育児期における健康管理能力及びライフスタイ ルの変化とBMIの変動の関連を検証した後に、それぞれの BMIを目的変数、健康管理能力、ライフスタイル等を説明 変数とする重回帰分析を行った。さらに、健康管理能力及 びBMIの変化とライフスタイルの変化の関連を検証するた めに、ライフスタイルの変化を不良群・悪化群・改善群・

良好群に分け、各群と妊娠前から育児期の健康管理能力の 変化及びBMIの変化の関連を一元配置分散分析を用いて分 析した。

【結果】

分析対象は前報と同様である。1.妊娠前及び育児期それぞ れのBMIを目的変数とする重回帰分析を行った結果、妊 娠前BMIと有意な正の関連を示した変数は体格の認識(β

=0.702)であった。育児期BMIと有意な正の関連を示した変 数は体格の認識(β=0.702)、食事時間の規則性(β=0.102)

であり、有意な負の関連を示した変数は飲酒(β=-0.078)で あった。健康理能力はBMIと有意な関連はなかった。2.健 康管理能力の変化とライフスタイルの変化では食事時間の 規則性(p<0.001)、食べる速さ(p=0.044)、睡眠(p=0.005)

の間で有意な関連があった。3.BMI変化とライフスタイル の変化では身体活動(p=0.024)および飲酒(p=0.023)と有 意な関連があった。

【考察】

健康管理能力は、妊娠前、育児期共に、BMIに関連する要 因ではなかった。その理由として、横断研究であったこと、

健康管理能力を測定するために使用した尺度が一般成人向 けに開発された尺度であり、育児期の女性に求められる健 康管理能力を適切に測定できなかったこと等が考えられた。

一方で、健康管理能力の変化がライフスタイルの変化を介 してBMIの変化に影響することが推測された。今後は、育 児期の女性の健康管理能力を適切に測定する尺度を用いて、

妊娠前から育児期の健康管理能力の変化がライフスタイル を介し女性の心身の健康とどのような関係を検討する必要 がある。本研究は大津市との共同研究の一部である。

224 The 64th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health Presented by Medical*Online

参照

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