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1.研究室の概要 本研究室は,平成

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Academic year: 2021

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714 (50) 化 学 工 学

1.研究室の概要

 本研究室は,平成28年4月に化学工学分野/化学工学課 程のクラスター制御工学グループが環境およびエネルギー プロセスの研究を取扱う新しい研究グループとなって発足 した。化学工学分野/化学工学課程の移動速度論,単位操 作,反応工学,重合工学に関する教育・研究を主におこなっ ている。令和元年8月現在で,学生は9名(大学院博士課程 D3:1名,D2:1名,大学院博士前期M2:3名,M1:1名,学域4年:

3名)であり,教員は教授の安田のみである。

2.研究内容

 研究グループのスローガンは「『もったいない』を価値あ る資源・エネルギーへ」である。環境やエネルギーの有効 利用をなんとか知恵を絞って実現できる,環境調和型プロ セスの研究・開発をおこなっている。主な研究の対象とし ては,乳化重合や懸濁重合プロセスの連続化や大気汚染物 質である窒素酸化物や硫黄酸化物の資源循環プロセスに関 する研究・開発をおこなっている。

(1)窒素酸化物の資源循環と未利用炭酸ガスの農事利用  車や船舶などの内燃機関,火力発電,焼却施設等の燃焼 排ガスは多量の炭酸ガスを含んでいるが,利用されずに大 気中に放出され,地球温暖化を進めているといわれてい る。一方,ドライアイス,飲料,医療,農事利用等に用い られている高純度炭酸ガスは,液化天然ガス(LNG)等の燃 焼ガスや純度の高い炭酸塩の化学反応や焼成により生じた 炭酸ガスを精製・圧縮し,液化炭酸ガスとして,シリンダー 充填やドライアイス化されて製品となっている。炭酸ガス の原料として硫黄,窒素を含まないLNGの燃焼ガスや精 製した化学品原料を利用する最大の理由は,精製時に燃焼 ガスに含まれる夾雑炭化水素や一酸化炭素(CO),窒素酸化 物(NOx),硫黄酸化物(SOx)の除去および凝縮水の浄化のた めのコストが高くなるためである。

 本研究室では,窒素酸化物(NOx)を高効率で水に吸収し,

硝酸として資源化できるガス吸収装置,ガラス繊維フィル ターを充填物とするNOx水吸収装置を公害防止機器研究 所とともに開発し,10 vol%以上の高濃度NOxでは99%の 除去率を達成している。この吸収装置を用いた排ガスなど の低濃度NOxの吸収除去についての研究をおこなってい 大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻化学工学分野 大阪府立大学工学域物質化学系学類化学工学課程 環境・エネルギープロセス工学グループ(安田研究室)

安田昌弘

研究室紹介

る。また,吸収除去できないNOxを完全にトラップでき るNOやNO2吸着担体の開発や燃焼排ガスなどのNO比率 の高いNOxを除去するためのNO酸化触媒プロセスの開発 などをおこなっている。その実用化を目指して,鈴与商事 の菊川バイオガス発電プラントにおいて,発生する排ガス のNOx除去をおこない,トマト農園への浄化ガス中の炭 酸ガスの農事利用を検証している。

(2)乳化重合・懸濁重合のような粒子生成を伴う重合反応 における粒子径制御と重合反応プロセスの開発  水を反応溶媒とする不均一ラジカル重合である乳化重合 や懸濁重合は,その生産物が高分子粒子であるため,製品 の性能として粒子径とその分布,粒子を形成する高分子の 分子量とその分布などが挙げられる。本研究室では,乳化 重合・懸濁重合のような粒子生成を伴う重合反応における 粒子径制御と重合反応器のスケールアップに関し,重合プ ロセスの基礎として重合反応速度論,特にラジカル重合反 応速度論に焦点をあて,重合初期だけでなく,マクロモノ マーを用いた重合末期の反応動力学を解析し,粒子径制御 やスケールアップに関する研究・開発をおこなっている。

 特に,生産性の高い連続プロセス化が達成できるなどの 利点を踏まえた新規懸濁重合を開発するため,粒子充填層 を用いた油水の液液界面の剪断力の均一化による乳化プロ セスを新たに考案し,その実用性を検証している。

3.研究室の特徴

 化学工学は,原料から化学工業製品を生産する各種プロ セスの開発,設計および操作に関連する諸問題を対象とし て,種々のプロセスに共通な基礎理論とその応用とを取扱 う学問として発達してきた。近年,地球環境に配慮しつつ,

限りある資源を有効かつ循環的に利用することが不可欠と なっている。本研究室では,環境に優しくなおかつ資源・

エネルギーをできるだけ使わない環境調和型プロセスの構 築を目指して,現場にこだわり,装置にこだわり,単位操 作にこだわり,などエンジニアにはこだわりが大切と日々 言い,切磋琢磨しながら研究・開発をおこなっている。

ブルネイの訪問学生さんとともに 2018 夏 公益社団法人 化学工学会 http://www.scej.org/

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参照

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