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Technical Sheet
大阪府立産業技術総合研究所
No.OSAKA OSAKAOSAKA OSAKA OSAKA
極低温、無冷媒、温度可変、電気抵抗測定、磁気抵抗測定
01026 0102601026 0102601026 電気抵抗測定システムとその応用
電気抵抗測定システムとその応用 電気抵抗測定システムとその応用 電気抵抗測定システムとその応用 電気抵抗測定システムとその応用
機器紹介 機器紹介機器紹介 機器紹介機器紹介
データ処理装置 データ処理装置 データ処理装置 データ処理装置 データ処理装置
つかみ具 つかみ具つかみ具 つかみ具つかみ具
ねじり駆動装置 ねじり駆動装置 ねじり駆動装置 ねじり駆動装置 ねじり駆動装置 計測制御装置
計測制御装置計測制御装置 計測制御装置 計測制御装置 X
XX
XX −−−−− YTYTYTYTYT レコーダレコーダレコーダレコーダレコーダ
M16 M16 M16 M16 M16
───→
───→───→
───→───→ R155R155R155R155R155 概要
概要概要 概要 概要
電気抵抗測定は、材料の物性を知る上で重要 な測定手段です。特に、試料の温度を変化させ て極低温から室温までの電気抵抗測定を行え ば、様々な物性を知ることができます。室温で は熱的な雑音が大きく観測することのできな かった信号が、極低温では観測できることも 多々あります。このため、極低温での測定は物 性を知る上で特に重要です。通常試料の温度を 極低温まで下げるには、液体ヘリウムを使用す る必要があります。しかし、液体ヘリウムは取 り扱いが難しく、また高価なものです。
当研究所では、新製品の開発や新技術の開発 支援のために、液体ヘリウムを使うことなく、
極低温から室温まで電気抵抗を測定できる装置
(JMTR‑4/300K:株式会社神戸製鋼所製)を導入 いたしました。この電気抵抗測定装置は液体ヘ リウムを使用しないので、操作が簡便で、また ランニングコストを抑えることができます。
この電気抵抗測定装置は、すでに当所に導入 済みの強磁場発生装置と組み合わせて使用する ことができます。そのことにより、通常の電気 抵抗測定だけでなく、ホール効果測定や最大 10 テスラ(10 万ガウス)の磁場を印加した状態で の極低温下における電気抵抗の測定を行うこと もできます。ここでは、この強磁場発生装置と 組み合わせて行ったInSb薄膜の磁気抵抗測定の 研究事例を紹介します。
装置の概要 装置の概要 装置の概要 装置の概要 装置の概要
図 1 に電気抵抗測定装置、図 2 に強磁場発生 装置の写真を示します。試料は、図 1 の下側に ある円筒部分の中に取り付けます。試料は、同 時に複数個取り付けることも可能です。温度は 4.0K から 300K までの任意の温度に設定するこ とができます。温度制御には PID 制御を用いて おり、設定温度に対して、1% 以内を 1 時間以上 保持することが可能です。
図1 電気抵抗測定装置 図1 電気抵抗測定装置図1 電気抵抗測定装置 図1 電気抵抗測定装置図1 電気抵抗測定装置
図2 強磁場発生装置 図2 強磁場発生装置 図2 強磁場発生装置 図2 強磁場発生装置 図2 強磁場発生装置
作成者 材料技術部 電子材料グループ 佐藤 和郎 作成者 材料技術部 電子材料グループ 佐藤 和郎 作成者 材料技術部 電子材料グループ 佐藤 和郎
作成者 材料技術部 電子材料グループ 佐藤 和郎 作成者 材料技術部 電子材料グループ 佐藤 和郎 Phone:0725‑51‑2702Phone:0725‑51‑2702Phone:0725‑51‑2702Phone:0725‑51‑2702Phone:0725‑51‑2702 発行日
発行日 発行日 発行日
発行日 2002200220022002 年2002年年年年 2 2 2 2 2 月月月月月 2828282828 日日日日日
図3 InSb 薄膜の磁気抵抗測定 磁場の引加方向は InSb 薄膜に対して垂直
zu2
ず ずず ずず
装置の利用例 装置の利用例装置の利用例 装置の利用例 装置の利用例
当研究所では、GaAs基板上に作製したInSb薄 膜を磁気センサーとして応用することを目的と し、InSb 薄膜の様々な温度での磁気抵抗の測定 を行いました。今回実験に用いた試料は、GaAs
(100)基板上にMBE(分子線エピタキシー)の手法 を用いて形成した厚み 1 μ m の InSb 薄膜です。
測定は、4 端子法を用いて行いました。
図 3 は磁場をInSb 薄膜に対して垂直に印加し た場合の磁気抵抗測定の結果です。77K を除い て、0.3 テスラ付近にピークを持つことがわか ります。特に、4.2K においては、0 から 0.3 テ スラにかけて大きな磁気抵抗の変化を示してい ます。図 4 は、印加する磁場の方向を InSb 薄膜 に対して平行にしたときの磁気抵抗測定の結果 です。図 3 と図 4 から、InSb 薄膜の磁気抵抗の 様子が印加する磁場方向によって大きく異なる ことが分かります。
InSb と GaAs は 14%の大きな格子不整合があ ります。この格子不整合のため、InSb 薄膜を GaAs基板上に作製すると界面にキャリアが蓄積 する層が存在することが知られています。この 蓄積層の厚みは十分に薄いため、この層に存在 する電子は 2 次元性を有すると考えられます。
磁気抵抗がInSb薄膜に対する印加磁場の方向に 依存することから、InSb の電気伝導機構にはこ の蓄積層に閉じ込められた 2 次元電子が強く関 わっていることが分かります。つまり電子は 2 次元性を有しているので、InSb 薄膜に対して垂 直に磁場を印加したときと平行に磁場を印加し たときでは状態が異なるため、磁気抵抗の様子 が変化したと考えられます。また4.2Kの低磁場 領域において、磁気抵抗が大きな変化率を示す こともこの 2 次元電子の存在を考えると説明で きることがわかりました。この大きな磁気抵抗 の変化率を用いれば、極低温、低磁場領域で動 作する磁気センサーとして応用することが期待 できます。
まとめ まとめまとめ まとめまとめ
以上のように、当所に導入された極低温から 室温まで測定可能な電気抵抗測定装置は、各種 材料やデバイスの評価に広く利用できます。
0 2 4 6 8 10
0 5 10 15 20 25
J B
40K 10K
77K
4.2K
D R ( B ) / R ( 0 ) x 100
Magnetic Field ( T )
0 2 4 6 8 10
0 5 10 15 20 25
B J
77K
40K 10K
4.2K
D R ( B ) / R ( 0 ) x 100
Magnetic Field ( T ) 図4
図4 図4
図4 図4 InSbInSbInSbInSbInSb 薄膜の磁気抵抗測定薄膜の磁気抵抗測定薄膜の磁気抵抗測定薄膜の磁気抵抗測定薄膜の磁気抵抗測定 磁場の引加方向は
磁場の引加方向は 磁場の引加方向は 磁場の引加方向は
磁場の引加方向は InSbInSbInSbInSbInSb 薄膜に対して平行薄膜に対して平行薄膜に対して平行薄膜に対して平行薄膜に対して平行