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日本の子どもたちは何が得意で何が不得意か

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ISSN0918‑2403

第16回 教 育 研 究 公 開 シ ン ポ ジ ウ ム

日本の子どもたちは何が得意で何が不得意か

算 数 ・数 学 、 理 科 教 育 の 国 際 比 較

実 施 期 日●平 成10年8月 開 催 地 ●江別 市

平 成11(1999)年3月

国 立 教 育 研 究 所

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し が き

国 立 教 育 研 究 所 で は 、 所 内 で 行 わ れ る 教 育 研 究 の 成 果 を 広 く 社 会 に 還 元 す る た め 、 平 成2年 度 か ら 、 各 地 の 教 育 セ ン タ ー な ど の 協 力 を 得 て 「教 育 研 究 公 開 シ ン ポ ジ ウ ム 」 を 実 施 し て い る 。

9年 目 と な る 第16回 シ ン ポ ジ ウ ム は 、 「日 本 の 子 ど も た ち は 何 が 得 意 で 何 が 不 得 意 か 一 算 数 ・数 学 、 理 科 教 育 の 国 際 比 較 一 」 を テ ー マ に 、 北 海 道 立 教 育 研 究 所 、 江 別 市 教 育 委 員 会 と の 共 催 で 、 平 成10年8月ll日 、 江 別 市 民 ホ ー ル に お い て 開 催 し 、 北 海 道 立 の 小 ・中 ・高 校 の 教 員 等 約250名 の 参 加 者 を 得 た 。

本 報 告 書 は 、 こ の シ ン ポ ジ ウ ム に お け る 発 表 内 容 を 各 シ ン ポ ジ ス トに ま と め て い た だ い た も の で あ る 。

当 シ ン ポ ジ ウ ム は 、 共 催 機 関 の 全 面 的 な ご 支 援 と 関 係 者 の 方 々 の ご 努 力 に よ り 、 熱 心 な 多 く の 教 育 関 係 者 の 参 加 を 得 て 実 り 多 い も の と す る こ と が で き た 。 末 尾 な が ら 、 関 係 者 各 位 に 心 か ら の お 礼 を 申 し上 げ た い 。

平 成11年3月

国 立 教 育 研 究 所 長

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1

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40

48

は しが き

第16回 教 育 研 究 公 開 シ ンポ ジ ウ ム

日本 の 子 ど もた ち は 何 が 得 意 で 何 が 不 得 意 か 一 算 数 ・数 学、 理 科 教 育 の 国 際 比 較 一

・第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査 の 概 要(三 宅 征 失)

・算 数 ・数 学 の 結 果 か ら(瀬 沼 花 子)

・理 科 の結 果 か ら(猿 田祐 嗣)

・数 学 教 育 に 求 め られ て い る課 題 と方 策

一 間 題 解 決 力 を 伸 長 させ る授 業 の創 造 を 目指 して一(菅 野 誠 弘)

【付 録 】 シ ン ポ ジ ウ ム プ ロ グ ラ ム

コ ー デ ィ ネ ー タ ー ・ シ ン ポ ジ ス ト プ ロ フ ィ ー ル

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第16回

教 育 研 究 公 開 シ ンポ ジ ウ ム

「日本 の子 ど もた ち は何 が 得 意 で何 が不 得 意 か 」 一算 数 ・数 学 、 理 科 教 育 の 国 際 比 較 一

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第3回 国際数 学 ・理科教 育調査 の概要

三 宅 夫(国 立 教 育 研 究 所)

11EAに つ い て

1.1目 的 と 性 格

IEAは,国 際 教 育 到 達 度 評 価 学 会(IntemationalAssociationfortheEvaluationofEducational

Achievement)の 略 称 で あ り,教 育 に 関 す る 国 際 的 な 共 同 研 究 調 査 を 行 う こ と を 目 的 と す る,1960年 創 設 の 非 営 利 の 国 際 学 術 研 究 団 体(法 人)で あ り,ユ ネ ス コ(国 際 連 合 教 育 科 学 文 化 機 関)の 協 力 機 関(国 際 非 政 府 組 織NGO)と し て の 指 定 を 受 け て い る 。

1.2組

① 次 の49か 国 の 教 育 研 究 機 関 で 構 成 さ れ る 。(平 成5年1月 現 在,順 不 同)

ア イ ス ラ ン ド,ア イ ル ラ ン ド,ア メ リ カ 合 衆 国,イ ギ リ ス,イ ス ラ エ ル,イ タ リ ア,イ ン,イ ン ド ネ シ ア,オ ー ス ト ラ リ ア,オ ー ス ト リ ア,オ ラ ン ダ,カ ナ ダ,韓 国,キ プ ロ ス, ギ リ シ ャ,ク ウ ェ ー ト,ケ ニ ア,シ ン ガ ポ ー ル,ス イ ス,ス ウ ェ ー デ ン,ス ペ イ ン,ス ロ ベ ニ ア ,タ イ,台 湾,チ ェ コ,ス ロ バ キ ア,中 国,デ ンマ ー ク,ド イ ツ,ナ イ ジ ェ リア,日 本, ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド,ノ ル ウ ェ ー,ハ ンガ リー,フ ィ ン ラ ン ド,フ ラ ンス,ブ ル ガ リア,ベ ル キ ー,ポ ー ラ ン ド,ポ ル トガ ル,ボ ッ ワ ナ,香 港,南 ア フ リ カ,メ キ シ コ,ラ ト ビ ア,リ ア ニ ア,ル ク セ ン ブ ル グ,ル ー マ ニ ア,ロ シ ア 。

な お,イ ン ド,エ ジ プ ト,ザ ン ビ ア,ジ ンバ ブ エ,チ リ,チ ュ ニ ジ ア,ト リ ニ ダ ー ド トバ ゴ,ド ミ ニ カ,フ ィ ジ ー,フ ィ リ ピ ン,ベ ネ ズ エ ラ,モ ー リ タ ニ ア ,等 の 国 は 加 入 申 請 中 あ る い は 研 究 プ ロ ジ ェ ク トに 参 加 し て い る 準 会 員 国 で あ る 。

② 日 本 の 加 入 は1961年 で,参 加 機 関 は 国 立 教 育 研 究 所 で あ る 。

1.3本 部 所 在 地 等

① 本 部 事 務 局 は オ ラ ン ダ の ア ム ス テ ル ダ ム に 置 か れ て い る 。

② 会 長 は,オ ラ ン ダ の ト ゥ エ ン テ 大 学 プ ロ ン プ 教 授 で あ る 。

1.4現 在 ま で の 主 な 研 究 調 査 事 業

第1回 数 学 教 育 調 査1962年 〜1967年(日 本 参 加)

第1回 理 科 教 育 調 査1966年 〜1971年(日 本 参 加)

読 解 力 調 査1966年 〜1971年

文 学 鑑 賞 力 調 査1966年 〜1971年

英 語 力 調 査1966年 〜1971年

仏 語 力 調 査1966年 〜1971年

公 民 教 育 調 査1966年 〜1971年

一1一

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第2回 数 学 教 育 調 査1975年 〜1982年(日 本 参 加)

作 文 力 調 査1978年 〜1987年

学 習 条 件 調 査1979年 〜1987年

第2回 理 科 教 育 調 査1980年 〜1988年(日 本 参 加)

就 学 前 教 育 調 査1985年

コ ン ピ ュ ー タ と教 育 調 査(第1期)1987年 〜1990年(日 本 参 加)

読 書 力 調 査1988年

コ ン ピ ュ ー タ と 教 育 調 査(第2期)1991年 〜1995年(日 本 参 加) 第3回 数 学 ・理 科 教 育 調 査1991年 〜1997年(日 本 参 加)

第2回 情 報 教 育 調 査1997年 〜(日 本 参 加)

TIMSS第2段 階 調 査1997年 〜(日 本 参 加)

2第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査

2.1調 査 の 概 観

第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査(ThirdIntemationalMathematicsandScienceStudy;略 TIMSS)は,国 際 教 育 到 達 度 評 価 学 会(IEA)に よ っ て 行 わ れ て き た 昭 和39年 の 第1回 国 際 数 学 教 育 調 査(FIMS),昭 和45年 の 第1回 国 際 理 科 教 育 調 査(FISS),昭 和56年 の 第 2回 国 際 数 学 教 育 調 査(SIMS),昭 和58年 の 第2回 国 際 理 科 教 育 調 査(SISS)に 続 く,数 学,理 科 の 第3回 目 の 調 査 で あ る 。

こ の 調 査 は,国 際 的 に は,1989年4月 に 準 備 が 始 あ ら れ,3つ の 母 集 団(母 集 団1:小 学 校3・4学 年,母 集 団2:中 学 校1・2学 年,母 集 団3:高 等 学 校3学 年)を 対 象 に,各 国 の1994年 度 の 学 年 末 に 調 査 が 行 わ れ た 。 わ が 国 で は 平 成7(1995)年2月 に 調 査 が 実 施 さ れ,日 本 全 国 の 小 中 学 校,各 約150校 合 計300校 に お い て,小 学 校3・4年 生,中 学 校

1・2年 生 合 計 約20,000名,教 師 約900名 が 参 加 し た 。

2.2調 査 の 目 的

こ の 調 査 の 目 的 は,第1回 及 び 第2回 の 数 学,理 科 の 調 査 の 時 と 同 様 に,初 等 中 等 教 育 段 階 に お け る 児 童 ・生 徒 の 算 数 ・数 学 及 び 理 科 の 教 育 到 達 度 を 国 際 的 な 尺 度 に よ っ て 測 定 す る と と も に,各 国 の 教 育 制 度,カ リ キ ュ ラ ム,指 導 法,教 師 の 資 質,児 童 ・生 徒 の 環 境 条 件 等 の 諸 要 因 と の 関 係 を 参 加 国 間 に お け る そ れ ら の 違 い を 利 用 し て 組 織 的 に 研 究 す る こ と に あ る 。 具 体 的 に は 次 の 通 り で あ る 。

1)諸 要 因 の 影 響 を 評 価 す る

2)学 習 に 影 響 を 与 え る 要 因 を 特 定 す る 3)教 育 制 度 を 評 価 す る

4)新 し い 指 導 ア プ ロ ー チ を 調 べ る 5)到 達 度 へ の 履 修 状 況 の 影 響 を 調 べ る

6)到 達 度 の 伸 び 及 び そ れ と 指 導 と の 関 連 を 調 べ る

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7)前 回 の 到 達 度 と の 比 較 を す る

第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査 で は,こ れ ら の 目 的 を 達 成 す る た め に,教 育 環 境 を 作 り 出 す 種 々 の 要 因 を 示 す 概 念 的 モ デ ル と し て,次 の3つ の 「水 準 」(Leve1)の カ リ キ ュ ラ ム を 考 え て い る 。

・意 図 し た カ リ キ ュ ラ ム(lntendedCurriculum)

国 家 ま た は 教 育 制 度 の 段 階 で 決 定 さ れ た 算 数 ・数 学 や 理 科 の 内 容 で あ り,教 育 政 策 や 法 規,国 家 的 な 試 験 の 内 容,教 科 書,指 導 書 な ど に 示 さ れ て お り,算 数 ・数 学 や 理 科 の 概 念,手 法,態 度 な ど で 記 述 さ れ て い る 。

・実 施 し た カ リ キ ュ ラ ム(ImplementedCurriculum)

教 師 が 解 釈 し て 児 童 ・生 徒 に 与 え る 算 数 ・数 学 や 理 科 の 内 容 で あ り,実 際 の 指 導,教 室 経 営,教 育 資 源 の 利 用,教 師 の 態 度 や 背 景 な ど が 含 ま れ る 。

・達 成 し た カ リ キ ュ ラ ム(AttainedCurriculum)

児 童 ・生 徒 が 学 校 教 育 の 中 で 獲 得 し た 算 数 ・数 学 や 理 科 の 概 念,手 法,態 度 な ど で あ る 。

2.3参 加 国

第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査 の 小 学 校 の 調 査 に は,次 の29か 国/地 域 が 参 加 し て い る 。IEAで は,1つ の 国 の 中 で,言 語 や 文 化 や 教 育 制 度 が 異 な る 地 域 が あ る 場 合 に は,そ れ ら は 別 々 の 地 域 と して 参 加 が 認 め ら れ て い る 。 そ こ で,「 国/地 域 」 と 表 記 し て い る 。 例 え ば,連 合 王 国(イ ギ リ ス,ス コ ッ ト ラ ン ド)の 場 合 で あ る 。

オ ー ス ト ラ リ ア,オ ー ス ト リ ア,カ ナ ダ,キ プ ロ ス,チ ェ コ,イ ギ リ ス,ギ リ シ ャ,香 港, ハ ン ガ リー ,ア イ ス ラ ン ド,イ ン ドネ シ ア,イ ラ ン,ア イ ル ラ ン ド,イ ス ラ エ ル,イ タ リア, 日 本,韓 国,ク ウ ェ ー ト,ラ ト ビ ア,メ キ シ コ,オ ラ ン ダ,ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド,ノ ル ウ ェ ー, ポ ル トガ ル,ス コ ッ ト ラ ン ド,シ ン ガ ポ ー ル,ス ロ ベ ニ ア,タ イ,ア メ リ カ 。(ア ル フ ァ ベ ッ ト順)

そ れ ぞ れ の 国/地 域 は,小 学 校 の3・4年 の 両 学 年 に 参 加 し て い る わ け で は な く,各 国 の 事 情 に 応 じ て,少 な く と も4年 の 調 査 に 参 加 し て い る 。

こ れ ら の う ち,イ ン ドネ シ ア,イ タ リ ア,メ キ シ コ は そ れ ぞ れ の 国 の 事 情 で 小 学 校 の 結 果 の 国 際 比 較 の 対 象 に な っ て い な い 。

中 学 校 の 調 査 に 参 加 し た の は,次 の46か 国/地 域 で あ る 。

ア ル ゼ ン チ ン,オ ー ス ト ラ リ ア,オ ー ス ト リ ア,ベ ル ギ ー(Fl),ベ ル ギ ー(Fr),ブ ガ リ ア,カ ナ ダ,コ ロ ン ビ ア,キ プ ロ ス,チ ェ コ,デ ン マ ー ク,イ ギ リ ス,フ ラ ン ス,ド イ ッ,ギ リ シ ャ,香 港,ハ ン ガ リ ー,ア イ ス ラ ン ド,イ ン ド ネ シ ア,イ ラ ン,ア イ ル ラ ン ド, イ ス ラ エ ル,イ タ リ ア,日 本,韓 国,ク ウ ェ ー ト,ラ ト ビ ア,リ トア ニ ア,メ キ シ コ,オ ン ダ,ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド,ノ ル ウ ェー,フ ィ リ ピ ン,ポ ル ト ガ ル,ル ー マ ニ ア,ロ シ ア,ス ッ トラ ン ド,シ ン ガ ポ ー ル,ス ロ バ キ ア,ス ロ ベ ニ ア,南 ア フ リ カ,ス ペ イ ン,ス ウ ェ ー デ ン,

一3一

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ス イ ス,タ イ,ア メ リ カ 。

こ れ ら の う ち,ア ル ゼ ン チ ン,イ ン ド ネ シ ア,イ タ リ ア,メ キ シ コ は そ れ ぞ れ の 国 の 事 情 で 中 学 校 の 結 果 の 国 際 比 較 の 対 象 に な っ て い な い 。

2.4調 査 の 実 施 と 結 果 の 処 理 2.4.1調 査 時 期 と 調 査 の 種 類

調 査 は,国 際 的 に は1994年 か ら1995年 に か け て 参 加 各 国 の 学 年 末 に 行 う こ と に な っ て い た 。 実 際 に は,南 半 球 の 参 加 国 で は1994年 の9月 か ら11月 に,北 半 球 の 参 加 国 で は1995 年 の2月 か ら5月 に 行 わ れ た 。

調 査 の 種 類 と し て,児 童 を 対 象 と し た 「問 題 」(算 数 ・理 科 の 問 題),「 児 童 質 問 紙 」, 教 師 を 対 象 と し た 「教 師 質 問 紙 」,学 校 を 対 象 と し た 「学 校 質 問 紙 」 が あ っ た 。

「問 題 」 は,8セ ッ トか ら な り,い ず れ も 算 数 と 理 科 の 問 題 が 含 ま れ て お り,児 童 に は8 セ ッ トの う ち の1っ の セ ッ トが ラ ン ダ ム に 割 り 当 て ら れ た 。 そ れ ぞ れ の 「問 題 」 セ ッ ト は,第1部 と 第2部 に 分 け ら れ て お り,解 答 に 要 す る 時 間 が 第1部 が37分 で,第2部 が27 分 で あ っ た 。

上 述 の 「問 題 」 は,算 数102題 と 理 科97題 の 合 計199題 か ら な っ て い る が,そ れ ら はA〜

Zの26群 の 「ク ラ ス タ ー 」 と い う 問 題 群 に ま と め ら れ て い る 。 そ の 「ク ラ ス タ ー 」 を い く っ か 集 め た も の が 「問 題 」 セ ッ トで あ る 。 な お,8セ ッ ト全 て の 「問 題 」 に 含 ま れ る コ ア の 「ク ラ ス タ ー 」 や 複 数 の 「問 題 」 セ ッ トに 含 ま れ る 「ク ラ ス タ ー 」 も あ る 。

質 問 紙 は,回 答 時 間 の 厳 密 な 規 定 は な い が,「 児 童 質 問 紙 」 は,20分 で 答 え る よ う に な っ て い て,必 要 に 応 じ て 時 間 の 延 長 が 認 め ら れ て い た 。 ま た,学 校 質 問 紙 と 教 師 質 問 紙 に 回 答 す る 時 間 に は 制 限 が な か っ た 。

調 査 の 種 類 と し て,生 徒 を 対 象 と し た 「問 題 」(数 学 ・理 科 の 問 題),「 生 徒 質 問 紙 」, 教 師 を 対 象 と し た 「教 師 質 問 紙 」,学 校 を 対 象 と し た 「学 校 質 問 紙 」 が あ っ た 。

「問 題 」 は,8セ ッ トか ら な り,い ず れ も数 学 と 理 科 の 問 題 が 混 在 し て お り,生 徒 に は8 セ ッ トの う ち の1セ ッ トが ラ ン ダ ム に 割 り 当 て ら れ た 。 そ れ ぞ れ の 「問 題 」 セ ッ トは, 第1部 と 第2部 に 分 け ら れ て お り,解 答 に 要 す る 時 間 が 第1部 が46分 で,第2部 が44分 で あ っ た 。

上 述 の 「問 題 」 は,数 学151題 と 理 科135題 の 合 計286題 か ら な っ て い る が,そ れ ら はA〜

Zの26群 の 「ク ラ ス タ ー 」 と い う問 題 群 に ま と め ら れ て い る 。 そ の 「ク ラ ス タ ー 」 を い く っ か 集 め た も の が 「問 題 」 セ ッ トで あ る 。 な お,8セ ッ ト全 て の 「問 題 」 に 含 ま れ る コ ア の 「ク ラ ス タ ー 」 や 複 数 の 「問 題 」 セ ッ ト に 含 ま れ る 「ク ラ ス タ ー 」 も あ る 。

質 問 紙 は,回 答 時 間 の 厳 密 な 規 定 は な い が,「 生 徒 質 問 紙 」 は,20分 で 答 え る よ う に な っ て い て,必 要 に 応 じ て 時 間 の 延 長 が 認 め ら れ て い た 。 ま た,「 教 師 質 問 紙 」 は 数 学 科 教 師 用 と 理 科 教 師 用 に 分 か れ て い る 。

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2.4.2調 査 対 象

第3回 国 際 数 学 ・理 科 教 育 調 査 で は,各 学 校 段 階 ご と に そ れ ぞ れ 調 査 対 象 母 集 団 を 設 け,小 学 校 を 対 象 に し た 集 団 を 母 集 団1と して 国 際 的 に 次 の よ う に 定 義 し た 。

母 集 団1:調 査 を 実 施 す る と き に9歳 以 上10歳 未 満 の 大 多 数 が 在 籍 し て い る 隣 り 合 っ た2つ の 学 年 の 全 て の 児 童 と す る 。

学 年 を 分 析 の 基 本 単 位 と す る が,年 齢 で の 比 較 を 考 慮 に 入 れ て2つ の 学 年 の 児 童 を 抽 出 す る こ と に な っ た 。 国 際 的 に は ほ と ん ど の 国 で,隣 り合 っ た2っ の 学 年 の う ち の 上 の 学 年 に 相 当 す る の は 第4学 年 で あ っ た 。 例 外 と し て,ノ ル ウ ェ ー は 上 の 学 年 に 相 当 す る の が 第3学 年 で,イ ギ リ ス,ク ウ ェ ー ト,ス コ ッ ト ラ ン ドは 上 の 学 年 に 相 当 す る の が 第5 学 年 で,オ ラ ン ダ は 上 の 学 年 に 相 当 す る の が 第6学 年 で あ っ た 。 ま た,言 語 地 域 や 行 政 地 域 や 入 学 年 齢 な ど の 違 い に よ っ て,上 の 学 年 と し て オ ー ス ト ラ リ ア は 第4学 年 ま た は 第5学 年 を 調 査 対 象 と し た 。

中 学 校 を 対 象 に し た 集 団 を 母 集 団2と し て 国 際 的 に 次 の よ う に 定 義 し た 。

母 集 団2:調 査 を 実 施 す る と き に13歳 以 上14歳 未 満 の 大 多 数 が 在 籍 し て い る 隣 り 合 っ た2つ の 学 年 の 全 て の 生 徒 と す る 。

学 年 を 分 析 の 基 本 単 位 と す る が,年 齢 で の 比 較 を 考 慮 に 入 れ て2っ の 学 年 の 生 徒 を 抽 出 す る こ と に な っ た 。 国 際 的 に は ほ と ん ど の 国 で,隣 り 合 っ た2つ の 学 年 の う ち の 上 の 学 年 に 相 当 す る の は 第8学 年 で あ っ た 。 例 外 と し て,デ ン マ ー ク,ノ ル ウ ェ ー,フ ィ リ ピ

ン,ス ウ ェ ー デ ン は 上 の 学 年 に 相 当 す る の が 第7学 年 で,イ ギ リ ス,ク ウ ェ ー ト,ス コ ッ ト ラ ン ドは 上 の 学 年 に 相 当 す る の が 第9学 年 で あ っ た 。 ま た,言 語 地 域 や 行 政 地 域 や 入 学 年 齢 な ど の 違 い に よ っ て,上 の 学 年 と し て オ ー ス ト ラ リ ア,ニ ュ ー ジ ー ラ ン ドは 第8 学 年 ま た は 第9学 年 を,ロ シ ア,ス イ ス は 第7学 年 ま た は 第8学 年 を 調 査 対 象 と し た 。

2,4.3結 果 の 処 理

調 査 結 果 の 処 理 に つ い て は,各 国 か ら送 ら れ た デ ー タ を,ボ ス ト ン カ レ ッ ジ の 国 際 研 究 セ ン タ ー(lntemationalStudyCenter),ハ ン ブ ル グ 大 学 の デ ー タ 処 理 セ ン タ ー(Data ProcessingCenter),オ ン タ リ オ の カ ナ ダ 統 計 局(StatisticCanada),メ ル ボ ル ン の オ ー ス ト ラ リア 教 育 研 究 所(AustralianCouncilforEducationalResearchLimited)の4つ の 機 関 の 連 携 の 基 に,① デ ー タ の ク リ ー ニ ン グ,② サ ン プ リ ン グ 結 果 に 基 づ く デ ー タ の 重 み 付 け,③ 項 目 反 応 理 論(IRT,ItemResponseTheory)に 基 づ く得 点 化(平 均 を500点,標 準 偏 差 を100点 と す る 分 布 モ デ ル の 推 定 値 と し て 算 出)の 処 理 が 行 わ れ た 。 な お,各 国 の 責 任 者(NRC , NationalResearchCoordinator)に 対 し て は,必 要 に 応 じ て そ の 国 の デ ー タ に つ い て の 問 い 合 わ せ が な さ れ,ま た,処 理 さ れ た デ ー タ に つ い て の 報 告 が な さ れ た 。

な お,こ の 報 告 書 で は,2つ の 分 析 方 法 が 使 わ れ て い る 。 項 目 反 応 理 論 に 基 づ く ス ケ ー リ ン グ 法 と 平 均 正 答 率(%)を 算 出 す る 方 法 で あ る。 前 者 は,算 数 問 題 と理 科 問 題 の 全

一5一

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体 的 な 分 析 結 果 につ い て 使 わ れ,後 者 は,領 域 別 の 分 析 や 各 問 題 の 分 析 や 質 問 紙 に関 す る分 析 に使 わ れ た 。

分 析 結 果 に つ い て は,年 に2回 開 催 され る各 国 責 任 者 会 議(NRCMeeting)で 詳 細 に 検 討 さ れ,さ らに,国 際 報 告 書 刊 行 の 直前 の 各 国 責 任 者 会 議 で は,報 告 書 に示 され る表 の デ ー

タに つ い て 詳 細 か つ 綿 密 に検 討 され た 。

国 際 比 較 を 行 う に は,定 義 され た 母 集 団 の縮 図 に な る よ うに標 本 が 抽 出 さ れ て い な け れ ば な ら な い。 そ の た め に,国 際 本 部 は サ ン プ リ ン グ レ フ ェ リー を お き,各 国 の サ ンプ リ ング を厳 し くチ ェ ッ ク した の で あ る が,サ ンプ リ ング が承 認 さ れ な か った 国 が あ っ た。

そ れ らの 国 は,国 際 比 較 の 対 象 と して は 不 適 格 で あ るが,そ の こ とを 明 記 した 上 で,参 考 デ ー タ と して 国 際 報 告 書 に は 示 す こ と に な っ た 。

2.5調 査 結 果 の ま と め

算 数 の 到 達 度 の 国 際 比 較

(1)算 数 の 得 点 の 国 際 平 均 値 は,小 学 校4年 で529点,小 学 校3年 で470点 で あ る。 わ が 国 の 得 点 は,小 学 校4年 で597点,小 学 校3年 で538点 で あ る。 小 学 校4年,小 学 校3年

も,シ ンガ ポ ー ル と韓 国 の 次 に高 い グ ル ー プ に属 して い る。

(2)算 数 の得 点 の 小 学 校4年 と小 学 校3年 の 学 年 差 の 国 際 平 均 値 は59点 で あ る 。 わ が 国 は59点 で あ り,国 際 平 均 値 と 同 じで あ る。

(3)全 児 童 の 上 位10%以 内,上 位25%以 内,上 位50%以 内 を,得 点 で み る と,小 学 校4年 で は,そ れ ぞ れ658点 以 上,601点 以 上,535点 以 上 の 児 童 で あ り,小 学 校3年 で は,そ れ ぞ れ592点 以 上,538点 以 上,474点 以 上 の 児 童 の 割 合 で あ る。 これ らの 児 童 の 分 布 は 国 に よ っ て 非 常 に 違 い が 大 き い。 わ が 国 は,小 学 校4年,小 学 校3年 と も,そ れ ぞ れ,お よ そ2 割5分,5割,8割 の 児 童 が 相 当 す る 。

(4)算 数 得 点 の 男 女 差 の あ る国 は,小 学 校4年 で3か 国,小 学 校3年 で6か 国 で あ る。

い ず れ も男 子 が 女 子 よ り高 い。 わ が 国 は小 学 校3年 に 男 女 差 は な い が,小 学 校4年 で 男 女 差 が あ る。

(5)9歳 児 の 児 童 の 算 数 の 得 点 は,小 学 校4年 と小 学 校3年 の 学 年 を 基 に した 結 果 と似 て お り,わ が 国 も同 様 で あ る。

算 数 の 内 容 領 域 の 到 達 度

(1)算 数 の平 均 正 答 率 の 国 際 平 均 値 は 小 学 校4年 で59%,小 学 校3年 で47%で あ り,わ が 国 は そ れ ぞ れ,74%,63%と,小 学 校4年 で は 韓 国 シ ンガ ポ ー ル に次 い で 高 く,小 学 校 3年 で は,韓 国 に 次 い で 高 い 。

(2)各 内 容 領 域 の 平 均 正 答 率 は 小 学 校4年,小 学 校3年 と も に,「 整 数 」 「幾 何 」 が 他 の 内 容 領 域 よ り高 く,「 小 数 ・分 数,比 例 」 は 他 の 内 容 領 域 よ り低 い。 わ が 国 は 「整 数 」

「資 料 の 表 現 ・分 析,確 率 」 が 他 の 内 容 領 域 よ り高 く,「 小 数 ・分 数,比 例 」 は 他 の 内 容 領 域 よ り低 い。 な お,わ が 国 の 平 均 正 答 率 は どの 内 容 領 域 で も高 い。

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(3)多 くの 国 で は,あ る 内 容 領 域 が 相 対 的 に 国 際 平 均 値 よ り も高 か った り低 か った り す る。 どの 内 容 領 域 が 相 対 的 に 高 い か 低 いか は 国 に よ っ て 異 な るが ,同 じ国 の小 学校4 年 と小 学 校3年 の パ タ ー ンは 似 て い る。 わ が 国 は小 学 校4年,小 学 校3年 と もに,相 対 的

に 「資 料 の 表 現 ・分 析,確 率 」 が 高 く,「 幾 何 」 は 低 い。

(4)平 均 正 答 率 の 男 女 差 は,得 点 の 男 女 差 よ り は小 さ い が,依 然 と して 存 在 す る。 小 学 校4年 で は2か 国,小 学 校3年 で は4か 国 で男 子 が 女 子 よ り高 い。 わ が 国 は,小 学 校4年, 小 学 校3年 と もに 男 女 差 は な い。 内 容 領 域 別 に み る と,「 整 数 」 は 小 学 校3年 で 男 子 が 高 く,「 測 定,見 積 り ・数 感 覚 」 は小 学 校3・4年 と も男 子 が 高 い。 「資 料 の 表 現 ・分 析, 確 率 」 は小 学 校4年 で 女 子 が 高 い 。

算 数 問 題 の 例

(1)「整 数 」 の 問 題 は,国 際 的 に易 しい 問 題 が 多 か っ た。 わ が 国 の場 合,い ず れ の 問 題 も 比 較 的 正 答 率 が 高 く,国 際 的 に も正 答 率 は 高 い。

(2)「 小 数 ・分 数,比 例 」 の 問 題 は,わ が 国 に と って 難 しい 問 題 が 多 か っ た が,そ の 多 く は,国 際 的 に も難 しか っ た。

(3)「 測 定,見 積 り ・数 感 覚 」 の 問 題 は,わ が 国 に と って 易 しか っ た 。 特 に ミ リ リ ッ ト ル の 量 感 を 問 う問 題 は,正 答 率 の 国 際 平 均 値 は3〜4割 で あ るが ,わ が国 は6〜8割 と一 番 高 か っ た 。

(4)「 資 料 の 表 現 ・分 析,確 率 」 に 関 す る 問 題 は,わ が 国 に お い て は 易 し く,国 際 的 に も正 答 率 は 高 か っ た。

(5)「 幾 何 」 の 問 題 は国 際 的 に易 し い問 題 が 多 か った 。 わ が 国 の 場 合,い ず れ の 問 題 も 正 答 率 は 国 際 的 に15番 目 と高 か った 。 特 に,折 り紙 を も と に した 対 称 に 関 す る問 題 は , 正 答 率 が 国 際 的 に一 番 高 か った 。

(6)「 き ま り ・関 係 ・関 数 」 の問 題 は,わ が 国 に と って は 易 しい 問 題 と難 し い問 題 が あ っ た が,わ が 国 は 国 際 的 に は正 答 率 は 高 か っ た 。

児 童 の 背 景 と算 数 に 対 す る態 度

(1)学 校 外 の1日 の 算 数 の 勉 強 時 間 は 国 際 的 に は 約1時 間 で あ る が,わ が 国 は そ れ よ り も若 干 少 な い。1日 の 余 暇 活 動 の 時 間 は 国 際 的 に は 約8時 間 で あ る が,わ が 国 は そ れ よ り も少 な く,家 の て つ だ いや 読 書 の 時 間 が 国 際 的 に少 な い。

(2)多 くの 児 童 が 国 際 的 に は 算 数 の 成 績 が よ くな る こ と は 大 切 だ と思 って い るが ,わ が 国 の 児 童 は あ ま り そ うは 思 っ て い な い。

(3)算 数 は 国 際 的 に は 多 くの 国 にお い て好 か れ て い る が,わ が 国 は 算 数 が 好 き な児 童 は 少 な い方 で あ る。 算 数 の 好 き嫌 い と算 数 の 得 点 に つ いて は ,算 数 が好 きが高 い ほ ど算 数 の 得 点 が 高 い 。

(4)算 数 の 勉 強 は 楽 しい と い う意 識 を 国 際 的 に は多 くの 児 童 が 持 っ て い る が ,わ が 国 は,算 数 の 勉 強 は 楽 し い と い う意 識 は 低 い 方 で あ る。

算 数 は や さ しい と い う意 識 を 国 際 的 に は3分 の2の 児 童 が 持 って い る。 わ が 国 は,算

一7一

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数 は や さ し い と い う意 識 は 一 番 低 い。

算 数 へ の 全 般 的 な 態 度 に つ い て は 国 際 的 に は 肯 定 的 で あ る。 わ が 国 は 肯 定 的 な 割 合 は低 い 。

(5)多 くの 児 童 が 国 際 的 に は 自 分 の 算 数 の 成 績 は 良 い と して い る。 わ が 国 の 児 童 は, 国 際 的 に は 自 分 の 算 数 の 成 績 を 良 い と は 考 え て い な い 。

(6)算 数 で 良 い 成 績 を 取 るの に必 要 な こ とは,国 際 的 に は,家 で 勉 強 す る こ とや 豊 か な 才 能 や 教 科 書 や ノ ー トの 内 容 を 覚 え る こ と で あ る が,わ が 国 の 児 童 は,才 能 と い う生 得 的 な もの や,家 で 勉 強 を た く さん す る と い う態 度 的 な もの で は な く,教 科 書 や ノ ー トの 内 容 を 覚 え る と い う具 体 的 な方 法 に着 目 し て い る。

(7)算 数 の 授 業 で 算 数 の 問 題 を 解 くの に 毎 日の 生 活 の 中 に あ る もの を 使 う こ と は,国 際 的 に は 約3割 の 割 合 で い つ もな され て い る。 わ が 国 は 算 数 の 問 題 を解 くの に 毎 日の 生 活 の 中 に あ る もの を 使 う こ とは 頻 繁 に は な い 。

(8)算 数 へ の 態 度 に つ い て は男 女 差 が あ る国 は 少 な い が,わ が 国 で は 男 女 差 が あ る。

教 師 と指 導

(1)算 数 の 教 師 資 格 を 得 るの に 必 要 な教 育 は,教 師 養 成 機 関 ま た は大 学 で 行 わ れ て い る。 そ して,教 師 に な る の に 中 等 教 育 後 に 必 要 な 年 数 は3年 か4年 で あ る。 教 育 実 習 や 評 価 ・試 験 は 大 多 数 の 国 で 必 要 と さ れ て い る。 わ が 国 も同 様 で あ る。

(2)算 数 教 師 の 年 齢 は30歳 台 と40歳 台 が 多 く,わ が 国 も同 様 で あ る。 算 数 教 師 の 性 別 に っ い て は,ほ と ん ど の 国 で 女 性 が 多 くな っ て い る。 わ が 国 は 男 性 が 多 い。

(3)学 級 児 童 数 は 比 較 的 小 規 模 とな って お り,わ が 国 は32人 で 多 い方 で あ る。 週 当 た りの 算 数 の 平 均 授 業 時 数 に つ い て は,わ が 国 は や や 少 な い 方 と な っ て い る。

(4)算 数 的 才 能 に 恵 ま れ た 児 童 が い る と い う こ と に つ いて 認 め ら れ て い る が,わ が 国 は そ れ を 認 め る点 で は 低 い 方 で あ る。

(5)算 数 が で き る よ う に な る た め に は 算 数 が 実 世 界 で ど の よ うに 使 わ れ て い るか を 理 解 す る こ とが 重 要 だ と考 え られ て い るが,わ が 国 で は あ ま り重 要 と考 え ら れ て い な い。

(6)指 導 内 容 を 決 定 す る と き は 教 育 課 程 指 導 書 を参 考 に す る こ とが 多 い が,わ が 国 は 教 科 書 を参 考 に して い る。 指 導 方 法 を 決 定 す る と き は 教 科 書 が 参 考 に され て い る。

(7)算 数 的 な 推 論 が 必 要 な 課 題 は,多 くの 国 で 授 業 で 使 わ れ て お り,わ が 国 も よ く使 っ て い る。

(8)算 数 の 授 業 で は 電 卓 は 一 部 の 国 を 除 い て ほ とん ど利 用 さ れ て い な い 。 (9)算 数 の 授 業 で 課 題 解 決 の た め に コ ン ピュ ー タ は ほ と ん ど利 用 さ れ て い な い 。 (10)算 数 の 授 業 で の 学 習 形 態 は,教 師 の 一 斉 指 導 で 学 級 と して 一 緒 に学 習 す る こ と,教 師 の 助 け が あ っ て 個 別 に 学 習 す る こ と,の2っ の 形 態 が 多 い。

(11)算 数 で 宿 題 は よ く 出 され て お り,わ が 国 も同 様 で あ る。 しか し,わ が 国 は,宿 題 を 積 極 的 に 利 用 す る と い う こ とが 少 な い。

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小 学 校 と 中 学 校 と の 比 較

(1)小 ・中 学 校 の 算 数 ・数 学 の 同 一 問 題 を も と に,中 学 校2年 の 国 際 平 均 値520点 か ら 推 定 さ れ た 各 学 年 の 得 点 の 国 際 平 均 値 は,小 学 校3年 で334点,小 学 校4年 で391点,中 学 校1年 で493点 で あ る。 わ が 国 の 推 定 得 点 は,そ れ ぞ れ400点,457点,571点,605点 で あ る。

小 学 校4年 か ら中 学 校1年 に か け て の 伸 び は,最 高 が タ イ の168点,最 低 は ア メ リカ の93 点 で あ る。 わ が 国 の 伸 び は148点 で あ り,4番 目 に 伸 び が 大 き い 。

(2)小 学 校 算 数 ・中 学 校 数 学 の 共 通 問 題 の4学 年 の正 答 率 の変 化 に よ るパ タ ー ンは,国 際 的 に は必 ず し も同 じよ うな もの で は な い 。

(3)算 数 ・数 学 を 好 き と思 う児 童 ・生 徒 は,国 際 的 に み て 小 学 校3・4年 で は8〜9割, 中学 校1年 ・2年 で は7割 で あ る。 学 年 が 高 くな る に つ れ 好 きが 少 な く な る。 わ が 国 は 小 学 校 か ら好 き が7〜8割 と少 な い が,中 学 校 で さ ら に低 く5割 と な る。

(4)算 数 ・数 学 を や さ しい と思 う児 童 ・生 徒 は,国 際 的 に み て 小 学 校3年 で7割,小 校4年 で6割,中 学 校1年 で4割 以 下 と な る。 中 学 校 で 激 減 す る。 わ が 国 は 小 学 校 か ら4

〜5割 と少 な い が ,中 学校 で1割 に激 減 す る。

(5)実 世 界 で の 算 数 ・数 学 の使 わ れ 方 が 重 要 で あ る と考 え る教 師 に指 導 さ れ て い る児 童 ・生 徒 の割 合 は,国 際 的 に み て 小 学 校 で7割,中 学 校 で5〜6割 で あ る。 わ が 国 は い ず れ の 学 年 で も4割 前 後 と少 な い 。

(6)算 数 ・数 学 の 宿 題 を 週 に1度 以 上 出 して い る 国 は,国 際 的 に み て,小 学 校 で は8割 以 上,中 学 校 で は9割 以 上 で あ る。 中 学 校 の方 が 小 学 校 よ り も数 学 の宿 題 を 出 して い る 。 わ が 国 は小 学 校 で9割 が宿 題 を 出 して い るが,中 学 校 で は6〜7割 に 減 り,国 際 的 な 傾 向

と逆 転 して い る 。

ハ 昌 ・理 こ

理 科 得 点 の 国 際 比 較

(1)理 科 の 得 点 の 国 際 平 均 値 は,小 学 校4年 で524点,小 学 校3年 で473点 で あ る。 わ が 国 の 得 点 は,小 学 校4年 で574点,小 学 校3年 で522点 で あ る。 小 学 校4年,小 学 校3年 も韓 国 が 最 高 得 点 で,わ が 国 は 次 に高 い グ ル ー プ に属 して い る。 ま た,わ が 国 は,1970年 の 第1回 調 査 か ら高 い 得 点 の水 準 を ず っ と保 っ て い る。

(2)小 学 校3年 か ら4年 へ の1年 間 の 得 点 の 伸 び の 国 際 平 均 値 は57点 で あ る 。 わ が 国 の 伸 び は,52点 で 国 際 平 均 値 を わ ず か に下 回 っ て い る。

(3)国 際 標 識 水 準 と して,全 て の 参 加 国 の 生 徒 の得 点 の 上 位10%,上 位25%,上 位50%

の3つ を 設 定 し,参 加 各 国 ご と に そ の水 準 に は い っ て い る生 徒 の 割 合 を算 出 した。 小 学 校4年 の 上 位10%に は い っ て い る もの は,我 が 国 の 児 童 のll%,上 位25%に は い って い

る もの は我 が 国 の児 童 の33%,上 位50%に は い っ て い る もの は 我 が 国 の 児 童 の68%で る。 小 学 校4年 の 上 位10%に は い って い る児 童 の割 合 の 最 も高 い 国 は,韓 国 で17%で る。 次 に上 位10%に は い って い る割 合 の 高 い 国 は,ア メ リカ(16%),オ ー ス トラ リア(14

%),イ ギ リス(13%)で あ る。

(4)小 学 校4年 で は,10か 国 で 統 計 的 に 有 意 差 が 認 め られ,男 子 の 方 が 女 子 よ り得 点 が

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高 い。 わ が 国 の小 学 校4年 の 男 女 差 は14点 で,男 子 の 得 点 が 女 子 よ り高 い。 小 学 校3年 で は,9か 国 で 統 計 的 に有 意 差 が 認 め ら れ る。 わ が 国 の 小 学 校3年 の 男 女 差 は2点 で 国 際 平 均 値 よ り小 さ く,統 計 的 に 男 女 に有 意 の 差 が 認 め ら れ な い 。

(5)選 択 肢 形 式 の問 題 に加 え て,記 述 式 の 問 題 が 約24%出 題 さ れ た 。 記 述 式 の 問 題 は 短 い答 え を求 め る求 答 形 式 と理 由 や 考 え方 な どを 記 述 させ る論 述 形 式 の2つ に分 け られ る。 小 学 校4年 で は,韓 国 が 選 択 肢 形 式 ・求 答 形 式 ・論 述 形 式 の いず れ の 問 題 形 式 で も 平 均 正 答 率 が 最 も高 く,わ が 国 は 韓 国 に次 い で 高 い グル ー プ に属 す る。 しか し,論 述 形 式 の 問 題 の 平 均 正 答 率 は トッ プ レベ ル に あ る もの の 韓 国 に比 べ10%も 低 い 。 わ が 国 の 小 学 校3年 も,選 択 肢 形 式,求 答 形 式 お よ び論 述 形 式 の 問 題 の 平 均 正 答 率 は 高 い グル ー プ に属 す る 。 しか し,求 答 形 式 お よ び論 述 形 式 の 問 題 の 平 均 正 答 率 は 韓 国 よ り10%も 低 い 。

理 科 の 内 容 領 域 別 の 正 答 率

(1)国 際 的 に み て,小 学 校3・4年 と もに,生 物 領 域 の 平 均 正 答 率 が 理 科 問 題 全 体 の 平 均 正 答 率 よ り も高 く,「 環 境 問 題 と科 学 の 本 質 」領 域 は 低 か っ た 。 わ が 国 の 理 科 問 題 全 体 の平 均 正 答 率 は,小 学 校3・4年 と もに 参 加 国/地 域 の 中 で は 高 い方 か ら2番 目 に位 置 す る が,両 学 年 と も,物 理 領 域 と化 学 領 域 の成 績 が相 対 的 に良 く,生 物 領 域 と地 学 領 域

の 成 績 は 相 対 的 に悪 か っ た 。

(2)わ が 国 の 小 学 校4年 は 物 理 ・化 学 領 域 と地 学 領 域 の2領 域 で 男 子 の 平 均 正 答 率 の 方 が 女 子 よ り も有 意 に高 く,小 学 校3年 は地 学 領 域 で 男 子 の 平 均 正 答 率 の 方 が 女 子 よ り も有 意 に高 か っ た。 国 際 的 に み る と,小 学 校3・4年 と も に,物 理 ・化 学 領 域 と地 学 領 域 に お い て 男 子 の 方 が 女 子 よ り も優 位 に あ る。

理 科 の 問 題 例

(1)地 学 領 域 の 問 題 は,わ が 国 の 小 学 校3年,4年 で は 学 ん で い な い内 容 が 大 部 分 で あ る。 しか し,わ が 国 の 児 童 の正 答 率 が 国 際 平 均 値 よ り低 い の は,月 が 光 る理 由 と川 沿 い の 土 地 が 田 畑 に む い て い な い理 由 の2問 だ け で,他 の4問 は いず れ も国 際 平 均 値 を 上 回 って い る。

山 頂 の 雪 が ふ も と よ り解 け に くい 理 由 を 論 述 す る問 題 と,気 温 と積 雪 と の関 係 を 問 う 選 択 肢 問 題 の正 答 率 は国 際 平 均 値 を 大 き く上 回 り第1位 で あ る。 川 沿 い の 土 地 が 田 畑 に む い て い る理 由 を 論 述 す る問 題 の 正 答 率 は 国 際 平 均 値 を上 回 って い るが,田 畑 に む い て い な い 理 由 の 正 答 率 は 国 際 平 均 値 を 大 き く下 回 って い る 。 この 傾 向 は 中 学 生 の 結 果 と 同 様 で あ る。

気 温 と積 雪 と の 関 係 を 問 う選 択 肢 問 題 な ど4問 は,小 学 校4年 と3年 の 正 答 率 の差 が 10%以 上 あ り,わ が 国 の 児 童 の 地 学 領 域 の 学 力 は1年 間 で 大 き く伸 び て い る と言 え る。

(2)生 物 領 域 の 問 題 は,毛 虫 の 親 を 問 う選 択 肢 問 題 を 除 い て わ が 国 の 小 学 校3年,4年 の 理 科 で は 学 ん で い な い 内 容 で あ る。 わ が 国 の 児 童 の 正 答 率 が 国 際 平 均 値 を 上 回 っ て い る の は,毛 虫 の親,動 物 の 身 の 守 り方 の 一 つ の 方 法,植 物 の た ね の3問 で あ る。 他 の4

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問 の 正 答 率 は 国 際 平 均 値 以 下 で あ るが,特 に 心 臓 の 働 きの 論 述 問 題 と動 物 の 身 の 守 り方 の二 つ 目 の 方 法 の 論 述 問 題 は 国 際 平 均 値 を 大 き く下 回 っ て い る。

動 物 の身 の 守 り方 の 二 つ 目 の 方 法 に つ い て の 論 述 問 題 は,正 答 率 が 小 学 校3年23%, 4年31%と 低 い値 で あ るだ け で な く,回 答 が 無 記 入 の児 童 が 小 学 校3年71%,4年67%の 高 率 で あ る こ とが 特 徴 的 で あ る。 わ が 国 の 児 童 は,地 学 領 域 の 川 沿 い の 土 地 が 田 畑 に む い て い な い 理 由 の 問 題 の 場 合 と 同 様 に,一 つ の 事 象 を 多 面 的 に,総 合 的 に と らえ る と い

う見 方,考 え方 が 弱 い と言 え よ う。

(3)物 理 の 問 題 は,履 修 して い な い 内 容 が 多 く,中 で も,塩 水 の 浮 力 が 真 水 よ り も大 き い こ とや 水 面 が 容 器 の 傾 き に か か わ らず 水 平 で あ る こと に関 す る 問 題 は,わ が 国 の み な らず 国 際 的 に も き わ め て 低 い正 答 率 で,小 学3・4年 生 用 に 問 う もの と して は 不 適 切 で あ る と考 え られ る。 燃 焼 に酸 素 が 必 要 な こ と も履 修 前 の この 段 階 で は 大 変 低 い正 答 率 で あ る が,履 修 後 の 中 学 生 で は国 際 的 に高 い正 答 率 とな って い る こ と か ら,必 ず し も正 答 率 の 低 い こ と を 問 題 視 す る必 要 は な い と考 え られ る。

一 方,履 修 して い な くて も,光 が 最 も速 く進 む こ とや 砂 糖 が 細 か い ほ ど速 く溶 け る こ と に関 す る問 題 で は 国 際 的 に高 い正 答 率 と な り,日 本 で は 学 校 以 外 で これ らの こ と を学 ぶ 機 会 が あ る も の と予 想 され る。

(4)環 境 問 題 で あ る大 気 汚 染 の 改 善 方 法 を2つ 記 述 さ せ る 問 題 で は,わ が 国 の 正 答 率 は 国 際 的 に高 い水 準 に あ る が,記 述 の 内 容 で は,「 低 公 害 車 を 作 る」 と 「森 林 伐 採 を 止 め る」 が 多 く,産 業 的 な 努 力 を 期 待 して い るの に対 して,国 際 的 に は 「乗 り物 を 控 え る」

や 「特 別 に個 人 で 努 力 す る 」 な ど個 人 的 な 努 力 の記 述 が 多 く,わ が 国 で も環 境 改 善 の た め に 一 人 ひ と りが で き る こ とに 対 して 認 識 を 深 め る 必 要 が あ る と考 え ら れ る。

科 学 的 に調 べ た 事 と そ うで な い事 を 区 別 す る科 学 の 方 法 に つ いて の 問 題,及 び,油 が 水 質 に 与 え る悪 影 響 につ い て の 理 解 を 問 う問 題 で は,わ が 国 は 国 際 的 に高 い正 答 率 と な

り,科 学 的 認 識 が 育 って い る こ とが わ か る。

生 徒 の 背 景 と科 学 的 態 度

(1)わ が 国 の 児 童 は,「 楽 しい 時 間 を 持 つ こ と」 が 大 切 だ と 思 う割 合 は 国 際 的 に も高 い 方 で あ るが,「 理 科 の 成 績 が 良 い こ と」,「ス ポ ー ッ が 得 意 な こ と」 につ い て は 参 加 国 中2〜3番 目 に 低 い割 合 で あ る。 これ は,本 人 の場 合 も友 達 の 場 合 もほ ぼ 同 じ傾 向 で あ る。

(2)学 校 外 で の 時 間 の 使 い 方 に つ い て,① わ が 国 の 児 童 が,理 科 の学 習 に 費 や す 時 間 は 国 際 的 に は 少 な い方 で あ る。 ② わ が 国 の 児 童 の テ レ ビや ビデ オ,コ ン ピュ ー タ ・ゲ ー ム を 楽 しむ 時 間 は 国 際 平 均 並 で あ る が,家 庭 で の手 伝 い や読 書 の 時 間 は 大 変 少 な く,友 達 と談 笑 した り ス ポ ー ッ を 楽 しむ の は 国 際 平 均 よ り若 干 少 な い と言 え よ う。 ③ わ が 国 の 児 童 の テ レ ビや ビデ オ の視 聴 時 間 は1〜2時 間 の もの が 多 く彼 らの 成 績 も良 い が,国 際 的 に も そ の 傾 向 が あ る。

(3)理 科 で よ い 成 績 を と る た め の 方 法 につ い て,わ が 国 の 児 童 は,「 才 能 」,「幸 運 」,

「家 庭 で の 学 習 」 が 必 要 だ と思 う割 合 は 国 際 平 均 並 で あ るが,「 教 科 書 や ノー トの 内 容

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を覚 え る こ と」 が 大 切 と思 う割 合 は 参 加 国 中 第1位 で あ る 。

(4)理 科 の 好 き 嫌 い に つ い て,参 加26ヶ 国 中,理 科 の 好 き な児 童 の割 合 が80%を 超 え る の は わ が 国 を 含 め て12ヶ 国 で あ り,「 好 き」 と答 え た もの の 得 点 が 高 くな って い る。

(5)理 科 に 対 す る意 識 に つ いて,理 科 に対 す る好 意 的 な 意 識 は,わ が 国 の 児 童 は 国 際 平 均 並 で あ る と い え る 。

教 師 と指 導

(1)わ が 国 や 多 くの 国 で は30歳 代 ま た は40歳 代 の 理 科 教 師 が 多 い。 こ の よ うな 偏 りは 中 学 校 の 結 果 に も見 られ た 。 一 方,女 性 教 師 の 割 合 は,国 際 平 均 で4人 中3人,わ が 国 で は6割 で あ っ た。

(2)理 科 の 時 間 数 は1時 間 以 上2時 間 未 満 と2時 間 以 上3時 間 未 満 が 多 く,わ が 国 の 時 間 数 は2時 間 以 上3時 間 未 満 に あ た る。 わ が 国 な ど大 多 数 の国 は 理 科 が 独 立 した 教 科 で あ る が,独 立 した 教 科 とそ うで な い形 で の 理 科 との 間 に,時 間 数 で 大 き な違 い は な い。 ま た,わ が 国 な ど多 くの 国 で は 算 数 と 理 科 の 両 方 を 一 人 の 教 師 に 教 わ って い る 。

(3)わ が 国 の 教 師 は,試 験 問 題 の 作 成 や 採 点,児 童 の作 品 の 評 価,授 業 の 準 備 な どの 活 動 に週 当 た り8.1時 間 を 費 や し,国 際 平 均 で は7.7時 間 を 使 っ て い る。 ま た,わ が 国 で の 研 修,学 習 記 録 の整 理 や 事 務 的 な 仕 事 の 活 動 は6.2時 間 で,国 際 平 均 の4.7時 間 に比 べ て 多 く,こ の 傾 向 は 中 学 校2年 で も同 様 で あ っ た 。

(4)他 の 教 師 と の 会 合 の頻 度 は,国 際 平 均 で 週 に2回 以 上 と す る割 合 が6割 に 近 い。

わ が 国 で は8割 以 上 の教 師 が 毎 週 か 毎 日 の よ う に 会 合 を持 って い る 。

(5)国 際 的 に は国 の 指 導 書 や 県 な ど の解 説 書 に多 くの 教 師 が 精 通 して い る と回 答 して い る。 わ が 国 で は,教 師 の3割 以 上 が 国 ま た は 県 な どの カ リキ ュ ラ ム の 指 導 書 に 精 通 し て い な い と回 答 して い た 。

(6)ほ と ん どの 国 々 で,達 成 度 の異 な る児 童 の 扱 い が 授 業 の 制 約 とな っ て お り,わ が 国 で は 国 際 平 均 値 と ほ ぼ 同 じ6割 が 制 約 を 受 け て い る。

(7)ほ ぼ 半 数 国 で 過 半 数 の教 師 は 児 童 数 が 多 くて 授 業 を 制 約 して い る と回 答 して お り, わ が 国 で も4割 の 教 師 が 児 童 数 の 多 さを あ げて い る。 小 学 校4年 理 科 で の 各 学 級 の 児 童 数 は 国 際 平 均 で19人 で あ る が,わ が 国 で は 児 童 の3分 の2以 上 が30人 を 超 え る学 級 に属 して い る 。 個 人 や 小 グル ー プ で の 学 習 と して は,教 師 が 支 援 す る学 習 が わ が 国 を 含 む 多 くの 国 で 一 般 的 で あ る 。 ま た,小 グ ル ー プ で の 学 習 で も個 別 で も,教 師 か ら の支 援 を 得 る学 習 が 多 い 。

小 学 校 と 中 学 校 の 比 較

(1)理 科 の好 き嫌 い につ いて,小 学 校 と中 学 校 の差 の 大 き い国 は,韓 国 とわ が 国 で あ る。

ど ち ら の国 も,小 学 校4年 で は理 科 が 好 き の 割 合 が85%〜90%の 間 に あ り,国 際 平 均 値 よ り上 に あ る が,中 学 校2年 で は そ の 割 合 が55%〜60%と 国 際 的 に 最 も小 さ くな る 。

(2)理 科 が 楽 し い と思 っ て い る 割 合 に つ い て み る と,小 学 校 と 中 学 校 の 差 の 大 き い 国 は,韓 国 と わ が 国 で あ る。 ど ち らの 国 も,小 学 校4年 で は理 科 が 楽 しい と 思 って い る 割

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合 が そ れ ぞ れ86%,88%で あ り,国 際 平 均 値 よ り上 に あ るが,中 学 校2年 で は そ の割 合 が 40%,53%と 国 際 的 に 最 も小 さ く な る。

理 科 は や さ し い と思 って い る割 合 に つ い て み る と,小 学 校4年 で は,イ ギ リ ス を 除 く ほ とん ど の 国 の 児 童 の50%以 上 が 理 科 は や さ し い教 科 だ と思 って い る が,中 学 校2年 で は,キ プ ロ ス,ア メ リカ,オ ー ス ト リア,ク ウ ェ ー ト,イ ラ ンを 除 く国 の50%以 上 の 生 徒 が 理 科 は 難 しい 教 科 だ と思 って い る。

理 科 は退 屈 と思 って い る割 合 に つ いて み る と,理 科 が退 屈 な 教 科 だ と思 って い る児 童 生 徒 は,国 際 平 均 値 で 小 学 校4年 が22%で,中 学 校2年 が31%で,小 中 学 校 と も そ の 割 合 は 比 較 的 小 さ く,小 中学 校 の 差 も小 さ い。 小 学 校4年 で は シ ン ガ ポ ー ル とわ が 国 は 理 科 が 退 屈 な 教 科 だ と 思 って い る 児 童 の 割 合 は11%〜12%と 極 め て 小 さ い。

(3)小 学 校 か ら中 学 校 に か け て の 理 科 の 到 達 度 の 伸 び を,小 ・中 同 一 問 題15題 で 調 べ た と こ ろ,わ が 国 は タ イ,シ ン ガ ポ ー ル に 次 ぐ3番 目 の 伸 び を 示 した 。

(4)内 容 領 域 か ら到 達 度 の 伸 び を み る と,わ が 国 は化 学 領 域 に お い て 参 加 国 の 中 で 最 も大 き な 伸 び を 示 して い る。

(5)出 題 形 式 か ら到 達 度 の 伸 び を み る と,わ が 国 は選 択 肢 形 式 で の 伸 び が 比 較 的 大 き く,論 述 形 式 も小 学 校 か ら中 学 校 にか け て の 伸 び は 大 き い方 で あ る。 求 答 形 式 で は,わ が 国 は ほ ぼ平 均 的 な 伸 び を 示 した部 類 に属 す る。

数 学 の 到 達 度 の 国 際 比 較

(1)数 学 の 得 点 の 国 際 平 均 値 は,中 学 校2年 で513点,中 学 校1年 で484点 で あ る。 わ が 国 の 得 点 は,中 学 校2年 で605点,中 学 校1年 で571点 で あ る。 中 学 校2年,中 学 校1年 と

も,シ ンガ ポ ー ル の 次 に高 い グ ル ー プ に属 して い る。

(2)数 学 の 得 点 の 中 学 校2年 と 中 学 校1年 の 学 年 差 の 国 際 平 均 値 は29点 で あ る。 わ が 国 は34点 で あ り国 際 平 均 値 に近 い。

(3)全 生 徒 の 上 位10%以 内,25%以 内,50%以 内 と は,得 点 で み る と,中 学 校2年 で は, そ れ ぞ れ656点 以 上,587点 以 上,509点 以 上 の生 徒 で あ り,中 学 校1年 で は,そ れ ぞ れ619 点 以 上,551点 以 上,496点 以 上 の生 徒 で あ る。 こ れ らの生 徒 の 分 布 は 国 に よ って 非 常 に 違 いが 大 き い。 わ が 国 は 中 学 校2年,中 学 校1年 と も,そ れ ぞ れ,お よ そ3割,6割,8割 の生 徒 が 相 当 す る。

(4)数 学 得 点 の 男 女 差 の あ る 国 は,中 学 校2年 で8か 国,中 学 校1年 で6か 国 で あ る 。 わ が 国 は,中 学 校2年,中 学 校1年 と もに,男 子 が 女 子 よ り高 い。 この よ う な男 女 差 に ど の よ う に 対 処 す る か,態 度 の 面 で の 男 女 差 と と も に考 え る 必 要 が あ る 。

(5)13歳 児 の生 徒 の 得 点 は,中 学 校2年 と 中 学 校1年 の 学 年 を 基 に した 結 果 と極 め て 似 て お り,わ が 国 も同 様 で あ る。

(6)過 去3回 の 数 学 成 績 を 比 較 す る と,わ が 国 の 成 績 は3回 と も参 加 国 の 中 で 最 上 位 に あ る。

(18)

数 学 の 内 容 領 域 の 到 達 度

(1)数 学 の 平 均 正 答 率 の 国 際 平 均 値 は 中学 校2年 で55%,中 学 校1年 で49%あ り,わ が 国 は そ れ ぞ れ73%,67%と,と もに 高 い ほ うか ら2番 目 で あ る。

(2)各 内 容 領 域 の平 均 正 答 率 は 中 学 校2年,中 学 校1年 と もに,「 資 料 の 表 現 ・分 析, 確 率 」 が 高 く,「 比 例 」 が 低 い 。 こ の傾 向 は わ が 国 も同 様 で あ る。 な お,わ が 国 の 平 均 正 答 率 は ど の 領 域 で も高 い。

(3)多 くの 国 で は,あ る 内 容 領 域 が相 対 的 に 国 際 平 均 よ り も高 か った り低 か った りす る。 「分 数 ・数 感 覚 」 が 相 対 的 に高 い 国 は,「 幾 何 」 は 相 対 的 に 低 い。 わ が 国 は,中 学 校 2年,中 学 校1年 と も に相 対 的 に 「幾 何 」 「代 数 」 が 高 く 「資 料 の 表 現 ・分 析,確 率 」 は 低 い。

(4)各 内 容 領 域 の 平 均 正 答 率 の男 女 差 は,得 点 の男 女 差 よ りは 小 さ い が,依 然 と して 存 在 す る。 「測 定 」 は 男 子 が 高 く,「 代 数 」 は女 子 が高 い。 わ が 国 の 場 合,中 学 校1年 の 「比 例 」 で 男 子 が 高 い。

数 学 問 題 の 例

(1)「 分 数 ・数 感 覚 」 の 百 分 率 の 問 題 は,わ が 国 で は 正 答 率 が 低 い 問 題 で あ っ た が,国 際 的 に も正 答 率 は 低 い。 分 数 の 四 則 計 算 の 問 題 は,わ が 国 は8〜9割 と高 いが,国 際 的 に

は 正 答 率 は1割 か ら9割 ま で 大 き く散 らば って い る。

(2)「 幾 何 」 の 三 角 形 の 合 同 の 問 題 は,わ が 国 で は 中 学 校1年 か ら中 学 校2年 に か け て の 伸 び が 非 常 に 大 き い が,国 際 的 に は そ うで は な い。 線 対 称 の 軸 の 問 題 は,わ が 国 で は 唯 一,中 学 校2年 よ り も中 学 校1年 の方 が,有 意 に高 い問 題 で あ り,国 際 的 に み る と そ の

よ うな 国 が 他 に も あ る。

(3)「 代 数 」 の 一 次 方 程 式 の 解 法 の 問 題 よ り も,文 字 式 の 意 味 の 方 が わ が 国 で は難 しか った が,こ の 傾 向 は 国 際 的 に 同 様 で あ る 。

(4)「 資 料 の 表 現 ・分 析,確 率 」 の 確 率 の 問 題 は,わ が 国 で は 未 習 に も か か わ らず 易 し か っ た 。 国 際 的 に も こ の 問 題 は 易 し い問 題 で あ っ た 。

(5)「 測 定 」 の 角 度 の見 積.りの 問 題 は,国 際 的 に平 均 的 な 易 しさ の 問 題 で あ る。 長 方 形 の 作 図 と面 積 の 比 の 問 題 は,国 際 的 に難 しい 問 題 で あ る が,わ が 国 は国 際 的 に高 い 位 置 に い る。

(6)「 比 例 」 の 比 例 の 表 は,わ が 国 だ け で は な く国 際 的 に も,難 しい 問 題 で あ っ た が, わ が 国 の正 答 率 が 最 も高 か った 。 男 女 の 比 の 問 題 も,わ が 国 で 比 較 的 難 しい問 題 で あ っ

た が,国 際 的 に も難 しい 問 題 で あ った 。

生 徒 の 背 景 と数 学 に 対 す る態 度

(1)学 校 外 の1日 の 数 学 の 勉 強 時 間 は 国 際 的 に は 約1時 間 で あ る が,わ が 国 は そ れ よ り も若 千 少 な い。1日 の 余 暇 活 動 の 時 間 は 国 際 的 に は約9時 間 で あ り,わ が 国 は 平 均 的 で あ る が,家 の 仕 事 に 費 や され る時 間 は 国 際 的 に少 な い 。

(2)数 学 は 国 際 的 に は 好 か れ て い るが,わ が 国 で は数 学 が 好 き な生 徒 は 多 くな い。 ま

参照

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