平成23年度 高専-長岡技科大(機械系)教員交流研究集会 研究情報交換会 予稿集
K−16
角柱介在物と自由表面交点近傍の特異ひずみ場の検討
笠井誠(機械創造工学専攻),古口日出男(機械情報•制御工学大講座), 倉橋貴彦(機械情報•制御工学大講座)
1.緒言
本研究では,材料に埋め込まれた介在物と自由表面 交点近傍に発生するひずみについて検討する.その方 法として,介在物を有する試験片に引張り荷重を与え て材料を変形し,変形前後の表面粗さをレーザー変位 計で測定する.測定により得られた変形前後の表面デ ータにデジタル画像相関法,移動最小二乗法を適用す る事により画像データからひずみを求め,介在物が材 料表面で発生するひずみに与える影響について検討す る.
今回はその事前検討として,エレメントフリーガラ ーキン法を用いた数値シミュレーションを行い,得ら れたひずみと3次元固有値解析により求められた特異 性オーダーλを比較する.これにより,実験でひずみ の特異性挙動を再現するために必要とされる表面粗さ の測定間隔を知る事を目的とする.
2.数値解析によるシミュレーション 本研究では,図1(a)に示す角柱介在物を有する材料 の接合界面端角部近傍に生じるひずみを求める.この 材料は樹脂中に介在物であるシリコンが含まれている 試験片で,本検討では材料の対称性を考慮して図1(b) の様な 1/4 モデルを用いて検討する.この 1/4 モデル を図1(c)の様にモデル化し,モデルの上端の面に引張 り応力を作用させた場合に接合界面端角部近傍の材料 表面で生じるひずみをエレメントフリーガラーキン法 により求める.使用した材料の物性値を表1に示す.
3.解 析 結 果 及 び 結 論
図2に接合界面端角部近傍における変位ベクトルの 分布を示す.図 2 より,シリコンと樹脂の材料物性の 違いよる変位の大きさの差が見られる.また,ポアソ ン効果によりx方向に収縮している事も確認できる.
次に,変位のデータ間隔を3.125(μm),6.25(μm),
12.5(μm)として変位からひずみを算出した.ひずみεφφ
の点Oから45 方向の値と3次元固有値解析から求め られた特異性オーダーλを用いて,データ間隔
3.125(μm)の値についてフィッティングを行った結果 を図3に示す.図3より,ひずみの値が3次元固有値 解析の結果とほぼ重なる事からひずみの特異性挙動を 再現できているといえる.したがって,実験において も今回検討した程度の間隔によりデータを取得する事 で,特異性挙動の再現が可能であると考えられる.
Young’s modulus(GPa) Poison’s ratio
Re 2.73 0.38
Si 166 0.26
Fig.1 Dissimilar material joints
(a)Specimen (c)Model for
analisys (b) 1/4 specimen
model
Fig.2 Displacement on surface
Fig.3 Distribuition of strains εφφ Table.1 Material constants