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崩壊問題の動的解析法 : 材料および幾何学的非線形を考慮した鋼構造骨組の動的崩壊解析 その1

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(1)

【論   文】 UDC :624

072 :69

059

22 日本 建 築学会 構造系論 文 報 告 集 第 403 号

1989 9 月

崩 壊

解 析 法

材料

お よ び

幾 何学 的 非線 形 を考慮

し た

鋼 構造

動的 崩

解析

 

その

1

正 会 員 正 会 員

久 保 田

和    

* *  

1.

序  論  非線形構造解 析に お ける増 分 計 算に は多くの手 法が考 え ら れて い る

代 表 的なもの とし て

変 位 制 御 法1), 人 工バ ネ 潔

摂 動

za3

弧 長 法41 などが ある

しか し

こ れら静 的解析で は造物が不安定にな り剛性方程式の が 求めに く く な る

あ るい は破 壊時に大き な不つ りい 力が 発生し 収 束 計 算で は 解 除でき な く な ること が あ る

筆者ら はこ れ らの場 合方 法を文 献 5)

6 )で提 案 し た。 この方 法は

,1

° 構 造 物の つ い方 程 式が不 能 あ るい は不 定と な る場 合に最 適 近 似 解を用い る 2

°

材 料 特 性に含ま れる不 連 続 性に起 因する大き な不つ り合い 力を解 除 する場 合に不 連 続 部 分 を補 閤する こ とに よ り 数 値 解 析 を続行させ る よ うに し た もの で あ る。  上に述べ 合いをで き る だ け忠実に追 跡し よう とす る もの であ る

し か し

すべ ての力 学 現 象は た と え そのが緩い と して も広 義の動 的 問 題と考える こ と ができ る。 特に不 安 定な構 造 物は静 止し てい る ことは 事実上 ありえな い

また破 壊 を伴う現 象は必ず周 囲の変 形を伴 う。 構 造 物に は重 量 が あるので その運 動状態が変 化す れ ば慣 性 力が必 ず 作 用す る

以 上の理由に よ り

不 安定に な る こ れ ら の現象を, つ り 合い 状態の 変化 と して 静 的に扱 う よりも

運 動 状 態の変 化と して と ら え た方が 実 現 象に忠 実であると 考え る

 構 造 物の

部が破 断 し ほ かの分 が健全で ある場 合 に 全 体 剛 性マ ト リッ クスが部 分の破 断の ため に特 異に なっ て しま う問題 が ある

こ の よ う な問 題に対し て動 的 解 析法 を 適用 した場 合

部 材 破 断に よ る急 激な状 態の変 化は質 量の存 在に より抑えられる

また, 部 分 的な破 壊 が生じ た後にもそ こ に質量 を付 加し て おけ ば外力に対 し てつ り合う加 速 度が生じ る こ と に よ り, その部分 が運 動 を起こすの み で

ほ か の健 全な部 分の構 造 解 析に障 害 を 与える ことは な い

こ の よ うな場 合に非 線形解 析を 動的 に扱うことは有 効で あ る と考え る

  現 象 を動 的 と考え る ことは シェ ル構 造 を対 象に古く か 宰 東 京工業 大 学   大 学 院 生   (現 在 :日本 電 信 電 話 株 式 会 社 ) # 東 京工業 大 学  助 教 授

工博   (1989 年 2月lO日原 稿 受 理

1989 年6月28日採用決定〕 ら多 く の 研 究 者 に よっ て 行 わ れ て い る。 例 え ば

Humphereys7

さ ま ざ ま 外力につ いて応答 解 析 を行 うことに より動 的 座 屈 荷 重 を求め る方法を示 し た

そ の ほ か

軸 対称 シェ ル

浅い シェ ルある い は深い シェ ル な どの態の シェ ル に対 し

,一

様 分 布 荷 重

部分的な布 荷重

集 中 荷重 な どの荷 重パ

ンに関す る動的載荷の 影 響の研 究が多くの研 究 者に よっ て行わ れ てい る。 その 中で例え ばPlaut ら勉よ静 的 載 荷と動的載荷とで座 屈 荷 重が異な ること を指 摘 し

同 じ問 題を対 象とし て増田 ら9)

1°1 も別の数 値解 析 手法に よっ て これ を 示し た

國 枝ll 〕

12 〕は シェ ル構 造物の 動 的 安 定 問 題 を 理 論 解 析

面 外

面 内の 2 方 向に 同時に外 力が作 用する場 合の動 を調べ

 

骨 組構造へ 地 震 力

振 動 以 外動 的 力の 研 究は少ないが

例え ば

Abrate,

 

Sun

]3}幾 何 学 的 非 線 形の影 響 を 考 慮し た動 的解析法を用い

トラス構 造の動 的 応 答へ の幾 何 学 的 非線形の影 響につ い て調べ

 

我々 の研究5Lfi}

H )

構 造 物の崩 壊まで をで き る限り 実 現 象に忠実な解析モ デル を設 定 し数 値 解 析に よ り追 跡 す ること を日標とし て い る

本 論 文で は材料お よ び幾 何 学 的非 線 形を考 慮し た動 的 構 造 解 析 法の提 案

不 安 定 現 象を生じ る簡 単な例 題に よる解 析 法の認につ い て論 じ る

そ の 2で は骨組 構 造物を対 象に数 値 解 析 を行い 動 的 手 法 を用い る ことに よ り その崩 壊 過 程 を 最 終 状 態 で解 析で き るこ と をホす。  2

解析 方 法  2

1 概 要

 

動 的数値解析に は運 動 方 程 式 を短い 時 問間 隔で逐次積 分 してゆ く直接 積 分 法を用い る

法自体は地 震 応 答 解 析と基 本 的には同

であるが

通 常 崩 壊は短 時 間で発 生 し

一・

方向に変 形が進 行する の で 減 衰の 影 響は考慮 し な い

 解 析で用い る自 由 度 x およびそ れ ぞ れ に対 応 する力

f

1節 点につ い て

(1)

(2 )式の よ うに 7成 分 で表す

   

x

u

 

 

v

 

 

ω

 

 

Ox

 

 

 

θz

 

b

] T

 77・

7r…

 

(1

 

   f ;

X  YZMxMvMzB

]T

 

−−…・

一 …・

(2 >

97

(2)

そ れ ぞ れ初めの

3

成 分は要 素 座 標 系x

y

 z 方 向の自 由 度

次の 3 成は各軸回りの 自由

第 7成 分は断 面の そ りに関す る自由 度で ある

閉 断 面の場 合は断 面の そ り は無視する。 以 下

回 転および断 面のそりを表 す 自 由度 を合わ せて単に回 転 自由 度と呼ぶ

 回 転自由度のに は慣性力お よ び外 力は作 用せず骨 組 の各節点に お け る並 進 運 動の項だ けに慣 性が作 用 する と し

ま た構造物の剛 性 は時 刻

t

の状 態の ままで t+At まで変 化 しない とする と

運動 方程式は並進 自由度と 回 転 自 由 度とに分 離し (

3

)式の よ う に表すこと が で き る

211iil

踐 孤

     

一 一 ・

……・

…・

…・

………・

(3) こ こ に

Ax ,

 

Ax

。:時刻

t

か ら

t

At

に亘る間に生 ずる増 分        変位ベ ク トル    α

ar :時 刻 tに お け る加速度ベ ク トル  

KL1,

 

Kl2,

 

K

:1

 

K2

, :時刻

t

に お け る瞬 間剛性マ ト       リッ ク ス        〃 :質 量マ トリ クス   

f ,fr

二時 刻 tに お ける内 力ベ ク トル        

F

:時 刻

t

にお ける外 力ベ ク トル であ り

ま た添字の ない も の は並 進自由 度, 添 字 r は 回転 自由 度に関す る もの を表す

  (3)式か ら Ax . を消去 す る と {4)式の よ うになる

     

Ma

十(

Kii−

KnKi2iKm )

Ax

十(

f− K

,,

Khi

 

f

.)

=F

              

 

t−・

 (4 ) こ こで     

K ’

= 」

K

,1

− K2Kli

K2L−…

 

一・

 

9・

 (5

1)     

f’

f −

Kl2Ki,

t 

fr・

 〔5

2冫 と置く と

並 進自由度の み か ら なる運 動 方 程 式 (6)式 が得 られ る

     Ma 十K

Ax 十f

F

………・

…・

……・

6

) 実際には (5

1>, (5

2)式トリッ クスは求 めず

文 献 14)に示 し た ス

コ ンピュ

タ のベ ク トル演算 機能を応用 した高 速 解 法を用い る

  (

6

)式を

Newmark ・

β 法 を 用い て時 間 積 分 し

応 答 を求め る

 運 動 方 程 式の分手法に は各 種 ある15〕

本 研 究は 最 終的に は多自由度の解 析に な るので

自由 振 動の最 小 周 期は か な り小さ く な る と 予想できる

その ため積 分 法 は無 条 件 安 定で あ るこ とが望まし く 中心差 分 法

線 形 加速度法の よ う な条件安 定は好ま しくないeWilson

θ 法は θ≧1

37で無 条件安 定で あ るが

数 値 的な減 衰 性 が強い こ こで は無条 件安定で あ り精 度も 悪 くな い

Newmark .

β 法 (

fi

12:定 加 速 度 法 〉を用い るこ とに する

  全 体の フロ

チャ

ト を 図

] に小 す

一 98 一

1 フ ロ

チャ

ト t σ

 

 

 

αE σy E

破 断 E ε ε y εc

F一

破 断 しない1 図

2 材料の応 カ

ひずみ関係  

2.

2

 剛性マ トリック スお よ び内 力ベ ク トル  剛性マ ト リッ ク スお よ び内力ベ ク トル の計 算 法は静 的 数 値 解 析}4 ♪ もの と 同

であるの で

こ こで は概 要 を述 べ るに と どめる。  

つ の部 材を材 軸 方 向に分 割し

そ れ ぞ れ の分 割 要 素 の長さを ‘と して (1/2±v悟 /6)εの位 置におい て断 面 を小 断 面 要 素に分 割する

断 面の平 面 保 持 を仮 定し

小 断 面要 素の痣 カ

ひずみ関 係 を追 跡し同 時に幾 何 学 的 非 線 形を考慮し て, そ れ ぞ れの分割要 素につ い て要 素剛性 マ トリッ ク スを求め

これらを

部材につ い て重ね合わ せ る

部 材を分 割す るの に必要な内 部 節点には外 力を作 用 させ ない こと および部 材の 中 間 部の量を無 視 し慣 性 力が作 用し な い とす る ことによ り

内 部 節 点の 自由 度は 消 去 可 能で ある

こ の消 去に も文 献 14)で述べ た高 速 解 法 を用い る

  材 料の応 カ

ひずみ関 係は図

2に示すもの を 用い る

引張ひずみが破 断ひずみ εc を超えた とき に そ の要 素は破 断し

それ以 降 応 力 を 負 担し な いもの と する

ひ ずみ速 度の剛性

強 度へ の影 響は考え ない

 さ らに 断 面 を構 成する板の局 部 座 屈は考 慮し な い

 

2.

3

 質量マ トリス   質量マ ト リック ス は節 点に質量が集 中し て い るもの と す る lumped mass い る

質量の大き さ は

そ の 節 点に集ま る部 材の重 量お よ び こ の構 造が支えて いる重 量か ら求め る

(3)

力 外 力 (F ) 慣 性 力 (Ma ) 内力 (f 勧 構 造 物の 内力 f

il

質 量 ・

加 救 ・ 外 力F       時 刻 図

一3

外 力

内 力

慣 性 力の関 係

 

建築構造 物の場 合

構 造 物の個々 の部 材量はそれ が支えて い る造 物 全 体の重量 ま たはそこ に流れて い る 力に比べ て十 分に軽いと考え る

その た め

部 材の質量 を部 材の中 間に分 布さ せ るこ と はせずに

支 持 して い る 重 量 も含め構 造 物の重量 に よっ て求め た質 量 を質点と し て各 部 材の点で あ る節 点に集 中 させ ること に す る

軸 力 を受け る個材座 屈 現 象に お い てその部 材 が持っ て い る 自 重の効果で動 的 座 屈 荷 重が 向 上す る現 象また は浅い ア

チ に集 中 荷 重が作 用す る問 題に おい て 自重の影 響に よ り動 的 座 屈 荷 重が静 的 座屈荷 重より低 下する現 象9〕 等 は直 接の対 象と し な い し か し

部 材 を分 割 し質量を分 布させ る ことに よ り上 記の ような問 題 を扱うこ と も可 能 で あ る

 

2

4

 

非線形 問 題

不 安 定 問 題 と 動 的解析法

 

時 刻

t

At

にお け る運 動 方 程 式は (6 )式か ら (7) 式の よ うに ける。

   Ma

f

{・

F

……・

一 ……・

…・

……一 ・

…・

(7 ) こ こ に

M ,

a

 F は先に説 明し た

 

fl

。 は構 造 物が 変形 す ることに よ り時刻

t

At

時 点で発 揮し てい る内力 ベ ク トル である

この関 係を模 式 的に描く と図

3の よ うに な る

 

静 的解 析の場 合は慣 性 力Ma の項 を 無視して

fl

=F

を収 束判定の条 件と してつ り合い方 程 式を解 く こ と にな る

し か し

非 線 形 性の強い構 造 物

あ るい は不 安 定な 構 造 物で は先に述べ た よ うにつ り合い経 路が追 跡 困難 あ るいは不 可 能になる ことが ある

 動的 解 析を行う場 合は

慣 性 力の項 Ma を考 慮 し(6 ) 式の運 動 方 程 式 を 解 く

。Newmark 一

β 法に よ れば

時 刻 t+At の加 速 度at

dt は時 刻

t

の速 度をVtと して (8) 式で求め ら れ る

    (

M

β

t

K

,)αt

dt       = 」

F

 

dt

− fl− KtiVt

12

βat △t      

…………・

…・

………

(8 ) (8)式の知数a、、n:が

意に定ま る条 件は (9>式で 表さ れ る 見 か けの質 量マ ト リッ ク ス M

が 正値と な る こ とで あ る

     

M ’

;M

fiA

 

t2K

…・

…・

…・

 

…・

……・

9  こ こ で

もし M が 負 値 と な る な ら ば 運 動 エ ネル ギ 1/2 v’Mv 負とな っ て し ま うか ら  M は止値で あ る

そ の た め

た と え部 材の破 断などにより K,が 正値で な く なっ た とし て も

M

を正 値と す る At は存 在する

し た がっ て at. 。tの存在も保 証さ れ

解 析 を続 行 すること ができる

 動 的 解 析 を用いる と 不 連続な現 象も解析で き る とい う こ か ら以 下 よ う な 解 釈 が 可 能で あ る。 静 的 解析で は外力に よる仕 事はすべて ひずみエ ネル ギに変 換さ れ な くて は な ら な い

破断の よ う な不 連 続な 現象が発 生 し た場 合に は ひずみエネル ギが構造 物 内 部で 再配分さ れな くて は な ら ない が

通 常これに は大き な変 形 が 必要であり こ れ を追 跡する こと は困 難である

動 的 解 析に よる場 合は外 力に よ る仕事は ひ ず みエ ル ギ と運 動エ ル ギに変 換され る

不連続 現 象の 発 生に よるエ ル ギの再 配 分は

ひずみエル ギだけで はな く運 動エ ネ ル ギに対し て も行わ れ るの で

静 的 解 析におい て生じ る 問 題 を 回 避でき る と考えら れ る

 こ の ように

非 線 形 性 が 強い構 造物,不安定な構 造 物

あ るいは不 連 続 現 象 を起こす構 造 物に対して動的 手 法を 用い るこ とは有 効で ある と考え る。  

3

数値解析例 1 δ R 図

4 M

◎ ]

内部節点 F

軸 引 張 問題

1  材 料 定 数 等

d8

001JE

OO9 A149 ×10

m

2

 、

〜 モ 1L69X 韮0m τ }

w13

36× 

m λ 23

06XlO

   

 「

σ   X10

 XlOPaPa 14 窪X 

1

14Xlo

一 .

M5

00×104 オ イ ラ

Pe5

37XmN

 X 

99

(4)

力 〔N} (×IO   o

0

0

0

5  外 力

反 力

慣性力の時 刻 歴

レ 5 / 0

彳 ー エ × 3

0 2

0 1

0 0

00     0

02

    0

04     0

06

  t [s ]   図

6  各種エ 時 刻 ー 6   8 N100 力 採 U

60

40

2     0 図

7 外 力

反 力

慣 性 力の力点変位との  3

1単 純 引 張 問題  こ の問 題は 図

4

1の よ う な直 線 部 材を材 軸 方 向に引 張り, 破 断 させ る とい う簡 単な もの で ある

し か し

これを静 的に数 値 解 析す るこ と は難しい

破 断 時に 生 じ る大き な不つ り合い力が静 的 数 値 解 析では通 常 解 消 でき ないか ら である

こ の解 決 方 法の

つ と して者ら が文 献1)

,2

)で用い た近 似 解 を 仮 定す る方法は大き な 不つ 解 消く の荷 重 階を 必要と した

動 的 手 法に よ れ ば前 項に述べ た 理に よ り破 断現 象が簡 単に 表 現で き る こ と を確か め る

 形 状および用い た断 面の性 能等は図

4お よ び表

1 に示すとお りで あ る。 部材は長さ方 向に 3分 割し

中 間 部分の部 材の質量は無視し

先 端に の み質 点を設け た

また外 力F [N]は

(IO)式で表さ れる よ うに時 亥IB s に関して単 調 増 加に作 用さ せ た

    F

(t)

107t・

…・

…・

………・

…・

〔10)   図

5 に外 力 (F )

上端の節 点に生じ た反 力 (R)

お よび慣 性 力 (

M

α)の時 刻 歴 を示 す。 2

4で述べた (7) 式に相 当す る (ll)式が成立 して いること が確か め ら れ

 

100

8  圧 縮 材の座屈 問題 表

2 材 料定数等 る

     

F

R

Ma ・

…・

…………・

……・

………・

…・

(11) ま た破 断によ り反 力が失わ れ 運動が 急加速 さ れて い る こ と が表れ てい る

ti

約O

 035秒 以 前部 材弾 性 状 態にあり

固有周期 (約0

005秒 )の振 動が表れ て い る が

そ れ以 降は降伏に よ り周 期が 20倍に延びる た め こ こ に は表れ ない。 t

S

 

O.

 

06

秒の破 断 後は質 点 が 外 力に の み支 配されて落 下 してい る ことが表れ て い る

 図

6に外 力の した仕 事お よ び 運動エ ネル ギ

ひずみ エ ネルギの時 刻 歴を示す

部材破断に よっ て塑性 変形に よる ひずみエ ルギは保 持さ れ

弾 性 変形に よ るひずみ エ ネルギは解 放され るが塑 性ひず みエ ルギに比べ いた め図に は表れ て い ない

部 材が破 断し た

0.

06

秒以 降は ひずみエ ネルギが変 化 し な い

外 力によりな さ れ る仕事は すべ て運 動エ ルギに転 化さ れて い ること が 分か る

 図

7に載 荷点の 変 位 と外力 (F ), 反 力 (R)

慣 性 力 (

Ma

)とのを示す

変 位と反 力 (R)との関 係は

材 料の性 質と して設 定し た もの がそ のま ま表れて いる。

(5)

δx [m ] 6

0 4

o 2

0 ズ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_

縲 彭

11

・ ・ 0

0     1

0     2

o   t[s ]     図

9 加 力 点 変位の時 刻 歴 α [m /s2 ] 4

0 2

0  0

0

1

         1

0 ,,

1

kV

°°°”

G

      ’

2

0    t[s1  H [N] (×10s

  0

G       1

0

       

2.

 O     ts 】 R [N ] (×105)   0

8 図

10 加 力 点 加 速 度の時 刻 歴 0

60

540

40

2 1/1000弾 性

・/1・・難  

N     1/100弾塑 性      丶

一 〜

16

オィ界

  破 断 発生

11 固定点反力の時 刻歴  

忸   δ

  生 z

8m 0

01

02

03

0 δ.[ml 図

12 横 方 向 変 形 量 と固 定 点 反 力の関 係 弾 性         弾 塑 性                弾性             弾 塑 性 初 期 不 整ユ/100               初 期 不 整1/1000    図

13 変 形 状 態 〔載荷 開 始か らO

2秒きざみ) 静 的 数 値 解 析で破 断 現 象 を含 めたこ の 関 係を得る た めに は

変 位 制 御 法 を用い た と して も文 献5)

6)で述べ た よ う な 工夫が 必要で ある

 

3.2

 圧縮材の座 屈  これ は図

一8

お よび表

2に示す細 長 比238 の圧 縮 材 の座屈 問題で あ る

部 材 中 央点に おいて全長の 1/100あ る い は 1/1000 と な る 正弦半波形の初 期不整を与え, 材 料が常に弾性で あ る もの と弾 塑 性 性 状 を示すもの の組み 合わ せ と して合計 4 ケ

スの解 析を行っ た

中間部分の 構 造 重 量は無 視し

先 端に

5

×

loakg

の質量 を載せ た

 外 力 F [N]は

(12)式でさ れ る よ うに時 刻 t [s] に関し て単 調 増 加に作 用さ せ た

     F (t)

105t

…・

……一 ・

………一 …

〔12)  図

9に加 力 点の変 形量の時 刻 歴を示す

初 期 不 整が

1

/100の もの は 1/1000の もの に比べ , 初 期の 変形の進 行 が速いが, 座 屈が進 行 する に従い

常に弾 性の もの

弾塑性の もの と もに

変形 は そ れ ぞ れ 同 じ速さで進 むこ と が分か る。  図

10に加力点の加 速度の歴 を示す。 1/1000の 初 期 不整の もの は

固有振 動の影 響が見ら れ る が 初 期 不 整 1/100 の もの は その影 響が ほ と ん ど見ら れな い

座 屈が行すると

初期不 整量に関係な く加 速 度の時 間に 関す る変 化は同じにな ること も分か る。   図

11に固 定 点の反 力の時 刻 歴を示す。 図

10で も 述べ たよう に

1/1000の 期 不 整の もの は固 有 振 動の 影 響が見られ る が

初 期 不整 1/100の もの は そ の影 響が ほ と ん ど見ら れ ない

初 期 不整

1

/ユ

00

で弾塑 性 を考 慮し た もの は オ イ ラ

座屈 荷重 よ り も は る かに低い外力で座

101

(6)

屈 し, ま た断面の

部が破 断す る (t 

=1.

9秒 )の も 1/1000の初 期不 整の もの (t

2

3秒 )に比べい こ と が分か る。  図

12に横 方 向 変 形 量 と 鉛直反力と の関 係を示 す。 初 期 不 整の大きい もの は断 面の

が破断す る変 形 量が 小さ い こ と が 分か る

12の 関 係は筆 者らu }が す で に発 表し た静 的解析法を用い て も求め ること ができる

また弾 性の場合に はいわ ゆ るエ ラ スチカ問 題と して理論 解がまっ てい る。 本 手 法で求 めた解は これ らの いずれ と も

致す ること を確か めて ある。 ただ し

静 的解析で は断 面の破断現象を扱う こ と は通 常 難しい

 図

一13

に載 荷開 始か らO

2秒きざみ で 2

8秒 までの 変形状態を示す

弾 塑 性 を考 慮し た場 合

部 材 中 央部 が 降 伏

断 面の

部が破断する ことによ り折れ曲が り

降 伏し て いなか っ た部材の端 部は外力が低 下す ること によ り初 期の形状の ほぼ直線 形 状にっ て い る こと が表れ て い る

本例で は1部材を

20

に等 分 割した た め, 部 材 中 央部のれ曲が り が滑ら かに表 現で きていないが

分 割 を 非等分割にす る か あ るい は分 割 数を細か くする ことに よ り

よ り滑ら かにする ことは できる

 

4.

結 論  本 論 文で は骨 組 構 造の崩 壊解析に動的手法を導入 す る こと を 提 案し, 例として引張 力を受け る場合と圧縮力 を 受ける場 合の 1 本の部材につ い て の解 析を行っ た

こ れ らの

崩 壊 後は不 安 定とな るもの であるに も か か わ らず

特に困 難な点な く解 析で き

動 的 解 析 法 を 用い る 利 点が確か め られた

引続きその 2では実 規 模骨組 構造 の崩 壊 過 程 を追 跡 す

参 考 文 献

1) 例え ばW

E

 Haislert 

J、

A

 Strlcklin:Displacement

  Incrementatio【L ill Non

linear Structural Analysis by the

   Self

corrccting  Method

 

InternatiDnal

 

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   Numerical Methods in Engineering

 Vol

11

 pp

3

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   19772

) 例え ば E

Ramm :Strategies for T【acing the Nonlinear

   Response Near L}mit Points

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 Springer

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 1981

3) 例え ばY

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 Kawamata :Perturbation Method

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4) 例えばE

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 The Application of  Newton

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    1988

5 6) 和 田 

久 保 田英之 :部 材の座 屈および破断を考慮し     た トラス構 造の崩 壊 解 析

日本 建 築 学 会 構 造 系 論 文 報 告    集

No

396

 pp

109

117

1989

Z

7) ∫

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 Humphreys:On Dynamic Snap Buckling of Shal

    low Arches

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Journal

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1966

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 Plaut :Dynamic Stability

    BoundaTies for Shal]ow  Arches

 

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 of the Engineei

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12

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Matsuda

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  Nishiwaki anCl M

 Minagawa Non

    1inear Dynamlc Analys{s o ‘Frame Structule

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 No

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 pp

]03

110

1987 10) 増田陳紀

西脇威夫

皆川 勝

山 本 英男 :骨 組 構 造の

   幾 何 学 的 非 線 形 勤 的 解 析のた めの

方 法

構 造

匚学に お

   け る 数 値 解 析 法 シ ン ポジ ゥ ム 論 文 集

Vol

    pp

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436

 1987

11) H

Kunieda:Dynamics of 

Space

 Frame Structures Sub

   

ject

 to CombinOd Lateral and Longitudinal Forces

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    International  ConfeTence on  Space   Structures

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103

 1975

12) 國 枝 治 郎 ;面 外

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 1975

13> S

Abrate and C

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 Sun ;Dynamic Analysis of Geomet

   rica ]ly Nonlinear Truss Structures

 Computers& Struc

   tures

 VDI

17

 No

4

 pp

491

197

 1983 14)和 田 

久保田英之 :実 規 模 鋼 構 造 骨 組の 3元 非 線    形解 析へ の ス

タの応 用

日本 建 築 学 会    構 造 系論 文 報 告 集

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394

 pp

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103

1988

12 15) 鷲 津 久

郎は か編 :有 限要 素 法ハ ン ドブッ ク

ll

応 用 編

    培 風 館

1983

1

一 102

(7)

SYNOPSIS

UDC:624.072:69.059.22

DYNAMIC

ANALYSIS

METHOD

FOR

THE

COLLAPSE

PROBLEMS

-A

material and

geometrical

nonlinear

dynamic

collapse analysis

for

thespace steel

frameso

Part

1-by HMEYUKI KUBOTA, GraduateStudentof Tokyo

tuteof Technology,and Dr.AKIRA WADA, Associate

Professor,

Tokyo Instituteof Technology,MembeTs of

A.LJ.

There are many

difficulties

in

thenonlinear statical analysis

for

the collapse of structures.

Many

solution proc-edures

for

these problems were proposed such as the

displacement

control method, the artificial spring method,

theperturbationmethod, the method using the cuTrent stiffness parameter and the arc

leRgth

method.

In thecase ofconsidering the rapture phenomenon of the materials,

further

hardships

will obstruct toobtain a

good solution

because

of theabrupt

dropping

of the strength,

All

structural problems which rnany researchers

had

treated as statically shou}d have a

dynamic

effect tacitlysuch as the

inertia

force

of the own weight of

deforming

structural element.

At

the criticalor limitpoint,theinertiaterm will

help

to solve the equilibrium equations.

In

this paper, a meterial and geometrical nonlinear

dynamic

analysis method ispresented

for

the space steel

frames,

and the two numetical examples show theeffectiveness of theproposed method.

1) Axialforceact to the straight

bar

that will

be

yieldand snapped,

2) Elasticand plastic

buckling

problem under the

dynamic

loading.

参照

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1) 境有紀 他:建物被害率の予測を目的とした地震動の 破壊力指標の提案、日本建築学会構造系論文集、第 555 号、pp.85-91、2002. al : Prediction of Damage to

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et al., Determination of Dynamic Constitutive Equation with Temperature and Strain-rate Dependence for a Carbon Steel, Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers,

[r]

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