要支援・要介護在宅高齢者の主観的QOLの実態把握および改善・向上の要因に関する研究ーフォーマル・インフォーマルな支援者とも共有しうる主観的QOLスケールの開発とその活用ー
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(2) 目次 1. 研究の背景 ·························································································································· 3 2. 研究の目的 ·························································································································· 3 3. 本研究における主観的 QOL の定義 ·················································································· 4 4. 主観的 QOL 自己評価尺度の開発 ······················································································ 4 5. 調査の概要 ·························································································································· 5 6. 調査の結果 ·························································································································· 8 7. 考察 ···································································································································· 31 8. まとめ ································································································································ 34 付録:主観的 QOL 自己評価尺度 ························································································· 37. 2.
(3) 1. 研究の背景 日本は超高齢社会を迎え,何かしらの疾病や障害(本研究では,身体障害による ADL 能 力の低下を障害と呼ぶ)と生きる者は多い.筆者は在宅高齢者の生活期リハビリテーション を実施するなかで,このような症例を多く経験する.高齢になるにつれて慢性疾患や障害は 増加し複雑化する傾向にあり,その状態で生活していくことを余儀なくされることが多い. WHO(World Health Organization)は,1948 年に WHO 憲章の前文の中で,健康を 「Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity」と定義している.さらに,1998 年には,健康と疾病は別 個のものではなく連続したものであるという意味付けから,static から dynamic に健康を 捉えることや,人間の尊厳の確保や生活の質を考えるために必要で本質的なものだという 観点から spiritual を含むことなど,健康の定義を変更することが提案された.しかし,こ の WHO の健康の捉え方に対して,複数の専門家たちは限界があることを指摘し,様々な 考え方や捉え方を示している(岩永 2003:32-33;Huber ら 2011;島内 2015;藤内 2017: 4;山崎ら 2017:9-10). たとえば,岩永(2003:32-33)は,疾病の有無ということだけでなく,自分の健康状態 をいかに捉え,どのように対応するかという視点から健康な生活を捉え,どんな状態であっ ても,自分なりの状態でのよりよい,自分らしい生き方を探していくという,この気持ちさ えあれば,それは健康な生き方であると述べている. また,Huber ら(2011)は,高齢化や疾病傾向が変化している現代において,WHO の健 康定義は望ましくない結果を生む可能性すらあると指摘している.そのうえで,健康の定義 を,社会的・身体的・感情的問題に直面したときに,困難な状況に適応し,なんとかやりく りし,対処する能力としている. 以上のように,健康概念は,WHO の疾病や障害が無く,完全に良い状態を健康とする疾 病論に基づいた生物医学モデルの見方から,時代の変化とともに,健康生成論に基づくその 人なりの健康(health ease)を目指していくという,生物心理社会モデルの見方へとパラ ダイムシフトがなされてきた.この生物心理社会モデルに基づく健康は,当事者の観点から すれば,主観的な Quality of Life(以下,QOL)であるといえる. そこで,慢性疾患などにより障害がある高齢者は増加しているが,それらの高齢者の中で も主観的 QOL を高く保ち過ごせている者は,一体どのようにして高く保てているのかを問 うことは,今後の超高齢社会において非常に重要なことであると考える. 2. 研究の目的 超高齢者社会において増加する障害がある在宅高齢者の中でも,主観的 QOL を高く保ち 過ごせている者は,どのようにして高く保てているのか,その特徴の示唆を得ることである. そのため,岩永(2003:32-33)や Huber ら(2011)により示されている健康概念を参 考にした,新たな観点から Life を 3 次元で捉えた主観的 QOL 自己評価尺度の開発を試み, 3.
(4) その信頼性と妥当性(内容的妥当性と構成概念妥当性)の検証を行う. 次に,障害がありながらも主観的 QOL が高い者の,その高さに関連する要因を抽出する と共に,どのようなときに主観的 QOL を高く保てているのかを質的に検討する. 3. 本研究における主観的 QOL の定義 藤岡(2000:1)を参考に, 「生き生きと命を輝かせて生きていること,毎日を快適に楽し く送れていること,その人が豊かで幸せと思えるような人生を送れていること」が,各々か つ全体的に満たされている程度のことと定義した.これを参考にした理由は,生命・生活・ 人生の質として 3 次元で捉え,かつ生物心理社会モデルの 3 側面とから包括的に捉えてお り,患児・者や家族および専門家や支援者たちとも共有しやすい表現となっているからであ る. 4. 主観的 QOL 自己評価尺度の開発 (1) 尺度の開発方法 まず,「主観的 QOL」「QOL 尺度」「高齢者」をキーワードに Cinii,医中誌 Web,メデ ィカルオンラインにて AND 検索を行い,文献調査を行った.次に,主観的 QOL の概念や それらに関する尺度開発,高齢者の主観的 QOL に関する要因などの先行研究などから健康 社会学分野の研究者であり健康生成論や Sense of Coherence(首尾一貫感覚;以下,SOC) を専門とし,健康の論評も行っている山崎喜比古保健学博士(2012:73-87)と検討し,藤 岡(2000:1)の主観的 QOL の概念を参考に本研究での主観的 QOL の構成概念を①生命 の質,②生活の質,③人生の質の 3 次元で捉え,それらを各々①生き生きと過ごすこと,② 快適に楽しく過ごすこと,③豊かで幸せな人生を送ることについての 3 つを想定した. 次に,主観的 QOL や健康の捉え方,尺度の項目について,山崎喜比古保健学博士と,地 域保健やヘルスプロモーションを専門とし,「生き方としての健康」 (岩永 1999)や「健康 な生活」 (岩永 2003:32-33)を提唱している岩永俊博医学博士とグループディスカッショ ンを行った. そのなかで, 本研究において定義されている主観的 QOL を測定するにあたり, 「生き生き」や「快適に楽しく」などは,日常のなかで良好なときもあれば不良な時もある ために,それらをどのように測定していくかについて注意を払うべきである,との意見を得 た. それらの意見や再度先行研究を参考に,各項目と回答選択肢を言語化した.その後,本研 究協力者 2 名(頚椎症があるが日常生活は自立した 60 歳代前半の女性と,脳出血による片 麻痺により要介護状態である 60 歳代前半の男性)に予備調査を行った.予備調査では,一 部質問項目と回答選択肢の表現の修正について意見を得た.そして,その意見と,実証研究 としても,主観指標(相対値)も客観指標(絶対値)と同様,他の要因との関連を見るなど さまざまな統計学的解析を用いた結果が数多く発表されており,復刻版も出されたとの観 点からも権威ある英文図書 Measures of subjective well-being (Andrews, F. M et al. 1991) 4.
(5) を参考に,山崎喜比古保健学博士と再度議論して尺度を完成させ,内容的妥当性の確保に努 めた. (2) 尺度の内容 本研究における主観的 QOL の定義に基づき質問項目は,生命・生活・人生の質に各 1 項 目ずつ,合計 3 項目とし,参照期間は 3 か月とした. 生命の質については「この 3 か月を振り返って,生き生きと過ごせている日は,そうでな い日と比べてどれくらいありますか」とした. 生活の質については「この 3 か月を振り返って,快適に楽しく過ごせている日は,そうで ない日と比べてどれくらいありますか」とした. 人生の質については「この 3 か月を振り返って,豊かで幸せな人生を送れていると感じ る日は,そう感じない日と比べてどれくらいありますか」とした. 回答選択肢は Visual analogue Scale (VAS) による 7 件法とし,かつ順序尺度としての 7 つの選択肢はリッカート法により言語化もした.全項目逆転項目であり,各項目とも 1~7 点,それらを加算したものを Total QOL と呼び,3~21 点となる.スコアが高いと QOL が 高いことを示す. また,どのような時に「生き生きと」 「快適に楽しく」 「豊かで幸せに」過ごせているかに ついて自由回答も求めた. (3) 尺度の特徴点・利点 1 点目が, 誰にでもある生活や人生の浮き沈み双方の割合を VAS で捉えている点である. 2 点目が,Life を生命・生活・人生の 3 つの質で捉え,その合計点をもって主観的 QOL 尺度得点としている点である. 3 点目が,重症心身障害医療分野において疾病や障害があるご本人,家族や支援者など周 囲の人たち,専門職の人たちの 3 者間で現に使われ,共有もできている間主観的な概念・用 語・言葉を用いて質を表現している尺度である点である. 4 点目が,3 項目から成り,簡便な尺度のため,実践で活用しやすい点である. 5. 調査の概要 (1) 調査の対象 某地方都市(X 県 Y 市,人口約 45,485 人,高齢化率 26.64%)の 70 歳以上 84 歳以下の 在宅高齢者で,認知症や高次脳機能障害,失語症などにより調査内容などの理解が困難な者 は対象から除外し,研究の趣旨と内容について書面にて説明し,本人の意思で同意が得られ た男女 100 名である. 対象者の確保については,筆者が所属する病院の患者に依頼し,並行して市内の地域包括 支援センターと居宅介護支援事業所に協力者の紹介を依頼した.さらに,協力を得た対象者 5.
(6) からの機縁法に加え,一定数の介護レベルの者を確保できるように理論的サンプリングを 用いた. (2) 調査方法 対象者が高齢者のため,回答の信頼性の確保のために他記式の構造化面接とした.また, 量的データに加え,一部質的データも収集して分析する Mixed Methods の方法をとった. (3) 調査項目 1) 従属変数 主観的 QOL とし,開発を試みた尺度のスコアを用いた. 2) 独立変数 基本属性と生活状況,半年間の心理状況,既往歴と現病歴,通院頻度,主観的健康管理能 力尺度(修正版 Perceived Health Competence Scale 日本語版;PHCS),Barthel Index, ソーシャルネットワーク(日本語版 Lubben Social Network Scale 短縮版;LSNS-6 を一部 改変),SOC(13 項目 7 件法 sense of coherence スケール日本語版)とした. (4) 分析方法 開発を試みた尺度の信頼性の検証では,Cronbach α 係数による内的一貫性の検証と, Item-Total(以下,I-T)相関分析,項目削除時の α 係数を算出し,項目分析を行った.内 容的妥当性の検証では,生命・生活・人生の質において,得られた質的データをコード化し サブカテゴリ,カテゴリに分類した.構成概念妥当性の検証では,主観的 QOL と各変数の 関連を 2 値変数については t 検定,3 値以上のカテゴリ変数については一元配置分散分析, 連続変量については Pearson の相関係数で検討し,予備分析を行った.その後,各変数間 の関連を含めて関連要因を明らかにするため,Total QOL について 6 つのモデルを設けて 階層的重回帰分析を行い,それらの結果を先行研究と比較した.解析には統計パッケージ IBM SPSS Statistics ver.25 を使用し,有意水準を 5%とした. 主観的 QOL の高さに関連する要因の抽出では, 階層的重回帰分析の結果を用いた. また, 障害がありながらも主観的 QOL が高い者はどのような特徴があるのかの検討では, Barthel Index 中群(70-95)・低群(5-65)で,かつ Total QOL 高群(16-21)の者の質的 データを,質的分析の結果と照らし合わせて検討した. 階層的重回帰分析に用いた変数は以下のとおりである.(表 1) (5) 倫理的配慮 本調査を行うにあたり,日本福祉大学大学院「人を対象とする研究」に関する倫理審査を 受けたうえで,対象者のプライバシー保護と負担軽減に細心の注意を払い調査を実施した. 6.
(7) 表 1 各変数の一覧 Total-QOLとの関連 変数の概要と分布 Total QOLスコア. 1). 重回帰分析での変数の扱い. Mean±SD. P値. 3項目7件法 range3-21 α=0.898. 連続変数. 平均15.0±3.94 性別. 年齢 基本 属性. 配偶者の有無. 家族構成. 疾患数. 疾患関連,. 診察頻度. 介護サービス 利用状況, ADLの自立度. 利用中の 介護サービス数. 男. N=46(46). 男性=0. 14.5±4.79. 女. N=54(54). 女性=1. 15.3±3.04. 70-74歳. N=27(27). 該当=1, 非該当=0. 16.2±2.99. 75-79歳. N=33(33). 該当=1, 非該当=0. 14.8±3.87. 80-84歳. N=40(40). 参照群. 14.3±4.43. 有り. N=63(63). 配偶者有り=1. 15.4±3.31. 無し. N=37(37). 配偶者無し=0. 14.2±4.79. 独居. N=16(16). 参照群. 13.6±4.41. 核家族. N=42(42). 該当=1, 非該当=0. 15.3±3.62. 2世帯家族. N=40(40). 該当=1, 非該当=0. 15.0±4.10. その他. N=2(2). 該当=1, 非該当=0. 18.0±0.00. 0~2つ. N=20(20). 該当=1, 非該当=0. 15.8±3.37. 3~4つ. N=46(46). 該当=1, 非該当=0. 14.4±4.64. 5つ以上. N=34(34). 参照群. 15.3±3.15. 2月以上に1回もしくは無し. N=21(21). 2月以上に1回もしくは無し=0. 14.3±4.41. 1月に1回以上. N=79(79). 1月に1回以上=1. 15.2±3.82. 無し. N=47(47). 参照群. 15.3±3.96. 1つ. N=19(19). 該当=1, 非該当=0. 12.8±4.60. 2つ以上. N=34(34). 該当=1, 非該当=0. 15.7±3.15. 離散変数. r=0.067. 0.338. 0.146. 0.185. 0.314. 0.393. 0.374. 0.029*. 10項目2-4件法 range0-100 平均88.4±16.5. Barthel Index. 趣味の有無. 役割の有無. 有り. N=66(66). 有=1. 15.4±3.77. 無し. N=34(34). 無=0. 14.1±4.19. 有り. N=41(41). 有=1. 16.0±2.72. 無し. N=59(59). 無=0. 14.3±4.49. 0.509. 0.135. 0.021*. 有り. N=13(13). 有=1. 17.2±2.39. 生活. 無し. N=87(87). 無=0. 14.6±4.03. 状況. 経済的に十分なゆとりがある. N=13(13). 該当=1, 非該当=0. 17.8±2.39. N=55(55). 該当=1, 非該当=0. 15.5±3.21. N=23(23). 該当=1, 非該当=0. 13.9±3.97. 参照群. 10.4±5.46. 連続変数. r=0.381. 0.001**. 連続変数. r=0.443. 0.001**. 連続変数. r=0.517. 0.001**. 就労の有無. 暮らしに必要なものや, まとまったものは大体買える 経済状況. 0.026*. 0.001**. 食べるには困らない程度. まとまったものは買えない 食べるのに精一杯,. N=9(9). 他のものまでは手が回らない. 8項目5件法 健康管理 能力. α=0.869. PHCS. 24.5±6.84 6項目5件法 range0-24 Social Network (SN). Sense of coherence. α=0.82 LSNS-6 (一部改変) 平均16.2±5.08. 有意味感. 4項目7件法 range4-28. (13項目7件法より抜粋) α=0.736 平均18.8±3.96. 1) αはCronbachの信頼性係数を表す 2) 連続変数量についてはPearsonの相関係数,2値変数についてはt検定,3値以上のカテゴリ変数については一元配置分散分析を行った **:p<0.01 *:p<0.05. 7.
(8) 6. 調査の結果 (1) 対象者の属性・特性(表 2) 1) 基本属性 男性 46 名(46%) ,女性 54 名(54%),平均年齢は,77.8 歳(SD 3.98)であった.配偶 者有りは 63 名(63%),無しは 37 名(37%),家族構成は独居 16 名(16%),核家族 42 名 (42%) ,2 世帯家族 40 名(40%) ,その他 2 名(2%)であった.孫有りは 89 名(89%), 無しは 11 名(11%)であった.趣味有りは 66 名(66%),無しは 34 名(34%),役割有り は 41 名(41%),無しは 59 名(59%)であった.就労有りは 13 名(13%),無しは 87 名 (87%)であった. 「経済的に十分なゆとりがある」は 13 名(13%) , 「暮らしに必要なもの や,まとまったものは大体買える」は 55 名(55%), 「食べるには困らない程度.まとまっ たものは買えない」は 23 名(23%) ,「食べるのに精一杯,他のものまでは手が回らない」 9 名(9%)であった. 2) 疾病や介護保険に関する情報 要介護度は,要支援 1,2 が 35 名(35%) ,要介護 1~3 が 28 名(28%) ,要介護 4,5 が 4 名(4%),非該当 33 名(33%)であった.利用中の介護サービス数は,無し 47 名(47%), 1 つ 19 名(19%),2 つ以上 34 名(34%)であり,平均 1.04(SD1.17)であった.直近半 年間の心理的変化として,辛いことや悲しいこと有りは 48 名(48%) ,無し 52 名(52%) であった.疾患数は,0~2 つ 20 名(20%) ,3~4 つ 46 名(46%) ,5 つ以上 34 名(34%), 平均 4.09(SD2.04)であった.医師の診察頻度は,無し 3 名(3%),2 か月以上に 1 回 18 名(18%),1 か月に 1 回以上 79 名(79%)であった.PHCS は,高群(>24)45 名(45%), 低群(≦24)55 名(55%),平均 24.5(SD6.84)であった.Barthel Index は,高群(=100) 42 名(42%),中群(95―70)49 名(49%),低群(5-65)9 名(9%),平均 88.4(SD16.5) であった. 3) ソーシャルネットワーク 高群(>16)55 名(55%),低群(≦16)45 名(45%),平均 16.2(SD5.08)であった. 4) SOC 高群(>62)50 名(50%) ,低群(≦62)50 名(50%),平均 62.7(SD10.6)であった.有意 味感は,高群(>18)51 名(51%),低群(≦18)49 名(49%) ,平均 18.8(SD3.96)であった.. 8.
(9) 表 2 対象者の属性・特性 n=100 n(%) Mean±SD 性別. 年齢. 配偶者. 家族構成. 男. 46(46). 女. 54(54). 70-74歳. 27(27). 75-79歳. 33(33) 77.8±3.98. 80-84歳. 40(40). 有り. 63(63). 無し. 37(37). 独居. 16(16). 核家族. 42(42). 2世帯家族. 40(40). その他 孫の有無 基本. 趣味の有無. 属性 役割の有無 就労の有無. 2(2). 有り. 89(89). 無し. 11(11). 有り. 66(66). 無し. 34(34). 有り. 41(41). 無し. 59(59). 有り. 13(13). 無し. 87(87). 経済的に十分なゆ とりがある. n(%) Mean±SD. 13(13). 暮らしに必要なも のや,まとまった. 55(55). ものは大体買える. 経済状況. 食べるには困らな い程度.まとまっ. 23(23). たものは買えない 食べるのに精一 杯,他のものまで. 9(9). は手が回らない. 要介護度. 病気や 介護保険に. 疾患数. 関する情報. 28(28) 33(33). 無し. 47(47). 1つ. 19(19) 1.04±1.17. 2つ以上. 34(34). 有り. 48(48). しいことの有無 無し. 52(52). 辛いことや悲. 0~2つ. 20(20). 3~4つ. 46(46) 4.09±2.04. 5つ以上. 34(34). 無し 医師の診察頻度. PHCS. Barthel Index. 4(4). 非該当 利用中の. 心理的変化. 35(35). 要介護1~3 要介護4,5. 介護サービス数 直近半年間の. 要支援1,2. 3(3). 2か月以上に1回. 18(18). 1か月に1回以上. 79(79). 高群(>24). 45(45). 低群(≦24). 55(55). 高群(=100). 42(42). 75<. 79(79). 中群(95-70). 49(49) 88.4±16.5. 50<,≦75. 18(18). 25<,≦50. 2(2). 低群(5-65). 24.5±6.84. 9(9). ≦25 Social Network (SN). sense of coherence. LSNS-6. 高群(>16). 55(55). 低群(≦16). 45(45). 16.2±5.08. (一部改変). SN家族 SN友人. 高群(>62). 50(50). 低群(≦62). 50(50). 62.7±10.6. 13項目7件法. 把握可能感 処理可能感. SOC. 有意味感. 9. 1(1). 高群(>9). 53(53). 低群(≦9). 47(47). 高群(>6). 59(59). 低群(≦6). 41(41). 高群(>24). 49(49). 低群(≦24). 51(51). 高群(>19). 57(57). 低群(≦19). 43(43). 高群(>18). 51(51). 低群(≦18). 49(49). 9.33±2.49 6.90±3.32 24.1±5.00 19.8±4.57 18.8±3.96.
(10) (2) 各 QOL スコア 各 QOL スコアの平均値,最頻値,標準偏差を表に示す(表 3).生命の質スコアは,平均 5.00(SD1.43),最頻値が 6 であった.生活の質スコアは,平均 4.90(SD1.46),最頻値が 6 であった.人生の質スコアは,平均 5.07(SD1.44),最頻値が 6 であった.Total QOL ス コアは,平均 15.0(SD3.94),最頻値が 18 であった. 表 3 各 QOL スコアの平均値,最頻値,標準偏差. 生命の質スコア. 生活の質スコア. 人生の質スコア. Total QOLスコア. 平均値. 5. 4.9. 5.07. 14.97. 最頻値. 6. 6. 6. 18. 1.42843. 1.4599. 1.43727. 3.94266. 標準偏差. (3) 主観的 QOL 自己評価尺度の内的一貫性と項目分析 クロンバックの α 係数は 0.898 であった.各項目の I-T 相関と,項目削除時の α 係数を 表に示した(表 4) .相関係数は生命の質は 0.781,生活の質は 0.866,人生の質は 0.751 で あった.項目削除時の α 係数で,3 項目の α 係数である 0.894 を超えるものはなかった. 表 4 内的一貫性と項目分析の結果 主観的QOL自己評価尺度 項目. I-T相関. 項目削除時α. ①この3か月を振り返って,生き生きと過ごせている日は,そうでない日と比べてどれくらいありますか. 0.781. 0.869. ②この3か月を振り返って,快適に楽しく過ごせている日は,そうでない日と比べてどれくらいありますか. 0.866. 0.795. ③この3か月を振り返って,豊かで幸せな人生を送れていると感じる日は,そう感じない日と比べてどれくらいありますか. 0.751. 0.894. 註1) 3項目ともに逆転項目.Cronbach α=0.898. (4) 質的分析による自由回答の特徴の検討 生命・生活・人生の質別に,カテゴリを【 】にて記載する. 1) 生命の質:「生き生きと過ごせているときは,どんなときですか」 247 のコードから,5 カテゴリ,11 サブカテゴリに分類・整理した. 【カテゴリ】と〈サ ブカテゴリ〉の関係を表に示す(表 5).5 つのカテゴリは, 【自分のすることがうまくいく とき】, 【自分や家族が元気なとき】 , 【好きなことをして,楽しく過ごすとき】 , 【人に気を遣 わず過ごすとき】 ,【人の役に立ったり,助けてもらうとき】である.. 10.
(11) 表 5 生命の質を高く保てているときの質的分析の結果 生命の質:「生き生きと過ごせているときは,どんなときですか」 カテゴリ. サブカテゴリ. 自分のすることがうまくいくとき 自分や家族が元気なとき. 自分のしたことがうまくいったとき 痛みや息苦しさがなく,元気なとき 家族の元気な姿を見たとき 家族や友達と話をしたり,出かけるとき. 好きなことをして,楽しく過ごすとき. 自分で,もしくは周囲から助けてもらって好きなことをするとき おいしいものを食べるとき 楽しみなことを考えるとき. 人に気を遣わず過ごすとき 人の役に立ったり,助けてもらうとき. 介護のこととか嫌なことを考えなくてよいとき 自分の思うように過ごすとき 役割を果たすとき みんなが気にかけてくれたり,手助けをしてくれるとき. 2) 生活の質:「快適に楽しく過ごせているときは,どんなときですか」 217 のコードから,5 カテゴリ,10 サブカテゴリに分類・整理した. 【カテゴリ】と〈サ ブカテゴリ〉の関係を表に示す(表 6).5 つのカテゴリは, 【ものごとがうまくいっている とき】, 【病気の有無にかかわらず,調子良く過ごせているとき】 , 【人の助けも得ながら,自 分の思うように過ごせているとき】 , 【人と会って話しているとき】, 【人が助けてくれたり, よくしてくれているとき】である. 表 6 生活の質を高く保てているときの質的分析の結果 生活の質:「快適に楽しく過ごせているときは,どんなときですか」 カテゴリ. サブカテゴリ 心配ごとがなく過ごしているとき. ものごとがうまくいっているとき. 自分のしていることがうまくいっているときや,人の役に立てているとき 家族との仲がうまくいっているとき. 病気の有無にかかわらず,調子良く過ごせているとき. 体調が良く,元気に過ごせているとき 病気がありながらも,思うように動けているとき 自分のペースで自由に過ごしているとき. 人の助けも得ながら,自分の思うように過ごせているとき. 好きなものを食べているとき 自分で,もしくは周囲から助けてもらって好きなことしているとき. 人と会って話しているとき 人が助けてくれたり,よくしてくれているとき. 家族や友人たちと話をしたりして過ごしているとき 家族や友達,近所の人,病院の人たちが助けてくれたり,よくしてくれるとき. 3) 人生の質:「豊かで幸せな人生を送れていると感じるときは,どんなときですか」 228 のコードから,6 カテゴリ,12 サブカテゴリに分類・整理した. 【カテゴリ】と〈サ ブカテゴリ〉の関係を表に示す(表 7) .6 つのカテゴリは, 【病気があったとしても,健康 に過ごすことができているとき】, 【他人を介して,嬉しい気持ちや恵まれている気持ちにな るとき】 , 【家族と元気で順調に過ごせているとき】 , 【自分の心にも,周囲の環境にもゆとり があるとき】 , 【好きなことをして,穏やかに過ごせているとき】 , 【まわりの人に助けてもら えるとき】である.. 11.
(12) 表 7 人生の質を高く保てているときの質的分析の結果 人生の質:「豊かで幸せな人生を送れていると感じるときは,どんなときですか」 カテゴリ 病気があったとしても,健康に過ごすことができているとき 他人を介して,嬉しい気持ちや恵まれている気持ちになるとき 家族と元気で順調に過ごせているとき. サブカテゴリ 健康に過ごせたり,病気があっても大きな問題なく過ごせているとき 他人の苦労を見て日常の幸せに気付いたとき 自分のすることが人の役に立ったり,まわりの人が喜んでくれるとき 子供や孫の成長を感じて嬉しく思うとき 家族がいてくれて,みんなが健康で元気に過ごせているとき 経済面に心配がなく,お金を使うことができるとき. 自分の心にも,周囲の環境にもゆとりがあるとき. 昔と比べて,物がなんでも手に入ったり,十分な食事をとれるとき 何不自由なく,思いのまま過ごせているとき. 好きなことをして,穏やかに過ごせているとき まわりの人に助けてもらえるとき. 日々問題なく過ごせているとき 好きなことをして過ごせているとき 病院や施設,福祉の人たちが助けてくれるとき 家族や友達,近所の人たちが助けてくれたり,よくしてくれるとき. (5) 各 QOL スコアの平均値の差の検定 1) 生命の質スコア(表 8) t 検定では,役割有り,就労有り,PHCS 高群,ソーシャルネットワーク高群,SOC の有 意味感高群が有意に高かった. 一元配置分散分析では,経済状況において, 「食べるのに精一杯,他のものまでは手が回 らない」と比較し,「経済的に十分なゆとりがある」と「暮らしに必要なものや,まとまっ たものは大体買える」が有意に高かった.また,「食べるには困らない程度.まとまったも のは買えない」と比較し, 「経済的に十分なゆとりがある」が有意に高かった. 2) 生活の質スコア(表 9) t 検定では,役割有り,PHCS 高群,ソーシャルネットワーク高群,SOC の有意味感高群 が有意に高かった. 一元配置分散分析では,経済状況において, 「食べるのに精一杯,他のものまでは手が回 らない」と比較し,「経済的に十分なゆとりがある」と「暮らしに必要なものや,まとまっ たものは大体買える」が有意に高かった.また,「食べるには困らない程度.まとまったも のは買えない」と比較し, 「経済的に十分なゆとりがある」が有意に高かった. 3) 人生の質スコア(表 10) t 検定では,就労有り,PHCS 高群,ソーシャルネットワーク高群,SOC 高群,SOC の 有意味感高群が有意に高かった. 一元配置分散分析では,経済状況において, 「食べるのに精一杯,他のものまでは手が回 らない」と比較し,「経済的に十分なゆとりがある」と「暮らしに必要なものや,まとまっ たものは大体買える」 , 「食べるには困らない程度.まとまったものは買えない」が有意に高 かった.利用中の介護サービス数において,「1」と比較し, 「無し」と「2 以上」が有意に 高かった.医師の診察頻度において, 「無し」と比較し, 「2 か月以上に 1 回」と「1 か月に 1 回以上」が有意に高かった. 12.
(13) 4) Total QOL スコア(表 11) t 検定では,役割有り,就労有り,PHCS 高群,ソーシャルネットワーク高群,SOC 高 群,SOC の有意味感高群が有意に高かった. 一元配置分散分析では,経済状況において, 「食べるのに精一杯,他のものまでは手が回 らない」と比較し,「経済的に十分なゆとりがある」と「暮らしに必要なものや,まとまっ たものは大体買える」が有意に高かった.また,「食べるには困らない程度.まとまったも のは買えない」と比較し, 「経済的に十分なゆとりがある」が有意に高かった.. 13.
(14) 表 8 生命の質の t 検定および一元配置分散分析の結果 n(%). Mean±SD. 男. 46(46). 4.89±1.61. 女. 54(54). 5.09±1.26. 70-74歳. 27(27). 5.41±1.12. 75-79歳. 33(33). 4.94±1.41. 80-84歳. 40(40). 4.78±1.59. 有り. 63(63). 5.19±1.18. 無し. 37(37). 4.68±1.75. 独居. 16(16). 4.63±1.67. 核家族. 42(42). 5.05±1.32. 2世帯家族. 40(40). 5.05±1.47. 2(2). 6.00±0.00. 有り. 89(89). 5.03±1.44. 無し. 11(11). 4.73±1.35. 有り. 66(66). 5.15±1.36. 無し. 34(34). 4.71±1.53. 有り. 41(41). 5.39±1.14. 無し. 59(59). 4.73±1.55. 有り. 13(13). 5.78±0.73. 無し. 87(87). 4.89±1.47. 13(13). 6.00±1.00. 55(55). 5.20±1.21. 23(23). 4.57±1.38. 9(9). 3.44±1.88. 要支援1,2. 35(35). 4.77±1.17. 要介護1~3. 28(28). 4.82±1.54. 4(4). 6.50±0.58. 非該当. 33(33). 5.21±1.56. 無し. 47(47). 5.11±1.45. 1. 19(19). 4.37±1.50. 2以上. 34(34). 5.21±1.30. 直近半年間の辛いことや悲. 有り. 48(48). 4.90±1.40. しいことの有無. 無し. 52(52). 5.10±1.46. 0~2つ. 20(20). 5.30±1.30. 3~4つ. 46(46). 4.84±1.56. 5つ以上. 34(34). 5.09±1.31. 性別. 年齢. 配偶者. 家族構成. その他 孫の有無 基本. 趣味の有無. 属性 役割の有無 就労の有無. 経済的に十分なゆと りがある. P値. n(%). Mean±SD. 高群(>9). 53(53). 5.25±1.22. 低群(≦9). 47(47). 4.72±1.60. 高群(>6). 59(59). 5.27±1.23. 低群(≦6). 41(41). 4.61±1.61. 高群(>24). 49(49). 5.12±1.45. 低群(≦24). 51(51). 4.88±1.41. 高群(>19). 57(57). 5.04±1.40. 低群(≦19). 43(43). 4.95±1.48. 高群(>18). 51(51). 5.45±1.21. 低群(≦18). 49(49). 4.53±1.50. P値. 0.485. 0.198. 0.117. 0.542. 0.505 0.14 0.016* 0.002**. 暮らしに必要なもの や,まとまったもの は大体買える. 経済状況. 食べるには困らない 程度.まとまったも のは買えない 食べるのに精一杯, 他のものまでは手が. 0.001**. 回らない. 要介護度. 利用中の 介護サービス数. 病気や 介護保険に 関する情報. 疾患数. 要介護4,5. 無し 医師の診察頻度. PHCS. Barthel Index. Social Network (SN). sense of coherence. LSNS-6. 3(3). 3.67±2.52. 2か月以上に1回. 18(18). 5.00±1.46. 1か月に1回以上. 79(79). 5.05±1.38. 高群(>24). 45(45). 5.47±1.10. 低群(≦24). 55(55). 4.62±1.56. 高群(=100). 42(42). 5.29±1.22. 中群(95-70). 49(49). 4.67±1.57. 低群(5-65). 9(9). 5.44±1.24. 高群(>16). 55(55). 5.36±1.24. 低群(≦16). 45(45). 4.56±1.53. 0.089. 0.095. 0.486. 0.396. 0.260. 0.002**. 0.076. 0.004**. (一部改変). SN家族 SN友人. 高群(>62). 50(50). 5.22±1.36. 低群(≦62). 50(50). 4.78±1.47. 0.124. 13項目7件法. 把握可能感 処理可能感. SOC. 有意味感 **:p<0.01 *:p<0.05. 14. 0.068 0.022* 0.404 0.779 0.001**.
(15) 表 9 生活の質の t 検定および一元配置分散分析の結果 n=100. 性別. 年齢. 配偶者. 家族構成. n(%). Mean±SD. 男. 46(46). 4.71±1.70. 女. 54(54). 5.06±1.22. 70-74歳. 27(27). 5.33±1.18. 75-79歳. 33(33). 4.91±1.47. 80-84歳. 40(40). 4.60±1.58. 配偶者有り. 63(63). 5.06±1.20. 配偶者無し. 37(37). 4.62±1.80. 独居. 16(16). 4.31±1.78. 核家族. 42(42). 5.10±1.27. 2世帯家族. 40(40). 4.90±1.52. その他. 2(2). 5.50±0.71. 有り. 89(89). 4.93±1.47. 無し. 11(11). 4.64±1.43. 有り. 66(66). 5.06±1.37. 無し. 34(34). 4.59±1.60. 有り. 41(41). 5.29±1.03. 無し. 59(59). 4.63±1.65. 有り. 13(13). 5.62±1.04. 無し. 87(87). 4.79±1.49. 13(13). 5.85±0.69. 55(55). 5.16±1.20. 23(23). 4.30±1.61. 9(9). 3.44±1.88. 要支援1,2. 35(35). 4.63±1.26. 要介護1~3. 28(28). 4.82±1.52. 4(4). 6.00±0.00. 非該当. 33(33). 5.12±1.63. 無し. 47(47). 4.98±1.53. 1. 19(19). 4.21±1.62. 2以上. 34(34). 5.18±1.17. 直近半年間の辛いことや悲. 有り. 48(48). 4.94±1.39. しいことの有無. 無し. 52(52). 4.87±1.53. 0~2つ. 20(20). 5.35±1.23. 3~4つ. 46(46). 4.71±1.66. 5つ以上. 34(34). 4.88±1.27. 孫の有無 基本. 趣味の有無. 属性 役割の有無 就労の有無. 経済的に十分なゆと りがある. P値. n(%). Mean±SD. 高群(>9). 53(53). 5.23±1.27. 低群(≦9). 47(47). 4.53±1.59. 高群(>6). 59(59). 5.20±1.19. 低群(≦6). 41(41). 4.46±1.70. 高群(>24). 49(49). 5.18±1.42. 低群(≦24). 51(51). 4.63±1.46. 高群(>19). 57(57). 5.00±1.46. 低群(≦19). 43(43). 4.77±1.46. 高群(>18). 51(51). 5.33±1.18. 低群(≦18). 49(49). 4.45±1.60. P値. 0.250. 0.131. 0.189. 0.301. 0.528 0.126 0.015* 0.058. 暮らしに必要なもの や,まとまったもの は大体買える. 経済状況. 0.001**. 食べるには困らない 程度.まとまったも のは買えない 食べるのに精一杯, 他のものまでは手が 回らない. 要介護度. 利用中の 介護サービス数. 病気や 介護保険に 関する情報. 疾患数. 要介護4,5. 無し 医師の診察頻度. PHCS. Barthel Index. Social Network (SN). sense of coherence. LSNS-6. 3(3). 3.00±2.65. 2か月以上に1回. 18(18). 4.83±1.15. 1か月に1回以上. 79(79). 4.99±1.45. 高群(>24). 45(45). 5.33±1.13. 低群(≦24). 55(55). 4.55±1.61. 高群(=100). 42(42). 5.07±1.31. 中群(95-70). 49(49). 4.78±1.65. 低群(5-65). 9(9). 4.78±0.97. 高群(>16). 55(55). 5.22±1.20. 低群(≦16). 45(45). 4.51±1.66. 0.230. 0.060. 0.806. 0.272. 0.066. 0.005**. 0.612. 0.019*. (一部改変). SN家族 SN友人. 高群(>62). 50(50). 5.18±1.38. 低群(≦62). 50(50). 4.62±1.50. 0.055. 13項目7件法. 把握可能感 処理可能感. SOC. 有意味感 **:p<0.01 *:p<0.05. 15. 0.017* 0.019* 0.056 0.433 0.002**.
(16) 表 10 人生の質の t 検定および一元配置分散分析の結果 n=100 n(%). Mean±SD. 男. 46(46). 4.93±1.67. 女. 54(54). 5.19±1.21. 70-74歳. 27(27). 5.44±1.25. 75-79歳. 33(33). 4.97±1.36. 80-84歳. 40(40). 4.90±1.60. 配偶者有り. 63(63). 5.16±1.32. 配偶者無し. 37(37). 4.91±1.62. 独居. 16(16). 4.63±1.36. 核家族. 42(42). 5.19±1.37. 2世帯家族. 40(40). 5.05±1.54. 2(2). 6.50±0.71. 有り. 89(89). 5.10±1.45. 無し. 11(11). 4.82±1.33. 有り. 66(66). 5.18±1.37. 無し. 34(34). 4.85±1.56. 有り. 41(41). 5.29±1.05. 無し. 59(59). 4.92±1.64. 有り. 13(13). 5.85±0.99. 無し. 87(87). 4.95±1.46. 13(13). 5.92±1.12. 55(55). 5.15±1.25. 23(23). 5.00±1.48. 9(9). 3.56±1.81. 要支援1,2. 35(35). 5.06±1.37. 要介護1~3. 28(28). 4.82±1.49. 4(4). 5.50±0.58. 非該当. 33(33). 5.24±1.54. 無し. 47(47). 5.23±1.39. 1. 19(19). 4.26±1.79. 2以上. 34(34). 5.29±1.14. 直近半年間の辛いことや悲. 有り. 48(48). 5.17±1.33. しいことの有無. 無し. 52(52). 4.98±1.54. 0~2つ. 20(20). 5.10±1.29. 3~4つ. 46(46). 4.89±1.69. 5つ以上. 34(34). 5.29±1.12. 性別. 年齢. 配偶者. 家族構成. その他 孫の有無 基本. 趣味の有無. 属性 役割の有無 就労の有無. 経済的に十分なゆと りがある. P値. n(%). Mean±SD. 高群(>9). 53(53). 5.25±1.31. 低群(≦9). 47(47). 4.87±1.56. 高群(>6). 59(59). 5.31±1.18. 低群(≦6). 41(41). 4.73±1.70. 高群(>24). 49(49). 5.33±1.45. 低群(≦24). 51(51). 4.82±1.40. 高群(>19). 57(57). 5.25±1.37. 低群(≦19). 43(43). 4.84±1.51. 高群(>18). 51(51). 5.57±1.04. 低群(≦18). 49(49). 4.55±1.61. P値. 0.388. 0.282. 0.423. 0.285. 0.541 0.281 0.165 0.036*. 暮らしに必要なもの や,まとまったもの は大体買える. 経済状況. 0.001*. 食べるには困らない 程度.まとまったも のは買えない 食べるのに精一杯, 他のものまでは手が 回らない. 要介護度. 利用中の 介護サービス数. 病気や 介護保険に 関する情報. 疾患数. 要介護4,5. 無し 医師の診察頻度. PHCS. Barthel Index. Social Network (SN). sense of coherence. LSNS-6. 3(3). 3.00±2.65. 2か月以上に1回. 18(18). 5.22±1.31. 1か月に1回以上. 79(79). 5.11±1.38. 高群(>24). 45(45). 5.40±1.23. 低群(≦24). 55(55). 4.80±1.54. 高群(=100). 42(42). 5.17±1.31. 中群(95-70). 49(49). 5.00±1.63. 低群(5-65). 9(9). 5.00±0.87. 高群(>16). 55(55). 5.38±1.21. 低群(≦16). 45(45). 4.69±1.61. 0.649. 0.023*. 0.521. 0.466. 0.037*. 0.037*. 0.852. 0.016*. (一部改変). SN家族 SN友人. 高群(>62). 50(50). 5.48±1.31. 低群(≦62). 50(50). 4.66±1.45. 0.004**. 13項目7件法. 把握可能感 処理可能感. SOC. 有意味感 **:p<0.01 *:p<0.05. 16. 0.197 0.049* 0.080 0.161 0.001*.
(17) 表 11 Total QOL の t 検定および一元配置分散分析の結果 n=100. 性別. 年齢. 配偶者. 家族構成. n(%). Mean±SD. 男. 46(46). 14.5±4.79. 女. 54(54). 15.3±3.04. 70-74歳. 27(27). 16.2±2.99. 75-79歳. 33(33). 14.8±3.87. 80-84歳. 40(40). 14.3±4.43. 配偶者有り. 63(63). 15.4±3.31. 配偶者無し. 37(37). 14.2±4.79. 独居. 16(16). 13.6±4.41. 核家族. 42(42). 15.3±3.62. 2世帯家族. 40(40). 15.0±4.10. その他. 2(2). 18.0±0.00. 有り. 89(89). 15.1±3.97. 無し. 11(11). 14.2±3.84. 有り. 66(66). 15.4±3.77. 無し. 34(34). 14.1±4.19. 有り. 41(41). 16.0±2.72. 無し. 59(59). 14.3±4.49. 有り. 13(13). 17.2±2.39. 無し. 87(87). 14.6±4.03. 13(13). 17.8±2.39. 55(55). 15.5±3.21. 23(23). 13.9±3.97. 9(9). 10.4±5.46. 要支援1,2. 35(35). 14.5±3.20. 要介護1~3. 28(28). 14.5±4.32. 4(4). 18.0±0.82. 非該当. 33(33). 15.6±4.39. 無し. 47(47). 15.3±3.96. 1. 19(19). 12.8±4.60. 2以上. 34(34). 15.7±3.15. 直近半年間の辛いことや悲. 有り. 48(48). 15.0±3.60. しいことの有無. 無し. 52(52). 14.9±4.27. 0~2つ. 20(20). 15.8±3.37. 3~4つ. 46(46). 14.4±4.64. 5つ以上. 34(34). 15.3±3.15. 孫の有無 基本. 趣味の有無. 属性 役割の有無 就労の有無. 経済的に十分なゆと りがある. P値. n(%) Mean±SD. P値. 0.338. 0.146. 0.185. 0.314. 0.485 0.135 0.021* 0.026*. 暮らしに必要なもの や,まとまったもの は大体買える. 経済状況. 0.001**. 食べるには困らない 程度.まとまったも のは買えない 食べるのに精一杯, 他のものまでは手が 回らない. 要介護度. 利用中の 介護サービス数. 病気や 介護保険に 関する情報. 疾患数. 要介護4,5. 無し 医師の診察頻度. PHCS. Barthel Index. Social Network (SN). sense of coherence. LSNS-6. 3(3). 9.7±7.64. 2か月以上に1回. 18(18). 15.1±3.40. 1か月に1回以上. 79(79). 15.2±3.82. 高群(>24). 45(45). 16.2±3.11. 低群(≦24). 55(55). 14.0±4.28. 高群(=100). 42(42). 15.5±3.51. 中群(95-70). 49(49). 14.4±4.45. 低群(5-65). 9(9). 15.2±2.59. 高群(>16). 55(55). 16.0±3.21. 低群(≦16). 45(45). 13.8±4.42. 0.243. 0.029*. 0.942. 0.393. 0.059. 0.004**. 0.427. 0.006**. (一部改変). SN家族 SN友人. 高群(>62). 50(50). 15.9±3.57. 低群(≦62). 50(50). 14.1±4.12. 0.020*. 13項目7件法. 把握可能感 処理可能感. SOC. 有意味感 **:p<0.01 *:p<0.05. 17. 高群(>9). 53(53) 15.7±3.42. 低群(≦9). 47(47) 14.1±4.34. 高群(>6). 59(59) 15.8±3.11. 低群(≦6). 41(41) 13.8±4.70. 高群(>24). 49(49) 45.6±3.98. 低群(≦24). 51(51) 14.3±3.84. 高群(>19). 57(57) 15.3±3.77. 低群(≦19). 43(43) 14.6±4.17. 高群(>18). 51(51) 16.4±2.88. 低群(≦18). 49(49) 13.5±4.39. 0.044* 0.022* 0.100 0.367 0.001*.
(18) (6) 各 QOL スコアと各要因の相関関係 1) 生命の質(表 12) PHCS,ソーシャルネットワーク,ソーシャルネットワーク-家族,ソーシャルネットワー ク-友人,SOC,SOC の有意味感に有意な正の相関関係が認められた. 2) 生活の質(表 13) PHCS,ソーシャルネットワーク,ソーシャルネットワーク-家族,ソーシャルネットワー ク-友人,SOC,SOC の有意味感に有意な正の相関関係が認められた. 3) 人生の質(表 14) PHCS,ソーシャルネットワーク,ソーシャルネットワーク-家族,ソーシャルネットワー ク-友人,SOC,SOC の処理可能感,SOC の有意味感に有意な相関関係が認められた. 4) Total QOL(表 15) PHCS,ソーシャルネットワーク,ソーシャルネットワーク-家族,ソーシャルネットワー ク-友人,SOC,SOC の処理可能感,SOC の有意味感に有意な相関関係が認められた. 表 12 生命の質とのピアソンの積率相関分析の結果 平均 年齢. 標準偏差. 相関係数 r. 有意確立. 77.78. 3.984. -0.147. 0.144. 3.8. 2.117. -0.106. 0.324. 家族の人数. 3.19. 1.819. 0.07. 0.489. 疾患数. 4.09. 2.03552. -0.024. 0.81. 介護サービス数. 1.04. 1.17138. 0.06. 0.551. Barthel Index. 88.35. 16.48469. 0.036. 0.719. PHCS. 24.49. 6.83794. 0.374**. 0.001. Social Network. 16.23. 5.08286. 0.409**. 0.001. Social Networkー家族. 9.33. 2.48655. 0.395**. 0.001. Social Networkー友人. 6.9. 3.32271. 0.330**. 0.001. 62.69. 10.63033. 0.277**. 0.005. 把握可能感. 24.1. 5.00404. 0.127. 0.207. 処理可能感. 19.83. 4.56835. 0.136. 0.177. 有意味感. 18.76. 3.95714. 0.425**. 0.001. 孫の人数. SOC13. ** 相関係数は 1% 水準で有意 (両側) * 相関係数は 5% 水準で有意 (両側). 18.
(19) 表 13 生活の質とのピアソンの積率相関分析の結果 平均 年齢. 標準偏差. 相関係数 r. 有意確立. 77.78. 3.984. -0.169. 0.093. 3.8. 2.117. -0.11. 0.303. 家族の人数. 3.19. 1.819. 0.064. 0.525. 疾患数. 4.09. 2.03552. -0.109. 0.28. 介護サービス数. 1.04. 1.17138. 0.044. 0.666. Barthel Index. 88.35. 16.48469. 0.081. 0.422. PHCS. 24.49. 6.83794. 0.395**. 0.001. Social Network. 孫の人数. 16.23. 5.08286. 0.424**. 0.001. Social Networkー家族. 9.33. 2.48655. 0.399**. 0.001. Social Networkー友人. 6.9. 3.32271. 0.350**. 0.001. 62.69. 10.63033. 0.323**. 0.001. 把握可能感. 24.1. 5.00404. 0.149. 0.138. 処理可能感. 19.83. 4.56835. 0.185. 0.065. 有意味感. 18.76. 3.95714. 0.466**. 0.001. SOC13. ** 相関係数は 1% 水準で有意 (両側) * 相関係数は 5% 水準で有意 (両側). 表 14 人生の質とのピアソンの積率相関分析の結果 平均 年齢. 標準偏差. 相関係数 r. 有意確立. 77.78. 3.984. -0.123. 0.225. 3.8. 2.117. -0.038. 0.727. 家族の人数. 3.19. 1.819. -0.009. 0.929. 疾患数. 4.09. 2.03552. 0.084. 0.405. 介護サービス数. 1.04. 1.17138. 0.022. 0.826. Barthel Index. 88.35. 16.48469. 0.065. 0.523. PHCS. 24.49. 6.83794. 0.273**. 0.006. Social Network. 16.23. 5.08286. 0.378**. 0.001. Social Networkー家族. 9.33. 2.48655. 0.299**. 0.003. Social Networkー友人. 6.9. 3.32271. 0.355**. 0.001. 62.69. 10.63033. 0.392**. 0.001. 把握可能感. 24.1. 5.00404. 0.169. 0.093. 処理可能感. 19.83. 4.56835. 0.274**. 0.006. 有意味感. 18.76. 3.95714. 0.523**. 0.001. 孫の人数. SOC13. ** 相関係数は 1% 水準で有意 (両側) * 相関係数は 5% 水準で有意 (両側). 19.
(20) 表 15 Total QOL とのピアソンの積率相関分析の結果 平均 年齢. 標準偏差. 相関係数 r. 有意確立. 77.78. 3.984. -0.161. 0.111. 3.8. 2.117. -0.093. 0.385. 家族の人数. 3.19. 1.819. 0.046. 0.65. 疾患数. 4.09. 2.03552. -0.019. 0.855. 介護サービス数. 1.04. 1.17138. 0.046. 0.648. Barthel Index. 88.35. 16.48469. 0.067. 0.509. PHCS. 24.49. 6.83794. 0.381**. 0.001. Social Network. 16.23. 5.08286. 0.443**. 0.001. Social Networkー家族. 9.33. 2.48655. 0.400**. 0.001. Social Networkー友人. 6.9. 3.32271. 0.378**. 0.001. 62.69. 10.63033. 0.363**. 0.001. 把握可能感. 24.1. 5.00404. 0.163. 0.105. 処理可能感. 19.83. 4.56835. 0.218*. 0.029. 有意味感. 18.76. 3.95714. 0.517**. 0.001. 孫の人数. SOC13. ** 相関係数は 1% 水準で有意 (両側) * 相関係数は 5% 水準で有意 (両側). (7) Total QOL スコアと各変数間を含めた関連要因の検討 Total QOL スコアを従属変数とする階層的重回帰分析の結果を表に示す(表 16). モデル 1 は,基本属性として,性別,年齢,配偶者の有無,家族構成を投入した.これら の変数では,有意な関連性を認めなかった. モデル 2 は上記に加え,健康状態として,疾患数,診察頻度,利用中の介護サービス数, Barthel Index を投入した.これらの変数についても,有意な関連性を認めなかった. モデル 3 では,さらに生活状況として,趣味の有無,役割の有無,就労の有無,経済状況 を投入した.その結果,「経済的に十分なゆとりがある」(P=0.001,β=0.584)と「暮らし に必要なものや,まとまったものは大体買える」 (P=0.003,β=0.549)は正の関連性を認め, これらの者は Total QOL が有意に高かった. モデル 4 では,PHCS を投入した.その結果, 「経済的に十分なゆとりがある」 (P=0.001, β=0.507)と「暮らしに必要なものや,まとまったものは大体買える」 (P=0.009,β=0.477) に加えて,PHCS も正の関連性が認められた(P=0.039,β=0.225). モデル 5 では, ソーシャルネットワークとして LSNS-6 を一部改変したものを投入した. その結果,「経済的に十分なゆとりがある」 (P=0.003,β=0.442)と「暮らしに必要なもの や,まとまったものは大体買える」 (P=0.015,β=0.433)に加えて,LSNS-6 も正の関連性 が認められた(P=0.025,β=0.243).また,PHCS は有意ではなくなった(P=0.097,β=0.178). モデル 6 では SOC の有意味感を投入した. 「経済的に十分なゆとりがある」(P=0.005, β=0.392)と「暮らしに必要なものや,まとまったものは大体買える」 (P=0.009,β=0.437) 20.
(21) に加えて,有意味感も 0.1%水準で強い正の関連性が認められた(P=0.001,β=0.359).ま た,LSNS-6 は有意でなくなった(P=0.234,β=0.126). 表 16 Total QOL における階層的重回帰分析の結果 Total-QOLスコア モデル1. モデル2. モデル3. モデル4. モデル5. 相関係数. β. β. β. β. β. β. r=0.100. 0.160. 0.111. 0.063. 0.072. 0.001. -0.031. 70-74歳. r=0.188*. 0.176. 0.173. 0.149. 0.160. 0.138. 0.198. 75-79歳. r=-0.027. 0.072. 0.101. 0.106. 0.072. 0.063. 0.047. 配偶者. (無し=0,有り=1). r=0.147. 0.152. 0.078. 0.035. -0.014. -0.067. -0.084. 家族構成. 独居(参照) 核家族. r=0.079. 0.066. 0.157. 0.141. 0.146. 0.107. 0.146. 2世帯家族. r=0.006. 0.044. 0.132. 0.146. 0.147. 0.096. 0.126. その他の家族構成. r=0.110. 0.176. 0.137. 0.064. 0.018. 0.038. 0.023. 性別. (男性=0,女性=1). 年齢. 80-84歳(参照). 疾患数. モデル6. 5つ以上(参照) 0~2つ. r=0.090. 0.045. -0.071. -0.131. -0.134. -0.154. 3~4つ. r=-0.131. -0.075. -0.095. -0.155. -0.136. -0.151. 診察頻度. (0=2月以上に1回もしくは無し,1=1月に1以上). r=0.090. 0.142. 0.100. 0.071. 0.064. 0.059. 介護サービス利用数. 無し(参照) r=-0.263**. -0.197. -0.082. -0.068. -0.059. 0.025. r=0.129. 0.094. 0.192. 0.182. 0.179. 0.190. r=0.067. 0.125. 0.127. 0.104. 0.094. 0.162. 1つ 2つ以上 Barthel Index 趣味の有無. (無し=0,有り=1). r=0.151. 0.019. -0.001. 0.026. -0.047. 役割の有無. (無し=0,有り=1). r=0.214**. 0.072. 0.045. 0.031. 0.086. 就労の有無. (無し=0,有り=1). r=0.223**. 0.155. 0.131. 0.097. 0.030. 経済状況. 食べるのに精一杯,他のものまでは手が回らない(参照) 0.584*** 0.507***. 経済的に十分なゆとりがある. 0.442**. 0.392**. 暮らしに必要なものや,まとまったものは大体買える. r=0.276** r=0.152. 0.549**. 0.477**. 0.433**. 0.437**. 食べるには困らない程度.まとまったものは買えない. r=-0.153. 0.293. 0.237. 0.205. 0.252. 0.225*. 0.178. 0.132. 修正版Perceived Health Competence Scale (PHCS) 日本語版. r=0.381***. Lubben Social Network Scale 短縮版(LSNS-6)(一部改変). r=0.443***. 有意味感(SOC). r=0.517***. 0.243*. 0.126 0.359***. R. 0.095. 0.180. 0.377. 0.410. 0.447. 0.520. 調整済みR2. 0.026. 0.056. 0.229. 0.261. 0.299. 0.383. 2. ***:p<0.001 **:p<0.01 *:p<0.05. (8) Barthel Index 中群と低群における主観的 QOL 高群の者の質的データの特徴の検討 Total QOL 高群の者は,Barthel Index 中群 49 名のうち 25 名,低群 9 名のうち 5 名の 計 30 名であった.それらの者について,年齢,性別,Barthel Index スコア,洗い出しコ ードを記す(表 17). この,障害がありながらも主観的 QOL を高く保てている者の質的データを,サブカテゴ リ,カテゴリに分類した質的分析の結果と照らし合わせた結果,好きなことを他者からの支 援を得て行えているときや,他者と自身を比較するとき,疾病や障害がありながらも調子よ く過ごせたり動けたりできているとき,経済的に不自由を感じないとき,家族が健康で過ご せているときや孫の成長を感じるとき,家族などから支援を受けているとき,などに高い主 観的 QOL が得られていた.. 21.
(22) 表 17 事例. 年齢. Barthel Index 中群と低群における Total QOL 高群の者の質的データ 性別. No.. Barthel. Total. Index. QOL. 洗い出しコード. スコア 1. 73. 女性. 60. 21. 1. 生命の質 ①園芸が順調よくいくとき②園芸をやるとき 2. 生活の質 ①足の傷も治ってきて行動範囲も広がってる とき②野菜の花が上手く育ってくれたり売れ るとき③食事で好きなもの食べたとき④買い 物で好きなもの買ってくるとき⑤生活が私の 思うようにいくとき 3. 人生の質 ①病院でいろんな病気の人とかを見るとき② 家族がおるとき③昔に比べて物が何でも手に 入るとき④元気に過ごせとるとき. 2. 84. 男性. 95. 17. 1. 生命の質 ①食べ物がおいしかったとき②息子が毎日来 てくれるとき 2. 生活の質 ①デイケアに行くとき②自分の思うようにも のごとがいったとき 3. 人生の質 ①2 回も倒れて(病気で)医師に助けてもらっ たとき②病院とかで他の患者を見たとき. 3. 84. 男性. 65. 16. 1. 生命の質 ①足が悪いだけでそれ以外は何でもできると き②パソコンで日記つけたりインターネット でニュース見てるとき③テレビで韓国ドラマ 見るとき④家内とかが元気でいるとき 2. 生活の質 ①ショートステイに行き出して段差も無いし 職員の人が何でもやってくれるとき 3. 人生の質 ①施設とかでいろいろしてもらえるとき②何 不自由なく過ごせてるとき③(貧乏しながら 22.
(23) も)楽しく過ごせてるとき 4. 73. 男性. 70. 18. 1. 生命の質 ①孫とか家族とかがどうぞこうぞ生活しとる とき②孫がそろばんで昇段したとき 2. 生活の質 ①野球見るとき②毎日お酒を飲んどるとき 3. 人生の質 ①喫茶店とか行って友達と会ったりしてると き②年金とかもらえるとき. 5. 72. 女性. 5. 19. 1. 生命の質 ①用事とかのときに夫や嫁が助けてくれると きやご飯やトイレを快く手伝ってくれるとき ②天気の良いときは車イスで外出させてくれ るとき③韓国ドラマ見てるときとか,クイズ番 組みて考えるとき 2. 生活の質 ①ALS やけど呼吸器や消化器系とかは問題な いし家族も助けてくれるとき②食べたいもの をすぐ食べさせてくれるとき③家族みんなが 病気になってからいろいろと(生活を)切り替 えてくれるとき④孫も協力すると声かけてく れるとき 3. 人生の質 ①経済的に豊かだなと感じるとき②行き先の 病院のスタッフが良くしてくれるとき③家族 が良くしてくれるとき④友達が鶴折って来て くれたとき 参考:人生の質の回答に加えて,以下の発言が みられた. 「私はこの病気になって幸せやなと思っとる の.この病気が息子や孫がなるのではなく,私 がなったと思うとそれだけでよかった,幸せや なと思う」. 6. 77. 男性. 85. 18. 1. 生命の質 ①好きなテレビを見たりコーヒー飲んだりす るとき 23.
(24) 2. 生活の質 ①好きなテレビ見たりコーヒー飲んだりする とき②足の痺れとかで歩けやんかと思うけど しっかり歩けるとき 3. 人生の質 ①何回入院しても家族の顔見ておれるとき② ぜいたくを言うわけではなく生活を送れてい るとき 7. 78. 男性. 95. 18. 1. 生命の質 ①DVD(好きな音楽)見るとき②家内と 2 人 で野菜取っとるとき③喫茶店に行っとるとき ④歌(コンサート)見に行くとき⑤孫の成長を 見るとき 2. 生活の質 ①コンサート見に行くとき②(新曲の)CD を 待っとるとき③テレビ見とるとき④子どもた ちとご飯食べるとき 3. 人生の質 ①家族が健康でおれるとき②1 日 1 日過ごせ とるとき. 8. 80. 男性. 90. 18. 1. 生命の質 ①ハッスル教室(運動)に行くとき②野球を見 るとき(テレビにて)③人(散歩とかで出会っ た人)と会話するとき④(なんでも)自分の思 うようにいったとき⑤(運動教室で)小さなゲ ームとかで勝ったとき 2. 生活の質 ①野球を見とるとき②娘に野球を見に連れっ てもらうとき 3. 人生の質 ①1 日何もなく過ごせたとき②何でも食べら れるとき③お酒を飲まんでも過ごせるように なったとき. 9. 72. 男性. 95. 18. 1. 生命の質 ①今日の予定を何するか考えたり散歩に行く のに痛いところもないからどこまで行こうか 24.
(25) なと考えて行くとき②同窓会とかの役を考え たり予定を考えたり友達と会ったりするとき ③夫婦でお出かけしたり身内や孫が来たりす るとき④会議に行ったりするとき 2. 生活の質 ①昔の友人と会うとき②夫婦が怒らずうまく いっとるとき 3. 人生の質 ①自分の思うようにいったりやることがトラ ブルなく進んだとき②悩みごとが無かったり 孫もいてくれるとき③子どもたちもうまくい っとるとか自分のこと以外のことがうまくい っとるとき 10. 80. 男性. 75. 18. 1. 生命の質 ①陶芸がうまくいったとき②人とのこと(人間 関係)がうまくいっとるとき③陶芸のことで同 好の方にどこかつれってもらったりするとき 2. 生活の質 ①趣味(とうげい)をしているとき②デイサー ビスでみんなと話をしているとき③リハビリ できちんとした対応してもらうとき 3. 人生の質 ①経済的にお金の心配をしなくてもよいとき ②家内がいないから良くしてくれる人がいて くれるとき③私を見捨てやんと世話してくれ る人がいてくれるとき. 11. 82. 女性. 90. 16. 1. 生命の質 ①姉と妹が来てくれたり電話くれたり甥っ子 が来てくれたり身内が来てくれたりするとき ②ケアマネジャーの人が嫌なことを笑って聞 いてってくれるとき③人と会えるとき(デイサ ービスとかで)④嫁さんや近所の人が何か持っ てきてくれるとき 2. 生活の質 ①特に何もえらいこともなかったとき②人と 接して楽しく過ごせるとき 25.
(26) 3. 人生の質 ①冷蔵庫空ければ食べ物はあるし何の不自由 もないと感じるとき②遺族年金をもらえると き③家族がそろって健康でおれるとき 12. 76. 女性. 90. 17. 1. 生命の質 ①友達と電話でしゃべっとるとき②息子とご 飯食べてしゃべっとるとき③サロンに行くと き 2. 生活の質 ①孫としゃべるとき②家族に外食連れっても らうとき③息子が食べもの買ってきてくれた りよくしてくれるとき④病院に入院せんでい いとき 3. 人生の質 ①散歩して人としゃべるとき②元気でおいて もらっとるとき. 13. 80. 男性. 75. 16. 1. 生命の質 ①テレビ見て新聞読んで盆栽を触っていると き②自分の好きなことをやっとるとき 2. 生活の質 ①ある程度自分の自由がきいて歩けるとき(日 によって差はあるけど)②孫とかが来たとき③ いろいろ(孫とかが)気にかけてくれるとき 3. 人生の質 ①80 才になってこれまで生かせてもらったこ とを感じるとき②家内にお世話になりながら もこうやっておれるのを感じるとき. 14. 74. 男性. 80. 18. 1. 生命の質 ①体の痛みが無いとき 2. 生活の質 ①脚が痛くなくて外とか歩くことができると き 3. 人生の質 ①痛くなく過ごせているとき②松葉杖使って も歩けとるとき. 15. 80. 女性. 80. 17. 1. 生命の質 26.
(27) ①テレビ見たり脳トレしとるとき②横になっ ているとき(痛みが横になって寝ていると楽や で)③ひ孫が来たとき 2. 生活の質 ①サロンに行っとるとき②テレビ見るとき③ 脳トレしとるとき④外食するとき(夫が誘って くれて車イスで連れってくれるときもある) 3. 人生の質 ①嫌なことがないとき②毎日気ままに生活で きるとき③夫がいろいろ助けてくれるとき④ ひ孫が来るとき 16. 79. 女性. 95. 16. 1. 生命の質 ①悪いことがないとき 2. 生活の質 ①自分の思うように 1 日やっとるから苦にす ることがないとき②主人に施設に会いに行く とき(娘が連れってくれる) 3. 人生の質 ①近所の人や他人を見て幸せと思うとき②災 害のニュースとかを見て土地の環境も良いと 思うとき③これがというわけではないが悪い こともないとき. 17. 77. 男性. 85. 20. 1. 生命の質 ①家族がよくしてくれるとき②食べたい物も 食べれるし,買い物も行けるとき③好きなテレ ビ見とるとき 2. 生活の質 ①家族によくしてもらうとき②買い物行って 好きなもの買えるとき③好きなテレビを見と るとき 3. 人生の質 ①家族兄弟がよくしてくれるとき. 18. 81. 男性. 80. 20. 1. 生命の質 ①息子が甘い物や酒を買ってきてくれるとき ②妻と昔話してるとき③妻とケンカせずに過 ごせるとき 27.
(28) 2. 生活の質 ①妻と仲良くしとるとき②お金を心配しなく てよいとき③前は調子が悪くて寝たきりやっ たけど今は治って動けるとき 3. 人生の質 ①お酒飲んで 3 食食べれとるとき②家族がい ろいろ助けてくれるとき 19. 75. 女性. 90. 18. 1. 生命の質 ①家族が良くしてくれるとき②孫が来てくれ たとき③娘が犬連れてきてくれるとき 2. 生活の質 ①家族が良くしてくれるとき②子どもが会い に来てくれるとき 3. 人生の質 ①家族がよくしてくれるとき②子どもたちが 会いに来てくれるとき. 20. 80. 女性. 85. 19. 1. 生命の質 ①友達と話すとき②孫やひ孫の顔を見れたと き③1日元気で過ごせたとき 2. 生活の質 ①好きなものを食べさせてもらうとき②俳句 の友達や娘が会いに来てくれるとき③ねこと 過ごせているとき④お客さんが来る前にそう じをするとき 3. 人生の質 ①クーラーの涼しい所で過ごさせてもらうと き②食べ物を作って食べさせてもらえるとき ③俳句の友達がいろいろ来てくれるとき④毎 日元気で過ごさせてもらっとるとき. 21. 75. 女性. 95. 21. 1. 生命の質 ①みんながかまってくれて大丈夫とか聞いて くれるとき②娘たちや孫たちと集まってご飯 食べるとき 2. 生活の質 (洗たくしてくれたり,片付けしてくれたり) 主人が協力してくれて優しいとき②自分で動 28.
(29) けとるとき③みんなペースを合わせてくれる とき 3. 人生の質 ①娘や嫁さんが素直にあげたものを受けとっ てくれたとき②孫にお金あげて喜んでくれる とき③夫が優しいとき 22. 74. 女性. 85. 16. 1. 生命の質 ①自分のしたいことをしてるとき(あみものと か生け花)②孫やひ孫が来るとき③娘が来てく れるときとそのことを考えるとき④孫がどん なごちそうを買ってきてくれるか考えてると き 2. 生活の質 ①人と話すとき 3. 人生の質 ①食事ができるとき②いい夫に恵まれたと思 うとき③孫や嫁さんが来てくれるとき. 23. 71. 女性. 90. 18. 1. 生命の質 ①(心臓が悪いので)息苦しさがないとき②友 達と外食に行くとき③孫が来て食事するとき 2. 生活の質 ①体の調子が良いとき②デイケアでみんなと おしゃべりしてるとき③散歩に行って近所の 人とおしゃべりするとき④お父さんが映画に 連れってくれるとき 3. 人生の質 ①おいしい物を食べれるとき②友達と食事に 行くとき. 24. 72. 女性. 90. 17. 1. 生命の質 ①孫と話すとき 2. 生活の質 ①テレビ見てるとき 3. 人生の質 ①寝るとき(今日も 1 日終わったなと思いなが ら)②孫たちとカルタ取りをするとき. 25. 79. 女性. 55. 18. 1. 生命の質 29.
(30) ①友達と話してるとき②何でも思ったものを 買ってきてもらえるとき 2. 生活の質 ①みんなで話して過ごしとるとき 3. 人生の質 ①デイとかでみんなほがらかに過ごしてると き②ひ孫が来てくれるとき 26. 84. 女性. 90. 16. 1. 生命の質 ①自分 1 人で勝手しとるとき①新聞読んでる とき 2. 生活の質 ①自分勝手に好きなことをやってるとき(草引 きとか) 3. 人生の質 ①朝ゆっくりして過ごせるとき②自由にいつ でもご飯食べて草引いてしとるとき③気まま しとるとき. 27. 77. 女性. 70. 18. 1. 生命の質 ①孫とか子どもが元気でやってくれとるとき 2. 生活の質 ①子ども孫たちが来てくれて元気な顔見れる とき 3. 人生の質 ①嫌なことが別にないとき②家族に恵まれて 親戚も仲が良いとき. 28. 81. 男性. 95. 18. 1. 生命の質 ①不満がないとき 2. 生活の質 ①不満がないとき②スポーツ観戦(テレビ)が できるとき 3. 人生の質 ①ここで弟たちと暮らせてもらえていること を考えるとき②経済的に恵まれてないことは ないと思うとき. 29. 74. 男性. 95. 18. 1. 生命の質 ①自分の思うように過ごせてるとき(サボテン 30.
図
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