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日本全国を対象とした高解像度広域RRIモデルの開発と2020年台風10号を対象としたリアルタイムアンサンブル洪水予測への適用Development of a Nation-wide RRI Model and Its Application to Real-time Ensemble flood Forecasting for 2020 Typhoon No.10 Haishen

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Academic year: 2021

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B119

日本全国を対象とした高解像度広域

RRI モデルの開発と

2020 年台風 10 号を対象としたリアルタイムアンサンブル洪水予測への適用

Development of a nation-wide RRI model and its application to

real-time ensemble flood forecasting for 2020 Typhoon No.10 Haishen

〇山田真史・佐山敬洋

〇Masafumi YAMADA, Takahiro SAYAMA

During the approach of Typhoon No.10 Haishen 2020, we conducted real-time ensemble flood forecasting with 150m high-resolution whole-Japan RRI model, using Mesoscale Ensemble Prediction System(MEPS) as input rainfall. From the comparison of the result with post-analysis, we found that 1) spatial distribution of runoff intensity and water level change at observation points are well represented, 2) spread of peak water level prediction among ensemble members converges to the accurate value as MEPS forecast gets updated, and 3) we can keep at least 24 hours of lead-time for disaster responses by dynamic allocation of computational resources. 1.背景と目的 気象庁が 2019 年に運用を開始したメソアンサ ンブル降雨予測情報MEPS は、39 時間先までを対 象とした 21 メンバのアンサンブル降雨予測情報 であり,リードタイムを確保しつつ確率的な災害 予測を可能とするものとして,洪水予報において も活用が期待される.また,令和元年台風19 号で は,複数の流域・地域において大小さまざまなス ケールの河川で同時に氾濫被害が生じたことから, 広域をカバーし,かつ領域の全河川を網羅的に解 析できる高解像度な水文モデルの必要性が指摘さ れた1).本研究では、令和2 年台風 10 号を対象に, Sayama et al.1)により開発された日本全域を対象と する 150m 空間解像度の分布型降雨流出氾濫モデ ルRRI を用い,解析雨量と MEPS を入力としたリ アルタイムのアンサンブル洪水予測を実施し,そ の可能性と課題を検討することを目的とした. 2.手法 (1)RRI モデルの事前較正 令和2 年 7 月豪雨における球磨川水系での出水 を対象とし,RRI モデルの流出パラメタの較正を 実施した.河道断面については山田ら 2)による矩 形推定式(a = 1.2)を使用した. (2)リアルタイムでの事後解析と予報解析 解析雨量とMEPS の 2 種類の雨量データを使用 し,解析雨量を用いた事後解析と,MEPS を利用 した予報解析を並行して実施した.事後解析では, 毎時発表される解析雨量を入力とし,直前1 時間 の事後解析の結果を初期条件とした計算を実施し, 実際の現象をほぼリアルタイムで解析した.解析 期間は9 月 4 日 0 時から 9 月 7 日 18 時までである. 一方,予報解析においては、毎日 0 時・6 時・12 時・18 時と 6 時間ごとに発表される MEPS 雨量(-3 時間~+36 時間)を入力とし、MEPS の開始時間に おける伴走事後解析の結果を初期条件とした計算 を全メンバで実施した.解析対象は 9 月 4 日 18 時発表の回(9 月 4 日 15 時~9 月 6 日 6 時)から 9 月 6 日 6 時発表の回(9 月 6 日 3 時~9 月 7 日 18 時)の計7 回の MEPS とした. 本研究では全国を 15 地方に分割したモデルの うち中国地方・四国地方・九州地方の3 地方を解 析の対象とした.計算には京都大学大型計算機シ ステムB の 6 ノード 216 コアを用い,リードタイ ムを確保するために各地方の計算速度に応じてコ ア数を動的に配分した. 3.結果と考察 (1)河道網上のピーク流出高分布の再現 台風が九州近傍を通過し流出ピークを含む 39 時間(9 月 6 日 3 時~9 月 7 日 18 時)の MEPS 予 報解析での各セルで21 メンバ中 5 位のピーク流出 高の分布と、同期間の事後解析でのピーク流出高 の分布を図-1 に示す.アンサンブル内上位のピー ク流出高分布に比べると事後解析の分布はやや小 さい値となっているが,五ヶ瀬川流域・小丸川流

(2)

域の中流部支川群において 30mm/h 程度の大きい 流出となるという予測は概ね妥当であった. (2)水位・流量の再現 五ヶ瀬川の三輪基準点における,9 月 6 日 3 時 ~9 月 7 日 18 時の MEPS 予報解析での水位変化を 図-2 に示す.事後解析は観測水位の変化およびピ ークを再現している.また,事後解析・観測と MEPS の各メンバの分布スプレッドの比較から, 台風10 号の流出は MEPS から予想されるシナリ オの中でも流出強度が低位のイベントとなったこ とがわかる.流量についても同様の結果となった. (3)予報の更新による水位・流量ピークの収束 五ヶ瀬川の三輪基準点におけるMEPS 予報解析 の開始時刻と全メンバの水位変化ピークの分布を 図-3 に示す.9 月 5 日 15 時以降開始の予報解析は 実際の水位変化ピーク時刻を 39 時間の予報期間 内に含み,MEPS の更新に従いスプレッドが事後 解析・観測の水位変化ピークへと収束していくこ とが読み取れる.一方でピーク時刻を含む最初の 予報解析ではメンバ間で最大 3m 程度の水位変化 ピークのばらつきがあり,降雨現象に内在する不 確実性が表れていると考えられる.流量について も同様の結果となった. (4)計算所要時間とリードタイム MEPS が更新され出水規模が大きくなるにつれ て所要計算時間が長くなり,九州地方では39 時間 の予報解析に約8 時間を要するようになり,リー ドタイムは最小で24 時間程度となった. 4.結論 広域・高解像度のRRI モデルと,長期間・アン サンブルのMEPS 降雨予測情報を組み合わせたリ アルタイムアンサンブル洪水予測を試行し,再現 性とリードタイム確保の可能性を示した.実際の 活用上では予報の不確実性への対応が課題となる. 参考文献

1) Sayama, T. et al. PEPS, Vol.7, Article.75, 2020.

2) 山田真史, 他. 河川技術論文集,Vol.26,pp.211-216,2020.

MEPS FORECAST

[mm/hr] Gokase Omaru Ooyodo

REANALYSIS (KAISEKI)

[mm/hr] Gokase Omaru Ooyodo

Fig.1 Peak Runoff Distribution of (a) MEPS

Analysis, 5th of 21 members on each cell, and (b)

Reanalysis Rainfall Analysis

Obs. Reanalysis W at e r D e p th  Chang e  [m] 7 6 5 4 3 2 1 0 1 9/6 3:00 9:00 15:00 21:00 9/7 3:00 9:00 15:00 Fig.2 Water level change of MEPS all members,

Reanalysis and Observation at Miwa, Gokase-Riv.

P eak W at er Le vel  C h ang [m] MEPS Calculation Initial Time Post‐Analysis Observation 9/4 15:00 0 21:00 9/5 3:00 9:00 15:00 21:00 9/6 3:00 2 4 6 8 0 2 1 1 Predictions including Peak

Fig.3 Change of peak water level change by

参照

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