• 検索結果がありません。

水媒伝染性植物病原菌 Pythium helicoides の分子生態学的研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "水媒伝染性植物病原菌 Pythium helicoides の分子生態学的研究"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

水媒伝染性植物病原菌 Pythium helicoides の分子生態学的研

究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

銀, 玲

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第513号

Issue Date

2009-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/33654

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 貞 会 銀 玲 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第513号 平成21年3月13日 学位規則第3条第1項該当 連合農学研究科 生物環境科学専攻 岐阜大学 水媒伝染性植物病原菌ろ亜血臥血助成魅の分子生態 学的研究 主査 岐阜大学 教 授 副査 岐阜大学 教 副査 静岡大学 教 副査 信州大学 教 授 授 授 ニー明 潔 幸 博 山 井 谷 野 景 福 糠伴 論 文 の 内 容 の 旨 本研究では近年各種作物に根腐病を引き起こす重要な病原菌であるみ舶抑血赦血血を 対象にし、従来法では困難であった伝染経路の解明を分子生物学的手法の開発により行う ことを目的とした。伝染経路の解明に関しては、微視的にみた生産環境周辺と巨視的にみ た生産地域間の二つの視点から研究を進めた。生産環境周辺の伝染経路は種特異プライマ ーを用いた高感度PCR検出法を開発し、生産環境内外での本菌の汚染度を診断することに よった。生産地域間の伝染経路についてはマイクロサテライトマーカー検出法を開発し、 個体群構造を分析することにより調べた。 種特異プライマーの設計に当たり、乃励加乃属菌では種に特異的な塩基配列があり種の同 定に使われている核リボゾームDNA中のInternalTbscribedSpacer(rDNAITS)領域に着 目した。PheJわ0払および近縁種のPoedbchilum、Pos加CO鹿s、PukimumのrDNAITS領 域の塩基配列を比較し、月血此0元お∫に特異的な配列を見出した。その配列からプライマー を設計し、宿主および分離場所の異なる月毎肋0元お∫16菌株、その他の乃励血椚属菌31種、 2グループ59菌株、近縁の他属の3種4菌株を用いて特異性を調べ、本菌を特異的に増幅 できる一組のプライマーを設計した。設計したプライマーによるPCRの検出限界を検討し たところ、純粋培養の洲Aの場合は川0私 自然汚染土壌の場合は30血/gと高感度に検 出できることが明らかとなった。従来の選択培地による培養分離法と本PCR検出法を比較 したところ、PCR法が高感度であることが明らかとなった。本法を用いてミニバラおよび カランコエ養液栽培施設での月ゐgJ加克おぷをモニタリングしたところ、調査したミニバラの 育苗温室、出荷用育成温室、冬季栽培用温室とカランコエの両施設内外から月力eノブco肋を 検出でき、生産施設内外が本菌により汚染していることが明らかになった。

(3)

-68-個体群構造分析のため、月九班加庖払のマイクロサテライトマーカーをPCRで増幅するた めのプライマーの設計を行った。プライマー設計については、従来法では手順が複雑であ り、時間がかかるため新しい方法の開発を試みた。その結果、2種のPCR法を組み合わせ た迅速、簡易、汎用性のある方法を開発した。すなわち、Dual-SuppreSSion-PCRを用いてマ イクロサテライト配列の一端に隣接する塩基配列を決定し、この塩基配列を利用した TbermalAsymmetricInter]acedPCRにより反対側に隣接する塩基配列を決定した。これらの 塩基配列からマイクロサテライトマーカーを増幅するプライマーを5セット設計した。開 発した5種類のマーカーを用いて月毎J加血90菌株の個体群構造分析を行った結果、使用 してマーカー数が少ないため明確な結果は得られなかったが、分離した宿主および地域の 由来毎に独自のクラスターを形成する傾向を示した。 以上の結果から、本菌の由来は生産環境周辺に生息していた土着のものであり、本菌は 生産環境全体が本菌に汚染されており、病害防除には病害発生している場所だけでなくそ の周辺の衛生管理が重要であることが示唆された。 審 査 結 果 の 要 旨 本研究は近年各種作物に根腐病を引き起こす重要な病原菌である みJ揖〟椚 力eJ加元お∫を対象にし、従来法では困難であった伝染経路の解明を分子生物学的手法 の開発により行うことを目的としたものである。 伝染経路の解明に関しては、微視的にみた生産環境周辺と巨視的にみた生産地域間 の二つの視点から研究を進めた。生産環境周辺の伝染経路は種特異プライマーを用い た高感度PCR検出法を開発し、生産費境内外での本菌の汚染度を診断することによ った。生産地域間の伝染経路についてはマイクロサテライトマーカー検出法を開発 し、個体群構造を分析することにより調べた。 種特異プライマーの設計には、み流血椚属菌では種に特異的な塩基配列があり種の 同定に使われている核リボゾームDNA中のInternalTranSCribedSpacer領域に着目し た。Phelicoidbsおよび近縁種のPoeゐchilum、Postracodbs、PultimumのrDNAITS 領域の塩基配列を比較し、PろeJ如才ゐに特異的な配列からプライマーを設計し、宿 主および分解場所の異なるPゐeJ加たお∫16菌株、その他のぞγ班ね椚属菌31種、2グル ープ、近縁の他属の3種4菌株を用いて特異性を調べ、本菌を特異的に増幅できる 一組のプライマーを設計した。設計したプライマーによるPCRの検出限界を検討し たところ、純粋培養のmAの場合は100紅白然汚染土壌の場合は30血/gと高感度 に検出できることが明らかとなった。従来の選択培地による培養分離法と本PCR法 を比較したところ、PCR法が高感度であることが明らかとなった。本法を用いてミ ニバラおよびカランコエ養液栽培施設での月ゐeJ加元おぷをモニタリングしたところ、 調査したミニバラの育苗温室、出荷用育成温室、冬季栽培用温室とカランコエの両施 設内外から月如J加んお∫を検出でき、生産施設内外が本菌により汚染していることが 明らかとなった。 個体群構造分析のため、Pムd血おβのマイクロサテライトマーカーをPCRで増 幅するためのプライマーの設計を行った。プライマー設計については、従来法では手 順が複雑であり、時間がかかるため新しい方法の開発を試みた。その結果、2種の PCR法を組み合わせた迅速、簡易、汎用性のある方法を開発した。すなわち、

(4)

-69-Dual-SuPPreSSion-PCRを用いてマイクロサテライト配列の一端に隣接する塩基配 列を決定し、この塩基配列を利用したThermalAsymmetricInterlacedPCRにより 反対側に隣接する塩基配列を決定した。これらの塩基配列からマイクロサテライトマ ーカーを増幅するプライマーを5セット設計した。開発した5種類のマーカーを用い てPム血ねβ 90菌株の個体群構造分析を行った結果、使用したマーカー数が少 ないため明確な結果は得られなかったが、分離した宿主および地域の由来毎に独自の クラスターを形成する傾向を示した。 以上の結果から、本菌の由来は生産環境周辺に生息していた土着のものであり、本 菌は生産環境全体に汚染しており、病害防除には病害発生している場所だけでなくそ の周辺の衛生管理が重要であることが示唆された。 本研究では、植物病害診断において、従来の病害の原因菌診断に加え、生産施設の 安全性診断・第二次伝染経路診断が必要であるという新しい概念を導入している。こ の概念の必要性を実証するため、新しい手法を開発し、さらにそれを用いた解析まで 行っており、新規性と応用性を包括した内容となっている。これらのことから、審査 委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論文として十分価値 のあるものとして認めた。 基礎となる学術論文 1.銀玲・景山幸二・浅野貴博・千田昌子・渡辺秀樹・須賀晴久・福井博一2007.種 特異的プライマーを用いたPCRによる花き生産環境からのル班i〟椚力eJ加んお∫の検 出.日植病報73:86-93. 2.Yin-Ling,Zhou,W.,Motohashi,K.,Suga,H.,Fukui,H.andKageyama,K・2009. DevelopmentofmicrosatellitemarkersforPythiumhelicoidbs・FEMSMicrobiol・Let・(in press)

参照

関連したドキュメント

そのため本研究では,数理的解析手法の一つである サポートベクタマシン 2) (Support Vector

重回帰分析,相関分析の結果を参考に,初期モデル

定期的に採集した小学校周辺の水生生物を観 察・分類した。これは,学習指導要領の「身近

本研究は,地震時の構造物被害と良い対応のある震害指標を,構造物の疲労破壊の

今日のお話の本題, 「マウスの遺伝子を操作する」です。まず,外から遺伝子を入れると

プログラムに参加したどの生徒も週末になると大

実行時の安全を保証するための例外機構は一方で速度低下の原因となるため,部分冗長性除去(Par- tial Redundancy

また,この領域では透水性の高い地 質構造に対して効果的にグラウト孔 を配置するために,カバーロックと