Title
単純X線CT画像における肝臓血管の自動抽出法の開発とそ
のCADへの応用( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
川尻, 傑
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(再生医科学)甲 第783号
Issue Date
2009-02-18
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/25321
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氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与要件 学位論文題目 審 査 委 員 [17] 川 尻 傑(北海道) 博士(再生医科学) 甲第 783 号 平成 21年 2 月 18 日 学位規則第4条第1項該当 単純X線CT画像における肝臓血管の自動抽出法の開発とそのCÅDへの応用 (主査)教授 森 脇 久 隆 (副査)教授 湊 口 信 也 教授 藤 田 虞 志 論文内容の要旨 【対象と方法】 HCC(bepatocenularCarCinoma)など肝臓の疾患が増加している中,肝臓の疾患の診断を支援するCAD (computer-aideddiagnosig)システムの研究が進んでいる。肝臓CADの実現に向けて重要な研究として, 肝臓における肝臓の病変検出,月刊蔵の区分化,肝臓血管の可視化について,さまざまな成果が報告されてい る。しかし,いずれも造影CT画像もしくは多時相の腹部CT画像を用いている。加えて,HCCの診断にお いて造影CT画像との比較の基準となる非造影CT画像における,肝臓の区分化や肝臓血管の認識について 焦点を当てた研究はないと考えられる。 一方,本研究者らはこれまで人体の角締り学的な構造を認識するアルゴリズムの開発を行っており,正確な 人体構造の認識結果をCADへ応用する研究に重点を置いている。しかし,肝臓CADの研究において,肝 臓血管の区分化と分析は困難かつ未解決の問題である。 本論文では,門脈を含む肝臓血管を全自動で抽出し,肝臓血管の木構造の分析の前準備につながる手法を 提案する。はじめにガウス関数(正規分布)を用い,月刊嵐血管領域の濃度分布を推定し,大まかに強調する。 続いて,他の肝臓領域から肝臓血管を精密に識別するため,ヘッセ行列の固有値を基にしたマルチスケール (多重解像度)線フィルタリングを適用する。肝臓血管の濃度を強調した後,肝臓血管領域を区分化するた めにしきい値処理を用い,さらに血管の連結成分をラベリングし,抽出結果を精密に決定する。 【結果】 まず,本提案手法を非造影CT画像2症例に適用することで,肝臓血管(静脈と門脈)を抽出した。そし て放射線科医の協力のもと,各症例に対応する造影CT画像における肝臓血管と比較することで,手法の有 効性を確認した。その結果,良好な結果が得られたことを確認した。また,提案した手法を非造影CT画像 16症例に適用し,静脈と門脈を抽出した。評価は,造影CT画像が存在しないことから比較評価ができな いため,肝臓血管抽出の正確さ(TP数)と肝臓血管の過抽出(FP数)の観点に基づく評価基準に従い,放 射線科医の手によって行われた。いずれも得点は0点から5点の範囲で,TPは高いほど5点に近づき,FP は少ないほど0点に近づく。TPの得点における平均と標準偏差はそれぞれ4.19と0.50で,FPの得点にお ける平均と標準偏差はそれぞれ2.00と1.44であった。 【考察】 上記の結果は,肝臓血管の抽出におけるTPの得点はどの症例においても高いが,FPの得点は様々な症例 において幅広く分布し,抽出結果が不安定であることを示している。ここで,提案した手法による月刊蔵血管
-33-抽出の失敗を調べた結果,肝臓血管とその他の領域の濃度差が低いため,月刊嵐血管の濃度分布の近似が不完 全になることが原因であるということがわかった。また,非造影CT画像16症例からの肝臓血管抽出にお いて,放射線科医は元のCT画像と比較し,抽出された肝臓血管は細いこと,肝臓辺縁およびCouinardの 肝区域におけるSl領域にFPが見られることを指摘した。これらの問題を解決することがさらに必要であ る。 【結論】 本研究では,肝臓領域中の血管を,ガウス分布を基にした変換関数の利用により強調し,ヘッセ行列の固 有値を基にした線強調フィルタリングにより血管の特徴をもつものを選択する手法を開発した。血管抽出の 正確性は,肝臓疾患を専門とする放射線医の視覚的観察,および同一患者の非造影CT画像と造影CT画像 における定量的な比較を基にして評価した結果,非造影CT画像においてたとえ肝臓血管とその他の肝臓領 域の濃度差がとても小さくても,提案した手法が月刊艶血管を強調し,コンピュータが人間の観察者と同様に 肝臓血管領域を識別可能であることを示した。以上より,本研究者らは自動イ以干臓血管識別手法の性能が人 間の観察者と同様であることを確認した。この結果は,肝臓の疾患の診断に有用とされる肝葉および肝臓構 造を,非造影CT画像から抽出できるという潜在能力をもつことを示している。 論文審査の結果の要旨 申請者 川尻 傑は月刊鼓の単純CT画像から,血管(血液)のⅩ線吸収値がガウス分布するとの仮定で まず血管領域を強調した。以降,さらに処理を重ねることにより肝静脈・門脈を抽出し,放射線科医の診断 結果と対比して,truePOSitiveが高いこと,払1sepositiveにはバラツキがありSl領域に多いことを明らか にした。これらの結果は肝臓の画像診断において基本となる血管構築のcomputer-aideddiagnosis(CAD) を実現する上で大きなポテンシャルを有し,画像CADの展開に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌] 1.川尻 傑,周 向栄,張 学軍,原 武史,藤田広志,横山龍二郎,近藤浩史,兼松雅之,星 博昭: 単純Ⅹ線CT画像における肝臓血管の自動抽出法の初期検討,医用画像情報学会雑誌 23,14ト144 (2006). 2.SuguruKawajiri,ⅩiangrOngZhou,Ⅹu毎unZhang,ThkeshiHara,HiroshiFujita,RyttiiroYbkoyama,
HiroshiKondo,MasayukiKanematSu,and HiroakiHoshi:Automated segmerrtationofhepatic VeSSeltreesinnon-COntraStX-rayCTimages,ProαedingsofSPIEMedicalImagmg2007:Image Processing6512,65123A・1-65123A・8(2007). 3.SuguruKawajiri,ⅩiangrongZhou,ⅩuqjunZhang,ThkeshiHara,HiroshiFttiita,Ryujiro%koyama, HiroshiKondo,MasayukiKanematSu,and HiroakiHoshi:Automatedsegmentationofhepatic vesselsinnon-COntraStX-rayCTimages,RadiologicalPhysicsandTbclm0logyl,214T222(2008).