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札幌市円山動物園 基本計画

Sapporo Maruyama Zoo master plan

「新たな挑戦を続ける」

札 幌 市 円 山 動 物 園

平成 25 年3月

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目 次

はじめに……… 1 基本計画の改訂について ……… 2 1章 基本計画の進捗状況……… 5 2章 基本計画推進の課題と今後の方向性 ……… 16 3章 今後の取組(計 65 項目) 1 札幌市の環境教育の拠点としての役割(8項目) ……… 26 2 北海道の生物多様性確保の基地としての役割(2項目) ……… 29 3 多様なメッセージを発信するメディアとしての役割(8項目) …… 31 4 「わたしの動物園」という視点からの行動(5項目)……… 33 5 生物多様性の確保に向けた行動(3項目) ……… 35 6 自然豊かな円山エリアの中核施設としての行動(3項目) ………… 36 7 持続可能な経営戦略(5項目) ……… 37 8 ソフト事業の展開(14 項目)……… 45 9 施設整備と動物管理(17 項目)……… 49 4章 進捗体制と進行管理……… 54

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は じ め に

 昭和 26 年5月5日、道内で最初に収容動物3種4点のみで開園した円山動物 園は、一昨年、開園 60 周年を迎えました。  かつては、動物園といえば、世界各地の動物や珍しい動物を収集し、展示す ることが中心であり、主にレクリエーション機能が求められてきました。  しかしながら、環境の世紀といわれる 21 世紀を迎え、環境教育、種の保存、 調査研究の役割を果たすことが期待されるなど、世界的にも動物園自体の役割 や使命が変化してきており、より環境面に重点を置いた取組が求められていま す。  本市では、このような社会情勢に応じて、平成 19 年3月に、基本理念を「人 と動物と環境の絆をつくる動物園」と定めた札幌市円山動物園基本構想を策定 いたしました。その後、基本理念を実現に移すため、平成 20 年8月に、概ね 10 年間の長期計画と前期5年の短期計画を兼ねた計画として札幌市円山動物園基 本計画を策定いたしました。  この「基本計画改訂版」は、基本理念をさらに実現に移すために、平成 24 年 度から平成 28 年度までの後期5年間に実施すべき事業を盛り込んだものです。  改訂にあたっては、計画を策定してから4年が経過する中で、すでに目標を 達成した事業や、まだ達成していない事業を整理し、それぞれの課題を反映さ せたほか、社会経済環境の変化や環境配慮型社会の進展など、動物園を取り巻 く環境が大きく変化していることを考慮いたしました。  この改訂した基本計画について、円山動物園を「人と人とのコミュニケーショ ンの拠点」として活用しながら、着実に実施することにより、円山動物園の基 本理念である「人と動物と環境の絆をつくる動物園」の実現に努めてまいります。  平成 25 年3月 札幌市長

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基本計画の改訂について

1 基本計画の改訂理由・方針について

1 基本計画策定の経緯  本園は、札幌市民のレジャー・レクリエーション施設として運営してきましたが、環境の世紀といわ れる 21 世紀を迎え、環境教育、種の保存、調査研究といった環境面に重点を置く取組を行うため、平 成 19 年3月に、基本理念を「人と動物と環境の絆をつくる動物園」と定めた札幌市円山動物園基本構 想を策定しました。その後、平成 20 年8月に、基本理念を実現するため、札幌市円山動物園基本計画 を策定いたしました。 2 基本計画の改訂理由  基本計画は、概ね 10 年間の長期計画ですが、先行取組期間を含めた 19 年度から 23 年度までの5年 間の具体的な実施事業を定めた短期計画(アクションプラン)を兼ねています。この度の改訂は、23 年度までの前期のアクションプランが終了したことに伴い、24 年度から 28 年度までの新たな後期のア クションプランを策定するものです。 3 基本計画の改訂方針  次の3つの基本方針に基づき改訂を行いますが、計画の基本となる事項については、現行の計画と変 わるものではありません。 ⑴ 現状の課題に対応する  計画を策定してから、4年が経過しておりますが、すでに目標を達成した事業や、まだ達成して いない事業があります。前者については、新たな目標を設定する必要があり、後者については、目 標達成に向け一層取組を強化したり、課題を踏まえ、必要な見直しを行う必要があります。    ⑵ 社会経済環境の変化に対応する  長びく景気の低迷やライフスタイルなどの変化により人々のレジャーに対する考え方が変化して います。また、原油価格の高騰により燃料費、エサ代が高騰しているなど社会経済環境が変化して います。 ⑶ 環境配慮型社会に対応する  地球温暖化や大気汚染など、さまざまな地球環境問題に人々の関心が集まっています。その中で、 平成 23 年3月に東日本大震災が発生し、新エネルギーの活用や節電・節水の取組が進められるな

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 本書の構成については、次のとおりです。  1章では、集中取組期間終了後の基本計画の進捗状況を掲載しています。  2章では、本園の現状分析や進捗状況を整理した結果から抽出した課題を9つの事業ごとに掲載し、そ の課題を踏まえた今後の方向性について掲載しています。  3章では、改訂後の基本計画の内容を掲載しています。9つの事業の重点項目にそれぞれ成果指標を立 てることにより、具体的に基本計画の進捗状況を管理することができるようにしています。なお、改訂前 に 79 あったアクションプランは、65 に整理しています。  4章では、今後の基本計画の進捗体制と進行管理を掲載しています。

2 基本計画の構成について

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1章 基本計画の進捗状況

1 進捗状況の考え方  基本計画は、概ね 10 年間の長期計画です。平成 23 年に集中取組期間が終了したことから、集中取 組期間終了後の進捗状況を算定するため、アクションプラン(項目)ごとに、これまでの進捗状況を 判定しました。  順調に進捗しているという項目「○」  順調に進捗しているとはいえない項目「×」 2 これまでの進捗率  基本計画で定めた項目は、79 項目あり、そのうち順調に進捗している項目は 65 項目でした。 集中取組期間終了後における進捗率 : 65 項目/ 79 項目 = 82%  全体的に見ると進捗率が高く、概ね計画どおり順調に進捗しています。この結果から基本理念であ る「人と動物と環境の絆をつくる動物園」に近づくことができたといえます。  事業ごとに見ると「札幌市の環境教育の拠点」「多様なメッセージの発信拠点」「ソフト事業の展開」 では、すべての項目で順調に取組が進んでいます。一方、「自然豊かな円山エリアの中核施設として の行動」「持続可能な経営戦略」については、取組が遅れています。 3 これまでの進捗状況 事 業 アクションプラン(項目) 進捗状況 判定 円山動物園の存在意義を高める事業 札幌市の環境教育の拠点 環境教育プログラムの策定 環境教育プログラムの策定完了。環境教育教材の開発、各種説明看板設置、動物園だよりを配布 ○ アースデイの開催 毎年6月に「アースデイ円山動物園」を開催 ○ 環境メッセージを伝える 展示・看板・広報の充実 札幌市立大学の協力のもとデザイン検討し整備。ドキドキ体験メニュー、動物園だよりを活用 ○ 環境教育に携わる人材育 成の拠点活動 プロジェクトWILD、プロジェクトWET指導者 講習会を実施 ○ 園内動物病院プログラム 毎週土曜日に動物病院プログラムを実施 ○ 園内施設の環境教材化の 取組 ペレットボイラー、太陽光発電を設置 ○ 環境を考えるイベントの 実施 毎年6月に「アースデイ円山動物園」を開催。「真夏 の雪まつり」を実施 ○ 遊びながら環境教育につ ながる教材の活用 園内でプロジェクトWILD、プロジェクトWETのエデュケー ター養成講座、環境教育プログラムを実施 ○

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事 業 アクションプラン(項目) 進捗状況 判定 円山動物園の存在意義を高める事業 札 幌 市 の 環 境 教育の拠点 円山レッドデータの編さん レッドデータを動物園ホームページに掲載 ○ 展示評価方法(円山評価 法)の確立 各種アンケートを実施 ○ 北 海 道 の 生 物 多 様性の基地 北海道の野生動物復元プ ロジェクト 地元の野生動物であるニホンザリガニの繁殖を計画 中。観察会、ザリガニソン事業を実施。オオワシの 自然復帰は未達成 × 種の保存に向けた絶滅危 惧種の園内繁殖 ホッキョクグマ、ユキヒョウ、レッサーパンダ、ヨウスコウワニ などの繁殖に成功。国外動物園との動物移動 ○ 多様なメッセージの発信拠点 心の癒しを必要とする方 へのアニマルセラピー効 果の実証 市立大学・市教委と協働で効果検証 ○ 障がい者福祉のメッセージ を発信するイベントの実施 「障がい者夜の動物園特別招待日 ハーティナイト」 を開催 ○ 子育て支援のメッセージを 発信するイベントの実施 キッズータウン、子育てサロンを実施 ○ 生き生きとした高齢化社 会のメッセージを発信す るイベントの実施 敬老の日に長寿動物特別メニューを実施 ○ 札幌の観光を発信するイ ベントの実施 札幌市の冬の魅力の一つとして、円山動物園スノー フェスティバルを実施 ○ 市民芸術文化のメッセー ジを発信するイベントの 実施 円山動物園芸術祭、スネークアート展、フィギュア・ アート・シアター、狼祭を開催 ○ 市民ボランティア活動の発信 ガイド、イベント、清掃等でボランティアを実施 ○ 札幌のものづくりを発信 するオリジナルグッズの 開発 木の ZOO、GEL-COO ま、しろくまホワイトガラナ、 白クマふたごパン、しろくまタイムズスクエア、ゆ めピリカぶれんど、白くまラーメン等を開発・販売 ○ 円 山 動 物 園 を 特 徴 づ け 際 立 た せ る 事 業 「 わ た し の 動物園」 と い う視点 か ら の 行動 アニマルファミリー制度 アニマルファミリー制度を導入 ○ 感動体験型展示 (みんなのドキドキ体験) 「みんなのドキドキ体験」を実施 ○ 北海道ゾーンの展開 エゾシカ・オオカミ舎、エゾヒグマ館を新設 ○ 市民参加の機会の拡大 各種ボランティア実施、市民動物園会議委員を公募 ○ 産学官連携の拡大 酪農学園大学・札幌市立大学と協同研究等実施、企 業協賛により各種イベント実施 ○ 生物多様性の確 保に向けた行動 オオワシシンポジウムの 開催 国際シンポジウムを開催 ○

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事 業 アクションプラン(項目) 進捗状況 判定 円 山 動 物 園 を 特 徴 づ け 際 立 た せ る 事 業 生物多様性の確保に向け た行動 オオムラサキ・プログラ ムの取組 動物園の森復元のためのビオトープを整備、動物園 の森観察ツアー実施、外来植物を駆除 ○ ニホンザリガニ・プログ ラムの取組 ザリガニ小屋を新設し繁殖計画中 ○ 生物多様性を身近に感じ るための特別展・体験プ ログラムの実施 円山自然塾、ビオトープ観察会、ザリガニシンポジ ウム、動物園の森一般公開等 ○ 円山動物園を特徴づけ際立たせる事業 自然豊かな円山エリアの中核施設としての行動 円山エリアの総合的な交通対策の検討 定期観光バスルートへの組込、地下鉄駅のバス乗り 場案内表示等を整備したが、地下鉄からのアクセス 整備等は未達成 × 円山川の自然を取り戻す ための取組 ニホンザリガニの生息調査・繁殖、円山川水質調査 を実施したが、円山川河川改修は困難 × 円山エリアの総合的な自 然エネルギー活用の検討 太陽光パネル・ペレットボイラーを設置したが、周 辺施設等と連携した自然エネルギー活用は困難 × 円山エリアの活性化のため の街歩きイベントの実施 マルヤマクラスとの連携により、店舗内で円山動物 園をPR。円山エリアの街歩きイベントを実施 ○ 地元地域への感謝イベン トの実施 特別講演会、駐車場無料、オフィシャルショップ割 引等を実施 ○ 大倉山シャンツェ、彫刻 美術館との連携 「W eb シティさっぽろ」の呼びかけで3園館長会議 を開催したが具体的な進展なし × エリア周遊イベントへの 積極的な参画 札幌まちめぐりパス・さっぽろタパスに参加 ○ 集 客 施 設 と し て の 実 力 を 高 める事業 持続可能な経営戦略 入園者数 100 万人に向け た集客の取組 平成 23 年度 791,754 人 (平成 17 年度比 30 万人増) 詳細はP 10~ 15 × 経常的収入倍増に向けた 取組 平成 17 年度比収入倍増未達成 (平成 17 年度比 55%増) × 経常的支出 30%削減に向 けた取組 平成 17 年度比 30%減未達成 (平成 17 年度比 10%減) × 基本構想を支える経営体 制の確立 経営体制の強化、市民動物園会議の設置 ○ 集 客 施 設 と し て の 実 力を高める事業 ソフト事業の展開 季節を感じさせる積極的 なプロモーション展開 円山動物園6大イベント(春まつり、かがやく夏の 円山動物園、いのちの感謝祭、動物特集まつり、スノー フェスティバル、ファン感謝祭)を実施 ○ 夜の動物園のプロモーション 夏休み期間の毎週土曜日、お盆期間に開催 ○ 冬 の 動 物 園 の プ ロ モ ー ション 恋人たちのクリスマスナイト ZOO、スノーフェスティ バル等を開催 ○

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事 業 アクションプラン(項目) 進捗状況 判定 集客施設としての実力を高める事業 ソフト事業の展開 提案型イベントによる新 たな魅力の開発 カバの歯磨き(札幌歯科医師会)、どうぶつ絵本の読 み聞かせ(市民団体)等を開催 ○ 宿泊体験型イベントの実施 毎年2回程度実施 ○ 大人向け体験イベント 大人の一日飼育体験を毎年3~5回開催 ○ 新規イベントによる新た な客層の開発 「円山ZOO LOHASナイト」「恋人たちのクリ スマスナイトZOO」「キッズータウン」を開催 ○ シニア層を対象とした市 民参加型イベントの開発 「円山動物園芸術祭」「動物の森散策ツアー」を実施、 人形劇「注文の多い料理店」を上演 ○ 親子向け体験イベントの 実施 円山自然塾、スノーシューを履いて動物園の森散策を実施 ○ 都会の癒しの場・レスト スペースの創出 カフェ、コンビニ、オフィシャルステーション(無料休 憩所)を新設 ○ 観光ツアーの誘致提案 平成 19 年度に札幌観光セミナーに参加、解説付き感動体験型ツアー実施等を商品化 ○ Webを活用した新たなプ ロモーションの展開 飼育員ブログ、動画サイト開始等 ○ 新たなメディアを活用し たプロモーションの展開 ホッキョクグマDVD、写真集、ホッキョクグマ写真絵本、アー カイブDVD、円山動物園のかわいい子どもたちDVD等 制作、札幌駅地下歩行空間イベント出展 ○ 教材ワークブック開発による 小学校の総合学習誘致 教員、研究者、飼育員により教材開発・HP公開 ○ 修学旅行誘致の拡大 誘致活動実施、中学・高校修学旅行用ワークブック をHP公開 ○ 市民ボランティアの活動 分野の拡大 ガイド、イベント、清掃等でボランティアを実施 ○ 動物の魅力をより深く伝 えるための取組 動物特集ウイーク、飼育員の動物講座を開催。狼祭 を開催 ○ 施設整備と動物管理 段階的展示導入(円山メ ソッド)の確立 基本構想で「円山メソッド」を規定し、エゾヒグマ館、 アジアゾーン等の施設建設 ○ 環境エンリッチメントの 推進 サル山に新たな給餌スペースを設置、類人猿館の外放 飼場床を土に改修、は虫類・両生類館の生息環境再現、 オランウータンやチンパンジーの給餌方法を工夫 ○ 園内の総合的なデザイン 札幌市立大学と連携し、案内・誘導看板の整備、動 物舎の説明サイン整備と外国語対応 ○ 園内緑化整備 ビオトープ整備、樹木診断を実施 ○ 木道整備、円山公園の動物園行き案内表示整備、円

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事 業 アクションプラン(項目) 進捗状況 判定 集客施設としての実力を高める事業 施設整備と動物管理 北海道・北方圏ゾーン建設 エゾシカ・オオカミ舎新設、エゾヒグマ館新設 ○ 野生復帰・自然体験ゾー ン建設 ビオトープ設置、野生復帰ゾーン建設 ○ は虫類・鳥類エリア は虫類・両生類館を新設 ○ アジアゾーン建設 アジアゾーン建築着工 (平成 24 年 10 月上旬しゅん工) ○ アフリカゾーン建設 アフリカゾーン建設基本設計実施 ○ 類人猿・モンキーエリア の整備 類人猿館を改修 ○ ふれあいゾーン建設 子ども動物園・カンガルー館・ヤギ・ヒツジ舎を改修、 カンガルー館でふれあい体験実施 ○ 動物科学館改修 ペレットボイラー設置、新エネルギーの環境解説を 充実 ○ トイレ・授乳スペースの 整備 多目的トイレ・授乳室を設置、ウォシュレット設置、 便器を洋式化 ○ 野外ステージ建設 野外ステージと休憩スペースを合わせた施設の建設 を検討 × コンビニエンスストア、 カ フ ェ、 レ ス ト ラ ン、 ミュージアムショップの 誘致 オフィシャルショップ、カフェ、コンビニエンスス トア、オフィシャルステーションがオープン ○ 園内交通の整備 バリアフリー対応や園内周遊観覧交通への転換等を 検討したが採算上の問題あり未実施 × 環境にやさしい施設への 転換 太陽光発電設備・ペレットボイラー、LED照明設 備を導入、園内熱源転換工事を実施 ○ エントランス機能の充実 券売の自動化、券売機の導入を検討、正門・西門の 総合案内看板を整備したが、南門整備、券売自動化 は未実施 × 臨時駐車場の確保 繁忙期に市内中心部からの循環バス増便、交通規制実施したが、臨時駐車場は未確保 × 飼育動物の考え方 地域別の展示施設(エゾシカ・オオカミ舎、エゾヒ グマ館)を建設 ○

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平成 23 年度までの来園者分析

1 来園者数の推移  平成 17 年度まで来園者数は減少していましたが、平成 18 年度から増加に転じました。平成 22 年 度から再び減少に転じ、平成 23 年度の来園者数は、過去 10 年間で来園者数が最低であった平成 17 年度の 49 万人から 30 万人増え、約 79 万人となりましたが、目標である 100 万人に達することはで きませんでした。 2 目標来園者数 100 万人未達成の理由  新しい動物舎の建設やリニューアル、カフェ、コンビニ誘致等のハード整備に加え、絶滅危惧種で ある動物の繁殖に力を入れ、多くの動物が誕生しました。特にホッキョクグマは 2000 年以降、国内 で自然繁殖、自然保育に成功しているのは本園のみであり、4回5頭の繁殖に成功しています。また、 毎週1回を目途としていた報道機関への情報発信については、平均 1.9 回行い、積極的な広報を行う ことで、平成 21 年度には 92 万人に達しました。  しかしながら、次の繁殖のため、ホッキョクグマの子どもを1年で転出したことや、マスメディア に依存した広報方法の限界のため、持続的に来園者を獲得することができませんでした。さらに、平 成 21 年度末のヤギ・ヒツジの伝染病発生による全頭処分に伴うふれあい体験縮小、平成 22 年度のキッ ドランド(遊園地)の撤去による来園者の減少が想定を超えていたことなどから、100 万人に達する ことができませんでした。 来 園 者 数

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3 来園者の傾向分析 ⑴ 来園者の月別状況について  本園は、夏期(4月から 10 月)に来園者が集中する施設です。特にゴールデンウィークがある 5月と夏休み期間である8月に来園者数が増える傾向にあり、夏期に年間来園者数の 85%が来園 しています。 ⑵ 来園者の居住地  ゴールデンウィークや夜の動物園に行ったアンケート結果によると、およそ7割の来園者が市内 在住者でした。本園は、いわゆる観光施設ではなく、市民が多く利用する市民利用施設といえます。 来園者数(月別) 来園者住所割合(平成 23 年度アンケート調査結果)

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⑶ 天候の影響  平成 23 年度夏期(4月~ 10 月)の晴天時と雨天時の来園者数を見ると、雨が降った日は、雨が 降らなかった日に比べて、来園者数が大きく減少していることがわかります。このことから、本園 は天候に左右されやすい施設であるといえます。 ⑷ リピート率について  平成 17 年度から販売を開始した年間パスポートの販売枚数は、増加傾向にあります。また、年 間パスポートによる来園者数も増えており、年間パスポート来園者数を販売枚数で割り返した平均 来園回数(リピート率)を見てみると、リピート率も年々上昇していることがわかります。 天候別来園者数 リピート率

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平成 23 年度までの収支分析

1 収入状況  来園者倍増による入園料増や寄附金の新規受入れ等により、収入合計額を平成 17 年度から倍増す ることを目標と定めました。来園者数が増えたことに伴い、入園料収入が増え、新たに寄附金を受 入れすることができましたが、目標来園者数である 100 万人に達することができなかったため、約 55%増加に留まりました。 (単位:千円) 年 度 17 18 19 20 21 22 23 目標値 入園料 134,894 163,002 167,018 191,258 274,494 214,254 213,890 270,000 来園者数が増えたことや年間パスポートの販売開始によって入園料収入が増加しまし たが、ふれあい体験の縮小などにより、目標来園者数である 100 万人に達することが できなかったため、目標値に達しませんでした。 広告料 450 298 1,945 2,213 1,748 1,901 800 10,000 パンフレット広告、年間パスポート裏面広告、ホームページバナー広告などを行いま したが、パンフレットの多言語化対応による広告欄の縮小、園内看板や動物舎のネー ミングライツ未実施により目標値に達しませんでした。 寄附金 0 10 8,568 10,432 23,724 15,934 12,882 20,000 平成 21 年度に目標値に達することができましたが、平成 22 年度から、企業の意向に よるイベント直接協賛への振替や東日本大震災の影響により、寄附金収入が減少して います。 雑収入 (公園使用料含む) 23,187 29,255 28,044 34,152 34,578 28,215 17,430 20,000 南門のレストラン建設が中止となったため、目標値に達しませんでした。 合 計 158,531 192,565 205,575 238,055 334,544 260,304 245,002 320,000

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2 支出状況(職員人件費や施設整備費等を除く)  水道料や維持管理、委託費の削減等により、支出合計額を平成 17 年度から 30%削減することを目 標と定めました。節水の徹底や老朽化施設の解体に伴い、削減を行うことができましたが、水循環施 設未導入、各種維持管理業務一本化未実施、原油価格高騰の影響等により、約 10%削減に留まりました。 (単位:千円) 年度 17 18 19 20 21 22 23 目標値 水道料 91,722 76,508 68,468 65,518 71,553 70,927 64,062 47,722 節水の徹底により 30%削減することができましたが、動物園施設全体の排水をろ過し、 再利用する水循環施設未導入のため、目標値に達しませんでした。 重 油 天然ガス等 61,627 58,836 76,530 51,010 45,082 55,699 64,012 49,327 平成 21 年度に目標値に達することができましたが、重油から天然ガスへの熱源転換 による単価の上昇や重油単価 30%増により増加しています。 電 気 プロパンガス代 24,689 22,549 21,834 23,526 20,918 22,979 27,113 21,989 平成 21 年度に目標値に達することができましたが、夜のイベント強化、は虫類・両 生類館のオープンにより増加しています。 維持管理 委託費 188,996 213,647 199,131 183,932 190,633 196,549 171,192 142,996 契約方法の見直し等により10%削減することができましたが、冬期休園日の設定について は他動物園の休園日縮小などの傾向から、また、維持管理業務の一本化、自動券売機 の導入については費用対効果等の観点から未実施としたため目標値に達しませんでした。 エサ 薬品代 55,000 39,721 34,448 31,529 31,991 36,095 42,856 30,000 市場価格の調査及び大量一括購入により平成 21 年度まで順調に削減することができ ましたが、原油価格の高騰や東日本大震災の影響等による主要品目の価格高騰により 目標値に達しませんでした。 イベント 事務費 7,726 17,255 21,522 18,959 20,374 18,366 16,786 8,798 イベントを強化することにより、イベント費用が増加したことから目標値に達しませ んでした。なお、企業協賛の増加により減少傾向にあります。 429,760 428,516 421,933 374,474 380,551 400,615 386,021 300,832

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3 基礎収支改善状況(職員人件費や施設整備費等を除く)  基本計画では、将来にわたって持続可能な経営ができるよう、平成 23 年度に、職員人件費や施設整備費 等を除いた基礎収支の均衡を図ることを目標としていましたが、目標来園者数の未達成による収入不足や原油 価格の高騰等による燃料・エサ代価格の高騰により目標値に達することはできませんでした。  平成 17 年度と平成 23 年度を比較すると、収入は約 55%増え、支出は約 10%減少し、収入から支 出を差し引いた額は、約2億7千万円の赤字であったものが、約半分の約1億4千万円の赤字にまで 減少しており、収支バランスは大きく改善しています。 基礎収支差実績(職員人件費や施設整備費等を除く) (単位:千円) 年 度 17 18 19 20 21 22 23 目標値 合 計 △ 271,229 △ 235,951 △ 216,358 △ 136,419 △ 46,007 △ 140,311 △ 141,019 19,168 収 支 状 況 参 考(総事業費に占める収入の割合:平成 23 年度実績) 基本計画では、基礎収支の均衡を図ること を目標としておりますが、職員人件費や施 設整備費等を含めた総事業費でみると、総 事業費に占める収入の割合は約 21%となっ ております。 収入(千円) 支出(千円) 入園料 広告料 寄附金等 213,890 800 30,312 光熱水費 維持管理費等 人件費 施設整備費 その他臨時支出 155,187 230,834 372,369 422,670 11,005 計 245,002 計 1,192,065

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2章 基本計画推進の課題と今後の方向性

 本園は、都市と自然、動物園と環境、市民生活と地球環境という視点から、公立動物園としての社会的 役割を明確にし、動物園の将来方向を見定め、将来にわたって持続可能な動物園に転換するために、これ までいくつもの革新的な取組を進めてきました。  その結果、環境教育の拠点としての役割や生物多様性確保の基地としての役割などを果たすとともに、 円山動物園ならではの魅力をつくりあげることで、来園者数を増やすことができたと言えます。  動物園の役割の一つである環境教育という観点からは、園内各施設に太陽光や風力発電、ペレットボイ ラー、動物科学館に世界初のデジタル地球儀「触れる地球」を設置しました。これらの導入により、動物 達とのふれあいを楽しみながら、地球問題と本市が取り組む次世代エネルギーを見て触れて理解すること ができるようになり、動物園そのものが環境教育の教材となりました。  また、種の保存、調査研究という観点からは、平成 20 年度以降、チンパンジー、ホッキョクグマ、フ ンボルトペンギン、ヨウスコウワニ、スローロリス、ダイアナモンキー、シシオザル、ユキヒョウ、オオ ワシ、カンボジアモエギハコガメ、オランウータン、シンリンオオカミ、ゼニガタアザラシ、レッサーパ ンダ、マサイキリンなどの繁殖に成功しており、類稀な実績を残すことができたといえます。  今後も、円山動物園の利用者である市民が魅力を感じ、市民から愛され、そして「わたしの動物園」と 市民に自慢してもらえる動物園になるためには、これまでの取組に満足することなく、常に新たな視点か ら検証し、改善しながら取組を続けていくことが重要です。  一方、円山動物園は、さまざまな市民活動や企業の社会活動の舞台となっていることや、札幌市が取り 組むまちづくり施策を広く紹介する「ショーウィンドウ」としての性格を有していることに鑑み、まちづ くりを担う人づくりや「人と人とのコミュニケーションの拠点」として動物園を積極的に活用することが 重要です。  そこで、円山動物園の9事業ごとに、これまでの取組結果、社会経済環境の変化や環境配慮型社会の進 展等から課題を抽出し、「人と動物と環境の絆をつくる動物園」を実現するために「新たな挑戦」を設定 することにいたしました。

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1 札幌市の環境教育の拠点

1 現状  本園では、地球環境問題を動物の飼育や展示を通して分かりやすく伝えることなどにより、地球環 境を守る市民を育成する環境教育の拠点となることを目指しています。その取組として、本園で実施 する環境教育のさまざまな取組を体系的に整理し、より効果的に環境教育を推進していくための「環 境教育プログラム」を策定し、地球環境に関するメッセージを伝える展示・看板・広報の充実や環境 を考えるイベント、太陽光や風力発電などの次世代エネルギーを見て触れて理解することができる施 設の充実を図ってきました。 2 課題  地球環境を守り、良好な状態で次の世代に引き継いでいくことは、市民の願いでもあり使命でもあ ります。市民一人ひとりを「自ら責任を持って地球環境を守るための具体的な行動を起こすことがで きる人」として育成するため、環境教育を幅広い層に浸透させる必要があります。 3 方向性  専門機関との連携を拡大し、動物たちとのふれあいを楽しみながら、地球環境問題と、本市が取り 組む次世代エネルギーを身近に体験してもらう「体験する環境教育」を行い、誰にでもわかる環境教 育を実践します。

新たな挑戦:誰にでもわかる「体験する環境教育」を実践します

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2 北海道の生物多様性確保の基地

1 現状  現在、世界では数多くの野生生物が、開発や人が持ち込んだ外来生物、乱獲、地球温暖化などにより、 絶滅の危機に瀕しています。IUCN(国際自然保護連合)がまとめた「レッドリスト」には、絶滅 の恐れの高い種として、約2万種の動植物がリストアップされており、本園では、その種をできるだ け多く保存することで生物多様性を確保する基地となることを目指しています。  本園では、高い繁殖技術に基づき、絶滅危惧種であるホッキョクグマ、ユキヒョウ、レッサーパン ダなどの繁殖に成功しています。特にホッキョクグマについては、2000 年以降、国内で自然繁殖・ 自然保育に成功しているのは本園が唯一となっています。  また、猛禽類や地元の身近な生物であるニホンザリガニ、オオムラサキの繁殖や自然への復元作業 の取組を開始しました。 2 課題  動物園の役割の一つである「種の保存」の取組の大きな目標は、野生動物の復元です。この大きな 目標を達成するため、今後も絶滅危惧種の繁殖に力を注ぐとともに、猛禽類や地元の身近な野生動物 復元の実績をつくる必要があります。 3 方向性  北海道のみならず「北方圏の生物多様性確保の基地」となることを目指し、環境省との連携などに 基づき、放鳥・野生復帰の実績をつくるなど「野生動物を復元するための飼育」を実践します。

新たな挑戦:「野生動物を復元するための飼育」を実践します

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3 多様なメッセージを発信するメディア

1 現状  動物を通して「いのちの大切さ」を、子どもを育てる動物の行動からは「親子の愛」を、動物園を 取り巻く円山の自然環境を守る行動からは「地元の自然環境を思う気持ち」などのメッセージを伝え てきました。また、さまざまなイベント等を通じて、「子育て支援」「福祉」「さっぽろ観光」といったメッ セージも発信してきました。 2 課題  動物園が発信するメッセージは、「いのちの大切さ」や「さっぽろ観光」など多岐にわたります。 そのメッセージを、受信者である来園者に的確に伝えることが必要です。 3 方向性  本市職員をはじめ、市内の企業やボランティア団体などに動物園に積極的に足を運んでもらい、動 物園を十分に理解していただいた上で、メッセージ発信の場として有効に活用してもらうことにより、 創造都市さっぽろ、環境保全の推進や子育てのしやすいまちであるなど、本市の施策をこれまで以上 に楽しく、わかりやすく、しっかりと伝えていきます。  今後は、本市を代表するメディアとなり、円山動物園に来ただけで本市のさまざまな施策がわかる 「札幌市の施策のショーウィンドウ」となることを目指します。

新たな挑戦:円山動物園が「札幌市の施策のショーウィンドウ」になります

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4 「わたしの動物園」という視点からの行動

1 現状  本園では、市民をはじめ円山動物園を訪れるすべての来園者が、誇りをもって「わたしの動物園」 と自慢してもらえるような動物園づくりを目指しています。そのため、ボランティアや寄附など市民 一人ひとりが楽しみながらさまざまなかたちで自分なりに動物園に関われる機会をつくることによっ て、動物や円山動物園に対する親近感を生み出す取組を行ってきました。 2 課題  市民が、動物園でボランティアや寄附などを行うことは、札幌のまちづくりに大きく関わることに なります。動物園を通じて札幌のまちづくりを担う人を育てるため、市民参加をより一層進める必要 があります。 3 方向性  さまざまな新たな取組を続け、魅力的な動物園として運営するためには、市民や企業から寄附とい う形で収入面を支えていただくことが重要です。  本市では、市民や企業からの市民まちづくり活動に対する資金的支援が活発に行われ、市民まちづ くり活動に係る寄附文化が醸成されていくために必要な環境づくりに努めることとしていることか ら、アニマルファミリー制度の積極的な展開等を行い、本園がその環境づくりを担うことにより「寄 附文化の醸成」を図ります。

新たな挑戦:札幌のまちづくりを担う人を育てるため「寄附文化の醸成」を図ります

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5 生物多様性の確保に向けた行動

1 現状  大規模な生態系の破壊は、必然的にそれを構成する種の多様性、個体の多様性の喪失を招き、最終 的には人類の将来にも影響を落とす結果となります。そのため、生物の多様性の危機は、人類生存の 危機にもつながることを認識する必要があります。このことからも、「種の保存」機能を持ち、市民 に身近な場所で環境を考える機会を提供する動物園が、生物多様性の確保やその意義の普及、啓発に 率先して取り組む必要があります。  本園では、人間の生活も多種多様な動植物の存在の上に立っていることを再認識し、地元の生態系 から保全・回復させていくための取組を行い、その過程を通じて啓発を行ってきました。 2 課題  生物多様性の確保は、市民にとって身近な問題であるにも関わらず、すべての市民に認識されてい る問題とは言えません。より多くの市民に認識してもらうため、生物多様性の重要性を感じる工夫を 図る必要があります。 3 方向性  人間と自然の生態系との調和、生物多様性の意義を来園者が体験することができるプログラムを定 期的に開催することにより、「感じる生物多様性」を実践します。

新たな挑戦:多くの市民に理解してもらうため「感じる生物多様性」を実践します

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6 自然豊かな円山エリアの中核施設としての行動

1 現状  円山エリアには、豊かな自然をはじめ、住宅街、飲食店、集客施設等が集積しています。市内有数 の魅力的な地域であり、相乗性・回遊性を高めることが、本園のみならず円山のまちづくりにおいて も重要です。このため、円山エリアの活性化のための街歩きイベントや地元地域への感謝イベントの 実施など地域に根付いた取組を行ってきました。  一方、円山川の自然を取り戻すための取組や、円山エリアの自然エネルギー活用の検討を行ってき ましたが、この問題は、本園だけで解決することが困難であり、地域住民との協議等が必要であるこ とから、これまで取組が遅れている部分となっています。実現にあたってはハードルが高く、長い時 間が必要なものも多くありますが、長期展望を持ち、関係者と議論を行いつつ、当面は実現性の高い ものを中心に取り組んでいくことが重要です。また、周辺施設と連携した自然エネルギーの活用のよ うに技術的な課題や効率性の問題があるものも含まれており、必要な修正を行うことが適当です。 2 課題  円山エリアの活性化のためには、相乗性、回遊性を高めるとともに、環境配慮及び渋滞緩和を行う 観点から、公共交通機関の利用促進など総合的な交通対策を行う必要があります。 3 方向性  公共交通機関を利用して楽しみながら来園することができる仕掛けをつくることで「来園前からワ クワク感を演出」します。

新たな挑戦:円山エリア活性化のため 「来園前からワクワク感を演出」します

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7 持続可能な経営戦略

1 現状  基本構想では、将来にわたって持続可能な経営ができるよう、基礎収支の均衡を実現することを大 きな目標としており、収入面では、年間来園者数 100 万人を目指し、収入の倍増を目指すとともに、 支出面では 30%削減を目標とすることとしていました。  来園者数は、平成 17 年度まで減少していましたが、平成 18 年度から増加傾向に転じました。平 成 22 年度から再び減少に転じ、平成 23 年度の来園者数は、平成 17 年度の 49 万人から 30 万人増え、 79 万人となりましたが、目標である 100 万人に達することができませんでした。 2 課題  円山動物園には、他の施設にはない円山動物園独自の魅力(円山ブランド)がたくさんあります。 今後も来園者数を増やしていくため、円山ブランドを熟成させる必要があります。  また、収支均衡を実現するために、新規客層の開拓により来園者を増やし、入園料を増やすほか寄 附金収入や広告料収入を拡大し、収入面での改善を図ります。また、光熱水費、委託費用等の削減に より支出の削減を図ります。 3 方向性  持続可能な動物園を目指すため、これまでの動物園経営方針を一層推進し、円山ブランドの熟成や 収支均衡に向けた「積極的な創意工夫」を行います。

新たな挑戦:円山ブランドや収支均衡に向けた「積極的な創意工夫」を行います

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8 ソフト事業の展開

1 現状  本園では、これまで夜間開園やキッズータウン、スノーフェスティバルなどにより、環境教育の推 進、札幌市の施策の普及啓発、新規客層の開拓などの取組をしてきました。これらのソフト事業を行っ てきた結果、一定の効果が得られており、今後もこれらの要素を踏まえた事業を展開していくことが 重要です。 2 課題  これからの新規来園者の開拓については、ホームページをはじめとした各種メディアを有効に活用 し、本園の取組や各種イベント、冬期開園を積極的にPRするとともに、全ての来園者に満足しても らうことができるよう、ソフト事業の質を高めていくことが必要です。 3 方向性  外出機会の多い夏期に更なる来園者を増やす取組を行うとともに、冬の動物園の魅力を最大限に活 かすことができるソフト事業を行います。  また、収支均衡を実現するためにも、企業協賛等も活用しつつ、選択と集中の考えに基づき、毎年 度、事業の検証を行いながら事業を重点化した上で最大限の効果(来園者の満足度)を上げることが 重要です。  ソフト事業に参加したすべての来園者が満足することで、来園者の家族まで笑顔になる「広がる来 園者の笑顔」を目指します。

新たな挑戦:ソフト事業の質を高めることにより「広がる来園者の笑顔」を目指します

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9 施設整備と動物管理

1 現状  動物園での飼育環境は、動物たちの本来の生息域の環境と比較すると、どうしても狭く、単純で、 変化が少ないものになりがちです。このような飼育環境に工夫を加えて、環境を豊かで充実したもの にしようという試みが環境エンリッチメントです。  本園では、動物が生息している自然環境をできるだけ再現することにより、動物本来の行動を引き 出すことを目的として生息環境の再現を行ってきました。 2 課題  本園は、未だ整備途上の段階にあります。今後建設する施設については、動物が満足する施設とな るため、環境エンリッチメントにさらに配慮しながら整備を行う必要があります。  また、老朽化が進んでいる建物については、獣舎・檻の破損による動物の逃亡防止のための対策が 必要であり、東日本大震災の被災状況を踏まえると、自然災害等が起きた時に飼育動物の命を守るた めの対策を講じる必要があります。さらに、園内の樹木管理などの安全対策、市民の関心の高い大型 動物(ゾウ)の導入調査なども行う必要があります。 3 方向性  本園では、これまで、円山メソッド、環境エンリッチメントなどの観点から施設整備を進めてきま したが、これからも「動物たちの生息環境を再現」することを基本としつつ、動物も来園者も満足す る施設となるため、次の3点を考慮に加えた動物園全体の整備を進めます。 ⑴ 自然環境や動物の生態を学ぶことができる施設 ⑵ 天候に左右されず、屋内でもゆっくりと観覧できる施設 ⑶ 来園者が楽しみ、何度でも訪れたくなる施設

新たな挑戦:「動物たちの生息環境を再現」します

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3章 今後の取組

1 札幌市の環境教育の拠点としての役割

1 取組目標  本園は、市民一人ひとりが身近な場所で環境問題と自らの日常生活とのつながりに気づき、地球環境 を守るための具体的な行動を起こしていけるよう、環境教育の拠点としての役割を果たします。  専門的な知識を有し、活動を行っている機関、大学、NPO等とも連携しながら、常に正確で最新の 環境情報を取得し、絶滅の危機に瀕した動物たちの飼育・展示、ソフト事業を実施し、それらを通じて、 動物たちの生息域が抱える環境問題を来園者に伝えます。  また、園内施設で自然エネルギーを活用し、ペレットボイラーを用いて資源の循環に努めることによっ て、環境負荷軽減を図るとともに、解説や展示によって効果や意義をわかりやすく伝えます。  これらの環境教育をプログラム化した「環境教育プログラム」を実施することで、動物展示と施設の 両面において、環境保全の大切さを来園者に対しメッセージとして発信する総合的な環境教育の拠点と なることを目指します。 2 成果指標  平成 28 年度までに来園者の環境教育施策理解度 90%を目指します(現状値 64%)。 3 アクションプラン ⑴ 環境教育プログラムの推進…… 強化  円山動物園において実施する環境教育のさまざまな取組を体系的に整理し、より効果的に環境教 育を推進していくために環境教育プログラムを策定しました。このプログラムを環境教育推進の進 捗状況や効果など、来園者アンケートを活用して定期的に評価・検証し、必要に応じて改善や見直 しを行います。  平成 23 年に太陽光や風力発電などの次世代エネルギーを見て触れて理解することができる施設 「次世代エネルギーパーク」となったことから、「動物のいのち」を感じる動物たちとのふれあいを 楽しみながら、地球環境問題と、本市が取り組む次世代エネルギーを身近に体験してもらうなど、「体 験する環境教育」をプログラムに組み込むことで、より効果的な環境教育を行います。

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⑵ 園内施設の環境教材化の取組…… 強化  太陽光や風力発電などの次世代エネルギー を園内各所に配置し、環境負荷の軽減を図り、 その成果をわかりやすく解説し、展示するこ とで施設そのものを環境教材化することを目 指します。  これから建設される、アジアゾーン、アフ リカゾーンについては、ペレットボイラー、 太陽光発電装置、雪冷熱設備、天然ガスコー ジェネレーションシステム * を導入すること によって、教材化施設を増やします。  ビジターセンターに設置したリアルタイム の雲や昼夜境界、地震や津波、海流、地球温 暖化などの映像が映し出され、さらに自分の手でグルグル回すことができ、直感的な操作ができる 世界初のデジタル地球儀「触れる地球」などの展示物を利用して、自然エネルギー活用の内容・効 果、意義等を分かりやすく展示・解説します。 ⑶ 環境メッセージを伝える展示・看板・広報の充実…… 強化  各動物舎の説明看板、体験メニューにおける解説、動物園 だより等の広報物などを通じて、動物たちを取り巻く地球規 模での環境問題をわかりやすく伝えます。  また、写真や絵などを用いて、子どもでも楽しくわかりや すく学べる子ども用解説板を設置し、動物そのものに興味を 持つ工夫を図ります。  個体ごとの特徴や生息域での状況などを説明する看板等に ついては半年に1回程度見直し、ホームページについては随 時更新し、最新の情報を伝えます。 ⑷ 環境を考えるイベントの実施…… 継続  世界的な環境イベントである「アースデイ(地球のことを考え行動する日)」をはじめ、市民・企業・ NPO等と共同でさまざまなイベントを開催し、これを通じて、地球環境の大切さを伝えるととも に、園内で次世代エネルギーを活用していることを広く伝えます。 *コージェネレーションシステム…ひとつのエネルギーから熱や電気など複数のエネルギーを取り出して利用する新しいエネル ギー供給システム。 展示物「触れる地球」 説明看板 説明看板

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⑸ 環境教育に携わる人材育成の支援…… 強化  環境教育が目指す「自らが考え環境に配慮した行動をできる人づくり」を行うためには、指導者 となる人材を育成することが鍵となります。園内で世界各地で用いられている環境教育プログラム 「プロジェクトWILD *」「プロジェクトWET *」等の指導者講習会を開催し、動物園を軸に指 導者を育成します。また、本園職員も参加し、資格取得することによって、環境教育の知識を展示 等に活用します。  博物館学芸員、獣医等実習生を積極的に受け入れることにより、環境教育に携わる人材を動物園 が育成します。 ⑹ 園内動物病院プログラムの充実…… 強化  動物病院や獣医師の役割を解説することで 動物園への関心を高め、心電図検査や超音波 検査などの獣医体験を通じて、動物の生命か ら地球環境まで幅広いテーマで環境教育を行 うことを目的とし、毎週土曜日に、日本初の 公開型動物病院を活用した「動物病院プログ ラム」を継続実施します。  小学生から大人までの各世代に対応するメ ニューを盛り込んだワークブックを作成し、 課題クリア型の病院体験を実施します。 ⑺ 円山レッドデータの紹介…… 継続  本園が飼育・展示する希少動物(絶滅危惧種)の情報を、その生息域で起こっている地球環境の 変化や絶滅危惧種に指定された理由とともに、ホームページや看板等で紹介します。  情報は随時更新し、常に最新の情報を提供します。 ⑻ 展示評価方法(円山評価法)の推進…… 継続  「何らかのメッセージを伝えるために動物を飼育・展示する」という考えのもと、展示や体験イ ベントにおいて環境保全の重要性やいのちの大切さを伝える際に、動物園が伝えたいメッセージが 来園者に正しく伝わっているかを検証する展示評価方法(円山評価法)を推進します。  常に来園者からの評価に基づいて展示等の改善をするために、大学との連携によりアンケートを 実施・分析し、それに基づき効果的な展示等に改善します。 *プロジェクトWILD…「自然を大切に」と理解するだけでなく「自然や環境のために行動できる人」を育成することに取り組 動物病院プログラム

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*国際種情報システム(ISIS)…加盟している世界の動物園や水族館から提出される飼育下動物の年齢、性別、血統、出生地、 死亡状況などといった生物学的基礎情報のデータベースを管理するシステム

2 北海道の生物多様性確保の基地としての役割

1 取組目標  野生生物は、生態系の重要な構成であるだけでなく、自然環境の重要な一部です。  本園は、絶滅の恐れのある野生生物の種の保存を図るため、生物多様性確保の基地としての役割を果 たします。  種の保存には血統管理を正確に行う必要があります。そのため、平成 23 年度に加入した国際種情報 システム(Iア イ シ スSIS)* を積極的に活用し、国内外の動物園との動物交換、動物繁殖のための貸出(借入) 契約である「ブリーディングローン」を行いながら、これまで培ってきた高い飼育・繁殖技術を用いて、 絶滅危惧種を繁殖させ、種の保存に努めます。  また、北海道に生息する野生動物にあっても絶滅危惧種が少なくないことから、ニホンザリガニやオ オムラサキなどの園内繁殖を目指し、失われつつある動物園近隣の自然を修復し、再生することが重要 です。これらの自然の復元作業を市民・企業・大学等の研究機関とともに横断的な連携で実行し、市民 参加による環境保全活動を行います。  加えて、オオワシを始めとする絶滅危惧種の猛禽類を繁殖し、将来的な放鳥を目指すため、当面は道 内で保護した猛禽類について、飛行訓練を実施し、放鳥する実績を作ります。 2 成果指標  保護した猛禽類について毎年3羽以上放鳥を目指します(現状値1羽)。 3 アクションプラン ⑴ 北海道の野生動物復元プロジェクトの推進  ア 猛禽類…… 強化  北海道に生息する希少動物であるオオワシやシマフクロウを、他の 動物園や研究・活動機関と連携しながら円山動物園の繁殖技術で復元 し、将来的に自然界に放鳥・野生復帰させることに挑戦します。  そのため、当面は、環境省との連携などに基づき、保護した猛禽類 について、繁殖生理について研究を進めるとともに、飛行訓練を行い、 放鳥の実績をつくります。  また、北海道での生息数が 140 羽程度と言われるシマフクロウを本 園で飼育することにより、道内全域で保護や繁殖を行うことについて の理解を広めることを目指します。 シマフクロウ

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イ ニホンザリガニ…… 継続  円山川支流に生息するニホンザリガニは、 近年になって個体数が減少しています。50 年前の札幌では身近な存在であったニホンザ リガニを繁殖させ、自然へ復元させるために 動物園の森内におけるニホンザリガニ専用の 繁殖小屋において、繁殖技術を確立し、動物 園の森へ放流を実施します。 ウ 動物園の森…… 継続  地域の生物多様性は、外来種問題や生息域 の減少などにより、年々失われております。  そのため、動物園だけではなく、市民や企 業などと連携し、札幌市全体で取り組むこと が必要です。  エゾリス、アオダイショウ、エゾサンショ ウウオ、オオムラサキなどの身近な動物の生 息環境を整備することで、地域の生物多様性 を保全します。 ⑵ 種の保存に向けた絶滅危惧種の園内繁殖の推進…… 強化  ISISを積極的に活用し、国内外の動物 園と連携しながら、絶滅が危惧される動物を 積極的に繁殖し、飼育下において個体数の維 持、増加を図ります。  また、アジアゾーン、アフリカゾーン建設 に合わせ、ユキヒョウ、レッサーパンダ等を 複数ペアで飼育し、繁殖に適した飼育環境の 確保に努めます。  ホッキョクグマについては、複数のホッ キョクグマの同時繁殖や本園で繁殖したホッ キョクグマと海外動物園のホッキョクグマを 交換することを視野に入れ、ホッキョクグマ館の整備を行うなど、積極的な繁殖計画を推進します。  加えて、個々の動物種が絶滅の危機に陥った生息域での状況を明確に説明し、環境保全に対する 意識を喚起します。 日本固有種「ニホンザリガニ」 国蝶「オオムラサキ」 ホッキョクグマ親子

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3 多様なメッセージを発信するメディア

1 取組目標  本園は、希少な動物を飼育し、繁殖していることから、動物の展示や解説を通じて「いのちの大切さ」 「親子の愛」「環境の大切さ」等を伝えます。  また、多くの市民や観光客が訪れることから、イベント等を通じて「子育て支援」、「市民との協働」、「福祉」 等、札幌市のさまざまな施策の方向を伝える「札幌市の施策のショーウィンドウ」としての役割を果たします。  さらに、イベント等を実施するだけではなく、来園者アンケートの実施等により、内容を精査し、必 要な改善を図り、各イベント等の持つメッセージが的確に伝わるようにします。 2 成果指標  平成 28 年度までに、実施したイベントの来園者の施策理解度 80%を目指します(現状値 42%)。 3 アクションプラン ⑴ 障がい者福祉のメッセージを発信するイベントの実施…… 強化  障がいのある方の外出機会の確保及び社会活動の促進を目的として、障がいのある方とそのご家 族・介護者を閉園後の夜の動物園に無料招待するイベント「ハーティナイト」を開催します。  また、慢性疾患や難病の子どもたちを閉園後の夜の動物園に無料招待する国際的なイベントであ る「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」の開催を検討します。  イベント参加者から園路や観覧方法等についてアンケートを実施し、今後の園内バリアフリー化 への参考とします。 ⑵ 子育て支援のメッセージを発信するイベントの実施…… 強化  子育て支援を目的として、区役所と連携し、動物園で実施する意義や特色を盛り込んだ内容で毎 月1回、子育てサロンを開催します。  また、動物園を放課後の子どもの居場所にするために一部開放し、恵まれた円山の自然環境の中 で子どもたちの心を育む放課後自然体験プログラムを週2回行います。 ⑶ 生き生きとした高齢化社会のメッセージを発信するイベントの実施…… 継続  敬老の日に長寿動物に特別メニューを提供し、高齢 動物の健康と長寿を祝うとともに、高齢者にやさしい 社会や生き生きとした高齢化社会の素晴らしさが感じ られるイベントを開催します。  長寿動物の長年の飼育経過や飼育技術についての解 説看板を掲示し、動物への親しみや動物園への理解を 深めます。 敬老の日特別メニュー

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⑷ 札幌観光の魅力を   発信するイベントの実施…… 継続  さっぽろ雪まつりと同時期にスノーフェスティ バルを開催し、園内ににぎわいを創出することに よって、冬の動物園を観光資源化し、札幌市の冬 の魅力を高めます。  また、「札幌スタイル」認証商品等を共同で開発、 展示し、観光客へのPRを行います。 ⑸ 市民芸術文化のメッセージを   発信するイベントの実施…… 強化  「写生会」「写真撮影講習会」「音楽会」など、市民が参加し、動物を通じて楽しみながら芸術文 化に親しむことのできるイベントを開催します。  また、「創造都市さっぽろ」を推進するイベントとして、地下鉄円山公園駅から円山動物園まで の経路に動物の芸術写真を展示し、動物園までのわくわく感を演出したり、動物園内で写真家によ る写真教室を開催します。 ⑹ 市民ボランティア活動の発信…… 強化  本園を舞台に市民のまちづくり活動を促 進し、「市民が支え、市民がつくる、市民 が主役の動物園」を目指し、ガイド、イベ ント、ふれあい指導、清掃等においてボラ ンティア活動を実施します。  ガイドボランティアについて、研修体制 を整備し、レベルアップを図り、ガイドツ アーの充実を図ります。 ⑺ 札幌のものづくりを発信する   オリジナルグッズの開発…… 継続  札幌のものづくり産業を振興し、発信するため、地元企業と連携し、本園オリジナルグッズを開 発します。 ⑻ 公共交通の利用を促進するイベントの実施…… 新規  本園は都心部から近く、公共交通機関の利用により来園することができることから、地球環境に やさしい公共交通機関での来園を促進します。  また、本園において、公共交通機関の利用を啓発するイベントを実施します。 保冷剤一体型弁当「GEL-COOL」 ガイドボランティア

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4 「わたしの動物園」という視点からの行動

1 取組目標  札幌市民をはじめとした来園者が誇りをもって「わたしの動物園」と自慢し、繰り返し来園してもら えるような動物園を目指します。  みんなのドキドキ体験や北海道の動物たちの飼育展示等を通じて、親しみを持ってもらうとともに、 市民・企業・研究機関等が参加する「市民がつくる、市民の動物園」として運営します。  また、アニマルファミリー制度を積極的に展開し、円山ファンの増加を図るとともに、札幌のまちづ くりを担う人を育てるため、市民や企業の間に寄附文化を醸成します。 2 成果指標 平成 28 年度までに、アニマルファミリー 20,000 人(札幌市民の 1%)を目指します(現状値 796 人)。 3 アクションプラン ⑴ アニマルファミリー制度の拡充…… 強化  現行のアニマルファミリー制度は、市民と動物との絆を結ぶものであることを基本としつつ、よ り多くの方に本園を支援していただけるよう誰でも気軽に入ることができる安価な新制度の創設に ついて検討し、制度の拡充を図ります。 ※参考 アニマルファミリーの現状(平成 23 年度実績) 大 人 個 人(高校生以上) 1口 5,000 円(601 口) こども個人(中学生以下) 1口 2,000 円( 67 口) 法人・団体・グループ   1口 10,000 円(128 口) 合 計 4,419,000 円(796 口) ⑵ 感動体験型展示(みんなのドキドキ体験)の充実…… 強化  体験や感動を通じて「いのちの大切さ」 や「動物たちの生息域における環境問題」 を学べる独自の展示法である段階的展示導 入方式(円山メソッド)に基づき、動物た ちの行動を間近で見たり、飼育員による動 物の生態等の詳しい解説やエサやりなどを 見学できる「みんなのドキドキ体験」を実 施します。  「みんなのドキドキ体験」メニューにつ いては、定番メニューの拡充を進めるとと もに、内容の充実を図ります。 みんなのドキドキ体験

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⑶ 市民参加の機会の拡大…… 継続  市民が本園や動物に対し親近感を持ち、「市民が支え、市民がつくる、市民が主役の動物園」と して動物園を運営することができるよう、各種ボランティア、ワークショップ、市民動物園会議、 イベントへの共同参画や寄附など市民一人ひとりが楽しみながらさまざまなかたちで動物園に関わ れる機会を提供します。 ⑷ 産学官連携の拡大…… 継続  各大学の研究テーマに合わせ、獣医学、動物生態学、アニ マルセラピー、獣舎デザイン、園内サイン、来園者の動向、 生物多様性等について共同研究を実施します。  市内企業と連携し、民間のアイディアや協賛に基づき、環 境教育を推進するイベント、オリジナルグッズの開発等を実 施します。 ⑸ オリジナル情報誌の発行…… 新規  市民が長年にわたり本園に親しみをもって繰り返し来園す るよう、本園だけでしか得られない情報誌などを定期的に作 成・発行することなどについて検討します。 札幌市立大学と共同で作成した「園内マップ」

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5 生物多様性の確保に向けた行動

1 取組目標  本園は、市民、企業、大学等と連携しながら、動物園の森などの地元の生態系や 50 年前の札幌の原 風景への復元作業を行い、その過程を通じるなどして環境教育を推進します。  環境教育を推進する上でも来園者が生物多様性を体感することができるプログラムを定期的に開催し ます。 2 成果指標  平成 28 年度までに、生物多様性の認知度 60%を目指します(現状値 33%)。 3 アクションプラン ⑴ 生物多様性を身近に感じるための   特別展・体験プログラムの実施…… 継続  大学等との連携により、動物園の森などを活用して、昆 虫の観察会、ザリガニに関するイベント、ガイドツアーな どの体験プログラムを実施するとともに、特別展等を開催 します。 ⑵ 猛禽類野生復帰プロジェクトの推進…… 強化  環境省との連携などに基づき、保護した猛禽類について、 飛行訓練を行い、放鳥の実績をつくるとともに、繁殖・ス トック棟を建設し、繁殖生理についての研究を行います。  また、シマフクロウを本園で飼育することにより、道内 全域で保護や繁殖への理解を広めることを目指します。 ⑶ 動物園の森復元プロジェクトの推進…… 強化  市民、企業、大学等と連携し、動物園の森から外来植物を駆除するとともに、ビオトープ * の活 用などにより、札幌の原風景を取り戻し、森の動植物の観察会を実施します。  ニホンザリガニの繁殖技術を確立し、動物園の森に放流します。  動物園の森に生息する動植物を調査し、今後の気候変化等を研究するための資料とします。 *ビオトープ…さまざまな野生の動植物が生息する空間 動物園の森 昆虫の観察会

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6 自然豊かな円山エリアの中核施設としての行動

1 取組目標  円山エリアには、住民約 6.5 万人が居住する円山・宮の森・南円山地区の住宅街をはじめ飲食店、円 山公園、円山原始林、北海道神宮、円山球場、大倉山シャンツェ、彫刻美術館など多くの人が集う施設 が集積しています。  この豊かな自然と都会との中間地点にある利点を生かして、公共交通機関の利用を促進し、エリア内 での回遊性を高め、本園にたくさんの方々に来園していただくよう取り組むとともに、円山エリアのま ちづくり及び発展に貢献します。 2 成果指標  平成 28 年度までに、来園者の公共交通機関等を利用して来園する割合 50%を目指します(現状値 39%)。 3 アクションプラン ⑴ 円山エリアの総合的な交通対策の実施…… 強化  環境配慮及び渋滞緩和のため、本園への来園には、公 共交通機関を利用することを促進します。  地下鉄円山公園駅から本園まで安全に迷わず歩行する ことができ、わくわく感をもって来園することができる よう、誘導・案内サイン等の充実を図ります。  動物園周辺の渋滞緩和の観点から、円山公園駅や都心 部からのラッピングシャトルバス * の運行、地元企業との連携に よる臨時駐車場対策を行うとともに、団体利用者の利便性の観点から南門の活用について検討します。 ⑵ 円山エリア活性化のための仕掛けづくりの実施…… 継続  円山エリアを拠点としている地域商店街と連携し、本園を核として、レストラン、カフェ、雑貨 店等を回遊する仕掛けづくりを行い、円山エリア全体の活性化を図ります。  また、札幌市内を周遊する街歩きイベントや旅行商品に積極的に参画することにより、本園の露 出を高め、集客に結びつけるとともに、円山エリア内の集客に貢献します。 ⑶ 地元地域への感謝イベントの実施…… 継続  地域に愛され、地域と連携を図りながら運営する「わたしの動物園」となるため、日頃の感謝をこめて、「円 山地区」「南円山地区」「宮の森地区」の住民を対象に感謝イベント等の特別企画を実施します。 *ラッピングシャトルバス…広告を印刷したフィルムを車体に貼付け、特定の目的地を利用する客を効率的に輸送するため短い間 地下鉄コンコース

参照

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