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ド ル価値法、に ついて

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(1)

ドル価値法とは椰卸資産評価方法の山つであって広義においてほ椰卸資産を類似の多種類の物品を含むグループ  

別に区分し︑各グループ別竺ドルが物量的一単位を表わすと仮定し︑価格指数を援用して棚卸を行い︑之に基き  

価格指数を用いて評価を行う評価方法である︒   

かゝる広義のドル価値法ほ後入先出売価椰卸法を含むものであるが︑之に対し狭義のドル価値法とは劇般に異種  

類の物品を含むグループ別の価格指数を援用したドル価値単位による後入先出原価法を言うのである︑以下ドル価  

値法と言う時ほこの狭義のドル価値法を意味するものとする︒   

ドル価値準竺丸四九年十山月アメリカ税法上明文を以て認められたものである︒本稿ほ以下においてこのドル  

価値法紅ついて考察せんとするものである︒   

後入先出法は同一種類の物品毎に行われるのが本来の姿である︒然し乍ら多数種類の物品を製造又ほ販売してい  

る企業とか或いは又期首商品と期末商品とが常に同二鱒葦のものではなくて絶えずその種類を変型変転する流行品  

を取扱う企業とかは同〟種類の物品毎にLi−0を実施することは︑不便乃至不可経であって︑ドル価値単位の使  

用により広い物口笛グルー・ブ毎紅Lif︒を行うことが認められ上ば始めて実践的にL・1f︒を行うことが出来る  

であろう︒この物品グループ︵例えば売場部門︶毎にLif︒を行う方法がドル価値法である︒ドル価値法はLi  

︵二五七︶ 二血三   ドル価値法について   ド ル価値法︑に ついて  

康 昇  井 上  

(2)

︵二五八︶一五四  欝三十巻 第二・三号  

f︒原価法を同一種類の物品毎にでほ頂く原則として種々なる物品を含む類似の物品グループ毎に適用する︒↓  

ドル価値法によれぼ各グループの期凍棚卸高が期首の価格で評価され︑期首櫛卸原価と比較されて増加叉ほ減少が  

確かめられる︒   

減少の場合は期首の価格で=評価された期末棚卸高が期末繍卸原価となる︒増加の場合は増加額に次の指数を乗じ  

て現在の価格に引直し︑その価格を期首棚卸原価に加えて期末棚卸原価とする︒乗ずる指数は納税者によって選択  

された増加高評価の方法に従って 日当該年度の最初の購入の価格叉ほ ⇔当該年度の総平均価格或いは又 日当  

該年度の最終の購入価格から計算された指数等の何れか仙つである︒期末棚卸高を期首の価格で評価することは会  

期末棚卸数量を期首の棚卸価格︵主として最終仕入原価︶で評価することにより︑或いほ又サンプリングにより決  

定した指数を期末価格での期末棚卸高に乗ずることによって決定する︒この際期末棚卸高を評価する期末価格に関  

しては︑主として最終仕入原価が用いられるが︑所得を明瞭紅表示し得る限りその決定に相当弾力性を持たされて  

いるものと思われる︒   

次にドル価値法の簡単な計算の血例を掲げよう︒   

劇グループの期末原価棚卸高を二〇︑000ドル︑期首の原価櫛却高を七︑000ドルとする︒叉期末原価棚卸高  

を期首の価格水準で計算すれば八︑000ドルになるとする︒そこで期末の原価指数ほ山二五%となる︵期首価格水  

準せ基準一〇〇とする︶   

期末商品を期首の価格で換算した金額ほ八︑000ドルであるから︑後入先出法においてほこのうちに期首椰卸  

高七︑000ドルが存在していると考えられる︑期末原価棚卸高の増加分一︑000ドルほ当期に増加したものであ  

るから当期の価格水準で評価すべきである︒そこで今︑増加高評価に対する上述の臼法を採ると︑この∴000ド   

(3)

(iii)(ii)(i)   

ドルになるとすれば︑後入先出期末原価棚卸高は六︑000ドルである︒  八︑二五〇ドルとなる︑右の例において仰○︑000イルの期末原価椰卸高を期首の価格水準で計算して六︑000   ル軋原価指数小二五%を東ずると脚︑ニ五〇ドルとなる︒従って後入先出陰によれほ期末後入先出原価梯卸高ほ  

ドル価値法が法的に始めて認められたのは﹂九四八年二月のバ・ッセ会社事件及びスヰーニイ会社事件に放ける税  

務裁判所の判決であつた︒パッセ会社は食料品小売連鎖店でありスヰーニイ会社は食料品卸売店であった︒  

税務裁判所ほ一九四八年二月十九日ハズラー百貨店事件を参考として判決を以てパッセ会社の倉庫棚卸商品のドル  

価値法計算を承認し︑又売店棚卸商品の計算ほ主としてグルーピングが行われなかったという理由で否認したので  

あった︒同じく同年二月二十七日スヰーニー卸売食料品店に対して税務裁判所は判決を以てドル価値法を認めたの  

である︒   

かくしてこの判決に基き一九四九年十一月二日財務省告示第孟七五六号が発表され︑内国才入法施行規則第∴山  

一号第二九︑二二︵d︶1仙条にドル価値法が追加規定され︑ここにドル価値法が税法上明文を以て公認されるこ  

ととなったのである︒ここに注意しなけれほならないのは︑アメリカ税法における後入先出法の特徴である︒すな  

わち内国才入法施行規則一劇八第三九︑二二︵d︶−二奏によれば商品及び原材料に後入先出法を適潤する場合課  

税年度期首棚卸高を越える当該課税年度期末棚卸高の部分は  

最も最近購入又は生産された物品の実際原価によって決定する︵先入先出法︶   

獲得の順序に従い課税年鑑中に購入又は生産した物品の芙際原価によって決定する︵後入先出法︶   

課税年度中購入又は生産された物品の総原価割るの当該物品の総数量すなわち総平均単価によって決定し︵平  

均法︶V この計算紅おいでほいう迄も無く期首椰卸高ほ含まない 

ドル価値法について  ︵二五九︶ 劇五五   

(4)

その課税年度の期首櫛卸高よりも期末椰卸高が減少して︑期首棚卸高が喰込まれた場合︑取得の順序に従って最  も最近獲得された層から払出しがなされて行くのである︒かくしで期首椰卸高を超える期末棚卸高の部分を先入先  

出法︑後入先出法︑平均法その他適正な方法等の何れによ?ても評価することが認められる点がアメリカ税法の後  

入先出法が会計学上通常説かれている後入先出法と相違する特徴なのである︒   従ってドル価値法においても期首棚卸高を越える期末棚卸高の部分は次の如く計算されるのセある︒   

卿えば今三種類の商品を含む一商品グループ凌次の如く仮想しょう︒   の何れかによって評価される︒叉  

欄卸高は先入先出法によって評価されているものとする︒期末棚聖同を期首の価格で評価すれば次の如くなる︒   ︵二六〇︶一五六  第三十巻 第二∴三号  アメリカ国税庁長官が明瞭に所得を反映すると考えるその他の適当な方法に従って決定する  

一浩卒常−豊麗き誓野洲茜嘗東  

轟 罫  森諦酋野  蛮嘗剥   ー誤の鼎−加−平準画素菩融  

謝誕裔瀞 義望訓 帝童画蔀  

ーNO  

弼∴朋回   紗  翁  

NO⁚00  

↓∽.〇〇  

A〇.〇〇  

−い∽.g  

紛  蕊  

NA.eコ   

謝辞藤並  藍篭剥   一浩卒倒−相槌巴Ⅲ避対義聾融  督お諏頁 鈴 虫  

∽の.〇〇   

莞岩   

∽〇.〇〇   

−00N.〇〇  

(5)

一組料.〇〇  

すなわち期首価格での欄卸増加高ほ$九・〇〇である︒この増加高ほ次の価格指数宗じて修正せられ︑期首櫛  

卸額に加算せられ︑期末棚卸合計額が算出せられるのである︒  

︵a︶FifOの場合  

ドル価値法にょる期末棚卸額は  

幼−∽∽.茎+軍書×−NP−硬−軋軍装・∽謡   

となる︒  

︵b︶LifOの場合   

今年度中最初の購入原価が次の如くであったとする︒  

然かるときは   

ドル価値法について   謝辞酋茸 遥対義室融   音容芯浮=  

一組P00  

鼎柵甘細雪㊦添>諏蔀  

〇.N∽  

〇.ひG  

〇.NN   =−NP料硬  

紗  蟄  

∽〇.〇〇  

00〇.〇〇  

監呂  

−∽P00  

︵二六こ 山五七   

(6)

遥穎蛮蜜封−−幼︻∽ひ.壬十笥.〇〇×−−∽・00¢祝=警告.N∽   

然し右に述べた価格指数の算定においてはグループ内の商品種類か多数に上るのが普通てあるからサンプリング  

によって代表的品首を選び之に基ぎ価格指数を決定することが必撃となる︒例えほ期末櫛卸額の二五%の部分をサ  

ンプリ・ングして価格指数を決定し次に更に五%の部分を抽出し之を先の二五%の部分に加えて価格指数卑見に決定  

し︑之等二つの指数間に差異が少くなるまで価格指数の決定を続けて行くことも脚方法であり︑又BLSの百貨店  

売価指数にそⅥ店の当該部門の原価還元率を乗して当該部門の原価指数を求めることも専門店︵SpりCia苫S什宍e︶  

に対しては認められているのである︒    然るときは   

蓑悪=描㌫   遥淋毒蛍訓=顔−∽∽・〇?T習・〇〇×−OP筐沢=幼−定.のN  

︵C︶平 均  法  

今課税年度中に購入した全商品の平均原価が次の如くであったとする︒  

蟄討詔藁  

A  B  

C   第三十巻 第二ユニ号  

音轟琵攣・=  

庭瀬簡廣  冊偲凛潜剖︶  

遊対義署剥  

−NO  

−のO  

N00  

昭拍ほ掴帖T  ︵倒茸顛宗d㊦盗謝菖峯封︶  

=ご∽.告浪  

個茸添轟  

PN∽  

〇.∽∽  

〇.N∽   =−亭壷哀   ︵二六二︶︑馴五入  

(7)

さて日本市税研贋協会櫛卸資産委員会は現行租税特別措置法の価格変動準備金ほインフレ利益の排除と云う実体  

資本維持伊根本要求をみたし得ないことに鑑み︑右に述べたドル価値法を応用して︑ドル価値法の変形方式による  

価格変動準備金制度案を昭和二十八年四月発表した︒その要旨は次の通り要約出来る︒︵此の租研案の本文は租研 

欄卸資産委員会著﹁櫛卸資産会計﹂中央経済杜︑昭和一一手⊥年︑巻末附録を参照︒︶   

別ち価格上昇期において準備金繰入を行い︑絶入額を税法上の税金とし︑期首棚卸高に喰込を生じた場合及び価  

格下落期において準備金叔崩を行い︑取崩額を税法上の益金上する︒準備金への繰入限度額は次により求める︒則  

ち  揖 全ての聞知資産を適当なグループ︵例えば材料・仕掛品・製品の三大グループ︶に分け︑各グループ別にそめ   

価格変動率を当該グループの期首棚卸甘同帳尊価格に乗じ期末価格に換算する︒各グループ期末換算額を合計して 

全棚卸高の期末換算額合計を求める︒この期末換算額合罰︵A︶ が仝櫛卸資産期首帳簿価額︵B︶ を超える場合   

へ価格上昇︶で且つ全棚卸資産期末棚卸高の帳簿価額︵C︶がAより大である場合︵棚卸高増加︶には  

裏罫槻世磯轟紗薪>琵度茸−−A−厨とし   

又AがBを超え且つCがAより小︵喰込︶の場合には   

薫醤霊妙琴雷管︵A・B︶×中音る︒   

準備金の取崩額ほ次の計算により求める︒則ら  

闇 CがAより小なる︵喰込︶場合︵但しAⅣB︶   

墓室霊妙雷管慧嚢紛×︑とし  

ドル価値法について  ︵二六三︶ 二五九   

(8)

嘉罪科塗悩寮紛繋激翁=厨−Aとする︒   

但し前二者共その取崩額が期首準備金の額を超える場合には期首準備金の額を限度として取崩を行う︒  

矧 CがAより小であり︵喰込︶且つAがBより小である︵価格下落︶場合   

憲醤備悪霊常慧傭露×*+︵ヂA︶・×中   

とする︒但しこの取鰯額が期首準備金を超える場合には期首準備金の額を限度として取崩を行う︒   

価格変動率は各グループ毎正次の要領により計算する︒  

甜 各グループ毎に当該グループから価格変動を代表的に表わす代表品目を相当数選ぶ︒  

② 当該グループに属する代表品目の一々に付きその期首数量に期末帳簿単価を乗じ︑その代表品目全部について   

の合計を求める︑期末帳簡単価ほ各代表品目毎に︑その期凍帳簿価額合計をその期末数壷で除してこれを求め   

る︒   

㈲ 当該グループの右代表品目の期首在屏の期首帳簿価額合計を以て㈲の金額を除する︒がくして得たる割合を当   

該グループの価格変動率とする︒   

準備金繰入及び取崩に関する右の計算ほ企業の全棚卸資産全体に対して行うも︑叉事業の種類別に︑更に原材料  

仕蘭晶・半製品・商品・製品・その他の棚卸資産グループ別に︑これを計算する方法によるも差昇えないものとす  

る︒但し選定した方法は之を賂続的に適用しなければならない︒  

以上のドル価値法に基く価格変動準備金案ほ価格変動準備金を設けることたよってドル価値法と同山の結果を生    第三十巻 第二・三号  

脚 AがBより小なる︵価格下落︶場合︵但しCⅣA︶   ︵二六四︶ 二ハ○  

(9)

H 価格変動準備金に関するアメリカ財務省案   

財務省案の大要は次の如くである︒  

棚 本案の目的はインフレーションによる架空利益を排除す牒にあり︑その取扱商品が多層類の流行品等の原因   

で事実上後入先出法を採用し得ない企業を救助せんとするものであ︑る︒   

闇 価格変動準備金ほインフレージョンの始まった一九四一年の仙月⊥日より終戦後五年間を経過するまで設定   

することが出来る︒終戦後五年間を経過したときは準備金の貸方残方ほ益金に算入される︒但しその残高が大   

なる時は一時に益金に算入するのは酷であるので当局の承認によって爾後三年間に分割して益金に算入するこ  

とが認められる︒   

㈲ 物価上昇の時は納税者は近似的インヴュソトリイブロブイットを価格変動準備金紅積立てて絶入額を損金に   

算入することを認められ︑物価下落の時ほ近似的イングエントリイロスの金額な準備金より取崩して戻入額を   

益金に算入することを要求せられる︒かかる準備金の取崩しは準備金の残高を超えてはならない︒   

㈲ 損金又は益金に算入される概算額は基準棚卸額にその年度の価格変動率を象ずること等による一連の計算に  

よって決定される︒   

基準櫛卸額ほ当該年度の期首棚卸量と期末棚卸蓮の申低い方のものせとる︒⁚   ぜしめようとするものに外ならない︒   

この布研案を更に詳細に検討するために次竺九四二年六月十五日財務省長官税務顧問バクル氏が価格変動準備  

金に関するアメリカ財務省案として下院財政委員会に提出した価格変動準備金制度案及びドイツ税法におい三九  

五五年以来認められている価格変動準備金制度を考察しょう︒  

ドル価値法について  

︵二六五︶.軸六叫   

(10)

㈲ 価格変動準備金は価格の下落又は棚卸高の喰込によってのみ取崩して益金に算入される︒その他の目的のた  

めには絶対・に使用し得ない♂   

㈲ 本案ほ後入先出法により評価されていない棚卸資産紅射し認められるものである︒   

この財拗省案ほ遂に成立するに至らなかったが︑ダイス・バッタース ︵J.搾eith Butter∽⁚EffeりtOfTa誓tiOn︸  

−n諾ntOry AccOuntingand P︒−icies︶は当該財務省案に関して財務省案払おける価格変動準備金の適用からは次   

の様な椰卸資産は除外されるべきであると主張している︒  

㈲ 後入先出法で評価されている物品   

㈲ ヘッヂング取引において癖繋買され実物資本維持を保証されている売渡契約中の物品等   

回 販売のため獲得せられているのではないところの商品   

仰 財務上所有している有価証券   

㈲ 確定した販売契約に基き固定した売価で手渡すために保存されている物品  

日 ドイツ税法における価格変動準備金制度   

西ドイツにおいては所得税法︵EinkOmmenSteu柑r思SetZ︶及び法人税法︵芦苦perscha芋steuergesetz︶において    的計算をも認め   ができる︒   第三十巻 撃㌻三号  ︵二六六︶ 山六二  

納税者偲繍卸資産全体を一体として又は細分したグループ毎に価格変動準備金の繰入額又ほ戻入額となる税金  

又は益金を計算することが出来る︒  

又梯卸資産全体に対してでなく︑劃部の梯卸資産紅限って価乳変動準備金制度を適用することを選択すること   

この制度ほ一時的なもので終戦後停止する意図であったので︑棚卸資産全体を二体  

たのであった︒   として行う概算  

(11)

棚卸資産の期末棚卸評価は原則として取得原価で評価する︒然し乍ら︑もし部分価格︵T2i−welt︶が取得原価より  

も低い時は商法の規定にょって税法においてむ完全なる商人︵通常の営利企業︶は低い部分価格で評価しなければ  

ならない︵低価主義︶︒部分価格︵Tni−we呈Lほ企業全体の購入者が期末に企業全体の購入価格の枠内において  

個々の経済財濫附けるところの価格であ?て購入者が企業を綜行すると仮定して評価されたものである︒部分価格 

は個人の主観に左右されない客観的一般的価格である︒   

部分価格の最高限は期末の再調達時価であり最下限は清算︵屑︶価格である︒部分価格ほこの南限界の範囲内に  

おいて評価されるものであるバ取得原価は原則として個別原価である︒両種の椰卸資産の各ロットが混交してロッ  

ト別に判別し得ない時は総平均法によらなければならない︒   

固定在高法︵Eisernerbestand︶及び後入先出法はインフレージョンによる仮空利益排除のため仙定の条件の下に  

山九五四任まで税法上認められていたが︑一九五五年一月一日以降同じくインフレーレヨンによる仮空利益排除の  

ため価格変動準備金制度が税抜上設定せられるに及び同日以降固定在高決及び物品の事実上の流出の順序と合致し  

ない後入先出法の使用は税法上禁止せられるに到っている︒すなわち西ドイツの価格変動準備金制度は固定在高法  

及び後入先出法に代わるものなのである︒次に西ドイツ所得税扶及び法人税法において実施せられている価格変動  

準備金制度の憐容を述べる︒  

一九五五年所得税法施行規則   

第七四条 価格変動準備金高音k−a的e苫r﹃reisstei駕run巴  

闇 法§5の規定によって正規の簿記の原則に基き利益を計算する納税者は代替し得る経済財であり︑且又その年   

度末時価︵再調達原価︶が前年度末時価︵再調達原価︶に対して十%を超えて上昇した原材料︑補助材料︑部分  

︵二六七︶ 二ハ三   ドル個催法について  

(12)

︵二六八︶一′六四   

第三十巻 第二・三号  

品︑半製品﹁製品︑商品に対して価格上昇の軍楽年度において次の第二乃至第五項の規定に従って価格変動準備   

金を設定し︑その繰入額を損金に算入することが出来る︒  

㈲ 価格変動準備金を計算するためには経済財の前事業年度末時価加算その十%が当該経済財の当該事業年度末時   

価より低い度合の変動率を計算することが必要である︒  

闇 価格変動準備金は次の限度額まで損金に算入される︒すなわち限度額は第二項の変動率を事業年度末税務貸借   

対照表に表示され︑且法§6闇2の1の規定により取得原価で評価された第一項の経済財に乗ずることによって   

計算される︒俊二項の事業年度末経済財が税務貸借対照表において取得原価よりも低く評価されているならば︑   

価格変動準備金は税務上の利益を次の限度額まで減少せしめることを認められる︒   

すなわち当該限皮額は第二項の変動率を税務貸借対照表において表示されたより低い価格に乗ずることによって   

計算される︒このより低い価格が事業年度末の時価︵再調達原価︶ より低いならば価格変動準備金を計算するこ   

とは出来ない︒  

㈲ 事業孝度末仕掛中であり︑且之に対して時価︵再調達原価︶が存在しない経済財に対しては︑常山項乃至第三   

項は次の方法で適用される︒すなわち仕掛中の経済財が入って行き︑且つそれに対しては時価︵再調達原価︶が   

存在する次の段階の経済財の時価の変動率を適用するのである︒  

問 価格変動準備金ほおそくとも設定後四年間の終りまでに益金に戻し入れて取崩さなければならない︒第山項の   

意味の価格上昇期に続く激しい価格下落の期紅おいてほ直ちに準備金を取崩すことが出来る︒   

右に述べた西ドイツにおける価格変動準備金α具体的計算例は次の如くである︒   

平 壌 彗   

(13)

d伊か○   

‡∴ ∴∴事二一に∴二二 i∴.ごー︹言 \・−∵︑∵− こ1皿 ∵.∵・了一∵一ニー   .   

け付か0−L00﹁ふヾべ﹂で勺碧−︸宮O﹁Åヾベ︑で竹hU伊露ぐノ陶砂㊦槻世世帯  

値=Nの・長   

詩戸轟罫樽型僻轟紗浴>琵岡閂設00﹁ふヾベ﹂てq.×Nの・の択=−記述﹁ふ⁚?ぺ≒心   

髄此の準備金の計算は原則として種類等の異なる物品毎匠行われることに注意しなければならない︒   

以上においてドル価値法を応用した価詔変動準備金制度案の性格を考察した︒   

最後に価格変動準備金制度に対する粗研実について検討を加えなければならない︒   

現在の租税特別措置法に好ける価格変動準備金制度が︑会計理論的にみて正当性に乏しいことは認めなければな  

らない︒我々の目標ほ実物資本維持を達成するに存在する︒然してこ.の目標を達成するために価格変動準備金制度  

を活用すべきであると思う︒価格変動準備金制度に関するアメリカ財務省案にしても西ドイツの制度にしてもやは  

り実物資本維持の思想に関連性を有していると考えられるのである︒   

価格変動準備金制度を実物︵体︶資本維持の達成に利用することは望ましいことであ1る︒この意味において価格  

︵二六九︶ 劃六五   ドル価値法について   ・ヾ︑㌧一ご∵∵≒J・J−J−ニニーーー.い ニ⁚︑⁚∴−・∴∵..⁚∵−∴・⁚ −・−−・ご・・⁝−..  d軟か○  ワ望聖霊意義芸冨−聴鼻血忘  

一浩亭朗−N血∽−ロ   

ー欝∽鼎−N血∽−皿  

ー﹀○書﹁ふヾベ﹂て勺   −㌫受㍗﹁ヾベ≦こ  

(14)

︵二七〇︶ 副六六  第三十巻 第二・三号  

変動準備金制度の改正に関する帝研実にほ賛成しなければならない用・然し乍ら次の諸点において租研案ほ更に熟考 

を要するものが存在する︒  

闇 価格変動準備金を実物資泰維持達成の趣旨にそって設定するとき︑それほLif︒と同1二効果か一狙うものであ   

るからLifO評価を行う棚卸資産に対してほ価格変動準備金を認める必要はない︒蘭既に述べた如くケイス.   

バッタースの言う後入先触法で評価されている物品以外の他の四項目に付いても価格変動準備金制度を認める必   

要はない︒  

闇 租研案ほ異種類の物品を含むグループ別にドル価値法を応用して1ifOと同じような結果を生ぜしめようと   

しているが︑元来アメリカにおいてドル価値法はその取扱物品が多種類の流行品等の原因で後入発出法の通用が   

困難又は不便な業種に対し所得を明瞭に反映する限度において認められたものである︒ 

のためには種類の少い大鼠の棚卸資産を取扱う業種においてはドイツ税法の如く種類等の異なる物品毎に準備金   

設定の計算を出来る丈なすべせである︒すなわち   

S 後入先出法を適用出来るような種類の少い棚卸資産を取扱う企業においてほ種類等の異なる物品毎に︵或る   

程度適正な限度においてグループ化しても止むを得ない︶準備金を設定すること︒   

何 食料晶チェーンストアの如く取扱商品が多種類であったり又は絶えず種類を変転する流行物品等を取扱う企   

業等で種類別の後入先出法を行い得ない業種においてのみグループ別のドル価値法による準備金の設定を認め  

ること︒   

H 百貨店等に対しては部門別に売価によるドル価値法紅よって準備金の設定を認めること︒その手続きは後入   

発出売価椰却法の手続な応用して行うことが必要である︒あらゆる業種に広いグループ別のドル価値法による   

(15)

準備金の設定を認めることほ長い間にほ架空の︑実物資本維持に不必要な︑悪く言うとでたらめな利益留保を   

生ぜしめる結果になるのである︒この点現行の税法規定の如く棚卸評価法な原則として種類等の異なる棚卸資   

産毎に適用すると規定しながらも︑しかも売価棚卸法を行う小売店に対しては相当広いグループ別の計算を認  

めてゐるような態度が望ましいと考えられる︒  

聞 取研薬転よる価格変動準備金はドル価値法にょる後入先出法と同山の効果を年ぜしめることを狙っているもの   

である︒少くとも結果としてほそうなっている︒   

然し乍ら実物資本維持達成のためには租研案の計算方法において喰込による取崩の規定は次の如く取除くべきで   

ある︒即ら今  

A=期首椰卸資産の期末換算額合計  

B=期首棚卸資産の帳簿価額合計  

C=期末棚卸資産の帳簿価額合計   

とすれば価格変動準備金繰入及び戻入額の討算は次の如く行うべきである︒  

イ︑価格上昇且つ椰卸資産増加の場合︵AVB CⅣA︶   

宗轟悶轡磯轟紗滞>愚=A−B  

ロ︑価格上昇且つ喰込の場合︵AVB−C八A︶  C  宗罫鞄潜傭轟紗苅>曲=︵A=B︶×−呵・  

ハ︑価格下落且つ棚卸資産の増加の場合へA∧B CⅣA︶   

宮霹悶替悩轟紗帝謡曲=B−A   

下ル価値法について  ︵二七こ一六七   

(16)

か 

租  研  案  に  於  け  る 

喰  込  に  よ  る  価  格  変 

動 準 

備  金  の  取  崩  規  定  は  削  除 

変  す る 

。  

性  質  を 

有 す 

る  も  の 

で あ 

る 

。 

以 上 

項 各  の  如  く   す  

払町村いでは損益計算上昔の低い1if︒原価を払出さねばならず︑その結果アメリ  

対する救済規定を別に設けなけ   軋れ承計れるという後入先出法に優る長所  

此の点が右の価格変動準備金制度にょる実物資本維持計算が通常の後入先出法による実物蟄本維持封算よりも優  れている京所である︒右の寵見による価格変動準備金挽入額及び戻入額の計算公式ほ更に検討の必要があるかもし  れない︒然し乍ら本稿にお小ては少くとも租研案の公式から喰込による取崩規定を削除し実物資本維持封算へ墓  前進すべきであるということは主張し接いと思うのである︒    罪三十巻 第二・三号  

ニ︑価格下落且つ喰込の場合︵A∧Bu C∧A︶  C   O  届罫顆轡傭轟紛帝激温=︵申1A︶×J﹁  

ればならない   の他に異常な原因  

という必要が存在しないの   による物品不足に基く棚卸高の  

である︒   ニー七二︶ 二ハ八   

カ税法の如く不本意の   喰込によって後入先出  

岨塾灯  

参照

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