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Abstract
'Ihisaritcle reports on thecounseling processusing tihe"Image Drawing Method",of a mother who complains of multiple childcare stress forone year.Inthispaper Iwould liketoconsider the
validity of theImageDrawingMetihodespecially incases of theinitialprocessof thecounseling,
intakeinterview,and limitedcounseling. We know thatthereare parents who canit explain their
concerns fu1lybecause of theirworry and strain, forexample,in a situation of healthexamination
forinfants,Inthesecases Ioften use "the balloon-imageddrawingmethod" forparentswhen I
understand theyare under stress. Drawingballoonswhich show theiremotions, human-relations,
and stress make iteasier toexplain theirconfused stressed minds. The imagedrawingmethod is
used inthiscase not only intheearly periodbutalso inthelatercounseling processes,This
counseling processisdividedinto5sections :1)Introductionperiod,2)The periodwhich solves
badterms betweentheclient ancl herhusband,3)The periodwhich makes fu1fi1lmentof clienVs
mind and deterschild abuse byusing token economy, 4)'IIhe periodwhich seeks independence,
5)The periodwhich confronts and compromises withhermother.
The main process and consideration isas follows;(1)Intheearly period,drawing a balloon
irnagehas made herchildcare stress clear. Moreover itwas considered thatherstress ledto child abuse. (2)Usingballoonimage,wecan decidehow todealwithherstress. One stress was thather
husband didn'tshow leadershipinthe home, and she always compared him with herlather, Anotherissuewas her pressuredmind which was caused byhermother,becuse she didn'thavea period of rebelliousness inhergrowing-up process.'Ihen she triedtochange her ideatohave
leadershipherselfteo,and alsotriedtojointheballet-schoolinorder to recover composure and
deterchlld abuse. These efforts made herpresence of mind clearer. Inthiscase, we found a certain validity of theballQonimage drawingmetihod inseveral processes of thecounseling.
However,itwas considered thattheballoonoften causes fracturedimages,Ifwe use thismethod, we must payattention toclients' character and guidance,
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1.問 題
1.1.現在の育児支 援施 策と育児相談の実情につ い て
現在、 日本の母 子保健事業は、 1961年より実施される よ うに なっ た乳幼 児健康 診査 以来、 乳 幼 児の死 亡 率 が 著 し く低 下 し て い ること や、ま た、近 年にお け る複 雑 な 社 会 構 造の 中、医 療や
福 祉、教 育 機 関な ど が連携 をとりな が らの チ ーム ケ ア体 制が と られるよ うに な り始 めたこ と、
さ ら に は、平成16年度ま で の具体的な子育て支援施策を盛り込ん だ新エ ン ゼル プラ ンな ど、様々 な施 策に よっ て、世界的に非 常に高い 水準の もの となっ て き てい る。ところ が、この よ う な子 育て に安心し て取 り組め るよ うな シ ス テ ム の充実に よっ て、出 産や育児へ の志 向が高まっ て き
た と は言い難 く、合計 特殊出 生 率の著しい低下、若 者の 晩 婚 ・非婚化の比 率 上 昇 な ど、制 度の 充 実に見合わない 結果が数 多 く報告されてい る。 こ の よ うな事態の背景に は、例えば 育 児休 暇 制 度の実質 的な効 力の低さ、 税制優 遇や手当など自己申告型各種 制度に よ る利用の 困難 さ、あ
るい は最 近 こそ 緩和さ れて きてはい るが 市 町 村の各 部 署 にお ける施 策の重複による混乱 、い わ
ゆ る縦 割 り行 政の弊害が完全に解消 されない状 況など、す な わ ち、行 政の 視点とユ ーザ で ある 市 民 レベ ル の視 点 との乖 離が あっ た こと が伺 える。 そこ で、これか らの育 児 支 援 施 策につ い て は、制度の充実のみ な らず 、人的環境を中心と し たソ フ ト ウェ アの充 実と レベ ル の向上 、さ ら
に は、ユ ーザ レ ベ ル に基づ くシス テ ム の見直し が必要で ある と考え る。
一方で、現 在、出 産や子 育てに取 り組ん で い る保 護 者 側の状 況 を 詳 しくみ ると、様々な育児 支 援制度の充実に も 関 わ らず 、問 題が生 じ て い る事象は、経済 的な支援制 度や育児に 関する相 談 体 制の こ と な ど、 実は旧来とあま り変化し てい ない と言 わ れて い る。 中で も、育 児に関し て 悩み を抱 く保 護 者は現在で も非常に多く、例 えば、電 話による育児 相談などの件数は年々増加 傾向に ある と されて い る(田中 ,1997)。 こ の点につ い て は様々 な原因が考え られてい る が、 現 代の 情 報 社 会の 中で育 児に関 する情 報 過 多によ り、保 護 者に不 安 を 生 じさせ て い る とい うこ と も一因と してあげられて い る。 代 表 的な もの と し て は、イン タ ーネッ ト の 普 及に よ り 育 児に関 する様々 な情報が 入手で き るもの の 、 1つ の問 題に対し得られる回答が数 多 く、どの知 見 を 利 用 すべ きか、あるい は信用すべ き か を悩んで しま う とい う報 告 が 多い 。また 、高齢化社会によ る消費の 流れに 乗じ て 子育て環境が ビ ジネス タ ーゲ
ッ ト に もなっ て お り、 こ の こ と が育児に関 する新たな 悩み を生 み 出して い るこ とも 考 え ら れて い る。 さらに は、2006年 よ り施 行 されて い る発達障害者支援法や学校教育に お ける特別 支援教育制度の導入 な どに よ り、軽度発 達 障 害に 関する認 知度が高まっ て き てい るこ と か ら、 今後、 乳幼児期の相談に お いて もこれまで以上 に 専 門的対応のニ ーズが増加 し て くること が 想 定 される。
と ころで 、実際に保護 者が育 児につ い て悩み を抱えた場合、誰に、又 はどこ に相 談するの が 良い と判 断 するの で あ ろ うか。 も ち ろん、相 談の内 容によ り機 関が異な るの で ある が、程 度に よ り親や友人に相談 するこ と で安心 で き る場合もあ れ ば、専門家の 判断が 必要な場合もあ る。
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森田 :育 児ス トレ ス を 主訴とする母親に対 して イメージ描画 を 利 用 した育 児 カウンセ リングの事例 研 究
一バ ルーン ・イメージ描 画 法の導 入に よ る検 討一.
こ の う ち、専 門 的 な 機 関で の相 談 を 求 める場 合、どの機 関が最 適で あるか の 判断 を果た し て正 しく行え るもの であろうか。そこで、某県T市を例 に育 児に関 す る相 談 機 関につ い て市 民 だ よ り等で紹 介 されてい るもの を列 挙 する と、 以 下の 通 りと な る。
表 1 T 市の育 児に関 す る 主 な 相 談 機 関 (2003年度)
機 関 名 相 談の機 会 主な相 談 担 当 者
市 役 所 健康管理 課 市役 所 障害福 祉 課 社会 福 祉協議 会 病 院 等医療 機関 児童 相 談所 幼 稚園 保 育所
公民 館 ・児 童 館 (生 涯 学 習セ ン ター) NPO 機構
大 学 等の臨 床 心 理 相 談 室
乳幼児 健診 保 健 師訪問 相 談 窓口 の 設置
相談 窓口 の 設置 診療 一部
相 談 制度 有
(原則と して 2次 的 対 応) 教育相 談機能の 設 置 子育て支 援機 能の設 置 相 談 窓口の 設 置 相談 窓冂の 設 置 相 談 窓口 の設 置
保 健 師 心 理 士 栄 養士 保 健 師 心 理 士 社 会 福 祉士 家庭 児童相 談 員
医 師 看 護 師
ケース ワーカー 保 健 師
幼 稚 園 教 諭 保 育 士 社 会 教 育 主 事 NPO 職 員 (多領 域) 大 学教員
上 記の よ う に、 T 市で は育児に関する相談機関が多いた め、どの よ うな内容 をどこ に来 談 す れ ばよい か、保護 者に は判 断が難しい と 思 われる。 こ の よ う な 現 象はT市の み な らず 、多 くの 市町 村で も同様に見 られる。も ちろ ん各機 関に おい て は、教育 、保 育 、医療 、福祉な ど そ れぞ れの立場の 専門性をふ まえ て相 談に取 り組 もうと し て い るの で あるが 、 保護者側か ら はこ の カ
テ ゴ リーの 違い こそが理 解 されが たいと思 わ れ る。 また、これ ら機 関 全て が機能的に連携が と れ てい る ケース は まだ少な く、各機 関に お け る守秘義務の フ ィ ル タによ り、実 際に情 報 共 有が 機能しない こ とも少なくない 。 こ の ことか らもわ か る よ う に、チ ーム ケア
体 制 につ い て も未だ 多 くの 課 題が残っ てい る。
こ の よ うな状 況の 中、著者は、お よそ10年にわた り乳幼児健診 に お い て心理相談に携わっ て
き た が、こ の 立場に おける相 談 内 容は主な もの と して、(1)子 ど もの 発 達 状 況につ い て、(2肩 児
の方 法や関わ りにつ い て、(3}育児に お け る親 自身の 問 題につ い て、な ど多岐にわた る。一般 的
に乳幼児健診に お け る心 理 職の役割は、発達上の問題 につ い て 早期 発 見 ・早期療 育が推奨され る中、主に発 達ス ク リーニ ングで あると 思 わ れがちである が、近年で は育児ス トレ ス の訴え な
どにつ い て も虐待ケ ースへ 発展する可 能 性が ある こ とか ら、積極 的に育 児相談にも取 り組む よ うに なっ て き てい る。 ま た、相 談の ス タ イル もク ライエ ン トの希 望 に よ り来 談する ケ ース も あ れ ば、保健 師か ら の斡旋によ り不本意な が ら来談する ケース
もあ り、必ずしも歓迎 される 立場
で はない とい う難し さも ある。あるい は 、 事後処遇につ い て も、 リハ ビ リテーシ
ョ ン セ ン ター や 医 療 機 関な どの高 度 専 門 機 関へ の紹 介 を 行 うこ と も あ れ ば、当 該機 関に おい ての ケ アが継続
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的に求め られる場合も ある。こ の よ うに、乳幼 児 健 診に お ける心 理 職には 多 様 な 役 割 が 求 め ら れるの であるが、T市の場合、一…
日の健 診で心 理 職 2名 体 制で あっ て も、心 理 職 1名 あた り10 ケース程 度は受 け持つ こ と に な る。一
方、乳 幼 児健診に訪 れ る保 護 者は、不安感や緊張感を抱
い て 訪 れ るこ と が非 常に多い と され、あ る育 児雑誌で は、 乳幼児健診の イメ ージ を 「関 所」に 例え られてい る とい う記事まで も ある。そのた め、スタ ッ フ の言 動に保 護 者 が 必 要 以 上に敏 感 に なっ てい るこ と を 常に考 慮に入れて おか な け ればな らない。さらに、個々の来 談 者か ら す れ ば、心 理 士が多 くの ケース を 抱えて い る状 況な ど関 係な く、健 診は誰に とっ て も一度 限 りの貴 重な機会で ある。 その た め、どの来 談者に も有益で納得性の高い相談 が求め ら れ る の で あ る。
そこ で 、 相 談の 質 を維 持、 向上 させ るた め に は、 相談の 内容を保護者、 対象児の状況か ら見極
め た 上で、助言指導 、経過観察 、専門 機 関依頼とい っ た心 理 学 的 所 見 お よび処 遇 意 見 を短 時 間
に 適 切に判 断で き る能 力が求め られる。ま た、当該機 関に よ る経 過観察 と判断された場合 、来 庁 し て い る短 時 間に納 得 可 能な方 法で事情を 理 解をし て もらい、再来 を求め る とい う、い わゆ
る 「つ な ぐ」相談が 必要と な る。 し かも、来談 する保護者の セ ン シテ ィブ な状況下で助言指 導 を行う た め に は、 理解の容易な助言ス タ イル など、多くの 工夫が求め られるの で ある。
そこで本研究では、著者が乳幼児健診に おい て相 談 を 行っ て きた中で、保 護 者が複 合 的 な 要 因による育 児ス トレ ス を 呈 し て き た場合に利 用 し、解 決に 至 っ たバ ル ーン ・イメ ージの描画 を 手が か りと し た相談 方法を 紹介し、その 効果 と利用 可能性につ い て検討し たい 。
1.2.バル ーン ・イメ ージ描 画 法につ い て
バ ル ーン ・イメージ と は、その名 称の 通 り、心 的 状 況 を風 船に例 えて、個々の心 の状 態 や 社 会的 関係 、変化な ど につ い て 、カ ウ ン セ ラーが ク ラ イエ ン トの心的状況を把握した り、カ ウン セ ラーと ク ラ イエ ン ト が相談過程に おい て相互 理解 を図る た めの 1つ の手がか り情報で 、 著 者
が1995年 よ り臨床場面に導入し て きた手 法で あ る。風 船 は、多 くの人に とっ て幼 少 期 に遊ん だ 経験がある玩具と 思 わ れ、そ こ か ら風 船の状 態や変化につ い て も想 起 しやすい こ と か ら、こ こ
ろの健 康 状 態 を 直 喩 的にイメ ージ しやすい有 効な媒 体で あ る と考えて い る
。 特に、 乳幼 児健 診
に来談し た保護者が緊張によっ て上 手に説 明が で きない よ う な状況に対 し、イ メ ージ描画に よ る非言語 的手段によっ て 、 言語化しに くい ク ライエ ン ト の想い の表 出や発話が易化されること をめ ざし て検 討 された もの で あ る。な お、本 方 法で は、特に、イメージをな るべ くク ラ イエ ン
ト自 身に表 現 し て も ら う (語る ・描 く)点に配慮して い る。
こ の方 法 に関して 、従来の心 理療法や カ ウ ンセ リング に関 す る諸理論と比 較検討し よ う とす
る な らば、イ メージ療法が や や近い もの と なる。 Sheikh (2003)によると、イメ ージ療法 とし
て扱わ れる内容は非常に幅広く、催眠療法や精神 分析な どの各学派に おける実 践 的 理 論か らエ
ク サ サ イズ を 導 入 したイメージ療 法、さらに これ ら原 理 を応 用し た芸 術 療 法、遊 戯 療法まで様々 な ものが ある。こ の よ うなイメージ療 法につ いて、藤 原 (2005)は、「イメ ージ 現 象に焦点 化
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