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アルコール水溶液エマルジョン燃料の二次微粒化 挙動

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Academic year: 2021

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アルコール水溶液エマルジョン燃料の二次微粒化 挙動

熱エネルギー工学研究室 村井勇介

1. はじめに

エマルジョン燃料とは燃料油に水を乳化したものであり,

燃焼するとミクロ爆発と呼ばれる現象によって,燃料油滴 中の水分が急激に蒸発し、二次微粒化が起こる.それによ り燃焼性が向上するが,問題点として,エマルジョン燃料 中の水の蒸発潜熱による火炎温度の低下が挙げられる.そ こで本研究では,A 重油にアルコール水溶液を乳化したエ マルジョン燃料の噴霧燃焼挙動を明らかにすることを目的 とし噴霧燃焼実験を行い,アルコールの種類,濃度を変化 させて,噴霧燃焼した時の火炎温度測定および二次微粒化 挙動の観察を行った.

2. 実験装置および方法

本研究ではホモジナイザー(回転数 5000rpm,撹拌時間

5min)を用いてエマルジョン燃料を生成した,燃料油にはA

重油,乳化剤には界面活性剤(ソルゲン 40,第一工業製薬) を用い,水,エタノール水溶液またはメタノール水溶液を 乳化混合した.乳化剤の質量分率は1wt%.水,アルコール 水溶液の質量分率は20wt%とし,アルコール水溶液の濃度 10または20wt%とした.

燃料の供給にはマイクロシリンジポンプを,微粒化用空 気の供給にはコンプレッサを使用した.また、保炎用パイ ロットバーナにプロパンガスを 1.0ml/min 供給することで 保炎用火炎を形成した.本研究では各燃料の熱負荷が一定 となるようにエマルジョン燃料の燃料供給量を設定した.

1に燃料供給量および微粒化用空気流量を示す.

火炎温度測定はR熱電対(素線径100μm)により,バーナ 中心の先端から鉛直方向に2cm毎に測定した.二次微粒化 挙動の観察は,噴霧火炎にビームエキスパンダにより拡大 したレーザ光束を照射し,噴霧滴からの散乱光を高速ビデ オカメラ(撮影速度 38,500fps)で撮影することで観察を行っ た.光源には,DPSS GREEN LASER(波長532nm,出力1W) を使用した.観察は高さ4cmの位置を中心に2.5mm×10mm の範囲とした.また,撮影した時系列画像より,ミクロ爆 発の発生回数を計測し,単位時間あたりのミクロ爆発発生 率を求めた.

3. 実験結果および考察

1に各燃料を燃焼した時の火炎温度の分布を示す.各燃 料の火炎最高温度は約 1600℃となり燃料種の違いは見られ なかった.これは燃料の熱負荷を一定にしたためである.A 重油の場合.火炎温度の高さ14cmにて火炎温度が最高とな ったのに対し,水またはアルコール水溶液を乳化したエマル ジョン燃料の場合は高さが10cm であった.これは噴霧滴の 二次微粒化の発生により燃焼性が向上したためだと考えられ る.水またはアルコール水溶液を乳化させたエマルジョン燃 料を比較すると,高さ4cmの位置において水を乳化したエマ

ルジョン燃料の温度がアルコールを乳化したエマルジョン燃 料より高くなった.

2に水エマルジョンおよびエタノール水溶液濃度20wt%

におけるミクロ爆発発生率を示す.水を乳化したエマルジョ ン燃料のミクロ爆発発生率は高くなり、エタノール水溶液濃

20wt%を乳化したエマルジョン燃料のミクロ爆発発生率は

低くなった.これは、アルコール水溶液エマルジョンの場合,

燃料滴中での水滴の凝集,合一が遅れることによりミクロ爆 発が起こりにくくなったためであると考えられる.

1 各燃料の燃料流量と空気流量

Fuel Fuel flow rate Air flow rate (ml/min) (ml/min)

Heavy oil

6.00 6.5

Water

7.54 8.2

Ethanol 10wt%

7.45 8.1

Ethanol 20wt%

7.36 8.0

Methanol 20wt%

7.42 8.0

0 10 20

0 500 1000 1500

F la m e te m pe ra ture [°C]

Height [cm]

Heavy oil Water

Ethanol 20wt%

Ethanol 10wt%

Methanol 20wt%

1 火炎温度分布

0 2000 4000

Water Ethanol 20wt%

Ra te of m ic roe xpl os ions [1/ s]

2 ミクロ爆発発生率

参照

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