熊本大学エ学部附属ものづくり創浩融合エ学教育センター平成19年度年次報告書
その場観察-セルフチェック式学生実験の開発
マテリアルエ学科実験実習科目検討WG 小塚敏之、安藤新二、横井裕之
講義することによって概ね達成できる.しかし,3つ 目の目標達成に関して,オシロスコープの画面を3名 程度しか一度に見ることができない,座標の読み取り
ミスに気がつかないという問題点が生じる
そこで,外部CRTへ出力することで磁化曲線を班全員に その場で見せながら着眼点の解説が可能となり,デジ タルオシロスコープの導入により,測定点の座標表示 を正確に学生に提示し,座標の読み取り方を容易にセ ルフチェックできるようになった.
1.はじめに
マテリアルエ学科では学科独自の導入教育等で高 校までの勉学からの転換教育を行っているが,講義の 理解度が低迷したままの学生も少なからず存在するの も事実であるJABEE等の教育評価において指摘され るまでもなく,学科で一致団結して弛まない教育シス テムに対する改善努力を行っており,特に,実験実習 科目の充実,改善には最も力を注いでいるところであ る.その学科方針と本事業の方向性は一致しており,
これまでに多くのプロジェクトを完結させてきた結果,
直接「ものをつくる」こと,直接「ものを見る」こと が,実験しているその場において視覚や触覚での体得 につながり,実験の理解に最も効果的であることがわ かってきた.図1にマテリアルエ学科の実験実習科目 と今回のプロジェクトの位置づけを示す.
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~唾LfiiiiJ蕊 学生へのアンケート結果もその場観察の導入に関して 有効であったという意見が1CO%,セルフチェックの 導入に関して有効であったという意見が75%,わから ないが25%で有効でなかったと答えた者はいなかっ た.
図1マテリアルエ学科の実験自習科目
本プロジェクトは対象となっているマテリアルエ学 実験「基礎編」「応用編」の中の7つの実験項目に適用 する予定であったが,これらは2007年後期,20 08年前期を通じて行うものであり,今回は,全体の 中間報告として
○磁性材料の磁化過程
○ラウエ法による結晶方位解析
○低温モデル実験による一方向凝固の観察
について,試験的に行ったものも含めて,その場観察一 セルフチェック式実験手法の効果を紹介する
3.ラウエ法による結晶方位解析
この実験項目の最大の目標は,講義で学んだ結晶回 折による結晶方位の決定方法を習得することであり,
実際のラウエ斑点になれていない学生は理解不足のま ま実験を終わってしなうことが多かった.レポートて 出の段階でそれが判明しても,既に遅く,いかに実験 したその場で指導することが重要であるかを痛感して いた.今回は,ポラロイドカメラとX戦フイルムを利 用し,その場で3分程度でラウエ斑点の写真を評価で きるような装置を組み上げた,
写真はスキャナーで人数分コピーされ,学生はただ ちに,WUlffnetとトレーシングペーパーで結晶方位を 解析する教員の解析結果も同時に提示され,学生は 2.磁性材料の磁化過程
この実験項目の目標は,
・磁性材料の交流磁気特'性測定法の原理と手法の習得
・各種磁性材料の磁気的性質の特徴理解
・オシロスコープによる波形計測法の習得
であり,最初の2つは講義の復習を兼ねて,その場で
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セルフチェソクを行う. 卜の成長やチャンネル生成を拡大し,モニターで確認 することができるようにした.実験では目視により注 目するべき箇所を決定し,その部分をモニターで詳細 に観察するように指導した.
また,パソコンでの2次元測定ソフトにより、デン ドライトのサイズ、間隔等を測定できるようにして,
デンドライトの写真等の解析結果を各自のメモリに記 '億させ,レポート作成の一助となるようにした
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図4ラウエスポットと標準投影図に重ねた図
その場セルフチェック手順
・手書きで試行錯誤による解析をさせる.
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・解析結果が正しいかを,ソフトを利用してチェック.
本手法はステレオ投影による解析方法を説明する場合 にも利用できる
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4.NH4Clの一方向凝固 藍
この実験項目の主な目標は,
・組成的過冷とデンドライト成長の観察.
・一方向凝固における結晶形態の理解.
・凝固距離を測定によるルート則の確認.
・共存層内でのチャンネル生成の観察.
であり,ほとんど観察主体の実験であるといえる 本実験では,講義で学んだ凝固界面の不安定,性とそれ に基づくデンドライト成長を学生自身の目で見て確認 することが重要であると考えているしかし,デンド ライトのサイズは02mm程度で,肉眼で確認できる ものの学生と説明する教員が同じ認識であるかどうか の確認がとれないまた,デンドライト層に生成する チャンネルもよりその確認が困難で,その場でしっか り確認させることが問題点となっていた.今回,ハン ディタイプのマイクロスコープを導入し,デンドライ
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図5デンドライトとチャンネル
5゜まとめ
くその場観察を導入して得られたこと>
L学生と教員が同一の画面を見ながら、その場で説 明を受けることにより、理解が不+分な点や誤解 をなくすることができる.
2.視覚に訴えることで、実験内容や実験操作そのも のに対する関心が向上する.
<今後の展開>
対象となっている実験科目は2科目で1年間であるの で、引き続き、前期の実験においてもその効果を確認 する予定。
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