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ミル クの減 少 を図 る

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Academic year: 2021

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静岡赤十字病院研究報

1 .  は   じ   め   に

6‑1病 棟 は、助産婦 14名 、看護婦 3名 、看護助 手 2名 、 クラー ク 1名 の計 20名 で構成 されてい る。

昭和 62、 63年 度 と 2年 連続 して分娩件数 1000件 を 超 え、業務 多忙 の中、周産期看護 の充実 をめ ざ し、

日夜努力 している。 QCメ ンバー は 7名 で、平均年齢

31歳 で、油 の乗 り切 つた グルー プであ る。

2.テ ー マ 選 定 理 由

当病棟 で は、新生児の人数分 の ミル クを請求 し、

それ を 3時 間毎、温 めていた。 その為褥婦 が母乳 を 与 える前 に安易 に ミル クを与 えて しまった り、約半 分の ミル クが捨 て られ ていたのが現状 である。 そ こ で ミル クの請求量、消費量、破棄量 を減少 させ る為 に、 ミル クの請求方法 の変更 を栄養課 と連携 して行 なった。 それ と同時 に、個別的 な授乳 ノー トを作成 し、今 まで以上 に授乳指導の徹底 によ り母乳栄養 の 推進が図れ た。以上 よ り、 「 ミル クの減少 を図 る」を、

テーマ選定 とした

3.活 動 計 画 と そ の す す め 方

毎週 火曜 日、 pm 5時 よ り 30分 間 を、定例会 とし、

25回 開催 され、平均 出席率 92%で あ った。全員 に役 割分担 を行 ない、 リー ダーが推進 す る形式 とした。

4.現 状 把 握

ミル クの減少が図れ ない とい う問題 点 を、患者 サ イ ド、看護婦 サ イ ド、管理体制、哺乳指導方法 の四 つの視点か ら分 け、図 1の 特性要因図 にまとめた。

また、特 に問題 とな る点 を○で囲んだ。

看護婦 サイ ドで は、 ミル クの請求 方法 について問 題意識 を持 たない。管理体制 では、児の一 回哺乳量 × 7回 を人数分、請求 してい る。 ミル クの請求量が多

杉 山 光 枝・

石 川 睦 子・

野 々山和 恵・

斉藤 久美子

田 中 昭 子 清 水 ちえ子 成 岡 知 代

い為、捨 てる量 も多い。患者サイ ドでは、人数分 ミ ル クを温 めている為 ミル クに頼 つて しまうことが多 い。哺乳指導万法では、哺乳量 ノー トの記載 を時間 で決 めている。哺乳量 ノー トが個人別でない。初期 哺乳時、糖水 よ りも ミル クをすすめている。が、特 に問題 となる点 で あつた。 ミル クの請求量 は一週 間 で 52,040m′ で あ った。一 日平均 の請 求 量 7440 ml で捨 て る量 3690mノ で請求量 の 496%で あ つた。

5.目 標 設 定

① ミル クの請求量、消費量、破棄量 を少 な くす る。

② 授乳 ノー トが効 果的 に使 用 で きる。

6.対 策 の検 討 と実施

1)ミ ルクの請求方法についての問題点は

① ミルクの請求方法に、看護者側に、問題意識が な い。

②児の一回哺乳量 ×人数分の請求 をしている。

③ ミルクの捨てる量が多い。

これに対する具体策 として、請求方法を、生後 日 数 に関係 な く一律 に一回の哺乳量 を 40mノ とし人 数分請求 した。

2)哺 乳量 ノー トの間願点は、

①哺乳量 ノー トが個人別でない。

② 哺乳量 ノー トの記載 が時間毎 に決 め られ てい る。

これ に対す る具体策 として

① 哺乳量 ノー トを個人別 として、名称 も「授乳記 録 ノー ト」 とす る。

②大 きさは、 18.5cm× 13 cmと し、表紙 を 19.5 cm× 14 cmの 厚紙で作 り、リングでまとめた。

又表紙 には、母性意識 を高めるような絵 を書い た。

③時間にとらわれず、児がほしい時に、ほしいだ

一 ミルクの請求方法の変更 と授乳記録ノー トの活用を試みて一

6の 1病 棟 :矢 車草

ミル クの減 少 を図 る

― ‑143‑―

(2)

VOL 9 No l 1989

育児書通 りに や ろうとする

根気がない 時間哺乳のため 安易に ミル クを与 えが ち

乳頭 の突出がない (陥 没 。扁平 7L頭

)

誤 った認識

母 乳 禁 おしぼりを3時 間ごと

配布している

児の扱 いが未熟 乳房管理が未熟

哺乳時 間が 1回 量 の哺乳 量 決 めれ て い る を教 えてい る 人数分ミルクを温めているため 哺 乳時間 が

ミルクの請求量が多

tヽ

   決め られてい

体重増加のない 場合 ミルク補充 している

図 1  特性要 因図

図 2

授 乳指 導 に充 分 な 時間 が か け られ ない

授乳室がない

授 7Lノ ー ト使用後 栄養方法 半母児同室制

黄疸 出現時

授乳 ノー ト使用前 栄養方法

ミルクの請求方法について 問題意識をもたない

人数分ミルクを温めているため ミルクに頼ってしまうことが多い

哺乳量ノー トの記載を時間 ごと決めている

ミルクの請求量が多いため ミルクの捨てる量が多い 1回 哺乳量× 7回

人数分ミルクを請求

哺乳量 ノー トが個 別 で な い

初期哺乳時において

糖水よりもミウクをすすめている

哺乳指導方法

― ‑144‑―

(3)

け与 える自律授乳方式 とし、 自由記載 とした。

④褥婦 と看護者 との、つなが りを深める為指導欄 をもうけた。

⑤直接哺乳指導時、褥婦個人 に、説明 し配布 した。

7.ミ ル ク の請 求 方 法 の変 更 と授 乳 記録 ノ ー トの活 用 効 果

① ミルクを一律 40m′ の請求 とした結果、一週間 の請求量は 36580m′ となった。

前 回請 求 方法 に よる と請 求 量 47480m′ とな り、一 日平均、約 1800mノ の減少 となった。

②授乳記録 ノー トを考案 し、活用 した結果、 自律 授乳方式が推進 され、褥婦 と看護婦のつなが り が深 まり、母乳栄養が増加 しミルクの減少へ と つながった。

8.効 果 確 認

① ミルクの請求方法 を一律 40m′ とした場合、一 日平均 の請求 量が 1800m′ 減 少 し、破棄 量 は 2300m′ で請求量の 377%で あつた。

②消費量 に関 しては、退院時栄養方法調査による と、授乳記録 ノー ト使用前には、 ミルクのみが 32%で あつたが、使用後 は 12%と 明 らかに 1/3 の減少があつた。 (図 2)

③ コス トダウン

ミルクの購入費は市価の 1/3で あるが、 ミルク 請求量が 1800m′ 減少 した ことにより、一 日約

静岡赤十字病院研究報 540円 コス トダウ ンし、年 間 で は約 197,000円

の コス トダ ウン とな る。

④褥婦 50名 を対象 に、カー ドについてのアンケー ト調査 を行なった ところ、大 きさ、記入具合に ついても 80%良 い という結果であつた。

⑤授乳記録 ノー トの活用により、褥婦 と看護者の つなが りも深 まり、母乳栄養の推進がはか られ た。

⑥栄養課においては、時間的、労作的に大きな負 担はなかつた。

9.歯     め

① ミルクの請求方法を生後日数に関係な く一律に 一回哺乳量を 40 mlと し人数分請求する。

②授乳記録ノー トを個人別に配布 し活用する。

10.反 省

今 回の QC活 動 は、2回 目であ つたが、基本 的 な と ころか ら勉強 しなお し、活動 をすす めた結果、病棟 ス タ ッフの相互理解 と協力 に よ り、病棟 の活性化 に 役立 った。着眼点 を、 ミル クの減少 とした ことに よ り改 めて、現在 の母乳栄養 の あ り方 を見直 す よい機 会 とな った。

今後 も更 に、業務 の効率化 を図 り、又母児への関 わ りを多 く持 ち、 QC活 動 を実践 してい きたい と考 える。

― ‑145‑―

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