• 検索結果がありません。

四丁 烈

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "四丁 烈"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

一 605 一

中医大誌 52(5):605〜607,1994

両側対称性帯状庖疹の一例

Case Report of Bilateral Symmetrical Herpes Zoster

加藤雪彦 倉石由子1)徳田安基2)

 (東京医科大学皮膚科,1)信州大学皮膚科,2)市立岡谷病院)

はじめに

 帯状庖疹は神経節に潜在性持続感染を続けている

水痘帯状庖疹ウイスル(varicella−zoster virus)が 皇恩[生化して生じると考えられている.一般にひと

つの神経節支配領域のみ発症するものが,複発性に 生じることがあり,その頻度は1%以下とされてい る.今回我々はそのなかでも,比較的希な両側対称 帯状庖疹を経験したので若干の文献的考察を加え報

告する.

 患者:61歳女性.

 初診:平成3年8月  .

 家族歴:既往歴に特記すべきこと無し.

 合併症:糖尿病.

 現病歴:初診の3日前から左側胸部から背部にか けて有痛性の紅斑,小水泡が帯状に出現,更にその 4日後,右側胸部から背部にも同様の皮診出現した.

 現症:左右T4の神経領域に一致する浮腫性紅

斑が帯状,または,散在性に存在し,紅斑内に粟粒 大から米粒大までの小水庖を認める.両側共痙痛は

軽度であり,一部知覚過敏と知覚鈍麻が見られた(図

1, 2).

 臨床検査結果:表1に示す.初診時水痘帯状庖疹 ウイルス抗体価(CF)4倍未満,5日目:32倍,胸部 X−P,心電図に異常なく,腹部エコー,腹部CTに

r

1

図1紅色丘疹,小水庖を認める

四丁

図2浮腫性紅斑,小水庖を認める

て脂肪肝指摘される.便潜血反応陰性また,左及び

右水三蓋をFITC標識マウスモノクロナール抗体

を用いて,水痘帯状庖疹ウイルスであることを確認

(1994年7月7日受付,1994年7月11日受理)

Key words:帯状庖疹(Herpes Zoster),複発性帯状庖疹(Herpes Zoster Duplex), VZVモノクローナル抗体

(VZV monoclonal antibody)

(1)

(2)

一 606 一 東京医科大学雑誌 第52巻第5号

表1臨床検査結果

WBCRBC

HG HCT

T−P T−BIL

4,900 4.75 14.4 42.9  7.7

 L4

a−GTP

LAP

ch−E T−cho

HDL

ZTT

GOT

GPT

46 400 175 23

44 Na

  K

  Cl    BS

2.7

33 38

X3−LIP T−G

138 4.6 102 278

387 184

T−cell B−cell

PHA

LDH ALP

   P−lip

   FFA

514 BUN

271 Crt

189

0・12 尿一般

9.2

0.7

  87(O/.)

  1(O/o)

34,149

タンパク   (一)

糖     (3+)

潜血    (一)

図3 細胞質と核に特異蛍光を認める 表2 複発性,多発性帯状庖疹 複発性帯状庖疹

両側性

 片側性

多発性帯状庖疹

Zoster duplex (Schonfeld)

対称性 Z. d.bilateralis symmetrica

非対称性 Z.d. bilateralis asymmetrica Z. d. unilateralis, Zona double

    (桜根,鳥羽)

した(図3).

 治療及び経過:入院後,アシクロビル250mg×3/

日,ベタメサゾン4mgの点滴静注を5日間施行し,

ウヘナマート軟膏を外用した.疹痛軽減したため,

ベタメサゾンを漸減し,8日後,痂皮を付着する紅

斑性局面となり退院した.

         考   案

 Schonfeld1>は2カ所の異なる神経節支配領域に 発生した症例を複発生帯状庖疹として分類し,その 後,桜根ら2)は3つの異なる領域に発生した症例を 報告し,多発性帯状庖疹と呼び,Schonfeldの分類

に追加した(表2).我々の調べた限りでは現在まで 自験例を含め63例の報告があるが,最近23年間の 33例について検討し複発生,多発性帯状庖疹の特徴

について検討した.

 (1)好発年齢:20歳代と50歳代を山とする二峰 性を示した(詳細を検討し得たのは31例).これは

単発性の帯状庖疹の好発年齢とほぼ一致し,複発生,

多発性帯状庖疹が高齢者に多いという傾向は認めら

れなかった.

 (2)性差:男:女=5:6(全31例中,男14例,女 17例)と女性にやや多い傾向がみられた.単発性帯 状庖疹もほぼ同様の比率で女性にやや多いとする報

(2)

(3)

1994年9月

加藤他2名:両側対称性帯状庖疹の一例 一 607 一  告が多い3).

  (3)病型:33例中両側非対称性17例,両側対称性

 は自験例も含め6例,片側性8例,多発性2例と両  側非対称性が多かった(52%).

  (4)先行皮疹の左右差:両側性,多発性帯状庖疹  で左右皮疹の発症時期について詳細を検討し得た  20例のうち,先行するのは右11例(55%),左6例

 (30%),同時3例(15%)と右が多かった.

  (5)先行皮疹との時間的ずれ:複発性,多発性帯  状庖疹において,先行する皮疹との発生時期に差が  ある症例のうち,詳細を検討し得た25例についてい

 えば,差は2.8日±3.12であった.

  (6)合併症:28例中自験:例も含め13例(46.4%)

 にSLE4), immunoblastic lymphadenopathy5),ポ  ジキン病6),胃癌7),エバンス症候群,大腸癌8)など

 の合併症を認めた.従来,単発性帯状庖疹の合併症

 合併率と差はないと言う報告が多かった9〜11)が,今

 回の検討ではやや多い結果となった.

  (7)経過:合併症のない濫発性,多発性帯状庖疹

・は,2週間前後で略治したとの報告が多く,自験例に

 おいても第10病日には略治した.このように短期

 間で治癒することや予後も比較的軽症であることか  ら,複軸性,単発性帯状庖疹は汎発型のような重症  型とは考え難く,通常の治療で良いと思われる.

  以上,両側対称性帯状庖疹の一例を報告し,本邦  報告例について若干の考察を加えた.

  本症例は日本皮膚科学会第117回信州地方会にて

 報告した.

1)小嶋理一,他:対称性両側性帯状庖疹の1例:皮と泌

  21:606・一一610, 1959

2)桜根太郎,鳥羽英次:未だ記載なき多発性片側性帯   状庖疹の1例:皮と泌9:290〜292,1941

3)師井庸夫,他:人口20万都市における帯状庖疹の統   計的観察:西日皮52:753〜760,1990

4)外山 望:両側性帯状庖疹の2例:西日皮43:328,

  1981

5)鍛治友昭,他:帯状庖疹(多発性):日皮会誌93:354

   一一355, 1983

6)丸山友裕他:2つの異なった神経領域に発症した帯   状庖疹:日皮会誌96:207〜208,1986

7)吉田正巳,本藤 良:汎発疹を伴う複発性帯状庖疹

  の1例一発症機序の検討一=日豊会誌99:457〜

  461, 1989

8) Seiichiro Hata and Toshiharu Tamaki:Unvsual   Varicella Zoster Virus lnfection in a Patient with   Colon Carcinoma and Evans Syndrome−Delayed   Virus Shedding Generalized Recurrent Necrotic   Herpes Zoster一:J Dermatol 17:326−v328, 1990

9)大場進一郎,田村晋也:両側性非対称性帯状庖疹:皮   膚病診療8:539〜542,1986

10)露橋至,他:両側性非対称性帯状庖疹の4例:臨画

  43 : 1219rN−1222, 1989

11)浦野一志,他:両側性非対称性に発症した帯状庖疹   の1例:皮膚臨床32:57〜60,1990

(別刷請求先:〒160新宿区西新宿6−7−1

         東京医大病院皮膚科加藤雪彦)

(3)

参照

関連したドキュメント

活動が行われている。 実施 実施を継続

8世帯(延べ58回) ★   現状維持 本事業による支援が必要な家庭を的確に.

メラが必要であるため連続的な変化を捉えることが不

関ルイ子 (金沢大学医学部 6 年生) この皮疹 と持続する発熱ということから,私の頭には感

色で陰性化した菌体の中に核様体だけが塩基性色素に

・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認め

・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認

 当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルスの感染状況が小康状態を保ちつつ、経済活動が本