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『山板魚 』の指導過程構 成の試 み

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241

『山板魚 』の指導過程構 成の試 み

1 小 論 の 目的

当研 究誌第

92

韓 に載 せ てい る小論 で は,中国人学生 に 日本 文学 の醍醐 味 を 味 わわせ るた め,井伏鱒 二 の 『山椴 魚』を教 材 として取上 げ, 『山板 魚』の指 導 に向 けて,作 品分析 を行 った。 ここで は, その作 品分析 を踏 まえて構 成 し た表現課題 方式1)に よる 『山椒 魚』 の指導案 を提 示 す る。

表現課題 方式 とは,作 品の 「場面」や構造 を支 える鍵 とな る表現 に注 目 し, その表現 の必然性 ,多義性 を読 み取 れ る ような課題 を設定 し,授業 で討論 し, 読 み を深 め る方式 だ。課題 は,優 れた表現 を読 み とる部 分課題 ,場 面 の理解

に繋 が る表現 を読 み とる場面課題 ,作 品世界 の核 に迫 る表現 を読 み とる構造 課題 とい う

3

種 を設 ける。

場面 」は作 品 の質 的 な転換 を現 し,また必然性 の あ るひ とま とま りを成 す。

山椴 魚』 は7つの形式段落 を独立 させ なが ら, それ を重ね るこ とによって, 山椒 魚 の狭 い岩屋 に閉 じ込 め られた惨状 を突 き詰 めて,彼 の悲 しみ を深 めて い くように構 成 されて い る。 この形式段落 を7つの場面 として考 えてい る。

指導案 は上級 日本語 の課程 にあ る中国人学 習者 とす る ものだが, その有効 性 の検 証 に当た って, まず 日本人大学生 を対 象 とす る授 業 を試 みた。

1)

詳 しくは襲論文 『文学作品の読 みの指導方法 としての表現課題方式』 (北海道大 学教育学部 「教授学の探究

1 3

、1 9 96

、5 3 ‑7 5

ページ)にご参照 くださ

い 。

(2)

242

文 研 究 第

93 輯

2

『山根 魚』 の指導過程

作 品 として は,

1 9 8 5

年 に出版 された 『井伏鱒二 自選全集』か らとって きた もの を使用 し,最初 のペ ー ジ数 は

p

lとす る。課題 設定 の諸方式 は,以下 の よ うになってい る。

・想像的破壊

・「暖昧」 の読 み取 り

・描写 の類型

・較 べ読 み

作 品中の表現 を他 の表現 と入 れ替 えた もの, ま た は抜 き取 った もの を原文 と比較 して, もとの 表現 が意味す る もの を理解 す る課題。

作 品中の 「暖昧」表現 を一義 的な表現, また は 同義 に思 えそ うな他 の形 に置 き替 えた もの を原 文 と比較 して, もとの表現 の持 つ膨 らみ と広が

りを読 み取 る課題 。

多 くの描写か ら,同質 の描写 を対照 的 に整理 し, 異質 の描写 を発見 し,表現 の意味 と効果 を明 ら か にす る課題 。

同一作 品の二 つの形式 (改作前,改作後 ), 同 じ ような題材, ス トー リーの作 品 (同一作家 の も の, ほか の作家 の もの) を較 べて読 む課題 ( 品 に対 す る広 い読 みをね らうが,主 として構造 課題 として使 う)。

ここで 『山椴 魚』 の指導過程 を示す。

全体 の流 れ

導入 教 師が作家井伏鱒 二 について簡単 な紹介 をす る

通読 作 品全体 を通 し読 みす る

Ⅰ Ⅰ

第一 の段 階 の読 み 表現 の読 み。

I I I

第二 の段 階 の読 み 作 品全体構造 の読 み。

で は, ⅠⅠ,

Ⅰについて示 す。

第一 の段 階の読 み

(3)

『山淑 魚』 の指導過程構成 の試 み

場面課題

1

243

「山鍛 魚 は悲 しんだ

」 ( p 1

,

1

行 )とあ ります。山根 魚が悲 し み に至 る客観状況 とその状況 での山椴 魚 の言動 を表現 す る箇 所 とを拾 い出 して下 さい。

状 況

:

頭 は出入 口を塞 ぐコロ ツプの栓 とな る」

,

体 を前後左右 に動 かす ことが で きただ けで あ る」。

言動

:

何 た る失策 で あ る こ とか

/

,

岩屋 の なか を許 され るか ぎ り

ね らい

部分課題

1

ね らい

部分課題

2

広 く泳 ぎ まはってみ よう とした」, 「い よい よ出 られ ない とい ふ な らば,俺 に も相 当 な考 へが あ るんだ」。

何一 つ として うまい考 へ が あ る道 理 はなか った の」 に,強 が った受 け止 め方 に よって,悲 しむべ き状態 をい っそ う客観 的 に浮 き彫 りにす る。 山椴 魚 の抱 える問題 を確認 し,悲 しみ

の深刻 さ と表現 の面 白 さの対比 に注 目す る。

杉苔 は最 も細 く且 つ紅 色 の花柄 の尖端 に,亘 墜 生 花 を咲 かせ た。旦二匪を花 は亘 堕 を実 を結 び, それ は隠花植物 の種子散布 の法則 通 り,間 もな く花粉 を散 らしは じめた

。 」 ( p2 ,9‑ll

行 )とあ ります。 「可憐 な」とい う表現 が,三 回 も用 い られて

い ます。 その表現 の効 果 を述 べて下 さい。

可憐 な」が あ る と,苔 は可愛 らしいが, 山板 魚 は好 まなか っ た とい う対比 のニ ュア ンスが強 まる 主観 的 な感情 をあ らわ す表現 と植物 の法則 に関す る客観 的 な描写 との対 照 も面 白 く

な る。

苔 は 自然 の法則 で可 愛 らし く成長 してい る。 しか し岩屋 に閉 じ込 め られ た, 自然 で はない境遇 に陥 って い る山根 魚 に とっ て は, 目障 りな存在 で あ る苔 を眺 め る こ とを好 まない山淑 魚 の心情 を理解 す る

「ほの暗 い場 所 か ら明 るい場 所 をのぞ き見 す る こ とは,これ は

Ln

興 味深 い ことで はないか。 そ して小 さな窓 か らの ぞ き見 す る ときほ ど,常 に多 くの物 を見 る こ とはで きないので あ る

」 ( p

@

(4)

244

ね らい

部分課題

3

ね らい

人 文 研 究 第 93

3, 2‑ 4行) とあ ります。 この文章 は次 の どち らと思 い ま すか。 その理 由 も述 べて下 さい。

語 り手 が,外 の光景 をのぞ き見 す る山淑 魚 の様子 を眺 め て評 してい る。

語 り手 が, 山根 魚の 「好 んだ」理 由 を山淑 魚の立場 か ら 説 明 してい る。

答 えは二通 りになる

(丑も(塾もイの場合 :意外 な発見, まるで哲学的 な驚 きを, 山 淑魚 の気分 の好 ましい状態 として述 べてい る。狭苦 しい所 か ら一所懸命 に外 を見 よう とす る山板魚 の姿 も気持 ち もよ く伝 わ って くる。

(丑はィ,(さはアの場合 :(彰の文 は,一般化 してい る とい え, 実際 山樵魚 の立場 を語 ってい る山槻 魚 の直面 す る事態 は客 観 的 には悲惨 だが, 山椴 魚 は小 さな窓 か らは多 くの物 をのぞ き見 す る ことは現実 にはで きない こ とに まだ気 つかず,心理 的 な錯覚 をゆ とりを もって楽 しんでい る② の文 に よって, この事実が指摘 されてい る。外 へ出 られない山根 魚 は, ほの 暗 い場所 か ら明 るい場所 をのぞ き見 す る ことしかで きない。

(丑と② の視 点 の転換 によって, 山淑魚 の立場 を邦掩す る効果 が出て くる

山椴 魚の主観的 な意識 と客観的 な状 態 とのズ レによって, も た らされてい る表現効 果 を読 み取 る。

目高 たちの様子 を見 て,連想 され る人 間社会 の出来事 として は どんな ものが あ りますか ?

決 まった 自分 の考 え も一定 の見識 も持 たず,ただ他人 の多数 意見 に訳 もな く同意, 同調 す る人 間社会 にあ る付和雷 同 そ

の ものが連想 で きる。

この部分 の表 現 を よ く読 んで味 わ う目高 た ちの動 きをイ

(5)

山椴魚』の指導過程構成 の試 み

部 分課題

4

ね らい

場面課題

2

ね らい

部分課題 5

245

メ‑ ジ豊 か に読 み取 る。

「山椴 魚 は これ等 の小 魚達 を眺 めなが ら,彼 等 を噸 笑 して し まった

」 ( p 4

,

1

行 )とあ ります。 「しまう」とい う補助 動詞 は,本 文 で次 の二 つの用法 として使 われ てい ます。

a

「花弁 自体 は水 の なか に吸 ひ こまれ て しまった。」

b

彼 は彼 自身 の背 中 や尻 尾 や腹 に, つ ひ に苔 が生 えて し まった と信 じた。 ここの 「噸笑 して しまった」 は, その ど ち らの場 合 だ と思 い ます か ?また理 由 を述 べ て下 さい。

b

「a

」は, た だ吸 い込 む動作 が完全 に終 わ る とい う意味 を 示す。

「b 」

は,生 え る とい う行為 の完 了相 をあ らわす外 に, それ に ともな って, あ る具合 の悪 い状 態 にな る意 味が付加 さ れ る。 「噸笑 して しまった」は, 山轍 魚 は思 わず知 らず笑 って しまった, つ ま りして はい けない こ とを して しまった とい う ニ ュア ンスが含 まれてい るた め,「b」 の用法 だ と言 える

山轍 魚 の尊大 な性格及 び評論 家 的 な感 覚 に注 目す る。岩屋 か ら出 られ ない 自分 自身 こそ 「不 自由千万」 で あ る こ とに気付 か ない山板 魚 の愚 か な見 当違 い を読 み取 る。

場 面

2

全体 を静 と動 に分 け るな ら, どこで分 けれ ばい い と思 い ます か ?

常 に多 くの物 を見 る こ とはで きないので あ る。」 まで は静 で あ り, 「谷川 といふ もの‑‑」 か らは動 の描写 で あ る

閉 じ込 め られた狭 い岩屋 の中 と新鮮 で, 自由な外 の世界 との 対比 ,作 品 の拝悟性 に注 目す る。

「この‑ ぴ きの蝦 は山椴 魚 の横 っ腹 を岩 石 だ と思 い込 んで,そ こに卵 を生 みつ けて ゐたの に相違 ない。 さ もな けれ ば,何 か 一所懸命 に物 思 ひ に耽 って ゐたので あ らう

」( p

5,2‑ 3行 )

とあ ります。 「さ もな けれ ば」とい う言葉 を使 って短 文 を作 っ て くだ さい。 また,本文 の「さ もな けれ ば」と比 べ てみ まし ょ

(6)

246

ね らい

場 面課題

3

ね らい

部 分課題

6

人 文 研 究 第 93

う。

もっ と一所 懸命 やれ,〜失敗 す るぞ。

はや く行 こう,〜 間 にあわ ない。

「さ もな けれ ば」は本来ABか を平面上 の選択 として結 びつ ける言葉 だ。 ここで は

A

は蝦 の客観 的 な状 況 だが,

B

は山根 魚が考 えた蝦 の イメー ジで あ る。 「さ もな けれ ば」は平面上 の 対 等 な表現 を繋 ぐ言葉 にはなっていない。 どんな文 を作 って

も,本文 と同 じよ うなパ ター ンにな らない。

山椴 魚 の心理 的 な動 きを,気取 ったニ ュア ンス を込 めて,巧 み に措 いて い る ことに注 目す る。

全 く蝦 くらゐ濁 った水 の中で よ く笑 ふ生物 はゐ ない ので あ

。 」 ( p 5

,

1 3‑1 4

行 )とあ ります。 この文 が ないの とあ るの とを比 較 して くだ さい。 あ る とどうい う効 果が あ りますか ? 作 品 のス トー リー とは無 関係 そ うな さ りげない蛇足 の ように 見 え るが, それが あ る こ とに よって, よ り複 雑 な意味 が生 ま れ る。 山根 魚 の置 かれ てい る状況 は極 めて滑稽 だ。 しか し, 山椴 魚 のせ い に しないで,蝦 の 「濁 った水 の中で よ く笑 ふ」

習性 に押 しつ けて語 ってい る。 同情 の素振 りを見 せ なが ら, 実際 その反対 に山巧叔魚 を噸笑 してい る語 り手 が見 える それ に よって,他 の もの を嘲笑 して きたが, つ い に「虫 け ら同然 」 の小蝦 さえに笑 われ る身 となって しまった 山板 魚 の事 態が よ

り深刻 に描 き出 され る

アイ ロニー の表現手法 に注 目す る。

「た った二年 間 ほ ど私 が うっか りして ゐたの に,‑

」 ( p 6

,

3‑4

行 ) とあ ります。 「た った二 年間 ほ ど」 と場面

1

の 「ま る二年 の間 に」 を比較 して, その効 果 を述 べ て下 さい。

「まる二年 の間 に」はた っぷ りした二年 間の長 さを強調 す る効 果 が あ り,客観 的 に見 て長 いが, 山椒 魚 の主観 か ら見 て短 い

(7)

『山根 魚』 の指導過程構 成 の試 み

ね らい

部分 課題 7

ね らい

部 分課題 8

247

とい う可笑 しさ とともに弁解 が ま しい能 弁 さ を うかが え る

山槻 魚 と語 り手 の捉 え方 の ギ ャ ップ に注 目 し, 山根 魚 の愚 か さを笑 い, また真 剣 に神 様 に泣 きすが る彼 の無 自覚 さ,可愛 らしさを読 み取 る。

「 誰 し も自分 自身 をあ ま り愚 か な言葉 で誓 へ て み る こ とは好 まないで あ らう

ただ不幸 にその心 をか きむ し られ る者 のみ が, 自分 自身 はブ リキの切 屑 だ な ど と考 へ て み る。 た しか に 彼 等 は深 くふ ところ手 を して物 思 ひ に耽 った り,手 に に じん だ汗 をチ ョッキの胴 で拭 った りして,彼 等 ほ ど各 々好 みの ま まの恰 好 を しが ち な もの はないので あ る

」 ( p7 , 4‑ 7 行 ) とあ ります。 「 彼 等 」は次 の どち らを指 す のです か ? その理 由 を述 べ て下 さい。

不 幸 にその心 をか きむ し られ る者 イ ブ リキの切 屑

ィ。人 間 だ と思 う と,文 が変 にな る。 「イ」だ と,一 見 とて も そ んなふ うに見 えないが ,よ く想 像 す る と,「 深 くふ ところ手 を して物 思 ひ に耽 った り, ‑ ‑」 とい う様 子 は まさに 「ブ リ キの切 屑 」 と重 な って しま う。普 通 の言葉 で気 が つか ない よ

うな新 しい見 方 を示 してい る。

適切 な隠噛 とその面 白 さに注 目す る

「 ‑ どうか諸 君 に再 びお願 ひが あ るO山淑 魚 が かか る常識 に 没 頭 す る こ とを軽 蔑 しな い で い た だ きた い

」 ( p7 , 1 4‑1 5 行 )とあ ります。 「か か る常識 」は どんな常識 を指 して い る と 思 い ますか ?

目をつぶ る と,な に も見 えな い とい うだれ で も知 ってい る「 常

識 」だが, 山椴 魚 は 「巨大 な暗 や み」を, 「際 限 もな く拡 が っ

た深 淵 で あ った」 と見 て い る

山淑 魚 の誇 大妄 想 を描 くこ と

に よって, その馬鹿 馬鹿 しさ を強調 す る

(8)

場 面課題 4

ね らい

部 分課題

9

ね らい

場 面課題 5

ね らい

文 研 究 第

9 3 輯

「 軽 蔑 しな いで」とい い なが ら, 山巧 赦免 は まさに軽 蔑 の対 象 だ と思 われ るアイ ロニ ー の表 現 に注 目す る。

「ああ,寒 い ほ ど独 りぼ っちだ / 」 ( p 8 , 1 行 )とあ ります。

「 寒 い ほ ど独 りぼ っち」な世 界 の始 ま りの箇 所 を文 中か ら指摘 して下 さい。

「やが て彼 は 自分 を感 動 させ る ものか ら,寧 ろ 目を避 けた方 が い い といふ こ とに気 が つ いた。」

水 す ま Lや蛙 な どの い る 「 感 動 」の世 界 との訣別 を読 み取 る。

「 悲嘆 に くれ て ゐ る もの を,いつ まで もその状 態 に置 い と くの は,よ しわ る Lで あ る 。 」( p

8

,

4

行 )とあ ります。「 置 い と く」

の動作 主 は誰 です か ?

動作 主 はい ない。動作 主 が いれ ば, 山槻 魚 を も との状 態 に戻 せ ばいい。 ナ ンセ ンスで あ る

ず らしの表 現手 法 に よって, 山根 魚 の救 い の な い状 態 を強調 す る表 現効 果 に注 目す る

「お前 は莫迦 だ」

「お前 は莫迦 だ 」 ( p 9 , 6‑ 7 行 )とあ ります。 同 じ言葉 を繰 り返 して い るが, それ ぞれ の中身 を指摘 して下 さい。

蛙 :俺 は安 全 な場 所 にい る

出 て行 くか行 くまいか, 自分 で 決 め る。 お前 に見 張 られ て い る以 上 ,俺 は出て い く筈 はな い の に, 「出 て来 い /」 とい うの は 「お前 は莫迦 だ 」O 自然 に し たが う蛙 の姿勢 だ。

山徴 魚 :蛙 を食 うた め に 「出て来 い /」 と怒 鳴 った筈 だが, その 目的 に達 せ ず, 「よろ しい, いつ まで も勝 手 に しろ」と閉 じ込 め る こ とに した。相 手 を食 う山根 魚 の 自然 の姿 か ら離 れ,

「お前 は莫迦 だ」と蛙 を罵 るが, 中身 の ない言 い返 しに しか聞 こえない。

同 じ言 葉 に込 め られ て い る山板 魚 と蛙 の違 う立 場 を読 み取

(9)

『山淑 魚』 の指導過程構成 の試 み

場面課題

6

ね らい

場面課題 7

ね らい

249

二 匹 の前 の 口論 と‑ 年後 の 口論 とは どん な違 いが あ ります か ?

お前 こそ頭 がつかへ て, そ こか ら出 て行 けないだ らう?」

と蛙 はず ば りと山根 魚 の痛 い ところをつ く 前 回 の食 われ な いた めの保 身 的 な立場 か ら, その相 手 を押 し攻 め る立場 に一 転 す る「お前 だ って, そ こか ら出て は来 れ まい」, と山淑 魚 は精一杯 立 ち向か うが, 「す で に相手 に」致命 的 な弱 み を 「 ぬかれ て しまっ」 た ものの悲壮感 も隠せ ない。両者 は対 立 の ままで あ るが,食 うもの と食 われ る ものの 自然体 は精神 的 に は崩 れ始 めて い る。

山淑 魚 の ます ます の惨 め さを理解 し,単純 な 口論 を繰 り返 す 表現 の滑稽 さを味 わ う

さ らに一年後 の夏 は彼等 は 「お互 に黙 り込 んで」, 「お互 に 自 分 の歎 息」 さ え 「相 手 に聞 こえな いや うに注 意 して ゐ た」

( p l

l,

3‑ 5

行 ) のです。 それ はなぜ ですか ?

蛙 は二年 間た って閉 じ込 め られ て しまった とい う現 実 を受 け とめざ るを得 な くな り, 山椴 魚 は犠 牲者 を仕立 てて も自分 を 救 い出す こ とがで きない と悟 る。 に もかかわ らず, お互 い に 慰 め,許 しあ うこ とがで きない。 「歎息」さえ漏 らさない よう に神経 を使 うの は, 自分 の惨 め さを相手 に知 られた くない, 相 手 を喜 ばせ た くないのだ。

山根 魚 の孤独 と絶望 を理解 す る

Ⅰ Ⅰ Ⅰ

第二 の段 階 の読 み 構 造 の把握 ,全体 の読 み〉

構想課題 この ラス トシー ンには,改作 前 はさ らに次 の十 数行 が あ りま した。二 つの作 品 を読 み,比較 して見 まし ょう

ところが 山椴 魚 よ りも先 に,岩 の くぼみの相手 は,不注意 に

(10)

250 93

も深 い歎 息 を もらして しまった。 それ は 「あ あああ」 とい う 最 も小 さな風 の音 で あ った。去年 と同 じ く, しき りに杉 苔 の 花粉 の散 る光景 が彼 の歎 息 をそそのか したので あ る。

山根 魚が これ を聞 きのが す道理 はなか った。彼 は上 の ほ うを 見上 げ, かつ友情 を瞳 に込 めてたず ねた。

「お前 は, さっ き大 きな息 を した ろ う?」

相手 は自分 を鞭 捜 して答 えた。

「それが どうした?」

「そん な返 事 をす るな。 もう, そ こか ら降 りて来 て もよ ろ し

空腹 で動 けない。」

「それで は, もうだ めな ようか?」

相手 は答 えた。

「もうだ めな よ うだ。」

よほ どしば ら くしてか ら山淑 魚 はたずねた。

「お前 は今 どうい う ことを考 えてい るようなのだ ろ うか ?」

相手 はきわ めて遠慮 が ち に答 えた。

今 で もべ つ にお前 の こ とをお こって はい ない んだ。」

改作 前 :山椴 魚 は死 に顔 す る蛙 の気持 ちが気 にかか る。「お前 は今 ‑ ‑ よ うなのだ ろ うか ?」と尋 ね るの は,蛙が 自分 を責 めてい る のか どうか を探 る と同時 に, 自分 の こ とを許 して ほ しい と期 待 す るか らで あ る

友情 を瞳 に込 めてたずねた」山根 魚 に,蛙 は 「今 で もべ つ に

‑‑。」と「きわ めて遠慮 が ち」に答 えた。 これ らの描写 か ら, 恨 んだ り,抗争 した りす る こ とを経 てか ら, どうに もな らな

い現状 を ともに受 け入 れ るた め,結 ばれた両者 の痛 ましいい たわ りを示 す和 解 の結末 として も読 み取 られて い る。

しか し, 山椒 魚 はや がて 「もうだ めな ようだ。」とい う蛙 の言

(11)

『 山椒 魚』 の指導過程構成 の試 み 251

葉 に よって, 自分 の行 いが結局 蛙 を死 に陥れ るに過 ぎない も ので あった こ とに気付 き始 めた。 これ に対 し, 「今 で も‑‑」

と書 かれ てい るよ うに, 山椴 魚 に対 す る蛙 の態度 は変 わ って い るわ けで はない。 したが って,和 解 の結末 として読 む には 無理 が あ る自分 を閉 じ込 め る とい うこ とで しか,悲 しみ を 紛 らわす ことが で きなか った 山槻 魚が, その無 意味 さに気付

いていなか った愚 か さを蛙 は見抜 いていた。蛙 の遠慮 が ちな 言葉 を聞 いて も, 山椴 魚 は故意 に閉 じ込 めてや った相 手 に許 しを乞 うつ も りはない。それ は屈辱的 な こ とで あ るが ゆ えに,

「お前 は今 どうい うこ とを考 えてい るよ うなのだ ろ うか?」と い う, あの名 せ りふ で しか山椴 魚 の気持 ち を汲 み取 る こ とが で きない。 山根 魚が完全 な絶望 へ と落 ちてい くこ とを匂 わす 結末 として読 み取 った方が よ り適切 で はないか と思 う

改作後 :和解 」説 を誘 発 す るような描写 が削 り取 られた。 さ らに,静 寂 の世界 に導 く特徴 が あ り,救 い出 しよ うのない極 限状況 の 厳 しさを よ り浮 き彫 りにす る ことが で きる

3

『山限魚』 の授 業

3.1

授 業の展 開 の概要

1 99 4

9

,7

人 の 日本人大学生 の協力 を得 て,私 は

2

回,全

3

時 間 を使 っ て,上述 のプ ランで授業 実践 を試 みた。 7人 の中で 3人 が高校 で 『山板 魚』

を習 った ことはあ るが, あ ま り印象 に残 ってい ない そ うだ。私 は場面 ご とに 学習者 に作 品 を読 ませ てか ら,事前 にプ リン トした場 面 ご との課題 をま とめ て渡 し,答 えを書 くように と指示 した。 ここで は各課題 についての反応,学 習者 の答 えを示 す。

場面課題 1

慣 れ ないや り方だ ったた めか,しば ら く戸惑 った。課題 を与 え る目的 はゆっ

(12)

25 2 93

くり考 えさせ る こ とだ, と説 明 した ら, 「じゃ,思 った通 りに書 けばいいね」

と安 心 した よ うに, す ぐにペ ンを進 め る ようにな った。

状況 について, 「彼 の頭 は出入 口 を塞 ぐコロ ツプの栓 とな る」が

2

例 , 「 が 出 口 につかへ て・‑・。山板 魚 の棲 家 は,泳 ぎ まは るべ くあ ま りに広 くなか っ た。」が

2

例 あった。言動 について, 「何 た る失策 で あ るか .′」が

4

例 , 「岩屋 の なか を許 され るか ぎ り広 く泳 ぎ まわ ってみ よう とした」, 「俺 に も相 当 な考 へが あ るんだ」が各

1

例 あった。

作 品中の表現 を拾 い出 して並べ るだ けに止 まらず に, 自 らの言葉 で説明 を 加 え もしてい る 「『山椴 魚 は悲 しんだ』 とあ るの はつ ま り,成長 しす ぎて岩 屋 か ら出れ な くな ったか らで あ るが,直接 的 には,書 かれていない。しか し,

山根 魚が どん なにあが こうと,絶対 に ここか ら出 られ ないで あろ うこ とは,

p

l,

2

行 で 『永遠 の棲 家』とい う表記 が されてい る こ とで,直観 的 にわか る

‑ ‑ 頭 が 出 口につかへ て外 に出 る こ とがで きなか った』 とい うだ けで はな く,外 に出 る可能性 が ない とい う ことも, 山椴 魚が感 じて しまったか らだ。

何 た る失策 で あ るか /』この言葉 の後 ,彼 は何 とか この岩 屋 か ら脱 出す る こ とを試 み るが,動 けば動 くほ ど自分 が脱 出不 可能 で あ る こ とを認識 す る。が, 完全 に脱 出す る こ とをあ き らめ きれ るわ けで もな く, あて もないの に 『俺 に

も相 当な考へ が あ るんだ』 とい って しまった りす る。 そんな哀 れ さ もあ る」。

状 況 の厳 しさ とそれ に対 す る山根 魚 の甘 さ,愚 か さ とのズ レに注 目 し,「 当 な考 へ」の無意味 さを理解 してい るまた,次 の ような読 み もあ った。 「ま る二年 の間 に彼 の体 が発育 した こ とで, その永遠 の棲 家 か ら出 られ な くな っ て しまった こ とに,悲 しみが あ る。 これ は,体 の成長 と精 神 の成長 の差 を意 味す るので はないか。気 が つ けば,外見 は大人 とな ってい るが, 内面 (精神 面)で は,成長 で きていない。 この差 が悲 しみ を もた らす。永遠 の棲 家 とは,

"サ ンシ ョウオ〟 の内面 を表 し, つ ま り彼 は自分 の殻 に とじこ もった ままで, 今現在 まで生 きて きた。今現在 には,外界 (社会 ) に対応 で きな くなって い

る現 実 (自分 の姿)が あ り, その現 実 にす ら ≠サ ンシ ョウオ〟 は気 づ いてい な い」。

(13)

『山根 魚』 の指導過程構成 の試 み 253

山轍 魚 の悲 しみ を体 の発達 と精神 の停滞 とのギ ャ ップ に例 えたユニー クな 読 みだ った。

部 分課題

1

「山椴 魚 は,棲家 であ る岩屋 か ら出 る ことが で きな くなって絶望 してい るの とは対 照 的 に苔類 は生 を誼歌 してい る ところを印象付 けてい る

」。

繰 り返 し 使 う ことに よって強調 してお いて, その直後 に山椒 魚が杉苔 や銭苔 を好 まず 疎 ん じさえす る とい う対 照 を描 いてい る」 とい うよ うに, 山槻 魚 の哀 れ な姿

と,花 と実 との対比 を鮮 明 に した効 果 として読 み取 る ことが で きた。

「この場合 ,苔 の 『可憐 さ』は, サ ンシ ョウオへ の対比 だサ ンシ ョウオ は, 一般社会 に対 して,順応 す る ことを好 まない。つ ま り向上心 が ない。だか ら, 天井 の上 を見 る ことが嫌 いなのだ。 そ こに於 いて,サ ンシ ョウオ は内 に こも

り,精神 も向上 (成長) しない。 サ ンシ ョウオ は,暗闇 の中 にい る不気味 な 存在 。 その不 気味 で,陰気 な姿 を,可憐 とい う色彩 (社会生活) と対比 させ

る こ とで,更 に一 層浮 き上 が らせ てい る」。

場面課題

1

でイ 体 の成長 と精神 の成長 の差 」 に注 目 して読 む とい う延 長線 で の読 みだ。少 し読 み過 ぎ とい う恐 れ もあ るが,作 品 を自分 の中 に組 み込 ん で しまお う とす る意欲 は積極 的 な ことと評価 で きるので はないか と思 う 椴 魚 をわ ざわ ざ 「サ ンシ ョウオ」 と片仮 名 で表記 す るの も,作 品 に自 ら向か い合 って 自分 の山椴 魚 を作 り上 げてい く姿勢 が伝 わ って くる

口頭発表 で は, 自分 が以前 山根 魚 を飼 って いた体験 を語 った人 もいた。学 習者 の方か ら, なぜ 山淑 魚 を登場 させ るかの疑 問 を持 ち, それ に は,人 間 の ことを言 ってい るので はないか。人 間 はい ろい ろ考 えるか ら,頭 で っか ちで, その ことと関連 してい る象徴 的 な手 法 だ, また山根 魚 には不 気味 さが あ る と

ころに一 つ の意味 が あ る, と議論 が活発 だ った。

部 分課題

2

(丑も② も 「イ」が

4

例 ,(丑は 「イ」,② は 「ア」が

1

例 で あ った。 「人 によっ て, どっちの理解 もで きる」 とい う意見 もあ った。

① も(参も 「イ」と答 えた理 由 は, 「アで は,興 味深 い内容 をのぞ き見 る山根

(14)

254 93

魚 の様子 で はな く, のぞ き見 る こ ととしてい る。 イで は, のぞ き見 た結果, 何 が見 えたか を書 いてい るので,外 か らの描写 で はな く, 内面 か らの説 明 だ とい え る」, 「自分 が 出 る こ とので きない,小 さな暗 い穴 は, 山椴 魚 の今 の状 態 を表 してお り, 『興 味深 い』と言 ってい るの は, 目の前 の明 るい場所 に出 る こ とので きない山根 魚 の強が りの ように聞 こえる」, 「山板 魚 を通 して, 自分 もその姿 を投影 してい るか ら。 そ もそ も, 山椴 魚が好 んだ, とい うので はな

く,人 が好 む こ とで あ る (人 間 の本性

)

」。

(彰は 「イ」,② は 「ア」 と答 えた理 由 は, 「ア」 は文 末 を言 い切 りの形 で終 わ らせ て い る, 「イ」は 『興 味深 い ことで はないか』 と語 りか けの形 で終 わ っ てい る」。

両者 ともそれ ぞれ の主張 に もとづ いて,理 由 を正 し く指摘 してい る。 しか し, もう一 歩踏 み込 んで ここの表現効 果 を吟味 して ほ しか った。

部分課題

3

取 り組 みやす い課題 だ った。「目的 もな く大学 を受験 す る ことが多 い」, に左右 され, 自分 の意思が ない」, 「教祖 が先頭 にな って, すべ て を信 じ,宿 者 た ちが前 の人 しか見 ず に, た だ進 んで い く」 とい うよ うに,大 学受験 とい う自分 の体 験 や 当時,話題 にな って いたオ ウム真理教 な どの宗教活動 を身近 な例 として挙 げて くれた。

部分課題

4

全 員 が

「b

」と答 えた。 その理 由 は, 「前 の部 分 で生 じた結果 に対 し,何 ら か の意識 が生 じて い る」, 「無 意 識 に思 わ ず とい う こ とが込 め られ て い るか ら」, 「自分 で は笑 お う と思 って いなか った の に,"思 わず〝 して しまった」,

「この場合 ,山板 魚 に して も,苔 が生 えるの は,知 らない うち に,"うっか り

≠思 わず〟とい うニ ュア ンス を含 み,噸笑 して しまった, とい う点 に も, その ニ ュア ンスが含 まれ てい るた め。

a

の 『吸 い込 まれ て しまった』 の しまった とい うの は, 自分 の意志が そ うされ た くないの に, された時 の ことを意味 し てu るので,明 らか に,

a

は ≠うっか り〟 とい うニ ュア ンス とは異 な る」 と い うよ うに,表現 の意 味 を正確 に理解 して い る

(15)

『山轍魚』の指導過程構成の試 み 255

場面課題 2

静 と動 の境 として, 「谷川 といふ もの‑‑」 か らは3例 , 「山椴 魚 は これ等 の小 魚 を眺 めなが ら・」か らは1例 , 「若 し或 る‑ ぴ きが藻 の茎 に邪魔 され て‑‑」 か らは

1

例,残 りは無答案 だ った。後者 の二 つの分 け方 は場 面

2

体 を考 えて静 と動 に分 け る とい うよ り, 山根 魚 の静 と動,或 い は目高達 の激 しい動 きだ Lに注 目 した結果 だ と思 う す る と,静 と動 の分 け目を見 出す だ けに止 ま らず, その効 果 も考 え させ るように課題 を設定 すれ ばいい と思 う

部分課題

5

勉 強 しな さい。さ もな けれ ば落第 します よ」,「急 ぎな さい。さ もな けれ ば 遅刻 します」, 「もっ となんで も食 べ るように しな さい。 さ もな けれ ば体 が弱 ま ります」, 「早 く金 を出せ。 さ もな けれ ば こいつ の命 はないぞ」 とい うよ う に, いずれ も正 しい文 で あ りなが ら,大学受験生 のス トレスや忙 しさ,家 で 耳 にす る母親 の 口癖 , テ レ ビ ドラマのせ りふ な ど,学 習者 の生活 の雰 囲気 を 匂 わせ て くる短文 で あ る

自分 の作 った短文 と文 中の表現 との比較 について,次 の ように説 明 して い る。 「"さ もな けれ ば〟 とい う言葉 は分類 すれ ば,接続 詞 にな る と思 うのだ け れ ども, この言葉 をはさんで前 に述 べ た内容 に追加 して, 因果 関係 を強 め る 際 に用 い る言葉 だ と思 う」, 「この短文 の "さ もな けれ ば〟は,≠そ うしな けれ とい う,仮定 の役割」, 「"そ うしな けれ ばい け ませ ん〟, とい うニ ュア ン ス を含 む」とい うよ うに, 自分 の作 った短文 の 「さ もな けれ ば」の意味 をち ゃ ん と説 明 してい る。

一 方, 「文 中の "さ もな けれ ば〟は,二者 を並 べ る役」, 「本 文 中 の ≠さ も な けれ ば〟 は, そ うい う様 子 でな けれ ば, こうい う様子 だ とい う単 な る区別 のた め に使 われた言葉 。 また, この作 品の中で言 えば,一 匹 (人 ) で物 思 い に耽 ってい るサ ンシ ョウオが,勝 手 に, 自分 と蝦 を同 じ物 だ と思 い込 みた い た め に,"さ もな けれ ば〟とい う言葉 を使 って, それ以後 の文 章 につ な げた も の と思 われ る」 とい うよ うに,学習者 は本文 の平面上 の対等 な選択 になって いない こ とが読 めていない こ とが分 か る。

(16)

256 人 文 研 究 第 93

場面課題

3

「コロ ツプ」, 「料簡 」な どの言葉 の意 味 が まず確 か め られ た。今 はほ とん ど 魔 法瓶 で はな く, ポ ッ トなので, よ く分 か らなか った のか と思 う5人 は解 答 を書 いたが, 2人 は白紙 の ままだ った。

「これ は山板 魚 の気 持 ちで, こん な虫 け ら同然 のエ ビに笑 われ た のが悔 し く, 負 け惜 しんで い る山椒 魚が描 かれ てい る」 とい うように,蝦 の ことが書 かれ てい るが, 実際 山淑 魚 の置 かれて い る状 況 を物語 ってい る, と理解 して い る。

この表現 が あ る こ とで,「山轍 魚 のひ と りよが りのみ じめ さを読者 に表現 す る効 果 が あ る」

,

「この一文 は蝦 の視 点 か らで も,山椴 魚 の視 点 か らで もな く, 完全 に作者 の視 点 か ら措 かれ て い る もので, 山根 魚 の感情 か ら離 れ てい るの で,非常 に淡々 とした感 じを与 える ことで文調 を作 ってい るのだ と思 う」 と い うように,語 り手 とい う言葉 こそ使 って いないが,語 り手 の視 点 に よる表 現効 果 に注 目 して とらえて い る

また, 「濁 った水 の中 とい うの は,"人 の不幸 を好 む俗世界 〝 で,蝦 は読者 の中で も,噸笑 す るのが愚 か者 を指 す。 この文章 が あ る こ とで, サ ンシ ョウ オ は愚 かだ, と思 う者 に対 して, また そ う思 った読者 に対 す る批判 で,読者 に気 がつかせ る効 果 を もつ」 とい うよ うに, ここのアイ ロニーの表現手法 を 理解 した うえで の,正 義感 に溢 れ る感 想 もあった。

部分課題 6

二 年間 とい う年 月が短 い もので あ るはずが ないの に,その間,な に もせず にいた 山淑 魚が失敗 をなんで もなか った ことの ように正 当化 しよう とす るの が,"た った〟 とい う言葉 に表 れ てい る と思 う」 とい うよ うに, 「た った」 と い う表現 の 「た だ」, 「わず か」 のニ ュア ンス に注 目 してい る

また, 「"まる二年 の間 には二年 の長 さを客観 的 に表現 してい るが, それ に比 べ て, "た った二年 間 ほ ど〟は, 山板 魚 に とって二年 間 は, とて も短 い間 に過 ぎないの に, なぜ 閉 じ込 め られた のか とい う気持 ちが込 め られ てい る」,

「≠まる二年 の〟は作 者 か らみた二年 間 で,長 0年 月, ≠た った二年〟は山椴 魚

(17)

『 山樵 魚』 の指 導過程構成 の試 み 257

か らみた二年 間で,短 い年 月, おな じ年 月で も見方 に よって違 ってい る こと を示 して い る」,場面

1

の "まる二年 の問 に〟 は客観 的 な時間 の長 さで あ る の に対 して, "た った二年 間〟 は感情 的で あ り, しか も人 生 を基準 に考 えて, さ らに うっか りして いた期 間 として考 え る と短 い とは思 えな い二 年 間 を,

≠た った〝と表現 す る こ とで山板 魚 の後悔 を表現 してい る」, 「殻 に閉 じ込 もっ た ものの時間 に対 す る感 覚 と,現 実社会 が変化 す る速度 ,時間 とのギ ャ ップ。

現 実 との ギ ャ ップ を表現 してい る それ に よ り,現 実 を知 らない こ との危 険 か ら生 じる愚 か者 の愚か さを浮 き彫 りに」とい うよ うに,「作者」の言葉 を使 っ て い るが, 山槻 魚 と語 り手 の捉 え方 のギ ャ ップ に目を向 け, そのギ ャップ に よって もた らされた効 果 を読 み取 れ てい る そ して,ここで も,二人 ほ ど「 生」 とい うこ とにた とえて理解 してい る。大学生 な らで はの読 み方 を して い

る と思 う

部分課題 7

「ア」 が

5

例 , 「イ」が

2

例 で あった。

「ア」 と答 えた理 由 は, 「ブ リキの切屑 は, アがす る各 々好 みの ま まの恰好 の一 つ」, 「ブ リキの切屑 は不幸 にその心 をか きむ し られ る者 の 自 らをた とえ たイ メー ジで あ り,実 際 に深 くふ ところ手 を して物 思 い に耽 った りす るの は, その者 自身 で あ るか ら」。

「イ」と答 えた理 由 は, 「"彼 等 ほ ど〟か ら,不幸 にその心 をか きむ しられ る 者 が, ブ リキの切 屑 を高 く評価 して い る とうかが え るか ら」, 「切屑 の形,恰 好 は様 々 であ る ≠ふ ところ手 を して‑・‑〟 や, ≠手 にに じんだ・‑・〝 とい う 表現 は, ブ リキの切 屑 の形 をた とえた もの。 ≠者 〟 と "もの〟 の違 い。"者 〟

は正 に人 だが, ≠ものは人 で はない」。

「ア」と答 えた例 が多 か ったが, その理 由 につ いて の説 明 は

2

例 しか なか っ た。 「イ」と答 えた の は

2

例 だ けだ ったが, 「ブ リキの切 屑」へ の高 い評価 や,

「≠者 〟 と ≠もの〟 の違 い」 へ の注 目な どを通 して, それ ぞれ きちん と理 由 を 述 べ てい る時 間が な くて,発表 が で きなか った ことは残 念 に思 う何気 な い表現 なの に,想像 力 を働 かせ て読 む と, こんな に違 う理解 を導 き出す こと

(18)

258 93

がで きるか ら,面 白い議論 にな るので は と思 う

部分課題

8

絶望 す る とい う こ と」

,

「目を閉 じる と真 っ暗 にな る とい う常識 」,「自由 を 求 め る こ と」, 「不幸 に心 をか きむ し られ る者 のみがす る想 像 や 目を閉 じる と い うような単 な る形式 的 な行動 」, 「愚 か な言葉 で 自分 を誓 えた り,社 会 か ら 目をそむ け,殻 に閉 じ込 もる こ と」, 「自分 の幽閉 され てい る部 屋 か ら解放 し て もらいた い と絶 えず願 う とい う常識 」, 「自分 が一生 閉 じ込 め られ る状況 の 場合 , 自 ら とて も広 が った深淵 の中 にい る と思 う常識 , 自由が 限 られ てい る こ とを感 じて しまうた め, その 自由 を使 わ ない と却 って悲 しみが生 じる」 と い うように,答 えはば らば らだ った。「目を閉 じる と真 っ暗 にな る とい う常識 」 の答 え もあったが,「軽 蔑 しないで」とい う語 り手 の立場 との組合 せ に よって,

もた らす アイ ロニー の表現効 果 に気 づ いたか どうか は,疑 問で あ る。

場面課題

4

「山板 魚 は これ等 の活発 な動作 と光景 とを感動 の瞳 で‑‑」が

3

例, 「目を 閉 ぢ る とい う簡 単 な形 式が ‑‑」が

1

例 , 「彼 は 目を閉 ぢてみた」が

1

例 , 「 の 目か ら涙 が ながれ た」が 1例 あった。

3例 もあった 「山淑 魚 は これ等 の活発 な動作 と光景 とを感 動 の瞳 で ‑‑」

の後 に,す ぐ 「やが て彼 は 自分 を感動 させ る ものか ら,寧 ろ目を避 けた方が いい といふ こ とに気 が ついた」 で あ るので, 山槻 魚 の外 の世界 へ の興 味 を持 つ ことす らあ き らめた こ とを表 してい る箇所 に十分注 目した と理解 していい

と思 う 部分課題

9

岩屋」, 「神」, 「作者」 と答 えは まち まちで あった。 「この文章 の中で は, サ ンシ ョウオ の運命 を握 ってい るの は,作者 しか いない。文章 中の神様 も作 者 か」 とい う意見 もあった。学習者 は作 品 を読 む とき, どうして も作者 と結

び付 けたか った ようだ。

場面課題

5

6行 目の 「お前 は莫迦 だ」は, 「暗闇 の中, うっか りとしていつの間 にか そ

(19)

『山轍魚』 の指導過程構成 の試み 259

の穴 か ら出 られ な くなった状態 と,悪党 と化 し, つ ま らぬ こ とに痛快 を覚 え るサ ンシ ョウオ に対 す る言葉 (社会 に順応 で きない ものへ の言葉 )」, 「山被 魚 は 自分 が一生岩屋 に閉 じ込 め られ るか ら とい って,紛 れ込 んで きた蛙 を外 に 出 られ な い よ うに した って, 山椴 魚 の出 られ な い とい う状 況 は変わ らないの に, ばか だ」。

7行 目の 「お前 は莫迦 だ」は, 「山椴魚 の言葉, こんな暗闇 の中 に紛 れ込 ん だ蛙 に対 して,意味 もないねた みか ら出た言葉 (社会 に順応 してい る もの に 対 す る うらや みか ら出 る言葉)」,「山淑 魚 は頭 のせ ん を抜 か ないか ぎ り,蛙 は 岩屋 の外 に出 られ ないの に,"おれ は平気 だ〟と強が った り, 凹 みか ら出て こ ないな どつ ま らない意地 をはって ばかだ」。同 じ言葉 に込 め られ てい る山椴 魚

と蛙 の違 う立場 を読 み取 ってい る。 さ らに 「両者 の立場 を第三者 が見 れ ば, 全 く意味 のない こ と」 も的確 に理解 してい る。 しか し,

6

行 目は 「山轍 魚 が 蛙 に向か って言 った言葉」, 7行 目は 「蛙が 山淑 魚 に向か って言 った言葉」と

い う読 み もあ った。

場面課題

6

一 年前 の 口論 はお互 い に相手 の行 動 に対 しての 口論 だ ったが,一年後 の 口 論 は,岩 屋 か ら出 る こ とが で き るか どうか とい う一 つ の問題 に対 して の 口 論」, 「前 の 口論 で は山淑 魚 は蛙 を食 べたい と思 い,蛙 は凹 みか ら出て くる こ とを望 んだが,‑年後 の 口論 で は, お互 い に相 手 の弱 み を知 り, それ を突 っ 込 んで み るが,自分 の弱 み も突 っ込 まれ て るので,にっち もさっち もいかず, 状 況 は変 わ らない。 お互 い に相 手 が で きない と思 いつ つ も言 ってい る」, 「 年 間で,周 囲の生物 は全 て成長 して い るしか し,二 匹 は変 わ ってい ない。

"一年 の月 日が過 ぎた〟とい う文 は短 いが,逆 に時間 の長 さを表 してい る の長 い時 間 の中で,他 の生物 は変化 して ゆ くが,岩屋 に於 いて は,意 味 の な い争 い に よって,結局変 わ る ことが ない。 しか し,二 匹 とも, 出てい きた い とい う気持 ちが あ る こ とが言 え る」 とい うように,表現 に即 して,学 習者 が 自 ら作 品世界 の膨 らみ を味 わ い,文学 を読 む こ とを楽 しんで い る

場面課題 7

(20)

26( フ 人 文 研 究 第 93

「お互 い に共通 の相 手 の弱 い部 分 (岩屋 か ら出 る ことが 出来 ない)が分 か っ たので,今 はただ単 に弱 み を見 せ ない こ とに集 中す る しか な くなったか ら」,

「お互 い に口論 は無意 味 だ と思 ってや めたが,口論 で気 の強 い こ とを言 ってい る うちは気持 ちの沈 み をあ る程度 隠 す こ とがで きるが,黙 り込 んで しまった 今 は,歎息 に よって 自分 の なげ きを相 手 に知 られ まい と意地 を張 って い る」,

死 んだ。この作 品で は,死 とい うの も,第二 の生 として描 いてい る。消 えて, 本 当 に自分 の闇 の世 間へ と入 ってい った。社会 に順応 して生 きる もの も, 冒 分 の殻 に閉 じ込 も り社会 に順応 で きない もの も,所詮 は死 とい う点 で,結末 を迎 える。 つ ま り, ≠生〟を どう生 きるか, とい うこ とで生 の価値 が大 き く左 右 され る とい うこ とを表 す」 とい うように,作 品の表現 を通 して, それ ぞれ

自分 の中で深 く受 け止 めてい る。

構造課題

改作 前 につ いて, 「蛙 と山板 魚 の会話 か らお互 い は共 通 の弱 み を持 って お り, それ に悩 んで いた とい う前提 で喧嘩 を してお り, その愚 か さを間接 的 に 表現 して いた」, 「死 を前 に した二 匹が,今 まで の言 い争 い は全 く意味 が ない こ とに気 づ き, また 自分 と相手 を悟 り, そ こか ら友情 が生 まれ た。死 を前 に すれ ば全 く無 とな る ことを表 す。二 匹 ともお互 い を思 う気持 ちが生 まれ,や っ と本 心 を言 う ことが で きるよ うにな った」, 「お互 い に相手 に弱 み を見 せ まい と神経 を使 っていて も,相手 の弱 み を見 た場 合 は相手 に優 しい気持 ち にな る 弱 み を見せ て優 しい言葉 をか けて もらった者 は, 自分 の弱 み をさ らけ出す こ

とが で きる 蛙 は山椴 魚 の辛 い状 態 と同 じ状 態 に置 かれ, 山椒 魚 の辛 さ,衣 しさを知 り,山椴 魚 を怒 る気持 ち にはあ ま りなれ なか った。自分 と同 じ辛 さ, 苦 しさを持 ってい る者 に優 し くで きるの は, 自分 を慰 め る こ とで あ る」 とい

うように, 「和解 」 として読 んでい る

改作後 につ いて は,「改作 す る こ とで,二 匹が そっ と死 をむか える ことの効 果 をね らった。 また,読者 の想像 に まかせ (下線 は原文 の まま),作 品 その も のの中で,生 とい う, まだ外界 へ 出 られ るか もしれ ない とい う可能性 を残 し たのか。想像 の幅 を広 げた」, 「山根 魚 と蛙 の和 解 シー ンが な くな り, お互 い

(21)

『山椴 魚』 の指導過程構成 の試 み 261

に黙 って歎 息 を もらさない ように注意 して い る場面 で終 わ る こ とに よ り,一 層 の深 い闇が作 品 をおおい,読 む人 に よって は, さ らに暗闇 が深 くな る と考 えるか もしれ ない し, また最 も深 い ところ まで い った のだか ら, 次 は上 が る 一方 で,希望 とい う和 解 が あ る とい うように考 えるか もしれ ない し,読 み手

に結論 を まかせ た。読 み手 の心 の あ りかた に よって結論 はさ まざ まにな る。」

とい うよ うに,学 習者 が想像 力 を働 かせ て,「ぜ いた くな楽 しみ」(鈴木貞美) を体験 す る こ とがで きたが,表現 に即 して,作 品 その もの を正確 に読 み とる 狙 い には達 す る こ とが で きなか った。

3. 2

各課題 の評価 と改訂 の方 向

小説 を読 む とい うの は,作者 が何 を考 えて,何 を感 じて, どう表現 したか を理解 す るで はな くて,作 品 その ものの表現性 を通 して, 自分 が何 を考 え, 何 を感 じ,何 を思 うか を楽 しむた めで あ る学習者 は読 む とい うこ とを楽 し

んで いた と言 え よう。

この方式 につ いての学習者 の評価 は両極端 だ った。難 しか った とい う学生 もいれ ば,「文学 には もとも と興味 が あ ったので, とて も面 白か った。文章 の 考 え方,見 方が少 し身 につ いた気 が します とい う学生 もいた。 ここで は, 学 習者 か ら回収 した プ リン トに もとづ いて,各課題 を評価 し,不適切 な, ま

た は取 り組 み に くか った課題 につ いて は,改訂 の方 向 を示 したい。

想像 的破壊 の課題 につ いて

作 品 中の表現 を他 の表現 と入 れ替 えた もの, また は抜 き取 った もの を原文 と比較 して, も との表現 が意 味 す る もの を理解 す る課題 ,た とえば場面課題

3

につ いて は, その ままで よい。

O

「暖昧」 を読 み取 る課題 につ いて

作 品 中の 「暖昧」表現 を取 り出 して, その表現 に含 め られ そ うな

1

つ以上 の意味 を書 き分 けて, どち らの意 味 か を答 える課題 ,例 えば部分課題 7につ いて は, その ままで よい。部 分課題

5

につ いて は,学習者 は, 自分 の作 った 短文 は同 じ平面上 の選択 ばか りなの に,本文 の そ うで はない表現 方法 に気付

(22)

26 2

文 研 究 第

93

いていない。課題 を出 して もその表現性 を読 み とれなか ったた め,課題 とし て は考 える意味が あった。学習者が この課題 に取 り組 みやすいため,「本 当 に 同 じです か」 とい うように,教師 による立 ち入 った問 い方が必要 だ った。

描写 の類型 の課題 について

多 くの描写か ら,同質 の描写 を対照的 に整理 し,異質 の描写 を発見 し,表 現 の意味 と効果 を明 らか にす る課題, た とえば場面課題 1, 2

, 4

について

は, ほぼその ままで よい。

校 べ読 みの課題 について

同一作 品の改作前 と改作後 の二 つの形式 を較べ て読 む課題 ,た とえば構造 課題 について は,改作前 と改作後 を比較 す る課題 だ と,単純 に 「和解」と「 和解」を読 みがちだ。だか ら, 「比較 して見 ましょう」のかわ りに,選択肢 を 挙 げて,次 の ように問 い掛 ける

構造課題 二 つの作 品 を読 み,次 の

aとbか ら一 つ選択 して, その根拠

を述べ て下 さい

a

改作前 と改作後 は本質的 に結末 は違 い ます。

b

改作前 と改作後 は本質的 に結末 は同 じですが,改作後 の 方が表現効 果が増 しました。

その他 の型 の課題 について

部分課題

8

は 「かか る常識」 とい う表現 の説明 を直接求 めた。 しか し,漢 然 とし過 ぎていたためか,学習者 は戸惑 った。作 品中か ら説 明で きそ うな幾

つかの表現 を並べ て, その中か ら答 えを選択 させ るよ うに改訂 す る

部分課題

8

どうか諸君 に再 びお願 ひが ある。山椴 魚がかか る常識 に 没頭 す る こ とを軽 蔑 しないで いただ きた い

」 ( p7

,

1 4‑1 5

行)とあ ります。 「かか る常識」は どん な常識 を指 してい る と 思 い ますか ? 次 の中か らもっ とも適 当なの を一 つ選 んで下

さい。

1

彼 の 目か ら涙 が流 れた。

2

自分 の幽閉 されてい る部屋か ら解放 して もらひたい と絶

(23)

『山椴 魚』 の指 導過程構成 の試 み 263

えず願 って ゐ る。

3 日を閉 じる と真 っ暗 にな る。

4

不幸 に心 をか きむ し られ る

5

暗 や み は際 限 もな く拡 が った深淵 で あ った。

いわ ば,想像 的破壊 の課題 に改訂 す る

部分課題

9

について は, 「動作 主」 を 「作 者」 と答 えた学 習者 はいた。 「 者 」 とい う言葉 は,作 品 その もの を読 む とい う表現課題 方式 の立場 か らは認 め られ ない答 えだ。 その主 旨には導 か なか った。 しか し, そ うい った読 みの 習慣 をな くすた めに も,こうい う課題 の設定 には意 味 が あ る と思 う。「動作 主」

へ の確認 は実 に面 白い。 「動作 主」 を付 ける と, 「誰 」 が 「悲嘆 に くれ て ゐ る もの を, いつ まで もその状態 に置 い と くの は, よしわ るLで あ る」 とい う構 文 にな る。 「 が を入 れ ようの ない こ とだ と, す ぐ分 か る

したが って, 「置 い と く」の動作 主 はだれ ですか とい うので はな く,次 の よ うに動作 主 に相 当す る言葉 を入 れ るよ うな問 い方 に改訂 す る

部分課題

9

だれが 「置 い と く」 のですか,文 中 に補 って下 さい。

以上 の改訂版 に も とづ いて, 日本 の学生 を対 象 に授業 実践 を試 み る ととも に, 中国人学 習者 を対 象 とした プ ラ ンの構成 が次 の課題 とな る

参照

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