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中国の公 有制 の実現形 態 と国有企 業改 革

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中国の公 有制 の実現形 態 と国有企 業改 革(武)69

中国 の公有 制 の実 現 形 態 と国有企 業改 革

武 膨 東

9QU沼40

は じめ に

公 有 制 の実 現形態

大 中型 国有 企業改 革 の 目標 と対策 小 型 国有企 業 の活 性化 と 自由化

むす び

1は じめ に

中 国 の 国有企 業 の改 革 は 、1978年 以来 、 国営工 業 企 業経 営 管 理 自主権 拡 大 か ら、「利 改税 」(利 潤 上納 制 の納 税制 へ の改革)や 請 負制 」等 の改革 を 進 め 、20年 にわ た って行 わ れ て きた 。 そ の都 度 、基 本 政策 や 当面 の任 務 等 が 示 され た が 、共産 党 第14期3中 総 会 まで 、 国有 企業 改 革 の方 向が 明確 に

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描 き出 され た こ とは なか った。

1993年11月14日 に共 産党 第14期3中 総会 で 「社 会 主i義市場 経 済体 制 を 確立す る若干 の問題 に関す る決 定」 が採 択 され 、 国有 企業 改革 の方 向は現代 企業 制度 の確 立で あ る こと、 と正式 に決 定 された。 この決 定 によ り国有 企業 改革 の方 向のみ な らず 、改 革の方針 と 目標 もか な り明 らか にな ったので あ る。

しか しこの決 定 には現代 企業 制度 の基 本的 な特 徴 が概括 され たが 、 その概 念 は 明記 され て い な い。 そ のた め現 代 企業 制 度 につ い て、① 企 業 の財 産 権 制度 、② 企業 の財 産 制度 、③ 企業 法 人制 度 、④ 現代会 社 制度 、 とい う よ う

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に 異 な る捉 え 方 が 生 じた 。 現 代 企 業 制 度 の特 徴 に っ い て も 、 林 凌 、 楊 啓 先 の よ う な 「5特 徴 」 説 の ほ か 、 孫 効 良、 劉 国光 等 の 「4特 徴 」 説 、李 世 華 、 王 忠 禺 、 施 祐 生 等 の 「3特 徴 」 説 、 呉 敬 漣 等 の 「2特 徴 」 説 等 が 発 表 され 、 共

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通す る認 識 に至 らなか った。

95年 に入 り、 国有 企 業 改 革 の方 向 にっ い て、都 力群 が 主宰 す る 『当代 思 潮』 や 、各新 聞 に発 表 された 衰木 の論文 は異論 を唱 え、党 中央 の観 点 との不 一・致 がみ られ た。 と くに衰 木 ・元 国務 院政 策研 究室 主任 の論 文 は 、① 各 新 聞 に公 開で きた こ と、 ② 財 産権 制 度 改 革 と国有 企業 の株 式 化 の問 題 に極 力 言 及 しな い こ と、③ 国有 企業 改 革 の方 向が 党 中央 の観 点 と微 妙 に相 異 して いた。 この点 か らみ て、党 中央 の指 導部 には、公有 制 は 国有制 に等 しく、 国 有制 は社会 主義 に等 しい、 とい う観 念が依 然 と して根強 く存在 して いる こと がわ か る。 この観 念 はいわ ゆ る 「意 識形 態」(イ デ オ ロギー)の 問題 で あ り、

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15回 党大 会 まで この よ うな固定観 念 を突破す る理 論 は欠如 していた。

93年 の14期3中 総 会 以来 、 国有 企業 改 革 の必要 性 と緊 急性 が各 方面 で充 分 に理 解 され るよう に なった。 それ に もかかわ らず 、公有 制 、 国有制 な らび に社会 主義 に対す る固定観 念 を変 え よ うとす る活発 な理 論探 求が見 られず 、 国有 企業 改 革 は 、お もに 「試 点」(実 験 テ ス ト)を 中心 に進 め られ 、 それ ほ

どの進 展 がみ られ てい ない とい って よい。

こう した 状況 の 中で 、1997年9月12日 、江澤 民総書 記 は共産 党 中央 委 員 会 を代 表 して第15回 党大 会 で報 告 を行 い、 と くに公有 制 経 済 の概 念 の全 面 的 な認 識 、公 有制 の実現形 態 の多様化 、非 公有制 経済 は社 会主 義市場 経済 の 重 要 な構 成部 分 で あ る こと、等 にっ い て新 しい解釈 を下 した。 それ によ って

「公有制 が 国有制 に等 し く、 国有 制 が社 会 主義 に等 しい」 とい う固定観 念 を 変 え る根拠 が生 じ、 国有企業 の株 式化 の推 進 に深 くかかわ る理 論面 で の変 化 が確 認 され た ので あ る。

そ こで本稿 で は、所 有制構 造 を調 整す るとい う観 点か ら、 まず公 有制経 済

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中 国の公有 制 の実現形 態 と国有企 業改 革(武)71

の新 しい解 釈 な らびに公 有制 の実現 形態 につ いて概観 した い。 次 に現代企 業 制 度 を 目指す ため の実施 方 法 を取 り上 げ、 当面 の大 中型 国有 企業 改革の任 務 とそ の 目標 を論述 す る。最後 に小型 国有 企業 改 革の 自由化 と活 性化 に焦点 を あ てて 、そ の実態 を明 らか に し、 国有企 業改 革 の進展 にっ い て検 討 した い と 思 う。

2公 有制 の実現 形 態

1997年9月 に第15回 党 大会 が 北京 で 開催 され 、江 澤 民総書 記 は、12日 に 共 産 党 中央 委員 会 を代 表 し、「登β小 平 理 論 の偉 大 な旗 印 を高 く掲 げ て中国 の 特 色 を もっ社会 主義 を建設 す る事業 を全面 的 に21世 紀 に向けて推進 しよ う」

と題 す る報告 を行 った。

この報告 は、 まず 「世 紀 の変 わ り 目にあた っての 回顧 と展望 」 か らは じま り、「過去5年 間 の活 動」 を総 括 した 。 そ して 「都 小平 理 論 の歴 史 的地 位 と 指 導 的 意 義 」 と 「社 会 主 義 初 級 段 階 の 基 本 路 線 と綱 領 」 に っ い て展 開 し、

「経 済体制 改 革 と経済 発展戦 略」 にっ い て論 述 した。経 済体制 改革 の部 分 で は、 と くに公有制 経済 と非公 有制 経 済 の概 念 とその位 置付 け等 にっ いて、 こ れ まで の公式見解 と大 き く異 な ると ころが見 られ た のであ る。

(1)公 有制 を新 た に解釈 しうる根拠

15回 党 大 会報 告 の根 拠 は、 報告 の タイ トル で あ り、大会 の テーマで も あ る 「都 小 平理 論 の偉大 な旗 印 を高 く掲 げ て中 国 の特 色 を もっ社 会主義 を建 設 す る事 業 を全面 的 に21世 紀 に 向けて推進 しよ う」 の通 り、「登昼小 平理論 」 に 由来 してい る。「郵 小平 理論 」 とは 「中 国の特 色 を持 っ社 会主 義建設 の理 論」

で あ る といわれ る。 それ は 「中 国革 命 と建 設 に関す る正 しい理 論的原則 と経 験 の総 括」 で ある 「毛沢 東思想 」 と峻 別 され る。

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都 小 平 は1962年 に 「猫 論 」 を 打 ち 出 して か ら、1992年 の 「三 つ の 有 利 」 (社 会 主 義 社 会 生 産 力 の 発 展 に 有 利 、 国 家 の 総 合 的 な 国 力 の 増 強 に有 利 、 国 民 の生 活 水 準 の 向上 に有 利)を 発 表 す る まで 、 一 貫 して生 産 力 の解 放 と発 展

を理 論 の基 礎 と した 。 と くに 「発 展 こそ 絶 対 的 な道 理 で あ る」、 「科 学 技 術 は 第 一 の 生 産 力 で あ る」、 「論 争 は しない」、 「資本 主 義 か社 会 主 義 か は 問わ ない」、

「公 有 制 を 主 体 と し、 共 に 豊 か に な る」 等 は 、登β小 平 の 一 貫 と した 主 張 と さ

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れ る。1978年 以来 の0連 の 改革 開放 政 策 は これ らの主張 の具体 化 で あ る と もいえ る。

15回 党 大 会 は 、鄙 小 平理 論 が 「す べ て の事 業 と諸活 動 を指導 しなけれ ば な らない」 と決 めた 。 この ことは 「党が歴 史 と現実 の中 か ら引 き出 した揺 る ぎない結 論 」で あ る とされ る。r公 有制 」 を新 た に解釈 しう る根拠 も、 この ように位 置 づ け られ た 「登小 平理 論」 にあ る。

公有制 につ い て1985年 に都 小平 は 、「われわ れが と ったすべ ての開放 、活 性化 、改革等 の政策 の 目的 は、す べ て社会 主義経済 を発 展 させ るため であ る。

われ われ は小 私有 経済 の発展 を許 可 し、 さ らに中外 合 資経 営 と外 資単独 資金 の企 業 の発 展 を 容認 してい る。 しか し終始 社 会 主 義 公有 制 を主体 と して い

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る」 と指 摘 した。1985年 以来 、都 小 平 は しば しば 「社 会 主義 は二 っ の非 常 に重 要 な側面 を持 ってい る。 一っ は公有 制 を主体 とす ること。 二っ は両極 分 化 を行わ ない こ と。公 有制 は全 民所 有制 と集 団所有 制 を包括 し、現在 、経 済 全 体 の90%以 上 を 占め て い る。 同 時 に少 しの小私 有経 済 を発 展 させ 、外 国 の 資金 と技術 を吸収 し、中外合 資合 作 を歓迎 し、外 国資本 が 中 国で工 場 を設 立す る こ とす ら歓 迎 す る。 これ らは すべ て社 会 主 義経 済 に対す る補 助 で あ

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る」 と述 べ た 。

さ らに1992年 に都 小 平 は 南 方 談 話 で 、 社 会 主 義 の 本 質 にっ い て 「社 会 主 義 の 本 質 は 、生 産 力 を解 放 し、 生 産 力 を 発 展 させ 、搾 取 を 消 滅 し、 両 極 分 化 を取 り除 き、 最 終 的 に共 同富 裕 に達 す る こ と で あ る」 と述 べ た 。 以 上 の よ う

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中国 の公 有制 の実 現形 態 と国有 企業 改革(武)73

な箇所 は公有 制 を新 た に解釈 しう る根 拠 を提供 した とされ る。 党 と政府 は 、 公 有制 を主体 とす る ことを明示 しなが ら、個 人 、私営 、外 資 な どの非公有 制 経 済 の更 なる発展 を許 可 ・奨 励す る方 針 を決定 し、 これ を経済 体制 改革 の理 論 根拠 の一 つ と してい る。

(2)公 有制 を新 た に解 釈 しうる前 提

公有制 を新 た に解釈す るに あた って は、次 の よう な2つ の前 提が 不可 欠で あ る。 まず登昼小平理 論 の歴史 的 な地位 と指導 的 な意義 を再 確認 し、中 国の特 色 を もっ社会 主義 経済建 設 を堅持 しなけれ ば な らない。次 に50年 代半 ばか ら 現 在 まで 、生 産 力が発達 してお らず 、諸制度 も不完全 で あ るため 、社 会 は依 然 と して初級 段階 にあ る、 という状況 を再認 識す る必 要が あ る。

社 会 主 義初 級段 階 」 とい う概 念 は 、最初 、著 名 な経済 学 者 で あ る孫 冶 方 が1979年 に発表 した 『社 会 主義 経 済 の若 干 の理 論 問題 』 で持 ち 出 した 。 こ の観 点 は 、1981年 に郵 小 平 が 主宰 して起 草 した 「建 国以来 の党 の若 干 の歴 史 問題 に関す る決議 」 に取 り入れ られ た。 この 「決議 」 は 「わ れわれ の社 会 主 義制度 は まだ初級 の段 階 に あ る」 と明確 に示 し、 これ に よ ってす で に社 会

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主義 社会 に入 ってい る ことが 正式 に論 断 され た とされ る。

82年 の12回 党 大会 は 「わ が 国 の社会 主 義社 会 は、現在 、初級 発展 段 階 に あ り、物質 文 明が まだ発達 してい ない」 と判定 したQ86年 の12期6中 総 会 も 「わが 国は まだ社 会主 義 の初 級段 階 に あ り、 労働 に応 じて分配 す るこ とを か な らず 実行 し、社 会主 義的 な商 品経済 と競 争 を発展 させ るだ けで は な く、

相 当長 い歴 史期 間 内 にお いて さ らに公有 制 を主体 とす る前提 の下 で 、多種類 の経 済成 分 を発 展 させ る。共 同で 富裕 に な るとい う 目標 の下 で 、一部 の者 が 先 に豊か にな る ことを奨励 す る」 と定 めた。

87年 の13回 党 大会 は 、社 会主 義初級 段 階 につ いては じめ て系統 的 に論 じ、

92年 の14回 党 大 会 は再度 社 会 主 義 初級 段 階 論 を確 認 した 。g7年 の15回 党

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大 会 は 中 国 の 現 状 が 社 会 主 義 の初 級 段 階 に あ る と さ らに 強 調 し、 社 会 主 義 初 級 段 階 に お い て は 生 産 力 の 発 展 が 根 本 的 な任 務 で あ り、 「な に よ りも ま ず 力 を集 中 して社 会 生 産 力 を発 展 させ る こ と を 第 一 位 に置 か な け れ ば な ら な い」

と い う揺 る ぎ な い 結 論 を 下 した 。

っ ま り中 国 は 、 社 会 主i義へ の 改 造 が基 本 的 に 完 成 した1956年 か ら、 い わ ゆ る 「現 代 化 」 が 基 本 的 に 実 現 す る21世 紀 半 ば ま で の 約100年 間 は 、 社 会 主 義 の 初 級 段 階 に あ る 。 現 在 、 約9億 の 人 口 は 農 村 に あ り、1996年 に 農 村 に お い て は5,800万 人 が 衣 食 に こ と欠 い て お り、 都 市 で も1,000万 人 が 貧 困 状 態 に あ る 。 今 世 紀 末 に 「ま ず まず の 生 活 水 準 」 に達 し、2050年 に基 本 的 に 「現 代 化 」 が 実 現 で き るだ ろ う。 こ うい う状 況 か らみ て も現 在 は社 会 主 義

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の初 級段 階 にあ る。

そのた め、公 有制 経済 の多様 化が 容認 され 、非公有 制経 済 も社 会主 義市場 経済 の重要 な構 成部 分で あ る と定 め られ 、 国有 企業 改革 の推進 を速 め る とい

う方 策が決 定 され ること にな った もの と思われ る。

(3)公 有 制の 実現形 態 の多様化

江 澤 民総 書 記 の97年9月12日 の報告 に よ る と、「公有 制 を主体 と し、 多 種 類 の所有 制経済 が ともに発 展す る ことは、わ が 国の社 会 主義初級 段 階 にお け る基 本 的 な経 済制 度 で あ る」。 また 「公有 制経 済 は、従 来 の 国有 経 済 と集 団経済 を含 むだ けで は な く、混合所 有制 経済 の国有成 分 と集 団成 分 を も含 ん で い る」。

報 告 によ ると、公有制 の主 体的地 位 には、主 と して次 ぎの よう な内容が含 まれ てい る。

① 公 有 資産 が 社会 総 資 産 の なか で優 位 を 占め 、そ の際 に量 的 な優 位 も必 要 だが 、それ よ り質 的 な 向上 を重視 しなけれ ば な らない。

② 国有経 済 の配 置 を戦 略 的 に調 整 し、 国民経 済 の命脈 にかか わ る重 要 な

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中 国の公有 制 の実現形 態 と国有企業 改 革(武)75

業種 とカギ となる分野 を握 り、 その他 の分野 で は、資産再 編 と構 造 調整 を通 じて重点 を強化 し、 国有 資産 の全体 的 な質 を高め なけれ ば な らない。

③ 国有 経済 は、経 済 発 展 に対 して主導 的 な役 割 を果 し、 国有経 済 の主 導 的 な役割 は主 に規制 力 と して現れ なけれ ば な らない。

以上 の よう な内容 の下 で 、国 民経 済 に 占め る国有経 済 の比重 をい くらか減 らして も中 国 の社 会主 義 の性 質 に影 響 しない、 とされ る。 また92年 の登昼 平 の南方 談話 で述 べ られ た 「三つ の有利 」 に合致す るす べ ての所有 制形 態 は 社会 主義 に奉仕 させ る ことが で き る。 したが って公 有制 の実 現形態 は多様 化 す る ことがで き、 また そ う しなけれ ば な らず 、社会 化 した生 産 の法 則 を反 映 す る経営方 式 と組 織形態 はす べ て大胆 に利用 してよい、 とい うことにな った。

98年 現在 、江 澤 民報 告 の 「生 産 力 の 発展 を この上 な く促 進 で き る公 有 制 の実 現形 態 を探 す よう努 め なけれ ば な らない」 とい う論述 に した がい 、公有 制 の多種 類 の実現形 態が 盛 ん に探 求 され てい る。社 会主 義初級 段階 におけ る 公有 制 の主 な実現形 態 にっ い ては、 さ まざま な見解 が発 表 され てい るが、 ま だ統 一 した認 識 に至 って いない。例 えば次 の よ うな主張 が挙 げ られ る。

1)王 茂 林 の7形 態 説 。 この主 張 は 現段 階 の主 な実 現形 態 と して 、① 国有(9)

単独 出資会社 、② 集 団経済 、③ 株 式制 、④ 株 式合 作 制 、⑤ 社会 資金 所有 制 経済 、⑥ 委 託経営 、⑦ 資産経 営責任 制 を挙 げた。

く の

2)盧 照海 の9形 態 説。 これ も現在 の主 な形 態 と して、① 国有単 独 出資制 、

② 集 団所 有 制 、 ③ 株 式 制 、 ④ 合 作 制 、 ⑤ 合 資 経 営 制 、 ⑥ 株 式 合 作 制 、

⑦ 農 家経営 請 負責 任 制 、⑧ 社 会基 金制 、⑨ リー ス(あ るい は委 託)経 営 制 を挙 げ た。

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3)劉 国光 の 見解 。 ① 株 式 制 、② 株 式 合 作 制 の ほ か、 ③ 社 区 所 有 企 業 、

④ 社 団所 有 企業 、⑤ 投 資基 金 や 、各 種 の社 会保 険基 金 を含 む 各種 の共 同、 金 に よ る企業等 々も公有 制 の実現形 態 で あ る。

(12}

4)陳 佳貴 の 見解。 ① 国有 単独 出資企 業 、② 株 式 会社 、③ 合 資 企業 、④ 株

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式 合 作制 企業 、⑤ 大 集 団所 有制 企 業 等 で あ る。 と くに ③ の合 資企業 を有 限 責 任会社 の特 種形 態 と見 な してお り、そ の性質 を具体 的 に分析す る必 要が あ ると主 張 した。 そ して国有 企業 の資産所 有権 は地 方政 府が行 使 で き るか どう か とい う問題 、大 集 団所 有制 企業 の株 式制 へ の改造 とそ の従業員 の集 団株 に 関す る問題等 にっ い て も、 さ らに探 求す る必要 が あ る、 と論述 した。

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5)属 有 為 の主 張 。公 有制 の実 現形 態 は、① 国家所 有制 、② 社 区所 有制 、

③ 労働 者 集 団所 有 制 、④ 社 団所有 制 、⑤ 社 会基 金所 有 制 、⑥ 社会 占有 制 で あ る。 と くに科学 技 術 や科 学 管理 が資 本 の一 形 態 と して ⑥ の社 会 占有 制 の 範疇 に含 まれ ると論 じて い る。

以 上 の諸論 を概 観す る と、15回 党 大 会 の報 告 に公 有 制 の 実 現形 態 と して す で に明確 に取 り上げ られ た 「株式 制」 と 「株 式合 作制 」 が、す べ ての主張 にみ られ るが 、そ の他 の諸形態 は完 全 に一致 してい ない。 そ して経 営方 式や 組織形 態 また は所有制 とい った観点 を駆使 し、それぞれ 「国有単独 出資企業」、

「国有単独 出資会社」、「国有単 独 出資制」、「国家所 有制 」 の よ うに表現 して お り、用 語 さえ統 一 してい ない。 また一 つ の主 張 の なか に も異 な る観 点 が併 存 す るた め、「集 団経済」 と 「株式 合作 制」 が 同時 に共存 してい る。

したが って現段 階で は出資 関係 、財産 の所有権 と監督管理 権 、企業 の組織 ・ 経 営形 態等 の観 点か ら、公 有制 の実 現形態 を論 ず るこ とが容 認 され 、 また こ れ らの観 点が 互 い に絡 み 合 い 、80年 代 初 期 に盛 ん に行 って きた経 営 請 負 責 任制 か ら、現在探 求 中の各種 の社 会基 金制 まで が 、公 有制 の実 現形態 に包括 され て い る。今 後 、所 有制 を調 整 しう ると い う原 則が 堅持 され て 、「三 つ の 有利 」 に合致 す るとい う基 準 の下 で 、各形 態 の概 念 や用語 の統 一 、 また は具 体 的 な内容等 の問題等 が、論 争 の対象 と な り、徐 々に整理 され て い くで あ ろ

う。

諸形態 の なか で、株 式制 は公有 制 の実現形 態 の一 つで あ る と同時 に、 現代 企業 制度 の資本組 織形 態 の一種 で もあ るので 、 と くに重要 視 され てい る。15

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中 国の公有制 の実 現形態 と国有企業 改 革(武)77

回党 大会 報告 の公式 見解 は以下 のよ う なもの であ る。

株 式制 は所 有権 と経 営権 の分離 な らび に企業 と資 本 の運 営効 率 の 向上 に役 立 った め、 資本主義 は株式 制 を利 用す ることがで き るが 、社会 主義 も同様 に 利用 しうる。 した が って株 式制 は公有 で あ るかそれ と も私 有 であ るか 、 とお お ざ っぱ にい う ことが で きず 、 国家 と集 団が持 ち株 で あれ ば、顕著 な公 有性 を持 ち、公有 資本 の支配範 囲の拡 大 お よび公有制 の主体 的 な役 割 の増強 に役 立 っ。株 式制 は公 有か それ とも私有 かは、所有制 の性質 の問題 であ り、国有 、 集 団所有 、株 式制 、合作制 等 は、所 有制 の異 なる実 現形 態 にす ぎ ない。 今後 は所 有制 の構 造 も公 有制 を主体 と し、多種 類 の所 有 制経 済が とも に発展 す る

ように調 整 され なけれ ば な らない。

同 じ公 式 見解 に よれ ば、集 団所 有制 経 済 は、公有 制経 済 の重要 な構成 部 分 であ る。 と くに社 会 に分散 された資金 を広 く吸い上 げ、就職 の圧 力 を緩和 し、

公 共積 み立 て と国の税 収 を増 やす ことが で き る。 これ は公有 制経 済 に主体 的 な役 割 を果 たせ るた めで重要 な意義 を持 ってい る。そ のた め今後 さま ざま な 形 態 を持っ 集 団経 済 の発展 を支持 、奨励 、支援 しなけれ ば な らない。 非公 有 制 経済 は社 会主義 市場経 済 の重要 な構成 部分 で あ る。

同公 式見解 は、初 めて次 ぎの点 を 明確 に した。 非公有 制経 済 は多様 化す る 需 要 を満 た し、就 業 の機 会 を増や し、 国民経 済 の発展 を促す 重要 な役 割 を果 たす ため 、個 人経 営 と私営 な どの非公有 経済 に対 し、ひ きっづ き奨励 、指 導

して健 全 に発展 させ なけれ ば な らない。

っ ま り第15回 党大 会 は、「公有制 を主 体 と し、多 種類 の所有 制 を共 同発 展 させ る」 とい う方針 を さ らに 「わ が 国の現段 階 の基本経 済制 度」 に定め た。

これ は 明 らか に1985年 以 降郵 小 平 が言及 した 「非 公有 制経済 の発展 を許 可 ・ 奨 励す る方針 」 と異 な り、「小私 有経 済 を発 展 させ 、外 国 の資金 と技術 を吸 収 し、中外 合資合 作 を歓 迎 し、外 国資 本が 中 国で工 場 を設 立す る ことす ら歓 迎す る」 とい う方針 と相異 してい る。

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そ して 「非 公有 制 経 済 はす べ て社 会 主i義経 済 に対 す る補助 で あ る」 か ら

非公 有制 経済 はわ が 国の社会 主義市 場経 済 の重要 な構 成部 分で あ る」 に変 化 した。 さ らに公有制 と株 式制 の関係 を所 有制 の構造 にお いて調 整 し、株 式 制 を所 有制 の性 質か ら分離 させ 、所有 制 の一種 の実 現形態 と して位 置付 け、

それ を資 本主義 が利用 で きるが 、社会 主義 も利用 しうる と定 めた。 こう して 公有制 に対 す る認識 は明 らか に変化 した と言 う ことがで き るので あ る。

3大 中型 国有 企業改 革 にお け る新 見解 と新政策

(1)国 有 企 業 の 現 状

1995年 に 国有 企 業 は 、 三 分 の 一 は 赤 字 、 三 分 の 一 は 隠 れ 赤 字 、 三 分 の 一 は 黒 字 と いわ れ た が 、96年 か らこ の よ う な大 ざ っぱ な三 等 分 は崩 れ 始 め た 。 96年 第1四 半 期 に 国 有 経 済 全 体 は25億 元 の 赤 字 を 出 した 。97年1‑4月

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国 有 企 業 の赤 字 額 は さ らに前 年 同期 比8.1%上 昇 した と され る。

1997年 現 在 、 国 有 企 業 の なか で 赤 字 企 業 は 全 体 の約45%、 潜 在 的 な赤 字

{ユ5)

企 業 は 約30%を 占 め 、 そ れ ぞ れ2,000万 人 の 従 業 員 を持 っ て い る。 赤 字 企 業 に勤 め て い る2,000万 の従 業 員 は、 賃 金 の 支 払 い の 延 滞 、 減 額 、 生 活 費 の み の支 給 が 生 じた た め 、 改 革 を支 持 す る熱 情 が 徐 々 に薄 れ て しま った 。 ま た 96年 に 国有 工 業 企 業 が 実 現 した 利 潤 は417.49億 元 で 、 全 国工 業 企 業 の 実 現 利 潤 の29.3%に 過 ぎ なか った 。 した が って 実 現 した 利 潤 と い う側 面 か らみ れ ば 、 国有 工 業 企 業 はす で に主 体 と して の地 位 を 失 って い る。 国有 企 業 の 負 債 率 は す で に70%前 後 に達 して い る。 支 払 う金 利 は名 目上 で は10%だ が 、

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実 質 は14%と い わ れ て い る。 この よ う な状 況 の 下 で 、 現 代 企 業 制 度 の 確 立 を 速 め る の は 当面 の 急 務 と され て い る 。

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中 国の公有 制 の実現形 態 と国有企業 改革(武)79

(2)現 代企業 制度 の実施 方法

1993年11月14日 、 中共第14期3中 総 会 は 「社会 主義 市場 経=済体制 を確 立す る若 干 の問題 に関す る決定 」 を採 択 した。 この決 定 は、現代 企業 制度 の 基 本的特徴 を 「財産 権が 明晰 で 、権 限 と責任 が明確で 、行政 と企業 が分離 し、

科学 的 に管理す る」 と規 定 した。推 進方法 は、 当面 は 「全 民所 有制工 業 企業 法 」 と 「全 民所 有制 工業 企業経 営 メ カニズ ム転 換条例 」 に基 づ き、国有企 業 財産 の監 督管理 の強化 、企業 の 国有 資産 の価値 の保 持 と増 加 、 国有 企業経 営 メカニズ ムの転換 と企業 組織構 造 の調整 、 のテ ンポ を速 め るとな ってい る。

具 体 的政 策 を見 てみ る と、次 ぎの よ うな内容 と な ってい た。全 国性業種 の 総 公 司は 、逐 次持 ち株会社 に再編 し、公 有制 を主体 と し、財 産所 有権 の連結

を中心 とす る地域 と業種 に またが る大型 企業 グルー プへ と発 展す る。

一般 的 な小型 国有 企業 は、請 負経 営 、 リース経 営 を実 行 し、株 式合 作制 に 改め 、集 団あ るい は個 人 に売却 す る ことが で きる。

企業 指導体 制 と組織管 理 を改革 ・完備 し、工 場 長(社 長)責 任 制 を堅持す る。 国有 資産 に対 し、国家 の統一所 有 、政府 の等 級 区分 に基 づ く監督 管理 、 企 業 の 自主 経営 と い う体 制 を実 行 す る。 現 代 企業 制 度 は、 お もに 「両 則 」

(]7)

両条 例」 「三法律」 と 「三改 一強化 」 に基づ き実施 され る。

① 「両 則」 とは 「企業 財務 通則」 と 「企業会 計準則」 で あ り、 まず 「両則」

の実施 に よ り、企業 の財務 と会計 の規 律 を正 し、固定 資産 を再評 価す る。

② 「両 条例 」 とは 「全 民所有 制工 業 企業 経営 メ カニ ズム転 換 条例 」 と 「国 有企 業財 産監 督管理条 例」 で あ り、企 業 内部 の経 営 メ カニ ズム問題 の解決 を はか り、企業財 産 の管 理 、監督権 限 を明確 に区分 し、責任 の所 在 を明 らか に す る。

③ 「三 法律 」 とは 「全 民所 有制工 業 企業 法」 「会社 法」 「労働 法 」 の ことで あ り、 これ らの法律 に基 づ き、企業 の設立 、変 更 、消滅 な らび に企業 の権 利 と義務 を行 使 し、「財 産 権 が 明晰 で 、権 限 と責任 が 明確 で 、行 政 と企 業 が 分

(12)

離 し、科 学 的 に管 理 す る」 と い う 目標 を 目指 し、 労 使 関 係 も整 理 す る。

④ 「三 改 一 強 化 」 はす なわ ち 「改 革 、 改 組 、 改 造 と企 業 管 理 の 強 化 」 で あ り、 この 方 針 の 下 で 、 企 業 の構 造 を 合 理 化 し、 そ の 実 力 を 強 化 して効 率 を 向 上 させ る。

こ の よ う に 第14回 党 大 会 以 来 、 国 有 企 業 改 革 は 財 産 権 を 中 心 テ ー マ と し て 「行 政 と企 業 との 分 離 」 の 試 み 、 企 業 自主 権 の 実 行 、 株 式 制 の積 極 的 な実 験 テ ス トが 展 開 され て きた 。 そ して 連 合 、 合 併 に よ る企 業 グ ル ー プ の 拡 大 ・ 再 編 、 集 団 企 業 や 私 営 企 業 へ の 小 型 国有 企 業 の リー ス 、 売 却 の実 行 も行 わ れ

て き た 。 なお 、96年 末 の100社 実 験 テ ス ト企 業 の 資 本 所 有 と会 社 形 態 別 の 従 業 員 数 と資 産 状 況 は 表1の 通 りで あ る 。

表1.1996年 末 、100社 実 験 テ ス ト企 業 の 従 業 員 数 と資 産 状 況

資産増加 率 t%)

資産 負債率 C%)

(万人)

{//

(億元)

C%)

1.国 有 企 業 146.6 94.2 3631 95.8 22.1

一2 .6

2.国 家 持 株 企 業 9.0 5.6 143 3.9 46.8

a

3.そ の 他 の 形 態 0.4 0.2 13 0.3

1.国 有 独 資 会 社 131.9 84.6 3144 83 21.7

一2 .6

2.有 限 責 任 会 社 12.4 7.9 255 6.7 12.3

一 〇.72

3.持 株 有 限 会 社 5.4 3.5 101 2.7 52.9

一5 .3

4.国 有 独 資 企 業 6.3 4 287 7.6

156 100 3787 100 25.5

一2 .7

出 所:r経 済 参 考 報 』1997年9月2日 よ り作 成 。

(13)

中 国の公 有制 の実現形 態 と国有企業 改革(武)81

(3)大 中型 国有企 業改革 に関す る党 中央 の新 見解

1993年11月 に開 かれ た第14期3中 総会 は、 国有 企業 改革 の方 向を 「現代 企 業制度 の確 立」 と明確 に決め た。そ の後各 地で 現代企業 制度 の実験 テス ト

を行 った 。15回 党 大会 は 、理 論面 か ら実験 テ ス トの経 験 を総 括 した。 そ の

{i8)

中で 、 と くに次 の よ うな突破 性 を持っ 意見 がみ られた 。

① 大 中型 国有企 業 の 現代 企 業 制度 の確 立 を 、規 範 化 した会 社 制 の実 行 に 概 括 した。

② 多元 化 した投 資 主体 を育 成 ・発 展 させ る ことを 明確 に打 ち 出 した。 こ れ に よ って直接融 資 を含 む企 業 資本金 の増 資や 、株 の放 出に よる投 資主体 の 拡 大 な どを行 う道が 開かれ る。

③ 比較 的 に強 い競 争 力 を持 ち、地 域 、業種 、所 有制 、 国 に跨 る大 企業 グ ル ー プを発展 させ る。

④ 「合併 奨励 、破産規 範 化 、一 次帰 休者 の分流 、人員 削減 に よ る効益 向上 お よび再就 職 プ ロジ ェク ト」 を実行 し、企業 の競 争 メ カニズ ムを形成 させ る。

(4)今 後 三年 間 にお け る大 中型 国有 企業 改革 の二大 任務

陳清 泰 ・国家 経 済 貿 易委 員 会 副主 任 に よれ ば、2000年 まで の三 年 間 、 大

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中型 国有 企業 改革 を さ らに深 め るため に次 の よう な二つ の任務 が あ る。第0 に、本世 紀末 に大 多数 の 国有 大中型 中堅企 業 は一応 現代企 業制 度 を確 立す る

こと。第 二 に三年 間か け て大 多数 の 国有 大 中型 赤字 企業 を苦境 か ら脱 却 させ ることで あ る。 第0の 任 務 は 、党14期5中 総 会 の第9次5力 年 計画 と2010 年 の 目標 に関 す る提 案 にお い て定 め られ た もの であ り、第 二 の任 務 は 、朱 鋸 基 副総理 が主 張す るもので あ る。 この二大任 務 は改革 の 当面 の 目標 で あ る。

現代企 業制 度 の確 立 に関す る問 題 につ いて、 陳清泰 ・国家経 済貿 易委員 会 副 主任 は 、現 代企業 制度 確立 を通 じて六つ の側 面 か ら国有企業 のい くっ か の

重 要 問題 を解 決 す る こ とが で き る、 と述 べ た 。

(14)

第一 は企業 の債務 責任 関係 を新た に定め 、企業 に対す る国家 の無限責任 を 改 め る。

第 二 は企業 資産 の流動性 と開放 性 を実現 し、配 置 の合 理性 を実 現す る。

第 三 は企業 の融資 ルー トを増や し、国有企 業 、国有銀 行 と財政 の一体性 を 変 え、資 本市場 で の融 資 の道 を拓 く。

第 四 は企業 の経 営方 向を正 し、利 潤 の最大 化 を追 求す ると同時 に リス クを 回避す る。

第五 は新型 の企業 と従 業員 の関係 を樹 立 し、過去 の よ うに生老 病 死 を請 け 負わ な い。

第六 は企業 の組織 制度 を変 え、企業 に対 す る監督 を強化 し、企業 内で株 主 会 と理事 会 を設 立す る。

約3年 間で大 多数 の 国有 大 中型赤字 企業 を苦境 か ら脱 却 させ る ことにっ い ては、朱鋸 基副 総理 は 、お もに次 の ような三つ の側 面 か ら着 手 しなけれ ば な

らない と指 摘 した。

第 一 の側面 は、 ひ きっづ き国有 企業 の指導 グルー プを強化 し、 と くに優 良 企業 の工 場 長 、社 長 を選ぶ ことで あ る。 第二 の側 面 は 、「合 併 奨励 、破産 規 範 化 、一次 帰休者 の分 流、 人員 削減 に よる効益 向上お よび再就 職 プロジ ェク ト」 を実行す る ことで あ る。 第三 の側面 は、直接融 資 を含 む 多 くの方法 を使

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い 、 国 有 企 業 の 資 産 増 加 、 債 務 減 少 を助 け る こ と で あ る。

4小 型 国有企 業 の活性 化 と自由化

党 第14期3中 総 会 は 、 一 般 の 小 型 国有 企 業 に つ い て は 、 経 営 請 負 、株 式 合 作 制 へ の 改 組 、 集 団 あ る い は個 人 へ の売 却 が で き る、 とい う原 則 を 打 ち 出 した 。15回 党 大 会 は 、 小 型 国 有 企 業 の 自 由化 と活 性 化 の テ ンポ を は や め る た め に 、 改 組 、 連 合 、 合 併 、 リー ス 、 経 営 請 負 と株 式 合 作 制 、 売 却 な どの形

(15)

中 国の公 有制 の実現形 態 と国有企 業改 革(武)83

式 を 取 る 、 と 明 確 に決 定 した 。 現 在 、 と くに95年 に 中 央 が 打 ち 出 した 「大 型 企 業 を し っか り掴 み 、 小 型 企 業 を 自 由化 す る」 と い う政 策 に基 づ き 、小 型 国 有 企 業 の 自 由化 を は か って い る。

中 小 企 業 改 革 の モ デ ル と して 、 山 東 の 周 村 、 江 蘇 の 塩 城 、漸 江 の温 州 が 広 く知 られ て い るが 、 近 年 は 四川 の 宜 賓 、広 東 の順 徳 、 山東 の 諸城 が 注 目の 的 と な っ て い る。

(1)小 型 国 有 企 業 の 自 由化 の 意 義

1994年 に工 商 部 門 に 登 記 され た す べ て の 企 業 は857万 社 に 上 り 、 そ の な か で 大 中 型 企 業 は2万 社 足 らず 、 小 型 企 業 の 比 重 は99%以 上 を 占め た 。 独 立 採 算 の7万9,731社 の 国 有 企 業 の な か で 、 小 型 国有 企 業 の 占め る 比 重 は 81.79%に 達 し、6万5,212社 で あ った 。 小 型 国 有 企 業 は数 が 多 く国 有 資 産 の半 分 以 上 を 占め て い るが 、 大 中型 国有 企 業 と比 べ れ ば 、 設 備 、 技 術 、 管 理 と労 働 者 の 素 質 が 劣 って い る。 そ れ に地 元 市 場 の 限界 性 や 財 産 権 の不 明確 等 を加 え て 、 資 産 負 債 率 が 高 く、 赤 字 が 増 加 し、 国有 資 産 の 流 失 が か な り深 刻

(22)

で あ る。

97年 現 在 、 全 国 で6万8,000余 りの 国 有 工 業 企 業 が 存 在 して い る 。 そ の なか で 約5万3,000社 は小 型 企 業 で あ る 。 も しこの 政 策 を実 行 す れ ば 、 約5 万3,000社 が 自 由化 され 、 多 くの資 本 は 国家 に回 収 され る。 残 りの 大 中 型 企 業 は わ ず か1万5,000社 に過 ぎ な い 。 仮 に重 点 を さ らに 大 型 企 業 に置 くな ら

(23)

ば 、 全 国 で3,000社 だ け 残 るだ け で あ る 。 小 型 企 業 の 自 由化 で 、 国 の 負 担 が 軽 減 され 、 投 資 の 効 率 も向 上 す る。 そ の 意 味 か らみ れ ば 、 小 型 国有 企 業 の 自

由化 の 意 義 は か な り大 き い と言 え よ う。

(16)

(2)株 式 合作制企 業へ の改 革

郡乗 仁 ・国家体制 改 革委員 会副 主任 に よ ると、株 式合 作制 は 、小 型 国有企 業 、集 団所 有制企 業 の現行制 度 を改 め る主 な形 態 で あ り、株 式制 と合作制 の 企業 の特 色 を兼 ね てお り、 資金 と労働 力 の合作 の性 格 を持 ち、労働 者 と生産 財が 直接 に結 合す る企業 制度 で あ る。

株式 合作制 は一種 の集 団所 有制 で あ る。最 大 の特 色 は、全 部 あ るいは大部 分 の株 主 は企業 内部 の職 員 ・労働者 で あ り、企業 の職員 ・労働者 は企業 資産 の所有 者 であ ると同時 に企業 集 団の労働 者 で もあ る。株 式合 作制 を規範 化す る法律 はないた め多 くの形態 が現存 して い る。 と くにす べ ての株 主 はその企 業 の労働 者 で もあ る とい う形 態 の場 合 は 、① 資 本 と労 働 との結 合 、② 労 働 に応 じた分 配 と資本 に応 じた分 配 との結合 、③ 生産 手 段 と労働 者 との結 合 が実 現 され て い ること、 また労働者 が 企業 の財 産 を共 同で 占有 し、株 主 と し て得 た配 当金 は主 と して 自己の剰余 労働 か ら転 化 して きた もので あ る こと、

等 の条件 を満 た して い るた め、集 団経済 の性質 を備 え る公有制 の実 現形 態 と 見 なされ る。 この場 合 は中 国の一部 の学 者 に よ って 「共 有制」 と も呼 ばれ て

(24)

い る。

株 式合 作制 を実施す る企 業 は、会社 と して少 な くとも意志決 定 、執 行 、監 督機 能 を分け て設置 しなけれ ば な らない。 現在各 地域 には主 に図1か ら図3

の よう なモ デルが存 在 して い る。

図1併 存型 モ デ ル

株 主大会 従業 員大 会

(株主代 表大 会)(従 業員代 表大 会)

工 場 長(社 長)

出 所=顧 功 転 「股 扮 合 作 企 業 設 立 与 連 作 」r中 国 工 商 』97年 第10号p.63よ り引 用 。

図2.代 表 型 モデ ル 株 主 大会 (株主 代表 大会)

出 所 二図1と 同 じ

(17)

中国 の公 有 制の実現形 態 と国有企 業改 革(武)85

出所=図1と 同 じ

図3.合 一 型 モ デ ル

執行理事 社長

株 式合 作 制 は 、70年 代 末 に後 進 地域 の農 民 に よ って創造 され た。80年 代 半 ば に周村(山 東省)が 先頭 に立 って株 式合作制 を郷鎮集 団企業 に導 入 した。

1988年 に国務院 は周 村 のや り方 を推進 し、温 州(1111江省)と 阜陽(安 徽省) で実験 テ ス トを行 い、 さ らに紹 興 、余挑 と蘇 南地域 まで広 めた。従 来 の 国有 企 業 は 「企業 法」 が適用 され 、制度 改革後 の会 社制 企業 は 「会 社法 」 に よ り 規 範化 され てい るが 、株式 合作 制 にっ いて は、90年2月 に農 業 部 が通 達 した

「農 民株 式合 作企 業暫 定条例 」 しか ない。法制 が不健 全 で あ るた め、後 に温 州の よ うにか な り多 くの株 式合 作制 企業 が変質 し、個 人 あ るい は共 同経 営企 業 に な った。 また株式合 作制 の性質 や 、企業 改革 のモ デル の一つ と して の可 能 性等 を め ぐって異 な る意 見が根 強 く存 在 していた。 その後0部 の指導 者 に よ り重視 され な くな り、多 くの株式 合作制 企業 は、私営個 人企 業 に転 じ、停

(25)

滞 の様相 を呈 した。

1995年 に打 ち 出 され た 「大型 企 業 を しっか り掴 み 、小型 企業 を 自由化 す る」政 策 が 推進 され てか ら、 株 式合 作 制 がふ たた び 台頭 し、96年 末 に全 国 の株 式 合 作 制 企業 は400余 万 社 に達 した。 郷 村 の株 式 合 作制 企業 だ け で も

(26)

300万 社 を超 え 、 現 在 さ ら に大 変 な勢 い で 展 開 して い る 。 国 家 体 制 改 革 委 員 会 の 情 報 に よ る と、1996年 に 各 地 で 行 った 小 型 国 有 企 業 改 革 は 次 の よ う な 進 展 をみ せ た 。 第 一 に 、 財 産 権 の合 理 化 を突 破 口 と し、 さ ま ざ ま な形 態 を取

り、 そ の な か で株 式 合 作 制 企 業 は 、 す で に全 体 の三 分 の 一 と な った 。 第 二 に 、

(18)

小型 企業 の活性 化 と 自由化 を産 業構造 の調 整 と結 び付け た。第 三 に、改革 に

(27)

成功 した小型企業 のや り方 が、徐 々に条 件 あ るの中型企業 に広 め られ て いる。

(3)理 論 と現 実の 二つ の問題 に直面

株式 合作 制 に転 じた一部 の小型 国有 企業 は、苦 境 か ら脱 出で きず 、そ の う え新 しい問題 に直面 してい る。 と くに管理 上 の新 しい矛盾が表面 化 してい る。

そ の原 因 は、株式権 の設置 の不合理 、認 識 の欠如 、管理 監督 の メ カニズ ムの 不 健全 な どにあ ると され る。 また従業員 に株 を強制 的に買 わせ るが、企業 の

(28)

組織 や経 営 の実態 が ほ とん ど変わ ってい ない、 とい う問題 もみ られ る。小 型 国有企業 改 革 を推進 す る過程 にお い て、 い くっ かの理論 と現実 の問題 が残 っ てい る。 まず 第一 に、小 型 国有 企業 の制度 改 革 は、 国有資 産 の流失 問題 を引 き起 こす か どうか で あ る。 これ は も っと も論議 され てい る問題 点で もあ る。

第二 に株式 合作 制企 業 に転 じた小型 国有 企業 に対 して いか に認識 す るか 、新 しい企業制 度 か、 それ と も過渡 的 な形 態 に過 ぎ ないか、 の位 置付 けの問題 で あ る。第三 に制度 改 革後 、遭遇す る多 くの問題点 を どの よ うに して解決 す る

{29)

か の 問 題 で あ る。

(4)そ の他 の注 目すべ き改革 動 向

そ のほか注 目す べ き全体 と しての改革動 向は社会保 障制 度 の改 革で あ る。

王東進 ・国家体制 改革委員会 副主任 によ ると、社 会保 障制 度 は、 まず 第一 に、

多 くの実験 テス ト草案 を検 討 し、「養老 保 険制 度 」 の統 一 を はか った。 第 二 に、社会 医療保 険制度 にっ いて、既 定 の原 則 と 目標 に基 づ き、ひ きっづ き実 験 テス トを拡大 してい く。 第三 に、失 業 、労働 災害 と出産 に関 しては、 お も に社会 で の統一運 営 の社会保 険制 度 を実行 す る。第 四 に、社 会救 済 の制 度化

(30)

の基 本的 な骨組 みが形 成 され っ っ あ る。

今 後 、① 社会 の統 一 運営 と個 人 口座 との結 合 を有 す る養 老 と医療 保 険制

(19)

中 国 の公有 制 の実 現形態 と国有企業 改革(武)87

度 を完 備 させ る。② 都市 住 民 の最 低 生 活 保 障制 度 を確 立す る。 ③ 多種 類 の 保 険形 態 を持 っ社 会保 障 シス テ ム を確 立 す る。 ④ 社 会保 障 基金 の運 営 お よ び管 理監 督制 度 を規範化す る。 以上 は新機 軸 を実行す るためのお も な任 務 と され る。

政 府 は 、企 業 の貸 付 の焦 げ 付 き を審 査 して処 理す るた め に、97年 に300

{31)

億 元 、98年 に400億 元 、99年 に500億 元 を 投 入 す る 、 と 決 め た 。

5む す び

1993年 に開 かれ た 党第14期3中 総 会 は 、 国有企業 改 革 の方 向は現 代 企 業 制 度 の確 立で ある と明確 に打 ち出 し、 国有企業 の株式 化 の実 験 テス トが各 地 で本 格的 に展 開 され たが、所有 制 構造 が十 分 に調整で きず 、公有制経 済 の概 念 も従来 の固定観念 に止 ま った ま まで、 それ ほ どの進 展 がみ られ なか った 。 しか し97年 に開催 され た第15回 党 大 会 は、所 有制 構造 の調整 を重 視 し、

公 有制 経 済 と非公有制経済 の概 念 とそ の位 置付 け等 にっ い て従 来 と異 なる見 解 を発表 した 。 と くに株式 制 と株 式合 作制 は公 有制 の実現形態 で あ る こと、

を 明確 に規 定 し、公有制 の実 現形態 の多 様化 を探 求す るよ う呼び掛 け てい る。

現段 階 で は、公 有制 の実 現形 態 にっ い て、 さ まざ まな見解 が発表 され て い る。 と くに所 有制 または経 営方 式 や組 織形 態 とい った 観点 が絡み合 って併存 してい るため 、一つ の主 張 に 「集 団経 済」 と 「株 式合 作制」 が同時 に共存 し た り、「国有 単独 出資会社 」 「国有 単独 出資企業」 「国有 単独 出資制」 「国家所 有 制」 の よ うに、用語 さえ統一 が な され て い ない。

公 有制 の実 現形 態 と して、 現在 、① 国有独 資 会社 、② 集 団経済 、③ 株 式 制 、④ 株 式 合作制 、⑤ 社 会基金 所 有制 経 済 、⑥ 委託 経 営 、⑦ 資産 経 営 責 任 制 が徐 々に公認 され るよ うに な って きた よ うであ る。 それ に して も議論 の 中 で は80年 代 に行 われ て きた経営 請負 責 任 制 か ら、新 しい社会 財産 の組 織 形

(20)

態 で あ る各種 の社会 基金 制 まで包 括 され て い る。 今後 、「三 つ の有 利」 に合 致 す る とい う基 準 の下で 、各形 態 の概 念や用 語 の統 一 、 また は具体 的 な内容 等 の問題 が論争 の対 象 とされ 、徐 々 に統0が 図 られ てい くで あ ろ う。 また新 しい形 態 が登場す る可能性 も排 除で きず 、最 終的 に公有制 の実現形 態 の多様 化 によ って所 有制 の構 造 が調整 され 、中 国の独特 な経済 体制 が仕 上げ られ て

い くと思 われ る。

国有 企業 の改 革 は、主 に 「現代 企業制 度 の確 立 」 を 目指 し、「三改 一強化 」 (改革、改 組 、改造 と管理 の強 化)と い う政 策 に基づ き、推 進 され てい る。

そ のほ か 、「大 型 企業 を し っか り掴 み 、小型 企 業 を 自由化 す る」政 策 を併 用 し、 国有企業 改革 を速 め よう と している。そのた め 「合併 奨励 、破産 規範化 、 一・次帰 休者 の分 流、 人員 削減 によ る効益 向上お よび再就職 プロジ ェク ト」 を 同時 に進行 させ なけれ ば な らない。具 体 的 には企業 の資本金 を増 やす ことに よ って債 務 の減 少 をはか り、企業経 営管 理者 チ ー ムの強 化 な どの措 置が と く に重要 視 され てい る。

株 式制 が今 後 、 中 国 の企業 の主 な形態 に な る ことは ほ ぼ 間違 い ない。15 回党大会 の決 定 に よ り、現在 、株 式制 の推進 に対 し、議論 す る必要 はす で に な くな った。 当面 の 問題 はいか に して株 式制 を規範 化す るか 、 とい う ことに 移 行 してい る。

と くに多 くの地域 と企業 では 、株 式制 を資金 集 め と誤 認 し、行政 と企 業 と の分離 の促進 や 、経 営 メ カニズ ムの転換 が伴 ってい ない こ と、委託代 理制 度 や 必要 な管理 監督制 度 な どが健 全 で は ない、 とい う問題 が解 決 され るべ きで

(32)

あ るとい う。

今 後 、証券 法 とそ の関連 法 が立法 され 、企業 の株 式化 が進展 す ることにつ れ て 中国 の経 済成長 の基礎 が 固 ま り、経 済発展 に大 き く寄 与す る ことに なろ

う。

(21)

中国 の公 有制 の実現形態 と国有企業改 革(武)89

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(13) (14}

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{16)

(17) {rs)

(19}

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参照

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