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自動追尾式トータルステーションを用いた沈下計測方法

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Academic year: 2022

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自動追尾式トータルステーションを用いた沈下計測方法

東洋建設株式会社 ○岸本 和重 関西国際空港株式会社 横山 健次 東洋建設株式会社 山本 芳生 東洋建設株式会社 安武 博生 1.はじめに

関西国際空港2期建設工事のように施工中の沈下が大きい埋立地における工事では、沈下管理が施工管理 上重要である。日々沈下している地盤上には、仮水準点を設置することが難しいため、当工事では

RTK-GPS

を採用することとした。当初は、沈下計測方法として、GPSとレベルを併用して各計測点を計測する方法で あったが、施工範囲が広くなり、毎日計測する計測点の多い当工事においては、計測や結果の整理に多くの 時間を要することとなった。また、揚土船や稼動している重機付近の計測も必要となるため、安全面からも、

GPS

やレベルでの計測が困難な場所が生じた。

そこで、広大な埋立地の沈下計測を、より精度良くかつ効率的に行うために自動追尾式トータルステーシ ョンを用いた沈下計測システムを開発・導入した。

2.現場での計測管理方法

揚土および整地完了後、図-1に示す配置で定点および補助点を設置し、所定の天端高が確保できている かを確認した。測点の設置は、携帯型

GPS(RTK-GPS)にて行い、出来形の計測を実施した。揚土後の沈下傾

向を把握するために、定点および補助点の計測を定期的に行った。計測頻度を表-1に示す。

3.使用機器概要

このシステムは、あらかじめ沈下計測 を行う定点にシートターゲットを取り付 け、トータルステーションを所定の位置 にセットし、

GPS

で求めた1カ所を基準 として、周囲の定点(20~30測点)の値を 自動計測するものである。そのため、一 度設置したら、次回からは測点に足を運 ぶ必要がなく

1

人で計測が可能である。

シ ー ト タ ー ゲ ッ ト の 視 準 可 能 距 離 は

250m

程度である。

キーワード 自動計測、沈下計測、動態観測、情報化施工、施工管理

連絡先 〒541-0043 大阪市中央区高麗橋 4-1-1 東洋建設㈱ TEL 06-6209-8775

定 点

補助点

20m 20m

40m

40

2020

図-1 測点配置図

表-1 沈下管理計測頻度

定点設置~7日目 7日目~ 設置~立会検査 立会検査以降

当列施工時 1回/1日 1回/1週+10日目

1回/1日 1回/4週

+7日目+14日目 次列施工時 1回/1週+

次列揚土開始前日~3日目 1回/1週 1回/1週+

次列揚土開始前日~3日目 1回/4週 定点設置

60日以降

施工時期 天端定点 補助点

1回/2週 1回/4週

機 器 名 称

接続ケーブル

シートターゲット

ボトルバッテリー(12V)

ペンコンコンピューター

自動追尾式トータルステーション(ATS-PT)

三脚

図-2 システム概要 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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(2)

4.従来の計測方法とトータルステーションによる計測の比較

トータルステーションの導入にあたり、従来の計測方法と比較することにより、測量時間や精度を確認し た。計測範囲は埋立工施工時の管理ブロック

200m×200m単位にて行った。作業効率の比較結果を図-3

に示す。計測結果は、従来の計測方法との差が±10mm以内に

75%が、±20mm以内にほぼすべての値が入

った。また、新システムの再現性試験では、3回計測の比較の結果、10mm以内に

90%が、20mm

以内には ほぼ全点が収まっていた。このように、作業効率が良いだけではなく、計測精度も十分なものであった。

5.新システムの応用 護岸の動態観測は、上 部 工 天 端 上(天 端 幅 1

m)

に設置した測点を携帯型

GPS

に て 計 測 を 行 っ て いた

(写真-1参照)。親

綱に安全帯を掛けて移動 し、

40m

ピッチの測点を

1

1

点計測していた。

これは非常に危険な作業

であり、堤外揚土作業時、強風時などは計測が不 可能となることもあった。そこで護岸計測点にシ

ートターゲットを設置し、新システムを用いて計測することとした(写真-2参照)。表-2は護岸動態観測 における

GPS

測量と新システムを使用した計測との比較表である。測量人員の減少や計測時間の大幅な短 縮が確認できた。また、危険箇所での計測作業も減り、安全面の向上にもつながった。

6.まとめ

当工事のような施工範囲が広大で計測点の多い場合、今回用いたシステムを使用することで、効率的かつ 精度良く計測を行うことができるものと確認された。また、高所での作業や重機が輻輳する箇所での計測に ついても迅速に実施できるだけではなく、より安全に作業を行うことが可能であった。

7.謝辞

当工事は、関西国際空港用地造成株式会社の発注のもと、東洋・飛島・錢高・淺沼・吉田特定建設工事共 同企業体が実施したものである。新システムの導入および精度検証の方法などについて、ご指導・ご協力い ただいた関係各位の方々に文末ながら感謝するものである。

表-2 護岸動態観測比較表

計測時間 計測人員

測点数 計測方法

22 2名 1名

90分 30分 携帯型GPS

新システム

各計測点1分計測 自動視準計測

R=200m

200m

200m

ジオジメター器械点

レベル器械点

記号 名称 計測方法 定点

定点 補助点

RTK-GPSによる1分計測 凡例及び計測方法

ジオジメーターによる自動追尾計測 ジオジメーターによる手動計測

* 従来の計測ではレベル測量

RTK-GPSによる定点計測5箇所

⇒20分

RTK-GPSによる定点計測5箇所と 機器点1箇所を計測

⇒25分 RTK-GPSによる計測箇所をBSとし、

レベルによる計測定点25箇所、

補助点75箇所(レベル据換え3回)

⇒100分

RTK-GPSによる計測箇所をBSとし、

自動追尾式計測:25箇所 ターゲット移動による計測:75箇所

⇒50分 データ整理

読値を一つずつPCに手入力し、

表計算ソフトにて計算および整理

⇒80分

データ整理

収録、計算したデータを表計算 ソフトに取り込む

合計 200分 ⇒35分

合計 110分

(ⅰ)従来の計測方法  (ⅱ)新規に採用した計測方法

図-3 作業効率の比較

写真-1 護岸動態観測(携帯 GPS) 写真-2 護岸動態観測(新システム) 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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参照

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