静岡県子どもの貧困対策計画
〔ふじさんっこ応援プラン(別冊)〕
平成 28 年3月
子どもたちは、将来を担う社会の一番の宝です。 しかし、わが国の平成24年における子どもの貧困率は16.3%と、約6人に1 人の子どもが平均的な所得水準の半分以下での生活を余儀なくされています。 子どもたちの未来が、その生まれ育った環境によって左右されることなく、 また、貧困が世代を超えて連鎖することのないようにしていくことは社会全体 の重要な責務です。 本県では、子どもたちの将来をより希望のあるものとするため、このたび、 子どもの貧困対策を総合的に推進するための基本方針となる「静岡県子どもの 貧困対策計画」を策定いたしました。 本計画では、すべての子どもたちに適切な教育機会を提供する「教育の支援」 をはじめ、地域からの孤立を防止する「生活の支援」、世帯の生活基盤の安定 を図る「保護者の就労支援」、子どもの養育環境を改善させる「経済的支援」 の4項目に重点的に取り組むこととしています。 今後は、この計画を着実に推進することで、子どもたちを取り巻く困難な状 況を解消し、「ふじさんっこ応援プラン」に掲げる、「すべての子どもたちが 大切に育まれ、誰もが豊かさを実感でき、子どもたちの笑顔があふれる社会」 を目指してまいります。 福祉や教育の第一線を担う市町・関係団体はもとより、子どもを支える地域 の皆様と共にこの計画を推進し、すべての子どもたちが未来に夢と希望を持っ て成長していくことのできる理想郷“ふじのくに”づくりを進めてまいりまし ょう。
平成28年3月
静岡県知事 川勝 平太
は じ め に
目 次
第1章 計画策定にあたって 1 1 計画策定の趣旨... 1 2 計画の位置付け... 1 3 計画の期間... 1 第2章 計画策定の背景 2 1 子どもの貧困の状況... 2 2 本県の子どもの現状把握... 4 (1) 生活保護世帯の推移... 4 (2) 生活保護世帯の子どもの数と 19 歳以下人口比率の推移... 5 (3) 児童扶養手当受給世帯の児童数と 19 歳以下人口比率の推移... 5 (4) 児童養護施設及び里親委託の児童数と 19 歳以下人口比率の推移.. 6 (5) 就学援助を受けた児童・生徒数と就学援助率の推移... 6 (6) 生活保護世帯の子どもの高等学校等進学率、中退率、就職率... 7 (7) ひとり親世帯の現状... 8 3 大綱に定める指標について(参考)... 10 第3章 計画の方針 12 1 本県における取組の方向性... 12 2 数値目標... 14 3 計画の達成状況の点検及び評価 15 (1) 計画の達成状況の点検及び評価... 15 (2) 計画の見直し... 15第4章 施策の推進 16 1 教育の支援... 17 (1)「学校」を窓口にした学習と生活の支援... 17 (2) 幼児教育の現場における支援... 18 (3) 就学支援の充実... 19 (4) 大学等進学に対する教育機会の提供... 20 (5) 生活に困窮している世帯への学習支援... 20 (6) その他の教育支援... 20 2 生活の支援... 21 (1) 保護者の生活支援... 21 (2) 子どもの居場所づくり等による生活支援... 22 (3) 子どもの就労支援... 22 (4) 関係機関との連携による包括的な支援体制の整備等... 23 (5) その他の生活支援... 23 3 保護者の就労支援... 24 4 経済的支援... 25 参考資料 子どもの貧困対策の推進に関する法律... 27
第 1 章 計画策定にあたって
1 計画策定の趣旨
我が国における「子どもの貧困率」は、厚生労働省によると 16.3%(平成 24 年) と、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中でも高い水準となっており、特にひとり 親世帯については 54.6%(平成 24 年)と、31 か国中最下位であり、深刻な状況に あります。 こうした中、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が平成 26 年1月に施行さ れました。平成 26 年8月には「子供の貧困対策に関する大綱」(以下、大綱)が策 定され、法第9条第1項では、都道府県は政府が定める子どもの貧困対策に関する 大綱を勘案して子どもの貧困対策についての計画を定めるよう努めることとされ ています。 こうした動きを踏まえ、静岡県は子どもの将来がその生まれ育った環境によって 左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、 子どもの貧困対策を総合的に推進していくため、基本指針となる計画を策定します。2 計画の位置付け
・子どもの貧困対策の推進に関する法律第9条第1項に基づく計画 ・ふじさんっこ応援プラン(別冊) ・静岡県地域福祉支援計画、静岡県教育振興基本計画『有徳の人』づくりアクション プラン第2期計画、“ふじのくに”子ども・若者プランなど関連する計画と連携を 図り、教育・福祉の一体的な取組を推進します。3 計画の期間
平成 27 年度から平成 31 年度までの5年間とします。第2章 計画策定の背景
1 子どもの貧困の状況
国民生活基礎調査(平成 25 年)によると、相対的貧困率は近年増加傾向に あり、17 歳以下の子どもの貧困率は平成 24 年において 16.3%と過去最悪を記 録し、約6人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。 また、ひとり親世帯の相対的貧困率は 54.6%と、大人が2人以上いる世帯の 12.4%を大きく上回っています。 昭和 平成 60年 63 3年 6 9 12 15 18 21 24 % % % % % % % % % % 相対的貧困率 12.0 13.2 13.5 13.7 14.6 15.3 14.9 15.7 16.0 16.1 子どもの貧困率 10.9 12.9 12.8 12.1 13.4 14.5 13.7 14.2 15.7 16.3 10.3 11.9 11.7 11.2 12.2 13.1 12.5 12.2 14.6 15.1 大人が一人 54.5 51.4 50.1 53.2 63.1 58.2 58.7 54.3 50.8 54.6 大人が二人以上 9.6 11.1 10.8 10.2 10.8 11.5 10.5 10.2 12.7 12.4 名 目 値 万円 万円 万円 万円 万円 万円 万円 万 円 万 円 万円 中 央 値 ( a ) 216 227 270 289 297 274 260 254 250 244 貧 困 線 ( a/2 ) 108 114 135 144 149 137 130 127 125 122 実 質 値(昭和60年基準 ) 中 央 値 ( b ) 216 226 246 255 259 240 233 228 224 221 貧 困 線 ( b/2 ) 108 113 123 127 130 120 116 114 112 111 (出典) 厚生労働省 「平成25年国民生活基礎調査」 1) 貧困率は、OECDの作成基準に基づいて算出している。 2) 大人とは18歳以上の者、子どもとは17歳以下の者をいい、現役世帯とは世帯主が18歳以上65歳未満の世帯をいう。 3) 名目値とはその年の等価可処分所得をいい、実質値とはそれを昭和60年(1985年)を基準とした消費者物価指数(持家の 帰属家賃を除く総合指数(平成22年基準))で調整したものである。 子どもがいる現役世帯相対的貧困率の算出方法(参考)
①世帯の収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入を算出し、これを世帯 人員数の平方根(√)で割った所得を算出。 ②①で算出した所得を順に並べ、真ん中の順位の人の所得の半分の額を算出。 このラインを貧困線といい、これを下回る所得に属する者の割合が全体の貧困率となり ます。 ③「子どもの貧困率」とは、子ども全体に占める、貧困線に満たない子どもの割合。 平成 24 年の場合、中央値は 244 万円。この半分の 122 万円以下のラインが貧困線であり、 このライン以下の子どもが全子どもの何%であるかが子どもの貧困率となります。 【モデルケース①】 4人世帯(両親、子ども2人) 世帯の可処分所得 500 万円 等価可処分所得(1人あたり所得)・・・500 万円/√4=250 万円 貧困線 122 万円を上回る → 貧困状態ではない 【モデルケース②】 3人世帯(母親、子ども2人) 世帯の可処分所得 200 万円 等価可処分所得(1人あたり所得)・・・200 万円/√3=約 115 万円 貧困線 122 万円を下回る → 貧困状態にある (参考)相対的貧困率の算定2 本県の子どもの現状把握
子どもの貧困率は都道府県ごとの数値が公表されていないため、経済的困難 を示す客観的な指標と考えられる「生活保護世帯の子ども」、「児童扶養手当受 給世帯の子ども」、「児童養護施設等に入所している子ども」及び「就学援助を 受けている子ども」の数の推移等を通じて本県の現状を把握します。 (1) 生活保護世帯の推移 生活保護世帯数、保護率ともに年々増加傾向にあります。 本県は全国と比較して低い水準で推移しています。 参 考(平成 26 年8月時点における全国の状況) 被保護世帯 161 万世帯 被保護人員 216 万 3 千人 保護率 1.70% 【静岡県の状況】 多 い ①東京 228、 ②大阪 224、 ③北海道 123(千世帯) 被保護世帯数 (23,471 世帯) 多い方から ⑮位/47 少ない ①富山 3.0、 ②福井 3.2、 ③島根 4.7(千世帯) 多 い ①大阪 301、 ②東京 294、 ③北海道 170(千人) 被保護人員 (30,479 人) 多い方から ⑮位/47 少ない ①富山 3.5、 ②福井 4.1、 ③島根 6.1(千人) 高 い ①大阪 3.41、②北海道3.13、③高知 2.80(%) 保 護 率 (0.82%) 低い方から ⑨位/47 低 い ①富山 0.33、②福井 0.52、 ③長野 0.54、④岐阜 0.59、 ⑤山形 0.65、 ⑥石川 0.66、⑦群馬 0.74、⑧山梨 0.79、 ⑨静岡 0.82、⑩滋賀 0.83(%) 人 ※生活保護世帯の 19 歳以下の人数は毎年 7 月 1 日現在(厚生労働省被保護者調査) ※割合(%)は毎年 10 月 1 日現在の推計人口(県:全国:総務省統計局)を分母として試算 %(2) 生活保護世帯の子どもの数と 19 歳以下人口比率の推移 生活保護世帯の子どもの数は、子どもの経済的困窮を示す指標のひとつと考 えられます。この推移は保護率全体の上昇に伴い増加傾向にあるが、平成 23 年度をピークにやや鈍化しています。全国平均との比較では、これを下回って 推移しています。 (3) 児童扶養手当受給世帯の児童数と 19 歳以下人口比率の推移 ひとり親世帯のうち、一定所得以下にある児童扶養手当受給世帯の児童数は、 全体として横ばいまたはやや増加傾向がみられます。全国平均との比較では、 これを下回って推移しています。また、平成 22 年度以降増加しているのは、 平成 22 年8月から父子家庭も支給対象となったことが影響しています。 ※児童扶養手当受給者数(こども家庭課) ※割合(%)は毎年 10 月 1 日現在の推計人口(県:全国:総務省統計局)を分母として試算 人 ※生活保護世帯の 19 歳以下の人数は毎年 7 月 1 日現在(厚生労働省被保護者調査) ※割合(%)は毎年 10 月 1 日現在の推計人口(県:全国:総務省統計局)を分母として試算 % 人 %
(4) 児童養護施設及び里親委託の児童数と 19 歳以下人口比率の推移 児童養護施設及び里親は、社会的養護の基盤として、子どもを適切な養育環 境の下で自立支援につなげていく機能を担っています。児童養護施設入所者及 び里親委託児童数はほぼ一定の割合で推移しており、大きな変動はみられませ ん。全国平均との比較では、これを下回って推移しています。 児童養護施設及び里親委託児童数と19歳以下人口比率の推移 763 755 751 745 766 0.11 0.11 0.11 0.11 0.11 0.15 0.15 0.15 0.14 0.14 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 本県の児童養護施 設・里親委託児童 本県の19歳以下人 口に対する比率 (%) 全国の19歳以下人 口に対する比率 (%) (5)就学援助を受けた児童・生徒数と就学援助率の推移 市町では、経済的に困難と認められる学齢児童・生徒の保護者に対して学校 生活に必要な諸費用について援助を行っています。この就学援助を受ける児童 生徒数及び割合は、近年増加傾向にあります。本県は、全国平均と比較してこ れを大きく下回って推移しています。 ※児童養護施設の入所者及び里親委託児童数(こども家庭課) ※割合(%)は毎年 10 月 1 日現在の推計人口(県:全国:総務省統計局)を分母として試算 ※(義務教育課) 人 人 % %
(6) 生活保護世帯の子どもの高等学校等進学率、中退率、就職率 本県の平成 26 年度における生活保護世帯の高等学校等進学率、大学等進学 率は、全体の平均及び生活保護世帯における全国平均を下回っています。 就職率(高卒後)については、逆に全体の平均及び生活保護世帯における全 国平均を上回っています。 生活保護世帯には、障害・傷病等により就学が困難な者が一定数いることや、 本県では対象者の実数が少なく傾向をつかみにくいことなどに留意が必要で すが、全体の平均値と大きな差がみられる要因として、家庭の生活環境や経済 状況等が結果に影響しているものと考えられます。 生活保護世帯の子どもの進学率、中退率、就職率 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 本県(生保世帯) 83.6 20.6 4.6 54.6 全国(生保世帯) 91.1 31.7 4.9 43.6 本県(全体) 98.4 73.5 1.2 21.5 全国(全体) 98.7 76.2 1.7 17.5 高校等進学率 大学等進学率 高校等中退率 就職率(高卒後) % ※生活保護世帯の状況(地域福祉課) ※高校等進学率は、中学校卒業者のうち、翌年度に高等学校、高等専門学校又は専修学校の高等課程に進学した者の割合 ※大学等進学率は、高等学校等卒業者のうち、翌年度に大学、短期大学、専修学校(専門課程、一般課程)に進学した者の割合 ※本県および全国における数値は「平成 26 年度学校基本調査」、「平成 26 年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関 する調査」(文部科学省)の数値から算出 ※数値は平成 26 年 4 月 1 日時点
(7) ひとり親世帯の現状 ひとり親世帯の子どもの貧困率は 54.6%と、およそ 2 人に 1 人が貧困の状態 にあるという厳しい状況です。本県では平成 26 年度に県内のひとり親 2,500 世帯に対し実態調査を行いました。 ア 収入の状況 本県における母子家庭の年収は、「100 万円以上~150 万円未満」の割合が 最も高く、200 万円未満の世帯が全体の 52.9%と過半数を占めています。一 方、父子家庭は「300 万円以上~350 万円未満」の割合が最も高くなっています。 年度毎の調査結果ではないため細かな推移は不明ですが、平成 21 年度と 平成 26 年度の比較では母子家庭、父子家庭ともに区分ごとの年収は減少傾 向で推移しており、ひとり親世帯の経済状況は厳しさを増しています。 ○ 母子家庭の年収 (単位:%) 年収 (万円) ~50 50~ 100 100~ 150 150~ 200 200~ 250 250~ 300 300~ 350 350~ 400 400 ~ H26 4.1 9.8 22.4 16.6 18.9 8.8 5.2 2.1 4.4 H21 5.7 9.0 20.4 19.4 16.1 7.3 5.9 3.4 6.5 ○ 父子家庭の年収 (単位:%) 年収 (万円) ~50 50~ 100 100~ 150 150~ 200 200~ 250 250~ 300 300~ 350 350~ 400 400 ~ H26 6.2 3.1 6.2 15.5 7.2 14.4 20.6 11.3 8.2 H21 8.3 0.0 12.5 14.6 14.6 12.5 6.3 6.3 18.8 ※平成21年度及び平成26年度に実施したひとり親家庭の実態調査結果より イ 就業の状況 母子家庭の母の就職率は約 90%となっていますが、正社員として雇用され ている割合が減少し、パート、アルバイトなど不安定な雇用状況にある世帯 が増加しています。 (単位:%) 母子家庭 正社員 パート、アルバイト等 H26 32.9 48.0 H21 41.2 42.5 ※平成21年度及び平成26年度に実施したひとり親家庭の実態調査結果から算出
ウ ひとり親世帯のうち児童扶養手当を受給している割合(参考) 本県のひとり親世帯のうち児童扶養手当を受給している割合は 65.0%(平 成 22 年度)であり、全国平均の 82.1%を下回っています。 児童扶養手当 受給者数(A) 母子、父子 世帯数(B) 児童扶養手当を受給 している割合(A/B)% 全国 1,055,181 1,285,891 82.1% 本県 24,632 37,921 65.0% エ ひとり親世帯における経済的支援制度の認知状況 ひとり親世帯を対象とした経済的支援制度の認知状況は、児童扶養手当、 母子家庭等医療費助成については9割以上の方に認知されていますが、自立 支援教育訓練給付金、高等職業訓練促進給付金については約半分の方に制度 が知られていない状況にあります。 経済的支援制度の認知状況(知っている割合) 50.7 53.2 65.1 91.1 99.4 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 高等職業訓練促進給付金 自立支援教育訓練給付金 母子父子寡婦福祉資金 母子家庭等医療費助成 児童扶養手当 ※児童扶養手当受給者数は平成 22 年度末時点(こども家庭課) ※母子、父子世帯数は平成 22 年国勢調査結果(平成 22 年 10 月 1 日) % ※平成26年度に実施したひとり親家庭の実態調査結果より
3 大綱に定める指標について(参考) 大綱では 25 の指標が掲げられており、指標の改善に向けて取り組むとしています。 本県においてもこれを参考に独自の項目を加え、施策推進上の参考とします。 (都道府県別の数値が把握できないものについては除く。) 静岡県 全 国 1 高等学校等進学率 83.60% 91.10% 2 高等学校等中退率 4.60% 4.90% 3 大学等進学率 20.60% 31.70% 4 就職率(中学卒業後の進路) 7.00% 2.00% 5 就職率(高校等卒業後の進路) 54.60% 43.60% 6 19歳以下人口に占める比率 0.53% 1.33% 7 進学率(中学卒業後) 93.30% 96.60% 8 就職率(中学卒業後) 6.70% 2.10% 9 進学率(高校等卒業後) 10.00% 22.60% 10 就職率(高校等卒業後) 80.00% 69.80% 子供の数 745人 32,766人 19歳以下人口に占める比率 0.11% 0.14% 子供の数 38,428人 1,620,606人 19歳以下人口に占める比率 5.71% 7.22% 13 10人 1,008人 14 小学校 100.00% 37.60% 15 中学校 100.00% 82.40% 母子家庭の就業率 93.30% 80.60% 正規: 32.90% 39.40% パート、アルバイト等: 48.00% 47.40% 父子家庭の就業率 93.80% 91.30% 正規: 58.20% 67.20% パート、アルバイト等: 14.30% 8.00% 要保護・準要保護児童生徒数 19,265人 1,514,515人 就学援助率 6.41% 15.42% 受給生徒数 3,165人 157,346人 全生徒に占める比率 8.90% 13.10% 指標の項目 生活保護世帯に属する子供 (26年度) 児童養護施設の子供 (25年度) 11 児童養護施設・里親委託の 子供(24年度) ひとり親家庭の親の就業率 (23年度) 【本県数値は26年度調査結果(参考)】 16 就学援助を受けた児童・生徒数 (25年度) 17 12 18 19 児童扶養手当受給世帯の 子供(25年度) 高校生等奨学給付金の受給 生徒数(26年度) スクールソーシャルワーカーの配置人数(25年度) スクールカウンセラーの 配置率(24年度) (注1,2) 高等学校等中退率、19歳以下人口 に占める比率については25年度実績 (注1) (注2) 大綱に掲げる指標のうち、数値が判明しているもの及び本県独自の項目 (6、11、12、18、19 については独自の項目)を加えて作成。 ※スクールソーシャルワーカーとは 教育分野に関する知識に加えて、社会福祉等の知識や技能を有する専門家。 問題を抱えた児童生徒に対し、当該児童生徒が置かれた環境へ働きかけたり、関係機関 等とのネットワークを活用するなど、多様な支援方法を用いて、課題解決への対応を図る。 ※
本県における子ども貧困の状況について(参考)
≪就学援助率による推計≫
・子どもの貧困率と就学援助率は、ともに近年増加傾向にあり、その数値・傾向に一定の 相関が認められます。(下グラフ参照)どちらも子どもの経済的困窮の状況を示しており、 対象世帯の多くは重複していると考えられます。 ・子どもの貧困率は都道府県ごとの数値が非公表のため、この就学援助率を用いて本県の 子どもの経済的な貧困の状況について推計します。 ・本県の就学援助率は 6.41%(全国 15.42%)と低い水準にあり、全国と比較して特段厳 しい状況は認められませんが、試算では約 16 人に 1 人が経済的な貧困状態にあると推測 されます。 ○ 試算 ・・・・・・ 19,265人 (A) H25推計 人口(B) 就学援助率(C) 推計(B)× (C) 222,775人 14,280人 71,342人 4,573人 18,853人 (D) 38,118人 (A)+(D) 本県にて経済的貧困にあると推 測される子どもの数・・・ 約38,000人 6.41% 義務教 育終了児(16~17歳) H25就学援助受給者(対象:小・中学校) 就学前児童(0~6歳) ※就学援助は小中学校を対象としていますが、試算では、対象外の就学前児童や高校 生についても、同様の状況にあると想定し計算に含めています。あくまでもこども の貧困の規模を推計するものであることに留意が必要です。 子どもの貧困率と就学援助率の推移比較(参考) 14.2 16.3 15.7 13.56 13.75 13.93 14.51 15.28 15.64 15.58 13 13.5 14 14.5 15 15.5 16 16.5 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 子どもの貧困率(全国) 就学援助率(全国) 子どもの貧困率 国民を所得順に並べ、その中央値の半分に満たない世帯で暮らす 18 歳未満の子の割合。 就学援助 小中学校の児童生徒で、生活保護、市町村民税非課税世帯及び、生活保護基準に一定の 率を乗じた所得以内の世帯等を対象。(自治体ごと基準に若干差あり) %第3章 計画の方針
1 本県における取組の方向性
本県における子どもを取り巻く状況は、「第 2 章 計画策定の背景」において示 したとおり、多くの項目を全国平均と比較して見た場合、特に厳しいとは認められ ませんが、支援を必要とする子どもは増加傾向にあり、貧困の状況は厳しさを増し ていると考えられます。 また、貧困の連鎖を断ち切るためには、子どもへの直接的な支援はもとより、子 どもの貧困が親の貧困問題と密接に関係していることを認識し、就労支援などによ り親の自立支援に取り組む必要があります。 このため、本県の対策を「教育の支援」「生活の支援」「保護者の就労支援」「経 済的支援」の4つの重点項目のもと、推進していくこととします。 「教育の支援」では、学校を窓口として、支援が必要な子どもを積極的に見つけ 出し、相談機関や福祉等につないでいくため、スクールソーシャルワーカーの配置 促進などによる相談支援体制の充実を図るとともに、すべての子どもに適切な教育 機会を提供するため、幼保、小、中、高等学校等の連携強化や、子どもの成長ステ ージに即した支援に取り組んでいきます。特に貧困率の高いひとり親や、児童養護 施設に入所している子どもにはきめ細かな支援を行っていきます。 「生活の支援」では、生活に困窮している世帯の子どもは、様々な困難を抱え、 社会的に孤立する傾向にあるため、保護者への支援と併せて、子どもの居場所を確保 する取組を支援するとともに、関係機関の連携による支援体制の整備に取り組みます。 「保護者の就労支援」では、ひとり親家庭の雇用形態の改善に向けてキャリアア ップ・転職を支援していくほか、育児と仕事の両立を支援するため、子育ての負担 軽減に取り組んでいきます。 「経済的支援」では、生活に困窮している世帯の子どもを経済的に下支えしてい くため、生活保護や各種手当、就学にかかる支援制度等の周知および着実な運用に より、子どもの適切な養育環境確保に取り組んでいきます。 こうした取組を進めるにあたっては、福祉や教育の第一線を担う市町や関係団体 と密接に連携・協力していくこととし、すべての子どもが生まれ育つ環境に左右さ れることなく、その将来に夢や希望を持って生活していける社会の実現に向けて、 子どもの貧困対策にオール静岡の体制で取り組んでいくこととします。就学前(幼児期) 小中学校段階(義務教育) 高等学校段階 大学等段階・就職 ・地域人材を活用した学習補助 により就学継続を支援 ・キャリア教育推進、就職支援 など ○大学進学に対する教育機会提供 ・児童養護施設入所者等に対し 大学等への進学を支援 ・生活困窮者、生活保護受給者への就労支援員による支援等 ・母子家庭等就業・自立支援センターおよびしずおかジョブステーションとの連携による就労支援 など 教 育 支 援 ○幼児教育の現場における支援 ・低所得者の負担軽減 ・幼保小の連携推進 など ○生活に困窮している世帯への学習支援 ・学習の場の提供 ・児童養護施設入所者への学習支援 など ○学校を窓口にした学習と生活の支援 ・スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの配置推進 ・学校支援地域本部・家庭教育支援チーム等による支援 ○就学支援の充実 ・生活困窮者自立支援法による包括的な支援 ・福祉事務所、施設等職員に対する専門性向上のための研修による資質向上 など ・児童扶養手当受給世帯への就学にかかる支援 ・奨学給付金、就学支援金、授業料減免 など ○その他の教育支援 ・食育の推進など ○子どもの居場所づくり等による生活支援 ・放課後児童クラブ、放課後子ども教室の連携推進 ・生活に困窮している世帯の子どもへの居場所の提供 など ○子どもの就労支援 ・しずおかジョブステーションの活用 ○保護者の生活支援 ・母子家庭等就業・自立支援センターを中心とした支援 ・保育等の確保に係る支援 ・妊娠期から子育期までのワンストップ相談拠点の整備促進 など ○関係機関との連携による包括的な支援体制の整備等 ○その他の生活支援 ・住宅の支援(生活困窮者自立支援法による支援、住宅困窮度の高い子育て世帯等への県営住宅優先入居) ・母子家庭等就業・自立支援センター等における養育費に関する相談支援 など 保 護 者 の 就 労 支 援 ○育児と仕事の両立支援 ・保育士の確保など保育体制強化の支援 など ○親の就労支援 生 活 支 援 ・特別支援学校における就職支援 など 経 済 的 支 援 ○生活に困窮している世帯を経済的に支える ・生活保護、児童扶養手当、母子父子寡婦福祉資金、就学支援にかかる制度の周知および着実な実施 ・ひとり親家庭への医療費助成 など
子どもの成長ステージに即した支援の実施
2 数値目標
関係機関の連携のもと、子どもの貧困対策に係る支援体制の充実を図り、貧困 の連鎖を断ち切るため、以下の目標を設定します。 子どもの貧困対策は、本体計画における子育て支援等の施策と多くの点で共通 していることから、本体計画に掲げる「県民、地域、企業、行政などが心をひと つにして、子育てを大切にする社会の実現」、「きめ細かで子どもの目線に立った 子育て環境の実現」の2つの基本目標の実現を目指すことにつながるものでもあ ります。 また、目標達成に向けた取り組みにより、本体計画の数値目標である「自分の 住んでいるまちが子どもを生み、育てやすいところと感じている人の割合 80%」 の実現を目指すものとします。 なお、他計画で定めた数値目標の達成や施策の推進はそれぞれの計画で推進す ることを基本とし、変更があった場合は修正することとします。 No. 施策 項目 数値目標名 数値目標の意味 (出典、調査期間等) 基準値 目標値 (H31 年度) 1 スクールソーシャルワー カーの配置(小中学校) 各市町へのスクールソーシャル ワーカー配置数(県義務教育課調査) 4市3町及び各 教育事務所計2 箇所(H26 年度) 全市町に配置 2 教育の 支援 生活の 支援 生活保護世帯の子どもの 高等学校等進学率 生活保護世帯の中学校卒業者のうち 高等学校等に進学した者の割合 (厚生労働省「就労支援等の状況調査」) 83.6% (H26 年度) 本県の全体平均 を目指す (※98.4%:H26年度) 3 保護者 の就労 支援 ひとり親の年間就職者数 ひとり親の当年度における就職 者数 (県こども家庭課調査) 2,046 人 (H26 年度) 2,400 人 4 経済的支援 ひとり親家庭に対する経 済的支援制度の認知度 ひとり親家庭実態調査における 福祉施策の認知度 (県こども家庭課調査) P9 経済的支援 制度の認知状況 (H26 年度) 現状以上3 計画の達成状況の点検及び評価
(1) 計画の達成状況の点検及び評価 本計画に掲げる施策の実施状況については、毎年度、把握・評価し、子ども・ 子育て支援法第 77 条第4項に規定する審議会その他の合議制の機関として位置 づけられている静岡県社会福祉審議会児童福祉専門分科会子ども・子育て支援部 会において審議するとともに、県のホームページ等で公表します。 子どもの貧困対策の推進は、すべての地方公共団体の責務であることを踏まえ、 市町等との連携を通じて、地域の実情に応じた施策推進及び、市町ごとの貧困対 策計画の策定等を働きかけ、各地域における進捗状況を確認していくこととしま す。 子どもの貧困対策の推進に関する法律 (地方公共団体の責務) 第四条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、子どもの貧困対策に関し、国と協力しつつ 当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (2) 計画の見直し 今後の社会情勢の変化や国の施策の動向等を踏まえ、必要な場合には、計画 期間内にあっても、適宜、計画内容の見直しを行います。第4章 施策の推進
施策体系【4つの重点項目】
1 教育の支援
≪成長段階に即したきめ細かな学習指導、機会の提供≫ (1)「学校」を窓口にした学習と生活の支援 (2)幼児教育の現場における支援 (3)就学支援の充実 (4)大学等進学に対する教育機会の提供 (5)生活に困窮している世帯への学習支援 (6)その他の教育支援2 生活の支援
≪貧困世帯が地域社会から孤立するなどして、一層困難な状況に陥らない よう生活支援を展開≫ (1)保護者の生活支援 (2)子どもの居場所づくり等による生活支援 (3)子どもの就労支援 (4)関係機関との連携による包括的な支援体 制の整備等 (5)その他の生活支援3 保護者の就労支援
≪就労支援により生活基盤の安定を図る≫ 子どもの貧困は親の貧困問題であること、親が子どもに働く姿を示し、 労働の価値を学ばせることは貧困の連鎖を防ぐ上で教育的意義があるこ とを認識し、生活に困窮している世帯の親が安定した就労を確保し、育 児と仕事が両立できるよう支援の充実に努めます。4 経済的支援
≪生活に困窮している世帯を経済的に支え、子どもへの適切な養育環境を 確保する≫ 生活保護や各種手当などの金銭の給付、貸付金、現物給付(サービス) 等を通じて、生活に困窮している世帯の生活を支えます。く(1) 「学校」を窓口にした学習と生活の支援 ア 義務教育段階における支援 ・小中学校において、様々な困難を抱える子どもたちが早い段階で福祉部門の 支援を受けられるよう教育と福祉をつなぐ重要な役割を果たすスクールソ ーシャルワーカーや、児童生徒の感情や情緒面の支援を行うスクールカウン セラーの配置推進に取り組みます。特に、スクールソーシャルワーカーにつ いては、県内全市町への配置を目指します。(義務教育課) イ 高等学校における支援 ・高等学校において、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの 配置推進に取り組み、子どもの生活相談にきめ細かく対応します。(高校教育課) ・地域に在住する退職教員、大学生等の人材を活用して、不登校をはじめ学習 指導上課題を抱える生徒や、日本語支援を必要とする外国人生徒等に対する 支援の充実に取り組みます。(高校教育課) ・定時制、通信制課程の高等学校において、生活や学習面で課題をかかえる生 徒を支援するための相談体制の充実に取り組みます。(高校教育課) ・高等学校においてインターンシップ等の体験活動を推進し、勤労観・職業観 を養うなど、生徒のキャリア形成を支援します。(高校教育課) ≪成長段階に即したきめ細かな学習指導、機会の提供≫ 家庭環境や住んでいる地域に左右されず、学校に通う子どもの学力が保障さ れるよう、きめ細かな学習支援に取り組みます。 生活に困窮している世帯の子どもたちを早期に生活支援や福祉制度につなげ るため、学校を窓口と位置付け、福祉部門等との連携を強化します。 また、地域における学習支援体制の充実を図り、子どものそれぞれの成長段 階に応じた学習支援を行うほか、様々な困難を抱える子どもに対する支援の充 実に取り組みます。
1 教育の支援
ウ 地域における支援 ・市町において、地域人材を活用し、授業等における学習補助や教員の業務補 助等を行う学校支援地域本部、放課後や土曜日等における学習支援などに取 り組みます。(社会教育課) ・学校、家庭、地域の協働の基盤となるコミュニティ・スクール(学校運営協 議会制度)の設置促進などにより、地域による学習支援等の充実に取り組み ます。(義務教育課) ・家庭に寄り添った支援体制を構築するため、養成した家庭教育支援員を中心 に家庭教育支援チームの設置を進め、保護者の学びの機会の提供や相談対応 等に取り組み、保護者に対する家庭教育支援の充実を図ります。(社会教育 ・ニート、ひきこもり等困難を有する子ども・若者及びその家族向けに、支援 機関等を掲載した「ふじのくに i(アイ)マップ」を作成し、周知を図ると ともに、公的支援機関や民間支援団体等と連携して、合同相談会を開催し、 困難を有する子どもとその家族の相談に応じます。(社会教育課) (2) 幼児教育の現場における支援 ・幼稚園、保育所等の現場で生じる様々な課題に対応する専門的能力を高める ための研修を実施し、資質向上を図ります。 ・生活に困窮している世帯の子どもが、幼稚園、保育所等を円滑に利用できる よう、保護者が支払うべき日用品の購入、食事の提供等に要する費用の負担 軽減を行う市町と協力して取り組みます。(こども未来課) ・障害のある乳幼児の発達を促す支援や、保護者に関わり方を助言する相談支 援等を実施し、早期教育相談体制の充実に努めます。(特別支援教育課、こども家庭課) ・保護者の教育費負担の軽減を図るため、私立幼稚園に対して経常費助成を行 うほか、幼小連携や、教職員の研修派遣などを支援するとともに、就園前の 子ども等への園庭開放や保護者への相談対応などの取組を支援します。 ・私立幼稚園教職員の資質向上を図るため、私学団体の行う研修事業を支援し ます。(私学振興課) ・幼児教育の充実を図るとともに、課題を抱える子どもへの対応が小学校へ円 滑に引き継がれるよう、幼稚園、保育所等と小学校の連携推進に市町ととも に取り組みます。(義務教育課)
(3) 就学支援の充実 ア 義務教育段階等における支援 ・子どもが放課後に安心して生活できる場を確保するため、放課後児童クラブ 従事者に対する研修の充実に努め、資質向上を図ります。 ・児童扶養手当を受給しているひとり親家庭に対する就学支援に取り組みます。 ・福祉事務所担当者向けに作成した支援マニュアルを活用し、生活保護世帯の 子どもの高等学校への進学や、中途退学防止に向けた支援を行います。 ・外国人県民である子どもの社会的自立に向け、就学促進、進路相談、適応指 導・学習支援などにより、地域が一体となって適切な教育を受けられる環境 の整備を図ります。(多文化共生課、義務教育課) イ 経済的負担の軽減 ・子どもが経済的理由で高等学校等への就学を断念しないよう、就学支援金や 奨学給付金、授業料の減免等各種助成制度を周知し利用の促進を図ります。 【就学にかかる主な助成制度】(制度内容等は H27 年度時点) 対象 種別 名 称 概 要 高等学校等就学支援金 世帯所得に応じて授業料を助成(H26 開始) (学び直しへの支援) 中退者が学び直す場合に授業料相当額を支給 (H26 開始) 高等学校等奨学給付金 市町村民税所得割額が非課税の世帯を対象に 授業料以外の教育費を支援(H26 開始) 県立高等学校定時制・通信 課程修学補助 経済的に修学が困難な定時制・通信制高校生等 に対する教科書等購入費及び夜食費の助成 給付型 高等学校遠距離通学費補助 世帯等の所得が一定額未満の場合に遠距離通 学の通学費一部を助成 定時制・通信制修学資金 有職生徒に対して、保護者等の市町村民税所得割額 が一定額未満の場合に貸与。【卒業者は返還免除】 貸与型 高等学校等教育奨学金 世帯所得が一定額未満を対象に貸与 公立 高校等 減 免 - 就学支援金非該当者の世帯の家計が解雇等に より急変した場合に授業料を減免 私立高等学校等就学支援金 世帯所得に応じて授業料を助成 (学び直しへの支援) 中退者が学び直す場合に就学支援金相当額を 支給(H26 開始) 給付型 私立高等学校等奨学給付金 市町村民税所得割額が非課税の世帯を対象に 授業料以外の教育費を支援。(H26 開始) 私立 高校等 減 免 私立小中高校経常費助成 授業料減免を行う学校法人に助成 職業能力 開発施設 減 免 - 天災または経済的事情等により授業料の支払 いが困難な場合に授業料を減免
ウ 特別支援教育に関する支援 ・県立特別支援学校へ就学する子どもの保護者等の経済的負担を軽減するため、 負担能力の程度に応じて就学にかかる費用を補助します。(特別支援教育課) ・私立特別支援学校に対する経常費助成を行い、子どもの就学上の経済的負担 の軽減につなげます。(私学振興課) (4) 大学等進学に対する教育機会の提供 ・児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもの大学等への進学を支援し、親の 支援が受けられない子どもたちの将来の安定的な自立を図ります。 ・県立の大学において、意欲と能力のある学生が経済的理由により就学を断念 することなく安心して学べるよう、授業料減免などにより就学を支援します。 (大学課) (5) 生活に困窮している世帯への学習支援 ・生活に困窮している世帯の子どもに対し、学習の場の提供等を行い、子ども 及び世帯の自立促進にきめ細かく対応するよう努めます。 ・児童養護施設等に入所している子どもたちに対し、小学生から高校生までの 学習課程や個々の到達度に応じた個別指導を行うなど学習支援の充実に取 り組みます。(こども家庭課) (6) その他の教育支援 ・健やかな発育や望ましい食習慣、生活習慣の形成に極めて大きな役割を果た す乳幼児期を重点に、食を通じた人間性や心身の健全育成を図るため、「第 4次静岡県食育推進計画」に基づく食育を推進します。(健康増進課) ・県立の大学において、悩みを抱える大学生が安心して就学できるよう、カウ ンセラー等の専門家による相談体制の充実を図ります。(大学課)
(1) 保護者の生活支援 ア 保護者の自立に向けた支援 ・複合的な課題を有する生活困窮者に対し、生活困窮者自立支援法に基づく自 立相談支援事業において包括的な支援を行うとともに、必要に応じて適切な 関係機関につなぎます。(地域福祉課) ・生活に困窮している世帯が収入の範囲で家計を適正に組むことが出来るよう、 相談に応じます。(地域福祉課) ・ひとり親家庭に対し、母子家庭等就業・自立支援センターを中心とした就業・ 生活相談の実施や、県健康福祉センターへの母子・父子自立支援員の設置、 家庭生活支援員・学習ボランティアの派遣など、静岡県ひとり親家庭自立促 進計画に基づく支援に取り組みます。(こども家庭課) イ 保育等の確保・支援 ・ひとり親家庭等が安心して子育てを行いながら就業及び就職活動等を行うこ とができるよう、市町が行う保育所や放課後児童クラブ等の多様な保育・子 育て支援サービスの量的拡大への支援を行います。(こども未来課) ・低年齢児の年度途中での保育所等への入所を円滑にすることで、保護者が望 む時期に就労が開始できるよう支援します。(こども未来課) ・保育所等の運営に新規に参入する事業者に対し巡回指導を行うなど、子ども を安心して預けることのできる保育の場の充実に努めます。(こども未来課) ≪貧困世帯が地域社会から孤立するなどして、一層困難な状況に陥らないよう生 活支援を展開≫ 生活に困窮している世帯の子どもは様々な困難を複合的に抱えているケース が多いため、福祉部門が中心となって、子どもと保護者のニーズを尊重し、寄り 添いながら支援することにより、地域で自立した生活基盤を築くことができるよ う、生活相談や子育て支援、子どもの居場所づくりなどの対策に取り組みます。
2 生活の支援
ウ 母子の健康支援 ・乳児と母親の心身の健康保持と、育児不安等の問題の早期発見を図るため、 全ての乳児のいる家庭を訪問し、養育環境等の把握を行い、子育てに関する 情報提供や相談等に市町とともに取り組みます。(こども家庭 ・母子家庭の母とその子を保護し、専門的・継続的な自立生活支援を行う母子 生活支援施設に対し支援します。 エ 妊娠期からの切れ目ない支援 ・望まない妊娠を防ぐため、若年者に対し、妊娠・出産に関する正しい知識を 理解してもらうための普及啓発活動に取り組みます。 ・妊娠期から子育て期までの様々なニーズに対応するワンストップ拠点の整備 を促進し、妊産婦等に対し、きめ細かな支援の充実に取り組みます。(こど も家庭課) (2) 子どもの居場所づくり等による生活支援 ・ひとり親家庭の子どもが保育所や放課後児童クラブを利用する際、優先的に 入所できるよう市町とともに取り組みます。(こども家庭課) ・すべての児童にとって安全・安心な居場所を確保するため、放課後児童クラ ブと放課後子ども教室の連携及び設置促進に市町とともに取り組みます。 ・子どもの居場所の提供を行うことなどにより、子どもと生活に困窮している 世帯の生活安定や自立を支援します。(地域福祉課) ・貧困などにより家庭で生活できない子どもたちに対し、安全で安心できる日 常生活の場を提供します。(こども家庭課) ・児童養護施設など、社会的養護のもとで育った子どもが、20 歳を超えても 引き続き施設等の支援を受けて、安定的な自立ができるよう支援に努めます。 (こども家庭課) (3) 子どもの就労支援 ・しずおかジョブステーションにおいて就職相談を行うとともに、若年無業者 の相談窓口である地域若者サポートステーションと連携し、若者の職業的自 立を促します。(雇用推進課) ・施設入所児童等の資格取得や、社会人としてのスキルの習得を支援し、施設 における就職支援体制の充実に努めます。(こども家庭課) ・障害を有する生徒の就労先や現場実習先を開拓するため、就労促進専門員を 配置するなど、特別支援学校における就労支援体制の強化に努めます。
・就職未内定の生徒が多い高等学校に、就職支援教員を配置するなど、きめ細 かで実効性のある就職支援に努めます。(高校教育課) (4) 関係機関との連携による包括的な支援体制の整備等 ・様々な困難を抱えながら進学や就労による自立を目指す子どもたちを支援す るため、各地域の児童福祉関係者、母子保健関係者、労働関係者、教育委員 会等の関係機関が連携した相談体制の充実に努めます。 ・生活保護や児童相談のケースワーカー、児童養護施設職員、市町職員等に対 し、それぞれの専門性向上のための研修を実施するなど、支援に当たる職員 の資質向上を図ります。(地域福祉課、こども家庭課) (5) その他の生活支援 ア 住宅支援 ・生活困窮者自立支援法に基づき、離職者であって、就労能力及び就労意欲は あるが、住宅を喪失している又は喪失する恐れのある生活困窮者に対し、住 居確保給付金の支給を適切に実施します。(地域福祉課) ・住宅困窮度の高い子育て世帯の居住の安定確保を支援するため、県営住宅の 優先入居を行うほか、民間賃貸住宅への円滑な入居に係る情報提供を行いま す。(公営住宅課・住まいづくり課) ・ひとり親家庭や低所得世帯に対する福祉資金の中の住宅資金等の貸付けを通 じて住宅支援を行います。(こども家庭課、地域福祉課) イ 養育費確保の支援 ・両親の離婚後、養育費の支払いが適切に行われることは、ひとり親家庭の経 済的な安定を確保する上で重要であるため、母子家庭等就業・自立支援セン ター等において、養育費に関する相談支援を行います。(こども家庭課)
ア 保護者の就労支援 ・生活に困窮している者に対し、就労支援員による支援や、ハローワークと福祉 事務所等のチーム支援、就労の準備段階の者への支援などきめ細かい支援を実 施します。 ・生活保護受給者の就労や自立を促進するため、積極的に求職活動に取り組む者 へ就労活動促進費を支給します。 ・安定した職業に就いたこと等により生活保護を脱却した者に対し、就労自立給 付金を支給します。(地域福祉課) ・ひとり親家庭の雇用の安定を図るため、母子家庭等就業・自立支援センターに おいて、隣接するしずおかジョブステーションと連携し、ひとり親への求人情 報の提供、就業相談を行うとともに、キャリアアップや転職を支援します。(こ ども家庭 イ 育児と仕事が両立できる環境の整備 ・市町と連携して保育士資格取得支援や再就職支援を通じた保育士の確保等に取 り組むことで、子どもを安心して預けられる保育の場の充実を図ります。( ・低年齢児への手厚い保育士配置や、病児保育、延長保育など様々なニーズに応 じた保育を実施することにより、保育サービスの充実に努めます。(こども未来課) ・地域における子育て支援の充実を図るため、子ども・子育て支援法に基づく子 育て支援事業の推進に市町とともに取り組みます。 ・保育や子育て支援等の仕事を希望する者に対する研修を実施し、支援の担い手 となる人材確保に努めます。(こども未来課) ・ファミリー・サポート・センターの設置促進に市町とともに取り組むとともに、 アドバイザーへの研修を行い、資質向上に努めます。 ・企業や経済団体と連携し育児と仕事が両立できる職場環境づくりに取り組みます。 ≪就労支援により生活基盤の安定を図る≫ 親が働く姿を子どもに示すことは、子どもにとっては労働の価値を学ぶことと なり、貧困の連鎖を防止する上で教育的な意義があることを認識し、保護者の就 労支援を行います。 子どもの貧困は親の貧困問題であることから、生活に困窮している世帯の親が 安定した就労を確保し、育児と仕事が両立できるよう支援の充実に努めます。
3 保護者の就労支援
ア 生活に困窮している世帯への経済的支援 ・義務教育での就学援助、高等学校等における奨学給付金など就学にかかる支援 制度が必要とされる世帯にもれなく活用されるよう周知するとともに、着実に 実施します。 ・ひとり親家庭や低所得世帯の子どもが経済的な理由で進学をあきらめることの ないように、母子父子寡婦福祉資金及び生活福祉資金制度の活用を周知し、就 学するための費用を無利子で貸付けを行います。 ・ひとり親家庭の生活の安定と自立を促進し、児童の健全育成を図るため、児童 扶養手当を着実に給付します。 ・生活に困窮している世帯の子どもが、幼稚園、保育所等を円滑に利用できるよ う、保護者が支払うべき日用品の購入、食事の提供等に要する費用の負担軽減 を行う市町と協力して取り組みます。(再掲) ・県立の大学において、意欲と能力のある学生が経済的理由により就学を断念 することなく安心して学べるよう、授業料減免などにより就学を支援します。 (再掲) イ 医療費負担への経済的支援 ・子育て世帯の経済的負担を軽減するため、子どもの医療費助成に市町とともに 取り組みます。(こども家庭課) ・ひとり親家庭の経済的負担を軽減するため、医療費における自己負担分の助成 に市町とともに取り組みます。(こども家庭課) ≪生活に困窮している世帯を経済的に支え、適切な養育環境を確保する≫ 生活保護や各種手当などの金銭の給付、貸付金、現物給付(サービス)等を通 じて、生活に困窮している世帯の生活を支えます。
4 経済的支援
1
参考資料
子どもの貧困対策の推進に関する法律 (平成二十五年六月二十六日) (法律第六十四号) 第一章 総則(第一条―第七条) 第二章 基本的施策(第八条―第十四条) 第三章 子どもの貧困対策会議(第十五条・第十六条) 附則 第一章 総則 (目的) 第一条 この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、 貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図 るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、及び子どもの 貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを 目的とする。 (基本理念) 第二条 子どもの貧困対策は、子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的 支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を 実現することを旨として講ずることにより、推進されなければならない。 2 子どもの貧困対策は、国及び地方公共団体の関係機関相互の密接な連携の下に、関連分野に おける総合的な取組として行われなければならない。 (国の責務) 第三条 国は、前条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にのっとり、子どもの貧困 対策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の責務) 第四条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、子どもの貧困対策に関し、国と協力しつつ、当 該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (国民の責務) 第五条 国民は、国又は地方公共団体が実施する子どもの貧困対策に協力するよう努めなければ ならない。(法制上の措置等) 第六条 政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置 を講じなければならない。 (子どもの貧困の状況及び子どもの貧困対策の実施の状況の公表) 第七条 政府は、毎年一回、子どもの貧困の状況及び子どもの貧困対策の実施の状況を公表しな ければならない。 第二章 基本的施策 (子どもの貧困対策に関する大綱) 第八条 政府は、子どもの貧困対策を総合的に推進するため、子どもの貧困対策に関する大綱(以 下「大綱」という。)を定めなければならない。 2 大綱は、次に掲げる事項について定めるものとする。 一 子どもの貧困対策に関する基本的な方針 二 子どもの貧困率、生活保護世帯に属する子どもの高等学校等進学率等子どもの貧困に関す る指標及び当該指標の改善に向けた施策 三 教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援その他の子どもの貧困 対策に関する事項 四 子どもの貧困に関する調査及び研究に関する事項 3 内閣総理大臣は、大綱の案につき閣議の決定を求めなければならない。 4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、大綱を公表しな ければならない。 5 前二項の規定は、大綱の変更について準用する。 6 第二項第二号の「子どもの貧困率」及び「生活保護世帯に属する子どもの高等学校等進学率」 の定義は、政令で定める。 (都道府県子どもの貧困対策計画) 第九条 都道府県は、大綱を勘案して、当該都道府県における子どもの貧困対策についての計画 (次項において「計画」という。)を定めるよう努めるものとする。 2 都道府県は、計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 (教育の支援) 第十条 国及び地方公共団体は、就学の援助、学資の援助、学習の支援その他の貧困の状況にあ る子どもの教育に関する支援のために必要な施策を講ずるものとする。
(生活の支援) 第十一条 国及び地方公共団体は、貧困の状況にある子ども及びその保護者に対する生活に関す る相談、貧困の状況にある子どもに対する社会との交流の機会の提供その他の貧困の状況にあ る子どもの生活に関する支援のために必要な施策を講ずるものとする。 (保護者に対する就労の支援) 第十二条 国及び地方公共団体は、貧困の状況にある子どもの保護者に対する職業訓練の実施及 び就職のあっせんその他の貧困の状況にある子どもの保護者の自立を図るための就労の支援に 関し必要な施策を講ずるものとする。 (経済的支援) 第十三条 国及び地方公共団体は、各種の手当等の支給、貸付金の貸付けその他の貧困の状況に ある子どもに対する経済的支援のために必要な施策を講ずるものとする。 (調査研究) 第十四条 国及び地方公共団体は、子どもの貧困対策を適正に策定し、及び実施するため、子ど もの貧困に関する調査及び研究その他の必要な施策を講ずるものとする。 第三章 子どもの貧困対策会議 (設置及び所掌事務等) 第十五条 内閣府に、特別の機関として、子どもの貧困対策会議(以下「会議」という。)を置く。 2 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。 一 大綱の案を作成すること。 二 前号に掲げるもののほか、子どもの貧困対策に関する重要事項について審議し、及び子ど もの貧困対策の実施を推進すること。 3 文部科学大臣は、会議が前項の規定により大綱の案を作成するに当たり、第八条第二項各号 に掲げる事項のうち文部科学省の所掌に属するものに関する部分の素案を作成し、会議に提出 しなければならない。 4 厚生労働大臣は、会議が第二項の規定により大綱の案を作成するに当たり、第八条第二項各 号に掲げる事項のうち厚生労働省の所掌に属するものに関する部分の素案を作成し、会議に提 出しなければならない。 5 内閣総理大臣は、会議が第二項の規定により大綱の案を作成するに当たり、関係行政機関の 長の協力を得て、第八条第二項各号に掲げる事項のうち前二項に規定するもの以外のものに関 する部分の素案を作成し、会議に提出しなければならない。
(組織等) 第十六条 会議は、会長及び委員をもって組織する。 2 会長は、内閣総理大臣をもって充てる。 3 委員は、会長以外の国務大臣のうちから、内閣総理大臣が指定する者をもって充てる。 4 会議の庶務は、内閣府において文部科学省、厚生労働省その他の関係行政機関の協力を得て 処理する。 5 前各項に定めるもののほか、会議の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。 附 則 抄 (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から 施行する。 (平成二六年政令第四号で平成二六年一月一七日から施行) (検討) 第二条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案 し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必 要な措置を講ずるものとする。
静岡県子どもの貧困対策計画
〔ふじさんっこ応援プラン(別冊)〕
平成 28 年3月策定
静岡県健康福祉部こども未来局こども家庭課 〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号