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漂流物および建物による津波被害評価方法の提案

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Academic year: 2021

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漂流物および建物による津波被害評価方法の提案

技術本部 中央研究所 総合技術開発部 櫻庭 雅明 他

○キーワード

津波被害評価、 漂流物、 建物倒壊

○概要

2011

年東北津波の被害は浸水のみでなく、 家屋の倒壊やがれきの発生、 および自動車、 コンテナ、 船舶の漂流 ・ 集 積による災害が発生した。 漂流物の影響による被害想定は既往報告で述べているが、 数値シミュレーションにおけるパラメ ータ (抗力 ・ 付加質量係数) や閾値 (漂流開始条件) により結果に大きく変動が生じたことが課題として残された。 また、

津波来襲時の建物倒壊の影響により漂流物の挙動が大きく異なることが考えられる。

本研究では、 漂流物および倒壊家屋による津波被害の算定方法の検討の一環として、 漂流物の特性を示すパラメータ や漂流開始水深などの閾値の変動に着目し、 不確定性を考慮した数値シミュレーションにより変動特性を考察した。

○技術ポイント

漂流物に係る各種パラメータの変動の影響を考慮した計算を実施した結果、 津波の大きさ、 漂流開始の閾値およ びパラメータの違いによる漂流物軌跡の変動特性が確認できた。 また、 実地形において建物の残存の有無および 漂流開始水深の不確定性を考慮した漂流物の滞留 ・ 通過頻度の算定を可能とした。

数値シミュレーション結果を活用して、 津波による被害レベルと漂流物被害の関係を説明した。 津波被害想定を行 うにあたっては確率的に変動する漂流物の影響を考慮し、 建物の倒壊を踏まえる必要があることを示した。 これは、

従来の津波浸水 ・ 被害想定における課題に対して一歩踏み込んだ結果であり、 今後更に被害想定検討を行うにあ たって有用なツールとなると考えられる。

○図 ・ 表 ・ 写真等

東北津波における計算を行った結果、 従来の津波浸水 想定計算では漂流物の軌跡および変動分布は整合性が低 いが、 建物の倒壊 ・ 流出 ・ 残存を考慮すると実際の現象 に近い結果となる。

気仙沼鹿折地区における車両の漂流物頻度分布 建物配置A

建物配置B

建物配置C

1.00.5 0.0 通過確率

0 150 300 m

1 10050 5,000 2,500 個数

1 10050 5,000 2,500 個数

建物考慮なし 建物の倒壊・流出・残存を考慮

漂流開始水深の条件に確率的な変動を与え計算を 行った結果、 建物の後方で大きな変動が予想される 結果となった。

漂流物通過確率分布

建物配置A

建物配置B

建物配置C

1.00.5 0.0 通過確率

0 150 300 m

1 10050 5,000 2,500 個数

1 10050 5,000 2,500 個数

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