China-South Korea FTA and China-Japan-South Korea FTA Impact on Japan’s Export

全文

(1)

Kyushu University Institutional Repository

China-South Korea FTA and China-Japan-South Korea FTA Impact on Japan’s Export

侯, 丹丹

中国アモイ大学台湾研究院大学院

深川, 博史

九州大学大学院経済学研究院教授

https://doi.org/10.15017/4738320

出版情報:韓国経済研究. 14, pp.1-12, 2017-03. Kyushu Unversity Interdisciplinary Programs in Education and Projects in Research Development (P&P)

バージョン:

権利関係:

(2)

China-South Korea FTA and China-Japan-South Korea FTA Impact on Japan’s Export

侯 丹丹

・深川 博史

HOU Dandan and FUKAGAWA Hiroshi

**

1.はじめに

経済グローバル化の加速下に、さまざまな自 由貿易協定が締結されている。2015年6月には、

中韓FTAが正式署名に至った。このFTAは、

2015年12月に発効し、直ちに1回目の関税引き 下げが行われ、2016年1月には、2回目の関税 引き下げも行われた。中韓FTAは北東アジア

(中日韓を中心とする地域)の最初の自由貿易協 定である。この中韓FTAにより中国と韓国には

貿易創出効果が発生するが、北東アジアの他国 には貿易転換効果が生じる。とくに日本の製品 輸出は、中国と韓国市場に大きく依存している ため、中韓FTAの日本への影響は大きい。中日 韓三国の経済規模は世界経済の2割を占めるが、

北東アジア 1)に占める経済規模は9割となる。

2014年の、中日、日韓の二国間貿易額はそれぞ れ307,479百万ドル、84,988百万ドルであり、そ の中で、日本の対中国、韓国向け輸出額はそれ ぞれ126,483百万ドル、51,594百万ドルであった。

日本にとって中国は、貿易額第1位、輸出相手 国第2位の国であり、韓国は、貿易額及び輸出 相手国として第3位である。これらの貿易デー Abstract:

Based on the tariff cuts in China-South Korea FTA and the assumption of China-Japan-South Korea FTA have been found, this paper uses GTAP model to analyze the impact of China-South Korea FTA and China-Japan-South Korea FTA on Japan’s export. According to the study, although Japan’s export wouldn’t be affected by the agreements of China-South Korea FTA immediately, it will gradually suffer the negative impacts posed from China-South Korea FTA’s strengthening tariff reduction. And the influence on Japan’s export would be very significant in decade after China-South Korea FTA coming into effect. Various products export are differ, Japan’s Textile and Apparel export to China and South Korea markets are both the biggest falls among all products export. Japan’s products export to China and South Korea would be hugely increase after China-Japan-South Korea FTA coming into effect. On one hand, Japan’s products export to China would more suffer than export to South Korea after China-South Korea FTA coming into effect. On the other hand, Japan’s products export to China growth would higher than export to South Korea after China-Japan-South Korea FTA coming into effect.

Key Words: China-South Korea FTA, China-Japan-South Korea FTA, Japan, GTAP Model

* 中国アモイ大学 台湾研究院 大学院 Graduate School, Taiwan Research Institute,

Xiamen University

** 九州大学 経済学研究院 教授 

Professor, Graduate School of Economics, Kyushu University

1 ) ここで言う「北東アジア」は、中国、日本、韓国、

朝鮮、モンゴル、極東ロシアを指す。

(3)

タから見る限り三国は緊密な関係にあるといえ るが、その貿易促進のための地域経済協力は進 展していない。

今回、中韓FTAは締結されたものの、日韓 FTAと中日韓FTA交渉の進捗スピードは速いと は言えない。このままでは、中韓FTA締結後の 日本は、貿易転換効果により、中国市場におい て韓国との競争が不利になる恐れがある。三国 の地域経済協力から脱落すれば、北東アジアに おける経済的孤立も懸念されるであろう。

中韓FTA発効後には、中日韓FTAが焦眉の 課題となる。日本の経済界・財界は、中国・韓 国とのFTA交渉頓挫時における、対中韓輸出へ の影響を懸念していると推察されるが、中韓 FTA発効後に、如何なる品目が影響を受けるか 明らかになっていない。また、中日韓FTA発効 後に、如何なる品目がその恩恵を受けるかも不 明確なままである。そのような問題意識から本

稿では、GTAPモデルのシミュレーション分析 により、それらの影響を明らかにすることとし た。以下では先ず、中韓FTA発効後における日 本産品の対中韓輸出への影響を分析する。次に、

中日韓FTA発効を想定し、三国の物品関税撤廃 時における、日本産品の対中韓輸出への影響を 分析する。

2.GTAPデータベース及び分析モデルの概略

GTAPモデルは、米国パデュー(Purdue)大 学ハーテル教授(Thomas W.Hertel)等による 1992年設立のプロジェクトにより構築されてい る。

GTAPモデルの経済主体であるが、国内産業 部門、地域家計、グローバル銀行、グローバル 輸送部門から成る(図)。産業は生産要素と中間 財を投入して生産を行う。貿易があるため、中

図 GTAPモデルの概観(税.補助金抜き)

出所:伴ひかり『グローバル経済の応用一般均衡分析』晃洋書房、2011年、30-33頁。

(4)

間財需要は国内財需要と輸入財需要に分かれる。

地域家計は家計と政府を合わせた役割を担う。

地域家計は、国内の産業部門に生産要素を販売 し、所得を得る。また、税から補助金を差し引 いた額も所得となる。地域家計は所得を民間支 出、政府支出及び貯蓄に振り分ける。国際輸送 部門については、グローバル輸送部門を想定す る。グローバル輸送部門は各地域の輸送サービ スを投入し、国際輸送サービスの集計財を供給

する。その集計財の生産はコブ=ダグラス型生 産関数に従う。

GTAPモデルは、基本的には、生産要素と生 産物の市場均衡とゼロ利潤の条件から成る。生 産要素は土地、天然資源、資本、単純労働、技 能労働の5種類。生産物は取引財、資本財であ る。生産物のうち地域家計や産業によって消費 される部分を取引財と呼び、消費されない部分 を集計して資本財と呼び区別している。ただし、

産業分類 GTAPデータベースに含まれる分野

穀物及び作物並びに植物 Paddy rice, Wheat, Cereal grains nec, Vegetables, Fruit, Nuts, Oil seeds, Sugar cane, Sugar beet, Plant-based fibers, Crops nec, Forestry 2), Processed rice 動物及び動物性生産品並

びに水産 Bovine cattle, Sheep and goats, Horses, Animal products nec, Raw milk, Wool, Silk-worm cocoons, Fishing, Bovine meat products, Meat products nec 鉱物性生産品 Coal, Oil, Gas, Minerals nec, Petroleum, Coal products

加工食品 Vegetable oils and fats, Dairy products, Sugar, Food products nec, Beverages and tobacco products

その他の鉱物製品 Mineral products nec 3)

紡績及び衣類 Textiles, Wearing apparel

その他の製品 Leather products, Wood products, Paper products, Publishing, Manufactures nec

輸送機器 Motor vehicles and parts, Transport equipment nec

機械類及び電気機器 Electronic equipment, Machinery and equipment nec 4)

金属及びその製品 Ferrous metals, Metals nec, Metal products 化学工業及びプラスチッ

ク並びにゴム製品 Chemical, Rubber, Plastic products

サービス Electricity, Gas manufacture, Distribution, Water, Construction, Trade, Transport nec, Water transport, Air transport, Communication, Financial services nec, Insurance, Business services nec, Recreational and other ser- vices, Public Administration, Defense, Education, Health, Dwellings 注:根据GTAPHS对照表显示,此分类不包含HS 999999。

表1 GTAPモデルの産業分類方法 Table 1 Industrial Classification of GTAP Model

2 ) ForestryはHSコ ー ド0604、1301、1401、1404、

4001.30、4401.10、4403、4404、4501を含む。例 えば、苔、天然ゴム、樹脂、竹、藤、葦など。

3 ) Mineral products necはHSコード第68類、第69類、

第70類並びに2518.20、2518.30、2522.10、2522.20 など、例えば、石、セメント、石綿、雲母その他 これらに類する材料の製品、陶磁製品並びにガラ ス及びその製品。

4 ) Machinery and equipment necはHSコード第90類、

第91類、第93類、8709、8710、9402、9704の産品、

第84類及び85類並びに9405の一部の産品。例え ば、光学機器、精密機器、時計、武器及び銃砲弾 など。

(5)

開放経済であるため、市場均衡が実現されても 地域の貯蓄と地域の投資は等しいとは限らず、

グローバル銀行が投資の地域配分について決定 する必要がある。そのために何らかの投資配分 ルールが加わるが、世界全体の投資は世界全体 の貯蓄に等しくなるよう内生的に決まるという 意味において古典的なモデルの閉じ方といえる。

GTAPデータベース8.1版は、世界を134の地 域と国に分類し、各地域・国の経済活動を57の 産業に整理した2007年基準のデータベースであ る。134地域・57産業のGTAPデータベースを そのまま使用して、中韓FTAや中日韓FTAの シミュレーミョンを行うことは計算上に困難で あるため、134地域ではなく4地域の集計を用い た。4地域は中国、韓国、日本、その他の国で ある。また、57の産業ではなく12の産業の集計 を用いた(表1)、12の産業は、穀物及び作物並 びに植物、動物及び動物性生産品並びに水産、

鉱物性生産品、加工食品、その他の鉱物製品、

紡績及び衣類、その他の製品、輸送機器、機械 類及び電気機器、金属及びその製品、化学工業 及びプラスチック並びにゴム製品、サービスで ある。

本稿ではRunGTAP3.62を利用し、輸入関税

(TMS)は衝撃変数(Variable to Shock)として、

Graggの方法を使用している。先ず、11類の物

品の3段階の関税削減幅を衝撃値(Shock Value)

として、中韓FTA発効後の、日本産品の中国と 韓国への輸出への影響を評価する。そして、中 日韓FTA後に、中日韓の物品関税撤廃を想定し て、中日韓FTAの日本産品の中国と韓国への輸 出に与える影響を評価する。中日韓FTAでは、

物品関税を一挙にゼロにすることは現実には困 難であるが、中日韓FTAの最終目標となる東ア ジア経済統合を射程に入れつつ、その極端な事 例を想定して分析を進める。

3.日本の対中国・韓国輸出の現状分析

3.1 日本の対中国・韓国輸出への依存 世界貿易の統合ソリューションWITS(World Integrated Trade Solution)に、GTAPとHS2007 対応表が発表されており、日本産品の対中国、

韓国、世界のHS6桁コードの輸出額が把握可 能である。ここでは、日本モデルとして設定し た11種類の物品について対中国、韓国の輸出額 と輸出依存度を計算した(表2)。

日本は主に機械類及び電気機器、化学工業及 びプラスチック並びにゴム製品、金属及びその 製品、輸送機器を中国へ輸出している。4種類 の産品の中国向け輸出額は、それぞれ60,479.20 百万ドル、24,284.01百万ドル、14,908.65百万ド ル、14,254.38百万ドルであり、4種類の産品の 合計額は、日本の中国向け輸出総額の88.04%を 占める。またこの4分野の産品についてみると、

機械類及び電気機器の輸出比率が最も大きく 46.74% となる。日本の中国向け輸出については、

紡績及び衣類、その他の製品、その他の鉱物製 品、鉱物性生産品の輸出額も大きい。

日本は韓国に、主に機械類及び電気機器、化 学工業及びプラスチック並びにゴム製品、金属 及びその製品を輸出している。各産品の韓国向 け 輸 出 額 は そ れ ぞ れ、20,716.31百 万 ド ル、

15,824.72百万ドル、10,812.65百万ドルであり、

3分野の品目合計で、日本の韓国向け輸出総額 の83.79% を占める。日本の韓国向け輸出につい ては、鉱物性生産品、その他の鉱物製品、輸送 機器、その他の製品の輸出額も大きい。

日本の対世界輸出は、機械類及び電気機器

(37.63%)、輸送機器(25.43%)、化学工業及び プラスチック並びにゴム製品(13.95%)、金属 及びその製品(10.73%) 5)、であり、4分野の産 品の、対総輸出比率は87.74%である。

(6)

中国は日本にとって、機械類及び電気機器、

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品、金 属及びその製品の筆頭輸出市場でありまた、輸 送機器では二番目の輸出市場である。日本の4 分野の産品の中国向け輸出依存度は大きい。輸 送機器の対中国依存度は10%未満であるが、他 の3分野の産品は20%を超えている。

韓国は日本にとって、金属及びその製品、化 学工業及びプラスチック並びにゴム製品で中国 に次ぐ二番目の市場であり、また機械類及び電 気機器は中国、米国に次ぐ三番目の市場である。

日本の4品目の韓国向け輸出依存度は、それぞ れについて、輸送機器0.74%、機械類及び電気 機器7.70%、金属及びその製品14.09%、化学工

業及びプラスチック並びにゴム製品15.86% であ り、輸送機器を除き、他の3分野の品目は比較 的高い。日本の対中国・韓国輸出依存度が高い のはこの4分野だけでなく、他の分野について も中国・韓国市場に大きく依存している。例え ば、日本の紡績及び衣類の36.72%、その他の鉱 物製品の21.42%、その他の製品の20.55%、穀物 及び作物並びに植物の17.47%、鉱物性生産品 10.15% は、中国へ輸出している。また、日本の その他の鉱物製品18.39%、動物及び動物性生産 品並びに水産の15.58%、鉱物性生産品の14.19%

は、韓国へ輸出している。

3.2 日本・中国・韓国の産業競争力分析 中国市場における日本は、その他の鉱物製品 等、金属及びその製品、輸送機器、化学工業及 びプラスチック並びにゴム製品、機械類及び電

Units:%,Million USD

中  国 韓  国

輸出額 依存度 輸出額 依存度

穀物及び作物並びに植物 81.17 17.47 23.08 4.97

動物及び動物性生産品並びに水産 16.01 2.76 90.50 15.58

鉱物性生産品 1,599.67 10.15 2,237.12 14.19

加工食品 375.87 9.13 221.10 5.37

その他の鉱物製品 2,000.10 21.42 1,716.99 18.39

紡績及び衣類 3,098.32 36.72 334.03 3.96

その他の製品 2,719.61 20.55 1,004.47 7.59

輸送機器 14,254.38 7.84 1,345.86 0.74

機械類及び電気機器 60,479.20 22.48 20,716.31 7.70 金属及びその製品 14,908.65 19.43 10,812.65 14.09 化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 24,284.01 24.35 15,824.72 15.86 出所:UN Comtrade Database http://comtrade.un.org/

注: 国際連合のComtradeデータベースは、2014年の日本の対世界輸出データが欠落しているため、2013年データ に基づいて計算した。

i国のx類産品のj国への輸出依存度 =             × 100i国のx類産品のj国への輸出額 i国のx類産品の世界への輸出額

表2 日本産品の中国・韓国への輸出額及び輸出依存度 単位:%、百万ドル Table 2 Japan’s Products Export Quota and Dependence Degree towards China and South Korea

5 ) 括弧内の数値は、日本の上述4分野の産品が、日 本の総輸出額に占める比率である。

(7)

気機器、紡績及び衣類の6分野について比較優 位がある(表3)。特に、その他の鉱物製品等の 顕示比較優位指数は2.65である。他方、韓国は、

機械類及び電気機器、化学工業及びプラスチッ ク並びにゴム製品、その他の製品の3分野の産 業に比較優位がある。中国市場における競争力 は、韓国より日本が高いことになる。日本は輸 送機器、金属及びその製品、化学工業及びプラ スチック並びにゴム製品などの、資本集約型産 業の製品並びにその他の鉱物製品、紡績及び衣 類など労働集約型産業の製品で、強い競争力を 有する。しかし、その他の製品について日本は、

韓国よりも不利な立場にある。

韓国市場では、日本の化学工業及びプラス チック並びにゴム製品、その他の鉱物製品、金 属及びその製品、機械類及び電気機器、輸送機 器の5分野の産業の製品で比較優位がある。特 に、化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 及びその他の鉱物製品の比較優位指数は2を超

える。中国はその他鉱物製品、紡績及び衣類、

その他の製品、機械類及び電気機器、金属及び その製品、加工食品の6分野の産業の製品に比 較優位がある。そして、その他の鉱物製品、紡 績及び衣類、その他の製品の競争優位性が顕著 であり、3分野の産品の顕示比較優位指数はす べて2を超える。韓国市場では、日本と中国の 産品は大きな比較優位を有するが、それぞれに 強みがあることになる。日本は、輸送機器と化 学工業及びプラスチック並びにゴム製品などの 資本集約型製品において、競争力が中国より高 い。中国は、紡績及び衣類、その他の製品、加 工食品などの労働集約型製品や、穀物及び作物 並びに植物、動物及び動物性生産品並びに水産 などの、農林水産品において、日本より競争力

中国市場 6) 韓国市場 7)

日本商品 韓国商品 日本商品 中国商品

穀物及び作物並びに植物 0.02 0.01 0.03 0.50

動物及び動物性生産品並びに水産 0.02 0.02 0.16 0.60

鉱物性生産品 0.04 0.19 0.07 0.04

加工食品 0.12 0.18 0.15 1.01

その他の鉱物製品 2.65 0.66 2.08 2.88

紡績及び衣類 1.27 0.83 0.28 2.67

その他の製品 0.44 1.36 0.64 2.05

輸送機器 1.59 0.49 1.12 0.58

機械類及び電気機器 1.42 1.64 1.47 1.81

金属及びその製品 1.84 0.88 1.99 1.67

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 1.50 1.46 2.70 0.99 注: 顕示比較優位指数(RCA)=(自国のi品目のr国への輸出額 / 自国のr国への輸出総額)/ (世界のi品目のr

国への輸出額 / 世界のr国への輸出総額)

  RCAが1より大きければ、自国のi品目輸出に比較優位があり、1より小さければ、自国のi品目に比較優位 がない。

表3 中国、韓国、日本産品の顕示比較優位指数

Table 3 The Revealed Comparative Advantage Index of Products among China, South Korea and Japan

6 ) 中国市場の数値は、日本及び韓国商品の顕示比較 優位指数。

7 ) 韓国市場の数値は、日本及び中国商品の顕示比較 優位指数。

(8)

がある。

要するに、日本産品は、中国・韓国への輸出 依存度が高いだけでなく、日本産品と中国産品 及び韓国産品の競争も激しい。そのために中韓 FTA発効に伴う、貿易転換効果により、日本の 輸出は大きな試練に直面することになる。

4.中韓FTA発効後の関税率引き下げの状況

中韓FTAは、物品貿易やサービス貿易、投資 や原産地規則など計17分野をカバーし、電子商 取引、競争政策、政府調達、環境など「21世紀 の貿易課題」が数多く含まれている。物品貿易 において、商品は三種類に分類され、それぞれ 一般品目(10年以内に関税撤廃 )、 敏感品目

(10-20年目に関税撤廃)、超敏感品目(一部の関 税を減らすか除外)である。中韓FTAは、双方 の物品貿易の自由化率が品目の90%、貿易額の 85%を超えている。中韓FTAにおける中国・韓 国の関税譲許内容はHS8桁コードとHSK10桁

コードにより詳細に示されている。ここでは、

GTAPとHS2007対応表に基づき、GTAPに従っ て両国関税譲許表に掲載された商品を分類する。

加えて、中韓FTAの関税削減スケジュール、関 税率及び2013年の韓国から中国へのHS8桁コー ドの輸入額、中国から韓国へのHSK10桁コード の輸入額に基づき、GTAPモデルの各類の物品 について、三ステージの関税率下げ幅を計算し ている(表4)。ここでいう三ステージとは、中 韓FTA発効後、1年目、10年目、20年目を意味 する。

中韓FTA発効後1年目に、中国における、韓 国からの鉱物性生産品の輸入関税の引き下げ幅 は56.20% であり、金属及びその製品の引き下げ 幅は16.51% である。しかし、他産品の輸入関税 削減幅が小さく、穀物及び作物並びに植物、加 工食品、輸送機器の関税の引き下げ幅は3%に 過ぎない。韓国において、中国からの産品の輸 入関税削減幅も小さいが、全体的に、韓国の対 中国輸入関税の削減幅は、中国の対韓国輸入関

中  国 韓  国

1年目 10年目 20年目 1年目 10年目 20年目 穀物及び作物並びに植物 0.62 5.80 7.16 0.59 4.63 9.81 動物及び動物性生産品並びに水産 9.70 96.84 97.88 2.74 25.59 42.09 鉱物性生産品 56.20 87.83 100.00 11.45 91.46 100.00 加工食品 2.73 24.09 40.85 2.26 13.77 24.89 その他の鉱物製品 7.61 64.35 75.96 17.55 60.99 64.02 紡績及び衣類 9.17 65.40 95.81 8.86 52.95 60.59 その他の製品 8.79 83.52 90.55 14.07 59.82 66.80 輸送機器 2.84 20.10 25.92 14.04 72.54 94.82 機械類及び電気機器 7.07 70.29 87.98 23.75 85.89 97.96 金属及びその製品 16.51 58.86 70.68 40.33 84.93 94.19 化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 6.78 47.95 64.22 36.36 92.98 98.74 出所:中国の通関統計年鑑2013年、韓国国際貿易協会 http://global.kita.net/

表4 中韓FTAにおける関税引き下げ幅 単位:%

Table 4 The Rate of Tariff Reduction of China-South Korea Unit: %

(9)

税の削減幅より大きい。特に、韓国の対中国輸 入関税では、輸送機器、機械類及び電気機器、

金属及びその製品、化学工業及びプラスチック 並びにゴム製品などの関税の引き下げ幅が、中 国の対韓国輸入関税の削減幅より10%から30%

程度大きい。

中韓FTA発効後10年目においては、中国の対 韓国輸入関税率は大幅に下がる。中国の対韓国 輸入における穀物及び作物並びに植物・加工食 品・輸送機器及の関税削減、韓国の対中国輸入 関税における穀物及び作物並びに植物、動物及 び動物性生産品並びに水産、加工食品の関税削 減はまだ小幅であるが、他の産品の関税削減幅 は大きくなる。

中韓FTA発効後20年目に、中国の対韓国輸入 関税において、鉱物性生産品、動物及び動物性 生産品並びに水産、紡績及び衣類、その他の製 品、という4種類の産品の関税削減幅が大きく なる。4種類すべて90%以上となり、鉱物性生 産品の関税は撤廃される。中国の対韓国輸入関 税は、機械類及び電気機器、その他の鉱物製品、

金属及びその製品、化学工業及びプラスチック 並びにゴム製品という4種類の産品の関税削減 幅が相対的に大きく、関税引き下げ幅は60%か ら90%程度となる。中国の対韓国輸入関税では、

加工食品、輸送機器、穀物及び作物並びに植物 の関税削減幅が相対的に小さい。

韓国の対中国輸入関税では、鉱物性生産品、

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品、機 械類及び電気機器、輸送機器、金属及びその製 品の、5種類の産品の関税削減幅が大きく、す べて90%以上となる。韓国の対中国輸入関税で は、その他の製品、その他の鉱物製品、紡績及 び衣類の、3種類の産品の関税削減幅が相対的 に大きく、すべて60%以上となる。しかし、韓 国の対中国輸入関税においては、動物及び動物

性生産品並びに水産、加工食品、穀物及び作物 並びに植物の、関税削減幅が相対的に小さい。

中韓FTA発効後の各ステージのなかで、当初 10年間は重要な関税削減段階であり、関税削減 幅は最後の10年間より有意に大きい。中国と韓 国の他産品の関税削減幅に比較して、両国の穀 物及び作物並びに植物の削減幅は極めて小さい が、両国の鉱物性生産品の関税は撤廃されるこ とになる。また、韓国の輸送機器、機械類及び 電気機器、金属及びその製品、化学工業及びプ ラスチック並びにゴム製品などの資本集約型製 品及び技術集約型製品の開放水準は、一般的に 中国より高く、中国の動物及び動物性生産品並 びに水産など農林水産品及び加工食品、その他 の鉱物製品、紡績及び衣類、その他の製品など 労働集約型製品の開放水準は一般的に韓国より 高い。

5.日本産品についてのシミュレーション結果

5.1 中韓FTAの日本産品に与える影響

(1)日本産品の中国向け輸出の変化(表5)

中韓FTA発効後1年目には、日本の鉱物性生 産品、紡績及び衣類、金属及びその製品、化学 工業及びプラスチック並びにゴム製品、その他 の鉱物製品、機械類及び電気機器など6種類の 産品の中国向け輸出が減るが、変動の幅は小さ い。鉱物性生産品輸出が0.96% に減り、残りの 産品の輸出減少幅は全て0.30% 以下である。中 韓FTA発効後10年目には、上述の日本の6種類 の産品の中国向け輸出はさらに減る。金属及び その製品が0.57% に減り、残りの5種類の産品 の輸出減少幅が1%を超える。とくに、紡績及 び衣類の輸出が2.68% 減る。また、日本のその 他の製品、輸送機器の中国向け輸出もマイナス 成長になる。中韓FTA発効後20年目には、日本

(10)

の穀物及び作物並びに植物、動物及び動物性生 産品並びに水産、加工食品の中国への輸出は小 幅の増加になる。加えて、残りの産品の中国向 け輸出が減少する。減少幅が最も大きいのは紡 績及び衣類であり、約4.42% 減る。

中韓FTA発効後に、中国市場で日本が衝撃を 被る産品は、韓国より競争上不利な、鉱物性生 産品、及び、日本と韓国が激しく競争している 化学工業及びプラスチック並びにゴム製品、機 械類及び電気機器である。しかし、それらだけ でなく、現在の日本が韓国より競争力優位の、

その他の鉱物製品、紡績及び衣類についても、

負の影響を受ける。そうなると、中国市場にお いて、日本産品は、韓国との間で、対等な競争 環境を維持できずに、日本産品の価格は不利に なり、日本産品の輸出シェアが、韓国に移転す ることになる。

(2)日本産品の韓国向け輸出の変化(表6)

中韓FTA発効後1年目に、日本の紡績及び衣 類、その他の鉱物製品、化学工業及びプラスチッ

ク並びにゴム製品、機械類及び電気機器、その 他の製品、金属及びその製品、加工食品、動物 及び動物性生産品並びに水産という、8種類の 産品の、韓国向け輸出は衝撃を被る。紡績及び 衣類、その他の鉱物製品などの対韓国輸出の変 動幅は、マイナス1%を超える。しかし、他の 産品の韓国向け輸出の変動幅は小さい。中韓 FTA発効後10年目には、日本の、上述8種類の 産品の韓国向け輸出の減少幅は大きくなり、と くに、紡績及び衣類の韓国向け輸出は12.91% 減 少する。また、日本の穀物及び作物並びに植物 の、韓国向け輸出は、当初の小幅増加から0.18%

への減少となる。中韓FTA発効後20年目に、日 本の鉱物性生産品及び輸送機器の、韓国向け輸 出が増加するのに対して、残りの産品の輸出は 減少が続く。とくに、韓国市場では中国産品よ り競争劣位の、動物及び動物性生産品並びに水 産、加工食品、その他の鉱物製品、紡績及び衣 類、その他の製品の、5種類の産品の輸出は、

何れも2%以上減少する。最も顕著な減少を示 すのは、紡績及び衣類である。

1年目 10年目 20年目

穀物及び作物並びに植物 0.10 0.48 0.63

動物及び動物性生産品並びに水産 0.12 0.46 0.62

鉱物性生産品 -0.96 -1.50 -1.78

加工食品 0.10 0.34 0.38

その他の鉱物製品 -0.08 -1.39 -1.71

紡績及び衣類 -0.29 -2.68 -4.42

その他の製品 0.02 -0.82 -0.84

輸送機器 0.05 -0.03 -0.11

機械類及び電気機器 -0.06 -1.46 -1.87

金属及びその製品 -0.21 -0.57 -0.70

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 -0.13 -1.36 -1.96 出所:GTAPモデルのシミュレーション結果

表5 日本産品の中国向け輸出の変化 単位:%

Table 5 The Change of Japan’s Products Export to China  Unit: %

(11)

中韓FTAの発効後、第1及び第3ステージの 輸出減少に比較して、発効後10年目の第2ス テージは日本産品の輸出に負の影響が大きい。

しかしながら、第3ステージは日本産品への負 の影響は相対的に小さくなる。

そして、日本の対中韓輸出の変化を比較する と、紡績及び衣類、その他の鉱物製品は、韓国 への輸出の減少幅が大きい。しかし、輸送機器、

機械類及び電気機器、金属及びその製品、化学 工業及びプラスチック並びにゴム製品の、4種 類の産品についてみると、対中国の輸出減少幅 が対韓国の輸出減少幅より有意に大きい。中国 市場での衝撃がより深刻となる。

5.2 中日韓FTAの日本産品に与える影響 中日韓のFTA交渉は2012年11月に始まり、

2016年までに数次の交渉を経ている。中日韓 FTAの早期実現により、日本は関税障壁を軽減 するとともに、輸出を拡大させるであろう。ま た、北東アジアの経済統合と経済発展が促進さ れるであろう。中日韓FTAにより、三国が関税

障壁を撤廃すれば、GTAPモデルのシミュレー ションでは、日本産品の対中輸出は20%以上増 える。とくに、動物及び動物性生産品並びに水 産、紡績及び衣類、輸送機器、加工食品、鉱物 性生産品、その他の鉱物製品の輸出はいずれも 50%を超える。さらに、動物及び動物性生産品 並びに水産の輸出増加幅は98.19%に達する。日 本産品の対韓輸出も増えるが、各種産品の増加 幅には差がある。金属及びその製品の輸出は 3.50%増えるが、加工食品の輸出は185.08%増え る。中日韓FTAの実現により、日本は中韓FTA の衝撃を回避するだけでなく、さまざまな産品 の輸出も著しく増える(表7)。

日本の対中韓輸出の変化を輸出の増加幅から 比較すると、日本の穀物及び作物並びに植物、

動物及び動物性生産品並びに水産、加工食品に ついては、対韓国は対中国より大きいが、残り の産品は反対に、対中国が対韓国より大きい。

また、日本産品の輸出額は、韓国より中国で大 きく、中日韓FTA実現により、日本は、韓国よ り中国市場でより多くの利益を得る。

1年目 10年目 20年目

穀物及び作物並びに植物 0.03 -0.18 -1.24

動物及び動物性生産品並びに水産 -0.05 -1.44 -3.33

鉱物性生産品 1.04 1.51 1.87

加工食品 -0.20 -1.51 -3.71

その他の鉱物製品 -1.56 -4.83 -4.76

紡績及び衣類 -2.14 -12.91 -14.13

その他の製品 -0.63 -2.12 -2.14

輸送機器 0.14 0.90 1.11

機械類及び電気機器 -0.64 -1.19 -1.18

金属及びその製品 -0.55 -0.30 -0.21

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 -0.87 -1.16 -0.69 出所:GTAPモデルのシミュレーション結果

表6 日本産品の韓国向け輸出の変化 単位:%

Table 6 The Change of Japan’s Products Export to South Korea Unit: %

(12)

以上に見たように、中日韓FTA実現による三 国の関税障壁撤廃を想定すれば、日本の対中韓 輸出は顕著に伸びる。中日韓FTA交渉で、物品 関税をすべてゼロにすることは難しいため、中 日韓FTAによる日本の輸出伸長は、上記のシ ミュレーション結果ほどでないと予想される。

しかしながら、中日韓FTAは、中韓FTA貿易 転換効果による日本への衝撃を緩和し、対中韓 輸出を伸長させることは間違いないであろう。

6.おわりに

本稿は、まず、日本産品にとっての中韓市場 の位置づけ、及び、中日韓三国の産品の競争の 現状を分析し、GTAPモデルにより、中韓FTA と中日韓FTAの日本への影響を考察した。本稿 の分析により、日本産品は中韓市場に大きく依 存し、中日韓三国の産品の競争が激しいことが 明らかになった。

中韓FTA発効後、日本の対中韓輸出は衝撃を 受けることになる。中国市場では、日本の穀物

及び作物並びに植物、動物及び動物性生産品並 びに水産、加工食品の輸出が微増するが、残り の産品輸出は程度の差はあれ減少する、輸出減 少幅の最も大きいものは、紡績及び衣類であり、

次いで、化学工業及びプラスチック並びにゴム 製品、機械類及び電気機器、鉱物性生産品、そ の他の鉱物製品、その他の製品、金属及びその 製品、輸送機器、の順となる。

中韓FTA発効後の韓国市場では、日本の鉱物 性生産品、輸送機器の輸出が増えていくが、残 りの産品の輸出が減っていく。輸出減少幅の最 も大きいものは、紡績及び衣類であり、次いで、

その他の鉱物製品、加工食品、動物及び動物性 生産品並びに水産、その他製品、穀物及び作物 並びに植物、機械類及び電気機器、化学工業及 びプラスチック並びにゴム製品、金属及びその 製品、となる。多くの日本産品の輸出の減少幅 は、韓国市場で、中国市場より大きいが、日本 の主要な輸出産品についてみると反対に、中国 市場での減少幅が韓国市場より大きい。中国市 場での衝撃が韓国市場より深刻であることから、

中国向け輸出の変化 韓国向け輸出の変化

穀物及び作物並びに植物 31.12 32.17

動物及び動物性生産品並びに水産 98.19 114.24

鉱物性生産品 65.47 52.59

加工食品 71.22 185.08

その他の鉱物製品 59.78 16.42

紡績及び衣類 79.02 46.17

その他の製品 46.86 13.25

輸送機器 76.21 27.67

機械類及び電気機器 28.24 18.80

金属及びその製品 26.36 3.50

化学工業及びプラスチック並びにゴム製品 29.37 20.29

出所: GTAPモデルのシミュレーション結果

表7 日本産品の対中韓輸出の変化 単位:%

Table 7 The Change of Japan’s Products Export to China and South Korea Unit: %

(13)

中国市場の重要性が示唆される。

中韓FTA発効後の影響を段階的に分析してい くと、日本への負の影響は、中韓FTA発効後即 座には現れないが、中韓双方の関税削減幅が拡 がるに従い、日本産品は中国と韓国市場での衝 撃が大きくなる。中韓FTA発効後10年間の日本 産品への衝撃は比較的大きい。10年目から20年 目にかけても、日本産品の輸出は持続的に減少 するが、最初の10年間に比べてその減少幅は小 さい。

これに対して、中日韓FTAにより、関税障壁 撤廃が実現すれば、日本の対中韓輸出は大きく 増加し、日本は韓国よりも中国市場で大きな利 益を得る。ただ、中日韓FTA交渉で、すべての 物品関税ゼロを実現するのは困難であり、実際 には、中日韓FTAによる日本への影響は、上記 シミュレーションの結果ほどには大きくならな いだろう。それでも、中日韓FTAは日本に一定 のプラスの経済効果を与えることになる。中韓 FTAに伴う貿易転換効果を回避し対中韓輸出が 増えるからである。中日韓FTAは、中韓FTA の衝撃を緩和し、日本産品の輸出競争力の強化 につながるため、中日韓FTAの交渉加速は日本 にとって必須となるであろう。

中韓FTA発効後には、中韓の産品は、互いの 市場で、日本産品に対して競争上優位に立ち、

日本産品は不利になる。しかし一方で、中韓両 国はTPP交渉から外れており、日本を巻き込む 形での中日韓FTAは重要である。近年、世界中 で地域経済統合あるいは自由貿易地域の形成が

加速しており、TPP交渉の大筋合意後において は、中国と韓国は、中日韓FTA交渉妥結が焦眉 の課題となる。中韓FTA発効後の日本と、TPP 大筋合意後の中韓は、いずれも、貿易転換効果 による周辺化を回避すべく、互いに、交渉を重 ねるべき状況に置かれている。相互に協力して 中日韓FTA交渉を加速し、中日韓三国の経済発 展を促進することが当面の急務であろう。

参考文献

伴ひかり(2011)『グローバル経済の応用一般均衡分析』

晃洋書房。

板倉健(2012)「 ベ ー スライン・ シナリオ:Dynamic GTAP モデルを例として」、大泉・小山田編『開発途 上国における少子高齢化社会との共存』(調査研究 報告書 アジア経済研究所)所収(第5章)

板倉健(2012)「TPP, FTAAPの経済効果分析:GTAPモ デルによるシミユレーション」浦田秀次郎編『日本 の通商戦略の課題と将来展望』(報告書21世紀政策 研究所)所収(第8章)。

Huang, J., S. Rozelle, S. and M. Chang. (2004), “Tracking Distortions in Agriculture: China and Its Accession to the World Trade Organization,” The World Bank Economic Review, Vol.18.

YANG, L. Q. and LU S. (2013), “GTAP Simulation Analysis of the Economic Effects of TPP and China-Japan-ROK FTA,” Northeast Asia Forum, NO.4.

ZHANG, G. N. and CHEN, K. M. and YANG, S. F.(2012),

“ECFA Impacts on Economic Growth, Trade and Industry of Mainland, Taiwan and Hong Kong in China : Based on the Analysis of GTAP,” Economic Quarterly, Vol.11, No.3.

ZHOU, S. D. and CUI, Q. F.(2010), “Effect of Establishment of CAFTA on Chinese Import and Export: Based on Simulation Analysis of GTAP Model,” Journal of International Trade, No.3.

Updating...

参照

Updating...

関連した話題 :

Scan and read on 1LIB APP