1
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。【市場動向】 2015年の年初来の米国リート市場の動き
ギリシャへの財政支援問題や中国株式市場の乱高下などから世界的に株式市場が不安定となる中、 米国
リートは相対的に堅調な推移となっています。当レポートでは、2015年の年初来の米国リート市場を振り返
るとともに、今後の米国リートの見通しをご案内いたします。
2015年第1四半期の米国リートは、中東・ウクライナ等の地政学リスクの高まり、引き続く原油価格
の低迷などから世界の金融市場が不安定な動きとなる中、+5%上昇と堅調な推移となりました。
しかし2015年第2四半期には、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始時期を巡る憶測など
から米国長期金利が上昇傾向となり、米国リートは下落に転じ、年初来で-6%まで調整しました。
2015年6月後半から7月にかけて、ギリシャ財政支援問題の再燃や中国株式市場の大幅な調整に
より世界的にリスク回避の動きが高まりましたが、米国リートは相対的に堅調に推移しています。
業種別でみた米国リートは、国内景気の回復による需要に支えられた倉庫セクターなどが堅調に
推移する一方、テナントとの賃貸契約の長いヘルスケアセクターが金利上昇懸念から下落してい
る他、米ドル高による海外からの旅客者減少などを懸念してホテル・リゾートセクターが軟調な推
移となっています。
米国リート、米国10年国債利回り等の推移
(2014年12月末~2015年7月22日)
(注)Bloombergよりフィデリティ投信作成。米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsインデックス。米国株式はS&P500種指数。 原油はS&P GSCI原油指数。全て現地通貨ベース。上グラフは、期間初を100として指数化。
81
2.32%
99
124
2.17%
2015年の米国リート、米国株式の騰落率
(2014年12月末~2015年7月22日)
60
80
100
120
140
160
180
14/12
15/1
15/2
15/3
15/4
15/5
15/6
米国リート
原油
上海A株指数
(年/月)
1.5%
2.0%
2.5%
14/12
15/1
15/2
15/3
15/4
15/5
15/6
米国10年国債利回り
(年/月)
3.8%
-0.7%
-8.4%
-5.1%
-2.2%
-2.1%
-0.6%
7.5%
13.0%
-10.0%
-5.0%
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
米国株式
米国リート
ヘルスケア
ホテル・リゾート
小売
オフィス・物流
多角
住宅
倉庫
2
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。【価格水準】 割安な価格水準
【配当利回り】
米国リートの配当利回りは3.99%と魅力的な水準にあり、米国株式の配当利回りおよび米国10年国債
利回りとの利回り格差は、いずれも1%台後半まで拡大しました(2015年6月末時点)。この水準は、過
去の平均を上回っており、配当利回り面から見て、米国リートが割安となっていることが分かります。
(注)NAREIT、FMR Coよりフィデリティ投信作成。 期間:2005年6月末~2015年6月末。期間初を100として指数化(対数軸)。 米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsインデックス。米ドルベース。NAVプレミアムと米国リートの値動きの推移
(注)Bloombergなどよりフィデリティ投信作成。2012年6月末~2015年6月末。米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsインデックス。米国株式は S&P500種指数。
各種資産の利回り格差の推移(過去3年)
各種資産の利回りの推移(過去3年)
-7.9%
NAVプレミアム
期間平均 +4.7%
1口あたり
リート取引価格
1口あたり
NAV
NAV
プレミアム
NAVは、純資産価値(資産-負債)を意
味します。
リートの価格と1口あたりNAVの差が
NAVプレミアムです。
【Net Asset Value(NAV)プレミアム】
NAVプレミアムは、リート価格の割高/割安度合いを測る指標の一つです。堅調な不動産市場と米国リート
相場の伸び悩みを受け、2015年6月末時点の米国リートのNAVプレミアムは-7.9%と、期間平均(+4.7%)を
大幅に下回る水準にとどまっています。NAVプレミアムの観点からも現在の米国リートは割安と言えます。
3.99%
2.35%
2.05%
1.94%
1.64%
期間平均:1.65%
期間平均:1.47%
【株価キャッシュフロー*倍率】
当倍率は、リートの収益力と価格の関係を表し、一般の株式の株価収益率(PER)に相当する指標です。
他国のリートや株式市場との比較において、米国リートには相対的な割安感があると考えられます。
(注)RIMESよりフィデリティ投信作成。MSCI IMI各指数。2015年6月末時点。 株価キャッシュフロー倍率は、株価をキャッシュフロー(一株当たり利益に減価償却費用を足し戻したもの)で割ったもの。 株価収益率(PER)は、株価を一株当たり利益で割ったもの。各国リート市場の株価キャッシュフロー倍率
ご参考: 各国株式市場の株価収益率(PER)
0.0%
0.5%
1.0%
1.5%
2.0%
2.5%
3.0%
3.5%
4.0%
4.5%
12年6月
13年6月
14年6月
15年6月
米国リート配当利回り
米国株式配当利回り
米国10年国債利回り
-50%
-25%
0%
25%
50%
25
50
100
200
400
05年6月
07年6月
09年6月
11年6月
13年6月
15年6月
米国リート(左軸)
NAVプレミアム(右軸)
0.0%
1.0%
2.0%
3.0%
12年6月
13年6月
14年6月
15年6月
米国リートと米国株式の利回り格差
米国リートと米国10年国債の利回り格差
13.3
15.0
21.7
27.4
0
10
20
30
米国リート 豪州リート 日本リート 英国リート
(倍)
21.3
16.2
18.5
16.5
0
10
20
30
米国株
豪州株
日本株
英国株
(倍)
3
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。【業績動向】 増収増益中の米国リート
【米国商業用不動産の賃料・入居率と米国リートの利益・配当は堅調に上昇】
米国商業用不動産の賃料や入居率は、2015年に引き続き2016年も上昇することが見込まれており、
米国リートの堅調な利益増加予想につながっています。
(注)Bloombergよりフィデリティ投信作成。左グラフの期間:2004年~2016年。2015年と2016年(網掛け)は予想値。 賃料上昇率、入居率は、 REIS Inc.の公表データについて、小売施設、オフィス、物流施設、住宅の平均を算出。米国都市部。 米国リートの業績予想は、Citi Researchより。2015年および2016年の調整後キャッシュフロー増加予想。米国商業用不動産の賃料と入居率の上昇と米国リートの業績予想
米国商業用不動産(米国都市部) のセクター別新規需要・供給
小売施設
オフィス
物流施設
住宅
(注)Bloombergよりフィデリティ投信作成。期間:2004年~2016年。 セクター別新規需要・供給は、REIS Inc.の公表するデータによる。2015年と2016年(網掛け)は予想値。【供給を上回る需要】
米国の商業用不動産は、新規供給が比較的限られる状態が続いています。
住宅の供給は2016年以降に減速が見込まれる一方、引退後のベビーブーマーが都市部賃貸住宅への
需要を高めるなど、新規需要については上振れの可能性があります。
3.3% 3.5%
-10%
-5%
0%
5%
10%
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年)
賃料上昇率
90.1%90.4%
86%
88%
90%
92%
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年)
入居率
+7.5%
+9.0%
0%
10%
20%
2015年
2016年
2015年米国リート業績予想
-30
-20
-10
0
10
20
30
40
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
新規需要
新規供給
(百万平方フィート)
(年)
-100
-50
0
50
100
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
新規需要
新規供給
(百万平方フィート)
(年)
-100
-50
0
50
100
150
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
新規需要
新規供給
(百万平方フィート)
(年)
-50
0
50
100
150
200
250
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
新規需要
新規供給
(千戸)
(年)
4
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。【ファンダメンタルズ】米国不動産市場の状況
【米国商業用不動産の状況】
米国商業用不動産の新規供給は、足元では増加傾向にあるものの、過去の平均を大きく下回る水準
にあり、需給の面から米国リートの収益にプラス要因となっています。
(注)Bloombergおよびグリーン・ストリート・アドバイザーズよりフィデリティ投信作成。 左グラフ期間:1997年12月~2015年6月。右グラフ期間:1995年3月~2015年3月。 商業用不動産価格指数はグリーン・ストリート・アドバイザーズ商業用不動産価格指数、戸建住宅価格指数は主要10都市圏の住宅価格動向を示す S&P/ケース・シラー住宅価格指数(コンポジット10)。戸建住宅価格指数は2015年4月まで。米国の不動産価格指数の推移
米国の住宅所有率と賃貸物件空室率の推移
米国商業用不動産の新規供給
1.13%
着工物件面積増加率
(期間中平均、1.72%)
【米国住宅市場の状況】
米国における持家志向の低下などを反映し、戸建住宅価格は底入れしたものの、その回復は緩慢な
ペースにとどまっています。
住宅所有率の低下と雇用の増加は、住宅リート所有物件の賃料や入居率の上昇につながります。
(注) FMR Coよりフィデリティ投信作成。 期間:1984年3月~2015年4月。0%
1%
2%
3%
4%
2
4
6
8
10
12
14
16
18
84年 86年 88年 90年 92年 94年 96年 98年 00年 02年 04年 06年 08年 10年 12年 14年
着工物件面積(左軸)
着工物件面積増加率(右軸)
(億平方フィート)
0%
2%
4%
6%
8%
10%
12%
62%
63%
64%
65%
66%
67%
68%
69%
70%
95
97
99
01
03
05
07
09
11
13
15
米国住宅所有率(左軸)
賃貸物件空室率(右軸)
(年)
0
60
120
180
240
300
360
0
20
40
60
80
100
120
1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013
(年)
商業用不動産価格指数(左軸)
戸建住宅価格指数(右軸)
金融危機後底値△から 直近値○への上昇率 93% 金融危機後底値△から 直近値○への上昇率 30%5
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。ポートフォリオ・マネージャーのコメント
以下の理由から、今後も米国リートの上昇基調は持続するものと考えています。
商業用不動産のファンダメンタルズは良好です。米国において持続的な経済成長と
雇用改善が見られる中、過去平均を大きく下回る商業用不動産供給のもとで、米国
リートの利益増加と増配が引き続き見込まれます。
米国政策金利の引き上げは、小幅かつ慎重なペースとなるものと見込まれます。
リートの資金調達環境は引き続き良好です。米国リートの資金調達は株式主体とな
っており、今後金利が上昇しても、資金調達コストへの影響は抑制されています。
配当利回り、NAVプレミアム、株価キャッシュフロー倍率などの尺度からみた米国リ
ートは割安です。
今後も堅調な経済成長の見込まれる米国では、不動産市場に、米国内の年金運用
者や海外投資家からの資金流入が続いています。この動きは、米国の実物不動産
やリートの底堅い上昇につながります。
過去の米国政策金利引き上げ局面における米国長期金利および米国リートの推移
2015年内にも予想される米国の政策金利の引き上げをめぐって、米国の長期金利やリートも短期的な動きが大きくな
る傾向がみられています。しかし、過去を振り返ると、政策金利の引き上げ局面を通じてインフレ加速への懸念が抑制
された結果、長期金利の水準はむしろ低下しました。また、政策金利引き上げの裏側にある良好な米国経済の恩恵に
よって、米国リートのパフォーマンスは良好なものとなりました。
【長期金利は低下し、リートは大幅な上昇となった、過去の米国政策金利引き上げ局面】
フィデリティ・USリート・ファンド
ポートフォリオ・マネージャー
スティーブ・ビューラー
(注)Bloombergよりフィデリティ投信作成。期間:1993年9月末~2015年6月末。米国リートは、FTSE NAREIT Equity REITsインデックス、トータル・ リターン、米ドルベース。期間初を100として指数化(対数軸)。
期間
①
②
期間始点(月末)
94年01月
04年05月
期間終点(月末)
00年12月
07年08月
政策金利上昇幅
+3.50% (3.00%→6.50%)
+4.25% (1.00%→5.25%)
長期金利上昇幅
-0.53% (5.64%→5.11%)
-0.12% (4.65%→4.53%)
米国リート騰落率
86.9%
79.8%
0.0%
2.0%
4.0%
6.0%
8.0%
10.0%
50
100
200
400
800
1600
93年9月
96年9月
99年9月
02年9月
05年9月
08年9月
11年9月
14年9月
政策金利引上げ期
米国リート(左軸)
米国政策金利(右軸)
米国長期金利(右軸)
①
②
6
上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。「フィデリティ・USリート・ファンド」の運用状況
フィデリティ・USリート・ファンド各コースの基準価額等の推移(設定来)
フィデリティ・USリート・ファンドの騰落率とランキング(2015年6月末時点)
2015年6月末時点での年間騰落率は、A(為替ヘッジあり)が-8.12%、B(為替ヘッジなし)が-6.38%、
(資産成長型)C(為替ヘッジあり)が-8.34%、(資産成長型)D(為替ヘッジなし)が-6.37%でした。
※累積投資額は、ファンド設定時に10,000円でスタートしてからの収益分配金を再投資した実績評価額です。ただし、購入時手数料および収益分配金に かかる税金は考慮していません。ベンチマークはファンド設定日前日を10,000円として計算しています。※基準価額は運用管理費用(後述の「運用管理 費用(信託報酬)」参照)控除後のものです。※当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。ベンチマークは9ペー ジをご参照ください。『フィデリティ・USリート・ファンド B(為替ヘッジなし)』は、
モーニングスターアワード「ファンド オブ ザ イヤー2014」(国際REIT型 部門)において
「最優秀ファンド賞」を受賞しました。
2011年から3年間の優秀ファンド賞※に続く4年連続の受賞となりました。
Morningstar Award “Fund of the Year 2014”は過去の情報に基づくものであり、将来のパフォーマンスを保証するものではありません。また、モーニ ングスターが信頼できると判断したデータにより評価しましたが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。著作権等の知的所 有権その他一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar,Inc.に帰属し、許可なく複製、転載、引用することを禁じます。 ※2011年、2012年はオルタナティブ型 部門、2013年はオルタナティブ&バランス型 部門での受賞。 当賞は国内追加型株式投資信託を選考対象として独自の定量分析、定性分析に基づき、2014年において各部門別に総 合的に優秀であるとモーニングスターが判断したものです。国際REIT型 部門は、2014年12月末において当該部門に属す るファンド215本の中から選考されました。
A(為替ヘッジあり)
B(為替ヘッジなし)
※騰落率は累積投資額より算出しています。(資産成長型)C(為替ヘッジあり)
(資産成長型)D(為替ヘッジなし)
※「Lipper For Investment Management」よりフィデリティ投信作成。Lipper Global分類の不動産型 米国(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)(除 く通貨選択型)におけるトータルリターンとランキング。「Lipper For Investment Management」の情報は、トムソン・ロイターグループのリッパーよ り取得しております。上記は過去の実績であり、将来の動向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。