JACIC 第14回研究助成事業成果報告会
BIMを用いた文化財建造物の 修繕・利活用計画策定と
維持管理に関する研究
東北学院大学工学部
平成28年11月15日
東北学院大学工学部
環境建設工学科
教授 櫻井 弥
教授 櫻井一弥
• 背景
3Dスキャナによる建造物の点群計測 背景
瞬時に高精度の計測が可能
遠隔計測が可能であるため仮設足場が不要 遠隔計測が可能であるため仮設足場が不要 接触による損傷リスクがないなど
近年3Dスキャナの小型化・軽量化が進んでおり、3Dスキャ ナを用いて既存建造物をより手軽かつ迅速に計測するとと ナを用いて既存建造物をより手軽か 迅速に計測するとと もに、そのデータを用いて比較的容易に建造物のBIM化を 図ることが可能となりつつある。
BIM・・・Building Information Modelingg g
歴史的建造物の現状把握
• 人手が必要
• 人手が必要
• スケッチを描くのに スキルが必要
天井付近など実測が
• 天井付近など実測が 困難な場所がある
• 平面図や立面図から 3Dに再統合する必要が ある
ある
• 研究の目的
1)歴史的建造物の現状把握において 研究の目的
1)歴史的建造物の現状把握において、
3Dハンディレーザースキャナを用いた点群計測や、
写真計測の可能性を探る
2)歴史的建造物全体をBIM化し 利活用計画策定段階 2)歴史的建造物全体をBIM化し、利活用計画策定段階
における合意形成で有用な基礎的データを作成
キ ナによる点群デ タ 取得から 統合化された
3Dスキャナによる点群データの取得から、統合化された3D
データを作成する一連の流れを構築できないか? 作成 構築
• 研究対象 研究対象
重要文化財「デフォレスト 館」は、1887年に宣教師館 館」は、1887年に宣教師館 として創建された、明治期
ア タイ
のコロニアル・スタイルの 宣教師館。
新島襄が創設した 同志社 新島襄が創設した、同志社 分校と言われる「東華学校
重要文化財「デフォレスト館」
」理事であったJ・H・デフ ォレストのために建設され
(仙台市青葉区・東北学院大学所有)
た。 東北地方における最古級の木造擬洋風建築
• 歴史的建造物調査における3Dスキャナの活用に関する検 討と考察
・測定用ターゲットをなるべく使用しない
・測定用ターゲットをなるべく使用しない
・3Dハンディレーザースキャナを用い、内部空間をスキャン
・3つの手法の比較検討とその可能性を探る
3手法のフロー
a)従来手法
従来手法で取得した情報を基に作成した3Dデータを正とし、
従来手法で取得した情報を基に作成した デ タを とし、
3Dスキャナ、写真計測によるデータをこのデータと比較する
b)3Dスキャンによる3Dモデルの作成
フリーソフトウェア「Cloud Compare」で 点群データを編集 群 編集
3Dハンディレーザースキャナ OPT社 「DPI-8 Kit」
※左図はカタログ転載
点群データから3Dソリッドモデルを抽出するソフトウェア ClearEdge3D社 「EdgeWise5.0」
ClearEdge3D社 EdgeWise5.0」
うまくいかなかったため、アプリクラフト社「Rhinoceros
」とそのプラグインであるVeesus社「Arena4D」を組み合わ せ 断面形状をト し 化する方法を採 た
せ、断面形状をトレースして3D化する方法を採った。
c)写真計測ソフトを用いた3Dモデルの作成
Agisoft社 「PhotoScan Standard」を使用
各手法の結果と特徴についての考察
・写真計測によって室内をスキャンすると、大きさの概念 がな ため 各室 大きさが全く異な ま た
がないため、各室の大きさが全く異なってしまった。
・写真計測から自動生成された3Dモデルは、本来平滑と見 写真計測 ら自動 成された デ は、本来平滑と見
なしたい壁面も細かくポリゴン化されてしまう。
デ ナを使用す 課題と利点 ハンディスキャナを使用する課題と利点
課題:
部屋がゆがんでスキャンされることなどがあり 部屋がゆがんでスキャンされることなどがあり、
実は結構なスキルが必要(取り直しも何度もしている)
利点:
利点
•
入り組んだ部分などを漏れなく スキャンできる
•
モールディングや手摺り子など モ ルディングや手摺り子など
、複雑な立体を正確にスキャン
できる
各手法の比較について
労力の比較
精度の比較 - 「LOA」(Level Of Accuracy)
精度の比較 「LOA」(Level Of Accuracy)
米国建築文書化協会(USIBD)により新指標として提唱さ れているもの 3Dスキャナなどで取得した点群データや出 れているもの。3Dスキャナなどで取得した点群データや出 来形BIMモデルなどの正確さを表現する。
各レベルの誤差上限値(UpperRange)と下限値(
)に %が入 て ることが条件
Level Upper Range(mm) Lower Range(mm)
LowerRange)に95%が入っていることが条件。
Level Upper Range(mm) Lower Range(mm)
LOA10 User defined 50
LOA20 50 15
LOA30 15 5
LOA40 5 1
LOA50 1 0