別紙1
論 文 審 査 の 要 旨
報告番号 ○甲 ・乙第 3160 号 氏 名 永尾 美智留
論文審査担当者
主査 川添 和義 副査 岩井 信市 副査 原田 努
(論文審査の要旨)
論文タイトル
Nonlinear Disposition and Metabolic Interactions of Cannabidiol Through CYP3A Inhibition In Vivo in Rats(カンナビジオールの非線形性動態と CYP3Aを介した薬物間相互 作用に関する研究)
掲載雑誌名
Journal of Cannabis and Cannabinoid Research
本研究は,アサ(Cannabis sativa L.)の成分で,抗てんかん作用や慢性疼痛緩和作用が 報 告 さ れて いる , カン ナビ ジ オー ル(cannabidiol; CBD) の体 内動 態と 薬 物間 相互 作 用に つい て,当該研究室で開発したCBDナノエマルション製剤(CBD-NE)を用いて調べたものであ る。
市販のオイル製剤より吸収率が高いと考えられる CBD-NE を雄性ラットに投与し,血漿中 への CBD移行を LC-MS/MS で調べた。さらに,ケトコナゾール(KCZ)併用時の CBD動態 の変化,および13C-エリスロマイシン(13C-EM)呼気試験に対する CBDの影響を検討した。
その結果,CBD 投与量と AUC との関係は有意な上昇型の非線形性を示し,投与量が増える ほど AUCは増加傾向にあった。また,KCZ併用ではCBDの投与量により AUCや Cmaxは大 きく変化していた。さらに,13C-EM 呼気試験では CBDが EMの代謝を阻害していることが 示された。これらの結果はいずれもCBDが CYP3A を阻害することに起因しており,高用量 のCBD利用では薬物相互作用に留意する必要のあることを指摘するに至った 。
現在,サプリメント等で CBDの利用が進んでいるが,本論文では この薬物動態的な問題を 指摘しており,今後の利用に 重要な知見を与えるものである。以上のことから本論文は学位論 文としてふさわしいものと判断した。また,学位論文の内容に関する質疑には的確に回答する ことができていた。
(主査が記載,500字以内)