• 検索結果がありません。

著者 高木 紀子

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "著者 高木 紀子"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

日本人英語学習者の前置詞習得に関する研究 (2) : 前置詞の多義性に焦点をあてる

著者 高木 紀子

雑誌名 東京家政大学研究紀要 1 人文社会科学

巻 46

ページ 205‑216

発行年 2006

出版者 東京家政大学

URL http://id.nii.ac.jp/1653/00009203/

(2)

日本人英語学習者の前置詞習得に関する研究(2)

前置詞の多義性に焦点をあてる一

   高木 紀子

(平成17年10月6日受理)

AStudy of the Acquisition of English Prepositions       by Japanese Learners of English(2)

Focusing on the Polysemy of English Prepositions一

  TAKAGI, Noriko

(Received on October 6,2005)

キーワード:前置詞,多義性,習得

Key words:preposition, polysemy, acquisition

7.調査結果およびまとめ

 まず英語教科書の調査結果およびまとめにっいて述べ,

次に学習者の習得度調査の結果およびまとめにっいて述

べる.

7.1.英語教科書の調査結果およびまとあ

 各英語教科書に出現する前置詞at, in, onを含む文 を基に,各英語教科書に出現する前置詞at, in, onの 意味用法の分量や頻度(表1)〜(表8)にまとめた.

各英語教科書の提示順序に関しては,(表9)〜(表10)

にまとめた.以上の調査結果により,次のようなことが

考察される.

(1)(表1)〜(表10)の調査結果より,仮説(1)

 の「英語教科書で使用されている前置詞は,規則性が  なく選択されている。」は,支持された.調査結果を  それぞれの前置詞ごとに述べる.

 ・atは,全学年をとおしてSPACE以外の出現率が高   い.特にNHは1年の英語教科書においてSPACEの   用法が皆無であった.この調査結果により,atは   SPACEの用法が他の用法に比べて出現数が少なく,

  前置詞習得に大きな支障をきたすのではないかと推   測する.さらに,ABSTRACTの用法では,全体的   に(目標)と(従事)に集中し,それ以外の項目に

英語英文学科

おいては教科書により出現数に差がある.

ABSTRACTの用法では(目標)の意味で使用され  ることが一番多かった(全英語教科書の旧・新版併

せて72回).その際,atが結合した語はlook(67回),

arrive(6回), point, smile, shout, stop(各1

 回)だった.

・inは全英語教科書における旧・新版ともSPACEの 用法が最も多かった.しかし,TEMPORALの用 法とABSTRACTの用法における抽出数は各英語教 科書では異なった.一例を挙げると,TEは,

TEMPORALの出現率は9.47%だが, ABSTRACT では,27.4%と大きく出現率が違う.一方,NC 13 におけるTEMPORALは16.8%, ABSTRACTは18.

4%であった.ABSTRACTの用法は,(手段・方法)

の意味で使用されることが多かった.結びっいた語 は,言語(Japanese, English)が多かった.(着 用)および(配列・形状),(理由・原因)の項目で は英語教科書により出現数に差があった.LDOCE  3によると,(着用)は頻度順では9番目に位置し

ており,英語教科書における出現は必須と考える.

NCではABSTRACTの用法において,全ての分類 項目が存在したが,NC 13では(所属)と(着用)

の項目において出現がなかった.

・onは, NH, NH 13, SE 13以外はすべてSPACE

の用法が多く出現した.SE 13とTE両英語教科書

の1年生用には,SPACEの用法が全く出現しなかっ

(3)

 た.ABSTRACTの用法における分類項目において,

 (状態)における出現は全教科書の旧・新版とも皆  無であった.(状態)の意味は,LDOCE 3による  頻度によると21位中13位と位置づけられており,学  習する必要がある.ABSTRACTの用法の中で比重  を占めたのは,(手段・器具)や(従事)の意味で  あった.特に,(手段・器具)の意味で結びっいた  語の中で最も多かったものは,TV(19回中11回)

 で,(従事)はtripであった.

 以上の調査結果より,前置詞は規則性がなく選択さ れている.ある前置詞にっいて,学習者に提示される exemplarsの偏りは学習者にその前置詞について間違っ た認識を与えてしまう恐れがある.

(2)(表9)〜(表10)の調査結果により,英語教科 書における前置詞の提示1順序は,具体的なもの:

SPACEの用法を最初に提示しているものが多かった ことが明らかとなった.しかし,一致していない英語 教科書もあった.TEMPORALの用法から提示され

たものは,NH(at), NH 13(on), SE(on), SE 13

(on). ABSTRACTの用法から提示されたのは, NC

(at), SE(at), TE(on), SE 13(at), TE 13(at)

であった.先行研究で支持されてきた習得1順序

(SPACE→TEMPORAL→ABSTRACT)に沿って提

示されていたのは,NC(in), NH(on), NC 13

(on)のみであった.

(3)at, in, onの導入順序にっいて各英語教科書で

ばらっきがある.atから導入したのは, NC, TE, TE 13.inはNH, NC 13, SE 13. onはSE, NH 13であ る.at, in, onの導入順序にっいて,筆者はinからの

導入が適切と考える.その根拠として,①inのプロト

タイプは「物理的3次元の空間内」と考え,学習者に とって具体的に知覚しやすい.②先行研究で少し触れ たが,onの持っ意味と日本語の「上に」の持っ意味 領域が微妙に異なる.onのプロトタイプを提示され ずに,例文(an apple on the table)を提示された 場合,on=「上に」と把握する学習者もおり,「接触」

の意味を把握しにくい.③Lindstromberg(1997:

165)は℃wing to the subtlety of its meaning, at  is perhaps the most troublesome preposition for

foreign learners. 1と指摘しているたあである.

(4)(図1)により,英語教科書における出現数は,

in(1094), at(339), on(282)の順であった.

(5)上述において,at, in, onにおけるプロトタイ プはSPACEの用法とした.そこで,各英語教科書に おいて,最初に提示された前置詞のSPACEにおける 文例を挙げ,前置詞の習得にとって効率的に学習でき

る文例かどうか考察する.

・at

 NC:Mother isn t at home today.

 NC13:Do you have any marbles at home in    Japan?

 NH:Every winter about one hundred swans

   come and stay at the lake near my house.

   (2年)

 NH13:Becky doesn,t use English at home.

 SE:Do you see the people at the top?

 SE13:Igot this bicycle at the flea market.

 TE:Does she teach at a junior high school?

 TE13:Do you speak English or Swahili at    home?

 atと結びっいている語は,主にschoolとhomeに集 中している.題材論からするとこれらは使用しやすい.

一方,前置詞の習得から考えると,プロトタイプに近 いSEが最も知覚しやすい表現と考えられる.

°1n

 NC:It is popular in my country.

 NC13:Are you a student in this town?

 NH:In Canada we speak English and French.

 NH13:She lives in Australia.

 SE:In Japan I use chopsticks.

 SE13:Is she in China?

 TE:My sis七er lives in Tokyo.

 TE13:IhaveaTV in my room,

 inと結びっいている語として,8英語教科書の内7 つは,国名や町名の固有名詞が多い.これも題材論か

らやむを得ない結果であろう.しかし,前置詞の習得 から考えると,プロトタイプは「物理的な3次元の空 間」なので,日常に見られる普通名詞が望ましい.そ

こで,TE 13(in my room)が認知されやすく,習 得しやすい.

°on

 NC:Someone is on the walL

(4)

NC13:He is on the wall.

NH:She is on the chair.

NH13:It「s on your head。

SE:Some of the caves have pictures on the

  wall.(2年)

SE13:There is a cup on the desk.

TE:Put some apples on the crust in the pan.

TE13:Where s Kenya on this map?

 onが持っ「接触」の意味を学習者が適切に習得する

ためには,NC, NC 13, SE 13のon the wallがよい.

前置詞の導入には,まず,プロトタイプのexemplars を提示し,そこから核となる意味を学習者に把握させ ることが,最も効果的な学習ができると考える.

7.2.学習者の習得度調査結果およびまとめ

 質問紙(資料1)を用い,調査をおこなった結果を

(表11)〜(表17)にまとめた.以上の調査結果より,

次のようなことが考察される.語の難易度はJACET 8000から引用している.

(1)協力者の習得調査結果は99間中平均56点であった.

 最高点は86点で,最下位は22点であった.調査結果よ  り,協力者の習得に差があることが分かった.結果を  度数分布表で表す〈参照(図2)〉.

(2)仮説(2)「学習者はSPACEからTEMPORALへ,

 さらにABSTRACTの1順で習得している」は支持され  なかった.この調査結果により,現在まで先行研究で  考えられていた習得順序に関する仮説は否定された.

 SPSS.Ver.11を使用し,重回帰分析を行った.その結

 果,有意であることが証明された(F(2,82)=79.826,

 p〈.05).また,相関指数および相関図からSPACEと

 TEMPORALそしてABSTRACTがお互いに相関して

 いる傾向が明らかとなった〈参照(表14)〜(表17)〉.

 以上の結果から,協力者は,TEMPORAL(M=70.33  %),SPACE(M=69.08%),ABSTRACT(M=34.30  %)の順で習得をしていたことが明らかとなった.協  力者がTEMPORALを最も習得できた原因として考  えられるのは,以下の2点である.①英語教科書にお  ける前置詞の提示順序は,先行研究で支持されてきた  前置詞の習得順序にほとんど沿っていなく,英語教科  書における前置詞の提示順序が学習者の前置詞習得順

 序に影響を及ぼしているのかもしれない.②

TEMPORALの用法と共起する語はある一定の語に 限られる.一方,SPACEの用法の場合は,さまざま な語と結びっく.またその語と結びつく際,人によっ て前置詞の選択に幅がある.例えば,Ross and Tuck

(2000)によると,「There are footprints on/in the rug.という文において, inとonのどちらも使用 できる.rug(毛足の長いマット)は, footprints

(足跡)が染み込んでいるようにも見えるし,表面に ついているようにも見える.表現をする人がどのよう に意識したかということにより,前置詞の選択が変わ る.」という.従って,第二言語習得者には前置詞選

択の範囲が広くなり,SPACEの用法はTEMPORAL

の用法よりも難しいといえる.英語教科書における出 現数ではSPACEの用法が最も多かったが,前置詞と 共起する語の観点から考慮すると,SPACEの用法の 場合,あらゆる語と無数に結びっくことができる.一 方,TEMPORALの用法は限られた語としか共起し ない.共起する語が限定されていることは,英語学習 者にとって習得しやすいと考える.ABSTRACTの用 法が最後に習得されたのは,認知レベルに関係すると 考える.学習者は,具体的なもの(SPACEの用法)

のほうが抽象的なもの(ABSTRACTの用法)に比べ,

容易に観察しやすく,認知しやすいことが原因だと考

える.

(3)仮説(3)の「英語教科書において,出現数の多 い語と前置詞が共起する場合(例えば,look at)や よく使用されている前置詞の意味用法(例えば,on における(手段・方法)例:on TV)に関して,学 習者は習得しているが,出現数の少ない語と前置詞が 共起する場合やあまり使用されていない前置詞の意味 用法については,学習者は習得していない.」にっい ては,英語教科書において,出現数の少ない語と前置 詞が共起する場合,習得率が高いものがあったため支 持されなかった〈(資料1)参照〉.同じ用法の中でも,

英語教科書において,出現数の多い語と前置詞が共起 する場合と,出現数の少ない語と前置詞が共起する場 合の習得に対して相関関係が成り立ったものもある.

さらに,諸相の観点から分析すると,前置詞が対義語 と共起する場合や同義語でも難易度が高いものと共起 する場合は,習得率が低くなる傾向があることが判明

した.そこで,調査結果をSPACEとTEMPORAL,

ABSTRACTごとにそれぞれの前置詞について述べる.

(5)

SPACE

・atで正答率が高かったのは,#7:at my house(87

 %),#1:at the second corner(86%)だった.

 at the second cornerはatのプロトタイプであり,

 習得結果からも支持された.一方,最も正答率が低  かったのは,#12:at 15 Jackson Street(16%)

 であった.協力者の多くは,inかonを選択した.

 番地が明記された場合,atが結びつくが,手紙を書  く際にも自分の住所にatを記入する必要はなく,実  際に使った経験のなかったことが誤答にっながった

 と考える.

・inで最も正答率が高かったのは,#3:in the  cafeteria(91%)だった. cafeteriaは物理的3次  元の空間内であり,inのプロトタイプである.正答  率が低かったものは,#8:in water(51%)であっ  た.cafeteriaは境界がはっきりとした3次元の物  理的空間内だが,waterは抽象的な空間を表し,

 cafeteriaより境界がややぼやけてくる.意味によ  る抽象度と習得結果が相関していると考える.

・onで正答率が高かったのは,#4:0n the table  (98%)と#15:0n the wall(93%)だった.こ  のonは接触の意味であり,プロトタイプである.

 最も正答率が低かったのは,#6:0n a branch of  atall tree(20%)であった.この問題に対する誤  答で,最も多かったのはfromだった.#6:Fre−

 ddie, the leaf, was born on a branch of a tall  tree.では,葉を擬人化して表現しているため,動  詞bornと共起している.協力者は木の枝から…と  捉えたのではないかと推察される.

TEMPORAL

・atで正答率が高かったのは,#24:at six(95%)

 だった.一方,正答率が低かったのは,#30:at  different times(28%)だった.ここで,特に明  記するのは#26:at night(73%)と#40:at  dawn(49%)の正答率の違いである.この原因と  して,語の難易度が関係している(難易度:night

 (185位)dawn(2461位)).

・inで最も正答率が高かったのは,#19:in time  (87%)であった。「熟語として覚えている」とコメ  ントをした協力者もいた.Aprilなど月の名詞と共  起する問題(#35)は正答率が高いと予測したが,

 正答率は69%と予測より低く,onを選んだ協力者

 が16%いた.

・onにおける特定の日との共起の場合(#36:0n  September 5),正答率は52%で, inを選んだ協力  者が33%いた.Aprilなどの月を表現するときは,

 inを使用するが,#36の例のように特定の日になる  とonを選択する.しかし,協力者の一部は,両方  の解答にinまたはonを選択している. inとonの選  択の差異を適切に理解していない.また,#34:0n  Tuesdays(92%)と#38:0n Wednesday(80%)

 の習得に違いがあった.これは,問題文に原因があ  ると判断した.#34:We don t have English on  Tuesdays,では,協力者は前置詞句(on Tuesday)

 を副詞的用法と容易に判断できたので,onを選択  できたが,#38:How about the weather on  Wednesday?では,前置詞句(on Wednesday)

 を形容詞的用法と判断はできたが,誤答ofを選んだ  協力者が多かった.協力者はthe weatherとWednes−

 dayを前置詞ofでっないだ.日本語は,名詞と名詞  を結びっけるとき,格助詞「の」を使用する例が多  い.「の」はしばしば前置詞ofに対応する.しかし,

 英語では様々な前置詞を使用する.誤答の原因は,

 母語による干渉かもしれない.

ABSTRACT

・atは,英語教科書において(目標)の意味用法が最  も多く出現した.また,その際,動詞lookと共起  する率が高く,lookの場合は高い正答率(#52:96  %)を示したが,gazeの場合はlookに比べ,正答  率が低い(#76:65.9%).これは,lookとgazeの  英語教科書における出現数および語の難易度が関係  していると考えられる(出現率:look at(67回,

 65位)とgaze at(0回,1956位)).また,(目標)

 の用法内でも,意味によって正答率が異なった.

 (試み)のatは総合的に習得度が低かった.(試み)

 の調査問題について,最も習得の低いものは平均正  答率が9%,最も高いものは平均正答率が39%であっ  た.原因として考えられるのは,(見る)の#52:

 look atは身体(視線)を使用するので,学習者は  認知しやすい.一方,(試み)の#99:attempt at  は心理状態を表しており,想像力を必要とするため,

 look atよりも抽象化しており認知しにくいと考え

 る.また英語教科書における出現数も,(試み)の

 atは皆無であった.(関連)の調査問題で#54:

(6)

goodと共起した場合は,正答率が94.1%と高かっ  たが,対義語#79:poorでは,正答率は15.3%と低

かった.これは,英語教科書におけるbe poor at  の出現数が1回だったということが関係する.

・inで最も正答率が高かったのは,(所属)の#92:

in my group(89%)だった.しかし,英語教科 書において,(所属)の意味用法はそれほど多く使 用されていなかった(全教科書8回).英語教科書  では(関連・範囲)の意味用法が最も多く使用され  たが(全教科書48回),正答率平均40%だった.そ  のことにより,英語教科書の提示数と習得度の問に  はあまり相関関係がないことが明らかとなった.諸 相の観点からは,#97:believe(難易度:208位)

 と共起した場合は,正答率が68.2%だったが,#50:

confidence(難易度:1695位)と共起した場合は

11.8%の正答率であった.(手段・方法)では#42:

in a graceful fashion(31%)と#45:in a harsh voice(39%)は正答率が低かった.誤答の 中で多かったのは,#42はwith(56%),#45は by(35%)であった.#42では, fashionの意味を 正確に捉えられなかったため,(様態)の意味を持 っwithを選んでしまったのではないか.また,#45 の結果によって,協力者は,(手段・方法)の意味 を持っinとbyの違いが理解できていないことが判 明した.他の(手段・方法)にっいての調査問題は,

 #53:Japanese(難易度:国名のたあ測定数値な  し)は74.1%,#94:dialect(難易度:5992位)は 45.9%の正答率であった.(配列・形状)では,#

86:group(難易度:220位)は正答率68.2%,#67  :mass(難i易度1708位)は29.4%であった.#67 の誤答に関して,withを選んだ協力者が多かった.

withの持っ意味(様態)を過剰使用したためと考

える.

・onでは,英語教科書における(従事)の用法は最 も使用されていたが,#95:0n his first voyage は正答率が36%と低かった.一方,(支点・根拠)

の用法はそれほど多く使用されていなかったが,正 答率は高かった.最も正答率が低かったのは,(状 態)の意味で使用された#68:0n the chainで,

17.6%だった.協力者のほとんどは,withを選択し ており,withが持っ(状態)の認識度は, onが持 っ(状態)の意味の認識よりも強かった.諸相の観

 点から分析すると,語の難易度により違いもある.

 (依存する)の意味では,#43:depend(難易度:

 866位)は正答率91.8%,#93:count(難易度:

 911位)は51.8%であった.(集中する)の意味では,

  #74:focus(33%)と#70:center(38%)の正  答率はあまり変わらなかった.協力者の一部から,

 調査問題ではfocusとonの間にthe world s atten−

 tionが入っていて焦点があわなかったこと,前置詞  の後の名詞がSudanだったので, inを選んだという  コメントもあった.このことから誤答の原因を推測  すると,英語教科書におけるinの最初に導入された  文の多くは,国名などの固有名詞であり,学習者は  国名などの固有名詞と共起するものがinのプロトタ  イプと学習しているのではないか.また,今回の調  査は前置詞に焦点をあてており,文の内容を理解せ  ず,機械的に固有名詞(Sudan)の前に()があっ  たため,inを選んだのではないかと考える.(土台)

 の意味では,#66:based(88%)と#56:found  (16%)の習得に違いがあった.しかし,これは調  査問題に原因があった.#56:foundの後ろの名詞  はfactであり,協力者はin(67%)を選んでいる.

 多分,in factという熟語と関連づけたのだと思わ

 れる.

 以上の結果から,プロトタイプは各前置詞において,

正答率が高かったこと,また同じ用法の中でも,抽象 度が増すにっれて,習得度が低くなることが明らかと なった.さらに,諸相の観点から分析すると,前置詞 が対義語と共起する場合や同義語でも難易度が高いも のと共起する場合は,習得率が低くなる傾向があるこ とが判明した.このことにより,前置詞の選択は恣意 的ではなく意味を基盤として行われるというシステム を,学習者は理解していなく,前置詞を個別に覚えて

いることが推察される.

(4)英語教科書におけるat, in, onの導入順序にっい

て,各英語教科書でばらっきがあり,inからの導入が 好ましいと上述した.今回行った習得度調査結果から,

in, on, atの順で習得していたことが明らかになり,

教科書の導入順序の改善が期待される〈(表9)〜

(表10)参照〉.しかし,下記の表における標準偏差は

値が大きく,今後の課題としたい.

(7)

8.結  論

 英語教科書の旧版を使用した学習者の学習履歴をたど り,前置詞の習得と学習提示方法の関係を実証的に分析 し記述した.まず,第1章で行った意味分類を使用し,

英語教科書における前置詞at, in, onの扱いを考察した.

その結果,仮説(1)「英語教科書で使用されている前

置詞at, in, onは,規則性がなく選択されている.」は

(表1)〜(表10)の調査結果より,支持された.atは,

SPACEの用法が他の用法に比べて出現数が少なかった こと,さらに,ABSTRACTの用法では,全体的に(目 標)と(存在・従事)に集中し,それ以外の項目におい ては教科書により出現数に差があった.inは,全教科書 の旧・新版ともSPACEの用法が多かった.しかし,

TEMPORALの用法とABSTRACTの用法における出現

数は各英語教科書では異なった.onは, NH, NH 13,

SE 13以外はすべてSPACEの用法が多く出現した. AB−

STRACTの用法における分類項目において,(状態)に おける出現は全教科書の旧・新版とも皆無であった.以 上のことより,英語教科書で提示されている前置詞は,

頻度とバランスに関して十分に適切とは言いがたい.ま

たat, in, onの導入も各教科書において異なり,提示lll頁

序も統一ではなかったため,採択した教科書により前置 詞の習得に差が出ると考える.

 次に,分析した英語教科書の文例を基に調査問題を作 成し,前置詞習得順序を調査した.その結果,仮説(2)

「学習者はSPACE, TEMPORAL, ABSTRACTの用法 の順で習得している.」は先行研究では支持されてきた が,今回調査した結果では,TEMPORALの習得度が 最も高く,SPACEおよびABSTRACTとの相関も重回 帰分析により証明されたため,仮説は支持されなかった.

先行研究で支持されてきた習得順序に関する仮説は否定

された.

 最後に,先に使用した調査問題を利用して,前置詞習 得度の調査をおこなった.その結果,仮説(3)「英語 教科書において,出現数の多い語と前置詞が共起する場 合(例えば,look at)やよく使用されている前置詞の 意味用法(例えば,onにおける(手段・方法)例:on TV)に関して,学習者は習得しているが,出現数の少 ない語と前置詞が共起する場合やあまり使用されていな い前置詞の意味用法にっいては,学習者は習得していな い.」はあまり使用されていない意味用法でも習得率の

高いものもあったため,この仮説は支持されなかった.

従って,総合的には英語教科書における前置詞の提示方 法と習得度にっいて相関関係はないという結果になった.

しかし,同じ用法の中でも,英語教科書において,出現 数の多い語と前置詞が共起する場合と,出現数の少ない 語と前置詞が共起する場合の習得に関して相関関係が成

り立ったものもある.さらに,諸相の観点から分析する と,前置詞が対義語と共起する場合や同義語でも難易度 が高いものと共起する場合は,習得率が低くなる傾向が あることが判明した.このことにより,前置詞の選択は 恣意的ではなく意味を基盤として行われるというシステ ムを,学習者は理解していなく,前置詞を個別に覚えて

いることが推察される.

9.本研究の応用性

 本研究の応用として,英語教科書における前置詞の効 果的な提示方法として以下の4点を挙げる.

(1)英語教科書で使用される前置詞は,頻度とバラン  スを考慮して提示する.

(2)導入に関してはin, on, atの順に行う.

(3)前置詞の選択は恣意的ではなく,意味から体系的  に選択することが出来るため,提示方法を工夫する.

(4)at, in, onの持っ本質的な違いを提示する.

 at, in, onの意味は重なり合う部分もあるが(例えば,

(状態)や(従事)),根底には違う意味が存在する.英

語母語話者が,at, in, onを選択する際に行う基準の設

定や捉え方の違いを英語教科書に提示する必要があると いえよう.学習させたい前置詞を,他の前置詞と比較す ることにより,鮮明に意味が把握できると考える.

 さらに,教員の役割として,英語母語話者の前置詞獲 得における順序と日本人英語学習者の前置詞習得におけ る順序の違いを考慮し,指導することも大事だと考える.

また,学習者が個々に学習する必要があると思っている

前置詞も,実は意味を基にシステム化しており,学習者

は類推力を働かせ,選択することができる.そのことに

より,効果的に学習ができ,ことばに関する興味や関心

も引き出せる.学習者を文法嫌いにしてしまうのは,前

置詞の持っているシステムをわかりやすく説明できる教

員が少ないので,前置詞の個々の用例を機械的に覚える

ように指導されている結果であろう.一例を挙げると,

(8)

ある状況を言語化する際に,イギリスとアメリカで使用 される前置詞が違う場合がある.weekendに関して,イ ギリス英語はat the weekendといい,アメリカ英語で はon the weekendと異なる前置詞を使用する.これを 方言の違いとして片付けてしまうことがあるが,単に方 言の違いとして,処理をしてよいか疑問である.筆者は,

上記に挙げたように,違った前置詞を用いるのは,イギ リス人とアメリカ人の心的視点の違いと考える.っまり,

イギリス人はweekendを「ある一定の幅のある期間」と して認知し,アメリカ人は「ある一定の幅のある期間で はなく,ある特定の日」として捉えるために,選択する 前置詞が異なるのではないかと考える.異なった言語を 学ぶことにより,学習者はその言語と母語を比較し,母 語の統語構造なども再発見することができる.そのこと により,異言語・異文化理解教育にっながるといえよう.

換言すると,人間の考えや物の見方が様々存在すること に気づくようになる.ことば(ここでは前置詞)の学習 をとおして,そのことばを使う人の世界観がわかるとい うことを学習者に伝えることも教師の大切な役割である.

10.今後の課題

本研究は,前置詞の習得と英語教科書における提示方

法との関係を多義性から追求したが,今回取り上げられ なかった,前置詞の習得と母語による干渉等の問題につ いては,今後の課題としたい.また,前置詞の習得は,

英語教科書における頻度の問題だけではなく,教室にお ける指導の内容や質,言語接触の量の違い,中学校以降 の学習などが関係していることは否めない事実である.

こうした変数の統制を行い,横断的に行う研究も今後の

課題としたい.

*本研究は,桜美林大学院国際学研究科に提出した2003 年度修士論文の一部を加筆・修正したものである.20 04年関東甲信越英語教育学会 第28回東京研究大会

 (東京電機大学)で発表した.

謝  辞

 本研究をおこなうにあたり,竹前先生,小川先生,矢 田先生,森住先生,田中先生から貴重なご意見を頂きま

した.ありがとうございます.なお,不備は全て筆者一

人の責任です.

図1 分量や頻度英語教科書における前置詞at, in, on 図2 習得度調査結果

(9)

(資料1)調査問題および習得率・教科書における出現率・LDOCE 3における頻度順

意味 意味出現 出王 頻度 番号 問題文

S 3 87 #7 Sa rm havin a a ama art at m house this Frida.

S

1

86 #1

G◎down this street and turn ri ht at the second corner.

S 0 16 #12

11ive at 15Jackson Street.

S 0

51

#14

The art sto ed at Chica o on its wa to New York.

S 1 91

#3

We eat in the caf6teria,

S

5 78 #10

Soccer is not ust a ame fbr the eo le in Brazil.

S

1 80 #17 He is runnin in the rain,

S

2

51

#8 Li ht does not travel well in water,

S 11

98 #4

Are there an   encils on the table?

S 3

93 #15

There are man cards on the wall.

S

0 66 #16 There is a fl on the ceilin .

S

1 20 #6 Freddie, the leaf, was born on a branch of a tall tree.

T

13 95 #24

He ets u at six.

T

13 73 #26 At ni ht I read them all.

T

0 49 #40

At dawn the meetin was over.

T 1

28 #30

For exam le the have f6ur New Year s Da s at dif「brent times ofthe ear.

T

6 92 #37 Ididn t like m classes at first.

T 1 41

#39

Durin Ramadan we can t eat or drink an thin in the da time,

T

5

81

#22

Ken a became inde endent in 1964.

T

5

80 #33

In winter the shee can find water and rass there.

T

9

84 #32 In those da s I didn t like tomatoes,

T

1

92 #34

We don t have En lish on Tuesda s.

T

4 81 #23 loto the ark on Sunda mornin.

T 1

52 #36 Mother Teresa died on Se tember 51997,

T

0 92 #19

The usuall leave their home on time.

A 0 39 2 #96 He kicked at the ball but missed it.

A

目目

66 96 #52 Look at this  icture.

A 目示 る

0 66 2 #76

He stood azin at Helen.

A 目示 試みる 0

11

#46 She made an eff6rt at okin but it fεll uite flat.

A 目示 試みる 77 0

9

#99

An attem t at murder

A 割ム・程度

6

1 25

6

#65

The are cuttin down the f6rests at 40 hectares a minute.

A 状態

2 1

28

5

#88

The cher blossoms are at their best,

A 存在・従事 27

1

48

1

#47 She is at work.

A 所

3

0 54 #77 He is at Oxfbrd,

A 連 上手・下手 4 94 4 #54

rm not ood at s orts, but:can write oems,

A 連 上手・下手

5

1 15 4 #79 But rm still oor at it,

A 感情・行為の原因 5 5 64

3

#91

Man  eo le were ve sur rised at his thou ht.

A 到達点 30 3 58 #41 The  landed in an o en area.

A 内容 56

1

45

1

#81

In an old Chinese sto , car swam u a waterfall and became dra ons.

A

5

1 63

3

#59

Helen ou look ve beautiful in our new white blouse,

A 状態 35 2 74

7

#63

When the s uid are in dan er the 刊,

A 存在・ 52 1 54 2 #64

This is the ball which Yu i used in the soccer ame.

A

11 1

89 #92

Ken Yumiko Hiroshi and Emi were in m  rou.

A 手段・方法 言語 13 74 4 #53 Let s talk in Ja anese then,

A 手段・方法 曇暑玉 0 46 4 #94 He s eaks in dialect.

A配列・形状

集団

1

68

5

#86

The alwa s fl in a rou.

A

連・範 議論

2 53

6

#80 1n m o inion Carter had to save the child first,

A 曇論 0 66

6

#82 Write our o inion in detail.

A

連・

A・ 信 0 12 8 #50

M mother has reat confidence in him.

A 連・巳 62 0 68 8 難97

Do ou believe in God?

A理由・原因

8

1

54 #90

Sevent −ei ht died in the accident.

A近 23

1

39

2

#75 His house is on the water.

A 至1達点 21 1 74 #49

Sadako was two ears old when the atomic bomb was dro ed on Hiroshima.

A 内轍

9

1 64 #62

Where s Ken a on this ma ?

A 所 ・用 0 0 54 9 #89

She has a rin on her石n er.

A 状態

5

0 18

5

#68 The do  is on the chain,

A

25

1

36

6

#95 He reached the West lndies on his first vo a e in 1492,

A 12

1

58 8 #58

He s on the fbotball team but he s not m t e.

A 支点・根几 依存 0 92 #43 The future of Ja an de ends on the  oun   eo le of toda .

A 支点・根 依存 0 52 #93

John counted on Tom s su ort.

A 支点・ 凪 土台 6 0 88 #66

The novel is based on a Greek m th.

A 手段・器具 24 15 95

7

#55 1watch baseball and soccer ames on TV.

A

5 0 55 1 #51

M f自ther s ent much mone on hats.

A

膨 する 0 45

1

#83

Weather has a owerfUl ef「ect on cro s.

A

6

2

38 #74

His hoto fbcused the world s attention on Sudan.

A 関連 3 0 28 3 #85

He wrote books on Thailand.

(10)

表1 英語教科書における前置詞at, in, on

NC NH

SE TE

1  =回 at

in on

at

ln on

at

h on

at

in

on

1

14

29

13 15 16 7 9 14

4

9

20 11

161

SPACEの 亀

4 19 6

0 11

2 3 12

1

2

11 0 71

TEMPORALの ゜

3 9 7 10 2 2

0 0

2 5 3

4 47

ABSTRACTの 馬

7

1 0

5 3 3 6 2

1

2 6

7 43

2 27 66

13 16

42 11

12

60

12 9

37

13

318

SPACEの 7 39

6 3

30

2

4 33

5

4 24

8

165

TEMPORALの 覧

13 12

1

9

4 4

3 14 2 5 3 3 73

ABSTRACTの 鞠 7

15 6

4 8

5 5 13 5

0

10 2

80

3

12

69 11

8

62 11

14

47

13 15

38

6

306

SPACEの し

2

37

4

4 35

3 5 18 6

4 25

3

146

TEMPORALの し

3 18 2 2 13 3 3 12 2

4

3

1 66

ABSTRACTの

7

14 5 2 14 5 6 17 5 7

10

2

94

A 53 164 3フ 39 120 29 35

121

29 33 95 30 785

S 2452 579 432 179 63.3 24.1 343 52.1 41.4 30.3 63.2 36.7 407 T 3584 238 27 538 158

31

171 2t5 207 42.4 9.47 26.7 271

A

39.62 183 297 282

2α8

448 486 264 37.9 27.3 27.4 36.7 32.1

表2 英語教科書における前置詞at, in, onの出現数(平成13年度検定済み版)

NC13 NH13 SE13 TE13

1  一ロ at

m on

at

m on

at

in

on

at

in

1

12

38

19 13 18

7 10

19

1 11 26 on 11 185

SPACEの 鴨

3

29 7

3 15 4 3 15

0

3 18

1

101

TEMPORALの 等

3

4

9

7

3 3

4 1 1

3

7

3

48

ABSTRACTの し

6 5 3 3

0 0

3 3

0

5

1

7

36

2 13 79 15

8 45

15 21

43

12

26 87 24 388

SPACEの う 1 50

10 3

32

6 10

32

2

11 51

13 221

TEMPORALの も

9 17 2

4 7 1

3 9 7 12 10 6

87

ABSTRACTの 噛

3 12 3

1 6

8 8 2 3 3

26

5

80

3 18

79

19 9

64

12

25 63

15 13

33 7 357

SPACEの 亀 5 48

4 2

33

4 7

29

8 2

22

3

167

TEMPORALの ゜

4 12 9 4

11 1

4 8 3 2

1 0 59

ABSTRACTの 亀 9

19 6 3

20 7

14

26 4

9 10

4

131

43 196 53 30 127 34 56 125 28 50 146 42 930

S 20.9 64.8 396 26.7 63 412 35.7 608 35.7 32 62.3 40.5 43.6

T 372 16.8 377 50 16.5 147 19.6 14.4 393 34 12.3 21.4 262

A

4t9 18.4 22.6 233 205 441 44.6 24.8 25 34 25.3 381 302

表3 英語教科書に出現した前置詞atのABSTRACT

    用法分類

英語教科書

NC NH

SE TE

合計

学年 1 2 3 1 2 3 1 2 3 1 2 3

出現数 7 7

5 4

2 6

5

6

2 0

58

(目標) 5

4

6

4

1 1

4 2 4 4

35

(割合・程度) 1 1 1 1

4

(状態) 1 1

2

(従事) 2 2 1

2

1 1 1 1 1

12

(所属) 1 1

(関連)

2

3

(感情・行為

@の原因) 1 1

表5 英語教科書に出現した前置詞inのABSTRACT

    用法分類

英語教科書

NC NH SE TE

合計

学年

1

2 3

1

2 3

1

2 3

1

2 3

出現数

1 15 14 3 8 14 2 13 17 6 10

10 113

(到達点) 1 1 2

4

2 10

(内容) 4 2 2 4 3 2 1 1 1

20

(着用) 1 1 2

(状態) 4

1

1 1 1 2 1 2 13

     9

i従事) 2 3

1

1 2

1

2 3

1 1

1

18

(所属)

1

1 1

1 4

(手段・方法) 1

1 1

2 1 1 5 2 1 1 3 19

(配列・形状) 1

1

1 3

(関連・範囲) 1 4 1 6 1 6 2 21

(理由・原因)

1

1 1 314

表4 英語教科書に出現した前置詞atのABSTRACT用法分類(平成13年度検定済み版)

(11)

表6 英語教科書に出現した前置詞inのABSTRACT用法分類(平成13年度検定済み版)

表7 英語教科書に出現した前置詞onのABSTRACT用法分類(平成13年度検定済み版)

表8 英語教科書に出現した前置詞onのABSTRACT    用法分類

英語教科書

NC NH SE TE

合計

学年

1

2 3

1

2 3

1

2 3

1

2 3

出現数 1

6 5 3 5 5

1

5 5 8 2 1

47

(近接) 1 2 1 3 1 8

(到逮点) 3 1

1

1 2 8

(内容) 1 1

1

3

(所持・賠用)

0

(状態) 1 1 2

(従事) 2 3 1 1 2 9

(所属) 2 2 4

(支点・根拠) 1

1

2

(手段・器具) 1 1 1 1 1

1

2 8

(対象) 1 1 2

(関連) 1

表9 1年生用英語教科書における前置詞at, in, on

   提示川頁序

英語教科書

NC NH SE TE

前置ii司 日t

in

or1

at h

on

at m on

旦t

in

on

1番辰] A

S

S T

S

S

A

S T

S S

A

2番目

T

T A A T

S

A A

A A T

3番目 S

A

T A

S T

T

表11SPACEの習得度平均

度数 最小値最大値平均値  標準偏差

肝掴㎝

85  16.67   100 63.529

85     0    100 74.118 85  33、33   100 69.608

21.12794 24.84687 18.5764

表10 1年生用英語教科書における前置詞at, in, on提示順序(平成13年度検定済み版)

『■o}.

p語数科書

NC13

NH13 SE13

TE 13

前置詞

at

in

on at

in

on at

in

on at

in

on

  7

P需目 .S

S S S S T

A

S T A

S

A

2番目

A

A

T

A

T S T

A

S A T

3番目

T T

A

T S T T T S

(12)

表12TEMPORALの習得度平均

ハUrOO

り乙−1︷1

︻﹂ハU

⁝δ<ユの

表15SPACEとABSTRACTの相関図

度数 最小値最大値平均値  標準偏差

訂隅㎝

85  14.29   100 69.244

85     0    100 71.618 85     0   100 70.147

表13ABSTRACTの習得度平均

19.90086 21.76958 20.05333

◆ ◆ ◆◆  ◆

◆ ●σ◆

0

度数 最小値最大値平均値  標準偏差

AT       85  11.76  82.35 40.346      1729702 lN      85  4.76  95.24 53.501    23.96375 0N      85  14.29  90.48 49.076     16.44694

上記表における標準偏差は値が大きく,今後の課題としたい.

表14 重回帰分析によるSPACE, TEMPORAL, ABS     TRACTの相関行列

SPACE  TEMPORAL ABSTRACT

5 0 5 0 ﹁サ 0 2 2 曜5 て

﹂く匡OユΣ出

20

ABSTRACT 40

表16TEMPORALとABSTRACTの相関図

60

●○◆

参 ◆勲 ⇔⇔   ◆

◆ ◆

Pearsonの

 相関

SPACE

TEMPORAL ABSTRAC T

1.000

.649

.744

.649

1.000

.732

.744

.732

1.000

0 10 20     30    40

  ABSTRACT

50

表17SPACEとTEMPORALの相関図

60

有意確率 SPACE TEMPORAL ABSTRAC T

.000

.000

.000

.000

.000

.000 国O<ユ◎◎ 1 1 1 1 1 8642086420

0

5

10     15

TEMPORAL

20 25

1.

2.

3.

      参考文献

Cho, Kanako.(2002) A Cognitive Linguistic Ap−

proach to the Acquisition of English

Prepositions, In JACET、Bulletin(vol.34), pp.63−

78.

Dirven, R6ne.(1993) Dividing up Physical and

Mental Space into Conceptual Categories by

Means of English Prepositions In C. Zelinsky−

Wibbelt(ed.), Nαturαl Lαnguαge Processing

(vol.3, The Semantics of Prepositions). Berlin/

New York:Mouton de Gruyter, pp.73−97.

Grimm, Hannelore.(1975) On the Child s Acquisi−

tion of Semantic Structure Underlying the

4.

5.

6.

7.

8.

Wordfield of Prepositions嘲In Languαgeαnd

Speech(8), pp.97−119.

Hayashi, Masato.(2001> The Acquisition of the

Prepositions In and On by Japanese Learners of

English In JA(]ET Btilletin(vol.33), pp.29−42.

林 正人.(2003)「日本人学習者による英語の前置 詞の習得に関する研究」『IRICE PLAZA』第13号

 東京:アイリス英語教育学会,pp.23−35.

池上嘉彦・米山三明・他.(2001)『英語の意味』

(テイクオフ英語学シリーズ3)東京:大修館.

影山太郎(編).(2001)『日英対照 動詞の意味と構 文』東京:大修館.

Koike, Ikuo.(1983)Acquisition( f Grαmnzαticαl

Structures and Relevant Verbαt Strαtegies inα Second Lαnguαge.東京:大修館.

(13)

9.

10.

11.

12.

13.

14.

15。

16.

小西友七.(1976)『英語の前置詞』東京:大修館.

Lindstromberg, Seth.(1997)English Prel)ositions

Escplαined. Amsterdam/Philadelphia:John Ben−

jamin s Publishing Company.

丸田忠雄・平田一郎.(2001)『語彙範疇ll一名詞・

形容詞・前置詞』(英語学モノグラフシリーズ7)

東京:研究社.

宮前一廣.(1998)『日英比較 前置詞の文法」東京:

松拍社.

O Dowd, Elizabeth.(1998)Prepositions and Parti−

c1θs in En glish−A Discourse−functional Account.

Oxford:Oxford University Press.

小川 明.(2002)「語はどの前置詞を選択するか一 前置詞の意味から見た場合(1)『英語英文学研究』

第8号,東京家政大学文学部英語英文学会,pp.61−

74.

定延利之.(2002)「時間から空間へ?一〈空間的分 布を表す時間語彙〉をめぐって」『対象言語学』(シ リーズ言語科学4)東京:東京大学出版,pp.183−

215.

田中茂範.(1990)『認知意味論一英語動詞の多義の

17.

18.

19.

20.

21.

構造』東京:三友社.

Tomasello, Michael.(1987) Learning to use prepo−

sitions:acase study In Journαl of Child.Lαn−

guα8e, PP.79−98.

山梨正明.(1999)『認知文法論』東京:ひっじ書房.

Yamaoka, Toshihiko.(1995)iA Prototype Analy−

sis of the Learning of On by Japanese Learners of English and the Potentiality of Prototype Cont−

rasive Analysis(part 1) Hyogo University ( f

Teαcher Educαtion Journα1(vol.15), PP.51−59.

     . (1996) A Prototype Analysis of the

Learning of On by Japanese Learners of English

and the Potentiality of Prototype Contrasive Analysis(part 2)1 Hyogo University( f Teαcher Edacαtion Journα1(vo1.16), PP.43−49.

参考資料

大学英語教育学会(JACET)基本語改定委員会(編).

(2003)『大学英語教育学会基本語リストJACET 8000』東京:大学英語教育学会.

Abstract

 The aim of this paper is to investigate the acquisition of English prepositions by Japanese learners of Eng−

lish, focusing on the polysemy of English prepositions. The key to acquiring English prepositions appropri−

ately, is related to teaching and showing them to junior high school students. Miyamae(1998), Kageyama

(eds.)(2001), Maruta and Hirata(2001)and Ogawa(1999,2001,2002)maintain that the successful use of English prepositions requires semantic knowledge to classify preposition of combinations on the basis of

meanlng・

  In this study 1 first examine 24 English textbooks for junior high school in Japan, and discuss whether they

are sufficient in showing prepositions. Then, I investigate the proficiency in using prepositions of learners

who were assigned these textbooks in junior high school. The subjects of this survey were 85 students at two

universities. Finally, I discuss the relationship between the use of prepositions in English textbooks for junior

high school and the English proficiency of Japanese learners.

参照

関連したドキュメント

グローバル化がさらに加速する昨今、英語教育は大きな転換期を迎えています。2020 年度 より、小学校 3

が書き加えられている。例えば、図1のアブラナ科のナズ

明治33年8月,小学校令が改正され,それま で,国語科関係では,読書,作文,習字の三教

スキルに国境がないIT系の職種にお いては、英語力のある人材とない人 材の差が大きいので、一定レベル以

日本語で書かれた解説がほとんどないので , 専門用 語の訳出を独自に試みた ( たとえば variety を「多様クラス」と訳したり , subdirect

子どもが、例えば、あるものを作りたい、という願いを形成し実現しようとする。子どもは、そ

 英語の関学の伝統を継承するのが「子どもと英 語」です。初等教育における英語教育に対応でき

(Ⅰ) 主催者と参加者がいる場所が明確に分かれている場合(例