仏
伝
に
見
え
る
ナ
ー
ガ
に
ー
イ ン ド 古 代史
の 一 断 面1
つい
て
官 閏坂
宥
勝
仏伝に見えるナ ・t一ガにつ い て (宮坂)は
し
が
き
ナ ー ガ ( コ O ぴq ⇔ ) と は 、 イ ン ド産
の 毒 蛇 ( め が ね へ び ) Oo σ螽
ロ8
勹巴
011 三 鉱 9 → 同 言 q 島習
ω の こ と で あ る 。 イ ン ド の 歴史
お よ び 文 化 の種
々 相 に 現 わ れ る ナ ー ガ が 非 ア リ ア ン ( コ o 〒 p煢
穹
) であ
る こ と は 、 早 く よ り 学 界 で 注 目 ( 1 ) ( 2 ) さ れ て き て い る の で あ る が 、今
世 紀 に 入 っ て モ ヘ ン ジ ョ ・ ダ ロ 遺 跡 か ら 発掘
さ れ た イ ソ ダ ス 文 明 の 遺 品 、 そ の 他民
( 3 ) 間 信仰
の 諸資
料 や各
種
の 報告
書
・ 論 文 な ど が そ の事
を実
証 す る に 至 っ た 。 し か し な が ら 、 造型
美 術 に 見 え る ナ ー ガ の 研究
( 美 術史
学 的 美 学 的 な ) に 比 し て 、 文献
学 的 思 想 史 的 方 面 に お い て の組
織
的 研究
が著
し く 立 ち 遅 れ て い る 現 状 は 、 こ れ を率
直 に 認 め な い わ け に ゆ か な い で あ ろ う 。 本稿
は こ の 問 題 を 極 め て 小 範 囲 に 限 定 し て、 初 期 仏 伝 に 関 す る 断 片 的 な 資料
に現
わ れ る ナ ー ガ 神 話 を 取 り 挙 げ 、 そ の 歴 史 的 思 想 的 な 解 析 を お こ な っ て 、神
話 解 釈 の 立 場 か ら 、 イ ン ド 古 代 史 の 一 断 面 に聊
か の 照 明 を与
え よ う と 試 み る も の で あ る 。 * 偶 見 に よ れ ば 従 来 仏 伝 文 学 に 現 わ れ る ナ ー ガ の 神 話 的 伝 説 に 注 意 し た も の は 見 当 ら な い 。 中 村 元 博 土 の 『 ゴ ー タ マ ・ ブ ッ 一 145 一NII-Electronic Library Service ダ 』 の な か で も、 当 儼 の 問 題 と な る 仏 伝 中 の ナ ー ガ に つ い て は 「 ム チ ャ リ ソ ダ 竜 董 の 帰 依 と い う こ と は 、 勘 韲 り に も 神 話 的 で あ る が 、 そ の 他 の こ と は 事 実 と し て も 有 り 得 た で あ ろ う と 考 え ら れ る 」 ( 前 掲 書、 一 一 七 頁 ) 、 さ ら に 舎 利 供 養 に 関 し て 「 こ こ で は 非 常 に 神 話 麟 な 説 明 が な さ れ て い る 」 ( 海 、 一 二 九 頁 ) と、 あ る だ け で あ る 。 一
N工工一Electronlc Llbrary Servlce
口 竜 王 灌 水 [ ( 4 ) 『 中 部 経 典 』 の 「
希
有 未 曽 有 法 経 」 に よ る と 、菩
薩 が マ ー ヤ … の 母 胎 か ら 出 る と き 、 一 人 は 冷 水 を 持 ち 一 人 は温
水 を 持 っ た 二 入 の 女 が 空 中 に 現 わ れ 、 こ れ に よ っ て 菩 薩 の 行 水 を し た こ と を 、 仏 は ア ー ナ ソ ダ に語
っ た 。 そ こ で 、 ア ー ナ ン ダ は 「 批尊
よ 、 わ た く し は こ れ を 世薄
の 希 有 未 着有
法
と し て 受持
し ま す 」 と答
え る 。 こ の経
典
に 相 当 す る ( 5 ) 漢 訳 『 未曽
有
法 経 』 で は 次 の よ う に あ る 。 「 我 聞 。 世尊
初 生 之 時 、 上 虚 空 中 雨 水 注 下 。 一冷
一 暖 、 灌 ご 世 尊 身 一 。若
世 尊 初 生 之 時 、 上虚
空 中 雨 水 注 下 。 一冷
一 暖 、灌
二 數聹
身
冖 者 、我
受
二持
是 世尊
未 曽有
法 一 」 。 ( 6 ) 『 仏 本 行集
経 』 に は 次 の よ う に 伝 え る 。 「忽
然 自湧
出 二 池 水 。 随意
而 罵 。 又 虚 空 中 二 水 注 下 。 一 冷 一 暖 、 取 此 水 洗 浴 菩薩
身 。 此是
菩
薩希
奇 之 事 、未
曽 有 法 」 。 こ れ ら の 漢 訳経
典
に よ れ ぽ 、 い ず れ も冷
暖 二 水 は 自 然 に 注 が れ た も の の ご と く で あ る 。 ( 7 ) と こ ろ が 『修
行 本 起 経 』 に は 邇 羅 ( 〆 巴 口 ) ・ 鬱 迦羅
(d
冥
組 鋤 ) の 二 竜 王 (螽
σq 強。 遜2
。 鋤 ) の 名 を挙
げ る 。 「 有 二竜
王 兄 弟 欄 。 一 名 迦羅
、 二 名鬱
迹 羅 、 左 雨湿
水 、 右 雨冷
泉 。 釈 梵摩
持 二 天 衣}裏
γ 之 し 。 ( 8 ) ( 9 ) 目 四 犀 午 く凶 ω 痘蠶
で は 二 竜 名 はZo
孟
斜 ⇔B
墨
鼠
p と な っ て い る が 、 こ れ に 相 当 す る 漢 訳 『 普 躍経
』 で は 「 天 帝 釈弘 伝に 見 えるナ ーガ につ い て (宮坂)
梵
忽 然 来 下 。 雑 名 香 水 洗浴
菩
薩 。 九 竜 在 レ 上 而 下 二 香 水一 洗 二 浴 聖尊
一 云 云 」 と あ っ て 、 二 竜 が 九 竜 に な っ て い る 。 ( 10 ) ( 11 ) 二竜
釜 の灌
水 は 広 く 流慨
し た ら し い 。 『釈
魎譜
』 も 難陀
竜 王 ( 窯磐
α 餌 ) 優波
難 陀 竜 王 ( ¢ ℃鬱
鋤巳
p」 ) と あ っ て 、 な お パ ー リ 聖 典 中 に は 二竜
灌
水 の 記 事 は 見 当 ら な い 。 ( 12 ) 二竜
灌
水 の 様式
は 仏教
美
徳 の 遺 品 で は紀
元 後 に現
わ れ る と の こ と で あ る 。 瑚 乳麋
供
養
[
ゴ ー タ マ は 六 年 苦 行 の後
、 ネ ー ラ ン ジ ャ ラ ー 河 で 沐 浴 し て ウ ル ヴ ェ ー ラ 村 (q
『 霆 く 冨 ) の 娘 か ら乳
麋
の 供養
を受
け て体
力
を 恢 復 し 、 や が て ガ ヤ ー の 菩提
樹 下 に 坐 す の で あ る が 、 こ の 娘 の 名 前 は ス ジ ャ ー タ … (oo
& 糊 硲 ) だ と さ れ輪
) し か し 、 実瞭
に 仏芸
の 遺 品 を 見 る と 、 乳 糜 供養
者 は ナ … ガ ・ ラ ー ジ ャ ( 竜 王 ) の 娘 で 竜 蓋 を つ け て い る こ と に 注意
す べ き で あ ろ う 。 こ の 方 は伝
承 に 若 干 の相
違
が あ っ て 、二 人 の 女 性
Z
穹
O 節2
譽
匿
σ 巴 釧Z
き
螽
( 14 ) 陣 翼餮
審
σ 巴 倒2
穹
壁
卿qB
鬘
箋
僻 で 、 二 人説
の 場 合 、 か の 女 ら は 牧 牛女
で あ る と 伝 え ら れ る 。 ( こ れ は 、 さ き の 灌 水 老 が 二 女 で あ る の と 対 比 し て 注 目 す べ き であ
る ) 。仏
教
奘
術 の 遺 贔 は ア マ ラ … ヴ ァ テ ィi
( 》 簿 黛ρ 氤 く 鋤ε
に存
す る も 、東
南
ア ジ ア に多
く 存 し 、 イ ン ド 本 土 で は稀
( 15 ) な る よ し であ
る 。m
菩 提座
讃
歌匚
( 16 ) ジ ャ ー タ カ の 『 臨 縁 物語
繍 に よ る と 、 カ ー ラ ( 滴 鋤 鋤 ) 竜 王 は蓄
薩
が菩
提
樹
下 の座
に つ い た と き 、讃
歌 を 献げ
た が 、 ( 17 ) 悪 魔 の 来襲
を 恐 れ て 、 地 下 の マ ン ジ ェ … リ カ (] ≦ 尠 蕊 奠 貯 印 ) 竜 宮 (温
αq 摯 げ げ 騨 く 9 昌 o ) に姿
を 隠 し た 。 『 雑 阿含
経 』 ( 18 ) ( 19 ) ( 20 ) 凹 阿育
王 経 』 『 阿育
王 伝 』 な ど に も伝
え る 。悪
魔
は 死 を 象 徴 す る か ら 、 こ こ で は ナ ー ガ は 生 の象
徴
で あ る と解
せ ら れ る ・後
代
の 注 解彰
は カー
フ はで
ζ
の 菩 提 座 の保
持 者 であ
る ・ 菩 提 座 讃 歌 の 図 は ア ママ
ヴ ァ テ ・え
遺
品 を 存 す る 。 勿 論 、 無 仏像
時
代
の 古 図 で あ る 。 ( 22 ) 『 マ ハ ー ヴ ァ ス ッ 』 に よ る と、 , 篇 ー タ マ は ス ジ ャ ー タ ! の獣
鉢 を ネ … ラ ン ジ ャ ラ ー 河 に 投ず
る や 、鉢
は 上 流 の カ ー 一 147 一NII-Electronic Library Service ラ
菫
の 宮臀
流 れ着
い て・ 前 仏 の 金 鉢 に 打 ち あ た っ善
を発
し た ・ 『有
護
僧 鞴 甘 で は 二 牧 牛 女 が 乳 糜 を 供養
し た と き、 カ ー ラ ( ナ ー ガ ) は 吉 祥草
を ゴ ー タ マ に 供 養 し た 、 と伝
え る 。 珊 ム チ ャ ジ ン ダ 竜 王 の 庇護
と 帰仏
。 [ ( 42 ) 『 律 』 大 晶 に よ れ ば 、 ゴ ー タ マ は 成 道 二 十 一 日 過 ぎ て ア ジ ャ パ ー ラ ニ グ ロ ー ダ樹
よ リ ム チ ャ リ ン ダ 樹 ( 鑓琴
一 ぎ α ⇔ ) に 坐 を 移 し た 。 そ し て 、 そ こ で 七 日 間 、 解 脱 の 楽 し み を 受 け る 。 こ の と き 七 日 間 暴 風 雨 が 起 こ っ た 。 と き に ム チ ャ リ ン ダ 竜 王 ( ζ
琴
豊
二量
− H 愚 α竇 o 螽 冒 ) は 己 の 棲 家 か ら 出 て 来 て 、 と ぐ ろ を も っ て 七 重 に 世尊
の 身 を め ぐ ら し 、 大 な る 首 を も た げ て 世尊
の 頭 上 に覆
い 立 っ た 。 「 寒 気 も 世 尊 を害
す る こ と な く 、 熱気
も 世尊
を害
す る こ と な く、虻
・ 蚊 ・ 風 ・ 暑 ・ 熱 ・ 蛇 の 接触
も 世 尊 を害
す る こ と な か れ 」 と 。 竜 王 は 七 口 過 ぎ て 晴 天 に な っ た の を 見 て、 世尊
の ( 獅 )体
よ り と ぐ ろ を 解 き、 少年
の姿
に 化 作 し て 合 掌 し て 世尊
に 帰 依 し 世尊
の 前 に 立 っ た 。 仏 教 美 術 の 遺 品 は ア マ ラ ー ヴ ア テ ィ ー にあ
る が イ ン ド 本 土 で は 稀 で 、 東 南 ア ジ ア に 多 い と の こ と で あ る 。 胃竜 王 の
降
伏 譚 ・魏
仏 譚 〔事 火 外
道
の ウ ル ヴ ェ ー ラ ・ カ ッ サ パ ( ご霆
く 色 学 囚 爰 終冨
) の 火堂
( 曽 3q旨
ぴ毎騨
麟 ) に 入 っ た 世尊
は 、 火焔
を 放 つ毒
竜 に 対 し て火
焔 三 昧 に 入 っ て 火 を 発 し 、 こ れ を降
伏
し て鉢
に 入 れ て し ま っ た 。 ウ ル ヴ エ ー ラ ・ カ ッ サ パ ( 三 カ ヅ サ パ の 長 兄 ) ぱ 信 心 を 起 し て 、 種 尊 に 対 し 、 「 大沙
門 よ 、 こ こ に 住 し た ま え 。 わ れ 汝 に つ ね に食
を 供 え ん 」 と 申 し ( 26 ) 嵩 た 。 こ の 場面
は 仏 教 美 徳 の 遺 晶 で は 、 サ ー ソ チ ー 、 ア マ ラ ! ヴ ァ ア ィ ー の も の が優
れ て い る と い わ れ る 。 ( 27 ) * 『 律 』 経 分 別 に 鍔 類 の 説 話 が 伝 え ら れ る 。 仏 徴 尊 が あ る と き 、 チ ェ ー テ ィ ヤ ( O 露 帯 ) 地 方 の パ ツ ダ ヴ ァ テ ィ カ ー 村 ( 切σ 7,巴
音 茜 賦 籖 ) に 遊 行 し た と き 、 牧 牛 春 ・ 牧 畜 者 ・ 農 民 ・ 旅 入 た ち は 、 そ の 地 の ア ソ バ ッ テ ィ ッ タ ( 〉 § 冨 搾 捧 訂 ) に 世 尊 が 行 く こ と を 制 止 し た ア γ バ ッ テ ィ ッ タ の 結 髪 梵 志 ( 冒 豊 簿 ) の 庵 に は 毒 芽 を も つ 神 通 の ナ ー ガ が い る か ら と い う の で あ っ た 。 世 尊 が バ ッ ダ ヴ ァ テ ィ カ ー に 住 し て い る と き 、 仏 弟 子 の サ ー ガ タ ( ω 謬 舞 Q ) は ア ソ バ ッ テ ィ ッ タ ・ ジ ャ テ ィ ラ の 火 堂 ( m 伽q 《・ 蝉 伊q 鋒 p ) に 入 り 、 火 焔 を 発 つ ナ ー ガ に 対 し て 火 焔 三 昧 に 住 し て 対 抗 し 、 遂 に こ れ を 降 し た 。 そ の 後 サ ー ガ タ は 世 尊 と と も に 一148
一 N工工一Electronlc Llbrary仏伝に見 えるナ ーガ につ い て (宮坂) ・ コ ー サ y ピ ー 地 方 を 遊 行 し た と き、 カ ー ポ ー テ ィ カ ー ( 訂 唱 o 冖 葵 卸 ) と い う 酒 の 供 養 を 受 け て 酔 っ て 町 の 入 口 で 倒 れ て し ま っ た 。 世 尊 は 、 か つ ぎ 込 ま れ た サ ー ガ タ を 搭 し、 他 の 第 子 た ち を か え り み て 、 酒 で 意 識 を 失 な つ た 今、 サ ー ガ タ は ナ ー ガ と 闘 い 得 る や と 反 問 さ れ た 。 こ の と き の 因 縁 を も つ て 「 穀 酒 ( 答 轟 ) ・ 果 実 酒 ( ヨ o 鑓 髷 ) を 飲 む の は 波 逸 提 ( 罪 ) で あ る 」 と い う 戒 条 が 制 定 さ れ た 。 ( 盤 ) 『 ス ラ ー パ ー ナ 本 生 物 語 ( も弓 鎖 蟲 鴪 鋤 鄭 甲 靭 稗 鋤 謬 鋤 ) の 本 生 と し て 語 ら れ た も の の 序 分 に 購 話 が 見 え て お り 、 サ ー ガ タ は 神 通 力 あ る 長 老 で あ る が、 ナ ー ガ を 降 し 、 三 帰 五 戒 を 授 け て 仏 陀 の と こ ろ へ 帰 っ た と い う 点 に 僅 か な 相 違 を 見 る 。 ハ 29 ) サ ー ガ タ の 故 事 は 有 部 系 の 多 く の 漢 訳 律 に も 伝 え ら れ る 。 パ ! り 文 献 で は ナ ー ガ の 名 を 示 さ な い が 、 卩. 十 誦 律 』 で は 「 蕎 婆 ( 30 ) 羅 提 他 」 、 『 鼻 奈 耶 』 で は 「 阿 末 提 畦 」 と な っ て い る 。 ・,
初
転
法 輪 の 地 サ ー ル ナ ー ト に 関 し て エ ー ラ ー パ タ 竜 王 (騨
碧
舞匿
−蠧
伊q鉾
鉱 鋤 伊羅
鉢
竜 王 ) の 礼 仏譚
が あ る 。 こ れ は 過 去 世 に 邂 葉 仏 が 出 世 し た と き 一 人 の 比 丘 で あ っ た 者 が 今 生 に 転 生 し て ナ ー ガ の 身 と な り 、 釈 迦 牟 尼仏
に救
( 餤 ) わ れ る 物 語 で あ る 。 美 術 品 で は パ ー ル フ ヅ ト の遺
品 が優
れ て い る と の こ と で あ る 。禽 衛 城 に お け る ナ ン ダ ・ ウ パ ナ ソ ダ の 二 竜 王 が 仏 に 千
葉
の 金 蓮 を 献 供 し た 場 面 が 、 バ … ル フ ッ ト 、 ガ ン ダ ー ラ 、 サ ー ル ナ ー ト 、 ア ジ ャ ン タ ー の 各 地 の美
術 遺 品 に 見 ら れ る 。 こ れ は 文 献 的 に は神
通
第 一 を 称 せ ら れ た マ ハ ー モ ( 鴒 ) ッ ガ ヅ ラ ! ナ (竃
曽氤
ヨ o ぴq αq 鋤 目穹
Q 大 目 腱 連 ) が 同 じ く 神通
昂 届 ナ ー ガ を 降 伏 し た物
語 に根
褪 を有
す る 。 ( 33 ) ( 騒 )ア パ ラ ー ラ
竜
王 ( 諺 ℃ 既 鼬 鶏・・鼠
ケq 鍵 鋤 寅 ) 降 伏 の 物語
が有
部
系 の 律 典 、 阿 育 王 説 話 、 吶 西 域 記 』 な ど に瓜
く 伝 え ら れ る 。 こ の 場面
は ガ ン ダ ー ラ 出 土 の 仏 伝浮
彫 に 限 っ て多
く見
ら れ、 か つ そ の 場 合 、 ナ ー ガ の ほ か に 金 剛 手 ( < 鋤 冒 p・ ( 鑢 ) b 矧 巳 ) が 金 剛 杵 を も っ て 山 を 打 ち く だ き 、 ナ ー ガ を 威嚇
し て い る姿
を 描 く が 、 こ れ は 『 有 部薬
事 』 に 仏陀
が 金 剛 夜叉
( < 鉱 唖 鋤 団 鋤 響 砌 鋤 ) を連
れ て 北 天 竺 で ア パ ラ ー ラ 竃 王 を 退 治す
る記
述 と符
合す
る 。 ( こ れ は 飛有
部律
典 』 が 西北
イ γ ド の ガ ン ダ ー ラ 地 方 で 成 立 し た こ と を 傍証
す る で あ ろ う 。 ) な お、 ガ ン ダ ー ラ の仏
伝 図 の 多 く に は 仏 陀 の背
後
に イ ン ド ラ 神 が護
法 神的
な 役 割 り を 果 す 金 剛 手 の姿
で 現 わ さ れ て い る と の こ と で あ る 。 一149
一NII-Electronic Library Service * 右 の よ う な 各 種 の 絳 伏 ・ 帰 仏 譌 と 関 連 し て 、 仏 教 美 術 の 遣 品 で は 必 ず し も 確 認 さ れ て い な い 図 柄 不 曝 の ナ ー ガ 降 伏 麪 が 多 い こ と が 報 告 さ れ て い る の を 注 意 し て お 嚢 た い 。 朝 仏 塔 供
養
。 [ ( 36 ) ラ ー マ ガ ー マ ( 勾 倒 ヨ 鋤 αq 翁 ヨ 簿 ) の 竜 王 た ち が 舎 利塔
を 建 立 し て こ れ を供
養
し た こ と は 『 大 般 浬槃
経 』 掉 尾 の 偈頌
を も っ て文
献 の最
古
と し 、 そ の舎
利 塔 の 重 要 性 に つ い て は ア シ ョ ー カ 王 の 舎 利 奪 取 が 竜 王 た ち の守
護 に よ っ て 果 し得
( 37 ) ( 38 ) ( 舘 ) な か っ た 説 話 と 結 び つ け ら れ、『 法 顕 伝 』 や 『 西 域 記 』 に も 記 録 さ れ て い る 。 仏 塔
供
養 図 は ア マ ラ ー ヴ ァ テ ィ ー の 浮 彫 が有
名 で あ る が 竜 王護
塔 図 は サ ー ン チ ー に も 存 し、 こ の伝
承 の 確 実 に し て 且 つ 古 き こ と を証
明 し て い る 。N工工一Electronlc Llbrary Servlce
右 に 見 た ご と ぎ 多
彩
な ナ ー ガ 神 話 は い っ た い 何 を 意 味 し て い る も の で あ ろ う か 。 そ の 問 題 に 立 入 る ま え に 、 ま ず 個 々 の ナ ー ガ 神 話 の 形 成 過 程 を考
察
し 、 ナ ー ガ 信仰
の 一 般 的 な観
念 を 明 ら か に し て お か な げ れ ば な ら な い 。 コ ー 二 竜灌
水 に つ い て 。 比 較 的 古 い 経 典 に 二 竜 王 が現
わ れ な い こ と と 竜 王灌
水 の 美 術 遺 品 で 紀 元前
に 遡 る も の が今
[ 日 ま で に発
見
さ れ て い な い こ と が直
ち に結
び 付 く か 否 か は 断定
を 避 け な け れ ぽ な ら な い が 、 誕 生 洗浴
の際
の 水 に ナ ハ 40 ) ー ガ を 結合
せ し め る こ と は、 水 田 耕 作 に お け る 水 の 支 配 者 で あ る ナ ー ガ を 信抑
す る農
耕 社会
に あ っ て 当 然 の 発 想 法 で あ る と い わ な け れ ば な ら な い 。コ
n
乳 糜 供養
の 話 柄 そ の も の は 万有
の 創 造 者 で あ る プ ラ ジ ャ ! パ テ ィ ( 生 主 ) が 苦 行 の 結果
飢 餓 に頻
し 、 牛 乳 を 飲 [ ん で蘇
生 し た と い う バ ラ モ ン 教 の神
話 と 類 似 し て い る 。 し か し 、 ウ ル ヴ ェ ー ラ と い う 土 地 か ら 見 る と、 三 人 の カ ヅ ( 41 ) サ バ兄
弟
を 仏陀
が 改 宗 せ し め る た め 、 まず
毒 竜 を 征 股 し た こ と 、 ネ ー ラ ン ジ ャ ラ … 河 の カ … ラ 竜 王 の伝
説 が あ る こ と な ど か ら推
測 し て 、 こ の 地 方 に と も か く ナ ー ガ 儒 仰 の 雰 囲気
が濃
厚
で あ っ た事
実 を覆
う こ と は 出来
な い で あ ろ 一150
− 一仏傍に見え るナ ーガ につ い て (宮坂) う 。 す な わ ち、 ウ ル ヴ ェ ー ラ 地
方
の 民 間 に お け る ナ ー ガ 信仰
が 仏 教 に 吸 収 さ れ た の で あ る 。]
( 42 ) 皿菩
提 座讃
歌
は 古 く 樹 木崇
拝
と ナ ー ガ と が結
び つ い て い る と こ ろ か ら得
ら れ た 必 然 的 な 発想
法 で あ る 。 ウ ル ヴ 馬[
i
ラ の セ ー ナ ー 二村
( ω Φ 昌 倒 乱 ) の 在 俗 信 者 セ ー ナ … 二 の 娘 ス ジ ャ ー タ ー が ニ グ ロ ー ダ 樹 に 祈 り 、 祈 願 の 通 り男
子 を 生 ん だ の で 樹 神 を 麗 っ た 。 か の 女 の婢
は プ ン ナ … 樹 下 に 坐 し て い た 世尊
を 見 て 樹 神 で あ る と 感 違 い し 、 こ れ を ス ジ ャ ー タ ー に 知 ら せ た 。 か の 女 は喜
ん で 撞尊
の所
に 到 っ て 供養
し た と い う話
が 、 ジ ャ ー タ カ の 『 鬮 縁物
語 』 ( 窯 鯊躄
鋤− ( 妃 ) 評 碧冨
) に伝
え ら れ る 。 こ れ も ま た ナ ー ガ と 関 連 の あ る 古 い 樹神
信 仰 と 仏 陀 と が 結 び つ け ら れ た も の で あ る 。 (今
日 で も南
イ ン ド 地方
で は 神格
化
さ れ た ナ ; ガ の像
が 一 般 に 儒抑
さ れ 、 ナ … ガ の像
は す べ て 樹 下 に置
か れ て い る 。 ) し ( “ ) た が っ て ま た 仏陀
の 異 名 を 「 ナ ー ガ 」 と い う の も 古 い 信 仰 に 由 来 す る も の と 見 な け れ ば な ら な い 。『 ア タ ル ヴ ァ ・ ( 崎) ヴ ェ ー ダ 聖 典 』 で は 菩 提 樹 下 は 不 死 を 観 ず る と こ ろ と さ れ る 。 仏 陀
成
道
の 過 程 に お い て 悪魔
(髯
顛惹
) は 死 を 意昧
( 46 )す
る 。 こ れ に 対 し て ナ ー ガ は 長寿
・永
遠 の若
い 生 命 を 意 味 し 不 死 を象
徴 す る の で あ る が 、 こ れ は 明 ら か に ナ ー ガ が脱
皮す
る の に も と つ く 発 想 法 で あ ろ う 。 ナ ー ガ が 脱 皮 す る こ と は ヴ エ ー ダ 文 献 に も 注 目 せ ら れ 、 そ の 事 実 は 人 々 が 災 ( 邸 )害
、罪
悪
か ら 自由
に な る こ と 、 現 世 か ら の 離脱
の 観念
と 結 び つ け ら れ る こ と を 、 フ ォ ー ヘ ル が 指摘
し て い る 。 コW
ム チ ャ リ ン ダ 竜 王 が 七 日 聞 の 激 し い 暴 風 雨 か ら 仏 陀 を 庇護
し た の は 、 ナ ー ガ が 水 の 支 配 者 で あ る と い う 民 間 信 [仰
にも
と つ く も の で あ ろ う 。 ナ ー ガ は多
く の場
合 少年
( ま た は 若 い娘
) の 姿 に 化 作 す る が、 こ れ は 永 遠 の若
い 生 命 ・ 長寿
を 表 示 す る も の と 解 せ ら れ る 。 次 に 「 ム チ ャ リ ン ダ 」 が 二 通 り の 語 義 を有
す る 点 に 注 目 し た い 。 第 一 に は 磬 二8
=
昌量
と語
分
解 さ れ 、 ム チ ャ ラ樹
(寓
⊆ o 鉱 曽 嘗 目 切 勉 寰 ヨ 騨q け o 巳 餌 帥 Ω 菖譽
αq 巳 鋤 ) の 王 ( 営 衛 ) を 意 味す
る 。 し た が っ て ヤ こ の 名称
じ た い が樹
木 と ナ ー ガ と の 結 合 を 添 し て い る 。 * 鷆 6 薮 貧 ソ 臼 鄭 6 鼻 ヨ 島 o 鋤 一 ” 欝 鶴 凸 超 田 ¢ o 類 な ど は8
璞 饗 昌 系 の 藷 で は な い か 乏 搓 察 さ れ る 。8
じ⇔ 儲 踐 o 毒 舗 円 滞留
霧 脚 二 酔 Hm超
莠 αq 参 照 。 一15
レ ーNII-Electronic Library Service
第
二 に は 巳 o 評醇
斜 筥 覃葺
ヨ 須 訂 ( 解 脱 ) な ど の 語 源 であ
る く ヨ 鶴 (解
き 放 つ ) と 音 韻 の 一 部 が通
ず る 意 味 で 、 ム チ ャ リ ン ダ は 仏 陀 の 成 道 を 象 徴 し て い る も の と解
す る こ と が 出 来 る 。 岡 『 経集
』 に は エ ー ラ ー ヴ ァ ナ ( 国 → 91 < 四曷
) と い う 竜 王 が 仏 陀 は勝
者 で あ る と 聞 い て 、 世尊
の 所 に 到 り 聞 法 証 得[
( 48 ) つ 」〕
し た話
が 伝 え ら れ る 。既
述 のW
・V
のも こ の よ う な ナ ー ガ の
帰
仏 ( ま た は礼
仏 ) 譚 と 岡 類 の も の で あ る 。 [[
竜 王降
伏譚
の う ち 、 ウ ル ヴ ェf
ラ ・ カ ッ サ パ の 火 堂内
の 毒 竜降
伏 と サ ! ガ タ 長 老 の 毒 竜隆
伏 と は 、 明 ら か に 聖 火 ( 49 ) 信 仰 を 仏 教 が 批 判 排 撃 し た 際 の 附随
的 な 説 話 で あ る 。 前 者 の 降 伏 譚 で は 、 仏 陀 は と く に 調伏
老 の ア ソ ギ ラ サ ス ( 〉 ・品
陣 霪 ω 拐 ) の 名 で 呼 ば れー
こ れ は 他 に 例 が な い で も な い が、 こ こ は 全 く ア タ ル ヴ ア ・ ヴ エ ー ダ 的 で あ る 。 ;…
睨 術者
ヨ 騨 σ一q 〇 ⇔ と し て 描 写 さ れ て い る 。後
譽
の 降 伏 譚 に お け る 長 老 サ ー ガ タ は 古 い 型 の 呪的
な 禁 欲 霊 義 者…
禁
欲
主 義 が 呪 術 と結
合 し て い る 一 傍 と し て も 注 蟹 に 価 す るー
で あ る 。 し た が っ て 、 こ れ ら は 一切
の 呪文
・呪
術 を 否 定 排 除 し た 仏教
の 基 本 的 立 場 か ら す れ ば 、 呪 的 な 古 代的
思 惟 の 残 溜 と 見 做 さ な け れ ば な ら な い で あ ろ う 。 ] ( 50 )V
のの
毒
竜
降 伏 譚 の モ テ ィ ー フ は イ ソ ド ラ 神 が悪
竜 ヴ ジ ト ラ ( <讐
蠧 ) を 退 治 し た ヴ ェ ー ダ 神話
に あ り、 そ れ [ の 仏 教 的 変 容 に す ぎ な い 。 ] ( 溌 )W
仏 塔 供養
の 竜 王 た ち は 守 護 神 的 、 守 門 神 的 性 格 を も っ て い る が 、 起 源 的 に は む し ろ ナ ー ガ の ト ー テ ミ ズ ム を 重 [視
す べ き で は な か ろ う か 。8
仏 教 興 起当
時 、 ア リ ア ン 化 の 縁 に 立 っ て い た ラ ー マ ・ ガ ー マ の コ ! リ ヤ族
が舎
利 塔 を建
立 守 護 し た 伝 承 は 極 め て 古 い も の で あ る こ と 、 ⇔ こ の コ ー リ ヤ 族 は ナ ー ガ の 動物
ト … テ ム を 有 し 、 ナ ー ガ ・ ラ : ジ ャ ( 竜、 王 ) と し て 表 示 さ れ て い る こ と、 日 八 分 舎 利 の う ち コ ー リ ヤ 族ー
サ キ ヤ ( 綴迦
) 族 と 血 族 の 関 係 に あ り 、 仏 陀 の 母 マ ー ヤ ー が 出 ( 52 ) た 血 縁 団 体 で あ る の 守 護 す る 仏塔
が 最 も 重 大 な意
義 を 有 す る こ と、 こ の 三 点 に 関 し て は飽
の 論稿
で述
べ て お い た の で 、 こ こ で は 再 び 触 れ な い こ と に す る Q ユ52 一 N工工一Electronlc Llbrary仏伝に昆 える ナ ーガ につ い て (宮坂) ナ ー ガ
神
謡 の内
容
を 倒 溺的
に 検討
し た か ら 、 次 に そ れ を 全般
的 に考
察 し な が ら 羯 容整
理 を し て み た い 。 仏伝
に お け る ナ ー ガ を 取 扱 っ た諸
資
料 を 集 め て整
理 し た も の が 別 表 のと
で あ る 。
に よ っ て 知 ら れ る ご と く 、
e
ジ ャ ー タ ヵ 系 伝 承 、 ω ア シ ョ ー カ 王 に 関す
る ア ヴ ア ダ ー ナ系
伝 承 、 ⇔ 律典
系
伝 承 の 三 類 型 に 大 別 す る こ と が 出 来 る 。 そ の う ち 、諸
種
の ナ ー ガ 紳 話 を 比較
的
纒
め て 伝 え る 『衆
許 摩 詞 帝 経 臨 ( チ ベ ッ ト系
漢
飜 仏典
) は 有部
律
系
の ナ ! ガ 伝 承 と 一 致 を 示 す 。 さ ら に ナ ー ガ の伝
承 要 素 を 最 も多
く 伝 え る の は 『 仏 本 行集
経 』 で あ り 、 し か も そ れ ら の 各要
素 が 西紀
元 前 の古
い 仏 教美
徳 の 遺 品 に認
め ら れ る こ と は 本 経 の 痃 承 の確
実
性 と 古代
的 性 格 を 確 認 せ し め る も の であ
る 。 次 に 、内
容 的 に分
類
す る と 、 次 の 三 類 に 分 け る こ と が出
来
る 。A
類 (讃
仏 お よ び供
養
) 、 前 掲 項 目 の ー 、H
、 皿、V
の 、W
。B
類 (礼
仏
・ 帰 仏 ) 、 前 掲項
目 のW
、V
の。
C
類 (降
伏 ) 、 同 じ くV
のと 。
V
の 降 伏 譚は 既 述 の 諸 理 由 に よ っ て 本 来 の ナ ー ガ 信 仰 を 伝 え る も の で な い の で 、 こ れ を 除 外 す る 。 殊 に は ガ ソ ダ ー ラ 地 方 の 成
( 53 ) 立 な の で 、 仏 伝 中 の も の と し て は 括
弧
に 入 れ る 。V
の は転
生 譚 で、 『 律 』 大 品 中 に見
え る ナ ー ガ の 出 篆物
語 や前
( 54 ) 生 が ナ ー ガ で あ っ た菩
薩
の 塞 生類
と 同 類 であ
り 、 ナ ー ガ の階
級 性 が 問 題 と な る か ら、 こ れ も 本 来 的 な 伝 承 と 認 め な い 。結
局
1
よ りW
ま で の う ち 仏 陀 の 守 護 者 と し て 神 格 化 さ れ た ナ ー ガ が 示 さ れ る の がW
、W
の 場 面 で あ る が 、 こ れ ら は い ず れ も 紀 元 前 二 世 紀 頃 の サ ー ン チ ー 、 バ ー ル フ ッ ト の 遺 品 に も 認 め ら れ る こ と に 注 意 し た い 。 楽初
、高
い 神格
を も っ て い た ナ ー ガ は、 そ の後
に 階級
的
蔑
視 を も っ て見
ら れ る 。或
い は ナ ー ガ の 転 生課
が語
ら れ る 。 ま た ナ ー ガ は 仏 陀 の 敵 対 者 と し て 退 治 さ れ る 。 こ の よ う な ナ ー ガ神
話
の多
彩
な 性 格内
容 に つ い て 見 る と ぎ 、 そ の 没 洛 の 過 程 そ のも
の が 最古
代
の ヴ ァ ル ナ 神 ( < ⇔ 口蕁
拶 ) ま た は 仏 教 興起
晶 剛 の プ ラ ジ ャ : パ テ ィ神
( ℃ H2 。 闘 唇 餌 鉱 ) の こ 一153
NII-Electronic Library Service と き 最 高 神 の 没 落 と
余
り に も 酷 似 し て い る の に 驚 か ざ る を得
な い 。四
以 上 の ナ ; ガ神
話 解 析 の結
果、知
ら れ得
る 事柄
を 要 約 す る と 、 次 の と お り で あ る 。e
種 族社
会 に お け る ナ ー ガ の 信仰
が 仏 教 に お け る そ れ に 先 行 す る 。 ナ ー ガ は 族 割 の社
会
で は崇
高
な 神格
が 与 え ら れ 、 人 々 の 畏敬
の 対 象 で あ っ た 。( も ち ろ ん 、 ナ … ガ の 神
格
化 の背
景 に は 水 匿 用 水 の ダ ム の 支 配 老 で あ る 族 長 の力
が 存 在 し た 。 ) 水 田 犂 緋 作 ( 稲作
) に 従 事 す る 農 耕 種 族 民 の 閭 の 信 仰 で は 必 然 的 に 水 と ナ ー ガ 、 樹本
と ナ ! ガ と が結
合 せ ら れ る 。 そ の 場 合、 ナ ー ガ は 水 田 稲 作 農 業 に 不 可 欠 な 水 の 支 配 者 で あ る が 、 農 産 物 の 豊 穣 を 祈 願 す る 際 の 共感
呪
術 に お い て樹
木
の 繁茂
性 は 観 念 連 合 に よ っ て農
作 の 多 産 性 を 象 徴 す る 。 そ れ ゆ え 、 結 局 ナ ー ガ は さ ら に 樹木
崇 拝 と密
接 不 可分
の 関 係 を 有 す る に 至 る 。 最 古 層 の 原 始仏
教 聖 典 で は 仏陀
を 尊称
し て 「 ナ ー ガ 」 と い っ て い る 。 た と え ば 、 「 世 尊 よ 。 あ な た は ナ ー ガ の 名 を も ち 、 も ろ も ろ の 聖 仙 の う ち の 第 七 仙 で あ り ま す 。 大 雲 の よ う に 在 ( ま ) し て 、 ( 55 )弟
子 た ち に 、 あ な た は 〔 法 〕 の 雨 を 降 す の で す 」 「 両 足 を も つ者
の 最 上者
よ 。 こ の 神 の中
の 神 を わ た く し は 礼拝
し ま す 。 ( わ た く し は ) あ な た の 子 と し て 生 ま れ 、 ( 56 )大
雄 者 に し て ナ ! ガ の 正系
な る ナ ー ガ (蟲
窪煢 帥 膏螽
ぴq 器芻
◎ 簽 ω磐
} ) を (礼
拝
し ま す ) 」 。 ( 田 ) 仏陀
に 対 す る 最高
の尊
称 と し て 、 第 七仙
( 近 ω 讐 $ ) と い う 前 ア リ ア ン 的 呼称
と と も に 非 ア リ ア ソ 的 な ナ ー ガ な る 呼称
を 用 い て い る の は 、 当初
、 ナ ー ガ 信仰
を も っ た 族 制 の 社 会 か ら芽
ば え 出 た 仏 教 が 、 そ う し た 信 仰 の 影 響 を 強 ( 58 ) く 受 け た 痕 跡 を 示 す も の で あ る 。 こ の視
点
か ら見
る と 、 仏陀
の成
道 直 後 に お け る ム チ ャ リ ン ダ 竜 王 の 庇護
・ 礼仏
は 単 な る 架 室 の物
語 で は な く 、 原 一154
一 N工工一Electronlc Llbrary始 仏
教
の社
会 的 基 盤 の 一 つ の 投 影 で あ る と 見 な け れ ば な ら な い 。 そ し て そ の 直 後 に 仏 陀 が 一 人 の 傲 慢 な バ ラ モ ン ( ぽ魯
畧
冨
寅
涛 o σ 愚 げ ヨ畧
o ) と 論 争 し 、 こ れ を 屈 服 せ し め た叙
述
は、 仏 教 が 反 バ ラ モ ン 体 制 の 立 場 に 立 つ 宗 教 と し て 出発
し た こ と を意
味 し て い る も の で あ る 。 次 い で 、 ウ ッ カ ラ 村 か ら や っ て 来 た タ ブ ッ サ ( → 2。隱
゜。 ω p ) バ ッ リ カ ( ゆ げ 巴 嵩冨
) の 二商
人 が 、 か れ ら の 親 族 (富
ε
に し て 血 を 同 じ く す る 一 人 の 神 性 あ る者
( ω 肥 〇 三 鼠 息 Φ < 讐 91 ) に勧
め ら れ て 、 こ が し た 麦 粉 ( ヨ p 暮 = p ) と 小 麦 粉 に 蜜 を 混 ぜ た 団 子 ( ヨ巴
ぎ
℃ 言 色す
) と を ラ ー ジ ャ ー ヤ タ ナ 樹 下 の仏
陀 に 供養
し た 叙 述 は 、当
時 の 新 興資
産者
階 級 が 仏教
の 発 展 に与
っ て 大 き な力
が あ っ た 事実
を 物 語 っ て い る も の で あ る 。 ( こ れ は も ち ろ ん 、 成 道 後 の仏
陀
が 最 初 に商
業 都 市 バ ー ラ ー ナ シ ー に 足 を 運 ん だ こ と と 密 接 な 関 連 が あ る べき
こ と は い う ま で な く 、 こ の 問 題 は さ ら に 深 く 掘 り 下 げ て 見 な け れ ば な ら な い 。 ) ( 59) 要 す る に 、 仏 教 興 起 の 思 想 的 な 母 胎 は 種 族 社 会 で あ り 、 そ の 成 立 発 展 の 経済
的 基 盤 は古
代 商 業 経 済 ( 貨 幣経
済
) に あ る こ と が 認 め ら れ る 。 * 族 制 と 貨 幣 経 済 と は 相 入 れ ざ る も の で あ る 。 族 制 が 解 体 し 、 そ の 後 に 直 接 生 産 に た ず さ わ る こ と の な い 商 人 が 現 わ れ る ( エ ソ ゲ ル ス 『 家 族 ・ 私 有 財 産 お よ び 国 家 の 起 源 』 ) 。 タ ブ ッ サ 、 バ ッ リ カ の 二 人 の 商 人 ( 畠 o ご 四 ) が 餓 < 国 錨 と 親 族 で 血 を 覯 同芋
…
…
建
断 わ ・ て い ・ の は 注 意 ・ な け れ ば糞
い ・雪
・藍
常 「 鬼 神 」 ・ 訳 ・蒙
実 は か つ ・ 忙の
援
民 を 神 格 化 し た も の と 見 る べ き で あ ろ う 。 一盤
貨 幣 経 済 の 段 階 に 進 む と震
と い う 血 縁 団 体 の 組 織 ( ・、 . ・ . ) が 商 工 訊 者 の 組 合 ( σ自 臼oO ロ ) に 席 を ゆ ず る 。 そ の 際 、 商 人 の 前 身 は 種 族 で あ る 。 に( 6。 ) ゆ
⇔ 族
制
が 解 体 す る と と も に神
格
を も っ た ナ ー ガ は 没落
し 、 つ い に 蔑視
さ れ る に 至 る 。( 種 族 民 の 衰 亡 と 信
仰
の 没 競落 と は 必 ず し も パ ラ レ ル で な く 、 そ の 間 に
時
代 的 な 落 差 を存
す る 。 た と え ば ナ ー ガ は 超 自 然 的 な 神 通 力 を 有 す る も 賊 .矩
魔
術 を 使 う麹
で あ ・ ・す
・呪
的 観禽
・ 族製
崩
壊 ・ 、 国冢
形 成 ・ れ る と い う 時 代的
薐
寔
も か か わ ・ 敏 ず 、 な お か つ 民 間 信 仰 の 形 態義
存 し 、 仏典
の 各 所 に も伝
え ら れ る 。 )援
民 の 生 (警
) が蔑
視 差 別 さ れ た 時代
に 仏は ナ ー ガ の 守 門
神
的 な 性格
が 顕著
に 認 め ら れ ・ 次 い で ナ ー ガ の 転 生 譚 が 語 ら れ る よ う に な る 。 原 始 仏 教 聖 典 に 「 竜 一155
一NII-Electronic Library Service 蕊 ) 馥) 務 者 」 (
鼠
けq 甲 く p け 圃冨
) 「 竜 務 」 (温
σq 餌・ < 蝉3
) の 語 を 伝 え る こ と は 、 ナ ー ガ の ト ー テ ム 種 族 が 曽 つ て 存 在 し た こ と を ( 65 ) 明 ら か に 示 し て い る 。 仏 教 に お け る ナ ー ガ 転 生 譚 の 起 源 が こ の ト ー テ ミ ズ ム に 存 す る こ と は 容 易 に 想 像 し得
ら れ る ( 66 ) が 、 ナ ー ガ に 生 れ る 諸 業 が 説 か れ 、 ナ ー ガ の階
級
差 別 が 語 ら れ る の は 、 族 制 崩 壊 の結
果 と み な け れ ば な ら な い 。 ナ ー ガ は 降 伏 さ れ る こ と に よ っ て 帰 仏 す る が 、既
述
の ご と く ナ ー ガ 退 治 の物
語 は 明 ら か に ヴ エr
ダ 神 話 の 仏 教 的 な変
( 67 ) 容 で あ る 。 ⇔ イ ン ド 封 建 制 社 会 に お い て 封 建 的 な 土 地支
配
体 制 が 確 立 さ れ た後
に も ・農
村 村落
で ナ ー ガ は 水 の 支 配葹
水 界 の 住鞭
神 通 力 を も ・箸
雨降
ら す爺
ど と し て 信 仰 さ れ た ・ た と え ば マ ト ・ ラ ー の姦
の 遺 品 が そ れ を証
明 し ( 71 ) ( 72 ) て い る 。 こ の 時 代 の ナ ー ガ は バ ラ モ ン 教 お よ び仏
教 の 文 献 で は 階 級 性 を 反 映 し て い る 。後
の 密 教 に お い て は降
雨 ・ ( 73 ) 止 雨 の儀
礼
の 祈 願 対 象 と な り 、 あ る い は 守 門 神 ( 胎 蔵 マ ン ダ ラ な ど ) と し て存
続 す る 。 さ ら に は 農 耕 民 の 性的
儀
式 ( 74 ) で 重 要 な役
割
り を 果 し 、 そ れ が タ ン ト リ ズ ム の 形 で 伝 え ら れ て い る 。 し か し 、 こ れ ら は い ず れ も 封 建 的 な 支 配体
制 に 組 み 込 ま れ た 部 族 民 た ち の 信 仰 ( い わ ゆ る 民 間 信仰
) の 片 鱗 に す ぎ な い も の で あ っ た 。 仏 教 の密
教 に お け る ナ ー ガ 信 仰 は 中 国農
耕 民 族 に 迎 え ら れ て 、「 竜
神
」 信仰
の 形 で 受容
さ れ た 。 そ れ が 我 が 国 上 代 の 稲 作 農業
社 会 の 信仰
と し て 土着
化
し た こ と は 、 す で に縷
説 す る を 要 し な い で あ ろ う 。 一56
ユ 一N工工一Electronlc Llbrary Servlce
古 代 イ ン ド 人 の 毒 蛇 ナ ー ガ に 対
す
る 恐 怖感
は 一 方 で は 畏敬
の 念 と な り 、 水 神 と し て ト ー テ ム 種 族 民 の 信 仰 を 生 ん だ 。 ナ ー ガ が 水 と 結 合 す る 論 理 は 、 フ ォ ー ヘ ル の 解 釈 に よ る と 、 と ぐ ろ を巻
い た 蛇 の 形 が 雲 を 連 想 さ せ る の に よ る ( 75 ) も の の ご と く で あ る 。 こ れ は フ レ ー ザ ー の い う 一 種 の 共 感 呪 術 で あ る 。 原 始 仏典
の 各 所 に ナ ー ガ は 神 通力
を 有 し 、 水 に 住 む と 説 い て い る の は 、 い わ れ あ る こ と と い わ な け れ ば な ら な い 。 他方
、 ナ ー ガ の毒
に 対 す る 恐 怖 の 念 は、 種 族 社 会 が 崩 壊 す る や 、 階 級 的 嫌 悪 に 転化
し 、 種 族 民 の ナ ー ガ 信仰
そ の も の も 没落
し、 低 俗 化 せ し め ら れ た 。 こ の 事 は ( 76 ) 種 族 社 会 で 生 産 力 を 象 徴 し た崇
高 端 麗 な 夜 叉神
が シ ュ γ ガ 王 朝 以後
に醜
悪
な鬼
神 に 転 落 し た 事 情 と 全 く 軌 を 一 に し仏伝に見えるナ ーガ に っ い て (宮 坂) て い る 。 ま さ に 古 ぎ 信 仰 の 没 落 で あ る 。 か く し て 、 大
乗
仏 典 に お い て ナ ー ガ を 含 む 天 竜 八 部衆
が 現実
的 に は極
め て 低 級 な 礼 拝 信仰
の 対象
と さ れ な が ら 、 し か も 仏法
を 守護
す る異
類 ( 護 法 神 ) と せ ら れ る と い う 信 仰 矛 盾 の 由 来 す る と こ ろ が 首肯
さ れ よ う 。 以 上 、 仏 伝 に お け る ナ ー ガ は単
純
な る 架 空 の 神 話 的 存 在 を 語 り 伝 え た も の で な く 、 実 は 古 代 イ ソ ド に お け る 農 耕 種 族 共 同 体 の 生 活 が投
影 さ れ て お り 、 か つ 、 階 級 へ の 分裂
と 階 級 矛 盾 と い う 生 き た 歴 史 的 現 実 の 問 題 を含
ん で い る こ と が 判 明 す る 。す
な わ ち 族制
の 崩壊
と 国 篆 の 形 成 と い う 仏 陀 時代
の社
会
的 変 動 が ナ ー ガ 神話
の 一 駒 に も 窺 わ れ る の で あ っ て 、 こ の意
味
に お い て 、 仏 俵 中 の ナ ー ガ神
話 も イ ソ ド 古 代 史 の 一 断 颪 と し て 瑙 過 す る こ と の 出来
な い重
要 な意
義 を 認 め ざ る を得
な い の であ
る 。 註 (1
) ナ ー ガ が 溢 § ふ 藁 仁。 ご で あ る こ と は 智 閃 薦 島 。・ o 巨 → 菷 節 降 山 もり 碁 Φ 翼 ≦ o 蒜 窯 賢 ド ◎ 誉 血 o 蒼 一 Q。 ゆ Q。 ° ℃ や O !2
に 示 唆 さ れ る 。 ナ ー ガ は 紐 暇 源 的 に は こ喧 斷 勉 瞬 ぴ 曼 》 晦 幹 昌 肆 o 餌 ( ω 灘 山 屏 ) で 誤 o 夢 鉾 団 磐 の 語 で あ ろ う と 推 定 さ れ る ( β ≦ ° 囲 げ 蕩 O 曽 〈 簽 ¢ ℃ 巴 7 国 欝 ひq 嵩 o咳 び ∪ 呻 O ご 参 照 ) 。 認 蝉 晦 コ は 亠 梵 。 巴 ・ ア ル ダ マ て ガ デ ィ ー に 共 通 の 語 で あ る 。 コ ー サ ソ ビ ー 博 士 に よ る と、 ナ ー ガ は 未 開 種 族 で ア リ ア ソ と 結 び つ い た。 蛇 の 祭 り は 後 代 の ア リ ア ソ の 儀 式 の 中 に 這 入 り こ ん で い る。 ま た ナ ー ガ の 名 前 と 祭 り は ア リ ア ソ に 取 ウ 入 れ ら れ た ハ → 7 濁 嘗 o 幽 畧 蹣 o 嵩8
夢 』。 言 臥 団 o 剛 ぼ ユ 賦 コ 窪 舞 o 亳噛 や 一 トσ 一 ) 。 ナ ー ガ 族 は 現 在、 ア ッ サ ム と ピ ル マ に 現 存 す る 。 (2
) 即 Nぎ
蕊 饕6
冨≧
け o 陸 ぎ 山 一 鋤 〉 乙・ 昼幕
≦ 磯 o 蒡」
O 罐 く o ド 目 や 一 P (3
) た と え ば 、 O . 円9
穿
o ヨ ” 口 紡8
曙 oh ω Φ 壱 ¢ 緊・ を o 肖 ω 窰 劇 9 も。 ° 月 『 O ∩ O コ 件 「 一 ぴ 侶 ユ O 昌 仲 o ← げ 一゜ 沁 ゜ } も凸o お9
℃ 心 一 〜 ( 4 ) 竃 Z ‘ 目 O」
罅 鬯 (5
) 大 正、 一 ・ 四 七 〇 下 。 (6
) 大 正、 三 ・ 六 八 七 中 。 (7
) 大 正 、 三 ・ 四 六 三 下 。 (8
) 堕 い 臥 ヨ 国 ロ 『 ド 巳 欝 甲 三 ω 帥 鶴 鱆 ゜ < o ド7
国 国 = P 一 Φ 露 ゜ o 匿 ℃昌
や8
野 ( 9 ) 大 正、 三 。 六 八 七 中 。 (10
) 大 正、 五 〇 ・ 一 六 上 ー 中 。 『 釈 迦 氏 譜 』 ( 大 正 、 五 〇 ・ 八 九 中 ) 参 照 。 ( 11 ) 〉’ 司 o 蓉 冨 H ” い ” 二 舞 ゆ8
住 ⊆ 冨 闇 霊 ユ 鉾 一 〇 お.署
’ ち 一 157 一NII-Electronic Library Service
1
ρ ( 犯 ) 上 野 照 夫 幾 『 古 代 イ ソ ド 仏 教 美 術 に お け る バ ラ モ ソ 教 的 要 素 と そ の 形 式 』 ( 美 学44
、 一 九 六 一 ・ 穴 頁 )。 誕 生 図 に 二 頭 の ナ ー ガ が 現 わ れ る の は 紀 元 後 で あ る 。 ク シ ャ ー ナ 朝 の マ ト ゥ ラ ー の 作 品 に 幼 児 の 太 子 を 竜 蓋 を も つ ナ ー ガ が 左 右 か ら 礼 拝 す る 光 景 が あ る 。 し か し 、 灌 水 は し て い な い . 灌 水 の 形 式 は 中 国 で 発 展 し た も の ら し い 。 ( 捻 ) 近 代 学 者 の 著 わ し た 仏 陀 伝 は ほ と ん ど す べ て ス ジ ャ ー タ } と な っ て い る.甲 匂゜ 一 ’ ℃ 逾 ρ O ゴ ℃. 〉」
凾 や GO ρ もo ロ ワ 〉° ℃° 一 聯 距 ω 鐚 鬯 A A2019 ) ) ハ ハ18
三7
16
15
14
) w ) ) ) (24L
.− i ( ( (232221
) ) 丶4 付 表 参 照 。 前 掲 上 野 氏 論 文 参 照 。 旨 り や 刈 卜σ ゜ U ぞ 矯 卿 く 鋤 留 蠧 冒 ℃. ω O 帥 で は 国 緯 葬 斜 大 正 、 二 ・ 一 論 ハ 七 上 。 大 正、 五 〇 ・ 一 三 七 中 。 大 正、 五 〇 ・ 一 〇 三 下 。 拙 稿 『 < 置 鴇 の 語 義 に つ い て 』 集 、 二 五 二 … 三 頁 ) O 『 》 . H ° 歹 QQ 「 ζ 四 汀 似 く 四 ω 雪 . 昌 8 や 塾o 一 ρ もウ8
“ ω O 企 9。 リ メ 虧 OP 大 正 、 二 四 ・ 一 二 二 下 。 < ぢ 鋤 瑟゜ 〈 o ド 回 ℃ ヨ 鉱 鈷 霽 σQ αq ρ や ω . ( 干 潟 博 士 古 稀 記 念 論 文 幽 O しQ 葱 ρ こ の 伝 説 に お け る 蛇 は 生 と 再 生 を 動 か す 生 命 力 を 象 黴 す る と い う ( 顳 ・ N 営 ヨ 興 ” = 旨 冨 譽 q も∩ 《 ヨ げ o 】 °駐 一 壽 一 5 島 飴 コ 四 弉 雪 α Ω < 差 鵠 江 o 員20
妻 濱 o 昌 汐 一 〇 爵 ▼ ℃° 刈 ) 。 な お、 嵩 ゜ N 一 ヨ9
Φ 『 → ぴ 〉 二 〇 胤 ぎ α 冨 ⇒ 〉 臨 山 ゜ < o ド い 署 妻 唄 ○ 蒔 ゜ ち q 恥 ゜ や 叭 P ℃ ウ ω ー 9 ゜ 竃 器 雪 鐸 ψ 鬥 pδ 謁 露 蒔一 〇 誰 燭 o ℃ 鎮 鉱 霪 鳥 摯轟 霧 冨 O 蝉 識 o 螢 鵠 o 犀 O 血 三 ρ 器 い o 垣 惹 ヨ . 這・ 茜 緊 同 Q。 ω 参 照 。 (25
) ナ1
ガ が 少 年 ま た は 若 者 の 姿 に 化 作 す る こ と は 、 他 に く ぎ o 嘱 螢 ゜ ぐ o ド H ° 】 ≦ 塾 ず 帥 く 卸 碗 σq 勲 ℃ ℃° OQ 刈 ー Q。 Q。 り 憲 $ 署 μ 卜o 切 Q。 唖 こ れ は フ ォ 1 ヘ ル は 捲 摘 し て い な い 。 (26
) ≦ 蠧 旨・ く o 轡 囲 ゜ ヨ 魯 餌 く p ゆq ひq 帥 ・ b や 認 … 悼 ρ 赤 沼 『 印 度 仏 教 固 有 名 詞 辞 典 』 七 一 七 頁 参 照 。 こ の 伝 説 は 非 常 に 多 く の 経 典 に 伝 え ら れ る 。 『 釈 迦 氏 譜 』 ( 大 正 、 五 〇 ・ 九 二 下 ー 九 三 上 ) に は 「 分 頭 化 人 相 」 と よ ん で い る 。 (27
) ≦ 霽 巻 ” Q。 畧 鼠 く 旨冨
譜 墜 く 。 ド 圍ρ 凄 」 OG 。 ー 一 一 9 『 四 分 律 』 ( 大 正 、 二 二 ・ 六 七 一 中 ) 『 五 分 律 』 ( 大 正、 二 二 ・ 六 〇 上 − 中 ) 『 有 部 毘 奈 耶 』 ( 大 正 、 二 三 ・ 八 五 八 中 ) 『 沙 曷 比 丘 功 徳 経 』 ( 大 正、 一 隈 ・ 七 七 〇 上 以 下 ) 。 (28
) 智 壁 評 靉 G。 尸 (29
) 大 正 、 二 三 ・ 一 二 〇 中 … 下 。 (30
) 大 正 、 二 四 ・ 八 九 一 中 。 (31
) 『 仏 本 行 集 経 『 ( 大 灘 、 三 ・ 八 二 五 下 ) そ の 他 。 09 ° 》 日゜ や ト。 ω O に 詳 し く 伝 え る 。 (32
) 『 増 一 』 ( 大 正 、 二 ・ 七 〇 三 中 ) 『 智 度 論 』 ( 大 正、 二 五 ・ 三 〇 〇 上 … 中 ) 『 竜 王 兄 弟 経 』 ( 大 正 、 一 五 ・ = 二 一 上 ) な ど 。 (33
) 付 表 参 照 。 (34
) 上 野 氏 前 掲 論 文。 (35
) 大 正、 二 四 ・ 四 〇 上 − 中 。 一一・158
一 N工工一Electronlc Llbrary仏伝に見 えるナ ーガに つ い て (宮坂) ( (
3736
) ) 】 ) 客 『 唱 ℃ 」 雪 − μ oa ° 『 阿 育 主 経 』 ( 大 正、 五 〇 ・ 五 〇 ・ 一 〇 二 上 ) 。 大 正、 五 〇 ・ 八 六 一 中 。 大 正 、 . 五 一 ・ 九 〇 二 中 。 二 二 五 上 ) 『 阿 育 王 伝 』 ( 大 正 (38
) (39
) (40
) 叙 事 詩 で も ナ ー ガ は 水 に 住 む 。 国 .≦
閏8
ε 磊 ” 国 且 6 髯 旨 げ90
西 ざ ω 蹄 霧 ω び 霞 閃゜ 一 一 9 , b。 ρ b’ 廿 G。 ° (41
) ナ ー ガ は 聖 火 の 守 護 者 で 日 臥 三 昌 冨 あ 国 骨 窪 臼 < ・ 加 藁 O で は 特 別 の 献 供 が な さ れ る ( 調 ・ 閑 ・ 閤 o ・。 o ヨ 甑. 切 や 一 這 ) 。 聖 火 は 太 陽 を 象 徴 す る ( 』° 「 o 薦 磊 ω8
、 6。 歹 置 ω ) 。 し か し 、 叙 事 詩 で は 火 神 ( 》 αq 三 ) と ナ ー ガ は 対 立 し 、 火 神 は ナ ー ガ を 脅 か す (】 円 ゜ 閏 O ℃一 宀 一 口 oロ、 o喚 唱゜ 一 〇 刈 ) 。 (42
) 叙 事 詩 で も ナ ー ガ は 樹 に 住 む も の で あ る ( 国 ゜ = o ℃ 置 昌 。卩 駄 や 謬 ) 。 (43
) 」 肆 ロ 屏P
同 ’ 唱P
QQ ー 刈 O ° ( 44 ) → ぴB
幀 騨 7 坤 一 bo お μ ω 客 一 ‘ 娼 』 Q◎ 壗 → 冨 蕁 幡 餌 穿 押 這 刈 99
$ 』 ー 刈 O 餅 単 に 修 行 完 成 者 を ナ ー ガ と 称 す る 場 合 も 指 摘 さ れ 得 る 。 〉 客 目・ P ω 斜 ( 中 村 元 博 士 『 人 間 ゴ ー タ マ の 神 格 化 』 宗 教 研 究 ・ = 一 七 号、 一 〇 八 頁 ) 。 oh → ず Φ 篩・ ひ煢 理冨
露 ー 刈 OF た だ し 、 こ こ の ナ ー ガ は 蛇 か 象 か 判 断 し が た い 。 (45
) 中 村 博 士 『 ゴ ー タ マ ・ ブ ッ ダ 』 一 〇 二 頁。 (46
) 前 掲 拙 稿 『 < 冠 旨 の 語 義 に つ い て 』 二 五 三 頁 参 照。 (47
) 旨 ℃F
< ρ σq 7 ぎ 象 帥 昌 ω Φ 「 冨 馨 い o 話 ゜ ℃ 」 ω 塗 (48
) し。 罠 ω 謬 ( U冨
∋ ヨ 騨 四− 。。 暮 叶 p・ ) 。 後 代 に お い て エ ー ラ ー ヴ ァ ナ の 伝 説 は 実 に 多 く の 経 典 に 伝 え ら れ る 。 赤 沼 前 掲 当 該 項 目 参 照 。 (49
) 拙 稿 『 古 代 イ ン ド の 発 火 術 と 火 の 宗 教 性 』 ( 「 歴 史 教 育 」 三 十 四 年 四 月 号 ) 参 照 。 ( 50 ) 『 リ グ ・ ヴ ェ ー ダ 聖 典 』 に 現 わ れ る 。 後 の 叙 事 詩 で も 説 か れ て い る 。 ( 51 ) α 蟲 蕁− 娼 理 餌 は ナ ー ガ の 重 要 な 機 能 で 、 仏 教、 ヒ ソ ド ゥ ー 教 寺 院 の 門 に 現 わ さ れ る ( 悶 ・ N ぎ ヨ o 饕 ζ 旨 房 一 や ω ) 。 、 ( 瓰 ) 拙 稿 『 種 族 社 会 と 仏 教 の 起 源 ・ 序 説 』 ( 密 教 研 究 、 第 六 十 一 号 。 四 九 − 五 〇 頁 ) 。 (53
) < ぎ 磐 P < o 【 H ° 竃 p 冨 く ロ 識 瞬 β。 . 薯. Q。 刈 ー Q。 G。 ° ナ ー ガ は 仏 教 々 団 に 入 り 得 な か つ た と い う 戒 告 を 含 む 。 そ し て ナ ー ガ は 未 開 種 族 ( 芻 く p・ oq 。9
び 窃 ) を 意 味 す る ( 閑 ・ 訳 囓 閑 o 乙。 即巨
一、 ω や 這 b。 . も 」 ω ω ) 。 人 に 化 作 し た ナ ー ガ が 正 体 を 曝 露 す る の は 、 同 類 の も の と 交 尾 す る と き と 安 心 し て 眠 る と き で あ る と 仏 陀 に よ っ て 説 か れ る ( 竃 Φ茜
惹 αqo 身 P や Q。 。 。 ) 。 (54
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) 一 げ 置 ゜ 這 刈 P (57
) こ の 語 は 『 リ グ ・ ヴ ェ ー ダ 聖 典 』 に 存 す る も 、 す で に モ ヘ ソ ジ ョ ・ ダ ロ 発 掘 の シ ー ル に 樹 下 に 七 人 の 聖 者 を 描 く も の が あ る の に 注 意 す べ き で あ る 。 (58
) 仏 教 が 族 制 の 社 会 に お け る 氏 族 宗 教 と し て 出 発 し た も の 一159
一NII-Electronic Library Service で あ る こ と は 拙 稿 『 種 族 社 会 と 仏 教 の 起 源 ・ 序 説