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ⅠⅠⅠ 韓 日の人的 ・物的交流の現状 と今後の展望

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Ⅰ Ⅰ Ⅰ 韓 日の人的 ・物的交流の現状 と今後の展望

一韓 日フェリー物流産業を中心 として一

李 美 永

1. は じめに

21世紀 に入ってか ら韓 日の対アジアへの貿易額が対北米への貿易額 を上回 るに至ってい ると共 に 国際分業が一般化 している1)。 このような状況の下で、生産、消費、物流サービスにおけるバ リュー チェーンの形成が密接な相互依存関係化 している。

特 に韓国経済 は1970年代 に 「漢江 の奇跡」 と呼ばれ る経済発展 を遂 げていたが、1997年 にIMFか らの借入等で2000年 まで不景気が続 き、 その後再び回復 して2006年 まで年平均5.1%の成長 を記録 している。 この間一人当 り国民所得 も2000年 に10,841ドルか ら2007年 に20,045ドルまで増加 し、ウォ ン高の影響 もあって続 けて経済成長が進んで きた。 この ような韓国経済の経済成長 に伴 い、韓 日と の経済関係 は緊密の度 を深 めている。

韓 日の貿易現状 をみ ると、2006年輸 出が前年比10.4%増 の265.3億 ドル、輸入 は7.3%増 の519.3

億 ドル となった。 しか し、2007年 には、輸 出が前年比‑0.6%減 の263.7億 ドル、輸入 は8.3%増 の

562.5億 ドル となった。 この結果対 日本貿易収支 は298.8億 ドルの赤字 となっている。 また、韓 日間 貨物 の流れ をみ ると、2006年韓 日航路の輸入貨物量 は急増 して前年比3倍以上増加 して、韓 日ロー カル航路の全体 コンテナ輸送量 は前年比4.3%増加 した。

以上のように、韓 日間の相互依存関係下で韓国の東海岸 と日本 の西海岸 との輸 出入産業発展 と物 流関連産業の共 同協力ネ ッ トワーク ・システムの構築が要求 されている。特 に韓 日海峡圏輸送連携 システムは貨物や旅客の潜在需要 を考慮す ると、 ます ますその重要性 は高 まってい くもの と思われ る。 したがって、本稿で は韓 日間の経済活性化のために効率的な交通ネ ッ トワークの構築が肝要 な 時代 になって きた と判断 して、韓 日間 フェ リー産業の現状 と問題点 を分析 し、 その対応策 を提示す る。

2.韓 日海峡圏コンテナ輸送現状

2007年韓 日航路の総輸送量 は前年比6.1%増 の151万TEUで ある(図1)。 これは2005年 の輸 出量が 急減 した ことにも拘 らず増加 した ことは対 日本 向けの輸 出入景気が回復 していることを示す。

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図1 2007年韓 日海上航路の総輸送現状

1 , 600. 0 1 , 400. 0 1 , 200 . 0

⊃ 1 , 000. 0

2

800 . 0

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≡≡岩ii

: 8 = 往 望

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‑ 合 計

400 600 200 . . . 0 0 0

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き 主 ≦ ≡ ⊆

≡ ( 巨

∈ 章

t ‡ ⊆ 事

2005 2 00 6 2007

出所 :韓国海洋水産部PORT‑MIS、20070

特 に韓 日海上の輸 出量 は前年比1.5%増 の78.5万TEUである しか し輸入量 は8.5%増 の50.5万TEU を記録 した. これはウォン対円の為替 レー トが高 くな り、輸 出競争力が弱 まって輸入が増加 した こ

とに由来 した。また、両国の原産地貨物 のローカル貨物量基準でみ ると、輸 出入の交易量格差が徐々 に減 ってい ることが特徴で ある。2006年韓 日ローカル輸入量 は32.1万TEUで、前年比2.7%減少 した が、輸 出量 は0.5万TEU増加 した26.9万TEUを記録 し、両 国の原産地貨物交易量 の格差が減少 した。

港湾別 に両国の輸送量実績 をみ る と、 日本側 の京浜、阪神、西 日本海岸地域 の輸送量 は増加 した が、博多、下関、門司港 な どの一部地域 は減少 した。東京、横浜等の京浜地域 はフィーダ輸 出入量 の増加、大阪、神戸等の阪神地域 は積替 え貨物 の取扱量が増 えた原 因で ある。反面韓国側 の港湾で は釜 山港、仁川港、光陽港順 に韓 日コンテナを取 り扱 っていた。韓 日航路 の貨物取扱量 のシェア‑

は釜 山港81.5%、仁川港5.6%、光陽港4.8%で ある。釜山港 の取扱量が圧倒 的で ある。2006年 の韓 日航路で輸送量の増加率が一番高かったのは91%増 の温山港であ る。 その原 因は温 山港 の周辺地域 は非鉄金属 の製錬工業 と自動車部 品メーカが散在 してい る。 したが って この分野の韓 日間貿易量が 増 えた結果であ る。

3.韓 日フェリー沿革 と主要航路利用状況 (1) 沿革 と輸送現状

韓 日フェ リー輸送実現 の引き金 になった ことは、1967年韓 日定期閣僚会議 で非公式なが ら両国の 共 同運航 による貨物船の定期航路開設 について提案 し、翌年 に公式採択 された以来、韓 国 と日本 を

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結ぶ国際 フェリー運行が始 まった。

1969年6月には日本側が関釜 フェリー株式会社 を、 同年8月には韓 国側が釜関 フェリー株式会社 をそれぞれ設立 し、1970年 には関釜 フェリーが ̀フェリー関釜'号で釜 山か ら下関間の228キロを就航 させた2)。その後1986年 には韓 日共 同運航の大阪国際 フェリー株式会社 (韓国側 の国際 フェリー との 共 同運航)が大 阪か ら釜 山問の690キロをフェリー2隻 を投入 し、複数の航路 を開設 した。 その後、

釜 山か ら日本への航路は福 岡、下関、広 島、厳原、比高津、大 阪、小倉等 に広がった。 しか し、釜

山一小倉間の航路は2002年に開設 されてか ら採算性が合わな くて2005年8月に運行 を中断 している3)。 現在 、 釜 山港 を利用 す る韓 日フェ リー関連 航路 は釜 山か ら福 岡間 のニ ュー カ メ リア(New Camellia)、ビー トル(Beetle)、コピー(Kobi)、釜山か ら下関間の浜木綿(Hamayu)、星希(Sunghee)、 釜 山か ら対馬 島問 のシー ・フラワー(Sea Flower)、釜 山か ら大 阪間 のペ ン ・ス ター ・ドリーム (PanStarDream)が就航 している(表1)。

韓 日間の旅客 と貨物 の流動現状 は次の通 りである。釜山か ら日本への出国現状 をみ ると、空便 よ り釜 山港の利用客が多 くて、2005年 に釜山地域か ら日本へ出国 した旅客 は前年比空便 は8.4%増加 したが、釜山港利用客 は18.2%増加 した (表2)。 この ように釜 山地域 の旅客 は徐々に空便利用 より 韓 日間 フェリー便 を利用 す る客数が増 えている。2005年の航路別 フェリー利用客 は福岡11.9%、下 関15.9%、対馬島99.5%、大阪11.8%等急速 に増加 している。特 に九州地域への増加原因は韓 日ワ ル ドカ ップ(2002年)、韓 日友情 ・共 同訪問の年(2005‑2006年)、 ウン高 による海外旅行 の割安感、

韓国の週休2日制度の定着、高速船の投入、 フェリーの増便等の影響 にある

表1 韓 日間フェリー航路の運航現状(釜山港)

運航

航路 船会社 船 名 総 トン数(定員) 運航 日程 運航時間 福 岡 高麗FERRY NEW‑CAMELLⅠA 19,961(522)毎 日 6時間

韓国高速海運 JB(JAEBEE) 265(215)毎 日 2時間55分 BEETLE 162(215)

未来高速(秩) KOBⅠ 192(222)

下関 釜関FERRY 浜木綿(HAMAYU) 16,187(438) 8時間30分 星希(SUNGHEE) 16,665(562)

対馬島 大亜高速海運I DREAM FLOWER 363(376)毎 日 .週4回 2時間40分 大阪 PANSTAR LⅠNE Dream .Sunny 21,535(688)週7回 18時間 資料 :釜山港国際旅客ターミナル内部資料、2007

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表2 韓国人の 日本への旅客出国現状

区 分 金海空港 釜 山港

人数 % 人数 %

2003 191,988 ‑ 224,878 ‑ 2004 194,575 1.4 264,410 17.6 2005 210,973 8.4 312,633 18.2 資料 :韓国観光公社 ・釜山港湾公社内部資料、2006

韓 日間の貨物流動 は2001年以降、年平均10.3%以上続 けて成長 したが、2005年度 に‑0.8%低減 した。その原因は中国の主要港湾の施設拡充 によって積換量が‑0.36%減、輸 出‑0.8%、輸入‑2. 2%等前年比大 き く減少 した ことにある。 しか し、2006年か ら輸入量の増加や積換量が徐々 に回復 す る一方で韓米FTA締結 による経済活性化が期待 されてお り、 これか ら韓 日間の貨物量 は安定的に 増加す ると予測 され る。2005年の航路別貨物流動動向をみ ると、福岡36.4%、下関‑10.4%、広 島

‑8.0%、大阪5.2%の現状ですが、福岡航路 は2001年か ら年平均16.0%成長 してきている。大阪航 路 も2002年 にパ ンスター ・ドリームの就航で年平均88.0%急成長 してきてい る(表3)。

表3 韓 日間の主要航路別貨物流動量(釜山港)

区 分 福岡 下関 広 島 大阪

トン % トン % トン % トン %

2001 1,296,294 ‑ 563,604 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 2002 1,483,422 14.4 567,439 0.7 3,429 ‑ 115,220 ‑ 2003 1,594,614 7.5 526,622 ‑0.7 27,374 698.3 342,780 197.5 2004 1,687,165 5.8 564,783 7.2 48,134 75.8 553,562 61.5

資料 :釜山地方海洋水産庁 ・釜山港湾公社内部資料、20060 (2) 主要航路の利用実態 と物流課題

本項では韓 日間主要 フェリー航路の利用実態 と物流課題 を述べ る。近年、就航 した韓国側船会社 の航路や新 しい輸送サービスを提供す る韓 日フェリー関連会社サービス事例 を概略す る。

l)PanStarLineDotCom(#)

̀(秩)PanStarLineDotCom'は総合物流会社 の ̀(秩)PanStar'が母体 になって1999年 1月に 設立 された。 また、 日本現地法人 として ̀(秩)サ ンスター ライン'を運営 してい る。 この会社 は2002 年か ら韓国の釜山一 日本の大阪間の国際カーフェリー船 (パ ンスター ドリーム号・2万1,535トン)を 運航 している。2007年4月には ̀パ ンスターサニー(2万6,847トン)'号 を投入 した。 したが って、運

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航 日程が週3回か ら7回に増 えた。

2007年4月に就航 した ̀パ ンスターサニー'は旅客定員683人、 コンテナ270TEU、乗用車100台を積 載 して運航で きる超大型船舶である。サービスの特徴 はクルーズ概念 を導入 して船内の高級インテ リア、韓国式オン ドル部屋、女性のためのパ ウダールーム、衛星インタネ ッ トができるビジネスルー ム等 を提供 しなが ら韓 日カーフェリーサービスの差別化 を図ってい る0

̀(秩)PanStarLineDotCom'は2006年 にコンテナ40,000TEU、旅客120,000人 を輸送 した。

この会社の物流課題 は 「いかに急送貨物需要 に対応す るか」である 釜 山か ら大阪 まで従来21時間 か ら18時間への運行時間短縮、通関時間の短縮 な どのために日本現地法人 ̀(秩)サ ンスター ライ ン' を設立 して対応 している。そ して、少量多 口貨物対応 の12ftコンテナ確保、輸送貨物 の高付加価値 化 を目指 して生鮮農水産品、半導体及 び電子部品等 を取扱 う体制 を整 えている

これか らのカーフェリー物流戦略は、航空便の約200/o程度の激安運賃 を維持 しなが らスピーディー な輸送 リー ドタイムを短縮す ることである。 したがってカー フェリー と連携す る多様 な国際複合一 貫輸送 システムを開発す ることが必要である。

2)韓 日間の複合一貫輸送サー ビスの多様化

RSR(RaiトSea‑Rail)は、韓国鉄道公社 とJR貨物が2006年9月に事業協力 についてMOUを締結 し、

2007年3月26日により営業 を開始 した国際複合一貫輸送サービスである4)。 このサービスは韓 日カー フェリー運航船社 の高麗Ferry(秩)、複合運送周旋業者 の コレイル ・ロジス(KorailLogis)と日本通 運が共同に参加 してサービスを提供す る.

RSRサービスルー トは、韓国儀旺ICD‑>釜 山鎮駅のCY‑>釜山港‑ >高麗Ferry‑>博多港‑

>福 岡JR貨物 ター ミナルー >東京JRター ミナル まで3日以内に ドア ・ツー ・ドアで複合一貫輸送 す る(図2)。 コンテナはJR貨物の12ftを利用 して小 口少量貨物 に対応 している。主な貨物種類 は電 子 ・電気製品、衣類等である。

図 2 RSRサー ビスルー ト

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出所 :釜山日報 「鉄道公社‑JR鉄道海運複合運送MOU締結」、2006年9月13日。

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このサービスの特徴 は韓 日間で高速で輸送 されている貨物の多 くが航空機 によ り輸送 されている が、高麗Ferryのカメ リアライ ンは釜 山 と博多 をデイ リー運航 とともに6時間 とい う早いス ピー ド で海上 を結んでいますので、航空機 による貨物輸送 と遜色のないス ピー ドでの輸送が可能である また、 ドア ・ツー ・ドアの複合一貫輸送で、荷主 まで3日以内に届 けられ る利便性 を高めた ことで ある。

SINOKOR‑JR貨物 Sea&Railサー ビスは、1989年6月か らいち早 く韓 ・中間の コンテナ輸送 サー ビスに取 り組 んでいた 「長錦商船株式会社」が2003年2月 にJR貨物 と提携 して、韓 国馬山か ら日本 の下関を経 由 してJR貨物鉄道 を利用 し、東京 まで結ぶ多頻度一貫輸送 に取 り組 んでい る。

長錦商船の韓 日航路 は週6回毎 日運航 している このサービスの特徴 は日本の荷主 にメ リッ トがあ るサー ビスである た とえば、韓国の南部輸 出自由地域か ら日本へ輸入す るときにJR鉄道利用 し て 日本国内配送 を行 った後、使用 した コンテナを最寄 の港 に返却す ることがで きて コンテナ返却 コ ス トを節減す るメ リッ トがある(図 3)。

図3 SINOKOR‑」R貨物 Sea&Railサー ビスルー ト

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議運IJL{ヵす^仙郷轟^澗

出所:JR貨物、 www.jrfreight.co.jp、2006。

4.韓 日フェリー利用展望 と改善方向

韓 日フェリー輸送 は、 まず空の便 と競争関係 にある.1988年 ソウルオ リンピック以来、2002年韓 日ワール ドカ ップ、2005年愛知地球博覧会、韓 日友情 ・共同訪問の年等、両国の友情イベ ン トの開 催で旅客需要が大 き く増 えた。従 って航空輸送力は従来の福 岡、熊本、大阪、成 田以外 に2005年金 浦 (ソウル)一羽田 (東京)間に1日8便週56便が開設 され るな ど、5割以上の新たな航路が新設 され た。

空の便 に対抗 し、韓 日国際 フェ リーの利用拡大 を図 り、旅客や貨物 の輸送量 は増加 して きた。 し か し、顧客のニーズに合わせた多様 なサービス開発や フェリー船の大型化、高速化、増便 な ど対応 が考 えられ る また高速化 に伴 う発着時間帯 の調整や料金引き下 げによる一層のサービス向上が求 め られ る。 こうした対応 に伴 う両国の許認可制度の緩和や両国の関連輸送機関 との連携事業 をよ り

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活性化す る方策が必要である

特 にこれか ら両国の国民生活向上 に伴 って高速 フェリー事業、 クルーズ船 のような需要 も増 える ことを念頭 において政府や関連企業の共 同投資、共同サー ビスシステムの構築が肝要である。

したがって、本項では前項で述べたきた両国間の複合一貫輸送サービスの多様化 と政策的な支援方 案 について検討す る。

まず、両国間の複合一貫輸送サービスの多様化である。フェリー航路やサービスの多様化 は、 フェ リー ・高速RORO船 による海上輸送 と、高速貨物列車 との接続 によ り、航空機 と比較 して も遜色 のない ドア ・ツー ・ドアの新 しい複合一貫輸送 ネ ッ トワー クの開発 が重要 で あ る。 す なわち、

RSR(Rail‑Sea‑Rail)サービスルー トのような航路 を韓 日海峡圏内、 あるいは両国の間だけではな く て韓 日中間の フェリー ・マルティ ・ネ ッ トワーク化 す ることであ る。た とえば、 日本 はSea&Rail サー ビスルー トとして幾つかサービスルー トを開発 してい る. 日本 のJR貨物 は2006年2月か ら ̀天 津スーパーエ クスプレス'、 ̀上海スーパーエ クスプレス'等のサービスを開始 した.韓国は釜 山‑

小倉間の フェリー航路が2002年 に輸送サービスを開始 し、採算性が悪化 して2005年8月に運航 を中 断 した。 しか し、韓国政府 は2007年3月にこのルー トに新 しい船会社̀C&Ferryコンソーシアム'を 選定 して再就航 を図っている。

このような航路やサービスの多様化 によって期待 され る背景 と理 由は、第 1に、既存 の輸送モー ドの選択 は航空輸送、海上輸送 に限っていたが、輸送モー ドを鉄道、 トラック等 を組み合わせたマ ルティに選択 して荷主の利便性や コス ト低減等輸送効率化 を図 る時代がや ってきた。第2に、両国 間において も、サ プライチェーンマネジメン ト(SCM)による必要 な商品 ・適正な物量 を、 ち ょうど よいタイ ミングで供給す る国際分業 システムの変わ りはない。 したがって、出荷側か らはいつで も 利用できる輸送モー ドにウイークリーの海上輸送 よ りも、シャ トル運航 よりも多頻度輸送がで きる Sea&RailあるいはRSR(Rail‑Sea‑Rail)サー ビスが求め られ る。第3に、少量で国際輸送 され る貨 物 は、一般的には航空便、 あるいは混載の海上 コンテナ輸送が主流であったが、 この際に、積換 え の頻度が高 くて、破損や紛失の危険性が指摘 されている。 しか し、RSR(Rail‑Sea‑Rail)サービスは 小量で もコンテナ単位で輸送で きるため、貨物の破損の回避、積換 え作業 の削減、 また、輸 出専用 に行 うべ き梱包 コス トの削減が可能 とな る 最後 にフェ リーやRORO船 は海上 において も遅れが 少な く荷役 もスムーズに行われ るため、安定 した リー ドタイムが確保 され る。

一方、 この ような新 しい複合一貫サービスを開発す るためには、両国政府 の制度的な支援が求め られ る。 それはシームレスな交通体系整備 ・国際物流サービスシステムが提供 され る制度的な環境 作 りである。2006年9月に 「韓中 日の物流長官会議」が開催 された。 この共 同声明内容 を中心 に韓

日フェリー産業の制度的な活性化方向を提示す る。

2006年9月7日に韓国 ソウルで開催 された 「韓 中日物流長官会議」 は、韓 中 日間の政策的な物流 障害要因を共 同に対応 しなが ら相互協力 と交流 を深めて ■シームレスな東北アジアの物流ネ ッ トワー クを構築 し、開放的な物流政策展開 'の基盤 を作 った。

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この会議 の主な合議 内容 は、第 1に、 ̀シームレスな東北 アジアの物流体系'を構築す るために各 政府間の協力チャンネルを拡大 してい くことである。特 に、3カ国長官会議 と共 に民間参与のフォー ラム、セ ミナー等 を併行開催 して産学官物流 の懸案 について研究 して行 くことに した。第2に、3 カ国長官会議 の主題 は、海上輸送 に焦点を合わせ なが ら全物流分野 を含 めることである。 したがっ て、通関手続 きの簡素化、貨物車両の各国相互走行、電子文書 ・物流施設 ・装備 の標準化等の課題 を共同に実践計画 を立てて推進す る。第3に、3カ国長官会議 の合議事項 を具体的に実践す るため の組織 を構成 す ることである。3カ国長官会議 の組織 は、3国の海上輸送 ・物流担当中央政府長官 を主席代表 とし、代表団には必要 によって関連産業専門家 を含 めて構成す る そ して、長官会議の 運営 と管理 を担当す る各国関連部署局長級 の事務局長会議、専門家会議等を設置 して具体的な実践 計画 を議論す る。

「韓 中日物流長官会議」 は、 ̀韓 中日間のシームレスな物流ネ ッ トワークを構築す る'ことを目標 に し、 フェリー輸送 において大 きな課題 になっている通関手続 きの簡素化、貨物車両の各国相互走 行、電子文書 ・物流施設 ・装備の標準化等 について政策的に対応す る可能性が高 まっている。特 に、

今 回の会議で韓 日間のコンテナ運搬車両の トレー ラーの両国内走行 を許容す ることに合議 した5)0 韓 日間のフェリー貨物輸送 において、韓国の トレーラーは日本 の保税 区域 内までで走行が制限され てきたが、 これか らは日本の最終荷主 まで韓国の トレー ラーで輸送す ることが出来 る。 したがって、

日本 トレー ラーへの積換 え時間 ・コス ト等が節約 されて韓 日フェリー貨物輸送の利便性が高 くなる 切 っ掛 けになった。

日本の政府 (国土交通省)も、近年、 グリーンロジスティクスの一環 として海上モーダルシフ トを 積極 的に推進す る。 フェ リー業者15社、ROROとコンテナ会社11社が共 同にホームページを運営 しなが ら ̀海上輸送サー ビスの質'を高 めるためにフェ リーやRORO船等 の物流情報 を共有す る。

た とえば、 日本 の国土交通省 は2006年10月に海上輸送 に対す るモーダルシフ トを加速的に推進す る 方針で フェ リー、RORO船、 コンテナ船 の海上輸送業者 をメンバーに して 「海上輸送モーダルシ

フ ト推進検討会議」 を設置 して海上輸送 の活性化 に取 り組んでい る。

以上のような事例が示唆す ること、韓 日間の円滑なフェリー国際複合一貫輸送 を補 うための戦略 的協力方案 は次の ような ことが考 えられ る。第 1に、 トラック と鉄道輸送 に対す る規制緩和が必要 である。韓 日両国の トラックや鉄道輸送事業参入の規制緩和や両国の トラックや鉄道関連輸送手段 が 自由に出入 りで きる制度的な整備が必要である。両国の輸送市場参入規制の緩和 は港運組合、道 路運送関連協会等の利害関係機関や地域別談合体制か ら脱皮で きる対策 を段階別 に説得 し合 うこと が大切である。 これは両国の中央政府や地方 自治体か ら特別推進機構 を構築 して推進す ることが望

ましい。第2に、鉄道 と港湾、道路 と港湾 を連携す るター ミナルや物流拠点運営 に両国の関連企業 が共 同出資で きる政策開発である。 したがって、荷役施設や業務上の情報共有で円滑な物流サービ スの提供で複合一貫輸送の効率が高め られ る。第3に、両国の港湾や背後地問港湾専用道路の整備、

都心迂回道路網の拡充である。第4に、親環境的な輸送 システムや輸送手段の開発である。沿岸輸

(9)

送や鉄道輸送 を利用 す るモーダルシ フ ト(Modalshift)政策 の展 開や未来 志 向的 な大量 ・超 高速貨 物船 の共 同開発 な ど長期 的な戦略 的協力 も必要で あ る。第5に、共 同物流情報網 の構築 で あ る。両 国の港湾、鉄道、道路輸送情報 の統合 も必要で ある。

5.おわ りに

以上で韓 日フェ リーの輸送実態 と主要航路利用状況 について事例 をあげなが ら検討 し、韓 日フェ リー物流産業 の改善方 向につ いて考察 した。近年、 日本 を中心 とす る東 アジアの国際分業 は、韓国、

中国間の一体 的なバ リューチ ェー ンの形成等生産や消費 にお ける相互依存 関係が緊密 になって きて い る。特 に東 アジア圏の国際分業需要 の変動 に適切 に対応 す るため、原材料 か ら製 品の市場へ のお 送 り出 しまでの リー ドタイムの短縮、在庫 ロスの最小化 を図 る国際サ プライチ ェー ンマネジメ ン ト

(SCM)を構築す るニーズが高 まってい る。 したが って、韓 日間の諸都市 ・地域 間 との経済 的な交流 と連携 は重要 な政策的課題 で あ る 中で も、韓 日海峡圏沿岸部 の諸都 市 との生産拠 点、物流拠点、

消費市場 を最適 な輸送手段でつな ぐ国際一貫物流 は肝要 で あ る。特 に韓 日間の高速 フェ リー、RO‑

RO船等 の海運輸送 と鉄道、道路、航空輸送手段 とのシーム レスな交通体系 を形成 して韓 日間地域 経済 の再生 ・活性化 に大 き く寄与 す るこ とが求 め られ る。

最後 に これか らの研究課題 は、韓 日フェ リー物流産業 の協力可能性 を地域別、個別企業 ご とに多 角 的な面 か らアプローチす ることで あ る。

1)最近、アジアを中心に国際分業化が進む中で、 リアルタイムで生産か ら販売まで原材料、部品、製品等を供 給 し、需要の変動に適切に対応 しつつ市場における在庫ロス発生 リスクを最小化 しする国際サプライチェーン マネジメント(SCM)を導入 している。

2)当時関釜フェリーで輸送される乗用車は殆 ど日本か ら韓国への乗入れであった。1970年に1,900台から1973 年には9,800台まで増加 したが、1974年朴大統領の銃撃事件で税関検査が強化 されて乗用車の乗入れが全面禁 止された。その後、1981年に再開 となったが、乗入れ台数は低調である。

3)釜山一小倉間の航路運航中断から1年後の2006年後半か ら韓国海洋水産部が中心になって再び航路復活の動 きが始まった。韓国海洋水産部は2007年3月に海上旅客運送事業者 「C&フェリーコンソシアーム」を選定 し て、釜山一小倉間の航路を再開する方針である。

4)Rail‑Sea‑Rail,SeaandRail等 韓中日問に韓国を中心 とする国際複合一貫輸送サービスルー トが開発さ れている。 3カ国の主要10都市の港湾当局、物流専門家、業界団体からも東北アジアの国際物流サービスのネッ

トワーク効率化に関心が高まっている。

5)今回の韓 日物流長官合議によって、韓 日間コンテナ トレーラが両国の保税区域外でも走行が出来 ることにな り、年間50億ウォンの物流 コス ト節減が期待されている。

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<参考文献 >

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韓 日産業技術協力財団編著 『韓 日間貿易 ・投資 ・産業技術協力需要調査報告書』韓 日産業技術 協力財団、20030 白種実 「東アジア物流構造の変化 と国際物流ネ ッ トワークの構築方案」韓国海洋水産開発院、2003

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図 1 2007 年韓 日海上航路の総輸送現状 1 , 600. 01,400.01,200.0 ⊃ 1 , 000. 02800. 0 ■■ ■ ■ 葛 巴 ≡≡岩ii : 8 = 往 望 .∈ ‑iiミミ≡i ‑ 合 計 ≠ 400600 200 ..
表 2 韓国人の 日本への旅客出国現状 区 分 金海空港 釜 山港 人数 % 人数 % 2 0 0 3 1 9 1 , 9 8 8 ‑ 2 2 4 , 8 7 8 ‑ 2 0 0 4 1 9 4 , 5 7 5 1

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