九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
マラウィに植栽されたPinus kesiyaの木材性質およ び成長形質の遺伝的パラメータと改善戦略
ミサンジョ, エドワード, ムトゥンヅワタ
https://doi.org/10.15017/1866355
出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(農学), 課程博士 バージョン:
権利関係:
氏 名
Missanjo Edward Mtunduwatha
(ミサンジョ
エドワード ムトゥンヅワタ)論 文 名
Genetic Parameters and Improvement Strategies of Wood Properties and Growth Traits of Pinus kesiya Planted in Malawi
(マラウイに植栽された Pinus kesiya
の木材性質および成長形質の遺伝的パラメータと改善戦略)
論文調査委員 主 査 九州大学 教 授 松村 順司 副 査 九州大学 准教授 藤本 登留 副 査 九州大学 准教授 古賀 信也
論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨
本研究は,アフリカ・マラウイの同一林分に植栽された
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年生ケシアマツ(Pinus kesiya
)6家 系を対象に,成長形質として胸高直径,樹髙,成長輪幅,木材を利用する上で重要な材質指標とし て,木材密度,仮道管長,曲げ弾性率,曲げ強度について,遺伝要因と改善戦略を検討したもので ある。まず,形成層齢に伴う仮道管長の変化および成長特性を検討した結果,(1)未成熟材と成熟材の境 界は髄から
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成長輪目であること,(2)未成熟材では成長輪幅と仮道管長ともに成長輪番号間で有 意差が認められること,(3)成長輪幅は地上高による放射方向変動の差異がないこと, (4)仮道管長,
成長輪幅ともに家系間で有意差は認められないことを明らかにした。これらのことは,マラウイに おけるケシアマツの人工林施業に有益な情報であり,木材産業へ効率的な利用を提案するものであ る。
次に,木材密度,曲げ弾性率,曲げ強度を検討した結果,(1)木材密度と力学的性質との間には有 意な相関関係が認められること,(2)力学的性質を改善するには木材密度の制御が有効であること,
(3)地上高 6m
までは木材密度や力学的性質に大きな差がなく,均質な材料として利用可能なこと,(4)密度,力学的性質ともに家系間差が認められないことから,個体選抜が有効であることを明らか
にした。最後に,良好な成長と高品質の木材の両方を有する個体の選抜について検討した結果, 育種の効 率を高めるためには胸高直径
32 cm
以上,木材密度0.59 g/cm
3以上の個体を選抜する必要があるこ とが示唆された。以上要するに,本研究はマラウイに植栽されたケシアマツの木材性質と成長特性の同時改善の可 能性について有用な知見を得たものであり,木質資源理学に寄与する価値ある業績と認める。よっ て,本研究者は博士(農学)の学位を得る資格があるものと認める。